いのち燃 ゆ
『いのち
概要
[キャスト・あらすじ
[「
第 1部 (流刑 地 、長崎 、大阪 編 )
[流刑 地 で登場 した人物
[丈 吉 /柴 俊夫 生 まれつきの赤毛 と、怪力 が特徴 。流刑 地 では「赤牛 」と渾名 (あだな)されていた。原作 のジャン・ヴァルジャンに相当 する。大塩 平八郎 の乱 の余波 で、無実 のまま流罪 となる。その後 も、役人 の不手際 で赦免 状 から書 き漏 れる(二度 と公式 に赦免 されない)など、不運 な男 。作次郎 /石橋 正次 丈 吉 が流 された島 の庄屋 の跡取 り息子 だった。銃 の名手 。原作 のジャヴェール警部 に相当 する。丈 吉 らの島抜 けの際 に父 が死亡 、200年 続 いた庄屋 (近藤 家 )は名字 帯刀 を取 り上 げられる。丈 吉 へ復讐 するため、執拗 に追跡 する。- お
豊 /神崎 愛 作次郎 の妹 。父 の勧 めもあり、丈 吉 を婿 にするつもりだった。作次郎 と共 に丈 吉 の跡 を追 う。嘉右衛門 /加藤 嘉 流刑 地 の庄屋 (近藤 家 の当主 )。作次郎 、お豊 の父 。丈 吉 が赦免 にならなかった経緯 を聞 き、不憫 に思 う。丈 吉 に娘 を勧 めるが断 られ、島抜 けの決意 が固 いことを知 る。同情 した嘉右衛門 は通行 手形 を用意 するが、丈 吉 に渡 す際 、仙吉 に背後 から襲 われて致命傷 を負 う。死 に際 し、自 らが隠 れキリシタンであることを竜 安 に明 かす。仙吉 /島 米 八 大阪 出身 の罪人 。丈 吉 に妹 (お志麻 )からの手紙 を渡 した。島抜 けを企 み、丈 吉 の動向 を窺 っている。竜 安 (りゅうあん)/高橋 幸治 長崎 の蘭学 医 。流刑 島 を定期 訪問 した際 、丈 吉 と出会 う。原作 のミリエル司教 に相当 する。再会 した丈 吉 と別 れる際 、銀 の飾 台 を託 し「飾 台 のような男 になれ」と言葉 を贈 る。市蔵 /坂上 二郎 竜 安 に同行 している男 。「医者 になりたい」と語 るが、実 は幕府 の隠密 であった。
長崎 で登場 した人物
[大阪 で登場 した人物
[- おりん/
吉本 真由美 芸者 。元 は裕福 な商家 の娘 。原作 のファンティーヌに相当 する。没落 した際 、丈 吉 に恩義 を感 じ、丈 吉 が島 から帰 ってくる日 をお咲 ・お志麻 と共 に待 っていた。- お
咲 /高森 和子 丈 吉 の母 。丈 吉 の帰 りを待 ち、力仕事 などで娘 を養 っていた。長崎 出身 。- お
志麻 /大田 由美子 丈 吉 の妹 。風車 を売 って生計 の足 しにしている。多吉 /財津 一郎 丈 吉 の父 。畳 職人 だが、仕事 もせず、博打 や女 遊 びにのめり込 んでいる。妻 や娘 の稼 ぎを当 てにし、食 いものにしている。丈 吉 が「大塩 の残党 」として逮捕 された際 、「残党 に間違 いない」と証言 した。それが決定的 な証拠 となり、丈 吉 は流罪 となった。丈 吉 が赤毛 のため、「自分 の息子 では無 いのでは?」と考 えている。- 20
両 の借金 のカタに、娘 を売 ろうとした。 丹波屋 徳 市 /山田 吾 一 米子 の商人 。金 にモノを言 わせ、おりんを我 が物 にしようとしている。原作 のテナルディエに相当 する。金 にうるさいタイプで、おりんに風車 をねだられた際 、「大阪 は物価 が高 い」とこぼす(風車 はお志麻 が売 っていた物 全部 で金額 は44文 )。丈 吉 が妹 を救 うため、金 の工面 (銀 の飾 台 の売却 )をおりんに相談 し、おりんは丹波屋 に話 を持 ちかける。しかし、丹波屋 は飾 台 を歯牙 にもかけず、おりんは不本意 ながら丹波屋 の妾 になる。
第 2部 (米子 編 )
[※
幸吉 (丈 吉 )米子 編 では、上記 のクレジットとなる。当初 は、逃亡 者 として小松 屋 の鉄山 に迷 い込 んだ。その後 、小松 屋 で働 く事 になる。小 松屋 乗 っ取 り騒動 の際 、当主 (おこう)の精神 的 支柱 となる。後 、娘 (お美津 )と結婚 し、おこうの跡 を継 いで小 松屋 幸吉 となる。鉄山 師 として頭角 を現 し、また無料 の診療 所 を開 いたことで、人々 の尊敬 を得 ている。しかし、島抜 け(と嘉右衛門 殺 しの容疑 )で追 われる身 であることに変 わりはなく、心 の休 まらない日々 を送 っている。- お
春 /佐藤 友美 旅芸人 。夜 は娼婦 として稼 いでいたが、「子供 のことも考 えてくれ」と丈 吉 に諭 される。新吉 /阿南 忠幸 (第 8話 、第 9話 )、新藤 浩 (第 10話 以降 )- お
春 の息子 。同行 したのは短 い間 だったが、丈 吉 に懐 いていた(第 8話 )。 - お
春 に後妻 の話 が来 た際 、新 しい家庭 に入 ることを拒否 、丈 吉 を養父 に選 ぶ(第 9話 )。 第 10話 では、丈 吉 に同行 し、鉄山 師 としての修行 を積 んでいた。丈 吉 の信頼 も厚 く、「自分 に何 かあったら、跡 を継 ぐように」と言 われる。第 15話 では、おこうの勧 めで、正式 に小 松屋 を継 ぐ。- おこう/
南田 洋子 小松 屋 (鉄山 師 )の当主 。未亡人 となるまでは、夫 が当主 だった。当主 の重圧 により、男勝 りの性格 となっている。- お
美津 /曽根 千香子 - おこうの
一人娘 。丈 吉 と結婚 し、幸 せな日々 を送 っていた。 - お
六 /浅利 香津 代 丹波屋 徳 市 の妻 。原作 のテナルディエ夫人 に相当 する。丹波屋 は没落 し、夫婦 は木賃宿 を経営 している。第 3部 では、夫婦 を「守銭奴 」とナレーションで説明 している。夫 を奪 ったおりんを憎 んでおり、お雪 にもつらく当 たっている。- お
雪 /宝 多 なるみ - おりんの
娘 。髪 はやや赤 く、肌 は白 い。原作 のコゼットに相当 する。 父親 の名 は、おりんは最後 まで明 かさなかった。- おりん
丹波屋 が没落 したことで、労働 を強 いられている。乳癌 に蝕 まれていたが、丈 吉 により診療 所 へ運 ばれ、竜 安 の手術 により助 かる(第 11話 )。身体 が弱 っており、最終 的 に死亡 する。竜 安 診療 所 を技術 指導 で訪 れる。丈 吉 の葛藤 にアドバイスをする。第 8話 では、旅先 で作次郎 ・お豊 に遭遇 する。謙吾 竜 安 に同行 して登場 。診療 所 を任 される(竜 安 は長崎 に帰 る)。おりんの最期 を看取 った。作次郎 第 8話 では、路銀 が尽 き、お豊 ともども宿屋 の下働 きをしていた。第 12話 で登場 した際 は、旅芸人 として生計 を立 てていた(お豊 が的 になり、作次郎 が手裏剣 を投 げる。目隠 しで投 げることもある)。小 松屋 幸吉 が丈 吉 かもしれないと思 い、米子 を訪 れる。顔 を合 わすも、丈 吉 は精神 的 成長 を遂 げており、作次郎 の相手 ではなかった。- しかし、「
赤牛 の丈 吉 」を名乗 る男 が捕 まり、斬首 刑 に処 せられることになり、それをきっかけに丈 吉 を揺 さぶる。 丈 吉 は、ニセの「赤牛 の丈 吉 」(仙吉 )を救 うため、自 らが本物 の丈 吉 であると処刑 場 で名乗 り出 る。作次郎 は完敗 を認 め、「丈 吉 に負 けない男 になる」と決意 し、米子 を後 にする。- お
豊 作次郎 と同行 する。丈 吉 を「父 の仇 」と思 いつつ、憎 みきれない(竜 安 いわく「悪女 の深情 け」)。処刑 場 で丈 吉 が名乗 り出 た夜 、作次郎 と結 ばれるが、翌朝 、一人 残 される。- お
豊 は診療 所 で看護 士 となり、おりんの最期 を看取 る。
第 3部 (京都 編 )
[※
丈 吉 伏見 (京都 )で備前屋 という店 を構 え、米 を扱 っている。使用人 は、丁稚 の少年 と賄 い関係 の老婆 の2人 。- お
豊 いわく、「小松 屋 から金銭 提供 を受 けていない」とのこと。 - お
豊 京都 で居酒屋 を開 いている。兄 の消息 を気 にしている。- お
雪 /斉藤 とも子 長崎 で、竜 安 ・おイネに育 てられる。8年 ぶりに丈 吉 と再会 する。自分 の父 が誰 か知 りたがっており、それを頑 なに隠 す丈 吉 とはなかなか打 ち解 けない。京都 への道中 、岡田 彦馬 と知 り合 う。京都 で再会 し、恋心 が芽生 える。- シーボルト・イネ
- お
雪 を丈 吉 に会 わせるために上京 した。 新撰 組 に傷 を負 わされた彦馬 と出会 い、丈 吉 が止 めるのも聞 かず、手当 てを行 った。岡田 彦馬 /金田 賢一 長州 藩士 。父 を訪 ねて上京 した。父 と再会 した直後 、新撰 組 に襲撃 され、傷 を負 ったまま逃亡 する。原作 のマリウスに相当 する。- お
雪 に恋心 を抱 く。 岡田 主 馬 /高松 英郎 彦馬 の父 。息子 には「タダの浪人 」と話 したが、実 は討幕 派 であった。原作 のポンメルシー大佐 に相当 する。池田 屋 で新撰 組 に襲撃 され、逃亡 には成功 するが致命傷 を負 っており、お雪 ・お豊 に看取 られ死亡 する。彦馬 への遺言 を託 した。岡田 織江 /小栗 一也 彦馬 の祖父 。原作 のジルノルマン伯爵 に相当 する。- お
志麻 /新井 春美 女 スリ。通称 風車 のお志麻 (帯 に風車 を刺 している)。丈 吉 の妹 の成長 した姿 。何 度 も顔 を合 わすが、兄妹 ともそれと気付 かない。沖田 総司 に恋 しているが、沖田 はお雪 に惚 れている。春吉 /米村 嘉 洋 (國 村 隼 )丹波屋 徳 市 の息子 。お志麻 を姉御 と慕 う。丹波屋 一家 は食 い詰 め、春吉 を頼 って京都 に出 てくる。一家 は、火事場 泥棒 も辞 さない。何 も知 らないお志麻 は、それを「一家 の団結 が羨 ましい」と春吉 に告 げる。- お
志麻 の策略 で、丹波屋 一家 はお雪 を誘拐 する。その際 、お雪 がおりんの娘 であり、備前屋 が丈 吉 であることが丹波屋 一家 に知 れる。 沖田 総司 /宮本 宗明 新撰 組 の幹部 。池田 屋 事件 の後 、体調 を崩 して寝込 み、お志麻 の世話 になる。岡田 彦馬 とお雪 の密会 現場 に遭遇 した際 には、彦馬 を斬 るために挑発 を行 った。土方 歳三 /栗 塚 旭 新撰 組 の幹部 。作次郎 と同行 し、「小松 屋 から献金 を受 けたい」と申 し出 る。- なお、
土方 歳三 役 は栗 塚 の定番 である。『新選 組 血 風 録 』、『燃 えよ剣 』など。 作次郎 新撰 組 に入隊 し、池田 屋 事件 にも参加 する。丈 吉 への対抗心 を失 っていない。竜 安 加 齢 により、頭髪 が総 白髪 になっている。市蔵 を通 し、丈 吉 に父母 の消息 を伝 えた。
スタッフ
[原作 :ビクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル』脚本 :杉山 義法 音楽 :奥村 貢 制作 :土居 原 作郎 ※「土 」は、正確 には「`」が加 えられている(土 `)。演出 :田中 昭男 、樋口 昌弘 、宮崎 純 ほか語 り:中条 静夫 製作 :NHK大阪 放送 局
放映 リスト(サブタイトルリスト)
[第 1回 (1981年 4月 8日 ):南海 の涯に第 2回 (1981年 4月 15日 ):不運 な男 第 3回 (1981年 4月 22日 ):銀 の燭台 第 4回 (1981年 5月 6日 ):さらばオランダ坂 第 5回 (1981年 5月 13日 ):愛 と憎 しみの街 第 6回 (1981年 5月 20日 ):翔 んで翔 んで夢 の中 第 7回 (1981年 5月 27日 ):夢 去 りし町 角 第 8回 (1981年 6月 3日 ):生々流転 第 9回 (1981年 6月 10日 ):一 輪 でも花 にて候 第 10回 (1981年 6月 17日 ):噂 の男 第 11回 (1981年 6月 24日 ):たった一夜 の涙 花 第 12回 (1981年 7月 1日 ):お豊 ・作次郎 流 れ旅 第 13回 (1981年 7月 8日 ):砂 に埋 れし幸福 の日々 第 14回 (1981年 7月 15日 ):白日 夢 第 15回 (1981年 7月 22日 ):お雪 哀 しや鈴 が鳴 る第 16回 (1981年 7月 29日 ):京都 の恋 第 17回 (1981年 8月 5日 ):祇園 囃子 が聞 こえる第 18回 (1981年 8月 26日 ):相 呼 ぶ魂 第 19回 (1981年 9月 2日 ):聖母 の子守 唄 第 20回 (1981年 9月 9日 ):お志麻 恋 ぐるま第 21回 (1981年 9月 16日 ):作次郎 乱 れ斬 り第 22回 (1981年 9月 30日 ):それ京洛 の花 と咲 く第 23回 (1981年 10月 7日 ):ある晴 れた日 に
補足
[NHK
なお、この
関連 項目
[愛 無情 -同 じく『レ・ミゼラブル』を原作 とする連続 ドラマ。東海 テレビ制作 で1988年 に放送 された昼 ドラマ。
外部 リンク
[NHK |
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