キャプテン・マーベル (映画えいが)

キャプテン・マーベル
Captain Marvel
監督かんとく	アンナ・ボーデン ライアン・フレック
脚本きゃくほん	メグ・レフォーヴ ニコール・パールマン ジェニーヴァ・ロバートソン＝ドウォレット リズ・フラハイヴ カーリー・メンチ アンナ・ボーデン ライアン・フレック
原作げんさく	スタン・リー ジーン・コーラン 『キャプテン・マーベル』 ロイ・トーマス ジーン・コーラン 『キャロル・ダンヴァース』
製作せいさく	ケヴィン・ファイギ
出演しゅつえん者しゃ	ブリー・ラーソン サミュエル・L・ジャクソン ベン・メンデルソーン ジャイモン・フンスー リー・ペイス ラシャーナ・リンチ ジェンマ・チャン アキラ・アクバル シャロン・ブリン マシュー・マー アネット・ベニング クラーク・グレッグ ジュード・ロウ
音楽おんがく	パイナー・トプラク
撮影さつえい	ベン・デイヴィス
編集へんしゅう	エリオット・グレアム デビー・バーマン
製作せいさく会社かいしゃ	マーベル・スタジオ
配給はいきゅう	ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開こうかい	2019年ねん3月6日にち 2019年ねん3月8日にち 2019年ねん3月15日にち
上映じょうえい時間じかん	124分ふん
製作せいさく国こく	アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく
製作せいさく費ひ	$152,000,000
興行こうぎょう収入しゅうにゅう	$1,128,274,794 $426,829,839 20.4億おく円えん
前作ぜんさく	MCU アントマン&ワスプ（2018年ねん）
次つぎ作さく	MCU アベンジャーズ/エンドゲーム（2019年ねん） キャプテン・マーベル マーベルズ（2023年ねん）

『キャプテン・マーベル』（原題げんだい：Captain Marvel）は、マーベル・コミックの同名どうめいのキャラクターをベースとする、2019年ねんのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのスーパーヒーロー映画えいが。

マーベル・スタジオが製作せいさく、ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズが配給はいきゅうする「マーベル・シネマティック・ユニバース」（MCU）の21作さく目め。監督かんとくはアンナ・ボーデンとライアン・フレックが務つとめる。出演しゅつえんはブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ベン・メンデルソーンら。

本ほん作さくは1995年ねんを舞台ぶたいに、1971年ねんのコミック『クリー・スクラル・ウォー』のストーリーラインの要素ようそを含ふくみながら、ダンヴァースがキャプテン・マーベルとなる物語ものがたりを描えがく。女性じょせいが単独たんどく主役しゅやくのマーベル・コミック原作げんさく映画えいがは過去かこに『レッドソニア』、『エレクトラ』があるが、マーベル・スタジオ製作せいさくの単独たんどく映画えいがやマーベル・シネマティック・ユニバースの映画えいがとしては初はつとなった。

ストーリー

1995年ねん、クリー帝国ていこくの首都しゅととなる星ほし「ハラ」で、クリー人じんのエリート特殊とくしゅ部隊ぶたい"スターフォース"に所属しょぞくするヴァースは、6年ねん前まえにクリーによって拾ひろわれ、超ちょう人的じんてきな特殊とくしゅ能力のうりょくを得えた女性じょせいである。ヴァースは繰くり返かえし見みる悪夢あくむに苛さいなまれており、スターフォースの司令しれい官かんヨン・ロッグの訓練くんれんを受うける日々ひびを送おくっていた。ある日ひ、彼女かのじょはクリーの人工じんこう知能ちのうスプリーム・インテリジェンスに自身じしんの感情かんじょうをコントロールするよう促うながされる。

ヴァースは宿敵しゅくてきスクラルが潜伏せんぷくする星ほしトルファでの救出きゅうしゅつ任務にんむ中ちゅう、スクラルの司令しれいタロスによって囚とらわれ、失うしなった記憶きおくの一部いちぶを探査たんさされる。隙すきをついて脱出だっしゅつすることに成功せいこうするが、彼女かのじょは付近ふきんにあった惑星わくせいC-53こと「地球ちきゅう」のレンタルビデオショップブロックバスターに墜落ついらくする。 なんとかスターフォースに連絡れんらくを取とったヴァースに、戦略せんりゃく国土こくど調停ちょうてい補強ほきょう配備はいび局きょく（通称つうしょう『S.H.I.E.L.D.』）のレベル3エージェント・ニック・フューリーと新人しんじんエージェント・フィル・コールソンが接触せっしょくする。ヴァースの話はなしを荒唐無稽こうとうむけいだと信用しんようしないフューリーだったが、逃走とうそうした敵てきを追おうヴァースの追跡ついせき中ちゅう、隣となりに座すわるコールソンはスクラルが化ばけていたことを知しる。彼かれはS.H.I.E.L.D.長官ちょうかんケラーと共ともに倒たおしたスクラルの解剖かいぼうを行おこない、結果けっかとして彼女かのじょの話はなしを信しんじざるを得えなくなり、単独たんどくでのヴァースとの接触せっしょくを命めいじられるが、ケラーもまたスクラルが化ばけていた。

ヴァースとフューリーは意見いけん交換こうかんを行おこない、失うしなわれたヴァースの記憶きおくを手掛てがかりに、アメリカ空軍くうぐん基地きちのプロジェクト・ペガサス施設しせつへ向むかう。施設しせつにてヴァースは、悪夢あくむに出でてくる女性じょせいことウェンディ・ローソン博士はかせが設計せっけいしたエンジンのテスト中ちゅうに死亡しぼうしたとされる女性じょせいパイロットが自身じしんではないかという仮説かせつにたどり着つく。 フューリーが独断どくだんで援軍えんぐんを呼よんだ結果けっか、ケラーに化ばけていたスクラル人じんタロスの襲撃しゅうげきを受うけるヴァースとフューリーだったが、コールソンの助たすけもあり、ローソン博士はかせが隠かくしていた猫ねこのグースと共ともにクインジェットで脱出だっしゅつする。

ルイジアナに到着とうちゃくした彼かれらは、ローソン博士はかせを知しるマリア・ランボーと接触せっしょくする。そしてついに、ヴァースは自身じしんの正体しょうたいキャロル・ダンヴァースへとたどり着つく。キャロルは回収かいしゅうされたブラックボックスにより、スクラルの真実しんじつ、そしてローソン博士はかせの正体しょうたいと誰だれが殺害さつがいしたのかを知しる。そしてダンヴァースは、飛行機ひこうきに積つまれたライトスピード・エンジンを破壊はかいした際さい、そのエネルギーを吸収きゅうしゅうし、強大きょうだいなパワーを得えると同時どうじに記憶きおくを失うしなったのである。

キャロルは、ローソン博士はかせの遺志いしを継つぎ、ライトスピード・エンジンのエネルギー・コアが眠ねむる不可視ふかしのラボを探さがすため、フューリー、タロス、副ふく操縦そうじゅう士しとしてランボー、そして猫ねこのグースを連つれ宇宙うちゅう空間くうかんへ出でる。ラボにあったエネルギー・コアの正体しょうたいは、ローソン博士はかせが四よん次元じげんキューブと呼よんだ、インフィニティ・ストーンのひとつ、空間くうかんを司つかさどる"スペース・ストーン"を内包ないほうした青白あおじろい立方体りっぽうたいであった。

やがてスターフォースがラボに現あらわれる。彼かれらは宿敵しゅくてきスクラル人じんとフューリーを捕とらえると、キャロルをスプリーム・インテリジェンスに接触せっしょくさせる。ダンヴァースは自みずからの意思いしで力ちからを抑制よくせいしていたクリーのインプラントを外はずし、自身じしんがすべての能力のうりょくにアクセスできるようになる。猫ねこのグースことエイリアン「フラーケン」が四よん次元じげんキューブを飲のみ込こむと、フューリーは自身じしんの左目ひだりめと引ひき換かえに、グースを回収かいしゅうする。そしてランボーの操縦そうじゅうでタロスと彼かれの家族かぞくと共ともに地球ちきゅうへ帰還きかんする。

キャロルはその力ちからでスターフォースを圧倒あっとうすると、ロナン・ジ・アキューザーのミサイルと彼かれの軍艦ぐんかんの一部いちぶを破壊はかいし、退却たいきゃくさせることに成功せいこうする。地球ちきゅうではかつての上官じょうかんであったヨン・ロッグを圧倒あっとうし、ハラに強制きょうせい帰還きかんさせる。

すべてが終おわると、キャロルは銀河ぎんがの2倍ばいの距離きょりまで届とどくよう改造かいぞうを施ほどこしたフューリーのポケベルを彼かれに返却へんきゃくする。そしてスクラルたちの新天地しんてんちを求もとめて出発しゅっぱつした。そしてフューリーはキャロルのようなヒーローたちを集あつめる計画けいかくを立案りつあんする。キャプテン・キャロル・"アベンジャー"・ダンヴァース。彼女かのじょのコールサインであった「アベンジャー」の文字もじが書かかれたキャロルの写真しゃしんを手てに、彼かれは計画けいかくの名称めいしょうを書かき換かえるのであった。

ミッド・クレジット・シーン。23年ねん後ごの地球ちきゅう。『インフィニティ・ウォー』で起おきた全ぜん宇宙うちゅうの半分はんぶんの生命せいめいの消滅しょうめつになすすべなくたたずむスティーブ・ロジャース、ナターシャ・ロマノフ、ジェームズ・ローディ、そしてブルース・バナー。フューリーが消滅しょうめつの直前ちょくぜんにアクティブにしたポケベルが突如とつじょ通信つうしんを停止ていしすると、音おともなく現あらわれたキャロルは4人にんにフューリーの所在しょざいを尋たずねる。

ポスト・クレジット・シーン。1995年ねん。フューリーの机つくえの上うえで、猫ねこのグースが飲のみ込こんでいた四よん次元じげんキューブを吐はき出だして、物語ものがたりは幕まくを閉とじる。

登場とうじょう人物じんぶつ・キャスト

キャロル・ダンヴァース / ヴァース / キャプテン・マーベル

演えんじ - ブリー・ラーソン、日本語にほんご吹替 - 水樹みずき奈々なな

クリー帝国ていこくの特殊とくしゅ部隊ぶたい“スターフォース”の見習みならい隊員たいいんであり、クリーの同胞どうほうたちから“ヴァース”と呼よばれる記憶きおく喪失そうしつの女性じょせい。かつてスクラルに襲おそわれて記憶きおくを失うしない、重傷じゅうしょうを負おったところをヨン・ロッグに助たすけられた過去かこがあり、そしてクリーの輸血ゆけつを受うけ、“フォトンブラスト”をはじめとするあらゆる超ちょう人的じんてきな特殊とくしゅ能力のうりょくや身体しんたい能力のうりょくが備そなわった超ちょう人ひととなり、スターフォースに加入かにゅう。記憶きおくを奪うばったスクラルの打倒だとうを誓ちかった。

その正体しょうたいはアメリカ空軍くうぐんの元もとテストパイロットであった地球人ちきゅうじん“キャロル・ダンヴァース”であり、銀河ぎんがの命運めいうんをかけた“クリー/スクラル戦争せんそう”へと身みを投とうじつつ、その最中さいちゅうに蘇よみがえりつつある記憶きおくの手てがかりを探さがす旅たびに出でることになる。

ラーソンはキャロルを「真実しんじつと正義せいぎを信しんじる者もの」「地球ちきゅうと宇宙うちゅうの架かけ橋はし」と表現ひょうげんし、彼女かのじょは自分じぶんの中なかの欠点けってんと、世界せかいを良よくしたい気持きもちの間あいだで戦たたかっていると述のべた。マーベル・スタジオの社長しゃちょうケヴィン・ファイギは、キャロルの強大きょうだいな力ちからとその人間にんげん性せいとのバランスを演えんじることができる人物じんぶつとしてラーソンをキャスティングしたと述のべている。当初とうしょラーソンは役やくを受うけ入いれることにためらいがありつつも、本ほん作さくへの関心かんしんと重要じゅうよう性せい、自身じしんの成長せいちょう性せいなどを感かんじたことを明あかしている。ラーソンが功績こうせきのあるパイロットであるキャロルを演えんじるには若わかすぎるという懸念けねん点てんについて、初期しょきの脚本きゃくほん家かのニコール・パールマンは空軍くうぐんに問とい合あわせ、「28歳さいから34歳さいの間あいだにとても飛躍ひやくする可能かのう性せいがないわけではない」という旨むねの回答かいとうを受うけている。またラーソンは役やく作づくりのためネリス空軍くうぐん基地きちを訪おとずれ、現役げんえき隊員たいいんのジーニー・レヴィット准じゅん将しょうやサンダーバーズのパイロットのステファン・デル・バーニョと会あったほか、役やく作づくりのため9か月げつ間あいだのトレーニングを行おこなった。

13歳さいのキャロル・ダンヴァース

演えんじ - マッケナ・グレイス、日本語にほんご吹替 - 佐々木ささきりお

6歳さいのキャロル・ダンヴァース

演えんじ - ロンドン・フラー

詳細しょうさいは「キャロル・ダンバース#MCU版ばん」を参照さんしょう

ニコラス・ジョセフ・“ニック”・フューリー

演えんじ - サミュエル・L・ジャクソン、日本語にほんご吹替 - 竹中たけなか直人なおと

S.H.I.E.L.D.のヘッドエージェント。後のちにS.H.I.E.L.D.長官ちょうかんへと就任しゅうにんし、地球ちきゅう最強さいきょうのヒーローを集結しゅうけつさせるアベンジャーズ計画けいかくを発案はつあんする人物じんぶつとなる。本ほん作さくでは彼かれが左目ひだりめを失うしなう前まえの1990年代ねんだいが舞台ぶたいであるため、アイパッチのないフューリーが登場とうじょうし、上官じょうかんケラーの指示しじを受うけてヴァースについて調査ちょうさするエージェントとして描えがかれる。更さらに彼かれがアベンジャーズ計画けいかくを発案はつあんすることになるきっかけも明あきらかとなる。

ファイギは「スーパーヒーローについて何なにも知しらない時代じだいのフューリーを描えがいており、キャロル・ダンヴァースは彼かれが出会であう最初さいしょのスーパーヒーローとなる。フューリーは冷戦れいせんが終おわった時ときがキャリアの到達とうたつ点てんで、あとは下くだり坂ざかだと考かんがえていたが、作中さくちゅうに起おこる出来事できごとによって、19作さく経たった現在げんざいに繋つながる彼かれが形成けいせいされていく」と述のべている。また、ジャクソンはフィル・コールソン役やくのクラーク・グレッグとともにデジタル技術でじたるぎじゅつによって25歳さい若返わかがえった姿すがたで描えがかれており、映画えいが全編ぜんぺんとしてはマーベル初はつの試こころみとなる。

タロス

演えんじ - ベン・メンデルソーン、日本語にほんご吹替 - 関せき俊彦としひこ

スクラル人じんの将軍しょうぐん。敵対てきたいするクリー人じんとは戦争せんそう状態じょうたいにあり、戦争せんそうを終おわらせる可能かのう性せいを持もつヴァースの失うしなわれた記憶きおくを求もとめて彼女かのじょを追おい、地球ちきゅうに潜入せんにゅう・暗躍あんやくする。

ケラー

演えんじ - ベン・メンデルソーン

S.H.I.E.L.D.ロサンゼルス支局しきょく長ちょう。フューリーの上官じょうかんでもあるが、潜伏せんぷくしたタロスに擬態ぎたいされて入いれ替かわられたため、ケラー本人ほんにんは劇げき中ちゅう未み登場とうじょうである。

コラス・ザ・パーサー

演えんじ - ジャイモン・フンスー、日本語にほんご吹替 - 乃村健次けんじ

スターフォースの副官ふっかん。本ほん作さくではスクラル人じんやキャロルと激闘げきとうを繰くり広ひろげるも、死亡しぼうすることはなく、後年こうねんにロナンの腹心ふくしんであるハンター となる。

ロナン・ジ・アキューザー

演えんじ - リー・ペイス、日本語にほんご吹替 - 白熊しろくま寛ひろし嗣

クリー帝国ていこくのエリート軍隊ぐんたい“アキューザーズ”の司令しれい官かん。スクラルのようなクリーの宿敵しゅくてきには容赦ようしゃすることなく攻撃こうげきを加くわえるほど、危険きけんかつ狂信きょうしん的てきなクリー人じん である。

後のちに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、コラスらと共ともにクリー帝国ていこくのテロリストとなっており、インフィニティ・ストーンの一ひとつであるオーブことパワー・ストーンを手てに入いれ、クリー人じんの宿敵しゅくてきであるザンダー星ぼしに攻せめ込こむが、ノバ軍ぐん、後ごのガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ラヴェジャーズの連合れんごう軍ぐんと交戦こうせんし敗北はいぼく、そして死亡しぼうした。

マリア・ランボー

演えんじ - ラシャーナ・リンチ、日本語にほんご吹替 - 花はな藤ふじ蓮れん

キャロルとアメリカ空軍くうぐんに同期どうき入隊にゅうたいしたパイロット仲間なかまである古ふるくからの親友しんゆう。当時とうじのコールサインは“フォトン”。以前いぜんは娘むすめのモニカと共ともに母はは娘むすめ揃そろって、キャロルと自宅じたくで仲なか睦むつまじい家族かぞく同然どうぜんに同居どうきょしていた。物語ものがたりにおいて殆ほとんど記録きろくが抹消まっしょうされたキャロルと、死亡しぼうしたローソンについて知しる数少かずすくない人物じんぶつであり、キャロルが記憶きおくを取とり戻もどすきっかけも作つくり、彼女かのじょと共闘きょうとうする。

ミン・エルヴァ

演えんじ - ジェンマ・チャン、日本語にほんご吹替 - 日笠ひかさ陽子ようこ

スターフォースに所属しょぞくするスナイパー兼けん遺伝子いでんし学者がくしゃ。ヴァースがヨン・ロッグを惹ひきつけていることが気きに入いらず、彼女かのじょを嫌きらって冷つめたく接せっしている。エルヴァを演えんじたチャンは、2021年ねんの映画えいが『エターナルズ』でも、 セルシを演えんじている。

ブロン・チャー

演えんじ - ルーン・タムティ、日本語にほんご吹替 - 安元やすもと洋ひろし貴たか

スターフォースに所属しょぞくする巨漢きょかん。

アット・ラス

演えんじ - アルゲニス・ペレス・ソト、日本語にほんご吹替 - 日野ひの聡さとし

スターフォースに所属しょぞくする潜入せんにゅう活動かつどうのプロ。

モニカ・ランボー

演えんじ - アキラ・アクバル、日本語にほんご吹替 - 須藤すとう風花かざばな

マリアの一人娘ひとりむすめである11歳さいの少女しょうじょ。同居どうきょしていたキャロルとは互たがいに「キャロルおばさん」・「おチビ中尉ちゅうい」と呼よびあって懐いだくほど仲なかが良よかった。ヴァース/キャロルが6年ねんぶりに自宅じたくに現あらわれると、彼女かのじょたちを助たすけることを躊躇ためらうマリアを後押あとおししたり、記憶きおくを取とり戻もどしたキャロルの頼たのみで、彼女かのじょのスーツのデザインまで手てがける。

ソレン

演えんじ - シャロン・ブリン、日本語にほんご吹替 - 加藤かとう有ゆう生子いくこ

タロスの妻つまであり、彼かれとの実子じっしである2人ふたりの娘むすめを持もつスクラル人じん女性じょせい。子こども達たちや他たのスクラル人じんの生いき残のこりとともに、マー・ベルの厚意こういによって軌道きどう上じょうのラボに匿かくまわれていた。

ノーレックス

演えんじ - マシュー・マー、日本語にほんご吹替 - 後藤ごとう敦あつし

スクラルの科学かがく担当たんとう。頼たよりないところもあるが、科学かがく者しゃとしての実力じつりょくは確たしかで、物語ものがたりの後半こうはんにおいてクワドジェットの改良かいりょうに成功せいこうする。

トルファ人じん

演えんじ - ヴィク・サヘイ

ソー・ラー

演えんじ - チュク・モデュー

クリーの諜報ちょうほう員いん。トルファで潜入せんにゅう活動かつどうを行おこなっていたが、スクラルの返かえり討うちに遭あい、タロスに擬態ぎたいされて行方ゆくえ不明ふめいとなる。

スティーブ・ダンヴァース

演えんじ - コリン・フォード、日本語にほんご吹替 - 平井ひらい貴たか大だい

キャロルの兄あに。

ジョセフ・ダンヴァース

演えんじ - ケネス・ミッチェル、日本語にほんご吹替 - 黒澤くろさわ剛史たけし

キャロルの父ちち。

ドン

演えんじ - ロバート・カジンスキー、日本語にほんご吹替 - 赤坂あかさか柾まさき之これ

キャロルにバイクを盗ぬすまれるバイカー。

スタン・リー

演えんじ - スタン・リー、日本語にほんご吹替 - 高桑たかくわ満みつる

ヴァースが電車でんしゃ内ないで出会であう老人ろうじん。

冒頭ぼうとうのマーベルスタジオのロゴは公開こうかい前まえに逝去せいきょしたスタンへの敬意けいいを込こめて過去かこ作さくの登場とうじょうシーンを集あつめた特別とくべつ仕様しようとなっており、ロゴの後のちに追悼ついとう文ぶんが表示ひょうじされている。

グース

演えんじ - 猫ねこ（レジー、アーチー、リゾ、ゴンゾ）

かつてはマー・ベルがペガサス計画けいかくの実験じっけん施設しせつで飼かっていたらしき、ヴァースとフューリーに出会であい、2人ふたりについてきた猫ねこ。出会であって間あいだもないフューリーから溺愛できあいされるようになり、ランボー家かへ連つれて行いったり、果はては宇宙うちゅうへの旅たびにも同行どうこうさせている。

その正体しょうたいは“フラーケン”という名なのスクラル、クリー双方そうほうも知しる地球ちきゅう外がいの危険きけん生物せいぶつである。

ちなみに、フューリーが『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でスティーブに語かたっていた「片目かためを奪うばった者もの」とは、グースのことであるが、真相しんそうはコールソンにもスティーブにも話はなしていない。

名前なまえはトム・クルーズ主演しゅえんの映画えいが『トップガン』から。

詳細しょうさいは「#フラーケン」を参照さんしょう

スプリーム・インテリジェンス

演えんじ - アネット・ベニング、日本語にほんご吹替 - 榊原さかきばら良子りょうこ

クリーを統治とうちする超ちょう高性能こうせいのうAI。

詳細しょうさいは「#スプリーム・インテリジェンス」を参照さんしょう

ウェンディ・ローソン（マー・ベル）

演えんじ - アネット・ベニング、日本語にほんご吹替 - 榊原さかきばら良子りょうこ

ヴァースの夢ゆめの中なかに印象いんしょう強つよく登場とうじょうする謎なぞの女性じょせい。その正体しょうたいは記録きろく上じょう、無断むだんのテスト飛行ひこう中ちゅうに墜落ついらく・死亡しぼうしたことになり、ライトスピード・エンジンを用もちいた航空機こうくうきを開発かいはつしようとしたクリー人じんの科学かがく者しゃ“マー・ベル”である。自みずからのラボに匿かくまったスクラル人じんたちを遠とおい安住あんじゅうの地ちへと導みちびいて、戦争せんそうを終おわらせるために地球ちきゅうで密ひそかにペガサス計画けいかくに参加さんかしていた。

原作げんさくでは男性だんせいのクリーの軍人ぐんじんで、キャロルと恋仲こいなかにもなったキャラクターである。

フィリップ・“フィル”・J・コールソン

演えんじ - クラーク・グレッグ、日本語にほんご吹替 - 村むら治ち学がく

S.H.I.E.L.D.の新米しんまいエージェント。本ほん作さくではフューリーを慕したい、数少かずすくない「フューリーをまだ嫌きらっていない」エージェントの1人ひとりであると同時どうじに、フューリーからも新米しんまいでありながら自みずから状況じょうきょうを判断はんだんして行動こうどうする男おとこだと一目いちもく置おかれている。

グレッグは本ほん作さくのコールソンがとても若わかくS.H.I.E.L.D.の新人しんじん時代じだいであることを述のべた上うえで、『アイアンマン』で彼かれがトニー・スターク/アイアンマンに「こういう経験けいけんは初はじめてではない」と語かたったことに言及げんきゅうし、それが今回こんかいの出来事できごとかもしれないと語かたっている。ニック・フューリー役やくのサミュエル・L・ジャクソン同様どうよう、デジタル技術でじたるぎじゅつによって25歳さい若返わかがえった姿すがたで描えがかれる。

ヨン・ロッグ

演えんじ - ジュード・ロウ、日本語にほんご吹替 - 森川もりかわ智之としゆき

クリー帝国ていこくの国民こくみんから英雄えいゆうと慕したわれるスターフォースの隊長たいちょう。記憶きおくを失うしなったヴァースの教練きょうれんも担当たんとうしており、彼女かのじょに戦術せんじゅつのみならず、クリーの戦士せんしとしての心得こころえと、感情かんじょうを抑おさえることを徹底てっていして教おしえ込こんできた。

実じつは地球ちきゅうでマー・ベルを裏切うらぎり者ものとして襲撃しゅうげき・射殺しゃさつし、テッセラクトの力ちからを得えて気絶きぜつしたキャロルを拉致らちし、スプリーム・インテリジェンスの指示しじで彼女かのじょを利用りようするために、記憶きおくの改竄かいざん処置しょちと自みずからの血液けつえき投与とうよを施ほどこした張本人ちょうほんにんだった。スターフォースを率ひきいてトルファでスクラル撲滅ぼくめつのために活動かつどうする。

ノンクレジット・カメオ出演しゅつえん

以下いかの4人にんは、ミッド・クレジット・シーンに登場とうじょうした“アベンジャーズ”のヒーローたちである。“アベンジャーズ・コンパウンド”に届とどけられたフューリーのポケベルを調しらべていたが、これが停止ていししたところでキャロルと邂逅かいこうする。

スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ

演えんじ - クリス・エヴァンス、日本語にほんご吹替 - 中村なかむら悠一ゆういち

第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中なかに超人ちょうじん血清けっせいによって肉体にくたいを人間にんげんの限界げんかい以上いじょうにまで強化きょうかされ、大戦たいせん末期まっきに母国ぼこくのアメリカを救すくった代かわりに、氷海ひょうかいに墜落ついらくし氷こおり漬づけで冬眠とうみん状態じょうたいとなったが、70年ねん後ごにS.H.I.E.L.D.に発見はっけんされ、長年ながねんの眠ねむりから目覚めざめた伝説でんせつの超人ちょうじん兵士へいし。

ブルース・バナー / ハルク

演えんじ - マーク・ラファロ、日本語にほんご吹替 - 宮内みやうち敦士あつし

キャプテン・アメリカを誕生たんじょうさせたスーパーソルジャー計画けいかくの再現さいげん実験じっけん中ちゅうにガンマ線がんませんを大量たいりょうに浴あびたことで、緑色みどりいろの大男おおおとこ“ハルク”に変身へんしんする能力のうりょくを得えた天才てんさい生物せいぶつ学者がくしゃ。

ナターシャ・ロマノフ / ブラック・ウィドウ

演えんじ - スカーレット・ヨハンソン、日本語にほんご吹替 - 米倉よねくら涼子りょうこ

元もと S.H.I.E.L.D.のエージェントにして、世界せかい最強さいきょうの女おんなスパイ。

ジェームズ・“ローディ”・ローズ / ウォーマシン

演えんじ - ドン・チードル、日本語にほんご吹替 - 目黒めぐろ光ひかり祐ゆう

アメリカ空軍くうぐん大佐たいさにして、トニーの親友しんゆう兼けん相棒あいぼう。トニーと他たのアベンジャーズメンバーからは、「ローディ」と呼よばれている。

設定せってい・用語ようご

キャプテン・マーベルのツール・能力のうりょく

キャロル/キャプテン・マーベルのツールは、彼女かのじょが記憶きおくを失うしなっていた頃ころから使用しようしていたスターフォースのものをそのまま流用りゅうよう・アレンジしている。

スーツ

スターフォースのユニフォームでもある戦闘せんとう服ふく。元来がんらいのカラーリングは青あお緑みどり、黒くろ、銀ぎんであるが、キャロル/ヴァースが記憶きおくを取とり戻もどし、スクラル人じんの真実しんじつを知しってタロスと手てを組くみ、クリー側がわに戦たたかいを挑いどむことを決意けついしてからは、赤あか、黄き、青あおの3色しょくに新調しんちょうされた。

ヘルメット

スーツの一部いちぶである頭部とうぶ保護ほご用ようの防具ぼうぐ。普段ふだんは非ひ物質ぶっしつ化かしているが、スーツの着用ちゃくよう者しゃにとって必要ひつような状況じょうきょうとなった時ときに着用ちゃくよう者しゃの頭部とうぶに自動じどうで実体じったい化かする。

ガントレット

両りょう前腕ぜんわんに装備そうびする手甲てっこう。搭載とうさいされた高性能こうせいのうタッチパネルを操作そうさすることで、多数たすうの特殊とくしゅ機能きのうを駆使くしできる。

フォトンブラスト

体内たいないに取とり込こんだライトスピード・エンジンのコアのエネルギーによる両手りょうてから放はなつ光子こうしビーム。

バイナリー・パワー

キャロルが自みずからの力ちからに完全かんぜんに覚醒かくせいすることで発揮はっきされる宇宙うちゅう由来ゆらいの超絶ちょうぜつ的てきなパワー。このパワーが発現はつげんされると、キャロルは驚異きょうい的てきな能力のうりょくを複数ふくすう操あやつることが可能かのうになる。

その他たのツール・アイテム

スターフォースのツール

前述ぜんじゅつの通とおり、スーツ、ヘルメット、ガントレットはキャロルが所有しょゆうしているものと同等どうとうである。以下いかのツールの多おおくが放はなつブラストやエネルギーの色いろは緑色みどりいろである。

ピストル

スターフォースのメンバーの基本きほん装備そうびであるハンドガン。

マグニトロン・ガントレット

ヨン・ロッグやブロン・チャーが両りょう腕うでに装備そうびしている手甲てっこう。

エナジー・ソード

コラスが背中せなかに背負せおって携行けいこうし、愛用あいようする双そう剣けん。

スナイパー・ライフル

ミン・エルヴァが愛用あいようする狙撃そげき用ようライフル。

アキューザーズのツール

ロナンの装備そうび

ロナンは全身ぜんしんを覆おおう鎧よろいと長大ちょうだいなハンマーの“コスミ・ロッド”を本ほん作さくの時代じだいから愛用あいようしている。

詳細しょうさいは「ロナン・ジ・アキューザー#武装ぶそう」を参照さんしょう

ライフル

アキューザーズの兵士へいしの基本きほん装備そうびである銃じゅう。

スクラルの武器ぶき

スクラル人じんは片腕かたうでに嵌はめ込こんでブラストを放はなつ銃砲じゅうほうや、接近せっきん戦せん用ようの電磁でんじメイスを武器ぶきとする。これらの武器ぶきのブラストや電流でんりゅうの色いろは紫むらさきである。

詳細しょうさいは「スクラル#武装ぶそう・ツール」を参照さんしょう

クリスタル

スクラル人じんが使用しようする結晶けっしょう型がた記録きろく媒体ばいたい。

地球ちきゅうの銃器じゅうき

• ハンドガン

• シグザウエル P226 - S.H.I.E.L.D.のエージェントたちが標準ひょうじゅん武装ぶそうとして携行けいこう・使用しようするほか、コールソンに擬態ぎたいしたスクラル人じんやケラーに擬態ぎたいしたタロスも使用しよう。

• シグザウエル P229R - コールソンが使用しよう。

• 短たん機関きかん銃じゅう

• H&K MP5A2 - ペガサス計画けいかくの実験じっけん施設しせつの警備けいび兵へいが装備そうび。

このほかにも、ブロックバスター・ビデオの店内てんないにあった立だて看板かんばんに写うつっているアーノルド・シュワルツェネッガーがスターム・ルガー KP90を握にぎっている。

ポケベル

フューリーが持もつ1995年ねん当時とうじの最新さいしん式しき双方向そうほうこうポケットベル。物語ものがたりのラストで、キャロルによってアップグレードされ、フューリーに託たくされた。

テッセラクト

MCUの多おおくの作品さくひんにおいてキーアイテムとなる、“インフィニティ・ストーン”の内うちの1つである“スペース・ストーン”を内包ないほうした青白あおじろい立方体りっぽうたい。

テクノロジー・ビークル

フォトン・インヒビター

クリー人じんによってヴァースの首筋くびすじに取とり付つけられた硬貨こうか大だいの小型こがたディスク。

スプリーム・インテリジェンス

クリーの叡智えいちを集あつめた超ちょう高度こうどAI。クリー帝国ていこくを統治とうちする存在そんざいでもあるが、決けっして真しんの姿すがたを国民こくみんに明あかすことは無なく、他者たしゃと接触せっしょく・対話たいわする際さいには相手あいての潜在せんざい意識いしき内ないにある最もっとも尊敬そんけいする者ものの姿すがたで現あらわれる。

記憶きおく操縦そうじゅう装置そうち

スクラル人じんが拘束こうそくした人物じんぶつの記憶きおくを調しらべるために使用しようする大型おおがた装置そうち。

ライトスピード・エンジン

かつてペガサス計画けいかくの下したで試作しさくされ、スペース・ストーンのパワーをエネルギー源げんとしたエンジン。

クリーのビークル

ヘリオン

スターフォースが運用うんようする青あお緑色みどりいろの小型こがた宇宙船うちゅうせん。

スペース・ポッド

クリー人じんが運用うんようする、大気圏たいきけん内外ないがい双方そうほうでの運用うんようが可能かのうな小型こがた機き。2種類しゅるいの機体きたいが登場とうじょうし、劇げき中ちゅうではヘリオンに1機き、マー・ベルのラボに2機き格納かくのうされていた。

アキューザーズの戦艦せんかん

アキューザーズが運用うんようする宇宙うちゅう戦艦せんかん。

シルバー・アスター

アキューザーズの小しょう艦隊かんたいの中心ちゅうしんとなって運用うんようされる、ロナン専用せんようの宇宙うちゅう戦艦せんかん。

アキューザーズの宇宙うちゅう戦闘せんとう機き

アキューザーズの戦艦せんかんに多数たすう搭載とうさいされている、小型こがたの宇宙うちゅう艦載かんさい機き。

スクラルのビークル

宇宙船うちゅうせん

タロスたちが運用うんようする大型おおがた宇宙船うちゅうせん。

スペース・ポッド

スクラルの宇宙船うちゅうせんに複数ふくすう格納かくのうされている小型こがたポッド。

マー・ベルのラボ

地球ちきゅうの衛星えいせい軌道きどう上じょうの銀河ぎんが座標ざひょう“5229-478.7680.2”に静止せいし・隠かくされていたマー・ベルの研究所けんきゅうじょである宇宙船うちゅうせん。タロスの妻子さいしをはじめとするスクラルの難民なんみんたちは、彼かれらを救すくうと決意けついしたマー・ベルの厚意こういでここに避難ひなんし、身みを潜ひそめて暮くらしていた。

地球ちきゅうのビークル

ハーレーダビッドソン・スポーツスターXL1000

SIP N SURFに来店らいてんした男性だんせいライダーの愛車あいしゃ。ヴァースがパンチョスへの移動いどうのために奪取だっしゅ・運転うんてんする。

クワドジェット（Quadjet）

ペガサス計画けいかくの中なかで開発かいはつされた輸送ゆそう機き。物語ものがたり後半こうはんでヴァース/キャロルたちの移動いどう手段しゅだんとなる。

S.H.I.E.L.D.の車両しゃりょう

• シボレー・カプリス

• （3代目だいめ）- フューリーが最初さいしょに運転うんてんし、コールソンに擬態ぎたいしたスクラル人じんと車内しゃないで乱闘らんとうする。他ほかにも、別べつ車両しゃりょうが多数たすうのエージェントに運用うんようされる。
• （4代目だいめ）

• シボレー・インパラ SS7代目だいめ - フューリーとヴァースがパンチョスからペガサス計画けいかくの実験じっけん施設しせつへの移動いどうのために乗車じょうしゃする。
• シボレー・サバーバン7代目だいめ

この他ほかにも、 トヨタ・カローラFX AE82Hがロサンゼルス市警しけいのパトカーとして、キャロルの回想かいそうシーンでF-22 ラプターが、ペガサス計画けいかくの実験じっけん施設しせつの格納庫かくのうこでB-2 スピリットや F-35などが登場とうじょうする。

種族しゅぞく

地球人ちきゅうじん

地球ちきゅうの住民じゅうみんであるヒューマノイド型がた種族しゅぞく。クリー人じんやスクラル人じんのような卓越たくえつしたパワーを持もつ種族しゅぞくではないが、本ほん作さくの時代じだいから後年こうねんには、一部いちぶの人物じんぶつたちが地球ちきゅうの最先端さいせんたん技術ぎじゅつなどを駆使くしして、善悪ぜんあく問とわず様々さまざまな“超人ちょうじん”となり、活動かつどうするようになる。

クリー人じん

クリーの国民こくみんであり、3タイプの人種じんしゅが存在そんざいする ヒューマノイド型がた種族しゅぞく。スプリーム・インテリジェンスの指導しどうのもと、数すう多おおくの惑星わくせいを支配しはいしてクリー帝国ていこくをき上ずきあげた。

スクラル人じん

尖とがった両りょう耳みみと薄うす緑色みどりいろの肌はだ、複数ふくすうの筋すじが入はいった顎あごなど蜥蜴とかげのような風貌ふうぼうのヒューマノイド型がた種族しゅぞく。視認しにんした他ほかのヒューマノイド型がた種族しゅぞくの容姿ようしから最近さいきんの記憶きおくまでをDNAレベルで複製ふくせいし、自みずからのものにして擬態ぎたいできる。

トルファ人じん

トルファの原住民げんじゅうみんであるヒューマノイド型がた種族しゅぞく。

生物せいぶつ

フラーケン

猫ねこの姿すがたをした地球ちきゅう外がい生命せいめい体たい。

部隊ぶたい・公的こうてき機関きかん・計画けいかく

クリー帝国ていこくの部隊ぶたい

スターフォース

クリー帝国ていこくの少数しょうすう精鋭せいえいの特殊とくしゅ部隊ぶたい。隊長たいちょうのヨン・ロッグを筆頭ひっとうに、各かく部門ぶもんから選抜せんばつされたエキスパートのみが所属しょぞくする。地球ちきゅうから連つれされたキャロルも“ヴァース”としてこの部隊ぶたいに所属しょぞくしていた。本ほん作さくに登場とうじょうするクリー側がわの主おもな実働じつどうチームとして、各地かくちを転戦てんせんする。

アキューザーズ

クリー帝国ていこくのエリート軍隊ぐんたい。本ほん作さくの時代じだいではロナンが司令しれい官かんとして所属しょぞくしていた。

S.H.I.E.L.D.

MCUの各かく作品さくひんの多おおくに登場とうじょうする、国際こくさい平和へいわ維持いじ組織そしき。

プロテクター計画けいかく / アベンジャーズ計画けいかく

フューリーが本ほん作さくの事件じけんを受うけて提唱ていしょうした特別とくべつチームの編成へんせい計画けいかく。その実現じつげんは本ほん作さくから17年ねん後ごの時代じだいである。

ペガサス計画けいかく

ライトスピード・エンジンを搭載とうさいした航空機こうくうき“ASIS”を開発かいはつする極秘ごくひ計画けいかく。

宇宙うちゅう帝国ていこく・惑星わくせい・施設しせつ

クリー帝国ていこく

宇宙うちゅうの銀河ぎんがの強大きょうだいな軍事ぐんじ国家こっかである列強れっきょう帝国ていこく。

ハラ

銀河ぎんが座標ざひょう“8K1M YY67A47 + 58E698L”に位置いちする、クリーの首都しゅと惑星わくせい。

トルファ

銀河ぎんが座標ざひょう“P137.T55412AS + C00876”に位置いちする、クリーの境界きょうかいの惑星わくせい。

地球ちきゅう / C-53

キャロルの故郷こきょうであり、銀河ぎんがの星ほし々の中なかでも文明ぶんめいの発展はってんがかなり遅おくれている辺境へんきょうの惑星わくせいで、これまでの『MCU』作品さくひんの大半たいはんでも主おもな舞台ぶたいとして登場とうじょうしている。クリー人じんやスクラル人じんは“C-53”と呼称こしょうする。ミン・エルヴァは「まるで“クソ溜ため”」と酷評こくひょうしている。

本ほん作さくではアメリカの複数ふくすうの各州かくしゅうが舞台ぶたいとなる。

カリフォルニア州しゅう

ブロックバスター・ビデオ

スクラルの宇宙船うちゅうせんからの脱出だっしゅつ後ごに撃墜げきついされたヴァースの不時着ふじちゃく地点ちてんとなった、レンタルビデオチェーン店てんのロサンゼルス支店してん。閉店へいてん中ちゅうで無人むじんの店内てんないの屋根やねと天井てんじょうに大穴おおあなを開あけながら不時着ふじちゃくしたヴァースは、映画えいが『ライトスタッフ』のビデオパッケージを手てにしたり、敵てきと間違まちがえてシュワルツェネッガーが写うつっている『トゥルーライズ』の立だて看板かんばんを破壊はかいするなどの行動こうどうをとる。また、この店みせの付近ふきんにはラジオシャックの支店してんもあり、ヴァースは地元じもと警官けいかんからここの公衆こうしゅう電話でんわを使つかうように勧すすめられる。

ロサンゼルス地下鉄ちかてつ

ロサンゼルス郡ぐん都市とし圏けん交通こうつう局きょくの地下鉄ちかてつ。スクラル人じんのひとりとヴァースはダグラス駅えきから北きた行いきの列車れっしゃに乗のり込こんで7th ストリート/メトロセンター駅えきに到着とうちゃくするまで車両しゃりょうの内外ないがい双方そうほうで乱闘らんとうを繰くり広ひろげた。その最中さいちゅうにヴァースは、列車れっしゃや駅えきの大勢おおぜいの利用りよう客きゃくから注目ちゅうもくされる。

SIP N SURF

ロサンゼルスにあるインターネットカフェ。自みずからの記憶きおくの断片だんぺんが記録きろくされたスクラルのクリスタルからペガサス計画けいかくを知しったヴァースは、この店みせでAltaVistaを使つかってペガサス計画けいかくについて検索けんさくし、インターネット接続せつぞくが途切とぎれる直前ちょくぜんにパンチョスの情報じょうほうを得えた。その後ごヴァースは、地図ちずでパンチョスの位置いちを知しると自分じぶんに容喙ようかいするライダーのオートバイと共ともに、カフェに近接きんせつしていたブティックの店みせの前まえのマネキンから衣服いふくを盗ぬすんでこの場ばを後のちにする。

パンチョス（Pancho's Bar）

ロザモンドにあるバー。店内てんないにはビリヤード台だいや『ストリートファイターII』のアーケードゲーム機きが置おかれ、ペガサス計画けいかくのロゴがプリントされたF-15の額縁がくぶち入いり写真しゃしんなどが飾かざられていた。空軍くうぐん時代じだいのキャロルは、ここで訓練くんれんの合間あいまにマリアをはじめとする同僚どうりょうたちと遊あそび、酒さけを飲のみ交かわしていた。

ここを訪たずねたヴァースはフューリーと再会さいかいし、互たがいに尋問じんもんしあって彼かれと行動こうどうを共ともにするようになる。

モハーヴェ砂漠さばく

ペガサス計画けいかくNASA/アメリカ空軍くうぐん施設しせつ

ネバダ州しゅう寄よりに位置いちする、NASAとアメリカ空軍くうぐんがペガサス計画けいかくの実験じっけんを行おこなっていた施設しせつ。極秘ごくひの国有こくゆう地ちであるため、岩山いわやま内ないに築きずかれた敷地しきちや施設しせつ各所かくしょの出入でいりには指紋しもん認証にんしょう機きに親指おやゆびの指紋しもんを認証にんしょうさせることが徹底てっていされている。施設しせつの地上ちじょう部分ぶぶんにはクインジェットをはじめとする航空機こうくうき各かく機きの格納庫かくのうこが、5階かい以上いじょうの階層かいそうがある地下ちか部分ぶぶんには数ヶ所すうかしょのラボや応接おうせつ室しつ、黒くろ塗ぬりにされたペガサス計画けいかくの資料しりょうとライトスピード・エンジンの設計せっけい図ずなどが保存ほぞんされた記録きろく室しつがある。

フューリーとここにやって来きたヴァースはグースと出会であい、ペガサス計画けいかくに自分じぶんが関かかわっていたことやローソンがクリー人じんのマー・ベルであることを突つき止とめ、ケラーに擬態ぎたいして現あらわれたタロスたちの追跡ついせきを振ふり切きるためにクインジェットに乗のり込こみ、脱出だっしゅつする。

エドワーズ空軍くうぐん基地きち

ランカスターの近ちかくに位置いちするアメリカ空軍くうぐんの基地きち。本編ほんぺんの現行げんこうシーンには登場とうじょうせず、キャロル/ヴァースの記憶きおくや回想かいそうシーンで描写びょうしゃされる。

後のち年としには、ローディ/ウォーマシンもこの基地きちを職場しょくばとしている。

ランボー家か

ルイジアナ州しゅう・ニューオリンズの草原そうげんにある、マリアとモニカのランボー母はは娘むすめが住すむ木造もくぞう住宅じゅうたく。広ひろい敷地しきち内ないには、セスナ1機き分ぶんを駐ちゅう機きできるガレージもある。空軍くうぐんに所属しょぞくしていた頃ころのキャロルは、ここでランボー母はは娘むすめと親交しんこうを深ふかめていた。フューリーとここを訪たずねたヴァースは、再会さいかいしたランボー母はは娘むすめと触ふれ合あい、タロスが持参じさんしたペガサス計画けいかくのブラックボックスに目めを通とおしたことも手伝てつだって、すべての記憶きおくを取とり戻もどす。物語ものがたりのラストでは、キャロルとタロスの一家いっかが地球ちきゅうを離はなれる直前ちょくぜんに、フューリー、ランボー母はは娘むすめと食事しょくじを交かわす。

アベンジャーズ・コンパウンド

ニューヨーク州しゅう北部ほくぶにあるアベンジャーズの拠点きょてんである基地きち施設しせつ。ポストクレジット・シーンに登場とうじょうし、キャロルとアベンジャーズの邂逅かいこうの場ばとなる。

他たのMCU作品さくひんとのタイ・イン

本ほん作さくはマーベル・シネマティック・ユニバースのタイムライン上じょうではキャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャーとアイアンマンの間あいだとなる時代じだい（アベンジャーズ誕生たんじょう前まえの1990年代ねんだい）を描えがいた作品さくひんであるため、本編ほんぺん中ちゅうにおける他たのヒーローとのクロスオーバー自体じたいは存在そんざいしない。ただし後ごの年代ねんだいに登場とうじょうする人物じんぶつやアイテムの歴史れきしを垣間見かいまみることができる。

• 本ほん作さくは後のちにS.H.I.E.L.D.長官ちょうかんとなるニック・フューリーとフィル・コールソンのオリジン・ストーリーとしても展開てんかいされる。
• アベンジャーズ計画けいかくの名称めいしょうの由来ゆらいが、ダンヴァースの空軍くうぐんでのコールサイン「アベンジャー」であることが明あかされている。
• 後のちに『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』におけるヴィランとして登場とうじょうするロナン・ジ・アキューザーが、ダンヴァースと接点せってんを持もっていたことが明あきらかになっている。
• 『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』でハワード・スタークによって回収かいしゅうされた四よん次元じげんキューブは、本ほん作さくで紆余曲折うよきょくせつを経へてフューリーの手てに渡わたっていたことが判明はんめいした。キューブは何なんらかの手段しゅだんでマー・ベル（ウェンディ・ローソン）の手てに渡わたり、地球ちきゅうの衛星えいせい軌道きどう上じょうに安置あんちされた後のち（この間あいだにパワーの一部いちぶがダンヴァースに宿やどった）、グースを経由けいゆしてフューリーが手中しゅちゅうに収おさめた。フューリーはこれを15年ねん以上いじょうに渡わたり単独たんどくで秘匿ひとくしており、その後ごのキューブは『マイティ・ソー』のクライマックスに登場とうじょうする。
• 本ほん作さくのクライマックスおよびミッド・クレジット・シーンで登場とうじょうしたフューリーのポケベルは、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で先行せんこう登場とうじょうしており、『アベンジャーズ/エンドゲーム』におけるダンヴァース参戦さんせんの橋渡はしわたし役やくとなっている。
• 『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』でフューリーはキャプテン・アメリカに対たいし、信頼しんらいの重要じゅうよう性せいについて「かつて私わたしは、ある者ものを信頼しんらいしていたがために、片目かためを失うしなった("The last time I trusted someone, I lost an eye.")」と語かたっているが、信頼しんらいしていた者ものとは猫ねこのグースのことであり、片目かためを失うしなった原因げんいんはグースに爪つめでひっかかれたためである。

製作せいさく

企画きかく

2013年ねん5月がつまでに、ミズ・マーベル（キャロル・ダンヴァースがキャプテン・マーベルを名乗なのる前まえの呼称こしょう）のスクリプトがマーベル・スタジオのために執筆しっぴつされた。プロデューサーのルイス・デスポジートはその年としの後半こうはん、スタジオが女性じょせいのスーパーヒーロー映画えいがに興味きょうみを持もち始はじめたと述のべており、強つよい女性じょせいキャラクターを描えがくにあたり、キャプテン・マーベル、ブラック・ウィドウ、ペッパー・ポッツ、ペギー・カーターが候補こうほにあったという。マーベル・スタジオ社長しゃちょうのケヴィン・ファイギは、マーベルが女性じょせいが主役しゅやくの映画えいがを作つくるとしたら、オリジン（起源きげん）ストーリーを描えがけるキャプテン・マーベルのようなキャラクターをMCUに迎むかえたいと述のべた。2014年ねん8月がつ、ファイギはブラックパンサーとキャプテン・マーベルを扱あつかった作品さくひんの製作せいさくが進行しんこう中ちゅうと発表はっぴょうし、「これらの企画きかくはファンによく質問しつもんされる。『アイアンマン4』よりも、『アベンジャーズ3』よりも。この事実じじつは注目ちゅうもくしなければならないと思おもっている」と述のべた。

2014年ねん10月がつ、ファイギは『キャプテン・マーベル』をマーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）のフェーズ3として2018年ねん7月がつ6日にちに公開こうかいすることを発表はっぴょうし、本ほん作さくがマーベル・スタジオ単独たんどくとしては初はつの女性じょせいが主役しゅやくの映画えいがとなった。映画えいがはキャロル・ダンヴァースのバージョンに基もとづくことも発表はっぴょうされ、ファイギは「重要じゅうようなことは私わたしたちが何なにをしたいかをはっきりとすることだ。彼女かのじょの冒険ぼうけんは地球ちきゅうに根ねづいているが、彼女かのじょのパワーは宇宙うちゅう規模きぼのものだ」と述のべた。ファイギは脚本きゃくほん家かと監督かんとくはまもなく発表はっぴょうされるとし、女性じょせいのフィルムメーカーが検討けんとうされていることも加くわえた。

2015年ねん2月がつ、マーベルは本ほん作さくの公開こうかい日びを2018年ねん11月2日にちに延期えんきした。4月がつ上旬じょうじゅんにファイギは、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の初期しょきのドラフトにはキャプテン・マーベルが登場とうじょうしていたものの削除さくじょしていたことを明あかし、理由りゆうとして「このタイミングではないと感かんじた。彼女かのじょがどんな人物じんぶつかを知しる前まえにコスチュームを着きて完成かんせいした姿すがたで飛とんでいるのを見みせたくなかった」と述のべていた。また本ほん作さくの脚本きゃくほん家かを2週間しゅうかん以内いないに発表はっぴょうすると述のべ、4月がつ中旬ちゅうじゅん、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の共同きょうどう脚本きゃくほん家かニコール・パールマンと『インサイド・ヘッド』の共同きょうどう脚本きゃくほん家かメグ・レフォーヴが脚本きゃくほんを担当たんとうすることが報ほうじられた。彼女かのじょらは別々べつべつでキャラクターを描えがいていたが、ファイギの決定けってい後ごは1つの脚本きゃくほんチームとなり、1か月げつ以内いないに作業さぎょうが開始かいしした。レフォーヴは「スーパーマンの呪のろいにも繋つながる可能かのう性せいのあるパワフルさがある中なかで、彼女かのじょの脆弱ぜいじゃく性せいが何なにかという点てんこそ私わたしたちが把握はあくしなければならないものだ」と述のべた。

同年どうねん5月がつまでに、マーベルは『キャプテン・マーベル』と『ブラックパンサー』の監督かんとくについてエイヴァ・デュヴァーネイと議論ぎろんを行おこなっており、ファイギも多おおくの監督かんとく候補こうほの中なかで彼女かのじょと会あい2015年ねん半なかばから後半こうはんまでに監督かんとくとしての決定けっていを予定よていしていた。同年どうねん9月がつ、ファイギはキャスティングは2016年ねんまで行おこなわないと述のべ、「キャロル・ダンヴァースを誰だれにしたいのか、映画えいがの構造こうぞうはどうなるのか、フェーズ3の映画えいがの中なかで彼女かのじょの役割やくわりはどのようになるのかを見極みきわめながら、現在げんざいは脚本きゃくほんに取とり組くんでいる」と述のべた。プロデューサーのジェレミー・ラッチャムは、「キャラクターを生うみ出だすのには責任せきにんが伴ともなう。私わたしたちは、彼女かのじょを誰だれが演えんじるかを知しる前まえに、彼女かのじょが何者なにものかを見極みきわめる必要ひつようがある」と述のべた。2015年ねん10月がつ、マーベルは再ふたたび公開こうかい日びを延期えんきし、2019年ねん3月8日にちとした。

『キャプテン・マーベル』のプロモーションをするブリー・ラーソン（2016年ねんのサンディエゴ・コミコン・インターナショナルにて）

2016年ねん4月がつ、ファイギは2か月げつ以内いないに監督かんとくが発表はっぴょうされ、最初さいしょのキャストも2016年ねん半なかばに発表はっぴょうされると述のべた。また本ほん作さくでキャロル・ダンヴァースがキャプテン・マーベルになる旅たびが描えがかれることも明あかした。翌月よくげつ、インディー・フィルムメーカーのエミリー・カーマイケルの名前なまえが監督かんとく候補こうほとして浮上ふじょうし、6月がつに、ブリー・ラーソンがキャプテン・マーベルを演えんじることが明あきらかになった。ラーソンの出演しゅつえんは2016年ねんのサンディエゴのコミコン・インターナショナルにて正式せいしきに発表はっぴょうされた。またコミコンでファイギは、監督かんとく候補こうほが10名めいに絞しぼられており、夏なつの終おわりまでに決定けっていしたい旨むねを述のべた。8月、パールマンは『グリーンランタン』と類似るいじしていることからキャラクターのオリジンストーリーを変更へんこうしたことを明あかし、ファイギは「彼女かのじょの物語ものがたりを描えがくのにとてもクールでユニークな方法ほうほうがあると思おもっている。限界げんかいと脆弱ぜいじゃく性せいに直面ちょくめんするダンヴァースが軸じくになっている。彼女かのじょはMCUで最もっともパワフルであり、ユニバースで非常ひじょうに重要じゅうようなキャラクターになるだろう」と述のべた。プロデューサーのネイト・ムーアは後のちに、MCUのオリジンストーリーの伝統でんとう的てきな構造こうぞうを「まず問題もんだいを抱かかえている主役しゅやくが登場とうじょうし、第だい1幕まくの最後さいごで力ちからを得える。第だい2幕まくの最後さいごで力ちからを使つかいこなす。第だい3幕まくで同おなじような力ちからを持もったヴィランと戦たたかう」と説明せつめいし、観客かんきゃくに新あたらしい経験けいけんを与あたえるためにそこから脱却だっきゃくしようとしていることを述のべた。

2016年ねん10月がつ、ファイギは監督かんとくの発表はっぴょうが当初とうしょの想定そうていより長ながくかかっていることを認みとめ、スタジオがもう少すこしストーリーが固かたまるのを待まちながらポテンシャルのある監督かんとくたちと交渉こうしょうしていることを明あかした。女性じょせい監督かんとくを任命にんめいすることに関かんして再ふたたび言及げんきゅうされると、ファイギは「『キャプテン・マーベル』を素晴すばらしいものにするための必須ひっす条件じょうけんではないが、重要じゅうようなことだと思おもっている」と述のべた。ファイギは2016年ねん末まつまでに監督かんとくを発表はっぴょうするとしたが、パールマンとレフォーヴが12月頃ごろに脚本きゃくほんのプロット作業さぎょうに入はいり、監督かんとく候補こうほとのミーティングは2017年ねん初頭しょとうに延期えんきされた。

パールマンとレフォーヴは脚本きゃくほんに任命にんめいされて約やく1年ねんが経たっていたが、2017年ねん2月がつに降板こうばんとなった。パールマンは「遅おくれの理由りゆうの1つは本ほん作さくがMCUのどこに位置付いちづけられるべきか見極みきわめていたため」と述のべている。

プリプロダクション

2017年ねん4月がつ、マーベルは数すう多おおくのミーティングを経へて、テレビと映画えいがの両方りょうほうで経験けいけんを積つんでいるアンナ・ボーデンとライアン・フレックを監督かんとくに任命にんめいした。ファイギは、ボーデンとフレックが彼かれらの全ぜん作品さくひんでキャラクター主導しゅどうの作品さくひんを作つくる能力のうりょくを発揮はっきさせていることに感銘かんめいを受うけたと述のべている。撮影さつえいは2018年ねん1月がつにジョージア州しゅうのファイエット郡ぐんのパインウッド・スタジオで開始かいし予定よていだったが、その後ごファイギは2018年ねん2月がつまで開始かいししないとした。

2017年ねん7月がつまでに、サミュエル・L・ジャクソンのニック・フューリーとしての出演しゅつえんが決定けっていした。2017年ねんのサンディエゴ・コミコンでファイギは、本ほん作さくの舞台ぶたいが1990年代ねんだいで、ヴィランとしてスクラル人じんが登場とうじょうし、コミックの『クリー・スクラル・ウォー』のストーリーラインからの要素ようそが含ふくまれていることを明あかした。また、舞台ぶたいを1990年代ねんだいに設定せっていしたことで、ダンヴァースを単体たんたいのヒーローとしてMCUのタイミングに組くみ込こむことができたと述のべた。

ディズニー・アニメーションの新作しんさく『Gigantic』の共同きょうどう監督かんとくとなり本ほん作さくを降板こうばんしたレフォーヴの後任こうにんとして、ジェニーヴァ・ロバートソン＝ドウォレットが8月がつ中旬ちゅうじゅんまでに脚本きゃくほん作業さぎょうを引ひき継ついだ。パールマンもプロジェクトを離はなれたことを認みとめつつも、自身じしんとレフォーヴによる初期しょきのドラフトは最終さいしゅう脚本きゃくほんにも残のこっていることを述のべた。ロバートソン＝ドゥウォレットは本ほん作さくをアクション・コメディと表現ひょうげんし、彼女かのじょが脚本きゃくほんを務つとめた『トゥームレイダー ファースト・ミッション』の、ドラマチックなトーンになる前まえの初期しょきの脚本きゃくほんになぞらえた。ファイギは、「本ほん作さくは『ターミネーター2』やストリートでの戦闘せんとうやカーチェイスなどといった90年代ねんだいのアクション映画えいがのオマージュを含ふくんでいる。1990年代ねんだいのアクションのジャンルはまだマーベル・スタジオが探求たんきゅうしてこなかった分野ぶんやだ」と述のべ、また本ほん作さくの大だい部分ぶぶんが宇宙うちゅう空間くうかんで展開てんかいされることも明あかした。

同年どうねん10月がつまでに、撮影さつえいが2018年ねん3月がつに始はじまることが決定けっていした。ファイギは本ほん作さくの後のちに公開こうかいされる『アベンジャーズ4（仮題かだい）』でMCUのフェーズ3を締しめくくる上じょうで、本ほん作さくが重大じゅうだいな役割やくわりを担になうことを述のべた。また、監督かんとくのボーデンとフレックの作品さくひん『ワイルド・ギャンブル』への出演しゅつえん経験けいけんを持もつベン・メンデルソーンがメイン・ヴィランとして出演しゅつえん交渉こうしょうに入はいった。ボーデンらは本ほん作さくに関与かんよし始はじめた時ときからヴィラン役やくとしてメンデルソーンが念頭ねんとうにあり、彼かれに会あって役やくを伝つたえると、彼かれはすぐに出演しゅつえんに同意どういしたと言いう。11月までに、ジュード・ロウがウォルター・ローソン / マー・ベル役やくとして出演しゅつえん交渉こうしょうを受うけた。2018年ねん1月がつ、デワンダ・ワイズが未み発表はっぴょうの役やくでキャスティングされ、メンデルソーンとロウは出演しゅつえんが確定かくていとなった。

撮影さつえい

ロケーション撮影さつえいは2018年ねん1月がつ末まつに行おこなわれた。翌月よくげつ、ジェンマ・チャンがドクター・ミネルバ役やくとしてキャストに加くわわった。3月がつ中旬ちゅうじゅん、ワイズは彼女かのじょのテレビシリーズ『She's Gotta Have It』とのスケジュールの競合きょうごうで降板こうばんとなり、翌日よくじつには代役だいやくとしてラシャーナ・リンチが出演しゅつえん交渉こうしょうを受うけた。月つき末まつまでにリンチは出演しゅつえんが決定けっていし、さらにジャイモン・フンスー、リー・ペイス、クラーク・グレッグが再ふたたび彼かれらの役やくコラス、ロナン、フィル・コールソンを演えんじることが報ほうじられた。また、アルゲニス・ペレス・ソト、ルーン・タムティ、マッケナ・グレイスらの出演しゅつえんも決定けっていした。同時どうじにマーベルは、監督かんとくのボーデンとフレックやこれまでの脚本きゃくほん家かレフォーヴ、パールマン、ロバートソン＝ドゥウォレットに加くわえ、新あらたな脚本きゃくほん家かとしてリズ・フラハイヴとカーリー・メンチのクレジットを発表はっぴょうした。

主要しゅよう撮影さつえいは2018年ねん3月19日にちにロサンゼルスで開始かいしした。撮影さつえい監督かんとくはベン・デイヴィスで、彼かれは製作せいさく中ちゅうの『Warbird』と併行へいこうで撮影さつえいを行おこなった。彼かれのMCU作品さくひんへの参加さんかは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』、『ドクター・ストレンジ』に続つづく4作さく目めとなる。週しゅうの後半こうはんには、カリフォルニア州しゅうのオックスナードのジム・ホール・レーシング・クラブで、ダンヴァースとフューリーが登場とうじょうする1986年ねんのカーニバルのシーンが撮影さつえいされた。5月、アネット・ベニングが未み発表はっぴょうの役やくにキャスティングされた。カリフォルニアでの撮影さつえいパートは6月23日にちに終了しゅうりょうし、ルイジアナ州しゅうのバトンルージュとニューオーリンズでの2週間しゅうかんの追加ついか撮影さつえいを経へて、7月がつ6日にちに公式こうしきに撮影さつえい終了しゅうりょうとなった。

音楽おんがく

2018年ねん5月がつ、クラーク・グレッグは本ほん作さくのサウンドトラックには1990年代ねんだいの楽曲がっきょくが含ふくまれるだろうと語かたった。

翌月よくげつ、パイナー・トプラクがMCUでは初はつとなる女性じょせい作曲さっきょく家かとして音楽おんがくを担当たんとうすることが報ほうじられた。

公開こうかい

本ほん作さくはアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくで2019年ねん3月8日にちにIMAXと3Dで公開こうかい。当初とうしょは2018年ねん7月がつ6日にちに公開こうかい日びが設定せっていされていたが、2015年ねん2月がつ、『スパイダーマン:ホームカミング』との兼かね合あいでの2018年ねん11月2日にちに延期えんきが発表はっぴょうされ、2015年ねん10月、『アントマン&ワスプ』との兼かね合あいで再ふたたび延期えんきが発表はっぴょうされた。

マーケティング

2017年ねん4月がつ、NBCオリンピックは2018年ねん平たいら昌あきらオリンピックのクロスプロモーションとして、キャプテン・マーベルに着想ちゃくそうを得えたスキースーツを着きたアメリカのスキーヤー、ミカエラ・シフリンの写真しゃしんを公開こうかいした。映画えいがのコンセプトアートは2017年ねんのサンディエゴ・コミコンで発表はっぴょうされた。

2018年ねん6月がつ、ファイギはシネヨーロッパにてラーソンによるダンヴァースの姿すがたを公開こうかいした。

評価ひょうか

本ほん作さくは批評ひひょう家かからおおむね称賛しょうさんを受うけている。Rotten Tomatoesでは映画えいが批評ひひょう家かが78%の支持しじ評価ひょうか、また平均へいきん評価ひょうかは10点てん中ちゅう6.81点てんとなった。

一方いっぽうで公開こうかい前まえから異常いじょうなバッシングを受うけたことで大おおきな話題わだいとなった。一部いちぶの者ものが、女性じょせいヒーロー映画えいがであること、主演しゅえんのブリー・ラーソンがフェミニズム活動かつどうを展開てんかいしていることなどへの反発はんぱつ（ミソジニー）を理由りゆうに批判ひはんを開始かいし。Rotten Tomatoesでは荒あらし投票とうひょうが相次あいつぎ、劇場げきじょう公開こうかい前まえに作品さくひんの期待きたい度どを数値すうち化かするスコアが激減げきげん、Rotten Tomatoes側がわがシステムを大幅おおはばに変更へんこうする事態じたいとなった。さらに劇場げきじょう公開こうかい後ごも荒あらし行為こういは続つづき、公開こうかい直後ちょくごとしてはありえない数かずのレビューを記録きろく、オーディエンス・スコアは30%台うてなまで低下ていかした。その後ごもレビューサイトの運営うんえい側がわは対策たいさくを行おこなったものの、評価ひょうかの適正てきせいを判断はんだんできる状態じょうたいではなくなってしまった。その後ご、Rotten Tomatoesでは荒あらし行為こういに対応たいおうするため、実際じっさいに映画えいがのチケットを購入こうにゅうした人ひとによる認証にんしょうレビューの機能きのうが導入どうにゅうされた。

しかし、興行こうぎょう収入しゅうにゅうは順調じゅんちょうに記録きろくしており、このような一連いちれんの荒あらし行為こういは映画えいがの興行こうぎょうには全まったく影響えいきょうを与あたえなかったと言いわれている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『マーベル・スタジオ・ビジュアル・ディクショナリー』デアゴスティーニ・ジャパン、2019年ねん。ISBN 978-4-8135-2270-6。 
• 『アベンジャーズ マーベルヒーロー超ちょう全集ぜんしゅう (てれびくんデラックス愛蔵あいぞう版ばん)』小学館しょうがくかん、2019年ねん。ISBN 978-4-09-227211-8。 

外部がいぶリンク

• 公式こうしきウェブサイト（英語えいご）
• 公式こうしきウェブサイト（日本語にほんご）
• キャプテン・マーベル - Disney+
• Captain Marvel - IMDb（英語えいご）
• Captain Marvel - Box Office Mojo（英語えいご）
• Captain Marvel - Rotten Tomatoes（英語えいご）
• Captain Marvel - Metacritic（英語えいご）