オルドス砂漠さばく

オルドス地方ちほうの位置いち。

内モンゴル自治うちもんごるじち区くにおけるオルドス地方ちほうの位置いち。

オルドス地方ちほう（オルドスちほう、鄂爾多た斯）とは、中国ちゅうごく・内モンゴル自治うちもんごるじち区く南部なんぶの黄河こうが屈曲くっきょく部ぶで、西にし・北きた・東ひがしを黄河こうがに、南みなみを万里ばんりの長城ちょうじょうに囲かこまれた地方ちほう。行政ぎょうせい区分くぶんとしては伊い克昭かつあき盟めいが2002年ねんにオルドス市しとなり、オルドス地方ちほうの大半たいはんを占しめる。黄河こうが対岸たいがん（北側きたがわ）の河かわ套平原へいげんなども含ふくめ、河かわ套（かとう）ともいう。

大だい部分ぶぶんが海抜かいばつ1500メートル前後ぜんこうの高原こうげん（準じゅん平原へいげん）でオルドス高原こうげんと呼よばれ、南側みなみがわは黄土おうど高原こうげんに続つづく。一部いちぶはステップ、大だい部分ぶぶんが砂漠さばくでオルドス砂漠さばくという。砂漠さばくは大おおきく2つに分わかれており、それぞれクブチ（庫くら布ぬの其）砂漠さばく、ムウス（毛もう烏がらす素もと）砂漠さばくという。面積めんせきはそれぞれ1万まん6千せん平方へいほうキロメートル、4万まん2千せん平方へいほうキロメートル。農業のうぎょうや牧畜ぼくちくが行おこなわれるが、砂漠さばく化かや土壌どじょう流失りゅうしつが激はげしい。年とし平均へいきん降水こうすい量りょうは200～500mmほどだが、半分はんぶん以上いじょうが梅雨つゆや秋雨あきさめにあたる7～9月がつに降ふる。また、雨あめが多おおい年としは平均へいきんの2～4倍ばいの雨あめが降ふることもあり、洪水こうずいや激はげしい土壌どじょう流失りゅうしつが起おこる。

オルドスという地名ちめいは、明あきら代だい以降いこうこの地ちに住すみ着ついたモンゴル人じんの部族ぶぞく「オルドス部ぶ」に由来ゆらいする。それよりはるか前まえ、旧石器時代きゅうせっきじだいから人ひとが住すみ、特とくに紀元前きげんぜん6世紀せいきから2世紀せいきにかけて遊牧ゆうぼく騎馬きば民族みんぞくによるオルドス青銅器せいどうき文化ぶんかが栄さかえた。匈奴きょうど、趙ちょう、秦はた、漢かんによって次々つぎつぎに征服せいふくされ、南部なんぶには万里ばんりの長城ちょうじょうが築きずかれた。その後ごも匈奴きょうど系けいや突厥系けいなどの遊牧民ゆうぼくみんが住すみ、遊牧ゆうぼく民族みんぞく王朝おうちょう（遼りょう、西にし夏なつ、元もとなど）あるいは中華ちゅうか王朝おうちょう（唐とう、明あきらなど）による支配しはいを受うけた。清きよし代だいから漢かん族ぞくが入植にゅうしょくし、現在げんざいの住民じゅうみんは漢かん族ぞくが多おおい。

参考さんこう文献ぶんけん

• 百ひゃく度ど百科ひゃっか
  • 毛もう乌素沙漠さばく
  • 库布其沙漠さばく