ふたご座ざ

ふたご座ざ

Gemini
ふたご座ざの恒星こうせい
属ぞく格かく形かたち	Geminorum
略りゃく符ふ	Gem
発音はつおん	英語えいご発音はつおん: [ˈdʒɛmɨnaɪ]、属ぞく格かく:/ˌdʒɛmɨˈnɒrəm/
象徴しょうちょう	the Twins, Castor & Pollux
概略がいりゃく位置いち：赤あか経けい	7
概略がいりゃく位置いち：赤あか緯ぬき	+20
正中せいちゅう	2月がつ20日はつか21時じ
広ひろさ	514平方へいほう度ど （30位い）
バイエル符号ふごう/ フラムスティード番号ばんごう を持もつ恒星こうせい数すう	80
3.0等とうより明あかるい恒星こうせい数すう	5
最さい輝てる星ぼし	ポルックス（βべーた Gem）（1.14等ひとし）
メシエ天体てんたい数かず	1
確定かくてい流星りゅうせい群ぐん	ふたご座ざ流星りゅうせい群ぐん Rho Geminids
隣接りんせつする星座せいざ	やまねこ座ざ ぎょしゃ座ざ おうし座ざ オリオン座ざ いっかくじゅう座ざ こいぬ座ざ かに座ざ

ふたご座ざ（ふたござ、双子ふたご座ざ、Gemini）は、黄道こうどう十じゅう二に星座せいざの1つ。トレミーの48星座せいざの1つでもある。

βべーた星ほしは、全ぜん天てん21の1等とう星ぼしの1つであり、ポルックスと呼よばれる。αあるふぁ星ほしカストルは、ポルックスに準じゅんじる明あかるさである。ポルックスの近ちかく（北西ほくせい）に位置いちする。βべーた星ほし（ポルックス）とαあるふぁ星ほし（カストル）と、それにγがんま星ほしとμみゅー星ほしで、星座せいざはほぼ長方形ちょうほうけいを形作かたちづくる。 ふたご座ざと向むかい合あう極きょくはいて座ざである。

冥王星めいおうせいは、δでるた星ほしのそばで1930年ねんに発見はっけんされた。

主おもな天体てんたい

恒星こうせい

「ふたご座ざの恒星こうせいの一覧いちらん」も参照さんしょう

1等とう星ぼしのβべーた星ほし（ポルックス）以外いがいに、αあるふぁ星ほし（カストル）、γがんま星ほしの2つの2等とう星ほしがある。

以下いかの恒星こうせいには、国際こくさい天文学てんもんがく連合れんごうによって正式せいしきな固有こゆう名めいが定さだめられている。

• αあるふぁ星ほし：カストル (Castor) は、ふたご座ざで2番目ばんめに明あかるい恒星こうせい。カストルAとカストルB、カストルCの三重みえ連れん星ぼしで、これら3つの星ほしすべてが2つの星ほしから成なる連れん星ぼしである。従したがって、カストルは6重じゅう連れん星ぼしということになる。カストルBまでは簡易かんいな望遠鏡ぼうえんきょうで見みることができるが、3つめ以上いじょうの星ほしを見分みわけるのは難むずかしい。通常つうじょうは3つ（6つ）合あわせて2等とう星ぼしとして扱あつかわれる。
• βべーた星ほし：ポルックス (Pollux) は、ふたご座ざで最もっとも明あかるい恒星こうせいで、全ぜん天てん21の1等とう星ぼしの1つ。
• γがんま星ほし：アルヘナ (Alhena) は、ふたご座ざで3番目ばんめに明あかるい恒星こうせい。
• δでるた星ほし：ワサト (Wasat) は、黄道こうどうからわずか0.2度どに位置いちしており、黄道こうどうの位置いちを知しる目安めやすとなる。
• εいぷしろん星ほし：メブスタ (Mebsuta)
• ζぜーた星ほし：メクブダ (Mekbuda)
• ηいーた星ほし：プロプス (Propus)
• μみゅー星ほし：Tejat
• ξくしー星ほし：Alzirr
• οおみくろん星ほし：積水せきすい (Jishui)
• ゲミンガ：全ぜん天てんで最もっとも強力きょうりょくなガンマ線がんません源みなもとの1つ。中性子星ちゅうせいしせいと考かんがえられている。

星団せいだん・星雲せいうん・銀河ぎんが

• M35：散開さんかい星団せいだん。ふたご座ざで最もっとも明あかるい星団せいだん・星雲せいうん類るいであり、全ぜん天てんで5番目ばんめの大おおきさの散開さんかい星団せいだんである。地球ちきゅうからの距離きょり2,800光年こうねん。この星団せいだんはふたご座ざの星座せいざの西にしの端はしの近ちかく、ηいーた星ほしの北西ほくせいに位置いちする。

流星りゅうせい群ぐん

• ふたご座ざ流星りゅうせい群ぐん：三さん大だい流星りゅうせい群ぐんの一ひとつ。カストル付近ふきんを放射ほうしゃ点てんとする。

神話しんわ

「ディオスクーロイ」、「はくちょう座ざ」、および「アルゴー船せん」も参照さんしょう

ギリシア神話しんわの双子ふたごディオスクーロイ（Dioskouroi、ラテン語らてんご形かたち：ディオスクーリー Dioscuri）が星座せいざになったといわれる。この双子ふたごはスパルタ王妃おうひレーダーの息子むすこで、兄あにのカストールの父ちちはスパルタ王おうテュンダレオース、弟おとうとのポリュデウケース（ラテン語らてんご名めいポルクス Pollux、一般いっぱんに、ポルックス）の父ちちは大神おおがみゼウスであったとされる。そのため、ポリュデウケースは不死ふしであった。メッセーネー王おうアパレウスの双子ふたごの息子むすこイーダースとリュンケウスとの争あらそいでカストールが死しぬと、ポリュデウケースはゼウスに2人ふたりで不死ふしを分わかち合あいたいと願ねがった。ゼウスはその願ねがいを受うけ入いれ、2人ふたりを天てんに上あげて星座せいざとした。

ただしエラトステネースの伝つたえではディオスクーロイの父親ちちおやに言及げんきゅうしておらず、2人ふたりの間あいだに差さを設もうけていない。彼かれらは兄弟きょうだい愛あいにかけては何者なにものにも負まけず、どちらが上うえであるかについてもほかの何事なにごとにつけても争あらそうことがなかった。その絆きずなの強つよさに感心かんしんしたゼウスが彼かれらをふたご座ざにしたという。

この2つの星ほしは、ギリシャだけではなく、バビロニア、エジプト、フェニキア、日本にっぽんでも兄弟きょうだいとして扱あつかわれている。

呼称こしょうと方言ほうげん

日本にっぽんでは、カストルとポルックスをアステリズムで捉とらえる方言ほうげんが伝つたわっている。ガニノメ（蟹かにの目め）のように、この2星ほしを眼めに見立みたてているものが多おおい。

「ふたご座ざの方言ほうげん」も参照さんしょう