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オレオカンタール

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
オレオカンタール
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう 289030-99-5
ChemSpider 9827154 チェック
特性とくせい
化学かがくしき C17H20O5
モル質量しつりょう 304.34 g/mol
密度みつど ? g/cm3
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・つねあつ (100 kPa) におけるものである。

オレオカンタールえい:Oleocanthal)は、エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルから抽出ちゅうしゅつされた天然てんねん有機ゆうき化合かごうぶつである。オレオカンタールは、エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルのかすかにピリリと刺激しげきのあるあじ原因げんいん物質ぶっしつである。オレオカンタールは、チロソールエステル一種いっしゅであり、その化学かがく構造こうぞうオリーブ・オイルから発見はっけんされたオレウロペイン類似るいじしている。

オレオカンタールは、こう炎症えんしょう作用さようこう酸化さんか作用さようゆうする物質ぶっしつとして発見はっけんされた。古典こてんてきステロイドせいこう炎症えんしょうやくて、 シクロオキシゲナーゼ(COX)を選択せんたくてき阻害そがいする[1]。なお、シクロオキシゲナーゼ(COX)は、炎症えんしょう作用さようゆうするプロスタグランジンアラキドンさんから合成ごうせいする酵素こうそである。このことは、オリーブ・オイルからこの物質ぶっしつ長期間ちょうきかん少量しょうりょう摂取せっしゅすることが、地中海ちちゅうかい料理りょうり心臓しんぞうびょう発生はっせい予防よぼう部分ぶぶんてき貢献こうけんしているかもしれないことを示唆しさしている。

毎日まいにち50gのオリーブ・オイルの摂取せっしゅは、イブプロフェン成人せいじん服用ふくようりょうの1/10の服用ふくよう同様どうよう効果こうかがあるとかんがえられている[2]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ http://www.hokuriku-u.ac.jp/yakugaku/chiryo/topic0903.html オリおりブ油ぶゆにが成分せいぶん鎮痛ちんつうやく薬理やくり作用さようべい研究けんきゅうチームが発見はっけん
  2. ^ drug discovery@nature.com

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  1. "Phytochemistry: Ibuprofen-like activity in extra-virgin olive oil." Beauchamp, Gary K.; Keast, Russell S. J.; Morel, Diane; Lin, Jianming; Pika, Jana; Han, Qiang; Lee, Chi-Ho; Smith, Amos B.; Breslin, Paul A. S. Nature (2005), 437(7055), 45-46.
  2. "Synthesis and Assignment of Absolute Configuration of (-)-Oleocanthal: A Potent, Naturally Occurring Non-steroidal Anti-inflammatory and Anti-oxidant Agent Derived from Extra Virgin Olive Oils." Smith, Amos B., III; Han, Qiang; Breslin, Paul A. S.; Beauchamp, Gary K. Organic Letters (2005), 7(22), 5075-5078.

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]