神託しんたく

神託しんたく（しんたく、英語えいご: Oracle）とは、神かみの意いを伺うかがう事こと。また、その時とき伝つたえられた言葉ことば。

道具どうぐにより神かみの意いを推おし測はかる占うらないに近ちかいものと、トランス状態じょうたいになったシャーマンの口くちから伝つたえられるものとに分わけられるが、何なにかを媒介ばいかいにする点てんでは同おなじである。

卜ぼく占うらない

古代こだい中国ちゅうごくで行おこなわれた亀甲きっこう占うらないが代表だいひょう的てきなものである。亀かめの甲羅こうらや鹿しかの骨ほね(太ふとし占うらない（ふとまに）)などを焼やいて亀裂きれつの出来でき具合ぐあいで占うらなった。「超自然ちょうしぜん的てき現象げんしょうの顕あらわれ」＝「神かみの意い」が抜ぬけ落おちて現代げんだいの占うらないに繋つながったと考かんがえられる。日本にっぽん神話しんわの誓約せいやく（うけい）もこの形かたちである。

増川ますかわ宏ひろしに因よれば、トランプのカードやサイコロ等ひとし、賭博とばくの道具どうぐほぼ全すべてが、本来ほんらい、卜ぼく占うらないの道具どうぐであったという。また、旧約きゅうやく聖書せいしょのサムエル記きにおいて、預言よげん者しゃサウルが、「ウリム」「トンミム」と呼よばれる物ものを用もちいて占うらなう記述きじゅつがある。

託宣たくせん

神かみ懸かかりになったシャーマンの口くちから発はっせられる言葉ことば。この時とき一時いちじ的てきにシャーマンの意識いしきは失うしなわれ、神かみが代かわりに降おりて人格じんかくを支配しはいするとされる。ときには神かみでなく悪霊あくりょうや動物どうぶつ霊れいの類るいが降おりることもあるという。古代こだい日本にっぽんの卑弥呼ひみこや旧約きゅうやく聖書せいしょの「イザヤ書しょ」が有名ゆうめい。

関連かんれん項目こうもく

• 二分にぶん心しん
• シャーマニズム
• 啓示けいじ、神かみ勅みことのり、霊感れいかん、預言よげん
• 旧約きゅうやく聖書せいしょ
• オートマティスム
• デルポイの神託しんたく - 古代こだいギリシア、古代こだいローマの政策せいさくに影響えいきょうを与あたえた。
• シビュラの託宣たくせん - ユダヤ教きょう徒とやキリスト教徒きりすときょうとが作成さくせいした「シビュラの書しょ」の偽書ぎしょ
• 楊秀清きよし - 太平たいへい天国てんごくの幹部かんぶで、ヤーウェの神託しんたくを伝つたえるとされる「天てん父ちち下か凡」を行おこなっていた。