ばんえい競走きょうそう

帯広おびひろ記念きねん・第だい2障害しょうがいを越こえるカネサブラック（2013年ねん）

ばんえい記念きねん・ゴール前まえでの競せり合あい（2010年ねん）

ばんえい十勝とかちナイトレースの様子ようす

ばんえい競走きょうそう（2020年ねん）

ばんえい競走きょうそう（ばんえいきょうそう）とは、競走きょうそう馬ばがそりをひきながら力ちからや速はやさなどを争あらそう競馬けいばの競走きょうそうである。「曳ひき馬ば」と呼よばれる事こともある。

現在げんざい、日本にっぽん国内こくないの公営こうえい競技きょうぎ（地方ちほう競馬けいば）としては北海道ほっかいどう帯広おびひろ市しが主催しゅさいする「ばんえい競馬けいば（ばんえい十じゅう勝しょう）」のみが行おこなわれており、世界せかい的てきにみても唯一ゆいいつとなる形態けいたいの競馬けいばである。本ほん項目こうもくでは、主おもに地方ちほう競馬けいばとしての「ばんえい競馬けいば」について記述きじゅつする。

「ばんえい」の漢字かんじ表記ひょうきは「輓曳」であるが、現行げんこう競技きょうぎにおける公式こうしきの表記ひょうきは平仮名ひらがなとされるため、ここでも平仮名ひらがなを主しゅとして用もちいる。

概要がいよう

ばんえい競走きょうそうでは一般いっぱん的てきな平地ひらち競走きょうそうで使用しようされているサラブレッド系けい種しゅなどの「軽けい種馬たねうま」や北海道ほっかいどう和わ種しゅの「どさんこ」は使つかわれず、古ふるくから主おもに農耕のうこう馬ばなどとして利用りようされてきた体重たいじゅう約やく800-1200kg前後ぜんごの「ばんえい馬ば（重じゅう種馬たねうま。「ばん馬ば」ともいう）」が、騎手きしゅと重量じゅうりょう物ぶつを積載せきさいした鉄製てつせいのそりを曳ひき、2箇所かしょの障害しょうがい（台形だいけい状じょうの小ちいさな山やま）が設置せっちされた直線ちょくせん200メートルのセパレートコースで力ちからと速はやさ、および持久じきゅう力りょくや騎手きしゅのテクニックを競きそう。

このレースは農民のうみんたちが北海道ほっかいどう開拓かいたくで活躍かつやくした農耕のうこう馬ばに乗のり競きそい合あうお祭まつりとして楽たのしんでいたものがシステム化かされ現在げんざいの形かたちに発展はってんしたものであり、すでに30年ねん以上いじょうの歴史れきしをもつ。

帯広おびひろ市しが主催しゅさいする地方ちほう競馬けいばとしての「ばんえい競馬けいば」のほか、一部いちぶ地域ちいきでは「草くさばんば」（後述こうじゅつ）も行おこなわれるなど北海道ほっかいどうが生うみ出だした独自どくじの馬うま文化ぶんかとして定着ていちゃくしており、それらを含ふくめた「北海道ほっかいどうの馬うま文化ぶんか」が北海道ほっかいどう遺産いさんに選定せんていされたほか、映画えいが「雪ゆきに願ねがうこと」やテレビドラマ「大地だいちのファンファーレ」（NHK札幌放送局さっぽろほうそうきょく・帯広おびひろ放送ほうそう局きょく制作せいさく）など、映画えいがやドラマの題材だいざいにも幾いく度どか取とり上あげられている。2006年ねんまでばんえい競馬けいばを開催かいさいしていた岩見沢いわみざわ市しでは、岩見沢いわみざわ駅えき（3・4番ばんホーム）にそりを曳ひく「ばんばの像ぞう」が設置せっちされている。

公営こうえい競技きょうぎとしてのばんえい競走きょうそう

ばんえい競馬けいばも地方ちほう競馬けいばの一ひとつであるが、使用しようする競走きょうそう馬ばの品種ひんしゅや競走きょうそうの性質せいしつが全まったく異ことなるため、平地ひらち競走きょうそうと障害しょうがい競走きょうそうにみられるような中央ちゅうおう競馬けいばや他たの地方ちほう競馬けいば、また外国がいこく競馬けいばとの人馬じんば交流こうりゅう競走きょうそうは行おこなわれていない。また、地方競馬全国協会ちほうけいばぜんこくきょうかい（NAR）による競走きょうそう馬ばの表彰ひょうしょうなどについても、NARグランプリにおいて各かく部門ぶもん賞しょうのひとつとして『ばんえい最優秀さいゆうしゅう馬ば』の部門ぶもんが設もうけられている。年度ねんど代表だいひょう馬ばは各かく部門ぶもん賞しょう受賞じゅしょう馬ばから選出せんしゅつ するため、他た地区ちく所属しょぞくの平地ひらち競走きょうそう馬ばと同様どうように選出せんしゅつされる可能かのう性せいがあるほか、調教ちょうきょう師しや騎手きしゅなどの表彰ひょうしょうも平地ひらちと区別くべつなく選定せんていされる。なお、NARにおける騎手きしゅや調教ちょうきょう師しの全国ぜんこくリーディング集計しゅうけいも、騎手きしゅ・調教ちょうきょう師しの成績せいせきを他たの地方ちほう競馬けいば（平地ひらち）と区別くべつせず、同列どうれつで集計しゅうけいしている。

競走きょうそうでの人馬じんば交流こうりゅうはないものの、ばんえい競馬けいばの所属しょぞく騎手きしゅがばんえい競馬けいばのPR活動かつどうを行おこなう為ため、業務ぎょうむとして平地ひらち競走きょうそうの競馬けいば場じょうに赴おもむき、現役げんえきのばんえい競走きょうそう馬ばと競走きょうそうで使用しようされるそりを運はこび込こみ、平地ひらちのダートコースなどを使用しようしてデモンストレーションを目的もくてきとした模擬もぎ競走きょうそうを行おこなう場合ばあいがある。このような模擬もぎ競走きょうそうは1973年ねんに大井おおい競馬けいば場じょう で初はつ開催かいさいされ、その後ごも1978年ねんに宇都宮うつのみや競馬けいば場じょう（現在げんざいは廃止はいし） で、1983年ねんには水沢みずさわ競馬けいば場じょう で開催かいさい。近年きんねんでは1991年ねんに船橋競馬場ふなばしけいばじょう で開催かいさいされたほか、2001年ねんにはフランス で、2008年ねんには川崎かわさき競馬けいば場じょうで実施じっしされた。また、2007年ねんから日本中央競馬会にっぽんちゅうおうけいばかい（JRA）所属しょぞく騎手きしゅとの交流こうりゅうイベントとして「JRAジョッキーDay」を開催かいさいしている。JRAの現役げんえき騎手きしゅが帯広おびひろ競馬けいば場じょうに来場らいじょうしトークショーなどのイベントを行おこなうほか、ばんえい所属しょぞく騎手きしゅとペアを組くんでのエキシビションレースも行おこなっている（詳細しょうさいは当該とうがい記事きじを参照さんしょう）。

2006年度ねんどまでは帯広おびひろ競馬けいば場じょうのほか旭川あさひかわ競馬けいば場じょう・岩見沢いわみざわ競馬けいば場じょう・北見きたみ競馬けいば場じょうを含ふくめた4か所しょを巡回じゅんかいしながら開催かいさいしてきた（後述こうじゅつ）が、2007年ねん度どより「馬うまの一発いっぱつ逆転ぎゃくてんライブショー・ばんえい十じゅう勝しょう」をキャッチフレーズとして、全ぜん日程にっていを帯広おびひろ競馬けいば場じょうで開催かいさいしている。あわせて、夏季かきとしては初はじめての本格ほんかく的てきなナイター競走きょうそう「ばんえい十勝とかちナイトレース」も開始かいしした。ナイトレース期間きかん中ちゅうは最終さいしゅう競走きょうそうの発走はっそう時刻じこくを昼間ひるま開催かいさい時じよりも2時じ間あいだ半はん程度ていど繰くり下さげ、日没にちぼつ前後ぜんこうからは走路そうろ沿ぞいに新設しんせつしたイルミネーションも点灯てんとうさせてナイター気分きぶんを盛もり上あげている。なお、ナイター期間きかん以外いがいの一部いちぶ開催かいさい日びは昼間ひるま開催かいさい時じよりも1時じ間あいだ半はん程度ていど繰くり下さげた薄暮はくぼ開催かいさいとする場合ばあいもある。

1994年ねん秋あきより比較的ひかくてき積雪せきせつ量りょうが少すくない帯広おびひろ競馬けいば場じょうで馬場ばばにヒーティング設備せつびを敷設ふせつし、冬季とうきでも馬場ばばが凍結とうけつすることなく競走きょうそうが行おこなえるようになった。これにより、従来じゅうらいは11月で終了しゅうりょうしていた開催かいさい期間きかんを延長えんちょうすることが可能かのうになった。2005年ねん度どからは長期ちょうきの休きゅう催期間あいだを設もうけない事実じじつ上じょうの通年つうねん開催かいさいとなり（現在げんざいは3月がつ下旬げじゅんに閉幕へいまく後ご、次じ年度ねんどの開幕かいまくまで3週間しゅうかん程度ていど休きゅう催）、北海道ほっかいどうで唯一ゆいいつ冬季とうきも開催かいさいを行おこなう公営こうえい競技きょうぎとなっている。

通常つうじょう、ばんえい競馬けいばは昼間ひるま・薄暮はくぼ・ナイター開催かいさいともに土曜どようから月曜げつよう、ホッカイドウ競馬けいばは全ぜん日程にっていナイター開催かいさいで火曜かようから木曜もくように開催かいさいするローテーションが組くまれており、一部いちぶを除のぞいて両者りょうしゃの開催かいさい日程にっていが重かさなることがないため、道内どうないでは多おおくの場外じょうがい発売はつばい所しょで両者りょうしゃの相互そうご場外じょうがい発売はつばいが行おこなわれている。詳細しょうさいは「場外じょうがい発売はつばい所しょ」の節ふしを参照さんしょう。

新しん馬券ばけんの導入どうにゅう

詳細しょうさいは賭と式しきの節ふしを参照さんしょう

• 2010年ねん1月がつ8日にち：5重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき投票とうひょう券けん「OddsPark LOTO」を発売はつばい開始かいし。
• 2011年ねん8月がつ5日にち：3連れん単たん・3連れん複ふくを発売はつばい開始かいし（他た地区ちく場外じょうがい発売はつばい。ばんえい帯広おびひろ競馬けいばでの発売はつばいは8月がつ6日にちより）。
• 2012年ねん12月15日にち：7重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき投票とうひょう券けん「OddsPark LOTO」を発売はつばい開始かいし。

存廃そんぱいについての動うごき

2006年ねん度どまでは帯広おびひろ競馬けいば場じょうのほか、北見きたみ競馬けいば場じょう・岩見沢いわみざわ競馬けいば場じょう・旭川あさひかわ競馬けいば場じょうの4箇所かしょを巡回じゅんかいして開催かいさいしていた。1997年ねんまでは北見きたみを除のぞく3場じょうで平地ひらち競走きょうそう（ホッカイドウ競馬けいば）が併催へいさいされていたが、1998年ねん以降いこうは旭川あさひかわのみがばんえい・平地ひらちの併催へいさいとなっていた。

2006年度ねんどは史上しじょう初はじめて帯広おびひろで開幕かいまくし、上記じょうき4場じょうで順次じゅんじ開催かいさいされたが、売上うりあげの減少げんしょうによる累積るいせき赤字あかじの増大ぞうだいから旭川あさひかわ市し・北見きたみ市し・岩見沢いわみざわ市しが2006年度ねんど限かぎりでの撤退てったいを表明ひょうめい、残のこる帯広おびひろ市しも負担ふたんが大おおきすぎるとして単独たんどくでの開催かいさい継続けいぞくに難色なんしょくを示しめしたことから、ばんえい競馬けいばの廃止はいしが濃厚のうこうと見みられていたが、ファンらの嘆願たんがんや寄付きふの申もうし出でに加くわえ、2006年ねん12月13日にちにはソフトバンク子会社こがいしゃのソフトバンク・プレイヤーズ（現げん・SBプレイヤーズ）が帯広おびひろ市しの単独たんどく開催かいさいに対たいする支援しえんを申もうし出でたことから、2007年度ねんどより帯広おびひろ市しが単独たんどくで開催かいさいを継続けいぞくすることが決定けっていした。これについて農林のうりん水産すいさん大臣だいじん・松岡まつおか利勝としかつ（当時とうじ）は「喜よろこばしいことだ。正式せいしきに要請ようせいがあれば、スムーズに処理しょりできるようにするし、できる限かぎり支援しえんしたい」と述のべていた。

これに伴ともない、ばんえい競馬けいばの運営うんえい実務じつむを担になってきた一部いちぶ事務じむ組合くみあい「北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば組合くみあい」は解散かいさんし、2007年ねん2月がつ1日にちに一部いちぶ業務ぎょうむを受託じゅたくする運営うんえい会社かいしゃ「オッズパーク・ばんえい・マネジメント株式会社かぶしきがいしゃ（OPBM）」が設立せつりつされた。また、帯広おびひろ市しはファンなど個人こじん・法人ほうじんからの寄付きふもあわせて受うけ付つけ、「ばんえい競馬けいば振興しんこう基金ききん」を開設かいせつ、個人こじん・法人ほうじんからの寄付きふも毎年まいとしのように寄よせられている。特とくに楽天らくてんは、子会社こがいしゃの楽天らくてん競馬けいばが地方ちほう競馬けいばのインターネット発売はつばいを請うけ負おっていることもあり、寄付きふ金きんのほか売上うりあげ額がくから一定いってい割合わりあいを積つみ立たて、ばん馬ばの飼料しりょう用ようとしてニンジンや牧草ぼくそうロールを寄贈きぞうしている。

2007年度ねんどは黒字くろじを計上けいじょうしたが、2008年度ねんどの総そう売上うりあげは約やく115.5億おく円えんで前年ぜんねんより約やく10%余あまり減少げんしょうし、当初とうしょ予算よさん比ひも97.2%となったほか、入場にゅうじょう者しゃ数すうも前年ぜんねんより約やく6万まん人にん減少げんしょうした。運営うんえい安定あんてい化かの基金ききんも使つかい果はたし、存続そんぞくは正念場しょうねんばを迎むかえていく。

2009年度ねんどの総そう売上うりあげは約やく107.2億おく円えんで前年ぜんねん比ひ約やく7%減げんとなった。総そう入場にゅうじょう者しゃも約やく20万まん人にんで、引ひき続つづき前年ぜんねん割われとなった。

2010年度ねんどの開催かいさいにあたり、OPBMは年度ねんど途中とちゅうの撤退てったいもありえるとしていたが、結局けっきょく2011年度ねんどの開催かいさいについても12月15日にちに帯広おびひろ市しと大筋おおすじで合意ごういし、今後こんご5年間ねんかん程度ていどの中なか間あいだ戦略せんりゃくについても両者りょうしゃが協議きょうぎすることで一致いっちした。2011年ねん1月がつ28日にちには開催かいさい日程にっていを発表はっぴょうしている。2010年度ねんどの売上うりあげは約やく105.6億おく円えん で、売上うりあげの下さげ止とまり傾向けいこうは見みえてきた。

2011年度ねんどの総そう売上うりあげは103億おく6400万まん円えん余あまりで対たい前年ぜんねん比ひ約やく2%減げん、総そう入場にゅうじょう者しゃ数すうも24万まん5000人にん余あまりで前年ぜんねん比ひ約やく0.7%減げんとなった。

2012年ねん度どの開催かいさい業務ぎょうむの委託いたく契約けいやくについてはOPBMと帯広おびひろ市しで協議きょうぎしてきたが、委託料いたくりょうの固定こてい化かや競争きょうそう入札にゅうさつ方式ほうしきの導入どうにゅうを求もとめたOPBMと折おり合あわず、2012年度ねんどはOPBMと委託いたく契約けいやくを更新こうしんしないことを決定けっていした。運営うんえいは帯広おびひろ市しが主体しゅたいとなり、業務ぎょうむの一部いちぶは旭あさひ川北かわきた彩あや都と場外じょうがい発売はつばい所しょ（レラ・スポット北きた彩あや都みやこ）を運営うんえいしているコンピューター・ビジネス（旭川あさひかわ市し）に委託いたくすることで内定ないていした。ただし、帯広おびひろ市しは「OPBMとは今後こんごも良好りょうこうな関係かんけいを維持いじしていきたい」としている。

また2012年度ねんど以降いこうの収支しゅうし見通みとおしについて、市民しみん検討けんとう委員いいん会かいの提言ていげんを基もとに策定さくていした「ばんえい競馬けいば運営うんえいビジョン」を2012年ねん2月がつ18日にちに発表はっぴょう。2012年度ねんどは収支しゅうし均衡きんこう、2013年度ねんどは100万まん円えんの黒字くろじ、2014年度ねんどは1600万まん円えんの黒字くろじを見込みこんでいる。観光かんこう振興しんこうや外国がいこく人じん客きゃくの誘致ゆうちに注力ちゅうりょくするほか、主おもな増収ぞうしゅう策さくとして以下いかの施策しさくをあげている。

• 帯広おびひろ競馬けいば場じょうに、新あらたな有料ゆうりょう席せきを設置せっち
• 7重じゅう勝かち式しき馬券ばけんの導入どうにゅう（実施じっし済ずみ）
• 日本中央競馬会にっぽんちゅうおうけいばかい（JRA）の在宅ざいたく投票とうひょうシステムを利用りようしたばんえい競馬けいばの勝馬かつま投票とうひょう券けん（馬券ばけん）発売はつばい（実施じっしのめど立たたず）
• 場外じょうがい発売はつばい所しょの新設しんせつ（琴似ことに駅前えきまえ・深川ふかがわ）
• 南関東みなみかんとう公営こうえい競馬けいばの場外じょうがい発売はつばい日数にっすうを増加ぞうか
• ばんえい競馬けいばにおけるJRA馬券ばけんの場外じょうがい発売はつばい（2013年ねん6月がつ8日にちより開始かいし）

2012年度ねんどの売うれ得とく金きん総額そうがくは約やく104億おく9458万まん円えん（前年度ぜんねんど比ひ：1.26%増ぞう）、入場にゅうじょう者しゃ数すうも25万まん4081人にん（前年度ぜんねんど比ひ：3.38%増ぞう）で、帯広おびひろ市しによる単独たんどく開催かいさいとなってから初はじめて前年度ぜんねんどを上回うわまわった。

2014年ねん2月がつには2015年度ねんど以降いこうの収支しゅうし見通みとおしを発表はっぴょう。売うれ得とく金きんは最大さいだい108億おく円えん（2015年度ねんど）を見込みこみ、収支しゅうしも2015年度ねんどは1100万まん円えん、2016年度ねんどは200万まん円えんの黒字くろじとし、向むこう3年間ねんかんは収支しゅうし均衡きんこう以上いじょうが確保かくほできるとしている。同年どうねん4月がつには2013年度ねんどの開催かいさい成績せいせきが発表はっぴょうされ、売うれ得とく金きん総額そうがくは116億おく5383万まん3700円えん（前年度ぜんねんど比ひ：11.2%増ぞう）、総そう入場にゅうじょう人員じんいんは26万まん8693人にん（前年度ぜんねんど比ひ：5.8%増ぞう）でともに前年度ぜんねんどを上回うわまわった。さらに帯広おびひろ市しが同年どうねん6月がつに公表こうひょうした2013年度ねんどの決算けっさんでも、帯広おびひろ単独たんどく開催かいさいとなってから最大さいだいとなる約やく9900万まん円えんの黒字くろじを計上けいじょうした。

上記じょうきのほか、既すでに導入どうにゅう済ずみの5重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき・7重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき・三さん連勝れんしょう単式たんしき・三さん連勝れんしょう複式ふくしき馬券ばけん、道外みちそとでの場外じょうがい発売はつばいの拡充かくじゅう、競馬けいば場じょう内ないの商業しょうぎょう施設しせつ「とかちむら」の集客しゅうきゃくや中央ちゅうおう競馬けいばの場外じょうがい発売はつばいにより入場にゅうじょう者しゃ数すうは上向うわむいており、存続そんぞくに向むけた努力どりょくが続つづいている。しかしインターネット投票とうひょうが好調こうちょうな反面はんめん、帯広おびひろ競馬けいば場じょうでの発売はつばい額がくが伸のび悩なやんでおり、情勢じょうせいは引ひき続つづき予断よだんを許ゆるさない。

賞金しょうきんは、苦くるしい経営けいえい状じょう況きょうを反映はんえいして減額げんがくされ続つづけていたが、売上うりあげの好転こうてんにともない少すこしずつ増額ぞうがくされるようになった。しかし、今いまなお全国ぜんこくでも最低さいていの水準すいじゅんが続つづいており、2019年ねん12月がつ現在げんざい、一般いっぱん競走きょうそうの1着ちゃく最低さいてい賞金しょうきんは13万まん円えん、1着ちゃく-3着ちゃくまでの賞金しょうきん総額そうがくは17万まん7000円えんとなっている。

2020年度ねんどは新型しんがたコロナウイルス感染かんせん症しょうの拡大かくだいに伴ともなう外出がいしゅつ自粛じしゅくの影響えいきょうもあり、インターネット投票とうひょうが好調こうちょうで、発売はつばい額がくは史上しじょう最高さいこうの483億おく5278万まん円えん（前年ぜんねん比ひ55.5％増ぞう）となった。それまでの最高さいこう額がくは1991年度ねんどの322億おく9248万まん円えんであり、大幅おおはばな記録きろく更新こうしんとなった。

帯広おびひろ市しばんえい競馬けいば会計かいけいの2020年度ねんど決算けっさんでは、初はじめて剰余じょうよ金きんの一部いちぶ（2452万まん円えん）を一般いっぱん会計かいけいに繰くり出だしたほか、2021年度ねんど決算けっさんでも1552万まん円えんを繰くり出だすなど、帯広おびひろ市しの財政ざいせいにも貢献こうけんするまでになった。一方いっぽうで、コロナ禍かの外出がいしゅつ自粛じしゅくや制限せいげんが撤廃てっぱいされた後のちの需要じゅよう予測よそくが見通みとおせないことから、帯広おびひろ市しではさまざまなイベントを催もよおすなど、話題わだい作づくりに注力ちゅうりょくしている。

草競馬くさけいば・祭典さいてん競馬けいばとしてのばんえい競走きょうそう、人間にんげんばん馬ば

北海道ほっかいどうや東北とうほく地方ちほうの一部いちぶ地域ちいきでは、主おもに地域ちいきの祭典さいてんなどで「輓馬ばんば競技きょうぎ（ばんばきょうぎ）」が開催かいさいされている（「輓馬ばんば大会たいかい」「馬力ばりき大会たいかい」「草くさばんば」とも呼よばれる）。これらは「輓曳（ばんえい）」「輓馬ばんば（ばんば）」と略りゃくされることも多おおい。重量じゅうりょう物ぶつを積載せきさいしたそりを曳ひく競走きょうそう形態けいたいは、公営こうえい競技きょうぎとほぼ同様どうようである。現存げんそんする「草くさばんば」としては音更おとふけ町まちで1908年ねん（明治めいじ41年ねん）より開催かいさいされているものが道内どうない最古さいことされている（当初とうしょは平地ひらち競走きょうそう。ばんえい競走きょうそうになったのは終戦しゅうせん後ご）。

輓馬ばんば（ひきうま、ばんば）と呼よばれる競走きょうそう馬ばの操縦そうじゅう方式ほうしきには、そりに乗のった騎手きしゅ1人ひとりで操あやつる方式ほうしき（公営こうえい競技きょうぎと同おなじ）と、そりに乗のった騎手きしゅと競走きょうそう馬ばの口くちを引ひく伴走ばんそう者しゃ（助手じょしゅ）の2人ふたりで操あやつる方式ほうしきがある。公営こうえい競技きょうぎでは騎手きしゅがそりの上うえに立たって操縦そうじゅうする（後述こうじゅつ）が、輓馬ばんば競技きょうぎでは騎手きしゅがそりに座すわって操縦そうじゅうすることもある。

また、複数ふくすうの人間にんげんがチームを組くんで自みずからそりを曳ひく「人間にんげんばん馬ば」も存在そんざいし、置戸おけと町まちで毎年まいとし6月がつごろに行おこなわれている「人間にんげんばん馬ば大会たいかい」 のほか、帯広おびひろ競馬けいば場じょうでもばんえい本ほん走路そうろを使用しようして行おこなう「ワールド人間にんげんばん馬ばチャンピオンシップ」が10月がつごろに行おこなわれている。

公営こうえい競技きょうぎとしては使用しようしない品種ひんしゅでも、ポニーなどによるイベントレースとしてのばん馬ば競走きょうそうが行おこなわれることもある。

公営こうえい競技きょうぎを開催かいさいする競馬けいば場じょう

帯広おびひろ競馬けいば場じょう

• 帯広おびひろ競馬けいば場じょう：1949年ねんより開催かいさいしている。1997年ねんまではホッカイドウ競馬けいばを併催へいさいしていた。2007年ねん6月がつよりナイター競走きょうそうを開始かいし。

過去かこに公営こうえい競技きょうぎを開催かいさいしていた競馬けいば場じょう

いずれも、現在げんざいは廃止はいしされている。

• 岩見沢いわみざわ競馬けいば場じょう：1947年ねん-2006年ねんまで開催かいさい。2006年ねん休止きゅうし。
• 旭川あさひかわ競馬けいば場じょう：1947年ねん-2006年ねんまで開催かいさい。2008年ねん休止きゅうし。
• 北見きたみ競馬けいば場じょう：1953年ねん-2006年ねんまで開催かいさい。2006年ねん開催かいさい休止きゅうし、2009年ねん6月で場外じょうがい発売はつばいも終了しゅうりょう。

歴史れきし

ばんえい競馬けいばの起源きげんは木材もくざいを運はこび出だしていた馬うまの力ちから比くらべとされており、北海道ほっかいどう開拓かいたく期きより各地かくちで余興よきょうや催事さいじとして行おこなわれていた。当初とうしょは2頭とうの馬うまに丸太まるたを結むすびつけ、互たがいに引ひっ張ぱりあっていたという。

明治めいじ時代じだい末期まっき頃ごろから荷物にもつを載のせたそりを曳ひかせる現行げんこうの競走きょうそう方式ほうしきが登場とうじょうしたとされ、確認かくにんできる最古さいこの競走きょうそうは1915年ねん（大正たいしょう4年ねん）9月16日にちに函館はこだて区く外そとで十じゅう郡ぐん畜産ちくさん共進きょうしん会かいの余興よきょうとして行おこなわれた「挽馬実力じつりょく競争きょうそう」である。競馬けいば場じょう内うちの広場ひろばに長ながさ40間あいだ（約やく73m）の平坦へいたんコースを設もうけ、雪ゆきゾリに一いち俵ひょう16貫かん（60kg）の土俵どひょう（つちだわら）を3-14俵ひょう集あつめ、これを重おもしとして競走きょうそうを行おこなっていた。その後ごも大正たいしょう時代じだい末期まっきに亀田かめだ八幡宮はちまんぐう（渡島ととう国こく亀田かめだ郡ぐん亀田かめだ村むら）の境内けいだいや五稜郭ごりょうかく公園こうえんの敷地しきち内ないで行おこなわれたのをはじめ、全ぜん道みち各地かくちで同様どうようの競走きょうそうが行おこなわれていた。

公営こうえい競技きょうぎとしての歴史れきし

「競馬けいばの歴史れきし (北海道ほっかいどう)」も参照さんしょう

太平洋戦争たいへいようせんそう後ごの1946年ねん、地方ちほう競馬けいば法ほう施行しこう規則きそく第だい9条じょうにより、競走きょうそうの種類しゅるいは駈か歩ふ（平地ひらち競走きょうそう）、速歩はやあし（速歩はやあし競走きょうそう）、障害しょうがい（障害しょうがい競走きょうそう）、輓曳（ばんえい競走きょうそう）の4種類しゅるいと定さだめられたこと を受うけ、ばんえい競走きょうそうが公式こうしき競技きょうぎとなった。ばんえい競走きょうそうが採用さいようされた背景はいけいには、戦時せんじ中ちゅうに軍馬ぐんばとして徴用ちょうようされた農のう用よう馬ばが戻もどってこなかったため、農村のうそん部ぶで農のう用よう馬ばが不足ふそくしていたことに加くわえ当時とうじの食料しょくりょう不足ふそくも重かさなり、馬うまの増産ぞうさんが急務きゅうむであったことが挙あげられる。

翌よく1947年ねん10月16日にちには北海道ほっかいどう馬匹ばひつ組合くみあい連合れんごう会かい（馬連ばれん）によるばんえい競走きょうそうが旭川あさひかわ競馬けいば場じょうにおいて実施じっしされ、公式こうしき競技きょうぎとして初はつのばんえい競走きょうそうが行おこなわれた。

1948年ねんに施行しこうされた（新しん）競馬けいば法ほうにより、地方ちほう競馬けいばの主催しゅさいは都道府県とどうふけんもしくは競馬けいば場じょうが存在そんざいする市区しく町村ちょうそんに限かぎられることとなったものの、この年としは前年ぜんねんの興行こうぎょう不振ふしんなどを理由りゆうに休きゅう催。1949年ねんから「道みち営競馬けいば（現げん・ホッカイドウ競馬けいば）」により、ばんえい競走きょうそうが旭川あさひかわと帯広おびひろで再開さいかいされた。道みち営は当初とうしょ、ばんえい競走きょうそうの他ほかに平地ひらち競走きょうそう・速歩はやあし競走きょうそうも行おこなっていたが、道みち営でのばんえい競走きょうそうは1966年ねんに廃止はいしされた。

1953年ねんには、市内しないに競馬けいば場じょうが所在しょざいする旭川あさひかわ市し・岩見沢いわみざわ市し・帯広おびひろ市し・北見きたみ市しの4市しによる「市営しえい競馬けいば」が発足ほっそく。市営しえいも当初とうしょは平地ひらちとばんえいを行おこなっていたが、1962年ねんにばんえい競走きょうそうへ一本いっぽん化かした。こうして1970年ねん以降いこうは道みち営競馬けいばが平地ひらち競走きょうそうのみ、市営しえい競馬けいばがばんえい競走きょうそうのみを開催かいさいする運営うんえい形態けいたいとなり、現在げんざいに至いたっている。

市営しえい競馬けいばは当初とうしょ、4市しが所在しょざいする各かく競馬けいば場じょうにおいて個別こべつに開催かいさいしていたが、1968年ねんに「北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば協議きょうぎ会かい」が発足ほっそく、1989年ねんには一部いちぶ事務じむ組合くみあいとして改組かいそされた「北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば組合くみあい」が開催かいさいを引ひき継ついだが、2006年度ねんど限かぎりで帯広おびひろを除のぞく3市しが撤退てったい（前述ぜんじゅつ）したため組合くみあいは解散かいさんし、現在げんざいは帯広おびひろ市しによる単独たんどく開催かいさいとなっている。

道外みちそとでも、青森あおもり競馬けいば場じょうで法ほうに基もとづいたばんえい競走きょうそうを行おこなっていた が、青森あおもり競馬けいば場じょうが1951年ねんに廃止はいしされたため、道外みちそとでの公営こうえい競技きょうぎによるばんえい競走きょうそうは短命たんめいに終おわった。

かつてのばんえい走路そうろはU字じ型がた（馬蹄ばてい型がた）のオープンコースで、最大さいだい出走しゅっそう可能かのう頭数とうすう（フルゲート）も現在げんざいに比くらべ多おおかった。1963年ねんに旭川あさひかわが現在げんざいの直線ちょくせんセパレートコースを導入どうにゅう すると、5年ねん後ごに岩見沢いわみざわ・帯広おびひろ・北見きたみも追従ついしょうしている。また障害しょうがいもかつては3つあったが、1974年ねんより現行げんこうの2つになった。なお、草くさばんばではレース後ごのそりの移動いどうを容易よういにするため、現在げんざいでもU字形じけいのコース形態けいたいが残のこっているところもある。

年表ねんぴょう

• 1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん） - 北海道ほっかいどう馬匹ばひつ組合くみあい連合れんごう会かい（馬連ばれん）によるばんえい競走きょうそうを旭川あさひかわ競馬けいば場じょうで開催かいさい、公式こうしき競技きょうぎとしてのばんえい競走きょうそうが誕生たんじょう。
• 1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん） - 道みち営旭川あさひかわ・帯広おびひろ競馬けいばでばんえい競走きょうそうを開始かいし。
• 1953年ねん（昭和しょうわ28年ねん） - 旭川あさひかわ・帯広おびひろ・北見きたみ・岩見沢いわみざわの4市しによる市営しえい競馬けいばが発足ほっそく、平地ひらちとばんえいを開催かいさい。
• 1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん） - 8月がつの市営しえい北見きたみ（平地ひらち）競馬けいばで、馬うま不足ふそくによりばんえい競走きょうそうを1日にち2レース編成へんせいする混成こんせい競走きょうそうを実施じっし。
• 1963年ねん（昭和しょうわ38年ねん）
  • 前年ぜんねんに設立せつりつされた地方ちほう競馬けいば全国ぜんこく協会きょうかい（地ち全ぜん協きょう）による、初はつの騎手きしゅ免許めんきょ試験しけんを実施じっし。373名めいが受験じゅけんし、346名めいが合格ごうかく。
  • 旭川あさひかわのばんえいコースを直線ちょくせんに変更へんこう。
• 1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん） - 体型たいけい別べつだった格付かくづけ区分くぶんを体重たいじゅう別べつに変更へんこう。
• 1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん） - 道みち営のばんえい競走きょうそうが終了しゅうりょう。
• 1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）
  • 北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば協議きょうぎ会かい設立せつりつ（初代しょだい会長かいちょうは五十嵐いがらし広三こうぞう）。
  • 帯広おびひろ・北見きたみ・岩見沢いわみざわが直線ちょくせんコースに変更へんこう。
• 1969年ねん（昭和しょうわ44年ねん）
  • 帯広おびひろ・北見きたみ・岩見沢いわみざわで対面たいめん着ぎ順じゅん写真しゃしん判定はんていを採用さいよう。
  • VTRパトロールを採用さいよう。
  • 馬齢ばれいによる出走しゅっそう制限せいげん（13歳さいまで）を導入どうにゅう。
• 1970年ねん（昭和しょうわ45年ねん） - 格付かくづけ区分くぶんを「甲かぶと・乙おつ・丙へい・丁ちょう・A丁ひのと・B」から「A・B・C・D」に改正かいせい。
• 1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）
  • 鉄製てつせいそり・引木・グラスファイバー製せいかじ棒ぼうを採用さいよう。
  • スターティングゲートを設置せっち。
• 1973年ねん（昭和しょうわ48年ねん）
  • 大井おおい競馬けいば場じょうにて「ばんえいアトラクション」を開催かいさい。
  • 体重たいじゅう制せい格付かくづけ区分くぶんを収得しゅうとく賞金しょうきん制せいに改あらためる。
• 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん） - 帯広おびひろ・北見きたみ・岩見沢いわみざわで第だい2障害しょうがいを廃止はいし。以後いご、障害しょうがい数すうは現行げんこうの2つとなる。
• 1978年ねん（昭和しょうわ53年ねん） - 調ちょう騎き分離ぶんりを実施じっし、調教ちょうきょう騎手きしゅと騎乗きじょう騎手きしゅの兼業けんぎょうを禁止きんし。
• 1982年ねん（昭和しょうわ57年ねん） - 第だい4回かい・第だい5回かい北見きたみ競馬けいばを帯広おびひろ競馬けいば場じょうで場外じょうがい発売はつばい（初はつの場ば間あいだ場外じょうがい発売はつばい）。
• 1989年ねん（平成へいせい元年がんねん） - 北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば協議きょうぎ会かいを改組かいそ、一部いちぶ事務じむ組合くみあい「北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば組合くみあい」が発足ほっそく。
• 1994年ねん（平成へいせい6年ねん） - 帯広おびひろ競馬けいば場じょうにヒーティング設備せつびを設置せっち。
• 2006年ねん（平成へいせい18年ねん） - 旭川あさひかわ・北見きたみ・岩見沢いわみざわでのばんえい競馬けいば開催かいさいを終了しゅうりょう。
• 2007年ねん（平成へいせい19年ねん） - 北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば組合くみあいが解散かいさん、帯広おびひろ市しによる単独たんどく開催かいさいとなる。

ばんえい競走きょうそう馬ば

歴史れきし

帯広おびひろ競馬けいば場じょうに建立こんりゅうしているイレネー像ぞう（作さく：加藤かとう顕あらわ清きよし）

当初とうしょは軍馬ぐんばとして取引とりひきされ馬うま産さんの中心ちゅうしんであった中なか間あいだ種しゅのアングロノルマン（アノ）や、産業さんぎょう馬ばとしての需要じゅようが強つよかった重じゅう種馬たねうまのペルシュロン（ペル）が多おおく用もちいられた。戦前せんぜんに輸入ゆにゅうされた種たね牡馬ぼばのうち、1910年ねんに導入どうにゅうされたイレネーの子孫しそんが大おおいに繁栄はんえいし、「ばん馬ばの父ちち」とも称しょうされている。戦後せんごは馬うま産さん復興ふっこう期きにフランスからブルトン（ブル）が導入どうにゅうされ、その中なかでも種たね牡馬ぼばグウラントンとペルシュロン繁殖はんしょく牝馬ひんばの産さん駒こまが非常ひじょうに優秀ゆうしゅうであったことから、戦後せんごのアングロノルマンの衰退すいたいとともに、ペルシュロンとブルトンの混血こんけつが進すすんだ。

戦後せんご、復興ふっこうから高度こうど成長せいちょう期きにかけてモータリゼーションの進展しんてんとともに産業さんぎょう馬ばとしての需要じゅようがなくなり、生産せいさん頭数とうすうは激減げきげんした。1974年ねんには、ばん馬ばの改良かいりょう用ようとしてベルジャン（ベルジアンとも）種たねの馬うまが輸入ゆにゅうされる。橋本はしもと善吉ぜんきち がアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくから日本にっぽんに輸入ゆにゅうしたマルゼンストロングホースや、他たにジアンデュマレイといったベルジャン種しゅ牡馬ぼばの産さん駒こまが、従来じゅうらいのペルシュロン種しゅ・ブルトン種しゅよりもはるかに大型おおがたでかつ軽快けいかいな脚あし捌さばきをみせ、さらに産さん駒こまの仕上しあがりが早はやく大だい活躍かつやくしたことからさらに混血こんけつが進すすむ。

現在げんざいは「半はん血ち」「日本にっぽん輓系種しゅ（日にち輓）」と称しょうされる前記ぜんき3種しゅの異種いしゅ混血こんけつ馬ばやそれらと在来ざいらい種しゅの混血こんけつ馬ばが大半たいはんを占しめており、純血じゅんけつ種しゅの馬うまはごくわずかになっている。なお混血こんけつ種しゅは、従来じゅうらいはすべて「半はん血ち種しゅ」と称しょうしていたものの、2003年ねん度ど以降いこうの生産せいさん馬ばについては、純系じゅんけい種しゅ同士どうしの配合はいごうによって生うまれた雑種ざっしゅを一いち代だいに限かぎり「半はん血ち種しゅ」とし、このほかは「日本にっぽん輓系種しゅ」と呼称こしょうしている。また、便宜上べんぎじょうばんえい競走きょうそうに使用しようする馬うまを総称そうしょうして「ばんえい種しゅ」と呼称こしょうすることがある。

道内どうないでも主しゅ産地さんちが胆振いぶり・日高ひだか管内かんないに集中しゅうちゅうしている軽けい種馬たねうまとは異ことなり、ばんえい馬ばの産地さんちは道内どうない各地かくちに広ひろく分布ぶんぷしている。ばんえい競馬けいばではこれを生いかし、産地さんち別べつ選抜せんばつ競走きょうそう「ばんえい甲子園こうしえん」も行おこなっている。

ばんえい種しゅ

• 純血じゅんけつ種しゅ
  • ペルシュロン - ペルシュロンはフランス北西ほくせい部ぶのノルマンディー、ペルシュ地方ちほうが原産げんさんの品種ひんしゅで、名前なまえの由来ゆらいは原産地げんさんちであるペルシュから付つけられた。起源きげんは8世紀せいき、フランス原産げんさんの重じゅう種たねにアラブ種しゅなど東洋とうよう原産げんさんの馬うまが交配こうはいされ成立せいりつしたと言いわれている。性格せいかくは大人おとなしくて毛色けいろは芦あし毛げや青毛あおげなどが多おおく、体型たいけいは脚あしが短みじかく胴どうが太ふとい。ペルシュロンはその大おおきな体格たいかくを生いかし、昔むかしは軍馬ぐんばや馬車ばしゃ用よう、農のう用よう、重砲じゅうほう兵へい用ようなどに使つかわれた。
  • ブルトン - ブルトンはフランスのブルターニュ地方ちほう原産げんさん。ブルターニュ地方ちほうの在来ざいらい馬ばにペルシュロン、ブーロンネ、アルデンネなどを交配こうはいした品種ひんしゅ。特徴とくちょうは強力きょうりょくな筋肉きんにくと、短みじかい頸と太ふとくてたくましい胴どうである。以前いぜんは４タイプのブルトン種しゅが存在そんざいしたが、現在げんざいでは２ふたつのタイプ(ポスティエ・ブルトン（Postier Breton）とトレ・ブルトン（Trait Breton）)が公認こうにんされている。日本にっぽんには明治めいじ以降いこうに多おおく輸入ゆにゅうされ、産業さんぎょう馬ばの品種ひんしゅ改良かいりょうに使つかわれた。
  • ベルジャン（「ベルジアン」とも） - ベルジャンはベルギーのブラバンド地方ちほうが原産げんさんの品種ひんしゅで、古ふるくから原産地げんさんちであるベルギーで飼育しいくされており、他たの品種ひんしゅとの混血こんけつが少すくないため、個体こたい差さとしての体格たいかくの差さはそれほどない。ただ、改良かいりょうなどのために混血こんけつが進すすんだ馬うまに関かんしては体高たいこうが他たと比くらべて大おおきくなる場合ばあいもある。特徴とくちょうは頭部とうぶは短みじかく、太ふとい頸を持もち、背中せなかは短みじかめである。また、前後ぜんご躯むくろはガッチリとした作つくりになっていて、毛色けいろは栗毛くりげや糟かす毛げが多おおく見みられる。
  • 日本にっぽん馬ば事ごと協会きょうかいの「種馬たねうま登録とうろく規程きてい事務じむ細則さいそく」では、「輓系馬ば」という分類ぶんるいにおける純血じゅんけつ種しゅとして、上記じょうき3種しゅを含ふくむ8種しゅが指定していされている。
• 半はん血ち種しゅ - 純血じゅんけつ種しゅ（上記じょうき3品種ひんしゅなど）同士どうしの混血こんけつ
• 日本にっぽん輓系種しゅ - 半はん血ち（またはそれ以外いがいのばんえい種しゅ等とう）との混血こんけつ。かつては「半はん血ち」と表記ひょうきしていたが、2003年ねん4月がつ以降いこうの登録とうろくにおいて呼称こしょうが変更へんこうされた。「日にち輓」と略りゃくされる場合ばあいもある

このほか、かつては「………系けい」（「………」には純血じゅんけつ種しゅの品種ひんしゅ名めいが入はいる。当該とうがい純血じゅんけつ種しゅの血ち量りょうが75%以上いじょうの場合ばあい）という表記ひょうきも存在そんざいしたものの、これも2003年ねん4月がつ以降いこうの登録とうろくにおいては日本にっぽん輓系種しゅと扱あつかわれる。

農のう用よう（輓系）馬うまの生産せいさん

農のう用よう（輓系）馬うまの生産せいさんは1955年ねん以後いご、トラックや耕耘こううん機きなどの普及ふきゅうに伴ともない飼育しいく頭数とうすうが激減げきげん。その後ご、馬肉ばにく（いわゆる桜さくら肉にく）の需要じゅようが堅調けんちょうに推移すいいしたことにより、生産せいさん頭数とうすうは1983年ねん（7399頭とう）・1994年ねん（8097頭とう）に改あらためてピークを迎むかえるものの、その後ご再ふたたび生産せいさん頭数とうすうが大幅おおはばに減少げんしょうし、2004年ねんは3163頭とうまで落おち込こんでいる。

地域ちいき別べつの分布ぶんぷをみると、2005年度ねんどの生産せいさん頭数とうすう2655頭とうのうち、十勝とかち管内かんないで761頭とう（28%）、釧路くしろ管内かんないで652頭とう（25%）、根室ねむろ管内かんないで300頭とう（11%）と、酪農らくのうの盛さかんな道東どうとうの太平洋たいへいよう側がわで6割わり半なかばが生産せいさんされている。次ついで網走あばしり管内かんない184頭とう、上川かみかわ管内かんない139頭とう、檜山ひやま管内かんない111頭とうなどの順じゅんになっている。北海道ほっかいどう以外いがいでは岩手いわて県けんの81頭とう、熊本くまもと県けんの70頭とうなどが多おおく、桜さくら肉にくの飼養しよう・生産せいさんが盛さかんな九州きゅうしゅうでの生産せいさん頭数とうすうは、すべてを合あわせても104頭とうにとどまる。

生産せいさん農家のうかの形態けいたいは、おおまかに分類ぶんるいすると以下いかの3通とおりに分わけられる。

1頭とう飼養しよう農家のうか

酪農らくのう専業せんぎょう農家のうかが1頭とうだけ農のう用よう馬ばを飼養しようする形態けいたいである。機械きかい化か以前いぜんはどの農家のうかでも運搬うんぱんと農耕のうこうの手段しゅだんとして馬うまを飼養しようしていたため、その名残なごりから1頭とう飼養しようする農家のうかは非常ひじょうに多おおい。これは、乳牛にゅうぎゅうに比くらべて農のう用よう馬ばに掛かかる手間てまが非常ひじょうに少すくなく、かつ乳牛にゅうぎゅうに与あたえるに耐たえない品質ひんしつとなって収穫しゅうかくできない繊維せんい質しつの多おおい2番ばん草くさを与あたえても問題もんだいないことから牧草ぼくそう地ちを有効ゆうこうに活用かつようでき、さらに乳牛にゅうぎゅうに比くらべて取引とりひき価格かかくが非常ひじょうに高たかく現金げんきん化かの道みちが早はやい、などの利点りてんがあるためである。これらの馬うまはばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ばを目指めざして生産せいさんされることはなく、1歳さい市場いちばでの売却ばいきゃくを目的もくてきに生産せいさんされており、馬うま産さん農家のうかからよほどの評価ひょうかを受うけない限かぎり、当歳とうさい秋あき市場いちばまたは1歳さい市場いちばに出だされる。

第だい2種しゅ兼業けんぎょう的てき飼養しよう農家のうか

酪農らくのうを中心ちゅうしんとしながら数すう頭とうの繁殖はんしょく牝馬ひんばを飼養しようし、ばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ば生産せいさんを目論もくろみながら生産せいさんしているが、競走きょうそう馬ば生産せいさんのための大おおきなリスクを取とることはほとんどない。

専業せんぎょうまたは第だい1種しゅ兼業けんぎょう的てき飼養しよう農家のうか

ばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ば生産せいさんを主おも目的もくてきに農のう用よう馬ばを生産せいさんしており、手間てまの掛かかる酪農らくのうを兼業けんぎょうする農家のうかはほとんどない。

公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん日本にっぽん馬ば事ごと協会きょうかいの資料しりょうによると、2004年ねんの生産せいさん馬ば3163頭とうのうち、戦前せんぜんの日本にっぽん三さん大だい市場いちば（釧路くしろ大楽毛おたのしけ・根室ねむろ厚床あっとこ・十勝とかち帯広おびひろ）の流ながれをくむ十勝とかち・釧路くしろ・根室ねむろ管内かんないで、当歳とうさい市場いちば662頭とう、1歳さい市場いちば990頭とうの取引とりひきが成立せいりつした。2006年ねんに馬うま名めい登録とうろくされた2歳さい馬ばは430頭とうである。なお、この統計とうけい上じょうに現あらわれない馬うまの多おおくは、十勝とかち・釧路くしろ・根室ねむろ管内かんない以外いがいの生産せいさん馬ばか、あるいは自家じか生産せいさんした牝馬ひんばをそのまま繁殖はんしょく牝馬ひんばとして飼養しようしているケースのいずれかと考かんがえられる。

農のう用よう（輓系）馬うま生産せいさん農家のうかのお祭まつりとして行おこなわれる「草くさばんば」には、繁殖はんしょくに入はいった自家じか飼養しよう馬ばのほか、現役げんえきの競走きょうそう馬ばや、競走きょうそう馬ばを目指めざす1歳さい馬ばも多数たすう集あつまる。1歳さい馬ばが草くさばんばに大挙たいきょ出走しゅっそうするのは競走きょうそう能力のうりょくを見極みきわめるシステムが少すくないためで、軽けい種馬たねうまではみられない特徴とくちょうでもある。

草くさばんばでの負担ふたん重量じゅうりょうはおおむね330-350キロ。各地かくちの草くさばんばで優秀ゆうしゅうな成績せいせきを収おさめた1歳さい馬ばは、毎年まいとし10月がつ中旬ちゅうじゅんにばんえい競馬けいばの競馬けいば場じょう（現在げんざいは帯広おびひろ競馬けいば場じょうのみ）で行おこなわれる「祭典さいてんばんば1歳さい馬ば決勝けっしょう大会たいかい」に出走しゅっそうし、ここでの成績せいせきが大おおきな参考さんこう資料しりょうとなることから、競走きょうそう馬ばとしてデビューする前まえに大おおがかりに能力のうりょくを判定はんていできるシステムとして機能きのうしている。

デビューから引退いんたいまで

早朝そうちょうに行おこなわれる調教ちょうきょうの様子ようす

ばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ばは2歳さいからデビューする。「2歳さい新しん馬うま戦せん」は行おこなわれるが「2歳さい未み勝利しょうり戦せん」はなく、代かわりに「2歳さい未み受賞じゅしょう」競走きょうそう（収得しゅうとく賞金しょうきんがない馬うまが対象たいしょう）が行おこなわれる。2歳さいのシーズン途中とちゅうからは収得しゅうとく賞金しょうきんに応おうじて格付かくづけされる（後述こうじゅつ）。

日常にちじょうの調教ちょうきょうは、夜明よあけ前後ぜんこうから本ほん走路そうろの裏側うらがわにある練習れんしゅう用よう走路そうろを使用しようして行おこなわれている。調教ちょうきょうの様子ようすは、事前じぜん予約よやくによる有料ゆうりょうの「朝あさ調教ちょうきょう見学けんがくツアー」で見学けんがくすることも可能かのう。

デビュー前まえの2歳さい新しん馬うまや、デビュー後ごも成績せいせきが不振ふしんな馬うまには「能力のうりょく検査けんさ」（能のう検けん、専門せんもん紙しでは「能力のうりょく試験しけん（能のう試ためし）」とも呼よばれる）が義務付ぎむづけられ、これに合格ごうかくしなければレースに出走しゅっそうできない。とくに2歳さい新しん馬うまの能のう検けんは2003年ねんまで定員ていいん制せいをとっていたため、約やく1/3-1/6しか合格ごうかくできない狭せまき門もんで、見守みまもる生産せいさん者しゃや馬主ばしゅ、調教ちょうきょう師しなど関係かんけい者しゃの声援せいえんも熱気ねっきに満みちていた。2004年ねん以降いこうは農のう用よう馬ばの生産せいさん頭数とうすうの激減げきげんにともない基準きじゅんタイム制せいに移行いこうし、合格ごうかく基準きじゅんも大幅おおはばに緩和かんわされ8割わり程度ていどの馬うまが合格ごうかくできるようになった。なお、不ふ合格ごうかく馬ばは一部いちぶが各地かくちで観光かんこう馬車ばしゃを曳ひいたり農耕のうこう馬ばとして転出てんしゅつする場合ばあいもあるが、多おおくは能力のうりょく検査けんさ後ごただちに競せりが行おこなわれ、食肉しょくにく用ように転用てんようされる。

出走しゅっそう間隔かんかくは平地ひらちの競走きょうそう馬ばに比くらべ短みじかく、概おおむね1か月げつあたり2戦せん-4戦せんすることが多おおい。重おもい荷物にもつを曳ひく性質せいしつ上高かみたか重量じゅうりょう戦せんの経験けいけんや能力のうりょくが重視じゅうしされ、一般いっぱん的てきには6歳さい以降いこうが充実じゅうじつ期きとされる。

現役げんえきの競走きょうそう馬ばであっても、馬券ばけんの発売はつばいを伴ともなわないイベントレースなどで出走しゅっそうする場合ばあいがある。前述ぜんじゅつの「JRAジョッキーDAY」におけるエキシビションレースのほか、一般いっぱんのファンやちびっこをそりに乗のせたレースも行おこなわれ、現役げんえきの競走きょうそう馬ばが出走しゅっそうする。いずれの場合ばあいも現役げんえきのばんえい騎手きしゅが「補助ほじょ役やく」として一緒いっしょに騎乗きじょうし、馬うまの操縦そうじゅうを行おこなっている。

1978年ねんから2006年ねんまでは10歳さい定年ていねん制せい が設もうけられており、10歳さいになった馬うまはその年度ねんど末まつ（明あけ11歳さい）までに引退いんたいしなければならなかった。2007年度ねんどからは定年ていねん制せいが撤廃てっぱいされたが、2024年度ねんどから10歳さい定年ていねん制せいが復活ふっかつしている。牝馬ひんばは繁殖はんしょくに備そなえるため、10歳さいを待またずに引退いんたいすることが多おおい。

全体ぜんたいの賞金しょうきん水準すいじゅんが低ひくいこともあり、生涯しょうがい獲得かくとく賞金しょうきん額がくが1億おく円えんを超こえた馬うまはごくわずかしかおらず、達成たっせい馬ばは「1億おく円えん馬ば」として称となえられる。ただ、近年きんねんは最高峰さいこうほうとされるばんえい記念きねんだけは１着ちゃく賞金しょうきんが1000万まん円えんに戻もどされたが、それ以外いがいは度重たびかさなる賞金しょうきんの減額げんがく（売上うりあげの回復かいふくにともない徐々じょじょに増額ぞうがくはされているが、帯広おびひろの単独たんどく開催かいさいになる以前いぜんの状態じょうたいには戻もどっていない）もあり、1億おく円えん達成たっせいは困難こんなんになっている。

競走きょうそう成績せいせきが優秀ゆうしゅうだった牡馬ぼばには、引退いんたい後ごも種たね牡馬ぼば（「種雄たねお馬ば」とも呼よぶ）への道みちが開ひらかれる。

生涯しょうがい獲得かくとく賞金しょうきんが1億おく円えんを超こえた馬うま

記録きろくは2013年度ねんど全ぜん日程にってい終了しゅうりょう時じのもの。

出典しゅってん：競走きょうそう馬ば名鑑めいかん（1億おく円えん達成たっせい馬ば） - 一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんばんえい競馬けいば馬主ばしゅ協会きょうかい、2015年ねん1月がつ12日にち閲覧えつらん

馬うま名めい	性別せいべつ	現役げんえき期間きかん	獲得かくとく賞金しょうきん額がく
キンタロー	牡おす	1979年ねん-1986年ねん	1億おく1672万まん5000円えん
タカラフジ	牡おす	1983年ねん-1990年ねん	1億おく349万まん円えん
ヒカルテンリユウ	牡おす	1985年ねん-1992年ねん	1億おく461万まん1000円えん
アサギリ	牡おす	1987年ねん-1994年ねん	1億おく251万まん2000円えん
マルゼンバージ	牡おす	1988年ねん-1996年ねん	1億おく751万まん7000円えん
フクイチ	牡おす	1991年ねん-1999年ねん	1億おく1148万まん1000円えん
スーパーペガサス	牡おす	1998年ねん-2006年ねん	1億おく73万まん9000円えん

その他た、競走きょうそう馬ばの主おもな記録きろく

項目こうもく	馬うま名めい	記録きろく	備考びこう
最多さいた出走しゅっそう数すう	コトブキライアン	488戦せん	2002年ねん6月がつ1日にち - 2016年ねん3月がつ20日はつか
通算つうさん勝利しょうり数すう	トーオクオー	104勝しょう	1964年ねん - 1974年ねん
最多さいた連勝れんしょう数すう	ホクショウマサル	31連勝れんしょう	2018年ねん7月がつ28日にち - 2020年ねん2月がつ23日にち
重じゅう賞しょう最多さいた勝利しょうり数すう	オレノココロ	25勝しょう	2012年ねん - 2021年ねん
同どう一いち重じゅう賞しょう連覇れんぱ	アサギリ	4連覇れんぱ	1991年ねん - 1994年ねん ばんえいグランプリ
	スーパーペガサス		2003年ねん - 2006年ねん ばんえい記念きねん
	メムロボブサップ		2021年ねん - 2024年ねん ばんえいグランプリ
通算つうさん獲得かくとく賞金しょうきん額がく	キンタロー	1億おく1672万まん5000円えん

公営こうえい競技きょうぎの馬うま名めい登録とうろく

ばんえい馬ばの馬うま名めいには、現役げんえきの平地ひらち競走きょうそう馬ばや過去かこに平地ひらちで登録とうろくされていた馬うま名めいと同名どうめいの馬うまが時折ときおりみられる（具体ぐたい例れいはスーパーペガサスを参照さんしょう）。これは平地ひらちと全まったく競走きょうそう形態けいたいが異ことなるため一緒いっしょに走はしることがないうえ、互たがいの血統けっとうも異ことなるため混乱こんらんを招まねきにくいことから認みとめられている。

公営こうえい競技きょうぎのレースと勝敗しょうはい

コース

帯広おびひろ競馬けいば場じょうのゴール側がわ正面しょうめんよりばんえい走路そうろを望のぞむ。中央ちゅうおう部ぶで盛もり上あがっている個所かしょが第だい2障害しょうがい。各かく馬うまの走路そうろを区切くぎるロープが敷設ふせつされている

ばんえい競馬けいばは、途中とちゅうに2つの障害しょうがい（台形だいけい状じょうの山やま）を設もうけた直線ちょくせん200mのセパレートコースを使用しようし、最多さいたのフルゲートでは10頭とうで争あらそわれる。各かく馬うまが最初さいしょに越こえる低ひくい山やまを「第だい1障害しょうがい（または1障害しょうがい）」、次つぎに越こえる高たかい山やまを「第だい2障害しょうがい（または2障害しょうがい）」と呼よんでいる。

障害しょうがいの大おおきさなどについての詳細しょうさいは帯広おびひろ競馬けいば場じょうを参照さんしょう

平地ひらち競走きょうそうなどにみられるハロン棒ぼうに相当そうとうするものとして、ゴール前まえ30m地点ちてんから10m地点ちてんまで10m間隔かんかくで標識ひょうしきを設置せっちしている。

距離きょりの変動へんどうがないため、スターティングゲートやスターター台だいはすべて固定こてい式しきとなっている。スターティングゲートは掲示板けいじばん側がわから順じゅんに1コース・2コース…と割わり当あてられ、スタンド側がわが10コースとなる。幅はばはそりに合あわせて広ひろくとられており、開閉かいへい扉とびらは馬うまの顔かおにあたる部分ぶぶんだけが開閉かいへいするため平地ひらち競走きょうそう用ようのゲートに比くらべ小ちいさめになっているほか、ゲート内ないには馬うま体たい幅はばに合あわせた出でっ張ぱりも設もうけられている。

セパレートコースで争あらそわれるため、他馬たばへの進路しんろ妨害ぼうがいなどで審議しんぎとなるケースはオープンコースで行おこなう平地ひらち・障害しょうがい競走きょうそうに比くらべ少すくないが、レースに不慣ふなれな2歳さい馬ばの競走きょうそうで審議しんぎとなることが時折ときおりみられるほか、古こ馬うまの競走きょうそうでもまれに審議しんぎとなる場合ばあいがある。なお、走行そうこう妨害ぼうがいが認みとめられた場合ばあいは平地ひらちと同様どうように降着こうちゃくや失格しっかくとなる場合ばあいもある。

枠わく入いりの基準きじゅん

2013年ねん6月がつ8日にちより砂すなの磨耗まもうを均一きんいつ化かすることを目的もくてきとして、9頭とう以下いかの競走きょうそうでゲート入いりの基準きじゅんが変更へんこうされた。

• 開催かいさい前半ぜんはん3日間にちかん：従来じゅうらいどおり、1コースから順じゅんに枠わく入いり（内うち詰つめ）
• 開催かいさい後半こうはん3日間にちかん：最さい外そと枠わくの馬うまが10コースに入はいるように枠わく入いり（外そと詰づめ）

その後ご、2014年ねん10月がつ25日にちより以下いかの通とおり改あらためられた。

• 開催かいさい日びが奇数きすう日び（1日にち目め・3日にち目め・5日にち目め）：奇数きすうレース（第だい1・3・5・7・9・11競走きょうそう）は内うち詰つめ、偶数ぐうすうレース（第だい2・4・6・8・10・12競走きょうそう）は外そと詰づめ
• 開催かいさい日びが偶数ぐうすう日び（2日にち目め・4日にち目め・6日にち目め）：奇数きすうレースは外そと詰づめ、偶数ぐうすうレースは内うち詰つめ

馬場ばば

「馬場ばば状態じょうたい#ばんえい競馬けいば」も参照さんしょう

ばんえい競馬けいばでは、開門かいもん前まえから最終さいしゅう競走きょうそうの概おおむね1時じ間あいだ前まえの間あいだに数すう回かい馬場ばば水分すいぶんを計測けいそくし、測定そくてい時刻じこくと馬場ばば水分すいぶん値ちを0.1%単位たんいで場内じょうないや各かく場外じょうがい、CS放送ほうそうやインターネット配信はいしんなどにおいて発表はっぴょうしている。水分すいぶん値ちは通常つうじょう0.1%から9.9%までの範囲はんいで発表はっぴょうされるが、積雪せきせつした場合ばあいなどには10%を超こえる数値すうちが発表はっぴょうされる場合ばあいもある。日本にっぽん国内こくないではばんえい競馬けいばのみで行おこなわれている独自どくじの方式ほうしきである が、これは馬場ばばの水分すいぶん状態じょうたいがレース展開てんかいを決定けっていする重要じゅうような要素ようそとなるためである。

ばんえい競走きょうそうは平地ひらち競走きょうそうと異ことなり、晴天せいてんで馬場ばばが乾かわいているとそりの滑すべりが悪わるくなり摩擦まさつが増ますため、タイムは遅おそくなる（重じゅう馬場ばば - おもばば）。逆ぎゃくに湿度しつどとの関係かんけいや、雨あめや雪ゆきが降ふって馬場ばばが水分すいぶんを含ふくむとそりの滑すべりが良よくなり、タイムは速はやくなる（軽けい馬場ばば - かるばば）。平均へいきんタイムは概おおむね2分ふん前後ぜんこう（競走きょうそうにより4分ふん-5分ふん以上いじょうかかる場合ばあいもある）であるが、積雪せきせつなどの要因よういんで馬場ばばが極端きょくたんに軽かるくなると、1分ふんを切きるタイムが出でることもある。専門せんもん紙しでは各かく馬うまの「水分すいぶん別べつ成績せいせき」を掲載けいさいするものもある。一般いっぱん的てきに軽けい馬場ばばでは逃にげ馬ばが、重じゅう馬場ばばでは差さし馬ばが有利ゆうりとされる。

また、夏季かき・小雨こさめ等とうで馬場ばばがあまりに乾燥かんそうした場合ばあいは、馬うまとそりの動うごきにより、砂塵さじんが舞まい上あがって人馬じんば・審判しんぱん・観客かんきゃくの視界しかいを遮さえぎりレース運営うんえいに支障ししょうをきたす恐おそれがあるため、コースに散水さんすいを行おこなう場合ばあいがある。散水さんすいする場所ばしょはスタートから第だい1障害しょうがい前まえ、第だい1障害しょうがい後ごから20メートル、その後ご20メートルから第だい2障害しょうがい前まえ、ゴール手前てまえから20メートルの4箇所かしょをスタート地点ちてんからそれぞれＡ・Ｂ・Ｃ・Ｄと称しょうし、いずれかが必要ひつように応おうじて選択せんたくされる（複数ふくすう選択せんたくされる場合ばあいもあり、スタートから第だい2障害しょうがいまで3箇所かしょすべて散水さんすいされるとＡＢＣ散水さんすいと表現ひょうげんされる）。ただし散水さんすいとなっても、障害しょうがいを形成けいせいする山やま自体じたいには散水さんすいされない。なお、砂すなはレースで繰くり返かえし使用しようすることで摩耗まもうし、特とくに軽けい馬場ばばとなったときに極端きょくたんにスピードが出でやすくなるうえ、粒子りゅうしが細こまかくなることで砂塵さじんも舞まい上あがりやすくなるため、原則げんそくとして1年ねんに一いち度どの休きゅう催期間あいだ中ちゅうに入いれ替かえを行おこなうほか、散水さんすいを行おこなった場合ばあいは公式こうしきホームページ・場内じょうない・各かく場外じょうがい・ＣＳ放送ほうそう・インターネット配信はいしんなどで1レース開始かいし前まえに告知こくちされる。

馬うま柱ばしらを掲載けいさいしている出馬しゅつば表ひょうや専門せんもん紙しなどには、過去かこの戦績せんせき欄らんに馬場ばば水分すいぶんが表示ひょうじされている。また、結果けっかを伝つたえる翌日よくじつの新聞しんぶん等とうでは「（計測けいそくした馬場ばば水分すいぶんの）最さい高値たかね-最低さいてい値ち」で掲載けいさいしているほか、代表だいひょう値ちのみを掲載けいさいする新聞しんぶんもある。公式こうしきの競走きょうそう成績せいせきなどでは、発走はっそう時刻じこくより前まえで最もっとも近ちかい測定そくてい時刻じこくの馬場ばば水分すいぶん値ちを各かく競走きょうそうごとに掲載けいさいしている。

決勝けっしょう判定はんてい

ゴールインはそりの最後さいご端はしが決勝けっしょう線せんを通過つうかした時点じてんで認みとめられる。スタートラインもスターティングゲートの先頭せんとうではなく、そりの最後さいご端はし位置いちを基準きじゅんに設定せっていされる。そのため、発走はっそう前まえのゲート後方こうほうでは係員かかりいんにより、そりの最後さいご端はし位置いちが一直線いっちょくせんになっているか確認かくにんする作業さぎょうを行おこなっている。これはばんえい競馬けいばが元来がんらい「荷物にもつを運はこびきる荷役にやく作業さぎょう」に由来ゆらいしていること と、決勝けっしょう線上せんじょうで馬うまが止とまってしまうことがあり、鼻先はなさきでは決勝けっしょう判定はんていが難むずかしい場合ばあいがあるためとされている。

上記じょうきのとおり、鼻先はなさき（先端せんたん）で勝敗しょうはいを決きめる平地ひらち競走きょうそうや障害しょうがい競走きょうそう、及および他た種たね公営こうえい競技きょうぎ（競輪けいりん・競艇きょうてい・オートレース）とは異ことなり審判しんぱんの決勝けっしょう判定はんていも難むずかしく、かつては肉眼にくがんのみで決勝けっしょう判定はんていを行おこなっていたことから審判しんぱんに関かんするトラブルが絶たえなかったが、1963年ねんに導入どうにゅうされた写真しゃしん判定はんてい、1969年ねんに導入どうにゅうされたVTR判定はんていによって、判定はんていの正確せいかくさは飛躍ひやく的てきに向上こうじょう。このため、国内外こくないがいの競馬けいば関係かんけい者しゃからも見学けんがくに訪おとずれることがあるという。決勝けっしょう判定はんてい写真しゃしんは平地ひらち競走きょうそうなどと同様どうようにスリットカメラ方式ほうしきを採用さいようしている。そのため決勝けっしょう線上せんじょうで馬うまが立たち止どまったりすると、馬うまの胴どうが異様いように長ながく伸のびて写うつる場合ばあいがある。また、スタンド側がわからの写真しゃしんのみではそりの後端こうたんが他たの馬うまないしそりによって隠かくれることがあるため、対面たいめんにも塔とうを建たてて撮影さつえいしている。

成績せいせきは1着ちゃくから最下位さいかいまですべて走破そうはタイムが発表はっぴょうされ、着ちゃく差さは平地ひらち競走きょうそうのような馬身ばしん・クビ・ハナ等とうではなく、秒びょう数すうで発表はっぴょうされる。また単一たんいつコースのため、レコードタイム制度せいども設もうけられていない。

タイムオーバー

以下いかの条件じょうけんに該当がいとうする馬うまは基準きじゅんタイム超過ちょうか（タイムオーバー）となり、当該とうがいレースは失格しっかくとなる。

重じゅう賞しょう・特別とくべつ競走きょうそう

スタートから10分ふん（3位い入線にゅうせん馬ばが7分ふん以内いないに入線にゅうせんした場合ばあいは3位い入線にゅうせんから3分ふん）を超こえて入線にゅうせんした場合ばあい

一般いっぱん競走きょうそう

スタートから8分ふん（3位い入線にゅうせん馬ばが6分ふん以内いないに入線にゅうせんした場合ばあいは3位い入線にゅうせんから2分ふん）を超こえて入線にゅうせんした場合ばあい

見みどころ

第だい1障害しょうがいを越こえてゆく競走きょうそう馬ば（帯広おびひろ競馬けいば場じょう）

第だい2障害しょうがいに挑いどむ競走きょうそう馬ば（帯広おびひろ競馬けいば場じょう）

ばんえい競馬けいばの一番いちばんの見みせ場ばはレース中盤ちゅうばんから後半こうはんにかかる第だい2障害しょうがいであり、第だい2障害しょうがいをいかに越こえるかで勝敗しょうはいの大勢おおぜいが決きまることも多おおく、レース戦略せんりゃく上じょう最もっとも重要じゅうようとなっている。

各かく馬うまともスタート直後ちょくごはそりを曳ひいたまま、概おおむね第だい1障害しょうがいは難なんなく通過つうかする。第だい1障害しょうがい-第だい2障害しょうがい間あいだは馬うまのスタミナ特性とくせいや馬場ばば状態じょうたいなどを鑑かんがみた騎手きしゅ間あいだの作戦さくせんや駆かけ引ひきが繰くり広ひろげられ、手綱たづなによる指示しじにより時折ときおり脚あしを止とめながら、徐々じょじょに第だい2障害しょうがいへ近ちかづく（実況じっきょうでは「刻きざむ」と表現ひょうげんする）。第だい2障害しょうがいの手前てまえまで到達とうたつ後ご、騎手きしゅが手綱たづなによって馬うまを止とめてスタミナ回復かいふくを図はかり、息いきを整ととのえる（実況じっきょうでは「ためる」と表現ひょうげんする）。その後ご、騎手きしゅの合図あいずにより、第だい2障害しょうがいを越こえようとするが、馬うまの障害しょうがいに対たいする特性とくせいや騎手きしゅの作戦さくせん、降雨こうう・積雪せきせつなどで馬場ばばが軽かるくなっている場合ばあいは、第だい2障害しょうがい前まえであえて馬うまを止とめずに一気いっきに越こえていく場合ばあいもある(実況じっきょうでは「直行ちょっこう」と表現ひょうげんする)。また、人馬じんばの呼吸こきゅうを合あわせるのと同時どうじに、仕掛しかけるタイミングを巡めぐって騎手きしゅ間あいだでも駆かけ引ひきが繰くり広ひろげられる事ことから、騎手きしゅにとっては最大さいだいの腕うでの見みせ所しょになる。また馬うまによっては騎手きしゅの手綱たづなによる制止せいしを無視むしして障害しょうがいを登のぼり始はじめてしまう(実況じっきょうでは「もっていかれる」と表現ひょうげんする)こともあり、この場合ばあいは騎手きしゅの立たてた作戦さくせんが崩くずれることもあり、予断よだんを許ゆるさない。

馬うまにとっても第だい2障害しょうがいは一番いちばんの正念場しょうねんばで、障害しょうがいを登のぼり切きれずに膝ひざをつく馬うまや、力尽ちからつきて倒たおれこむ馬うまもいる。競走きょうそう中止ちゅうしの事象じしょうの多おおくはこの第だい2障害しょうがいで発生はっせいする(実況じっきょうでは「膝ひざを折おる」と表現ひょうげんする)。ただし、平地ひらち競馬けいばの軽けい種馬たねうまと違ちがい重じゅう種馬たねうまである故ゆえ、足あしの骨ほねは頑丈がんじょうであるため、骨折こっせつ等とうの予よ後ご不良ふりょうにつながる怪我けがは滅多めったに発生はっせいしない。

第だい2障害しょうがいを越こえた後のちも、ゴールまでの直線ちょくせんで止とまってしまう馬うまもいる。また第だい2障害しょうがい通過つうか後ごは騎手きしゅが意図いと的てきに馬うまを止とめることは規則きそく上じょう認みとめられていないが、ゴール直前ちょくぜんまであえて手綱たづなで追おわず、最後さいごに残のこったスタミナによる一瞬いっしゅんの瞬発しゅんぱつ力りょくを活いかした馬追うまおいいをした結果けっかの逆転ぎゃくてん劇げきも多おおく、勝負しょうぶの行方ゆくえは最後さいごまで予断よだんを許ゆるさない。

その特殊とくしゅな競走きょうそう形態けいたいから人間にんげんが歩あるいても追おいつく程度ていどの速度そくどで展開てんかいするため、ファンも馬うまと一緒いっしょに並なみ走そうしながら観戦かんせんできるのが特徴とくちょうである。これは高速こうそくで展開てんかいする平地ひらち競走きょうそうや他た種たね公営こうえい競技きょうぎには見みられない、ばんえい競馬けいばの性質せいしつならではといえる。

馬うま装具そうぐ

装飾そうしょくを施ほどこしたばん馬ば（誘導ゆうどう馬ば）

レースに出走しゅっそうする馬うまには、「よびだし」や「背せずり」などと呼よばれる独特どくとくの装具そうぐが各かく馬うまに合あわせて作つくられ、出走しゅっそう時じに装着そうちゃくされる。これらの重量じゅうりょうは70kg以上いじょうにも及およぶ。また厩舎きゅうしゃ・厩うまや務つとむ員いんの意向いこうによっては、たてがみも丁寧ていねいに編あみこまれたり、花はな飾かざり等とう装飾そうしょく品ひんが付つくこともある。スタート時じには各かく馬うまとそりや装具そうぐをつなぐ鎖くさりが鈴すずのように一斉いっせいに鳴なり響ひびく。

そり

そりの重量じゅうりょう設定せっていについては「重量じゅうりょう」節ふしを参照さんしょう

競走きょうそうに使用しようするそりは鉄製てつせいで、そりの自重じちょうは450kgと定さだめられている。積載せきさいする重量じゅうりょう物ぶつは平たいら型がたで、5 kg・10 kg・30 kg・50kgの4種類しゅるい があり、これらを組くみ合あわせて積載せきさいすることでばんえい重量じゅうりょうを調整ちょうせいしている。また、騎手きしゅの重量じゅうりょうを同おなじにするために入いれる重おもりもそりに積載せきさいする（#騎手きしゅ重量じゅうりょうを参照さんしょう）。

コースとの接地せっち面めんには「ズリ金きん」（「裏金うらがね」ともいう）と呼よばれる鉄板てっぱんが取とり付つけられている。ズリ金きんは競走きょうそうで繰くり返かえし使用しようすることで摩耗まもうするため、1年ねんに1回かい程度ていどの頻度ひんどで交換こうかんされ、交換こうかんを行おこなった際さいは告知こくちされる。交換こうかんによって地面じめんに接触せっしょくする感触かんしょくが変かわり、走行そうこうタイムが若干じゃっかん長ながくなる傾向けいこうもみられるとされる。

そりの塗装とそうはかつて青あお1色しょくから、本体ほんたいが緑色みどりいろ、重量じゅうりょう物ぶつの積載せきさいスペースが黄色おうしょくとなり、2022年度ねんど開催かいさいからは本体ほんたいが赤色あかいろ、重量じゅうりょう物ぶつの積載せきさいスペースは黄色きいろに更新こうしんされている。

運はこびきったそりはレース後ご、コース脇わきのトロッコ列車れっしゃに載のせられてスタート位置いちまで戻もどされる。トロッコはナローゲージで、小ちいさなディーゼル機関きかん車しゃにより牽引けんいんされる。レース終了しゅうりょう後ごにそりをスタート位置いちまで運はこび、その後ごは再ふたたびゴール位置いちで待機たいきする。軌道きどうは本ほん走路そうろと着ちゃく順じゅん掲示板けいじばんの間あいだに設置せっちされており、レース間あいだの中継ちゅうけい映像えいぞうでも時折ときおり画面がめんに運搬うんぱん中ちゅうのトロッコ列車れっしゃが映うつりこむ場合ばあいがある。通常つうじょう、関係かんけい者しゃ以外いがいは乗車じょうしゃできないが、ファンサービスとして一般いっぱんのファンを乗車じょうしゃさせる場合ばあいもある。

競走きょうそう中止ちゅうしなどの要因よういんでそりを馬うまがゴールまで運はこべず、コース上じょうにそりが残のこってしまった場合ばあいはトラクターでスタート位置いちへ戻もどす場合ばあいがある。

公営こうえい競技きょうぎのクラス編成へんせい

ばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ばのクラスは後述こうじゅつする通とおり、馬齢ばれい（大別たいべつすると「2歳さい」「3・4歳さい」「3歳さい以上いじょう」）と賞金しょうきん額がくによって分わけられる。

他たの地方ちほう競馬けいば（平地ひらち競走きょうそう）においては通常つうじょう、馬齢ばれいによるクラス分わけは「2歳さい」「3歳さい」「3歳さい以上いじょう」となっており、ばんえい競馬けいばでは「3歳さい」に代かわって「3・4歳さい」というクラスを設もうけていることが異ことなっている。これは3歳さい馬ばや4歳さい馬ばが5歳さい以上いじょうの馬うまに比くらべ高だか重量じゅうりょう戦せんの経験けいけんが浅あさいことから、能力のうりょく的てきに劣おとるとされているため。

収得しゅうとく賞金しょうきんの算定さんてい方法ほうほう

デビューからの通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきんは別途べっと集計しゅうけいされているが、競馬けいば番組ばんぐみ編成へんせいやクラス分わけに用もちいる賞金しょうきん額がくは、以下いかのように取とり扱あつかっている。

以下いかは2019年度ねんどの番組ばんぐみ編成へんせい要領ようりょう に沿そって記述きじゅつする。

• 収得しゅうとく賞金しょうきん（公式こうしきサイトなどでは「本年ほんねん賞金しょうきん」と表記ひょうき） - 競馬けいば番組ばんぐみで示しめした賞金しょうきん額がくから1000円えん未満みまんを切きり捨すて。
• 通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきん（公式こうしきサイトなどでは「番組ばんぐみ賞金しょうきん」と表記ひょうき） - 平成へいせい28年度ねんど以降いこうの収得しゅうとく賞金しょうきんを合計ごうけい。

2歳さい

当該とうがい年度ねんどの収得しゅうとく賞金しょうきん順じゅんに4段階だんかい（A・B・C・D）で格付かくづけ。

3歳さい以上いじょう

5歳さい以上いじょう、および3・4歳さいで通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきんが120万まん円えん以上いじょうの馬うま オープン 470万まん円えん以上いじょう A1 470万まん円えん未満みまん A2 360万まん円えん未満みまん B1 300万まん円えん未満みまん B2 240万まん円えん未満みまん B3 190万まん円えん未満みまん B4 150万まん円えん未満みまん

3・4歳さい馬ばで通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきんが120万まん円えん未満みまんの馬うま C1 120万まん円えん未満みまん C2 60万まん円えん未満みまん

着ちゃく順じゅんトライアル制せいと優先ゆうせん出走しゅっそう

ばんえいではかねてから着き順じゅんトライアル制せいを採用さいようしている。

勝かち入にゅう競走きょうそう

2008年度ねんどまで行おこなわれていた競走きょうそう。いわゆる「2走はし目め」なのだが、1走はし目めの上位じょうい馬ばから順番じゅんばんに編成へんせいし、出走しゅっそう可能かのう頭数とうすうから漏もれた馬うまは出走しゅっそうできず、抽休となる。特別とくべつレースで行おこなわれることもあった。

決勝けっしょう競走きょうそう

2009年度ねんど以降いこうに行おこなわれている競走きょうそう。勝かち入にゅう競走きょうそうから名称めいしょうが変かわっただけで趣旨しゅしは勝かち入にゅう競走きょうそうと同おなじである。

選抜せんばつ競走きょうそう

2009年度ねんど以降いこうに行おこなわれている競走きょうそう。かつての勝かち入にゅう競走きょうそうは出走しゅっそう可能かのう頭数とうすうから漏もれた馬うまは出走しゅっそうできず、抽休となっていたが、漏もれた馬うまが出走しゅっそうできるようになったのが選抜せんばつ競走きょうそうである。2012年度ねんどをもって廃止はいしされ、それ以降いこうは決勝けっしょう競走きょうそうから漏もれた馬うまは1走はし目めの馬うまと一緒いっしょに走はしることが認みとめられるようになった。

また、普通ふつう競走きょうそうで出走しゅっそう希望きぼう頭数とうすうが制限せいげん頭数とうすう（10頭とう）を超こえ、抽選ちゅうせんの結果けっか出走しゅっそうできなかった馬うまは次つぎに当該とうがい馬ばが出走しゅっそうできる最初さいしょの競走きょうそうに限かぎり、出走しゅっそう投票とうひょうした馬うまに優先ゆうせん出走しゅっそうが認みとめられている。

重量じゅうりょう

馬うまが曳ひくそりの重量じゅうりょうは「ばんえい重量じゅうりょう」と呼よばれ、競走きょうそう別べつに設定せっていされている。これは平地ひらち競走きょうそうなどでの負担ふたん重量じゅうりょうに相当そうとうするもので、公式こうしきの出走しゅっそう表ひょうや専門せんもん紙し・スポーツ新聞しんぶんなどでも、このばんえい重量じゅうりょうが「重量じゅうりょう」欄らんに掲載けいさいされている。ただし、一部いちぶではスペースの都合つごうから一いち桁けた省略しょうりゃくして「重量じゅうりょう（×10 kg）」と表示ひょうじされる場合ばあいがある。かつてはそりに積載せきさいする重量じゅうりょう物ぶつの重量じゅうりょうをもって表記ひょうきしていたものの、のちにそり本体ほんたいを含ふくめた重量じゅうりょうをもって表記ひょうきするよう改あらためられている。

最低さいてい重量じゅうりょうは480kg（牝馬ひんばは460kg）、最高さいこう重量じゅうりょうは重じゅう賞しょう競走きょうそう「ばんえい記念きねん」での1000kg（牝馬ひんばは980kg）である。

実際じっさいにそりを曳ひく際さいは、そりの上うえに乗のる騎手きしゅの重量じゅうりょうも加算かさんされる。ただし騎手きしゅ重量じゅうりょうは一律いちりつに設定せっていされている（後述こうじゅつ）ため発表はっぴょうされない。

一部いちぶの競走きょうそうを除のぞき、重量じゅうりょう設定せっていにおいては各かく馬うまの成績せいせきも加味かみされる（別べつ定じょう戦せんと呼よばれる。詳細しょうさいな設定せっていは後述こうじゅつ）。

2010年ねんより 競走きょうそうのバリエーションを増ふやす観点かんてんから、通常つうじょうよりも大幅おおはばに低ひくいばんえい重量じゅうりょうを設定せっていする競走きょうそうを一部いちぶに設定せっていしている。

以下いかに示しめす重量じゅうりょうは、2019年度ねんどの番組ばんぐみ編成へんせい要領ようりょう に基もとづく。

ばんえい重量じゅうりょう（基礎きそ重量じゅうりょう）

普通ふつう競走きょうそうでは各かくクラス別べつに以下いかの基礎きそ重量じゅうりょうを基準きじゅんとし、これに収得しゅうとく賞金しょうきんなどの別べつ定てい条件じょうけんを加味かみして加減かげんされる。

特別とくべつ競走きょうそうや重じゅう賞しょう競走きょうそうでは各かく競走きょうそうごとに基礎きそ重量じゅうりょうが定さだめられ、これに別べつ定てい条件じょうけんを加味かみして加減かげんされる。

3歳さい以上いじょう

5歳さい以上いじょうおよび3・4歳さいで通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきんが120万まん円えん以上いじょう

開催かいさい	オープン （470万まん以上いじょう）	A1 （470万まん未満みまん）	A2 （360万まん未満みまん）	B1 （300万まん未満みまん）	B2 （240万まん未満みまん）	B3 （190万まん未満みまん）	B4 （150万まん未満みまん）
第だい1回かい-第だい3回かい	660 kg	650 kg	640 kg	630 kg	620 kg	610 kg	600 kg
第だい4回かい-第だい6回かい	670 kg	660 kg	650 kg	640 kg	630 kg	620 kg	610 kg
第だい7回かい-第だい9回かい	680 kg	670 kg	660 kg	650 kg	640 kg	630 kg	620 kg
第だい10回かい-第だい12回かい	690 kg	680 kg	670 kg	660 kg	650 kg	640 kg	630 kg
第だい13回かい-第だい15回かい	700 kg	690 kg	680 kg	670 kg	660 kg	650 kg	640 kg
第だい16回かい-第だい18回かい	710 kg	700 kg	690 kg	680 kg	670 kg	660 kg	650 kg
第だい19回かい-第だい21回かい	720 kg	710 kg	700 kg	690 kg	680 kg	670 kg	660 kg
第だい22回かい-第だい24回かい	730 kg	720 kg	710 kg	700 kg	690 kg	680 kg	670 kg
第だい25回かい・第だい26回かい	740 kg	730 kg	720 kg	710 kg	700 kg	690 kg	680 kg

3・4歳さいで通算つうさん収得しゅうとく賞金しょうきんが120万まん円えん未満みまん

開催かいさい	C1 （120万まん未満みまん）	C2 （60万まん未満みまん）
第だい1回かい-第だい3回かい	590 kg	580 kg
第だい4回かい-第だい6回かい	600 kg	590 kg
第だい7回かい-第だい9回かい	610 kg	600 kg
第だい10回かい-第だい12回かい	620 kg	610 kg
第だい13回かい-第だい15回かい	630 kg	620 kg
第だい16回かい-第だい18回かい	640 kg	630 kg
第だい19回かい-第だい21回かい	650 kg	640 kg
第だい22回かい-第だい24回かい	660 kg	650 kg
第だい25回かい・第だい26回かい	670 kg	660 kg

2歳さい

格付かくづけ＼開催かいさい	第だい1回かい- 第だい3回かい	第だい4回かい- 第だい5回かい	第だい6回かい- 第だい7回かい	第だい8回かい- 第だい10回かい	第だい11回かい- 第だい12回かい	第だい13回かい- 第だい14回かい	第だい15回かい- 第だい17回かい	第だい18回かい- 第だい19回かい	第だい20回かい- 第だい21回かい	第だい22回かい- 第だい23回かい	第だい24回かい- 第だい25回かい	第だい26回かい
A	480 kg	490 kg	500 kg	510 kg	520 kg	530 kg	540 kg	550 kg	560 kg	570 kg	580 kg	590 kg
B	480 kg	490 kg	500 kg	500 kg	510 kg	520 kg	530 kg	540 kg	550 kg	560 kg	570 kg	580 kg
C	480 kg	480 kg	490 kg	490 kg	500 kg	510 kg	520 kg	530 kg	540 kg	550 kg	560 kg	570 kg
D	480 kg	480 kg	480 kg	490 kg	490 kg	500 kg	510 kg	520 kg	530 kg	540 kg	550 kg	560 kg

重量じゅうりょうの加減かげんについて

普通ふつう競走きょうそう・特別とくべつ競走きょうそうにおける重量じゅうりょうの加減かげんは、以下いかの通とおり定さだめられている。

普通ふつう競走きょうそう

1. 牝馬ひんばは20kg減量げんりょう。
2. 2歳さい・3歳さいのセン馬ばは10kg減量げんりょう。
3. 2歳さい馬ばは当該とうがい年度ねんどの収得しゅうとく賞金しょうきん25万まん円えんにつき5kg加増かぞうする。
4. 「3歳さい以上いじょう・80万まん未満みまん」以上いじょうのクラスに格付かくづけされた馬うまは、当該とうがい年度ねんどの収得しゅうとく賞金しょうきん40万まん円えんにつき5kg加増かぞうする。
5. 「3歳さい以上いじょう・80万まん未満みまん」以上いじょうのクラスに格付かくづけされた3・4歳さい馬ばは、以下いかのとおり減量げんりょうする。

馬齢ばれい	第だい1回かい- 第だい19回かい	第だい20回かい- 第だい26回かい
3歳さい	10 kg	10 kg
4歳さい	10 kg	減量げんりょうなし

特別とくべつ競走きょうそう

1. 性別せいべつによる重量じゅうりょうの加減かげんは、普通ふつう競走きょうそうに準じゅんじる。
2. 「3歳さい以上いじょう・80万まん未満みまん」以上いじょうのクラスに格付かくづけされた馬うまは、当該とうがい年度ねんどの収得しゅうとく賞金しょうきん30万まん円えんにつき5kg加増かぞうする。
3. 「3歳さい以上いじょう・80万まん未満みまん」以上いじょうのクラスに格付かくづけされた3・4歳さい馬ばは、以下いかのとおり減量げんりょうする。

馬齢ばれい	第だい1回かい- 第だい19回かい	第だい20回かい- 第だい26回かい
3歳さい	20 kg	10 kg
4歳さい	10 kg	10 kg

別べつ定てい条件じょうけん

主おもに特別とくべつ競走きょうそうや重じゅう賞しょう競走きょうそうで重量じゅうりょうを加減かげんする別べつ定てい条件じょうけんは以下いかの通とおり。

区分くぶん	条件じょうけん
定量ていりょう	同どう一いち重量じゅうりょう
別べつ定じょう1-a	本年度ほんねんど収得しゅうとく賞金しょうきん40万まん円えんにつき10kg加増かぞう
別べつ定じょう1-b	本年度ほんねんど収得しゅうとく賞金しょうきん60万まん円えんにつき10kg加増かぞう
別べつ定じょう2-a	1重量じゅうりょう格かくにつき10kg加減かげん オープン馬ばは本年度ほんねんど収得しゅうとく賞金しょうきん50万まん円えんにつき10kg加増かぞう
別べつ定じょう2-b	1重量じゅうりょう格かくにつき10kg加減かげん オープン馬ばは本年度ほんねんど収得しゅうとく賞金しょうきん80万まん円えんにつき10kg加増かぞう
別べつ定じょう3-a	1重量じゅうりょう格かくにつき10kg加減かげん
別べつ定じょう3-b	1重量じゅうりょう区分くぶんにつき10kg加減かげん
別べつ定じょう4	番組ばんぐみ編成へんせい会議かいぎにおいて決定けっていする

※「重量じゅうりょう格かく」は、470万まん円えん以上いじょう（オープン）・470万まん円えん未満みまん・360万まん円えん未満みまん・240万まん円えん未満みまん（150万まん未満みまんも含ふくむ）・150万まん円えん未満みまん（80万まん未満みまんも含ふくむ）・120万まん円えん未満みまん（3・4歳さい）と定さだめられている。

騎手きしゅ重量じゅうりょう

騎手きしゅ重量じゅうりょうは男女だんじょの区別くべつなく一律いちりつに規定きていされ、2019年度ねんどは77kgと定さだめられている（2012年度ねんどまでは冬季とうきに限かぎり防寒ぼうかん服ふく分ぶんを加算かさんし、夏季かき75kg・冬季とうき77kgに設定せっていされていた）。騎手きしゅの元々もともとの体重たいじゅうが規定きてい重量じゅうりょうに足たりない分ぶんは、計量けいりょう時じに鉄製てつせいの箱はこ（「弁当べんとう箱ばこ」とも呼よばれる）に鉛なまりのおもりをいれて、その箱はこをソリの前部ぜんぶ専用せんようスペースに騎手きしゅがいれることで調整ちょうせいする。ばんえい競馬けいばは大型おおがた馬ばを操あやつることから、騎手きしゅ重量じゅうりょうは平地ひらち競走きょうそうや障害しょうがい競走きょうそうよりも重おもめに設定せっていしている。

見習みならい騎手きしゅや女性じょせい騎手きしゅなどで減量げんりょうが生しょうじる場合ばあいは、ばんえい重量じゅうりょうが減量げんりょうされる。減量げんりょう騎手きしゅの取扱とりあつかいは以下いかのとおり。出走しゅっそう表ひょうや専門せんもん紙しには、括弧かっこ内ないの記号きごうで表示ひょうじされる。

• 減量げんりょうされる重量じゅうりょうは出走しゅっそう投票とうひょうの時点じてんの成績せいせきで決定けっていされる（以下いかの勝利しょうり度数どすうを超こえていても、それ以前いぜんに出走しゅっそう投票とうひょうが行おこなわれている場合ばあいは減量げんりょう騎手きしゅの取扱とりあつかいが取とり消けされることはない）。
• 減量げんりょうは一般いっぱん競走きょうそうのみに適用てきようされ、特別とくべつ競走きょうそう・重じゅう賞しょう競走きょうそうには適用てきようされない。(但ただし2019年度ねんどと2020年度ねんどはこの規定きていは一時いちじ的てきに削除さくじょされ、全ぜんレースに適用てきようされていた）。

男性だんせい騎手きしゅ

1. 通算つうさん勝利しょうり度数どすう（年度ねんど初日しょにちを基準きじゅん）が50勝しょう未満みまんの騎手きしゅは10kg減量げんりょう（☆）。
2. 免許めんきょ取得しゅとく5年ねん以下いか（5年ねんに達たっする月つきを含ふくむ年度ねんど末まつまで）で通算つうさん勝利しょうり度数どすうが50勝しょう以上いじょう100勝しょう未満みまんの騎手きしゅは、当該とうがい年度ねんど10勝しょうするまで10kg減量げんりょう（☆）。

女性じょせい騎手きしゅ

1. 通算つうさん勝利しょうり度数どすう（年度ねんど初日しょにちを基準きじゅん）が50勝しょう未満みまんの騎手きしゅは20kg減量げんりょう（△）。
2. 免許めんきょ取得しゅとく5年ねん以下いか（5年ねんに達たっする月つきを含ふくむ年度ねんど末まつまで）で通算つうさん勝利しょうり度数どすうが50勝しょう以上いじょう100勝しょう未満みまんの騎手きしゅは、当該とうがい年度ねんど10勝しょうするまで20kg減量げんりょう（△）。
3. 上記じょうき以外いがいの騎手きしゅについては、10kg減量げんりょう（☆）。

騎手きしゅ

パドックでばん馬ばに騎乗きじょうする騎手きしゅ

2023年ねん7月がつ28日にち現在げんざい、ばんえい競馬けいばでは21名めい（うち女性じょせい2名めい）の騎手きしゅが在籍ざいせきしている。

騎手きしゅ重量じゅうりょうは服ふくなどを合あわせた総そう重量じゅうりょうが77kgを上限じょうげんとしており（2022年度ねんど現在げんざい。前述ぜんじゅつ）、平地ひらち競走きょうそうなどよりも重おもく設定せっていされている。平地ひらち競走きょうそうなどに比くらべ重おもい馬うまを御ぎょすことが重要じゅうようとなるため、騎手きしゅの体重たいじゅうは重おもい方ほうが有利ゆうりとされる。ただし、騎手きしゅの重量じゅうりょうは前述ぜんじゅつの通とおり「弁当べんとう箱ばこ」で調整ちょうせいされているため、個別こべつに体重たいじゅうが発表はっぴょうされることはない。また、平地ひらち競走きょうそうとは異ことなり騎手きしゅの身長しんちょうにも制限せいげんがないため、身長しんちょうが高たかいことなどの理由りゆうから平地ひらち競走きょうそうの騎手きしゅを断念だんねんした者ものがばんえい競馬けいばの騎手きしゅを目指めざす例れいも見みられる。2009年ねんにばんえい競馬けいばの騎手きしゅ免許めんきょを取得しゅとくした林はやし義直よしなお（2011年ねん引退いんたい）は身長しんちょうが192cmと当時とうじの日本人にっぽんじん騎手きしゅとしては最もっとも高たかく、ギネスへの申請しんせいも検討けんとうされた。

騎手きしゅの1日にちあたり最大さいだい騎乗きじょう数すうは8回かいまでと定さだめられているほか、騎乗きじょうを変更へんこうした場合ばあいは翌日よくじつの騎乗きじょうが認みとめられていない（いずれも委員いいん長ちょうが特とくに認みとめた場合ばあいは除のぞく）。

ばんえい競走きょうそうでは、平地ひらち競走きょうそうよりも騎手きしゅの技量ぎりょうが勝敗しょうはいを左右さゆうする割合わりあいが高たかいとされる。レース中ちゅうも騎手きしゅ同士どうしでさまざまな駆かけ引ひきが繰くり広ひろげられるほか、第だい2障害しょうがい通過つうか後ごの追おい方かたも多種たしゅ多様たようである。 一般いっぱん的てきに第だい2障害しょうがいまでの流ながれで余計よけいなスタミナを消費しょうひさせない刻きざみをする。障害しょうがいに挑戦ちょうせんさせるタイミングが適切てきせつである。かつゴール地点ちてんで、馬うまのスタミナが尽つきる(全力ぜんりょくを出だし切きる)。この3つの状態じょうたいを創つくり出だす騎手きしゅが技量ぎりょうの高たかい騎手きしゅとされる。余裕よゆうの勝利しょうり時じ以外いがいで、スタミナを余あまらせてしまうときは、解説かいせつから「足あしを余あます」騎乗きじょうと揶揄やゆされることもある。

レースで使用しようするそりには手綱たづな以外いがいにつかまるものがないため体からだ全体ぜんたいでバランスをとる必要ひつようがあるうえ、レース中ちゅうは手綱たづなを引ひくと馬うまが止とまってしまうため、高度こうどな技術ぎじゅつが必要ひつようとなる。騎手きしゅはそりの上うえに立たって騎乗きじょうし、長手ながて綱つなを使つかって馬うまを操縦そうじゅうするほか、手綱たづなをしならせることで馬うまに対たいする合図あいずの役割やくわりも果はたしている。また、騎手きしゅが担当たんとう馬ばにまたがって騎乗きじょうするのはパドックから本ほん馬場ばば入場にゅうじょう(ただし、パドックで騎手きしゅが騎乗きじょうせず、本ほん馬場ばば入場にゅうじょうまで厩うまや務つとむ員いんが馬うまを誘導ゆうどうすることも多おおい。その場合ばあいは騎手きしゅはスタート地点ちてんまで専用せんようバスで移動いどうする)までで、レース中ちゅうは馬上まけでまたがることがないため、出走しゅっそう馬ばには鞍くらや鐙あぶみが装備そうびされていない。騎手きしゅはパドックから本ほん馬場ばばへ入場にゅうじょうする際さいに、馬番うまばんゼッケンのみをのせた鞍くらも鐙あぶみもない馬上もうえにまたがり騎乗きじょうするが、平地ひらちの騎手きしゅのように厩うまや務つとむ員いんの補助ほじょを受うけず、大半たいはんの騎手きしゅが自力じりきで飛とび乗のる。この際さいの騎乗きじょう姿勢しせいをみることで、騎手きしゅの乗馬じょうば技術ぎじゅつを測はかる参考さんこうになるとされている。実際じっさいにこの馬うまへの「飛とび乗のり」は、ばんえい騎手きしゅ免許めんきょの実技じつぎ試験しけんの項目こうもくである。

ばんえい競馬けいばでは年としに1度ど、1年ねん以上いじょうの厩うまや務つとむ員いん経験けいけんがある者ものを対象たいしょうに筆記ひっき・実技じつぎ・面接めんせつによる騎手きしゅ免許めんきょ試験しけんを行おこなっており、これに合格ごうかくした者ものに地方競馬全国協会ちほうけいばぜんこくきょうかい（NAR）より騎手きしゅ免許めんきょが交付こうふされる。ばんえい競馬けいばでは他たの地方ちほう競馬けいばや中央ちゅうおう競馬けいば（および他た種たね公営こうえい競技きょうぎ）と異ことなり騎手きしゅ（選手せんしゅ）を養成ようせいする専門せんもん機関きかんが存在そんざいせず、ばんえい競馬けいばの騎手きしゅになることを希望きぼうする者ものは、まず厩舎きゅうしゃに厩うまや務つとむ員いんとして所属しょぞくし、ここで馬うまの扱あつかい方かたや乗のり方かたなども習得しゅうとくすることになる。また騎手きしゅ免許めんきょ試験しけんはばんえい競馬けいば独自どくじの内容ないようで、試験しけんの難易なんい度ども高たかく一発いっぱつ合格ごうかくは稀まれで、多おおくの場合ばあい二に度ど三さん度どと受験じゅけんしてやっと合格ごうかくできる非常ひじょうに狭せまき門もんとなっている。このため新人しんじん騎手きしゅが誕生たんじょうしない年としもあるほか、デビュー時じの年齢ねんれいも20歳さいを超こえている場合ばあいが多おおくみられ、平地ひらちの騎手きしゅよりもデビューまでに時間じかんがかかる。2010年ねん12月がつ現在げんざい、在籍ざいせきしていた28人にんの騎手きしゅにおける合格ごうかく時じの平均へいきん年齢ねんれいは22.9歳さいであった。

通算つうさん2000勝しょう以上いじょうを記録きろくした騎手きしゅ

現役げんえき・引退いんたいともデビューが早はやい順じゅんに記載きさい。

引退いんたい騎手きしゅでデビュー年ねんが同おなじ場合ばあいは、引退いんたい年ねんの早はやかった順じゅんに記載きさいする。

記録きろくは公式こうしきに残のこっている1963年ねん以降いこうのもの。

現役げんえき騎手きしゅの記録きろくは、2022年度ねんど全ぜん日程にってい終了しゅうりょう時じのもの。

現役げんえき

• 藤本ふじもと匠たくみ（1983年ねん-、通算つうさん35460戦せん4660勝しょう）
• 藤野ふじの俊一しゅんいち（1986年ねん-、通算つうさん27734戦せん3611勝しょう）
• 鈴木すずき恵めぐみ介かい（1998年ねん-、通算つうさん19537戦せん3247勝しょう）

引退いんたい

• 金山かなやま明彦あきひこ（1969年ねん-1999年ねん、通算つうさん19712戦せん3299勝しょう）「ミスターばんえい」
• 久田ひさた守まもる（1972年ねん-1996年ねん、通算つうさん13964戦せん2103勝しょう）
• 坂本さかもと東一とういち（1975年ねん-2007年ねん、通算つうさん21188戦せん2678勝しょう）
• 岩本いわもと利春としはる（1979年ねん-2005年ねん、通算つうさん19263戦せん2085勝しょう）
• 千葉ちば均ひとし（1979年ねん-2007年ねん、通算つうさん20431戦せん2106勝しょう）
• 西にし弘美ひろみ（1980年ねん-2009年ねん、通算つうさん22939戦せん2479勝しょう）
• 鈴木すずき勝まさる堤つつみ（1981年ねん-2010年ねん、通算つうさん17850戦せん2313勝しょう）
• 大河原おおかわら和雄かずお（1985年ねん-2017年ねん、通算つうさん27542戦せん3373勝しょう）

年度ねんどリーディングジョッキー受賞じゅしょう回数かいすう

2022年度ねんど全ぜん日程にってい終了しゅうりょう時じの記録きろく。

公式こうしき記録きろくが確認かくにんできる1963年ねん以降いこうのもので、3回かい以上いじょう受賞じゅしょう者しゃのみ記載きさい。

名前なまえが太字ふとじのものは現役げんえき騎手きしゅを表あらわす。

• 13回かい　金山かなやま明彦あきひこ
• 13回かい　鈴木すずき恵めぐみ介かい
• 8回かい　中西なかにし関せき松まつ
• 5回かい　坂本さかもと東一とういち
• 4回かい　山田やまだ勇作ゆうさく、久田ひさた守まもる、鈴木すずき勝まさる堤つつみ
• 3回かい　工藤くどう正男まさお

重じゅう賞しょう競走きょうそう

2003年度ねんどより競走きょうそう格付かくづけ表記ひょうきを導入どうにゅうしており、各かく重じゅう賞しょう競走きょうそうを「BG1」「BG2」「BG3」（BGは「ばんえいグレード」の略りゃく）で格付かくづけしている。

2020年度ねんどの重じゅう賞しょう競走きょうそうは以下いかの27レース。【　】は年明としあけ（2021年ねん1月がつ-3月がつ）の馬齢ばれいおよび競走きょうそうを示しめす。

馬齢ばれい＼格付かくづけ	BG1	BG2	BG3
2歳さい【3歳さい】	【イレネー記念きねん】	ヤングチャンピオンシップ（産さん駒こま特別とくべつ選抜せんばつ） 【翔しょう雲くも賞しょう】（牡馬ぼば限定げんてい、2020年度ねんど新設しんせつ） 【黒くろユリ賞しょう】（牝馬ひんば限定げんてい）	ナナカマド賞しょう
3歳さい【4歳さい】	ばんえいダービー ばんえいオークス（牝馬ひんば限定げんてい）	ばんえい菊花賞きっかしょう	ばんえい大賞たいしょう典てん	はまなす賞しょう 【ポプラ賞しょう】
4歳さい【5歳さい】	【天馬てんば賞しょう】	銀河ぎんが賞しょう	柏かしわ林りん賞しょう クインカップ（牝馬ひんば限定げんてい）
3歳さい【4歳さい】以上いじょう	【帯広おびひろ記念きねん】 【ヒロインズカップ】（牝馬ひんば限定げんてい） 【ばんえい記念きねん】	旭川あさひかわ記念きねん ばんえいグランプリ（ファン投票とうひょう選せん出馬しゅつばなど） 岩見沢いわみざわ記念きねん 北見きたみ記念きねん 【チャンピオンカップ】（重じゅう賞しょう競走きょうそう優勝ゆうしょう馬ばなど）	北斗ほくと賞しょう カーネーションカップ（牝馬ひんば限定げんてい）
4歳さい以上いじょう		ばんえい十勝とかちオッズパーク杯はい	ドリームエイジカップ（馬齢ばれい選抜せんばつ）

廃止はいしされた重じゅう賞しょう競走きょうそう

重じゅう賞しょうとしての廃止はいし年ねんが早はやかった順じゅんに記載きさい。格付かくづけは廃止はいし直前ちょくぜんのものによる。一部いちぶの競走きょうそうは、特別とくべつ競走きょうそうとして存続そんぞくしているものもある。なお旭あさひ王冠おうかん賞しょうは 2007年ねんから（現げん）旭川あさひかわ記念きねんになっているが2007年ねん以降いこうの回かい次じは旭あさひ王冠おうかん賞しょうのものをそのまま引ひき継ついで通算つうさんしているため廃止はいしという扱あつかいにはなってはいない。

• オナシス記念きねん - 1985年ねんで廃止はいし
• 帯広おびひろ大賞たいしょう典てん - 1987年ねんで廃止はいし
• 青雲せいうん賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし
• つつじ賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし
• ばんえい文月ふづき賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし
• 大雪おおゆき賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし
• 層雲そううん賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし
• 旭あさひシルバーカップ - 1988年ねんで廃止はいし
• 蛍ぼたるの光ひかり賞しょう - 1988年ねんで廃止はいし（特別とくべつ競走きょうそうに格下かくさげ）
• 地方競馬全国協会ちほうけいばぜんこくきょうかい会長かいちょう賞しょう - 1992年ねんで廃止はいし。1993年ねんから北斗ほくと賞しょうに名称めいしょう変更へんこうして新設しんせつ
• 全国ぜんこく公営こうえい競馬けいば主催しゅさい者しゃ協議きょうぎ会かい会長かいちょう賞しょう - 1992年ねんで廃止はいし。1993年ねんから銀河ぎんが賞しょうに名称めいしょう変更へんこうして新設しんせつ
• 白菊しらぎく賞しょう - 2002年ねんで廃止はいし（特別とくべつ競走きょうそうに格下かくさげ）
• オールスターカップ〔BG2〕 - 2004年ねんで廃止はいし
• （旧きゅう）旭川あさひかわ記念きねん- 2006年ねんで廃止はいし。
• ホクレン賞しょう〔BG3〕 - 2007年ねんで廃止はいし
• ばんえいプリンセス賞しょう〔BG3〕 - 2009年ねんで廃止はいし（特別とくべつ競走きょうそうに格下かくさげ）
• バレンタインカップ〔BG2〕 - 2010年ねんで廃止はいし

各かく世代せだいごとの主おもな重じゅう賞しょう路線ろせん

ばんえい競馬けいばは「古こ馬うま」を3歳さい以上いじょうとしているが、その中なかでもクラス編成へんせいはさらに細分さいぶん化かされ、3・4歳さい馬ばによるクラス分わけや重じゅう賞しょう路線ろせんが別途べっと整備せいびされている（前述ぜんじゅつ）。とくに4歳さい馬ば限定げんていの重じゅう賞しょう路線ろせんが別途べっと設もうけられているのが、大おおきな特徴とくちょうとなっている。

2歳さい（明あけ3歳さいも含ふくむ）

1年間ねんかんの最大さいだい目標もくひょうはイレネー記念きねんとされ、ナナカマド賞しょう・ヤングチャンピオンシップとあわせて2歳さい三さん冠かん競走きょうそうを構成こうせい。

開幕かいまく-夏季かきにかけては重じゅう賞しょうが組くまれず、秋季しゅうきに行おこなわれるナナカマド賞しょうから重じゅう賞しょう戦線せんせんがスタート。生産せいさん地ち別べつの特別とくべつ競走きょうそう「ばんえい甲子園こうしえん」を勝かち抜ぬいた馬うまによるヤングチャンピオンシップ、牝馬ひんばについてはその後ご黒くろユリ賞しょうがあり、開催かいさい年度ねんどの終盤しゅうばんに行おこなわれるイレネー記念きねんへ向むかう。

3歳さい

三さん冠かん競走きょうそうはばんえい大賞たいしょう典てん・ばんえい菊花賞きっかしょう・ばんえいダービーとされており、一般いっぱん的てきに牡馬ぼばはばんえいダービー、牝馬ひんばはばんえいオークスを目標もくひょうとしている。ただし、牝馬ひんばでもばんえいダービーに出走しゅっそうする馬うまが一部いちぶみられる。かつては牝馬ひんば三さん冠かんも整備せいびされていたが、現在げんざいの牝馬ひんば限定げんてい重じゅう賞しょうはばんえいオークスのみ。また、3・4歳さい（明あけ4・5歳さい）馬うまによる重じゅう賞しょう（はまなす賞しょう・ポプラ賞しょう）もあり、開催かいさい年度ねんどの終盤しゅうばんに行おこなわれるポプラ賞しょうは両りょう世代せだいをあわせたチャンピオン決定けってい戦せんとなる。

牝馬ひんば三さん冠かんの経緯けいいはばんえいオークス#3歳さい牝馬ひんば三さん冠かん競走きょうそうを参照さんしょう

4歳さい（明あけ5歳さいも含ふくむ）

2006年度ねんどまでは4歳さい世代せだい限定げんていのBG1競走きょうそうがなく、チャンピオン決定けってい戦せんが明確めいかく化かされていなかったが、2007年度ねんどより（旧きゅう）旭川あさひかわ記念きねんを廃止はいしし、代かわりにBG1の天馬てんば賞しょうを新設しんせつ、チャンピオン決定けってい戦せんに位置いちづけられた。

重じゅう賞しょう戦線せんせんは春季しゅんきの柏かしわ林りん賞しょうから始はじまり、はまなす賞しょう（3・4歳さい）や銀河ぎんが賞しょう（牝馬ひんばはクインカップも含ふくむ）を経へて、正月しょうがつの天馬てんば賞しょうを目標もくひょうとする。その後ご、明あけ4歳さい世代せだいを合あわせたチャンピオン決定けってい戦せんのポプラ賞しょう（前述ぜんじゅつ）へ向むかう。ポプラ賞しょう以降いこうは世代せだい限定げんてい競走きょうそうがなくなり、原則げんそくとして5歳さい以上いじょうの馬うまと同どう条件じょうけんとなる（下級かきゅう条件じょうけんなどに一部いちぶ例外れいがいあり）。

5歳さい以上いじょう

ばんえい競馬けいばの古こ馬うま重じゅう賞しょうは出走しゅっそう条件じょうけんが「3歳さい以上いじょう」（年明としあけの場合ばあいは「4歳さい以上いじょう」。一部いちぶ例外れいがいあり）となっており、3・4歳さい馬ばも出走しゅっそうは可能かのうであるが、3・4歳さい馬ばは5歳さい以上いじょうの馬うまに比くらべ800kgを超こえる高こう重量じゅうりょう戦せんの経験けいけんも浅あさく能力のうりょく的てきに劣おとるとされているため、前述ぜんじゅつの世代せだい限定げんてい重じゅう賞しょうを目指めざす馬うまが多おおい。

古こ馬うまのローテーションは馬うまにより多少たしょう異ことなるが、多おおくの馬うまが毎週まいしゅうのようにレースを行おこなうこともあり特別とくべつ競走きょうそうや一般いっぱん競走きょうそうなどを経へて重おも賞しょうへ向むかう例れいが多おおい。

開幕かいまく直後ちょくごのばんえい十勝とかちオッズパーク杯はいから重じゅう賞しょう戦線せんせんがスタートし、前半ぜんはん戦せんのチャンピオン決定けってい戦せんとなるばんえいグランプリがまず目標もくひょうとなる。秋季しゅうきは岩見沢いわみざわ記念きねんや北見きたみ記念きねんなどを経へて正月しょうがつの帯広おびひろ記念きねんが次つぎの目標もくひょうとなり、チャンピオンカップ（牝馬ひんばはヒロインズカップも含ふくむ）を経へて開催かいさい年度ねんど末まつに行おこなわれるばんえい記念きねんが最大さいだいの目標もくひょうとなる。

その他たの競走きょうそう

産地さんち限定げんてい競走きょうそう（ばんえい甲子園こうしえん）

2歳さい馬ばによる産地さんち限定げんていの競走きょうそう。以下いかの各かくトライアル競走きょうそうの優勝ゆうしょう馬ばと2着ちゃく馬ばに重じゅう賞しょう競走きょうそう「ヤングチャンピオンシップ」への優先ゆうせん出走しゅっそう権けんが与あたえられる。2008年ねんからは下記かきのトライアル競走きょうそうを総称そうしょうして「ばんえい甲子園こうしえん」と呼よんでいる。

産地さんち別べつトライアル競走きょうそう

• 南みなみ北海道ほっかいどう産さん駒こま特別とくべつ : 石狩いしかり・後志しりべ・渡島ととう・檜山ひやま・胆振いぶり・日高ひだか管内かんない産さん馬ばおよび道外みちそと産さん馬ば限定げんてい
• 北央ほくおう産さん駒こま特別とくべつ : 空知そらち・上川かみかわ・留萌るもい・宗谷そうや管内かんない産さん馬ば限定げんてい
• 北見きたみ産さん駒こま特別とくべつ : 網走あばしり管内かんない産さん馬ば限定げんてい
• 釧路くしろ産さん駒こま特別とくべつ : 釧路くしろ・根室ねむろ管内かんない産さん馬ば限定げんてい
• 十勝とかち産さん駒こま特別とくべつ : 十勝とかち管内かんない産さん馬ば限定げんてい

企業きぎょう（団体だんたい）・個人こじん協賛きょうさん競走きょうそう

ばんえい競馬けいばでは、企業きぎょう（団体だんたい）や個人こじんから協賛きょうさん金きんを受うけた一般いっぱん競走きょうそうや一部いちぶの特別とくべつ競走きょうそうを冠かんむりレースとして実施じっししている。協賛きょうさん金きんのうち7割わりが馬主ばしゅ・調教ちょうきょう師し・騎手きしゅなどへの副賞ふくしょう、3割わりが運営うんえい振興しんこう費ひとして充あてられる。

出走しゅっそう表ひょうなどにレース名めいを掲載けいさいし、当日とうじつは特別とくべつ観覧席かんらんせきへの招待しょうたい（申込もうしこみ者しゃを含ふくめ5名めいまで）や表彰ひょうしょう式しきにプレゼンターとして参加さんか可能かのうなほか、優勝ゆうしょう馬ばの記念きねん撮影さつえいにも参加さんかできる。

• 企業きぎょう・団体だんたいの場合ばあい
  • 1口くち10,000円えん、3口くち以上いじょうで受付うけつけ。
  • 場内じょうないでのポスター掲示けいじ・PR活動かつどうや、場内じょうないテレビなどでCMを放映ほうえい。
• 個人こじんの場合ばあい
  • 1口くち10,000円えん、1口くち以上いじょうで受付うけつけ。
  • 当日とうじつ来場らいじょうできなかった場合ばあいは、後日ごじつ競走きょうそう名めい入いり出走しゅっそう表ひょうと記念きねん撮影さつえい写真しゃしんを郵送ゆうそう。
  • 2005年ねん12月に初はじめて実施じっしされた。
  • インターネット投票とうひょうのサービス、楽天らくてん競馬けいばにおいて、ばんえい競馬けいばの勝馬かつま投票とうひょう券けんを購入こうにゅうすることで貯たまる「ばんえい応援おうえん企画きかく　ばんえいコイン」(30000枚まい)を交換こうかんして、個人こじん協賛きょうさん競走きょうそうを行おこなうことができる。

ビッグウエイトカップ

1982年ねんより行おこなわれている特別とくべつ競走きょうそう。競走きょうそう条件じょうけんは「3歳さい以上いじょう、重じゅう馬うま体重たいじゅう馬ば選抜せんばつ」で、3歳さい以上いじょうの馬うまから前回ぜんかい出走しゅっそう時じの馬うま体重たいじゅうが重おもかった順じゅんに選抜せんばつする。「もっともばんえい競馬けいばらしいレース」とされる名物めいぶつレース。

蛍ぼたるの光ひかり賞しょう

1980年ねんから1988年ねんまでは重じゅう賞しょう競走きょうそうとして施行しこうしていた が、その後ごは特別とくべつ競走きょうそう（11歳さい馬ば・12歳さいセン馬うま限定げんてい）として施行しこう。

ばんえい競馬けいばは2006年度ねんどまで定年ていねん制せいを採用さいよう（明あけ11歳さい。セン馬ばは12歳さい）していたため、定年ていねん引退いんたい馬ばの花道かどうを飾かざる最後さいごの競走きょうそうとして選えらばれることが多おおかった。

2007年度ねんどから定年ていねん制せいや減量げんりょう特典とくてんの年齢ねんれい制限せいげんが撤廃てっぱいされたことにより、「蛍ぼたるの光ひかり賞しょう」は開催かいさい年度ねんどを締しめ括くくる特別とくべつ競走きょうそうとして、最終さいしゅう開催かいさい日びの最終さいしゅう競走きょうそうで施行しこうしている。

たちばな賞しょう

2006年度ねんどまでは年度ねんど末まつ頃ごろに「たちばな賞しょう」（8歳さい牝馬ひんば限定げんてい・2006年度ねんどをもって廃止はいし）が行おこなわれていた。

2006年度ねんどまでは（明あけ）8歳さい3月がつまでの牝馬ひんばに対たいしてばんえい重量じゅうりょうを一律いちりつ20kg減量げんりょうしていた が、8歳さい4月がつ以降いこう（新しん年度ねんど開幕かいまく後ご）の牝馬ひんばはこの特典とくてんがなくなり牡馬ぼばと同どう重量じゅうりょうとされたため、一部いちぶを除のぞき多おおくの牝馬ひんばが8歳さい3月がつまでに引退いんたいして後ごの繁殖はんしょくに備そなえることが多おおかったことから、「たちばな賞しょう」は引退いんたいする牝馬ひんばの花道かどうを飾かざる最後さいごの競走きょうそうとして選えらばれることが多おおかった。

スピードスター賞しょう

2010年度ねんどより行おこなわれ、現在げんざいは8月がつの稲妻いなづま賞しょう、10月の疾風しっぷう賞しょう、12月の地吹雪じふぶき賞しょうをトライアルレースとして2月がつに開催かいさいされる特別とくべつ競走きょうそう。本戦ほんせんおよびトライアル戦せんがばんえい重量じゅうりょう500kgとなっている特殊とくしゅな競走きょうそうで、その負担ふたんの軽かるさからその名なの通とおりレースタイム50秒びょう前後ぜんこうで駆かけ抜ぬける普段ふだんとは違ちがった迫力はくりょくのあるレースが繰くり広ひろげられる。

勝馬かつま投票とうひょう券けん

賭と式しき

2001年ねんに馬うま複ふく・馬うま単たんを導入どうにゅうした。

2011年ねん8月がつ6日にちの競走きょうそうより3連れん複ふく・3連れん単たんの発売はつばいを開始かいしし、同時どうじに枠わく番ばん連れん複ふく（枠わく複ふく）を廃止はいしした。枠わく複ふくの廃止はいし理由りゆうとしては、馬うまの頭数とうすう減げんで10頭とう立だてのレースが難むずかしくなり、馬うま複ふくとの違ちがいが希薄きはく化かしていたためとされている。なお3連勝れんしょう式しき（3連れん複ふく・3連れん単たん）投票とうひょう券けんの導入どうにゅうは日本にっぽん国内こくないの公営こうえい競技きょうぎでは最後さいごであった。

2010年ねん1月がつ8日にちより、重勝しげかつ式しき馬券ばけん「OddsPark LOTO」をインターネット投票とうひょう（オッズパーク）限定げんていで2種類しゅるい発売はつばいしている。当初とうしょは5重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき（5レースの1着ちゃく馬ばを当あてる）のみが設定せっていされており、発売はつばいはランダム方式ほうしき（馬番うまばん号ごうは自動的じどうてきに選択せんたくされる）であった。その後ご同年どうねん12月がつ25日にちのレースよりセレクト方式ほうしき（購入こうにゅう者しゃが馬番うまばん号ごうを選択せんたくする）に変更へんこうされ、2012年ねん12月15日にちのレースより7重じゅう勝かち単勝たんしょう式しき（7レースの1着ちゃく馬ばを当あてる）が新設しんせつされた。なお、「OddsPark LOTO」はばんえい競馬けいばが初はつの導入どうにゅうである。

2015年ねん4月がつ18日にちより、枠わく複ふくとワイド（拡大かくだい馬番うまばん号ごう二に連勝れんしょう複式ふくしき）の発売はつばいが開始かいしされた（枠わく複ふくは復活ふっかつ）。

○…発売はつばい ▲…他た主催しゅさい者しゃ発売はつばい時じのみ ☆…インターネット投票とうひょうのみ

単勝たんしょう	複ふく勝しょう	枠わく番ばん連れん複ふく	枠わく番ばん連れん単たん	馬番うまばん連れん複ふく	馬番うまばん連れん単たん	ワイド	3連れん複ふく	3連れん単たん	5重じゅう勝かち単勝たんしょう	7重じゅう勝かち単勝たんしょう
○	○	○	▲	○	○	○	○	○	☆	☆

ばんえい競馬けいばによる他た主催しゅさい者しゃの勝馬かつま投票とうひょう券けん発売はつばい

ばんえい競馬けいばが運営うんえいする発売はつばい所しょ（帯広おびひろ競馬けいば場じょう・各かく場外じょうがい発売はつばい所しょ）では、ホッカイドウ競馬けいばの場外じょうがい発売はつばい（一部いちぶ発売はつばい所しょでは取とり扱あつかいなし）や南関東みなみかんとう公営こうえい競馬けいば・岩手いわて競馬けいばを中心ちゅうしんとした広域こういき場外じょうがい発売はつばいも取とり扱あつかう。以前いぜんはばんえい競馬けいば運営うんえいの発売はつばい所しょにおける他た場じょうの場外じょうがい発売はつばい時じはばんえい競馬けいばに存在そんざいしない賭かけ式しき（当時とうじは枠わく単たん・ワイド・3連れん複ふく・3連れん単たんが該当がいとう）の投票とうひょう券けんを発売はつばいしなかったが、2011年ねん8月がつ5日にちの南関東みなみかんとう公営こうえい競馬けいば場外じょうがい発売はつばいより発売はつばい主体しゅたいの主催しゅさい者しゃに準じゅんじてすべての賭と式しきを発売はつばいするようになった。

ばんえい競馬けいばがナイター開催かいさい日びに南関東みなみかんとうや岩手いわてが昼間ひるま（薄暮はくぼ含ふくむ）開催かいさいしている場合ばあいは、リレー発売はつばいする。

2013年ねん6月がつ8日にちより、一部いちぶの発売はつばい所しょにおいて地方ちほう競馬けいば共同きょうどうトータリゼータシステムを利用りようした日本中央競馬会にっぽんちゅうおうけいばかい（JRA）の場外じょうがい発売はつばいを開始かいししており、JRA場外じょうがい発売はつばいにおいては「J-PLACE」の呼称こしょうを用もちいる。当初とうしょは帯広おびひろ競馬けいば場じょうと北きた彩あや都と（旭川あさひかわ）・北見きたみ・釧路くしろ・琴似ことにの各かく場外じょうがい発売はつばい所しょで開始かいしされ、2015年ねん4月がつ11日にちより名寄なよせと深川ふかがわの各かく場外じょうがい発売はつばい所しょで、2017年ねん4月がつ15日にちより網走あばしりの場外じょうがい発売はつばい所しょでも取とり扱あつかう。帯広おびひろ・岩見沢いわみざわでは全ぜんレース、北きた彩あや都と（旭川あさひかわ）・北見きたみ・釧路くしろ・名寄なよせ・深川ふかがわ・網走あばしりではJRA開催かいさい各かく競馬けいば場じょうにつき1日にち5レースずつ、琴似ことにでは1日にち4レースずつを取とり扱あつかう。

JRA場外じょうがい発売はつばいの詳細しょうさいは場外じょうがい勝馬かつま投票とうひょう券けん発売はつばい所しょ#J-PLACEでの発売はつばいについてを参照さんしょう

在宅ざいたく投票とうひょう

以下いかの在宅ざいたく投票とうひょうが利用りよう可能かのう。

• オッズパーク
• 楽天らくてん競馬けいば
• SPAT4（一部いちぶレースのみ発売はつばい）

日本にっぽん中央ちゅうおう競馬けいば会かい（JRA）が運営うんえいする「地方ちほう競馬けいばIPAT」では購入こうにゅうできない。

場外じょうがい発売はつばい所しょ

ばんえい競馬けいばが運営うんえいする場外じょうがい発売はつばい所しょ

1984年ねんに場外じょうがい発売はつばいが本格ほんかく開始かいしとなり、この時点じてんでは当時とうじばんえい競馬けいばを施行しこうしていた4競馬けいば場じょう（「公営こうえい競技きょうぎを開催かいさいする競馬けいば場じょう」節ふしを参照さんしょう）と日本中央競馬会にっぽんちゅうおうけいばかい（JRA）の釧路くしろサービスセンター（現げん：ウインズ釧路くしろ）の5箇所かしょの間あいだで場外じょうがい発売はつばいを実施じっししていた（釧路くしろは中央ちゅうおう競馬けいばの休きゅう催日のみ）。1993年ねんに発売はつばいシステムをオンライン化かし、場外じょうがい発売はつばい所しょの発売はつばい締切しめきりを本場ほんばと同時どうじにすることが可能かのうになった。

いずれも北海道ほっかいどうに所在しょざい。

• 「道みち営」はホッカイドウ競馬けいば
• 「JRA」内ないの「◎」は、JRA開催かいさい各かく競馬けいば場じょうにつき各日かくじつ5レースずつを発売はつばい。「○」は、JRA開催かいさい各かく競馬けいば場じょうにつき各日かくじつ4レースずつを発売はつばい。「●」は、JRA開催かいさい各かく競馬けいば場じょうの全ぜんレースを発売はつばい（この場合ばあいの馬券ばけん売うり場ば会場かいじょう名めいは「J-PLACE〇〇」）。
• いずれも、取とり扱あつかい状況じょうきょうは2023年ねん4月がつ1日にち現在げんざい

発売はつばい所しょ名めい	所在地しょざいち	道みち営	JRA	備考びこう
帯広おびひろ競馬けいば場じょう	帯広おびひろ市し西にし13条じょう南みなみ9丁目ちょうめ1	○	●	ばんえい競馬けいば発売はつばい時じは本場ほんば 場外じょうがい発売はつばい時じは「帯広おびひろ場外じょうがい発売はつばい所しょ」
琴似ことに駅前えきまえ場外じょうがい発売はつばい所しょ	札幌さっぽろ市し西にし区く琴似ことに2条じょう1丁目ちょうめ3-16 三光さんこうビル2F・3F・4F		○	2012年ねん11月29日にち開設かいせつ 旧きゅう：Aiba琴似ことに（ホッカイドウ競馬けいば場外じょうがい発売はつばい所しょ）
ハロンズ岩見沢いわみざわ	岩見沢いわみざわ市し6条じょう西にし2丁目ちょうめ	○	●	2023年ねん4月がつより、ばんえい競馬けいばでホッカイドウ競馬けいば・JRAの馬券ばけんを取とり扱あつかい開始かいし （ホッカイドウ競馬けいばが同所どうしょでの場外じょうがい発売はつばいから撤退てったいしたため）
深川ふかがわ場外じょうがい発売はつばい所しょ （イルムふかがわ）	深川ふかがわ市し3条じょう22番ばん26号ごう		◎	2013年ねん8月がつ31日にち開設かいせつ
レラ・スポット北きた彩あや都みやこ	旭川あさひかわ市し南みなみ6条じょう通どおり20丁目ちょうめ1978-17		◎	2009年ねん4月がつ25日にち開設かいせつ
ハロンズ名寄なよせ	名寄なよせ市し西にし1条じょう南みなみ8丁目ちょうめ	○	◎
ミントスポット北見きたみ	北見きたみ市し小泉こいずみ408-1	○	◎	2009年ねん7月がつ4日にち開設かいせつ
アプスポット網走あばしり	網走あばしり市し南みなみ4条じょう東ひがし1丁目ちょうめ1-3 APTマツブンビル1階かい	○	◎	2010年ねん9月がつ25日にち開設かいせつ
ハロンズ釧路くしろ	釧路くしろ市し若松わかまつ町まち2番ばん13号ごう		◎

• 
  琴似ことに駅前えきまえ場外じょうがい発売はつばい所しょ
• 
  ハロンズ岩見沢いわみざわ
• 
  イルムふかがわ
• 
  レラ・スポット北きた彩あや都みやこ
• 
  ハロンズ釧路くしろ

廃止はいし・撤退てったいした発売はつばい所しょ

• 旭川あさひかわレーシングセンター - 2009年ねん撤退てったい（レラ・スポット北きた彩いろどり都との開設かいせつに伴ともなう）
  • 同所どうしょではホッカイドウ競馬けいばは引ひき続つづき場外じょうがい発売はつばいを行おこなっていたものの、2018年ねん3月がつ18日にち限かぎりで閉鎖へいさしAiba旭川あさひかわへ移転いてんした。
• 北見きたみ競馬けいば場じょう - 2009年ねん6月がつ29日にちをもって閉鎖へいさ（場外じょうがい発売はつばい所しょとしての営業えいぎょうを終了しゅうりょう）
  • 上述じょうじゅつの通とおり、競馬けいばの開催かいさいは2006年度ねんどをもって終了しゅうりょうしている。2009年ねん7月がつ4日にちよりミントスポット北見きたみが営業えいぎょうを開始かいしした。
• ハロンズ苫小牧とまこまい - 2012年ねん3月がつ26日にちをもって撤退てったい
  • ばんえい競馬けいば・ホッカイドウ競馬けいばが共同きょうどう運営うんえいしていた。ばんえい競馬けいばの撤退てったい以後いごはホッカイドウ競馬けいばが単独たんどくで運営うんえいする（ばんえい競馬けいばの馬券ばけんもホッカイドウ競馬けいばが取とり扱あつかう）。

他た主催しゅさい者しゃによる場外じょうがい発売はつばい所しょ

ホッカイドウ競馬けいば

以下いかのホッカイドウ競馬けいばが運営うんえいする場外じょうがい発売はつばい所しょでは、ばんえい競馬けいばの場外じょうがい発売はつばいも行おこなっている。ただし、一部いちぶでは場外じょうがい発売はつばいを行おこなわない日ひもあるほか、日にちによっては下記かき発売はつばい所しょのうち一部いちぶのみでばんえい競馬けいばの発売はつばいを行おこなうことがある。

ホッカイドウ競馬けいばの場外じょうがい発売はつばい所しょにおけるばんえい競馬けいばの発売はつばいは、2003年ねんよりAiba小樽おたる・滝川たきかわで、2004年ねんよりAiba札幌さっぽろ駅前えきまえ で、2005年ねんよりAiba千せん歳さい・函館はこだて・江別えべつで、2009年ねんよりAiba石狩いしかり・札幌さっぽろ中央ちゅうおう・登別のぼりべつ室蘭むろらん・札幌さっぽろ琴似ことに で開始かいしされた。

• Aiba札幌さっぽろ駅前えきまえ - 札幌さっぽろ市し中央ちゅうおう区く北きた4条じょう西にし2丁目ちょうめ1 キタコートレードビルB1F-B3F
• Aiba札幌さっぽろ中央ちゅうおう - 札幌さっぽろ市し中央ちゅうおう区く南みなみ6条じょう西にし1丁目ちょうめ1-1 サテライト札幌さっぽろ2F
• Aiba石狩いしかり - 石狩いしかり市し新港南しんこうみなみ2丁目ちょうめ729-3 サテライト石狩いしかり1F
• Aiba小樽おたる - 小樽おたる市し築港ちっこう11-1 ウイングベイ小樽おたる（旧きゅうマイカル小樽おたる）1階かい
• Aiba江別えべつ - 江別えべつ市し野幌のっぽろ町まち68番地ばんち
• Aiba千せん歳さい - 千歳ちとせ市し東郊とうこう1丁目ちょうめ7-1
• Aiba苫小牧とまこまい - 苫小牧とまこまい市し木場きば町まち1丁目ちょうめ6-1 MEGAドン・キホーテ苫小牧とまこまい店てん3階かい
  • 2011年度ねんどまで、ばんえい競馬けいば運営うんえいでの場外じょうがい発売はつばいも実施じっし（上述じょうじゅつ）
• Aiba滝川たきかわ - 滝川たきがわ市し西町にしまち5丁目ちょうめ1番ばん1号ごう
• Aiba中標津なかしべつ - 標津しべつ郡ぐん中標津なかしべつ町まち東ひがし31条じょう南みなみ1丁目ちょうめ5番地ばんち
• Aiba函館はこだて港町みなとちょう - 函館はこだて市し港町みなとちょう3丁目ちょうめ17
• Aiba登別のぼりべつ室蘭むろらん - 登別のぼりべつ市し若草わかくさ町まち4丁目ちょうめ23
• ●門別もんべつ競馬けいば場じょう - 沙流さる郡ぐん日高ひだか町まち富川駒丘とみかわこまおか76-1
• ●Aiba静内しずない - 日高ひだか郡ぐん新しんひだか町まち静内しずない木場きば町まち2丁目ちょうめ1番ばん30号ごう
• ●Aiba浦河うらかわ - 浦河うらかわ郡ぐん浦河うらかわ町まち大通だいつう3丁目ちょうめ ショッピングセンターMio2階かい
• ●Aiba旭川あさひかわ - 旭川あさひかわ市し豊岡とよおか3条じょう2丁目ちょうめ2-19 アモールショッピングセンター2階かい
• ●Aibaくしろ - 釧路くしろ郡ぐん釧路くしろ町まち桂木かつらぎ3丁目ちょうめ1

●の場外じょうがい発売はつばい所しょは、土曜どよう・日曜にちようについてはばんえい競馬けいばの取とり扱あつかいを行おこなわない（2018年ねん11月・12月現在げんざい）。

北海道ほっかいどう外がい

以下いかの発売はつばい所しょで定期ていき的てきにばんえい競馬けいばの場外じょうがい発売はつばいを行おこなっている。ただし、一部いちぶ発売はつばいされない場合ばあいもある。

• BAOO高崎たかさき（旧きゅう高崎たかさき競馬けいば場じょう）
• BAOO鳥取とっとり岩美いわみ
• BAOO三刀屋みとや
• BAOO東広島ひがしひろしま
• BAOO宇部うべ
• BAOO天文てんもん館かん

上記じょうきのほか、一部いちぶの競走きょうそうは上記じょうき以外いがいの競馬けいば場じょう・場外じょうがい発売はつばい所しょでも広域こういき場外じょうがい発売はつばいを実施じっしする場合ばあいがある。

払はらえ戻もどについて

帯広おびひろ競馬けいば場じょうや各かく場外じょうがい発売はつばい所しょでの払はらい戻もど業務ぎょうむは、原則げんそくとして開催かいさい日びのみ行いっている。

予想よそう専門せんもん紙し

各かく発売はつばい所しょの売店ばいてんなどで、以下いかの専門せんもん紙しが販売はんばいされている。

• 競馬けいばブック（ばんえい版ばん）
  • 2014年ねん6月がつ24日にちより、ローソンに設置せっちされているマルチコピー機きでのプリントアウトでも購入こうにゅう可能かのうになっている（その後ごにファミリーマート・サークルK・サンクスも対応たいおう）。会員かいいん登録とうろくも必要ひつよう無なく、全国ぜんこくで利用りよう可能かのう。
• ねっとばんばキンタロー
  • コンビニエンスストアに設置せっちされているマルチコピー機きでも購入こうにゅうが可能かのう。

上記じょうきの他ほか、2013年ねん1月がつ11日にちより「レース展望てんぼうサイト（協力きょうりょく：全国ぜんこく公営こうえい競馬けいば専門せんもん紙し協会きょうかい）」を開設かいせつした。レース展開てんかいや記者きしゃの見解けんかいなどを、全ぜんレース無料むりょうで閲覧えつらん可能かのう。

過去かこに存在そんざいした専門せんもん紙し

現在げんざい、場内じょうないでの場ば立だち予想よそうはイベントなどの特例とくれいを除のぞき認みとめられていないが、以前いぜんは手書てがきの出走しゅっそう表ひょうに予想よそう印しるしと予想よそう組ぐみ番ばんのみを印刷いんさつしたシンプルなガリ版がりばん刷ずりの専門せんもん紙しが数種類すうしゅるい発売はつばいされていた。専門せんもん紙しの発行はっこう元もとを兼かねた予想よそう業者ぎょうしゃがパドックや専門せんもん紙し販売はんばいブースなどに常駐じょうちゅうし、購入こうにゅうした新聞しんぶんを見みせる事ことで最新さいしんの情報じょうほうを入手にゅうしゅできたり、朝あさ一番いちばんの取材しゅざいで良よく見みえた馬うまに赤あか鉛筆えんぴつで印しるしをつけて新聞しんぶんを販売はんばいするなど独特どくとくな予想よそう屋や文化ぶんかが存在そんざいしていた。しかし売上うりあげ不振ふしんや発行はっこう者しゃの高齢こうれい化かのため、これらの新聞しんぶんは次々つぎつぎに姿すがたを消けしていった。

• ホースニュース・馬うま（ばんえい版ばん）
• ばん馬ば(手書てがきガリ版がりばん予想よそう紙し)
• 勝馬かつまニュース(手書てがきガリ版がりばん予想よそう紙し)
• 日ひの出で(手書てがきガリ版がりばん予想よそう紙し)
• 旭あさひニュース(手書てがきガリ版がりばん予想よそう紙し)

など

スポーツ新聞しんぶんなどでの出走しゅっそう表ひょう掲載けいさい

スポーツ新聞しんぶんでの扱あつかいはホッカイドウ競馬けいばよりも小ちいさいことが多おおく、道内どうないで発行はっこうしているものであっても、簡易かんい出走しゅっそう表ひょうの掲載けいさいのみにとどまっていることが多おおい。

定期ていき的てきに馬うま柱ばしらを掲載けいさいしている新聞しんぶんは以下いかの通とおり。

• 日刊にっかんスポーツ（北海道ほっかいどう版ばんでメインレースを含ふくむ2レース程度ていど）
• 東京とうきょうスポーツ・大阪おおさかスポーツ（土曜日どようびのみ）

上記じょうきのほか、広域こういき場外じょうがい発売はつばいを行おこなう競走きょうそうではその他たのスポーツ新聞しんぶんにも掲載けいさいされる場合ばあいがある。

レース実況じっきょう放送ほうそう

スカパー!

スカパー!での放送ほうそう体制たいせいはたびたび変更へんこうされている。

2014年度ねんどはスカパー!プレミアムサービスにて、以下いかの通とおり放送ほうそう。

• 地方ちほう競馬けいばナイン（701ch・702ch）※一部いちぶの時間じかん帯たいは有料ゆうりょう
  • スマートフォンやタブレット端末たんまつでは、無料むりょうアプリ「ivy」をダウンロードすることにより無料むりょうで「地方ちほう競馬けいばナイン」を視聴しちょう可能かのう
• ミュージック・グラフィティTV（標準ひょうじゅん画質がしつ795ch）※移行いこう措置そちとして2014年ねん5月がつまで放送ほうそうを継続けいぞく

ケーブルテレビ

• 旭川あさひかわケーブルテレビ（デジタル016ch）
• 帯広おびひろシティーケーブル（地上ちじょうデジタル10ch）

その他た

• 地方競馬全国協会ちほうけいばぜんこくきょうかい「インターネットライブ中継ちゅうけい」
• ニコニコ生放送なまほうそう
  • 2017年度ねんどには、毎まい開催かいさい一いち日にちにつき１レース、運営うんえい会社かいしゃのドワンゴから協賛きょうさんレース「ばんばニコニコプレミアム杯はい」が提供ていきょうされていた。
• YouTube Live

内容ないよう（共通きょうつう）

• 2016年度ねんどより『ばんスタ』として、レース実況じっきょう・オッズ放映ほうえいのほか、2022年度ねんどからのスタジオ進行しんこうは、ばんスタMC2名めい体制たいせいで行おこない、競馬けいばブックのトラックマンを解説かいせつに招まねいて、パドック解説かいせつや展開てんかい予想よそう、買かい目めを紹介しょうかいしている。重じゅう賞しょう開催かいさい日びや年末年始ねんまつねんし・年度ねんど初はつ・年度ねんど末まつなどには、ゲストを加くわえた4名めいでスタジオ進行しんこうすることもある。YouTubeLiveとニコニコ生放送なまほうそうでは、パドック解説かいせつ終了しゅうりょうから発走はっそうまでの時間じかんに「ばんスタ延長えんちょう戦せん」として、視聴しちょう者しゃ参加さんか型がたの企画きかくを実施じっしすることがある。
• レギュラーの司会しかいと実況じっきょう、および解説かいせつ者しゃは原則げんそくとして交代こうたい制せいで、1日にちの前半ぜんはん（6レースまで）と後半こうはん（7レースから）で担当たんとうを分担ぶんたんしている。
• 帯広おびひろ本場ほんばや各かく場外じょうがいでも同時どうじ放映ほうえいしている。

実況じっきょう

• 太田おおた裕士ひろし
• 大滝おおたき翔しょう

本ほん馬場ばば入場にゅうじょう時じのアナウンスも担当たんとうするが、グレードレースなどの表彰ひょうしょう式しきに実況じっきょう担当たんとうが司会しかいとして出向でむく場合ばあいなどは、ばんスタMCが次つぎのレースの本ほん馬場ばば入場にゅうじょうアナウンスを担当たんとうすることもある。

解説かいせつ

• 木本きもと利とし元もと（競馬けいばブック）
• 定てい政紀まさのり宏ひろし（競馬けいばブック）

ばんスタMC

• 宮部みやべ真利子まりこ
• 蛯名えびな彩あや
• 藤原ふじわら幸みゆき奈
• 貞さだ野の真生まさお
• 林はやし亜希あき
• 椎名しいな潤じゅん
• 穐本詩し乃

原則げんそく上記じょうきの内うち2名めいが担当たんとう、実況じっきょうを担当たんとうしないときのもう一方いっぽうの実況じっきょう者しゃがMCを担当たんとうする場合ばあいもある

ラジオ

2021-2023年ねんにかけて、年末年始ねんまつねんしのばんえい競馬けいばの重じゅう賞しょう、ばんえいダービー、帯広おびひろ記念きねん、天馬てんば賞しょうをラジオNIKKEIで生なま放送ほうそうされた。ただし、進行しんこう・実況じっきょうは東京とうきょう虎ノ門とらのもん本社ほんしゃからのモニター観戦かんせんによるオフチューブだった。

2023-24年ねんの年末年始ねんまつねんしの中継ちゅうけいはなかったが、年度ねんど末まつ・3月に行おこなわれたばんえい記念きねんが生なま中継ちゅうけいされた。

年間ねんかん表彰ひょうしょう制度せいど

2016年度ねんどより楽天らくてん競馬けいば「ばんえい十勝とかち応援おうえん企画きかく」の一環いっかんとしてばんえいアワードが新設しんせつされ、帯広おびひろ市しと楽天らくてん競馬けいばが共同きょうどうで実施じっししている。

競走きょうそう馬ば部門ぶもん

• ベストホース（帯広おびひろ市長しちょう賞しょう）
• 最優秀さいゆうしゅう2歳さい馬ば
• 最優秀さいゆうしゅう3歳さい馬ば
• 最優秀さいゆうしゅう4歳さい馬ば
• 最優秀さいゆうしゅう5歳さい以上いじょう馬うま
• 最優秀さいゆうしゅう牝馬ひんば

騎手きしゅ部門ぶもん

• ベストジョッキー（楽天らくてん競馬けいば賞しょう）
• 騎手きしゅリーディング表彰ひょうしょう（日刊にっかんスポーツ賞しょう）

生産せいさん者しゃ部門ぶもん

• 最優秀さいゆうしゅう生産せいさん者しゃ（オッズパーク賞しょう）

厩舎きゅうしゃ部門ぶもん

• 最優秀さいゆうしゅう厩舎きゅうしゃ

ばんえい競馬けいばを扱あつかった作品さくひん

テレビドラマ

• 日曜にちよう劇場げきじょう「ばんえい」（北海道放送ほっかいどうほうそう制作せいさく・TBS系けい全国ぜんこく放送ほうそう、1973年ねん9月がつ放送ほうそう）
• 大地だいちのファンファーレ（NHK札幌放送局さっぽろほうそうきょく・帯広おびひろ放送ほうそう局きょく共同きょうどう制作せいさく。道内どうない向むけは2012年ねん2月がつ、全国ぜんこく向むけは同年どうねん3月がつ放送ほうそう）

その他たのテレビ番組ばんぐみ

• NHK「NHK特集とくしゅう ばん馬ば　力走りきそう-オホーツク・男おとこたちの大地だいち-」（1987年ねん1月がつ）
• 北海道テレビ放送ほっかいどうてれびほうそう（HTB）「ばんドルBAN2!」（放送ほうそう終了しゅうりょう）
• Gyao（スポーツチャンネル）「BANBA王おう」・無料むりょう（放送ほうそう終了しゅうりょう）
• TBS「オールスター感謝かんしゃ祭さい」（2007年ねん3月がつ、2012年ねん3月がつ）
• TBS「どうぶつ奇想天外きそうてんがい!春はるの2時じ間あいだスペシャル」（2007年ねん4月がつ放送ほうそう）
• NHK「にっぽん紀行きこう『もう一度いちど歩あるき出しゅっせ〜帯広おびひろ・ばんえい競馬けいば〜』」（2007年ねん3月がつ放送ほうそう、4月再さい放送ほうそう）
• NHK「もういちど、日本にっぽん『帯広おびひろ ばんえい競馬けいば』」（2019年ねん3月がつ14日にち放送ほうそう）

文学ぶんがく

• 天てん菊きく - 山田やまだ栄一えいいち・著ちょ　1999　文芸ぶんげい社しゃ・刊かん - ばんえい競走きょうそう馬ばの馬主ばしゅが所有しょゆう馬ばテンギクの生涯しょうがいについて著あらわしたもの。

その他た

• 銀ぎんの匙さじ Silver Spoon - 作者さくしゃが十勝とかち地方ちほうの農家のうかの出身しゅっしん。ヒロインの家いえが酪農らくのう家かで、生産せいさん馬ばがばんえい競馬けいばに出走しゅっそうする（第だい5話わ）。2013年ねん7月がつのアニメ放送ほうそう開始かいしに先立さきだち、2013年ねん6月がつ29日にちにコラボイベントを開催かいさいした [1][2]。
• 雪ゆきに願ねがうこと - ばんえい競馬けいばが舞台ぶたいの映画えいが。第だい18回かい東京国際映画祭とうきょうこくさいえいがさいでグランプリを含ふくむ4部門ぶもんを受賞じゅしょう
• 挽馬 GO BANG! - 三貴みき哲あきら成なりの楽曲がっきょく。ばんえい競馬けいばをテーマにした曲きょくで、2017年ねん1月がつ-3月がつ期きまでラジオ深夜しんや便びんの「深夜しんや便びんのうた」だった
• ばんばればんば - My's（十勝とかち地方ちほうを拠点きょてんに活動かつどうするフォークデュオ）制作せいさくの楽曲がっきょく。2016年ねんよりばんえい十じゅう勝しょうCMソングに起用きようされた。

関連かんれん項目こうもく

• ホッカイドウ競馬けいば
• 北海道ほっかいどう十勝とかちスカイアース（旧きゅうとかちフェアスカイ・ジェネシス、帯広おびひろ市し） とリオグージョ旭川あさひかわ（旧きゅうACSC、旭川あさひかわ市し） - 北海道ほっかいどうの社会しゃかい人じんアマチュアサッカーのチームで2006年ねんにこの2チームのスポンサーとして支援しえんを発表はっぴょうした。両りょうチームのジャンパーにばんえい競馬けいばのロゴを入いれている。
• リッキー - もとはばんえい競馬けいばの競走きょうそう馬ばだったが、現役げんえき時代じだいからばんえい競馬けいばのPR活動かつどうとして保育園ほいくえんの訪問ほうもんや各種かくしゅイベントに参加さんか。現役げんえき引退いんたい後ごの現在げんざいも引ひき続つづき活動かつどうしている。2007年ねんには帯広おびひろ市しから「特別とくべつ嘱託しょくたく職員しょくいん」辞令じれいと特別とくべつ住民じゅうみん票ひょうが交付こうふされている。
• アイドルマスター - 登場とうじょう人物じんぶつである双海ふたみ亜美あみ・真美まみの「とかちつくちて」という歌うたい方かたから、個人こじん協賛きょうさんレースでアイドルマスター関連かんれんのレースが行おこなわれていたが、TVアニメ化かに際さいし行おこなわれた企画きかくの一環いっかんで、2011年ねんのBG1ばんえいオークス（11月がつ20日はつか開催かいさい）とのコラボで「ばんえいアイドルマスター記念きねん」[3] として公式こうしきのコラボレーションレースになった。その日ひのレースはほとんどがアイドルマスター関係かんけいの個人こじん協賛きょうさんレースになり、パドック映像えいぞうはTVアニメ、案内あんない映像えいぞうのナレーションは下田しもだ麻美あさみ（亜美あみ真美まみ役やくの声優せいゆう）が担当たんとうした。
• 井い馬うま博ひろし - 1980年ねんから2012年ねん3月がつまで実況じっきょうを担当たんとうした。
• 矢野やの吉彦よしひこ - かねてよりばんえい競馬けいばのファンを公言こうげんしており、特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじんとかち馬ば文化ぶんかを支ささえる会かい の会員かいいん（理事りじ）でもある。ゲストとして帯広おびひろ競馬けいば場じょうに招まねかれることもある。
• 日野ひの未来みらい - ガールズケイリン選手せんしゅ。時ときに自身じしんが出場しゅつじょうした開催かいさいが終了しゅうりょう後ごにそのまま直接ちょくせつ現地げんちまで観戦かんせんに向むかうほどの熱心ねっしんなばんえい競馬けいばファン。2023年ねん8月がつ13日にちのばんえいグランプリでは日刊にっかんスポーツ紙面しめんで特別とくべつ予想よそうを行おこなったほか、2024年ねん1月がつ28日にちには前日ぜんじつまで自身じしんが出場しゅつじょうした開催かいさいが終了しゅうりょうしてから即そく移動いどうし生なま観戦かんせんし、さらに当日とうじつの第だい9レースでは自身じしんの冠かんむりレースとして協賛きょうさんした。
• 輓獣
• トラクター - 更別さらべつ村むらで2003年ねんから2017年ねんまで、ばんえい競走きょうそうの輓馬ばんばを農業のうぎょう用ようトラクターに置おき換かえたトラクター・プリング競技きょうぎである「国際こくさいトラクターBANBA」が開催かいさいされていた。ジャガイモシロシストセンチュウの蔓延まんえんに伴ともない2018年ねんは開催かいさいを中止ちゅうし、翌よく2019年ねんに実行じっこう委員いいん会かいが解散かいさんしモータースポーツのカテゴリーとしては消滅しょうめつした。
• 邪神じゃしんちゃんドロップキック - 帯広おびひろ市しとのふるさと納税のうぜいタイアップで、2020年ねん11月28日にちに原はら奈津子なつこ(橘たちばなめい役やく)と小見川おみがわ千明ちあき(ミノス役やく)が番組ばんぐみから出資しゅっしして貰もらい、関連かんれんの名前なまえの付ついた三さんレースで実際じっさいに勝馬かつま投票とうひょう券けんを購入こうにゅうして勝負しょうぶするイベントレースを行おこなうが、その第だい四よんレース、原はら、小見川おみがわ双方そうほうが的中てきちゅうさせたにも関かかわらず、スタッフのミスで無効むこうとなるアクシデントに見舞みまわれる。ふるさと納税のうぜいによるアニメ制作せいさく決定けっていに伴ともない2021年ねん7月がつ25日にちには『祝しゅく・邪神じゃしんちゃん帯広おびひろ編へん決定けってい杯はい』開催かいさい。ばんえい競馬けいばも登場とうじょうするアニメの放送ほうそう後ごの2022年ねん9月がつ3日にちには小見川おみがわ、小坂井こざかい祐ゆう莉（ぺこら役やく）、飯田いいだ里穂りほ（ペルセポネ2世せい）によるトークショーなどのイベントも開催かいさいされた。

脚注きゃくちゅう

出典しゅってん

ばんえい競馬けいばかわいそう, ウマトピ

参考さんこう文献ぶんけん

• 寺島てらしま敏治としはる『馬うま産さん王国おうこく・釧路くしろ』-釧路くしろ馬ばの時代じだい-〈釧路くしろ新書しんしょ〉釧路くしろ市し史し編纂へんさん事務じむ局きょく編へん、釧路くしろ市し、1991年ねん、167-172頁ぺーじ
• 内田うちだ靖夫やすお 『ばんえいまんがどくほん』 北海道ほっかいどう市営しえい競馬けいば協議きょうぎ会かい 1983年ねん
• 種馬たねうま登録とうろく規程きてい事務じむ細則さいそく（第だい12版はん）（日本にっぽん馬ば事ごと協会きょうかい）、2014年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

• ばんえい十勝とかち 公式こうしきサイト
• 帯広おびひろ市し公式こうしきサイト - 世界せかいで唯一ゆいいつのばんえい競馬けいば
• ばんえい金太郎きんたろう - archive.today（2013年ねん4月がつ27日にちアーカイブ分ぶん）
• ばんえい競馬けいば情報じょうほう局きょく
• 一般いっぱん社団しゃだん法人ほうじんばんえい競馬けいば馬主ばしゅ協会きょうかい
• 北海道新聞ほっかいどうしんぶん帯広おびひろ支社ししゃ
• 十勝とかち毎日新聞まいにちしんぶん：ばんえい十勝とかち劇場げきじょう
• “世界せかいでひとつ”ばんえい競馬けいばの診療しんりょう所しょ
• 特定とくてい非ひ営利えいり活動かつどう法人ほうじんとかち馬ば文化ぶんかを支ささえる会かい
• ばんえい十勝とかちサポート推進すいしん会議かいぎ
• 公益社こうえきしゃ団だん法人ほうじん日本にっぽん馬ば事ごと協会きょうかい
• ばんえい十勝とかち調教ちょうきょう師し会かい