ザクセンせんみかどこうそうけん

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ライプツィヒ学術がくじゅつ論叢ろんそう (Acta Eruditorum) の1684年版ねんばん紹介しょうかいされたGladii Electorales Saxonici右側みぎがわ)。左側ひだりがわは、ヘヴェリウス考案こうあんScutum Sobiescianum

ザクセンせんみかどこうそうけん (: Gladii Electorales Saxonici[1][2]) は、ドイツ天文学てんもんがくしゃこよみさんゴットフリート・キルヒ考案こうあんした、現在げんざい使つかわれていない星座せいざの1つ。ラテン語らてんごで「ザクセンせんみかどこうけん複数ふくすうがた)」を意味いみする名前なまえとおり、当時とうじザクセンせんみかどこうヨハン・ゲオルク3せいとなえて考案こうあんされ[1]、1684年版ねんばんの 『ライプツィヒ学術がくじゅつ論叢ろんそう』 (Acta Eruditorum) のなかで、ヨハネス・ヘヴェリウス考案こうあんしたScutum Sobiescianumソビエスキたて現在げんざいたて)とともに紹介しょうかいされた[1]

概要がいよう[編集へんしゅう]

ザクセンせんみかどこう紋章もんしょう

この星座せいざは、へび頭部とうぶおとめあいだの、アークトゥルスてんびんβべーたほし、おとめμみゅーほしτたうほしかこまれた領域りょういき[2]に、ザクセンせんみかどこう紋章もんしょうられる交差こうさしたそうけんしてえがかれており、構成こうせいするほしにはそれぞれ J, o, h, a, n, G, e, r, g とヨハン・ゲオルク3せい名前なまえむなどあからさまな追従ついしょうられる[1][2][3]星座せいざ構成こうせいする9つのほしは、以下いか恒星こうせい同定どうていされている[2]

  • Jほし : おとめCUほし(5とうほし
  • oほし : おとめ109ばんほし(4とうほし
  • hほし : おとめ110ばんぼし(4とうほし
  • aほし : へび5ばんぼし(5とうほし
  • nほし : へび10ばんぼし(5とうほし
  • Gほし : HD 126129(5とうほし
  • eほし : HD 126248(5とうほし
  • rほし : てんびん11ばんぼし(5とうほし
  • gほし : てんびん16ばんぼし(4とうほし

キルヒののちにこの星座せいざげるものはおらず、ヨハン・ボーデなどののち天文学てんもんがくしゃは、この星座せいざ領域りょういき周辺しゅうへんうしかい、おとめ、へびてんびん領域りょういき分割ぶんかつした[2]

ほかにもキルヒは、ブランデンブルクせんみかどこうフリードリヒ3せいとなえたブランデンブルクのおうしゃく (Sceptrum Brandenburgicum) や神聖しんせいローマ皇帝こうていレオポルト1せいとなえた帝国ていこく宝珠ほうしゅ (Pōmum Imperiāle) などを考案こうあんしているが[3][4]、いずれも1922ねん国際こくさい天文学てんもんがく連合れんごう現行げんこうの88星座せいざ制定せいていしたさい除外じょがいされた。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d Acta Eruditorum (1684 ed.). pp. 396-397. https://archive.org/details/s1id13206500/page/396/mode/2up 
  2. ^ a b c d e Barentine, John C. (2016-04-04). Uncharted Constellations: Asterisms, Single-Source and Rebrands. Springer. pp. 57-65. ISBN 978-3-319-27619-9. https://books.google.com/books?id=3MztCwAAQBAJ 2020ねん5がつ30にち閲覧えつらん 
  3. ^ a b Ian Ridpath. “Kirch’s Sceptrum Brandenburgicum”. 2020ねん5がつ30にち閲覧えつらん
  4. ^ Acta Eruditorum, 1688, tab.IX (opp. p.452).

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]