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アンジェロ・モスカ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
アンジェロ・モスカ
アンジェロ・モスカの画像
1984年ねん
プロフィール
リングネーム アンジェロ・モスカ
キングコング・モスカ
本名ほんみょう Angelo Valentino Mosca
ニックネーム 鋼鉄こうてつ獣じゅう
身長しんちょう 192cm - 193cm
体重たいじゅう 135kg - 140kg
誕生たんじょう日び (1937-02-13) 1937年ねん2月がつ13日にち[1]
死亡しぼう日び (2021-11-06) 2021年ねん11月6日にち（84歳さい没ぼつ）[1]
出身しゅっしん地ち アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
マサチューセッツ州の旗 マサチューセッツ州しゅう
ミドルセックス郡ぐんウォルサム
スポーツ歴れき アメリカンフットボール
デビュー 1968年ねん
引退いんたい 1980年代ねんだい後半こうはん
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"キングコング" アンジェロ・モスカ（"King Kong" Angelo Mosca、1937年ねん2月がつ13日にち - 2021年ねん11月6日にち[1]）は、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくの元もとアメリカンフットボール選手せんしゅ、プロレスラー。マサチューセッツ州しゅうウォルサム出身しゅっしん。

カナディアン・フットボール・リーグで活躍かつやくし、ハミルトン・タイガーキャッツに長期間ちょうきかん在籍ざいせき[2][3]。プロレス転向てんこう後ごは主おもにヒールのポジションにいたが、タイガーキャッツの本拠地ほんきょちハミルトンやトロントなど、カナダのオンタリオ州しゅうではベビーフェイスとして観客かんきゃくの声援せいえんを集あつめた[2][3]。

来歴らいれき

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ノートルダム大学だいがくではアメリカンフットボールの花形はながた選手せんしゅとして活躍かつやく。NFLドラフトでフィラデルフィア・イーグルスに指名しめいされるが、1958年ねんにCFLのハミルトン・タイガーキャッツに入団にゅうだん[3]。グレイ・カップを4度ど獲得かくとくし[4]、1987年ねんにはCFL殿堂でんどう入いりを果はたしている[2][3]。

タイガーキャッツ在籍ざいせき中ちゅうの1968年ねん、同おなじくCFL出身しゅっしんのジン・キニスキーの勧すすめにより、オフシーズンを利用りようしてプロレスラーとしてデビュー[5]。同年どうねん6月がつ24日にちにはカナダのモントリオールにてエドワード・カーペンティアと組くみ、ハンス・シュミット&ワルドー・フォン・エリックと対戦たいせんするなど、キャリア初期しょきはベビーフェイスのポジションで活動かつどう[6]。翌よく1969年ねん4月がつ25日にちにはスチュ・ハートが主宰しゅさいするカルガリーのスタンピード・レスリングにおいて、アーチー・ゴルディーから北米ほくべいヘビー級きゅう王座おうざを奪取だっしゅしている[7]。

その後ごもCFLプレイヤーとの二に足そくの草鞋わらじを続つづけ、1971年ねん3月がつには日本にっぽんプロレスの第だい13回かいワールドリーグ戦せんに初はつ来日らいにち。ジャイアント馬場ばば、アントニオ猪木いのき、大木おおき金太郎きんたろうには連敗れんぱいしたものの、吉村よしむら道明みちあき以下いか、ミツ・ヒライ、星野ほしの勘太郎かんたろう、山本やまもと小しょう鉄てつなどの中堅ちゅうけん日本人にっぽんじん選手せんしゅからは勝利しょうりを収おさめ、外国がいこく人じん陣営じんえいではザ・デストロイヤー、アブドーラ・ザ・ブッチャー、キラー・カール・コックスに次つぐ4位いの戦績せんせきを残のこした[8]。

1972年ねんにCFLを引退いんたいしてプロレスに専念せんねんするようになってからはヒールのラフ&パワーファイターとして活躍かつやく。1973年ねん2月がつにはマッドドッグ・バションやホースト・ホフマンと共ともに国際こくさいプロレスに来日らいにち、ストロング小林こばやしやグレート草津くさつとのシングル戦せんをはじめ、ミスター珍めずらしや鶴見つるみ五郎ごろうなどの中堅ちゅうけん・若手わかて選手せんしゅ2人にんを相手あいてにしたハンディキャップ・マッチも行おこなった[9]。

1975年ねん7月がつ7日にち、カリフォルニア州しゅうサンノゼにてパット・パターソンを下くだし、サンフランシスコ版はんのUSヘビー級きゅう王座おうざを奪取だっしゅ[10]。1976年ねんからはジム・クロケット・ジュニアの運営うんえいするノースカロライナのNWAミッドアトランティック地区ちくに参戦さんせんし、4月がつ14日にちにトーナメントの決勝けっしょうでティム・ウッズを破やぶり同どう地区ちく認定にんていのTV王座おうざを獲得かくとくした[11]。1978年ねん3月がつ10日とおかにはカナダのウィニペグでビル・ロビンソンからAWA大だい英えい帝国ていこくヘビー級きゅう王座おうざを、1979年ねん7月がつ9日にちにはトライステート地区ちく（後ごのMSWA）でマイク・シャープ・ジュニアからNWAブラスナックル王座おうざをそれぞれ奪取だっしゅしている[12][13]。また、1978年ねんはジム・バーネットの主宰しゅさいするジョージア・チャンピオンシップ・レスリングにてスタン・ハンセンとも大型おおがたファイター同士どうしの抗こう争そうを繰くり広ひろげた[4]。

1980年ねん1月がつ、全日本ぜんにほんプロレスへの来日らいにちで久々ひさびさに日本にっぽんマットに参戦さんせん（同時どうじ参加さんかの外国がいこく人じん選手せんしゅはロビンソン、ブルーザー・ブロディ、ダッチ・マンテル、ビル・アーウィンなど）[14]。1月3日にちの後楽園こうらくえんホール大会たいかいでは、ブロディとのタッグチーム "ザ・キングコングス" で馬場ばば&ジャンボ鶴田つるたのインターナショナル・タッグ王座おうざに挑戦ちょうせん。戴冠たいかんは果はたせなかったものの、3本ほん勝負しょうぶで鶴田つるたから1本ほん先取せんしゅし引ひき分わけに持もち込こんでいる[15]。

帰き米まい後ごはNWAミッドアトランティック地区ちくの提携ていけい団体だんたいだったカナダ・オンタリオ州しゅうトロントのメイプル・リーフ・レスリングを主戦しゅせん場じょうに、ベビーフェイスのポジションでグレート・ハッサン・アラブことアイアン・シークとNWAカナディアン・ヘビー級きゅう王座おうざを巡めぐる抗こう争そうを展開てんかい（以降いこう1984年ねんにかけて、シーク、ミスター・フジ、ビッグ・ジョン・スタッド、サージェント・スローターを破やぶり通算つうさん5回かいに渡わたって同どう王座おうざを獲得かくとく）[16]。ジミー・スヌーカ、レイ・スティーブンス、マスクド・スーパースター、グレッグ・バレンタイン、イワン・コロフ、ロディ・パイパーとも対戦たいせんした[17][18]。

1981年ねん1月がつよりキングコング・モスカのリングネームでWWFに登場とうじょう。キャプテン・ルー・アルバーノをマネージャーに迎むかえ、5月4日にちと6月がつ8日にちにニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにてボブ・バックランドのWWFヘビー級きゅう王座おうざに連続れんぞく挑戦ちょうせん[19]。アンドレ・ザ・ジャイアントやブルーノ・サンマルチノともシングルマッチを行おこない、ペドロ・モラレスのインターコンチンネンタル・ヘビー級きゅう王座おうざにも再三さいさん挑戦ちょうせんした[19][20]。トニー・ガレア&リック・マーテルが保持ほじしていたWWFタッグ王座おうざにも、ドン・ムラコやラリー・シャープ、さらにはキラー・カーンとも組くんで度々たびたび挑戦ちょうせんしたが、WWFと提携ていけいしていた新しん日本にっぽんプロレスへの来日らいにちは実現じつげんしなかった[21]。

1982年ねんの上期かみきはプエルトリコのWWCに参戦さんせんして、2月がつ20日はつかにピエール・マーテルからカリビアン・ヘビー級きゅう王座おうざを奪取だっしゅ[22]。同年どうねん下期しもきからはNWAのフロリダ地区ちくに定着ていちゃく。J・J・ディロンをマネージャーにアーニー・ラッドやボビー・ダンカンと共闘きょうとうして、ダスティ・ローデス、ロン・バス、ブラックジャック・マリガン、バリー・ウインダム、ジョー・ルダックらと抗こう争そう[23][24]。1983年ねん4月がつにはルーファス・ジョーンズを破やぶってNWAバハマズ・ヘビー級きゅう王座おうざを獲得かくとく[25]、9月9日にちにはポートオレンジにてハーリー・レイスのNWA世界せかいヘビー級きゅう王座おうざに挑戦ちょうせん[26]。1984年ねん5月30日にちにはマイク・ロトンドからフロリダ版ばんのNWA南部なんぶヘビー級きゅう王座おうざを奪取だっしゅした[27]。

その後ごはミッドアトランティック地区ちくに戻もどり、息子むすこのアンジェロ・モスカ・ジュニア[28]と親子おやこタッグを結成けっせい。1984年ねん後半こうはんからはベビーフェイスとしてWWFに再さい登場とうじょう[29]、NWAからWWFに持株もちかぶ会社かいしゃが移行いこうしたメイプル・リーフ・レスリングのカラー・コメンテーターも務つとめた。WWF離脱りだつ後ごはオンタリオ地区ちくでプロモート業ぎょうに携たずさわり、モスカ・ジュニアのプレイング・マネージャーも務つとめるが、ジュニアは大成たいせいすることなく[3]、モスカ自身じしんも1980年代ねんだい後半こうはんにプロレス界かいから引退いんたいした。

引退いんたい後ごはオンタリオ州しゅうのセントキャサリンズに居住きょじゅうして不動産ふどうさん業ぎょうを営いとなむ一方いっぽう、ナイアガラ地域ちいきにおけるCFLの興行こうぎょうにも携たずさわっている[3][4]。2011年ねん12月13日にちにはタイガー・ジェット・シンがカナダで主催しゅさいしている慈善じぜん事業じぎょう活動かつどうに協力きょうりょくした[30][31]。

2021年ねん11月6日にち、84歳さいで死去しきょ[4]。

得意とくい技わざ

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獲得かくとくタイトル

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スタンピード・レスリング
  • スタンピード北米ほくべいヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[7]
NWAサンフランシスコ
ミッドアトランティック・チャンピオンシップ・レスリング
メープル・リーフ・レスリング
  • NWAカナディアン・ヘビー級きゅう王座おうざ（トロント版はん）：5回かい[16]
NWAトライステート
ジョージア・チャンピオンシップ・レスリング
  • NWAジョージア・ヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい
チャンピオンシップ・レスリング・フロム・フロリダ
  • NWA南部なんぶヘビー級きゅう王座おうざ（フロリダ版はん）：1回かい[27]
  • NWAバハマズ・ヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[25]
  • NWAフロリダ・グローバル・タッグ王座おうざ：1回かい（w / ボビー・ダンカン）[32]
アメリカン・レスリング・アソシエーション
  • AWA大だい英えい帝国ていこくヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[12]
ワールド・レスリング・カウンシル
  • WWCカリビアン・ヘビー級きゅう王座おうざ：1回かい[22]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ a b c “Angelo Mosca”. The Internet Wrestling Database. 2021年ねん1月がつ17日にち閲覧えつらん。
  2. ^ a b c “Sixties Profile: Angelo Mosca”. Hamilton Tiger-Cats. 2020年ねん7月がつ7日にち閲覧えつらん。
  3. ^ a b c d e f “Mosca marks 50 years in Canada”. SLAM! Sports (September 18, 2008). 2009年ねん7月がつ6日にち閲覧えつらん。
  4. ^ a b c d “Angelo Mosca”. Online World of Wrestling. 2016年ねん9月がつ18日にち閲覧えつらん。
  5. ^ 『全日本ぜんにほんプロレス 来日らいにち外国がいこく人じん選手せんしゅ PERFECTカタログ』P60（2002年ねん、日本にっぽんスポーツ出版しゅっぱん社しゃ）
  6. ^ “The IW matches fought by Angelo Mosca in 1968”. Wrestlingdata.com. 2016年ねん9月がつ18日にち閲覧えつらん。
  7. ^ a b “Stampede North American Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  8. ^ “JWA 1971 The 13th Annual World League”. Puroresu.com. 2015年ねん9月がつ10日とおか閲覧えつらん。
  9. ^ “The IWE matches fought by Angelo Mosca in 1973”. Wrestlingdata.com. 2014年ねん12月21日にち閲覧えつらん。
  10. ^ a b “NWA United States Heavyweight Title [San Francisco]”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  11. ^ a b “NWA Mid-Atlantic Television Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  12. ^ a b “AWA British Empire Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  13. ^ a b “NWA Tri-State Brass Knuckles Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  14. ^ “AJPW 1980 New Year Giant Series”. Puroresu.com. 2018年ねん10月がつ14日にち閲覧えつらん。
  15. ^ “AJPW New Year Giant Series 1980 - Tag 2”. Cagematch.net. 2014年ねん12月21日にち閲覧えつらん。
  16. ^ a b “NWA Canadian Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2010年ねん4月がつ8日にち閲覧えつらん。
  17. ^ “The MLW matches fought by Angelo Mosca in 1980”. Wrestlingdata.com. 2016年ねん9月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  18. ^ “The MLW matches fought by Angelo Mosca in 1981”. Wrestlingdata.com. 2016年ねん9月がつ20日はつか閲覧えつらん。
  19. ^ a b “WWE Yearly Results 1981”. The History of WWE. 2009年ねん7月がつ6日にち閲覧えつらん。
  20. ^ “The WWE matches fought by Angelo Mosca in 1981”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん3月がつ7日にち閲覧えつらん。
  21. ^ 後ごの1985年ねん8月がつ、『ワールドプロレスリング』が新しん日本にっぽん勢ぜいのハワイ遠征えんせいを中継ちゅうけいした際さい、モスカの試合しあいも放送ほうそうされたことがある（アンドレ・ザ・ジャイアント&スティーブ・コリンズ&モスカ対たいマーク・ルーイン&ケビン・サリバン&キングコング・バンディの6人にんタッグマッチ）。
  22. ^ a b “WWC Caribbean Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2013年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん。
  23. ^ “The CWF matches fought by Angelo Mosca in 1982”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん3月がつ7日にち閲覧えつらん。
  24. ^ “The CWF matches fought by Angelo Mosca in 1983”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん3月がつ7日にち閲覧えつらん。
  25. ^ a b “NWA Bahamas Heavyweight Title”. Wrestling-Titles.com. 2013年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん。
  26. ^ “CWF @ Daytona”. Wrestlingdata.com. 2024年ねん4月がつ25日にち閲覧えつらん。
  27. ^ a b “NWA Southern Heavyweight Title [Florida]”. Wrestling-Titles.com. 2013年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん。
  28. ^ “Angelo Mosca Jr.”. Online World of Wrestling. 2018年ねん10月がつ14日にち閲覧えつらん。
  29. ^ “The WWE matches fought by Angelo Mosca in 1984”. Wrestlingdata.com. 2015年ねん3月がつ7日にち閲覧えつらん。
  30. ^ “Visit to McMaster Children’s Hospital”. Tiger Jeet Singh Foundation. 2013年ねん9月がつ28日にち閲覧えつらん。
  31. ^ “タイガー・ジェット・シン親子ちかこのクリスマス慈善じぜん事業じぎょう アンジェロ・モスカも参戦さんせん”. ファイト! ミルホンネット. 2013年ねん9月がつ28日にち閲覧えつらん。
  32. ^ “NWA Global Tag Team Title”. Wrestling-Titles.com. 2013年ねん8月がつ19日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク

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