(Translated by https://www.hiragana.jp/)
スペキュレイティブ・フィクションにおけるLGBT - Wikipedia コンテンツにスキップ

スペキュレイティブ・フィクションにおけるLGBT

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』

本ほん項こうでは、スペキュレイティブ・フィクションにおけるLGBT、すなわちサイエンス・フィクション/ファンタジー/ホラー小説しょうせつなどのジャンル（これらをまとめてスペキュレイティブ・フィクション(SF)a と呼よぶ）において同性愛どうせいあいを扱あつかった作品さくひんを解説かいせつする。LGBTにはレズビアン・ゲイ・両りょう性愛せいあい・トランスジェンダーが含ふくまれ、そういった人物じんぶつが主人公しゅじんこうあるいは主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつとなっているか、一般いっぱん的てきな性せい慣習かんしゅうから逸脱いつだつした描写びょうしゃをする作品さくひん群ぐんである。

概要がいよう

[編集へんしゅう]

サイエンス・フィクションとファンタジーは、古ふるくは男性だんせい主体しゅたいの禁欲きんよく的てきなジャンルで、人物じんぶつ造形ぞうけいや性別せいべつやジェンダーを描えがく際さいの慣習かんしゅうが他たの文学ぶんがくよりも制限せいげんされていた。しかしスペキュレイティブ・フィクションはまた、実在じつざいする文化ぶんかとは異ことなる社会しゃかいを空想くうそうする自由じゆうを著者ちょしゃや読者どくしゃに与あたえるものでもある。この自由じゆうにより、スペキュレイティブ・フィクションは性せい差別さべつを考かんがえるよい手段しゅだんとなり、読者どくしゃに自みずからの文化ぶんか的てき思おもいこみを考かんがえ直なおさせるきっかけとなる。

1960年代ねんだいより以前いぜん、スペキュレイティブ・フィクションで性せいを明示めいじ的てきに扱あつかうことは稀まれで、編集へんしゅう者しゃが主しゅたる読者どくしゃである思春期ししゅんきの男性だんせいという市場いちばを意識いしきして作品さくひんを選別せんべつしていたという面めんがある。読者どくしゃ層そうの拡大かくだいと共ともに、あからさまな同性愛どうせいあい者しゃを登場とうじょうさせることも可能かのうとなっていったが、その多おおくは悪役あくやくであり、レズビアンを描えがけるようになるのはさらに先さきのことである。1960年代ねんだい、市民しみん権けん運動うんどうやカウンターカルチャーの発生はっせいによってもたらされた変化へんかがサイエンス・フィクションとファンタジーに反映はんえいされ始はじめる。ニューウェーブとフェミニストのサイエンス・フィクション作家さっかが同性愛どうせいあい・両りょう性愛せいあいや様々さまざまなジェンダー・モデルが普通ふつうであることを知しらしめ、様々さまざまな性せいのあり方かたを共感きょうかんできるものとして普通ふつうに描えがいた。

1980年代ねんだい以降いこう同性愛どうせいあいはさらに広ひろく受うけ入いれられ、従来じゅうらい的てきなスペキュレイティブ・フィクションにもよく描写びょうしゃされるようになった。単たんなる同性愛どうせいあいの描写びょうしゃに留とまらず、LGBTコミュニティに関かんする具体ぐたい的てきな問題もんだいを扱あつかった作品さくひんも登場とうじょうした。この流ながれは、ゲイやレズビアンだと公表こうひょうする作家さっかの増加ぞうかとスペキュレイティブ・フィクションのファンダムでのそういった作家さっかの素早すばやい受容じゅようによって助たすけられた。ゲイによる出版しゅっぱん社しゃやLGBT作品さくひんに関かんする賞しょうが登場とうじょうし、21世紀せいきに入はいるとあからさまなホモフォビアはスペキュレイティブ・フィクションの読者どくしゃの多おおくからは受うけ入いれられなくなったと見みられている。文学ぶんがく以外いがいでも同様どうようにLGBTを扱あつかった作品さくひんが増加ぞうかしていった。漫画まんが・テレビ・映画えいがでのLGBTを扱あつかった作品さくひんはメディアに注目ちゅうもくされ、議論ぎろんの的まとになっているが、十分じゅうぶんな表現ひょうげんの明あきらかな不足ふそくや非ひ現実げんじつ的てきな描写びょうしゃはLGBTコミュニティからの批判ひはんを引ひき起おこしている。

分析ぶんせき

[編集へんしゅう]
ゼピュロスとヒュアキントス: ギリシア神話しんわには同性愛どうせいあいがしばしば登場とうじょうし、現代げんだいスペキュレイティブ・フィクションの題材だいざいにもよく使つかわれている。[1]

大衆たいしゅう文学ぶんがくのサブジャンルとしてみると、サイエンス・フィクションとファンタジーは他たの文学ぶんがくに比くらべて人物じんぶつ造形ぞうけいや描写びょうしゃに慣習かんしゅう的てきに制限せいげんがあり、特とくに性せいやジェンダーの描写びょうしゃが制限せいげんされているといわれることが多おおい[1]。特とくにサイエンス・フィクションは男性だんせい読者どくしゃが圧倒的あっとうてきに多おおかったため、禁欲きんよく的てきなジャンルだった[2]。サイエンス・フィクションやホラーではセックスは嫌悪けんおとつながっており[2]、性的せいてき関係かんけいに基もとづいたプロットはファンタジーのジャンルでも避さけられていた[3]。一方いっぽうでサイエンス・フィクションとファンタジーは写実しゃじつ主義しゅぎ的てき文学ぶんがくに比くらべて架空かくうのものを描写びょうしゃする点てんで自由じゆうであり、多おおくの文化ぶんかで一般いっぱん的てきな異性いせい愛あいや男おとこらしさといったものの代案だいあんを空想くうそうすることが可能かのうである[1]。今いまではサイエンス・フィクションやファンタジーで同性愛どうせいあいを描えがくことは普通ふつうに受うけ入いれられており、その一因いちいんに同性愛どうせいあいのフェミニストやゲイの解放かいほう運動うんどうの影響えいきょうがある[4]。

スペキュレイティブ・フィクション以外いがいの文学ぶんがくが現実げんじつの有あり様さまを描えがくのに対たいして、スペキュレイティブ・フィクションでは現実げんじつが何なんらかの形かたちで違ちがっていたらという状況じょうきょうを外そと挿さして描えがくことができる。これによりサイエンス・フィクションには、サイエンス・フィクション評論ひょうろん家かダルコ・スーヴィン（英語えいご版ばん）が "cognitive estrangement"（認識にんしき疎外そがい）と呼よんだ特性とくせいが生しょうじる。すなわち、我々われわれが読よんでいるものが我々われわれの知しらない世界せかいのことだという認識にんしきであり、その世界せかいの差異さいに集中しゅうちゅうさせることでアウトサイダーの視点してんで我々われわれの世界せかいを再考さいこうさせる[5][6]。性せいやジェンダーについて外そと挿を適用てきようすると、読者どくしゃの異い性愛せいあい主義しゅぎの文化ぶんか的てき慣習かんしゅうを再考さいこうさせることができる。現実げんじつの文化ぶんかとは異ことなる社会しゃかいを想像そうぞうさせることで、スペキュレイティブ・フィクションは性せい差別さべつを考かんがえさせる有効ゆうこうな手段しゅだんとなる[2]。サイエンス・フィクションではそのような疎外そがいを生しょうじさせる小道具こどうぐとして、性せいや生殖せいしょくの役割やくわりを劇的げきてきに変更へんこうするテクノロジーが登場とうじょうすることもある。ファンタジーでは、人間にんげんのように性せいやジェンダーの先入観せんにゅうかんに制限せいげんされない神話しんわの神かみや英雄えいゆうの元もと型かたを登場とうじょうさせ、それらを再さい解釈かいしゃくできるようにする[1]。サイエンス・フィクションでは異い星ほし人じんの異質いしつな生殖せいしょくやセックスの方法ほうほうを多数たすう考案こうあんしており[2]、中なかには人類じんるいの2つのジェンダーというレンズを通とおしてみると同性愛どうせいあいや両りょう性愛せいあいに見みえるものもある。

ジャンルとしての自由じゆうさにも関かかわらず、ゲイの登場とうじょう人物じんぶつはしばしばステレオタイプに描えがかれ[7][8]、多おおくの小説しょうせつでは異い性愛せいあい主義しゅぎ的てきな社会しゃかい制度せいどの継続けいぞくを当然とうぜんと見みなしている[9]。別べつの性せいのあり方かたを寓意ぐうい的てきに描えがいたり、LGBTの登場とうじょう人物じんぶつが出でてきたとしても性せい役割やくわりについての主流しゅりゅうの考かんがえ方かたと矛盾むじゅんしないよう描えがかれる[10]。ゲイを登場とうじょうさせるのは女流じょりゅう作家さっかの作品さくひんに多おおく見みられ、女性じょせい向むけに書かかれていると見みることができる。著名ちょめいな男性だんせいの作家さっかは、ゲイをテーマにしないことが多おおい[11]。

スペキュレイティブ・フィクションは伝統でんとう的てきに「ストレート」だった[12]。サミュエル・R・ディレイニーは、サイエンス・フィクションのコミュニティでは白人はくじん男性だんせいの異性愛者いせいあいしゃがほとんどだが、ゲイを含ふくむマイノリティの数かずは「文学ぶんがく的てき」集団しゅうだんに見みられるよりも一般いっぱんに多おおいと書かいている[13]。Science Fiction Culture では、サイエンス・フィクションにおける同性愛どうせいあいの扱あつかいは「時ときには世間せけんに遅おくれをとり、時ときには先さきを行いく」と説明せつめいされている[14]。ニコラ・グリフィスは、LGBTのリーダーたちが小説しょうせつの中なかで正体しょうたいを隠かくして生活せいかつするミュータントや異い星ほし人じんなどの登場とうじょう人物じんぶつに強つよく感情かんじょう移入いにゅうする傾向けいこうがあると書かいている[15]。一方いっぽうジェフ・ライマンはその作品さくひんがサイエンス・フィクションまたはゲイ小説しょうせつとして売うられ、時ときには両方りょうほうで売うられているものの、2つの市場いちばは互換ごかんではないと主張しゅちょうしている[16]。David Seed は、SF純粋じゅんすい主義しゅぎ者しゃはソフトSFに向むかう方向ほうこう性せいを否定ひていしており、周辺しゅうへん化かしたグループ（「ゲイSF」など）が「真しんの」サイエンス・フィクションではないとしていると述のべた[17]。ゲイおよびレズビアンのサイエンス・フィクションはSFの別個べっこのサブジャンルとしてグループ化かされることがあり[18]、出版しゅっぱん社しゃや賞しょうも分わかれているという伝統でんとうのようなものがある。

文学ぶんがく

[編集へんしゅう]

SF以前いぜん

[編集へんしゅう]
D. H. Fristonのイラスト。1872年ねん The Dark Blue 誌しに掲載けいさいされたレズビアンの吸血鬼きゅうけつきを描えがいた中編ちゅうへん「カーミラ」の挿絵さしえ

古代こだいギリシアの作家さっかルキアノス（紀元きげん120-185年ねん）の『本当ほんとうの話はなし』は、現存げんそんする最古さいこのサイエンス・フィクションとされることがあり[19][20]、世界せかい初はつの「ゲイSF」とされることがある[21]。語かたり手ては台風たいふうに突然とつぜん巻まき込こまれ、飛とばされて月つきへとたどり着つく。月つきには男性だんせいの社会しゃかいがあり、太陽たいようと戦争せんそうをしていた。主人公しゅじんこうはその戦闘せんとうで活躍かつやくし、王おうから皇太子こうたいしとの結婚けっこんを許ゆるされる。この男性だんせいだけの社会しゃかいでは、太腿ふとももから子こを産うむか、月つきの地面じめんに左ひだりの睾丸こうがんを植うえることで育そだつ植物しょくぶつから子こが成長せいちょうする[22]。

他たのSF以前いぜんの作品さくひんでは、どんなセックスも基本きほん的てき欲望よくぼうや「汚けがらわしさ」と同一どういつ視しされている。例たとえば『ガリバー旅行りょこう記き』では、獣ししのようで性的せいてきなヤフーと控ひかえめで知的ちてきなフウイヌムが対比たいひされている[2]。19世紀せいき以前いぜんの文学ぶんがくでは、多おおくのスペキュレイティブ・フィクションで性的せいてきな問題もんだいを率直そっちょくに扱あつかうことを避さけてきたが[2]、Wendy Pearson は、性せいやジェンダーの問題もんだいは当初とうしょからSFの中心ちゅうしんだったが20世紀せいき後期こうきになるまで読者どくしゃや評論ひょうろん家かに無視むしされてきたと書かいている[23]。LGBTのテーマを含ふくみ、道徳どうとく的てきに不潔ふけつな人物じんぶつとして描えがかれた同性愛どうせいあい者しゃが登場とうじょうする初期しょき作品さくひんとしては、世界せかい初はつのレズビアンの吸血鬼きゅうけつきの物語ものがたりであるシェリダン・レ・ファニュの「カーミラ」(1872)b[24]、オスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像しょうぞう』(1890) などがある。後者こうしゃは好色こうしょくな同性愛どうせいあい者しゃが登場とうじょうすることで当時とうじの読者どくしゃに衝撃しょうげきを与あたえた[25]。

Gregory Casparian の An Anglo-American Alliance (1906) は、初はじめてレズビアンのロマンチックな関係かんけいをあからさまに描えがいたSFだった[26]。

パルプ雑誌ざっし時代じだい（1920 - 1930年代ねんだい）

[編集へんしゅう]

パルプ雑誌ざっし時代じだいには[27]、サイエンス・フィクションやファンタジーであからさまな性的せいてき描写びょうしゃがなされることはほとんどなかった[2]。どの作品さくひんを出版しゅっぱんするかを決定けっていする権限けんげんのある編集へんしゅう者しゃたちが長年ながねんに渡わたり、主おもな読者どくしゃである若年じゃくねん男性だんせいを守まもらなければならないと感かんじていた[2]。1930年代ねんだいのパルプ雑誌ざっしの表紙ひょうしには触角しょっかくのある異い星ほし人じんにほとんど下着したぎ同然どうぜんのものしか身みにつけていない女性じょせいが襲おそわれようとしている場面ばめんが描えがかれたりしたが、雑誌ざっしの内容ないようは表紙ひょうしほど過激かげきではなかった[2]。そんな中なかでエドガー・パングボーンは情熱じょうねつ的てきな男おとこ同士どうしの親交しんこうを描えがいたが、そのような作家さっかは例外れいがいである。当時とうじの作家さっかたちは、死しぬまでキス以上いじょうのことはほとんど書かかなかった。暗示あんじされた性的せいてき描写びょうしゃやごまかされた性的せいてき描写びょうしゃはあからさまな描写びょうしゃと同おなじくらい重要じゅうようだった[2]。そのようにして、ジャンルSFは当時とうじの社会しゃかい慣習かんしゅうと一般いっぱん的てき偏見へんけんを反映はんえいしていた[2]。これは当時とうじの主流しゅりゅう文学ぶんがくよりもパルプ雑誌ざっしの小説しょうせつに当あてはまる[2]。

読者どくしゃ層そうの拡大かくだいと共ともに、多少たしょうなりとも明あきらかな同性愛どうせいあい者しゃを登場とうじょうさせることが可能かのうとなったが、当時とうじの一般いっぱん的てき姿勢しせいを反映はんえいして悪人あくにん（あるいは狂人きょうじんや柔弱にゅうじゃくなステレオタイプ）として描えがかれる傾向けいこうがあった。同性愛どうせいあい者しゃの最もっとも典型てんけい的てきな役柄やくがらは「退廃たいはい的てきな奴隷どれい所有しょゆう小しょう貴族きぞく」で、その堕落だらくした専制せんせい政治せいじを若わかい異性愛者いせいあいしゃのヒーローが打倒だとうするという展開てんかいである[22]。このころ、レズビアンは主人公しゅじんこうとしても悪役あくやくとしてもほとんど登場とうじょうしない[22]。

普通ふつうでない性的せいてき活動かつどうをかなり細こまかく描写びょうしゃした最初さいしょのサイエンス・フィクションとして、オラフ・ステープルドンの『オッド・ジョン』(1935) がある。ジョンは精神せいしん能力のうりょくが非常ひじょうに発達はったつしたミュータントで、当時とうじの普通ふつうのイギリス社会しゃかいが課かす規則きそくの多おおくに束縛そくばくされない。この小説しょうせつではジョンに付つき従したがう年上としうえの少年しょうねんをジョンが誘惑ゆうわくすることが暗示あんじされているが、その関係かんけいによってジョン自身じしんのモラルが傷きずつけられる[28]。

黄金おうごん時代じだい（1940 - 1950年代ねんだい）

[編集へんしゅう]

サイエンス・フィクションの黄金おうごん時代じだいには[27]、このジャンルが同性愛どうせいあいという「主題しゅだい全体ぜんたいを決然けつぜんと無視むしした」とジョアンナ・ラスは述のべている[29]。しかし1950年代ねんだいになってサイエンス・フィクションとファンタジーの読者どくしゃ層そうの年齢ねんれいが上あがり、フィリップ・ホセ・ファーマーやシオドア・スタージョンといった作家さっかがよりあからさまな性的せいてき描写びょうしゃを行おこなえるようになった。しかし1960年代ねんだい末まつまで、他たの作家さっかが性せいや性せい役割やくわりのあり方かたを描えがくことは滅多めったになく、性的せいてき問題もんだいをあからさまに描えがくこともなかった[2][14]。LGBT的てきなキャラクターは「男おとこを嫌きらうアマゾネス」のような誇張こちょうされた形かたちで描えがかれることが多おおく、同性愛どうせいあいを好意こうい的てきあるいは非ひステレオタイプ的てきに描えがこうとすると敵意てきいを向むけられた[30]。

スタージョンはサイエンス・フィクションの黄金おうごん時代じだいに、当時とうじの社会しゃかい規範きはんを無視むしした愛あいの重要じゅうよう性せいを強調きょうちょうした作品さくひんを多数たすう書かいた。Universe 誌しに掲載けいさいされた短編たんぺん「たとえ世界せかいを失うしなっても」(1953)cでは、異い星ほし人じん逃亡とうぼう者しゃと人間にんげん男性だんせいの禁断きんだんの同性愛どうせいあいを描えがいている。Universe 誌しの表紙ひょうしには "[His] most daring story"（最もっとも大胆だいたんなストーリー）という惹句が書かかれていた[31]。その同性愛どうせいあいの扱あつかい方かたは繊細せんさいで、当時とうじのサイエンス・フィクションとしては珍めずらしく、今いまではサイエンス・フィクションにおける同性愛どうせいあいの描写びょうしゃのマイルストーンとされている[32]。ディレイニーが明あかした逸話いつわによれば、スタージョンは最初さいしょに編集へんしゅう者しゃジョン・W・キャンベルに原稿げんこうを送おくったが、キャンベルはそれをボツにしただけでなく、他たの編集へんしゅう者しゃに片かたっ端ぱしから電話でんわをし、その原稿げんこうを採用さいようしないように言いったという[33][34]。後のちにスタージョンが書かいた「ミドリザルとの情事じょうじ」は、一般いっぱんに典型てんけいと思おもわれている同性愛どうせいあい者しゃ像ぞうを探究たんきゅうした作品さくひんで、1960年ねんの『ヴィーナス・プラスX』は単一たんいつの性せいしかない社会しゃかいを舞台ぶたいにしており、主人公しゅじんこうのホモフォビアを批判ひはん的てきに描えがいている[22]。

同性愛どうせいあい社会しゃかいのイメージは、多おおくのSF作家さっかにとってネガティブであり続つづけた。例たとえば、PLAYBOY誌しに掲載けいさいされたチャールズ・ボーモントの短編たんぺん「しのび逢あい」(1955) は、人口じんこう過剰かじょうによって異い性愛せいあいが世界せかいから根絶こんぜつされるという設定せっていであり、非ひ人道的じんどうてきな同性愛どうせいあい者しゃが少数しょうすうの異性愛者いせいあいしゃを迫害はくがいしはじめる物語ものがたりである。アンソニー・バージェスの『見込みこみない種子しゅし』(1962) では、公式こうしきな雇用こようのためには同性愛どうせいあい者しゃであることが必須ひっすとなっている社会しゃかいを描えがいている。バージェスはこれを異常いじょう事態じたいの一いち面めんとして扱あつかっており、他ほかにも暴力ぼうりょく的てきな戦闘せんとうや自然しぜん破壊はかいを描えがいている[22]。

このジャンルの作家さっかとされないこともあるが、ウィリアム・S・バロウズはサイエンス・フィクションやファンタジーのように現実げんじつ世界せかいとはかけ離はなれた超ちょう現実げんじつ主義しゅぎ的てきな物語ものがたりを書かいた。1959年ねんの作品さくひん『裸はだかのランチ』は、反はん権威けんい主義しゅぎ的てき活動かつどうとしてドラッグと同性愛どうせいあいを結むすび付つけている[1]。

ニューウェーブ時代じだい（1960 - 1970年代ねんだい）

[編集へんしゅう]
1960年代ねんだい末まつから1980年ねんまでの十じゅう数すう年間ねんかん、サイエンス・フィクションとファンタジーで同性愛どうせいあいを扱あつかった作品さくひんの数かずはそれ以前いぜんの作品さくひん数すうの倍ばい以上いじょうにもなった。
Eric Garber, Lyn Paleo, "Preface" in Uranian worlds.[35]

1960年代ねんだい末まつまでにサイエンス・フィクションとファンタジーは、市民しみん権けん運動うんどうやカウンターカルチャーの発生はっせいによってもたらされた変化へんかを反映はんえいしはじめた[36]。これらのジャンル内ないでは、そのような変化へんかが「ニューウェーブ」と呼よばれる運動うんどうに組くみ入いれられた[27]。ニューウェーブとは、テクノロジーについてはより懐疑かいぎ的てきで、社会しゃかい的てきにはより解放かいほうされ、文体ぶんたいの実験じっけんにより興味きょうみを抱だいた運動うんどうである[36]。ニューウェーブの作家さっかたちは、外そとの宇宙うちゅうよりも「内うちなる宇宙うちゅう (inner space)」に興味きょうみを持もっていた。彼かれらは性せい描写びょうしゃに対たいしてそれまでの作家さっかほど保守ほしゅ的てきではなく、性せい役割やくわりの再考さいこうや性的せいてきマイノリティの社会しゃかい的てき立場たちばといったことにより共感きょうかん的てきである。マイケル・ムアコック（New Worlds 誌しの編集へんしゅう長ちょう）などのニューウェーブの編集へんしゅう者しゃ・作家さっかの影響えいきょう下か、性せいやジェンダーの新あらたなあり方かたの共感きょうかん的てき描写びょうしゃがサイエンス・フィクションやファンタジーで増ふえていき、普通ふつうのことになっていった[2][36][22]。ゲイのイメージの導入どうにゅうはまた、1960年代ねんだいのレズビアン-フェミニストとゲイの解放かいほう運動うんどうの影響えいきょうに帰きされる[37]。1970年代ねんだいには、SFコミュニティとその作家さっかたちの中なかでもレズビアンやゲイが存在そんざい感かんを増ました。主おもな同性愛どうせいあい者しゃの作家さっかとして、ジョアンナ・ラス、トマス・M・ディッシュ、サミュエル・R・ディレイニーがいる[38]。

フェミニストSFの作家さっかたちは、同性愛どうせいあいや両りょう性愛せいあい、あるいは様々さまざまなジェンダーモデルが慣習かんしゅうとなっている文化ぶんかを想像そうぞうした[2]。ジョアンナ・ラスの『フィーメール・マン』(1975)や短編たんぺん「変革へんかくのとき」では、男性だんせい抜ぬきで子孫しそんを残のこしていく女性じょせいだけのレズビアン社会しゃかいが描えがかれており、大おおきな影響えいきょうを及およぼした[37]。サイエンス・フィクションに過激かげきなレズビアン・フェミニズムを導入どうにゅうした責任せきにんの大だい部分ぶぶんはラスにある[39]。彼女かのじょはレズビアンであることを公表こうひょうしたことがキャリアや本ほんの売うれ行ゆきに悪影響あくえいきょうを及およぼしたとしている[11]。同様どうようのテーマはジェイムズ・ティプトリー・Jr.の短編たんぺん「ヒューストン、ヒューストン、聞きこえるか？」dにも見みられ、病気びょうきによって男性だんせいが絶滅ぜつめつした後のちの女性じょせいだけの社会しゃかいを描えがいている。その社会しゃかいでは戦争せんそうのような「男性だんせい」特有とくゆうの問題もんだいがないと、ステレオタイプに描えがかれているが、同時どうじに停滞ていたいした社会しゃかいであることが描えがかれている。女性じょせいはクローニングで繁殖はんしょくし、男性だんせいを滑稽こっけいなものと考かんがえている。ティプトリーは男性だんせい名めいのペンネームを使つかい、正体しょうたいをかくして活動かつどうしていた両りょう性愛せいあい者しゃの女流じょりゅう作家さっかで[40][41]、性せいを主要しゅようなテーマとしていた[2]。

レズビアンとは無縁むえんなフェミニズムのユートピアも描えがかれている。アーシュラ・K・ル＝グウィンの『闇やみの左手ひだりて』(1969) は特殊とくしゅな性別せいべつのあり方かたを描えがいており、個々ここの人ひとは「男性だんせい」でも「女性じょせい」でもなく誰だれでも子こを産うむことができる両性りょうせい具有ぐゆう者しゃの世界せかいである[2]。ル＝グウィンの評論ひょうろん集しゅう『夜よるの言葉ことば ファンタジー・SF論ろん』で彼女かのじょは「ゲセン人じん（『闇やみの左手ひだりて』に登場とうじょうする両性りょうせい具有ぐゆうの種族しゅぞく）を全まったく不注意ふちゅういに異性愛者いせいあいしゃとしてしまった……（同性愛どうせいあいのオプションを）省略しょうりゃくしたことは、性愛せいあいといえば異性いせい愛あいだと認みとめたことになる。私わたしはこれをとても後悔こうかいしている」と記しるしている[42]。ル＝グウィンは作品さくひんの中なかで様々さまざまな性せいのあり方かたを探究たんきゅうし[43]、さらにSFが伝統でんとう的てきでない同性愛どうせいあいを許ゆるす可能かのう性せいを試ためすような作品さくひんを多数たすう書かいた[44]。例たとえば、「九ここのつのいのち」e はクローン間あいだの両性りょうせいの結むすびつきを描えがいている[22][45]。1970年代ねんだいに活躍かつやくしたジョン・ヴァーリイの作品さくひんには性的せいてきテーマと流動的りゅうどうてきなジェンダーが描えがかれている[2]。その作品さくひんの多おおくに同性愛どうせいあいやゲイやレズビアンへの言及げんきゅうがある[46]。彼かれの《八はち世界せかい》に属ぞくする作品さくひんでは、人類じんるいが簡単かんたんに性せい転換てんかんできる技術ぎじゅつを開発かいはつしたという設定せっていである。短編たんぺん「選択せんたくの自由じゆう」では、その技術ぎじゅつが登場とうじょうした初期しょきのホモフォビアを描えがいているが、その後ごは人間にんげん関係かんけいが劇的げきてきに変化へんかし、最終さいしゅう的てきに両性りょうせい性せいが社会しゃかい慣習かんしゅうとなる[47]。また《ガイア》三さん部ぶ作さくでは主人公しゅじんこうがレズビアンで、どの登場とうじょう人物じんぶつも多おおかれ少すくなかれ両りょう性愛せいあい者しゃである[48]。

サミュエル・R・ディレイニーはゲイであることを公表こうひょうした最初さいしょのサイエンス・フィクション作家さっかの1人ひとりである[12][49]。初期しょき作品さくひんではゲイについて性的せいてき描写びょうしゃをするのではなく、ゲイの「感受性かんじゅせい」という面めんを描えがいていた。いくつかの作品さくひんでは同性愛どうせいあいや同性どうせいの交際こうさい関係かんけいがはっきりと暗示あんじされているが、『バベル‐17』(1966) では女性じょせい主人公しゅじんこうが男性だんせい2人にんと結婚けっこんしているという設定せっていで一種いっしゅのカモフラージュを施ほどこしている。その3人にんが互たがいに愛情あいじょうを抱だいているということが前面ぜんめんに描えがかれ、3人にんの間あいだの性行為せいこういは直接ちょくせつ説明せつめいされていない。最もっとも有名ゆうめいなSF長編ちょうへん『ダールグレン』(1975) では、様々さまざまな性せい習慣しゅうかんを持もつ登場とうじょう人物じんぶつが描えがかれている[50]。ここでも性行為せいこういは作品さくひんの中心ちゅうしんではないが、SFとして初はじめて明示めいじ的てきに説明せつめいされたゲイの性せいの場面ばめんがあり、ディレイニーは多種たしゅ多様たような動機どうきと行動こうどうによって登場とうじょう人物じんぶつを描えがき出だしている[51]。

ディレイニーのネビュラ賞しょう受賞じゅしょう作品さくひん「然しかりそしてゴモラ」は、去勢きょせいされた人間にんげんの宇宙うちゅう飛行ひこう士したちを描えがき、彼かれらに性的せいてきに順応じゅんのうする人々ひとびとを描えがいている。新あらたなジェンダーとその結果けっか生しょうじる性的せいてき嗜好しこうを想像そうぞうすることで、読者どくしゃに距離きょりをおいて現実げんじつ世界せかいを考察こうさつさせている。同おなじくネビュラ賞しょう受賞じゅしょうの「時ときは準じゅん宝石ほうせきの螺旋らせんのように」もゲイが登場とうじょうしており、アメリカではそれらの作品さくひんが短たん編集へんしゅう Aye, and Gomorrah, and other stories にまとめられている[22]。ディレイニーはこれらのトピックを扱あつかったことで出版しゅっぱん流通りゅうつう企業きぎょうから検閲けんえつされそうになったことがある[2]。その後ごゲイが中心ちゅうしん的てきテーマとなって論争ろんそうの的まととなり[52]、サイエンス・フィクションとゲイ・ポルノの境界きょうかい線せんをぼやかすようになった[53]。Return to Neveryon シリーズはディレイニーにとって初はじめてアメリカで大手おおて出版しゅっぱん社しゃから出版しゅっぱんされた作品さくひんで、AIDSの衝撃しょうげきを扱あつかっている[54]。またディレイニーは長年ながねんのゲイ&レズビアン文学ぶんがくへの貢献こうけんに対たいしてウィリアム・ホワイトヘッド記念きねん賞しょうを授与じゅよされた[55]。

同性愛どうせいあい者しゃに関かんする多おおくのサイエンス・フィクションを通読つうどくしたとき、一種いっしゅのファッショナブルな自由じゆう主義しゅぎで少数しょうすうの多少たしょうなりとも効果こうか的てきな試こころみがあるだけのステレオタイプなシステムと見みることしかできない。
Samuel Delany, "Introduction" in Uranian worlds.[7]

LGBTテーマを扱あつかった著名ちょめいなSF作家さっかの作品さくひんとしては、ロバート・A・ハインラインの『愛あいに時間じかんを』(1973) がある。この作品さくひんでは主要しゅよう登場とうじょう人物じんぶつが同性愛どうせいあいが将来しょうらい自由じゆうとなることに強つよい賛意さんいを表明ひょうめいするが、生殖せいしょくのための性せいは理想りそうとして保持ほじされ続つづけるべきだとしている[2][44]。『異い星ほしの客きゃく』(1961)では、女性じょせいの両りょう性愛せいあいが単たんなる快こころよい刺激しげきとして描えがかれ、男性だんせいの同性愛どうせいあいは「間あいだ違ちがい」として哀あわれに描えがかれている[56]。ハインラインの性せいの扱あつかい方かたは、トマス・M・ディッシュの評論ひょうろん "The Embarrassments of Science Fiction" で論ろんじられている[57]。ディッシュは1968年ねんにゲイであることを公表こうひょうしている。同性愛どうせいあい的てき傾向けいこうは詩しによく現あらわれており、長編ちょうへん『歌うたの翼つばさに』(1979) にもあらわれている。他たの作品さくひんにも両りょう性愛せいあい者しゃが登場とうじょうする。『334』ではゲイを "republicans" と呼よび、異性愛者いせいあいしゃを "democrats" と呼よんでいる。しかしディッシュはゲイ・コミュニティのために作品さくひんを書かこうとしなかった[58]。

エリザベス・A・リンはレズビアンであることを公表こうひょうしているサイエンス・フィクションおよびファンタジーの作家さっかで、同性愛どうせいあい者しゃを主人公しゅじんこうとした作品さくひんをいくつも書かいている[59]。《アラン史し略りゃく》シリーズ (1979–80) は第だい1作さくが世界せかい幻想げんそう文学ぶんがく大賞たいしょうを受賞じゅしょうしたが、文化ぶんか的てき背景はいけいの平凡へいぼんな一部いちぶとして同性愛どうせいあいを描えがいた初はじめてのファンタジー長編ちょうへんであり、同性愛どうせいあいを明確めいかくかつ共感きょうかん的てきに描えがいている[60]。また第だい3部ぶではレズビアンを特とくに描えがいている[59]。SF作品さくひん『遥はるかなる光ひかり』(1978) では、2人ふたりの男性だんせい間あいだの同性愛どうせいあいを描えがいている[61]。また、その原題げんだい "A Different Light" はLGBT専せん門もんの書店しょてんチェーンの名前なまえになっている[62][63]。レズビアンの魔法まほうものの短編たんぺん「月つきを愛あいした女おんな」も世界せかい幻想げんそう文学ぶんがく大賞たいしょうを受賞じゅしょうしており、アメリカでは同性愛どうせいあいを扱あつかったスペキュレイティブ・フィクションの短たん編集へんしゅうの表題ひょうだい作さくとなっている[59][64]。

現代げんだいのSF（ニューウェーブ以降いこう）

[編集へんしゅう]
同性愛どうせいあい者しゃは最近さいきんになってやっとSF界かいで異質いしつなものではなくなった。実際じっさい、我々われわれは「代替だいたいの性別せいべつ」を描えがくストーリーのちょっとした出版しゅっぱんブームも経験けいけんした。それにもかかわらず、登場とうじょう人物じんぶつがストーリー内ないで異質いしつであるように、我々われわれも世界せかいの中なかで異質いしつであり続つづける。
Wendy Pearson, Science Fiction Studies.[65]

1960年代ねんだいと70年代ねんだいにおける境界きょうかい拡張かくちょうの後のち、同性愛どうせいあいはさらに広ひろく受うけ入いれられ、普通ふつうのSFのストーリー内ないでほとんどコメントなしに取とり入いれられることが多おおくなった。これは、デイヴィッド・ジェロルド（英語えいご版ばん）、ジェフ・ライマン[16]、ニコラ・グリフィス、メリッサ・スコット（英語えいご版ばん）[66]といった同性愛どうせいあい者しゃであることを公表こうひょうする作家さっかが増ふえたことでも助たすけられた[22]。1980年代ねんだいになると、あからさまなホモフォビアは多おおくの読者どくしゃに受うけ入いれられるものではなくなった[22]。しかし、非ひ現実げんじつ的てきなレズビアンの描写びょうしゃは、ジャンル作品さくひん中ちゅうの快こころよい刺激しげきとして使つかわれ続つづけている[67]。1990年代ねんだいになると、代替だいたいの性せいを描えがくストーリーが再ふたたび流行りゅうこうした[65]。

1980年代ねんだい中ちゅうごろに生うまれたサイバーパンクは、大だい部分ぶぶんが異い性愛せいあい主義しゅぎ的てきで男性だんせい至上しじょう主義しゅぎ的てきだと見みられているが、一部いちぶ評論ひょうろん家かによりフェミニストおよび「クィア」の観点かんてんからの解釈かいしゃくが討論とうろんされている[68][69]。レズビアン作家さっかのメリッサ・スコットはLGBTの登場とうじょう人物じんぶつを取とり入いれたサイバーパンク作品さくひんをいくつか書かいており、ラムダ文学ぶんがく賞しょうを受賞じゅしょうした Trouble and Her Friends (1994) と Shadow Man (1995) などがある。後者こうしゃは Gaylactic Spectrum Hall of Fame に入はいっている[70][71]。評者ひょうしゃはスコットの作品さくひんを、サイバーパンクの道具立どうぐだてと政治せいじ的てきテーマを混まぜるには「あまりにも同性愛どうせいあい的てき」だと評ひょうした[66]。スコットの他ほかのSF作品さくひんにもLGBTのテーマが含ふくまれている。彼女かのじょはSFを使つかって同性愛どうせいあいのテーマについて書かいているのだと語かたっており、その理由りゆうとしてSFというジャンルによってLGBTの人々ひとびとの扱あつかいが現実げんじつ世界せかいと異ことなる状況じょうきょうを設定せっていでき、読者どくしゃが差別さべつ的てき習慣しゅうかんを告発こくはつされたように感かんじずに距離きょりを置おいてそのテーマを考察こうさつできるからだとしている[66]。

1983年ねんに Eric Garber と Lyn Paleo が編集へんしゅうした Uranian Worlds は、LGBTをテーマとするサイエンス・フィクション文学ぶんがくについての権威けんい的てきな手引てびき書しょである。同書どうしょは1990年ねん以前いぜんに出版しゅっぱんされたサイエンス・フィクション文学ぶんがくをカバーしており（第だい2版はんが1990年ねんに出版しゅっぱんされている）、各かく作品さくひんについて簡単かんたんなレビューと解説かいせつがある[72][73]。

1980年代ねんだい以降いこう、LGBTをテーマとするサイエンス・フィクションのアンソロジーがいくつか出版しゅっぱんされており、その最初さいしょの1つが Jeffrey M. Elliot 編集へんしゅうの Kindred Spirits (1984) である。そのようなアンソロジーはLGBTの中なかでも特定とくていのテーマに集中しゅうちゅうして編集へんしゅうされており、例たとえば New Exploits of Lesbians シリーズはファンタジーやホラーにおけるレズビアンの活躍かつやくするストーリーばかりを集あつめている。ニコラ・グリフィスと Stephen Pagel の編集へんしゅうした Bending the Landscape シリーズは全ぜん3巻かんで、巻まきごとにそれぞれサイエンス・フィクション、ファンタジー、ホラーの作品さくひんを集あつめている。また、ホラーを集あつめた Michael Rowe の Queer Fear もある。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズの The Tough Guide to Fantasyland にファンタジー用語ようごとして gay mages（ゲイの魔法使まほうつかい）という項目こうもくがでてくるほど、ゲイの登場とうじょう人物じんぶつは一般いっぱん化かした[74]。マーセデス・ラッキーの作品さくひんにもそのような登場とうじょう人物じんぶつが見みられ[75]、ラムダ文学ぶんがく賞しょうを受賞じゅしょうした《最後さいごの魔法使まほうつかい者しゃ》三さん部ぶ作さく (1989-91) では主人公しゅじんこうたちがゲイで[1]、魔法まほうを使つかえる。彼かれらの関係かんけいが物語ものがたりの中核ちゅうかくであり、架空かくうの国くにヴァルデマールが舞台ぶたいとなっている。これを含ふくむ《ヴァルデマール年代ねんだい記き》は若わかい読者どくしゃに異い性愛せいあい的てきでない役割やくわりモデルを提供ていきょうしている[76]。

デイヴィッド・ジェロルド（英語えいご版ばん）はゲイであることを公表こうひょうしているサイエンス・フィクション作家さっかで、LGBTをテーマとする作品さくひんをいくつか書かいている。The Man Who Folded Himself はタイムトラベル（実際じっさいには多た世界せかい解釈かいしゃく的てきなパラレルワールド間あいだの旅行りょこう）を通とおして様々さまざまなバージョンの自分じぶん自身じしんと愛あいに陥おちいるというナルシスト的てきな話はなしで、中なかには女性じょせい版ばんの自分じぶんやレズビアン版ばんの自分じぶんも登場とうじょうする（主人公しゅじんこう本人ほんにんはゲイ）[77]。Jumping Off the Planet (2000) にもゲイが登場とうじょうする。ジェロルドは半はん自伝じでん的てき短編たんぺん "The Martian Child" (1994) でネビュラ賞しょうを受賞じゅしょうした。ゲイの男性だんせいが子こどもを養子ようしにする話はなしである。この短編たんぺんは後のちに長編ちょうへん化かされ、映画えいが化か (en) もされたが、映画えいがでは主人公しゅじんこうがゲイではなくなっており、批判ひはんされた[78][79][80]。

ジェフ・ライマンはLGBTのキャラクターが登場とうじょうする一連いちれんの小説しょうせつを書かいている。The Child Garden (1989) はレズビアンの女性じょせいが主人公しゅじんこうで、自身じしんの遺伝子いでんし操作そうさへの抵抗ていこう感かんから未来みらい社会しゃかいになじめず、しだいに同おなじように疎外そがいされたレズビアンたちとの関係かんけいを深ふかめていく。Lust は、自身じしんの性的せいてき空想くうそうがなぜか実現じつげんしてしまうゲイの男おとこの話はなしである。『夢ゆめの終おわりに…』(1992) にはAIDSのゲイの俳優はいゆうや虐待ぎゃくたいによって精神せいしん障害しょうがいを抱かかえる子こどもが登場とうじょうし、『オズの魔法使まほうつかい』の本ほんや映画えいがで親交しんこうを深ふかめて行いく[81]。ローカス誌しのインタビューでライマンは、ゲイとSFの市場いちばは互換ごかんではないと主張しゅちょうした。「1990年ねんにレッテルを貼はられて嫌いやなのはゲイ作家さっかかSF作家さっかかと聞きかれていたら、ゲイと答こたえていただろう。そんなことをされたら市場いちばで死しんだも同然どうぜんだった。そして『夢ゆめの終おわりに…』が出でた… 彼かれらはそれを書店しょてんのゲイコーナーにもって行いき、ゲイ雑誌ざっしに記事きじを書かかせたが、SFだとは言いわなかった。そのとき、サイエンス・フィクション作家さっかであることはゲイ作家さっかであることよりも悪わるいことなんだと気きづいた」[16]

ハリー・ポッターシリーズの脇役わきやくであるアルバス・ダンブルドアは後のちにゲイであることが明あかされた。しかし、シリーズ内ないでは全まったくそれに触ふれていないため、ちょっとした議論ぎろんが巻まき起おこった[82]。

漫画まんが

[編集へんしゅう]

20世紀せいきの大半たいはん、アメリカではコミックが主おもに子こども向むけであることを考慮こうりょし、同性愛どうせいあい的てき関係かんけいが描えがかれることはなかった。1989年ねんまで、コミックス倫理りんり規定きてい委員いいん会かい (CCA) がアメリカ国内こくないのニューススタンドで売うられるコミックについて事実じじつ上じょうの検閲けんえつを行おこない、同性愛どうせいあいを示唆しさするようなものは全すべて禁きんじていた[83]。あからさまな同性愛どうせいあいをテーマとした作品さくひんは、CCAの検閲けんえつを通とおらないアンダーグラウンド・コミックスやオルタナティヴ・コミックでまず見みられるようになった。

フレデリック・ワーサムの Seduction of the Innocent は、コミック制作せいさく者しゃは子こどもに対たいして暴力ぼうりょくと性せいについて悪影響あくえいきょうを与あたえようとしていると主張しゅちょうしたもので、その中なかには潜在せんざい的てき同性愛どうせいあいもあるとしていた。ワーサムは、ワンダーウーマンの強つよさと自立じりつ心しんは、彼女かのじょがレズビアンだからだと主張しゅちょうし[84]、「バットマンのようなストーリーは、子こどもの同性愛どうせいあい的てき空想くうそうを刺激しげきするかもしれない」としている[85]。

近年きんねん、主要しゅようなスーパーヒーローもののコミックにもLGBTのキャラクターが登場とうじょうすることが増ふえている。しかし、あくまでも脇役わきやくであり、同性愛どうせいあいのキャラクターの扱あつかいについて批判ひはんも生しょうじている[86]。

マーベル

[編集へんしゅう]

マーベル・ユニバース初はつのLGBTの主要しゅようキャラクターはアルファフライトのノーススターで、主流しゅりゅうコミックの中なかでは最もっとも有名ゆうめいである。1979年ねん、マーベル・コミックからアルファフライトの初期しょきメンバーの1人ひとりとして登場とうじょうし、1983年ねんの7話わと8話わでゲイであることが示唆しさされているが、明確めいかくに記しるされていなかった。女性じょせいに無関心むかんしんなのは、スキーの世界せかいチャンピオンになることに夢中むちゅうだからとされていた[87][88]。1992年ねんの106話わでついにゲイであることが明あかされ、全国ぜんこく的てきに大おおきく報道ほうどうされた[89]。

2002年ねん、マーベル・コミックは Marvel MAX というインプリントで The Rawhide Kid を復活ふっかつさせ[90]、主人公しゅじんこうがゲイだと明あかしている最初さいしょのコミックとなった[91]。Rawhide Kid のゲイとしての物語ものがたりは Slap Leather と呼よばれている。CNN.com の記事きじによれば、そのキャラクターの性的せいてき嗜好しこうは婉曲えんきょく表現ひょうげんと駄洒落だじゃれで間接かんせつ的てきに伝つたえられており、コミックのスタイル全体ぜんたいがゲイっぽさを醸かもし出だしているという[91]。保守ほしゅ的てきな団体だんたいが子こどもへの悪影響あくえいきょうがあると主張しゅちょうしたため、コミックのカバーには "Adults only" のラベルが付つけられた。

保守ほしゅ的てき団体だんたいの抗議こうぎに呼応こおうして、マーベルはゲイのキャラクターが活躍かつやくする全ぜんシリーズに "Adults Only" のラベルを付つけるという方針ほうしんを打うち出だした。しかし2006年ねん、マーベルの編集へんしゅう長ちょう Joe Quesada は、その方針ほうしんが既すでに無効むこうになっていると主張しゅちょうした[92]。実際じっさい、GLAADメディア賞しょうの Best Comic Book Award を受賞じゅしょうしたスーパーヒーロー・コミック Young Avengers にはゲイが登場とうじょうしているが、"Adults Only" のラベルなしで普通ふつうに販売はんばいされていた[92][93]。

DC

[編集へんしゅう]

DCコミックスはマーベルに比くらべるとLGBTのキャラクターの描写びょうしゃが多おおいとされているが、そのステレオタイプな描えがき方かたには批判ひはんもある。1941年ねんに登場とうじょうしたスーパーヒーロー Firebrand は、そのピンクとシースルーのコスチュームから初期しょきのLGBTキャラクターの一いち例れいとされることもある[94]。ライターのロイ・トーマスは、Firebrand が仲間なかまの Slugger Dunn と同性愛どうせいあい関係かんけいにあることを示唆しさするフキダシ（セリフではなく登場とうじょう人物じんぶつが考かんがえていることとして）を書かいたことがあるが[94]、そういったヒントがサブテキスト以上いじょうのものになったことはない。より最近さいきんの例れいとして Midnighter がある。バットマン風ふうの Midnighter は、スーパーヒーローのチーム The Authority のメンバーだったとき、スーパーマン風ふうの Apollo と同性愛どうせいあい関係かんけいにあるとされた[95]。Midnighter と Apollo は後のちに結婚けっこんし、女おんなの子こを養子ようしとした。2006年ねん、DCコミックスはバットウーマンのレズビアン版ばんを発表はっぴょうし、注目ちゅうもくを集あつめた[96][97][98]。ただし、レズビアンであると明あかされているキャラクターとしては、ゴッサム・シティの警官けいかん Renee Montoya がすでにいる[99][100]。

さらに、有名ゆうめいなスーパーヒーローのコミックでキャラクター同士どうしの同性愛どうせいあい関係かんけいを勘繰かんぐる者ものもおり、論争ろんそうとなってきた。特とくにバットマンとロビンの関係かんけいが取とり沙汰ざたされているが、制作せいさく者しゃは否定ひていしている[101]。心理しんり学者がくしゃフレデリック・ワーサムは Seduction of the Innocent (1954) の中なかで、「バットマンのストーリーは心理しんり学的がくてきには同性愛どうせいあい」だとし、「年上としうえのバットマンとその若わかい友人ゆうじんであるロビンの冒険ぼうけんに同性愛どうせいあい的てきな微妙びみょうな雰囲気ふんいき」が見みられると主張しゅちょうした[85]。そのため逆ぎゃくに、同性愛どうせいあいを疑うたがわれた初はつの架空かくうのキャラクターとして同性愛どうせいあい者しゃたちに注目ちゅうもくされることにもなり、1960年代ねんだいのテレビシリーズは「ホモの試金石しきんせき」として注目ちゅうもくされた[102]。フランク・ミラーはバットマンとジョーカーの関係かんけいを「ホモフォビア的てき悪夢あくむ」と評ひょうし[103]、バットマンが戦たたかいの中なかで性欲せいよくを昇華しょうかさせているとした[103]。

バットマンの同性愛どうせいあい的てき解釈かいしゃくを続つづける者ものもいる。例たとえば2000年ねん、Christopher York が論文ろんぶん All in the Family: Homophobia and Batman Comics in the 1950s（ファミリーの全すべて: 1950年代ねんだいのホモフォビアとバットマンのコミック）にバットマンの4つのコマの掲載けいさい許可きょかを求もとめたが、DCコミックスはこれを拒絶きょぜつした[104]。2005年ねん夏なつ、画家がか Mark Chamberlain はバットマンとロビンを示唆しさ的てきかつ性的せいてきに露骨ろこつなポーズで描えがいた水彩すいさい画がをいくつか展示てんじした[105]。DCコミックスは、その作品さくひんの販売はんばい停止ていしと残のこっている作品さくひんの引渡ひきわたしおよびそれまでの利益りえきを要求ようきゅうして、画家がかとギャラリーを法的ほうてきに訴うったえると通告つうこくした[106]。

日本にっぽんの漫画まんが

[編集へんしゅう]

やおい（ボーイズラブ、BL）と百ひゃく合ごう（ガールズラブ、GL）は、日本にっぽんでの同性愛どうせいあいをテーマとするジャンルで、漫画まんがに限かぎらず様々さまざまなメディアで存在そんざいする。やおいと百ひゃく合ごうは日本にっぽん以外いがいにも広ひろまっており、様々さまざまな国くにの言語げんごで入手にゅうしゅ可能かのうである。やおいと百ひゃく合ごうのキャラクターは自みずから同性愛どうせいあい者しゃあるいは両りょう性愛せいあい者しゃだと認識にんしきしているわけではない[107][108][109]。多おおくの漫画まんがやアニメと同様どうよう、SFやファンタジーの世界せかい観かんを採用さいようするのが一般いっぱん的てきである。例たとえば、1980年代ねんだいに始はじまったBL小説しょうせつの傑作けっさく[110]とされる『間あいだの楔くさび』は、サイエンス・フィクション的てきなカースト制せいを描えがいている。『シムーン』もサイエンス・フィクションとして描えがかれており[111]、「百ひゃく合ごう」アニメとして作つくられたわけではない[112]。

「やおい」は登場とうじょう人物じんぶつのステレオタイプかつホモフォビア的てき描写びょうしゃがLGBTの人々ひとびとから批判ひはんされてきた[113][114][115][116]。また、同性愛どうせいあいの問題もんだいを真剣しんけんに扱あつかっていないと批判ひはんされてきた[114][117]。ホモフォビアも問題もんだいとして提示ていじするわけではなく[118]、ドラマを盛もり上あげるための道具どうぐであり[119]、愛情あいじょうの純粋じゅんすいさを示しめす道具どうぐである[114]。Matt Thorn は、BLは空想くうそう物語ものがたりであって、政治せいじ的てきテーマを強つよく打うち出だすことは読者どくしゃをうんざりさせるだろうと示唆しさした[120]。評論ひょうろん家かは、このジャンルがクィアな「美少年びしょうねん」を通とおして異い性愛せいあい主義しゅぎに挑戦ちょうせんしているとしている[121][122]。

また、薔薇ばらと呼よばれる漫画まんがのスタイルもあり、ゲイの作者さくしゃが大人おとなのゲイ向むけに書かくのが一般いっぱん的てきである。「薔薇ばら」は「やおい」に比くらべてテーマが現実げんじつ的てきなことが多おおく、日本にっぽんにおけるホモフォビアや同性愛どうせいあいのタブーを認知にんちさせることを意図いとしている。西洋せいようでは「やおい」と「薔薇ばら」を一緒いっしょにして考察こうさつする評論ひょうろん家かがいるが、作家さっかやファンは別べつのジャンルだと見みなしている[123]。

映画えいがとテレビ

[編集へんしゅう]

一般いっぱんにテレビや映画えいがにおけるスペキュレイティブ・フィクションは、文学ぶんがくに比くらべれば同性愛どうせいあいの描写びょうしゃという点てんで遅おくれている[124]。多おおくの場合ばあい、基本きほんは異性いせい愛あいである。異種いしゅ間あいだや異い人種じんしゅ間あいだの関係かんけいはよく描えがかれるが、LGBT的てきな関係かんけいの描写びょうしゃはそれよりも少すくない。

映画えいが

[編集へんしゅう]

映画えいがでLGBTのキャラクターがよく見みられるようになったのは1980年代ねんだいである[124]。1920年代ねんだい末まつから1930年代ねんだい初はじめごろの映画えいがには、当時とうじの自由じゆうな姿勢しせいを反映はんえいして性的せいてきなほのめかしや同性愛どうせいあいへの言及げんきゅうが見みられたが[125]、1930年代ねんだいから1968年ねんまでアメリカの映画えいが業界ぎょうかいはイエズス会かいの聖職せいしょく者しゃが書かいた検閲けんえつガイドラインであるヘイズ・コードに従したがっていた[126][127]。この規則きそくは一般いっぱん観衆かんしゅうに見みせるものとして道徳どうとく的てきに容認ようにんできるのは何なにかを明確めいかくにしたもので、同性愛どうせいあいなどの性的せいてきな「逸脱いつだつ」への参照さんしょうは禁きんじられた。事実じじつ上じょう全すべてのアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく製せいの映画えいががこの規則きそくに従したがった[128]。他国たこくでも同様どうようの検閲けんえつを実施じっししており、例たとえばレズビアンの吸血鬼きゅうけつきが登場とうじょうする初はつの映画えいが『女おんなドラキュラ』(1936)[129]は、映画えいが『セルロイド・クローゼット』で述のべられているように全ぜん英えい映像えいぞう等級とうきゅう審査しんさ機構きこうで同性愛どうせいあい者しゃを「弱よわい者もの (a predatory weakness)」[130]として表現ひょうげんしているとして1935年ねんに上映じょうえい禁止きんしとされた。同どう機構きこうは「…『女おんなドラキュラ』は半はんダースほどの言葉ことばでその残忍ざんにんさを適正てきせいに表現ひょうげんすることが要求ようきゅうされる」と記しるしていた[131]。ホラー作家さっかアン・ライスは『女おんなドラキュラ』が自身じしんの同性愛どうせいあい的てき吸血鬼きゅうけつき小説しょうせつの発想はっそうの元もとになっているとし[132]、長編ちょうへん『呪のろわれし者しゃの女王じょおう』に出でてくるバーの店名てんめいを映画えいがの原題げんだいである "Dracula's Daughter" としている[133]。そのような検閲けんえつ下かで制作せいさくされた映画えいがは暗あんにほのめかす形かたちで同性愛どうせいあいを導入どうにゅうすることぐらいしかできず、カルトホラー映画えいが White Zombie などでそうしたことが若干じゃっかん議論ぎろんになった程度ていどだった[134][135]。

ヘイズ・コード以後いごの映画えいが界かいでは規則きそくが緩ゆるやかになり、性的せいてき描写びょうしゃもよりオープンになって、特とくに1980年代ねんだい以降いこうは露骨ろこつな性的せいてき描写びょうしゃが増ふえていったが[2]、それは根底こんていにある性的せいてき活動かつどうを探究たんきゅうするというよりも単たんに娯楽ごらく性せいを高たかめる方向ほうこうを目指めざしたものだった。ほとんどのスペキュレイティブ・フィクションの映画えいがにおけるセックス描写びょうしゃは単たんに快こころよい刺激しげきを提供ていきょうすることを意図いとしていた[2]。あるファンタジー映画えいがのレビューによれば、その10%-から15%がソフトコアポルノだとされている[136]。しかしその時点じてんでも、スペキュレイティブ・フィクションの映画えいがで同性愛どうせいあい者しゃが登場とうじょうすることは珍めずらしかった。ホラー映画えいがにセックスシーンはつきもので、軽かるく不ふ真面目まじめに描写びょうしゃされているため検閲けんえつも寛大かんだいだった。特とくに吸血鬼きゅうけつきは明あきらかに性的せいてきな暗喩あんゆとして描写びょうしゃされてきており、結果けっかとして1970年代ねんだい以降いこうレズビアンを暗あんに陽ひに示唆しさする吸血鬼きゅうけつき映画えいがが数多かずおおく制作せいさくされた。その根底こんていには初はつのレズビアン吸血鬼きゅうけつき小説しょうせつ「カーミラ」の影響えいきょうがある[137]。ハリウッドの吸血鬼きゅうけつきの元もと型かたともいえるドラキュラ伯爵はくしゃくをあからさまにゲイとして描えがいたコメディ映画えいが Does Dracula Suck? (1969) もある[137]。

同性愛どうせいあい映画えいがは少すくなく[138]、同性愛どうせいあい者しゃの登場とうじょうするサイエンス・フィクション映画えいがでも同性愛どうせいあい者しゃは脇役わきやくで、「ステレオタイプな、女々めめしく騒々そうぞうしい」脇役わきやくとして『インデペンデンス・デイ』(1996) にも登場とうじょうしている[139]。『インデペンデンス・デイ』は、男おとこ同士どうしの友情ゆうじょうに取とり囲かこまれる心配しんぱいと同性愛どうせいあい者しゃのパニックがメインテーマだと評ひょうされている[140]。なお、監督かんとくのローランド・エメリッヒはゲイであることを公表こうひょうしている。Cthulhu (2007) はH・P・ラヴクラフトの諸しょ作品さくひんがベースとなったホラー映画えいがである。その主要しゅようキャラクターはゲイで、そのことはテーマとは関係かんけいないが、そのキャラクターの心理しんりの展開てんかいを考かんがえる上うえでは重要じゅうようである。また、『Vフォー・ヴェンデッタ』では、全体ぜんたい主義しゅぎ的てきディストピアの犠牲ぎせいとして脇役わきやくにゲイとレズビアンが1人にんずつ登場とうじょうする。

テレビ

[編集へんしゅう]

LGBTのキャラクターがテレビでよく見みられるようになったのは1990年代ねんだいである[124]。1994年ねんのサイエンス・フィクション・テレビドラマ『バビロン5』に登場とうじょうする両りょう性愛せいあい者しゃスーザン・イワノバについて、シーズン2 (1995) で女性じょせいテレパスとの恋愛れんあい関係かんけいが明あかされている。Advocate誌しはこの関係かんけいをスタートレックの亜流ありゅうの中なかでも唯一ゆいいつの例外れいがいだとし、そういったSFドラマで「ゲイの生いき物もの」が描えがかれたことはないと記しるしている[141]。『バビロン5』はその後ごも未来みらいの同性愛どうせいあい関係かんけいを探究たんきゅうし続つづけ、シーズン4で男性だんせい同士どうしの結婚けっこんを描えがき、火星かせいへの秘密ひみつ任務にんむのカムフラージュとしてハネムーンを描えがいている[142]。

ファンタジーのテレビドラマ『ジーナ』(1995-01)では、女性じょせい主人公しゅじんこうジーナと相棒あいぼうの少女しょうじょガブリエルの親密しんみつさが描えがかれている。そこから一部いちぶのファンがレズビアンの関係かんけいを想像そうぞうし、ファンの間あいだではレズビアンの偶像ぐうぞうとなっているが、本編ほんぺんでそのようなことが描えがかれたことはない[143][144]。このシリーズは障壁しょうへきを取とり除のぞいた「草分くさわけ」とされており、LGBTのキャラクターが数すう人にん登場とうじょうした『バフィー 〜恋こいする十字架じゅうじか〜』[145]のようなドラマが制作せいさくされる道みちを拓ひらいた。有名ゆうめいなキャラクターとしてウィロー・ローゼンバーグがおり、そのパートナーとしてはタラ・マックレーとケネディがいる[146]。プライムタイムのテレビ番組ばんぐみで初はじめてレズビアンの「健全けんぜんな関係かんけい」を描えがいた点てんで賞賛しょうさんされているが、一方いっぽうでレズビアンのセックスの隠喩いんゆとして魔法まほうを使つかった点てんが批判ひはんされている[147]。ウィローとの和解わかいのセックスの直後ちょくごにタラが死しんだことで、「ホモフォビア的てき常套じょうとう手段しゅだん」だとしてLGBTコミュニティで抗議こうぎの声こえがあがった[147]。アンドリュー・ウェルズはゲイであることが匂におわされているが、明あかされていない[148]。このドラマシリーズは、『秘密ひみつ情報じょうほう部ぶトーチウッド』など後ごのSFドラマにも影響えいきょうを与あたえている[149][150]。また、LGBT関連かんれんの賞しょうをいくつも受賞じゅしょうし[151]、若わかい同性愛どうせいあい者しゃの描写びょうしゃにおける草分くさわけとされている[152][153]。

BBC Threeで2006年ねんに始はじまった『秘密ひみつ情報じょうほう部ぶトーチウッド』はイギリスのサイエンス・フィクションのテレビドラマで、長ながく続つづいている『ドクター・フー』シリーズの一部いちぶである。物語ものがたりのテーマはいくつかあり、その中なかにLGBTが含ふくまれている。様々さまざまなキャラクターの性的せいてき嗜好しこうが流動的りゅうどうてきに描えがかれており、その中なかで同性愛どうせいあいと両りょう性愛せいあいの関係かんけいを探究たんきゅうしている。キャラクターたちの性的せいてき柔軟じゅうなん性せいはあからさまに論ろんじられていないが、様々さまざまな方向ほうこう性せいが示しめされており[154]、サン紙しは『トーチウッド』の全ぜん登場とうじょう人物じんぶつが両りょう性愛せいあい者しゃだとしている[155]。制作せいさく者しゃのラッセル・T・デイヴィスは単一たんいつ性せいのキャラクターを予想よそうする視聴しちょう者しゃの先入観せんにゅうかんを裏切うらぎりたいとし、「政治せいじ的てきなものや退屈たいくつなものにせず、非常ひじょうに両りょう性愛せいあい的てきな番組ばんぐみにしようとしている。どのキャラクターがゲイなのかを定義ていぎできないように、障壁しょうへきを取とり壊こわしたい。我々われわれは、これはゲイのキャラクターだから男おとことだけ恋こいに落おちると考かんがえるのではなく、物事ものごとを混合こんごうし始はじめる必要ひつようがある」と述のべた[154]。デイヴィスによれば、ジャック・ハークネスは全ぜん性愛せいあい者ものだという。「彼かれは穴あなさえあれば何なんとでも性交せいこうするだろう。ジャックは人間にんげんを分類ぶんるいしない。彼かれがあなたに好意こういを持もてば、あなたとするだろう」[156]

現代げんだいのスペキュレイティブ・フィクションのテレビシリーズでLGBTキャラクターを多数たすう登場とうじょうさせることは一般いっぱん的てきではない。例たとえば《スタートレック》シリーズで同性愛どうせいあいが全まったく欠如けつじょしていることは、LGBTファンダムで弱点じゃくてんとされてきた[6][157]。中なかにはそれに抗議こうぎしてボイコット運動うんどうを計画けいかくした者ものもいる。LGBTのファンは、ジーン・ロッデンベリーが後のちに同性愛どうせいあいに寛容かんようであることとスタートレックにおける同性愛どうせいあい描写びょうしゃにも好意こうい的てきであることを述のべたが、実際じっさいにそのような描写びょうしゃはシリーズ内ないではごく稀まれだったと指摘してきしている[157]。

スタートレックのカノンの中なかで、テレビシリーズ内ないで公式こうしきにLGBTキャラクターと認識にんしきされている登場とうじょう人物じんぶつはいない。The International Review of Science Fiction 誌しの Gay and Lesbian Science Fiction 特集とくしゅう号ごうで、"Prisoners of Dogma and Prejudice: Why There Are no G/L/B/T Characters in Star Trek: Deep Space 9" という記事きじが掲載けいさいされた[158]。しかし、性せい同一どういつ性せいは「問題もんだい」として新あらたなスタートレック・シリーズで時々ときどき扱あつかわれており、個人こじん的てきエピソードとして描えがかれている。例たとえば、『スタートレック:ディープ・スペース・ナイン』のエピソード「禁きんじられた愛あいの絆きずな」(1995) で女性じょせい同士どうしの同性愛どうせいあいが描えがかれ、キスシーンがあった。その後ごも同性どうせい同士どうしのキスシーンは少すくなく、あったとしても鏡かがみ像ぞう世界せかいでのことだったり、身体しんたいの自由じゆうを奪うばわれた状態じょうたいだったり、異性愛者いせいあいしゃのキャラクター同士どうしがふざけてキスしたりといった程度ていどである。2000年ねん、ファンダムのインタビューで脚本きゃくほん家かロナルド・D・ムーアは同性愛どうせいあい者しゃが登場とうじょうしない理由りゆうとして、制作せいさく上層じょうそう部ぶの誰だれかの意向いこうであることを示唆しさし、ファンやキャストやスタッフが要望ようぼうを出だしても何なんら変かわらないと述のべた[159]。近年きんねん、カノンとは見みなされないが公式こうしきなライセンスを受うけた小説しょうせつやコミックで同性愛どうせいあい関係かんけいが真剣しんけんに描えがかれており、カノンにおける脇役わきやくが同性愛どうせいあい者しゃとして描えがかれたものもある[160]。

スラッシュ・フィクション

[編集へんしゅう]
→詳細しょうさいは「スラッシュ (フィクション)」を参照さんしょう

SFテレビドラマやSF映画えいがでの男性だんせい同士どうしのプラトニックな親密しんみつな関係かんけいを、ファンが同性愛どうせいあい的てきに再さい解釈かいしゃくしたものをスラッシュ・フィクションと呼よぶ。例たとえば初期しょきの例れいとして「カーク/スポック」がある[161]。著作ちょさく権けんの問題もんだいがあるため、スラッシュが商業しょうぎょう的てきに広ひろく販売はんばいされることはなく、1990年代ねんだいまで雑誌ざっしにも掲載けいさいされることがなかった[162]。インターネットの発展はってんに伴ともない、ファンや作家さっかが fanfiction.net[163] などのサイトやウェブサイトに集あつまり、スラッシュ・フィクションのコミュニティが作つくられるようになった。『Xファイル』や『スタートレック』などのスラッシュのファンジンも作つくられている。メジャーなSF映画えいがやSFドラマの登場とうじょう人物じんぶつを同性愛どうせいあい者しゃとして再さい解釈かいしゃくすることで法的ほうてき反応はんのうを誘発ゆうはつしたこともある。ルーカスフィルムはスター・ウォーズ・シリーズの登場とうじょう人物じんぶつを使つかったスラッシュ・フィクションの販売はんばい停止ていしを求もとめたことがある[164]。アン・ライスはヴァンパイア・クロニクルズの登場とうじょう人物じんぶつを使つかったスラッシュ・フィクションの出版しゅっぱんを阻止そししようとしたことがあるが、実みのところカノンにおいても多おおくの登場とうじょう人物じんぶつが両りょう性愛せいあい者しゃとして描えがかれている[165]。スラッシュ・フィクションはLGBTコミュニティとクィアのアイデンティティ確立かくりつに重要じゅうようだとされており、異い性愛せいあいが普通ふつうだという常識じょうしきへの抵抗ていこうを表あらわしているとされる[166]。ただし、ゲイのコミュニティを代表だいひょうしていないとされており、むしろフェミニストの不満ふまんをSFで表現ひょうげんしているとされている[167]。アンケートによれば、スラッシュのファンダムの大だい部分ぶぶんは異性愛者いせいあいしゃの女子じょし大学生だいがくせいだという[168]。これは「やおい」のファンよりも年上としうえであり、「やおい」における少年しょうねん同士どうしの性せい描写びょうしゃには肯定こうてい的てきでない傾向けいこうがあるとされていたが[169]、ハリー・ポッターシリーズのスラッシュ・フィクションが登場とうじょうするに及およんで、そのような境界きょうかいは弱よわくなっている[170]。

フェムスラッシュ (femslash) はスラッシュ・フィクションのサブジャンルで、フィクションの女性じょせい登場とうじょう人物じんぶつ同士どうしの恋愛れんあい/性的せいてき関係かんけいを描えがくものである[171]。カノンでは異い性愛せいあい者ものの女性じょせいを扱あつかうのが一般いっぱん的てきだが、元々もともとレズビアンのキャラクターを対象たいしょうとしたファン・フィクションも便宜べんぎ的てきにフェムスラッシュとされる[172]。男性だんせいのスラッシュに比くらべてフェムスラッシュは少すくない。異性愛者いせいあいしゃの女性じょせいのスラッシュ作家さっかはフェムスラッシュを書かかないのが一般いっぱん的てきだと示唆しさされている[173]。また、もともと2人ふたりの十分じゅうぶんに魅力みりょく的てきな女性じょせいの登場とうじょう人物じんぶつがいなければ成なりたず、そこに十分じゅうぶんな数かずのファンも必要ひつようとなる[174]。スタートレックのフェムスラッシュとしては「ジェインウェイ/セブン」のペアがあり、「深ふかい感情かんじょうのつながりと衝突しょうとつを伴ともなったドラマ上じょうの関係かんけい」があるとされている[175]。『バフィー 〜恋こいする十字架じゅうじか〜』のウィローとタラのように元々もともと同性愛どうせいあい関係かんけいにある組くみ合あわせについてのファン・フィクションを「スラッシュ」と呼よべるかという議論ぎろんがあるが、本来ほんらいのストーリー展開てんかいは通常つうじょうの恋愛れんあいよりも控ひかえめであり、フェムスラッシュの作者さくしゃはそのギャップを埋うずめようとする[176]。男性だんせい作家さっかがフェムスラッシュを書かき始はじめたのは女性じょせい作家さっかよりも最近さいきんのことである[177]。

SFコミュニティの反応はんのう

[編集へんしゅう]

SFファンダムでLGBTの人々ひとびとが受うけ入いれられるまでには長ながい歴史れきしがあった。初期しょきのSF大会たいかいでゲイが参加さんかしていたことを他たの参加さんか者しゃが記しるしているが、特とくに議論ぎろんにもなっていない。SFコミュニティ内ないで同性愛どうせいあい者しゃが認知にんちされることを求もとめているという考かんがえ方かたは全まったくなく、1940年代ねんだいにロサンゼルス・サイエンス・ファンタジー協会きょうかい (LASFA) に「同性愛どうせいあい者しゃが大勢おおぜい集あつまっている」というあるファンジンの記事きじが出でると、ファンダム内ないでスキャンダルとなった[11][178]。有名ゆうめいなSFファンであるフォレスト・J・アッカーマンは、ファンダムにおいて同性愛どうせいあい者しゃの運動うんどうをサポートすることを表明ひょうめいした最初さいしょの一人ひとりである。彼かれはレズビアン小説しょうせつを書かいたことでも知しられており、レズビアン人権じんけん団体だんたい Daughters of Bilitis の雑誌ざっし The Ladder の出版しゅっぱんも支援しえんしていた[178]。彼かれはその団体だんたいから「名誉めいよレズビアン」の称号しょうごうをもらったと主張しゅちょうしており、1947年ねんには Vice Versa という雑誌ざっしに「レズビアンSF」を別べつのペンネームで書かいたとしている[178]。

LGBTの登場とうじょうする作品さくひんが増ふえると共ともに、LGBTであることを明あかすファンも増ふえていった。1980年ねんのワールドコン (Noreascon Two) では、サミュエル・R・ディレイニー、マリオン・ジマー・ブラッドリー、メリッサ・スコット（英語えいご版ばん）といったSFコミュニティの同性愛どうせいあい者しゃと同性愛どうせいあい者しゃに好意こうい的てきなメンバーが集あつまっている[179]。しかし、そのような会合かいごうはコミュニティの総意そういとしてLGBTの人々ひとびとが受うけ入いれられたことを示しめすものではなく、ゲイやレズビアンのファンは統一とういつされた団体だんたいとは見みなされていなかった。SF大会たいかいなどでの非公式ひこうしきの集あつまりやLGBTファン向むけのニューズレター発行はっこうの試こころみは、ほとんど注目ちゅうもくされなかった[180]。

同性愛どうせいあい者しゃのファンのネットワーク作づくりが続つづき、最終さいしゅう的てきに1986年ねんのワールドコンで行動こうどう計画けいかくへと結実けつじつした。そして1988年ねん、Gaylaxicon というSF大会たいかいが開催かいさいされ、Gaylactic Network の結成けっせいと Gaylactic Spectrum Awards の創設そうせつがなされた[180][181][182][183]。同性愛どうせいあいをテーマとした議論ぎろんは今いまではWisConなどのSF大会たいかいの主題しゅだいとなっている。例たとえば WisCon 30 では「なぜ女性じょせいがゲイの男性だんせいについて書かくのか」というテーマでパネルディスカッションが行おこなわれ、ボストンで開催かいさいされた第だい38回かいワールドコンでは「閉とざされたオープンマインド - サイエンスフィクションとファンタジーにおけるホモフォビア」と題だいしたパネルディスカッションが行おこなわれた[33]。

オースン・スコット・カード（モルモン教徒きょうと）などのSF作家さっかは、ホモフォビア的てき記述きじゅつがLGBTコミュニティから批判ひはんされている[184]。

一部いちぶのレズビアンのサイエンス・フィクションは読者どくしゃとしてSFファンよりもレズビアンを想定そうていしており、Bella Books などの小規模しょうきぼなレズビアンおよびフェミニスト専せん門もんの出版しゅっぱん社しゃから出版しゅっぱんされている[185][186]。そのような作家さっかとしてキャサリン・V・フォレスト（英語えいご版ばん）がいる[187]。

LGBTのスペキュレイティブ・フィクションの賞しょう

[編集へんしゅう]

LGBTとスペキュレイティブ・フィクションの交差こうさする部分ぶぶんに属ぞくする作品さくひんを表彰ひょうしょうする賞しょうがいくつか存在そんざいする[188]。

  • Gaylactic Spectrum Awards - LGBTを肯定こうてい的てきに探究たんきゅうするサイエンス・フィクション/ファンタジー/ホラー作品さくひん を表彰ひょうしょうする賞しょう。1999年ねん創設そうせつ。長編ちょうへん小説しょうせつ部門ぶもん、短編たんぺん小説しょうせつ部門ぶもん、その他たの作品さくひん部門ぶもんがあり、前年ぜんねんの作品さくひんを表彰ひょうしょうする。賞しょうの創設そうせつ前まえの作品さくひんを表彰ひょうしょうする殿堂でんどう部門ぶもんもある[189]。
  • ラムダ文学ぶんがく賞しょう（英語えいご版ばん） - サイエンス・フィクション/ファンタジー/ホラー部門ぶもんがある。1989年ねん創設そうせつ。元々もともとはゲイ部門ぶもんとレズビアン部門ぶもんに分わかれていたが、1993年ねんに統合とうごうされ、その後ご何なん度どか名称めいしょう変更へんこうされている。文学ぶんがく的てきな面めんとLGBTテーマとを勘案かんあんして評価ひょうかし、作者さくしゃの性的せいてき嗜好しこうも評価ひょうか対象たいしょうに入はいっている[190]。
  • ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞しょう - ジェンダーへの理解りかいを深ふかめた・探究たんきゅうしたサイエンス・フィクションまたはファンタジーに与あたえられる賞しょう[191]。そのため、LGBTをテーマとする作品さくひんに与あたえられることも多おおい[192]。
  • Golden Crown Literary Society Awards ("Goldies") - レズビアンをテーマとした作品さくひんやレズビアンの人物じんぶつが登場とうじょうする作品さくひんに与あたえられる賞しょう。多おおくの部門ぶもんがあり、サイエンス・フィクション/ファンタジー/ホラー部門ぶもんと超ちょう常つね現象げんしょうを扱あつかった恋愛れんあい小説しょうせつ (paranormal romance) の部門ぶもんがある[193][194]。

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]
  • a SF は本ほん項目こうもくでは「スペキュレイティブ・フィクション」を意味いみする。サイエンス・フィクションやスラッシュ・フィクションは基本きほん的てきに略りゃくさずに記しるしているが、サイエンス・フィクションの意味いみでSFとしている箇所かしょもある。
  • b 短たん編集へんしゅう In a Glass Darkly に収録しゅうろく。日本語にほんごでは、短たん編集へんしゅう『吸血鬼きゅうけつきカーミラ』などに収録しゅうろく。
  • c 短たん編集へんしゅう A Saucer of Loneliness に収録しゅうろく。日本語にほんごでは、アンソロジー『20世紀せいきSF2 1950年代ねんだい 初はじめの終おわり』に収録しゅうろく。また「失うしなわれた世界せかい」の題だいでS-Fマガジン（1976年ねん6月がつ号ごう）に掲載けいさいされている。
  • d 短たん編集へんしゅう『老おいたる霊長れいちょう類るいの星ほしへの賛歌さんか』に収録しゅうろく。
  • e 短たん編集へんしゅう『風ふうの十じゅう二に方位ほうい』に収録しゅうろく。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b c d e f Marchesani 2002, pp. 1–6
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v Clute & Nicholls 1999, p. 1088, "Sex"
  3. ^ Clute & Grant 1997, p. 354, "Sex"
  4. ^ Garber & Paleo 1983, p. x, "Preface"
  5. ^ Darko Suvin, Metamorphoses of Science Fiction, Yale University Press 1979, ISBN 978-0300023756
  6. ^ a b Pearson, Wendy. “Alien Cryptographies: The View from Queer”. Science Fiction Studies (#77, Volume 26, Part 1, March 1999). http://www.depauw.edu/sfs/backissues/77/pearson77.htm 2008年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん。. 
  7. ^ a b Garber & Paleo 1983, p. xix, "Introduction" by Samuel R. Delany
  8. ^ Garber & Paleo 1983, p. xi, "Preface"
  9. ^ Edward James and Farah Mendlesohn Eds.,The Cambridge Companion to Science Fiction, "Science Fiction and Queer Theory", , p. 153. ISBN 0521016576
  10. ^ Edward James and Farah Mendlesohn Eds.,The Cambridge Companion to Science Fiction, "Science Fiction and Queer Theory", Wendy Pearson, p. 150. ISBN 0521016576
  11. ^ a b c Bacon-Smith 2000, p. 137
  12. ^ a b Stephanie A. Smith, "A Most Ambiguous Citizen: Samuel R. "Chip" Delany", American Literary History, Oxford Journals. Retrieved on October 20, 2008
  13. ^ Samuel R. Delany, Shorter Views, p.268
  14. ^ a b Bacon-Smith 2000, p. 135
  15. ^ Nicola Griffith, Stephen Pagel Bending the Landscape. Original Gay and Lesbian Writing: Science Fiction, Overlook Press: 1998 ISBN 978-0879518561
  16. ^ a b c “Geoff Ryman: The Mundane Fantastic”, Locus, (January 2006), http://www.locusmag.com/2006/Issues/01Ryman.html 
  17. ^ David Seed Ed., A Companion to Science Fiction, "Science Fiction and Postmodernism" p. 245, ISBN 1405112182
  18. ^ Brian Stableford, Science Fact and Science Fiction: An Encyclopedia, "Sex", p. 479, ISBN 978-0415974608
  19. ^ Fredericks, S.C.: “Lucian's True History as SF”, Science Fiction Studies, Vol. 3, No. 1 (March 1976), pp. 49–60
  20. ^ Gunn, James E. denotes True History as "Proto-Science Fiction", p.249
  21. ^ Lynne Yamaguchi Fletcher The First Gay Pope and other records, p. 95, Alyson Publications: 1992 ISBN 978-1555832063
  22. ^ a b c d e f g h i j Dynes et al. 1990, p. 752, "Science Fiction"
  23. ^ Pearson, Hollinger & Gordon 2008, p. 2
  24. ^ Garber & Paleo 1983, p. 76, "Carmilla"
  25. ^ Garber & Paleo 1983, p. 148, "The Picture of Dorian Gray"
  26. ^ Nevins, Jess (7 October 2011). “The First Lesbian Science Fiction Novel, Published in 1906”. io9. http://io9.com/5847805/the-first-lesbian-science-fiction-novel-published-in-1906 8 October 2011閲覧えつらん。 
  27. ^ a b c Roberts, Adam (2006). The History of Science Fiction. New York: Palgrave Macmillan. p. 195. ISBN 0333970225 
  28. ^ Garber & Paleo 1983, p. 127, "Odd John"
  29. ^ Garber & Paleo 1983, p. xxii, Joanna Russ, Introduction
  30. ^ Edward James and Farah Mendlesohn Eds.,The Cambridge Companion to Science Fiction, "Science Fiction and Queer Theory", Wendy Pearson, p. 153. ISBN 0-521-01657-6
  31. ^ Dick Jenssen. “Ruminations on The World Well Lost”. Spacedoutinc.org. 2009年ねん2月がつ17日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  32. ^ Garber & Paleo 1983, p. 130
  33. ^ a b Garber & Paleo 1983, p. xviii, Samuel R. Delany, Introduction
  34. ^ Pearson, Hollinger & Gordon 2008, p. 56
  35. ^ Garber & Paleo 1983, p. viii, "Preface"
  36. ^ a b c Marchesani 2002, p. 3
  37. ^ a b Garber & Paleo 1983, p. x, "Preface"
  38. ^ Justine Larbalestier Ed., Daughters of Earth: Feminist Science Fiction in the Twentieth Century, "Simians, Cyborgs and Women", Joan Haran, p. 245
  39. ^ Garber & Paleo 1983, p. 118, "Joanna Russ"
  40. ^ アリス・シェルドンは両りょう性愛せいあい者ものだった。「私わたしは一部いちぶの男性だんせいはとても好すきだが、何なにも知しらないころから私わたしに火ひを点てんけるのはいつも少女しょうじょや女性じょせいだった」 Julie Phillips, James Tiptree, Jr.: The Double Life of Alice B. Sheldon, St. Martin’s Press
  41. ^ The Seattle Times: Books: "James Tiptree, Jr.": The amazing lives of writer Alice B. Sheldon
  42. ^ “Glbtq literature: Le Guin, Ursula K”. Glbtq.com. 2009年ねん2月がつ24日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  43. ^ Garber & Paleo 1983, p. 78, "Ursula K Le Guin: Biographical note"
  44. ^ a b Garber & Paleo 1983, p. 61, "Time Enough for Love"
  45. ^ Garber & Paleo 1983, p. 77, "Nine Lives"
  46. ^ Garber & Paleo 1983, p. 140, "John Verley: Biographical note"
  47. ^ Garber & Paleo 1983, p. 139, "Options"
  48. ^ Garber & Paleo 1983, p. 140, "Titan"
  49. ^ M. Keith Booker, Encyclopedia of Literature and Politics: Censorship, Revolution, and Writing, "Science Fiction" p. 639, 2005, Greenwood Publishing Group, ISBN 0-313-33568-0
  50. ^ David Soyko, "Dhalgren", on-line review (2002) SFSite
  51. ^ David Seed Ed., A Companion to Science Fiction, "Samuel Delany" p. 403, ISBN 1-405-11218-2
  52. ^ David Seed Ed., A Companion to Science Fiction, "Samuel Delany" p. 404, ISBN 1405112182
  53. ^ Delany describes The Mad Man, for example, as a "pornotopic fantasy".Delany, Samuel R. (1994). The Mad Man, "Disclaimer". Masquerade Books. pp. xiii. ISBN 1-563-33193-4 
  54. ^ Gaétan Brulotte & John Phillips,Encyclopedia of Erotic Literature', p.324, CRC Press, 2006, ISBN 1579584411
  55. ^ David Seed Ed., A Companion to Science Fiction, "Samuel Delany" p. 399, ISBN 1-405-11218-2
  56. ^ Garber & Paleo 1983, p. 61, "Stranger in a Strange Land"
  57. ^ Peter Nicholls, Science Fiction at Large, "Thomas Disch", "The Embarrassments of Science Fiction", Harper & Row: 1976 ISBN
  58. ^ Horwich, David (30 July 2001), “Interview: Thomas M. Disch”, Strange Horizons, http://www.strangehorizons.com/2001/20010730/interview.shtml 2007年ねん11月4日にち閲覧えつらん。 
  59. ^ a b c Garber & Paleo 1983, p. 84, "Elizabeth A. Lynn: Biographical note"
  60. ^ Garber & Paleo 1983, p. 83, "A different light"
  61. ^ Garber & Paleo 1983, p. 83, "The Dancers of Arun"
  62. ^ “Elizabeth A Lynn”. Fantasticfiction.co.uk. 9 October 2008閲覧えつらん。
  63. ^ “Locus: Elizabeth A. Lynn interview”. Locusmag.com. 9 October 2008閲覧えつらん。
  64. ^ Garber & Paleo 1983, p. 83, "The Woman Who Loved the Moon", "The Man Who Was Pregnant", "Jubilees's Story" "The White King's Dream"
  65. ^ a b Wendy Pearson (March 1999), Identifying the Alien: Science Fiction meets its Other Archived 2008年ねん10月がつ4日にち, at the Wayback Machine. Science Fiction Studies, volume 26, Part 1, #77
  66. ^ a b c “Melissa Scott: Of Masks & Metaphors”. Locus Online. Locus Publications (1999年ねん). 2008年ねん11月18日にち閲覧えつらん。
  67. ^ Garber & Paleo 1983, p. xxiii, Joanna Russ, Introduction
  68. ^ Pearson, Hollinger & Gordon 2008, p. 9
  69. ^ Pearson, Hollinger & Gordon 2008, p. 121
  70. ^ “Previous Lammy Award winner 1992–95”. Lambda Literary Foundation (2008年ねん11月13日にち). 2008年ねん4月がつ19日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2012年ねん2月がつ5日にち閲覧えつらん。
  71. ^ “2003 Gaylactic Spectrum Awards”. Gaylactic Spectrum Award Foundation (2008年ねん). 2008年ねん11月13日にち閲覧えつらん。
  72. ^ Garber & Paleo 1990
  73. ^ Pearson, Hollinger & Groden 2008, p. 7
  74. ^ Diana Wynne Jones. The Tough Guide to Fantasyland. DAW (December 1, 1998). ISBN 978-0886778323
  75. ^ Lackey, Mercedes (2005年ねん). “Ask Misty Archive — Valdemar”. The World of Mercedes Lackey. 2007年ねん7月がつ22日にち閲覧えつらん。
  76. ^ Clute & Grant 1997, p. 554, "Mercedes (Ritchie) Lackey"
  77. ^ Kuhn, Annette (2000). Cultural Theory and Contemporary Science Fiction Cinema. Verso. p. 120. ISBN 9780860919933 
  78. ^ Why the Martian Child’s Daddy Isn’t Gay, May 8, 2007, blog entry from co-producer of Martian Child feature film
  79. ^ Brian Juergens. “The Martian Child: where'd the gay go?”. Afterelton.com. 2007年ねん11月8日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  80. ^ “Martian Child — Movie and TV Reviews”. Scifi.com. 2008年ねん6月がつ13日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  81. ^ Damien Broderick, Transrealist fiction: Writing in the Slipstream of Science, p.92
  82. ^ “JK Rowling says wizard Dumbledore is gay”. Reuters. (2007年ねん10月がつ20日はつか). http://www.reuters.com/article/topNews/idUSN2052004020071020?feedType=RSS&feedName=topNews 2008年ねん8月がつ2日にち閲覧えつらん。 
  83. ^ Nyberg, Amy Kiste (1998). Seal of Approval: The History of the Comics Code. Jackson: University Press of Mississippi. pp. 143, 175–176. ISBN 0-878-05975-X 
  84. ^ Wertham, Fredric (1954) Seduction of the Innocent, pp. 192 and 234–235, Reinhart & Company, Inc.
  85. ^ a b Wertham, Fredric. Seduction of the Innocent. Rinehart and Company, Inc., 1954. pg. 189–90
  86. ^ Joe Palmer. “Gay Comics 101”. Afterelton.com. 2011年ねん9月がつ29日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  87. ^ “Gay League — Northstar”. Gayleague.com. 2008年ねん4月がつ4日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  88. ^ “Beek's Books — Lesbian, Gay, Bisexual Superheroes”. Rzero.com. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  89. ^ Marc. “Ten Best Gay and Bisexual Science Fiction Characters | AfterElton.com”. Afterelton.com. 2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  90. ^ “Comic Book First: Gay Gunslinger, Marvel Comics 'Rawhide Kid' To Bring Style, Wit To West”. CBS News. (2002年ねん12月11日にち). http://www.cbsnews.com/stories/2002/12/11/entertainment/main532702.shtml 2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。 
  91. ^ a b “Marvel Comics to unveil gay gunslinger”. CNN. (December 9, 2002). オリジナルの2009年ねん2月がつ28日にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20090228173809/http://archives.cnn.com/2002/SHOWBIZ/12/09/rawhide.kid.gay/ 2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。 
  92. ^ a b “Washington Blade Online”. Washblade.com. 2007年ねん3月がつ19日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  93. ^ “List of winners: 17th Annual GLAAD Media Awards”. GLAAD. 2007年ねん10月がつ19日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月17日にち閲覧えつらん。
  94. ^ a b Features: Radar Online Archived 2008年ねん8月がつ4日にち, at the Wayback Machine.
  95. ^ Lendrum, Rob. “Queering Super-Manhood: The Gay Superhero in Contemporary Mainstream Comic Books”. Concordia University. オリジナルの2012年ねん10月がつ27日にち時点じてんにおけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121027041116/http://www.grconsortium.org/pdf/V.2-2PDF/v22_lendrum.pdf 2007年ねん10月がつ7日にち閲覧えつらん. "When Batman and Superman team up they are called "the World's Finest." Midnighter and Apollo are constructed with this bit of comic history in mind." 
  96. ^ Ferber, Lawrence (July 18, 2006). “Queering the Comics”. The Advocate: p. 51 
  97. ^ Moos, Jeanne (2006年ねん). “CNN: Batwoman comes out of the cave”. CNN. http://www.cnn.com/video/#/video/moos/2006/06/01/moos.gay.batwoman.affl 2007年ねん9月がつ12日にち閲覧えつらん。 
  98. ^ Mangels, Andy (May 27, 2003). “Outed in Batman's Backyard”. The Advocate: p. 62 
  99. ^ Sherrin, Michael (2006年ねん). “Batwoman Comes Out!”. Out. 2007年ねん9月がつ12日にち閲覧えつらん。
  100. ^ Helberg, Michele (2006年ねん7月がつ24日にち). “Batwoman's Lesbian Identity is No Secret to Comic Book Fans”. AfterEllen. 2012年ねん7月がつ21日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん1月がつ12日にち閲覧えつらん。
  101. ^ “Is Batman Gay?”. 2008年ねん12月1日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2005年ねん12月28日にち閲覧えつらん。
  102. ^ Medhurst, Andy. "Batman, Deviance, and Camp." The Many Lives of the Batman: Critical Approaches to a Superhero and His Media. Routledge: London, 1991. ISBN 0-85170-276-7, pg. 150
  103. ^ a b Sharrett, Christopher. "Batman and the Twilight of the Idols: An Interview with Frank Miller." The Many Lives of the Batman: Critical Approaches to a Superhero and His Media. Routledge: London, 1991. ISBN 0-85170-276-7, pp. 37–38
  104. ^ Beatty, Bart (2000). “Don't Ask, Don't Tell: How Do You Illustrate an Academic Essay about Batman and Homosexuality?”. The Comics Journal (228): 17–18. 
  105. ^ “Mark Chamberlain (American, 1967)”. Artnet. 2012年ねん2月がつ6日にち閲覧えつらん。
  106. ^ “Gallery told to drop 'gay' Batman”. BBC News Online. (August 19, 2005). http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/4167032.stm 
  107. ^ McLelland, Mark. Why are Japanese Girls' Comics full of Boys Bonking? Refractory: A Journal of Entertainment Media Vol. 10, 2006/2007
  108. ^ Lees, Sharon (June 2006). "Yaoi and Boys Love" Archived 2016年ねん1月がつ2日にち, at the Wayback Machine.. Akiba Angels.
  109. ^ “Interview: Erica Friedman”. Manga. About.com. 2008年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。
  110. ^ Drazen, Patrick (October 2002). '"A Very Pure Thing": Gay and Pseudo-Gay Themes' in Anime Explosion! The What, Why & Wow of Japanese Animation Berkeley, California: Stone Bridge Press pp.95-97 ISBN 1-880656-72-8.
  111. ^ Martin, Theron (2008年ねん8月がつ26日にち). “Simoun Sub. DVD 5 — Review”. Anime News Network. 2008年ねん9月がつ6日にち閲覧えつらん。
  112. ^ Martin, Theron (2008年ねん1月がつ8日にち). “Simoun Sub. DVD 1 — Review”. Anime News Network. 2008年ねん1月がつ9日にち閲覧えつらん。
  113. ^ Lunsing, Wim. Yaoi Ronsō: Discussing Depictions of Male Homosexuality in Japanese Girls' Comics, Gay Comics and Gay Pornography Intersections: Gender, History and Culture in the Asian Context Issue 12, January 2006 Accessed 12 August 2008.
  114. ^ a b c Vincent, Keith (2007) "A Japanese Electra and her Queer Progeny" Mechademia 2 pp.64-79
  115. ^ Linderström, Jenny Boys' Love: En studie av maskuliniteter och maktrelationer i yaoi manga
  116. ^ Keller, Katherine Seme and Uke? Make Me Puke Sequential Tart February 2008
  117. ^ Noh, Sueen (2002年ねん). “Reading Yaoi Comics: An Analysis of Korean Girls' Fandom”. 2007年ねん9月がつ28日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2012年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  118. ^ Masaki, Lyle. (6 January 2008) “Yowie!”: The Stateside appeal of boy-meets-boy Yaoi comics AfterElton.com
  119. ^ Brenner, Robyn Romance by Any Other Name Archived 2011年ねん6月がつ7日にち, at the Wayback Machine.
  120. ^ Thorn, Matthew. (2004) “Girls And Women Getting Out Of Hand: The Pleasure And Politics Of Japan's Amateur Comics Community.” pp. 169–86, In Fanning the Flames: Fans and Consumer Culture in Contemporary Japan, William W. Kelly, ed., State University of New York Press. ISBN 0791460320. Retrieved 12 August 2008.
  121. ^ Welker, James. 2006. "Beautiful, Borrowed, and Bent: 'Boys' Love' as Girls' Love in Shôjo Manga' Signs: Journal of Women in Culture and Society vol. 31, no. 3. page 843. doi:10.1086/498987
  122. ^ Wood, Andrea. (Spring 2006). "Straight" Women, Queer Texts: Boy-Love Manga and the Rise of a Global Counterpublic. WSQ: Women's Studies Quarterly, 34 (1/2), pp. 394–414.
  123. ^ "Boys' Love," Yaoi, and Art Education: Issues of Power and Pedagogy
  124. ^ a b c “Top Lesbian SciFi Moments”. AfterEllen.com (2007年ねん). 2013年ねん1月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。 “Beginning in the '70s in books, the '80s in movies and the '90s on TV, lesbian and bisexual characters and delightfully queer moments have appeared with increasing frequency.”
  125. ^ LaSalle, Mick (2002). Dangerous Men: Pre-Code Hollywood and the Birth of the Modern Man. New York, N.Y.: Thomas Dunne Books/St. Martin's Press. ISBN 0-312-28311-3 
  126. ^ “The Motion Picture Production Code of 1930 (Hays Code)”. Artsreformation.com. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  127. ^ “The Production Code of the Motion Picture Industry (1930–1967)”. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  128. ^ Doherty, Thomas "The Code Before 'Da Vinci'" Washington Post (May 20, 2006)
  129. ^ Tudor, Andrew (1989). Monsters and Mad Scientists: A Cultural History of the Horror Movie. Blackwell Publishing. p. 31. ISBN 063116992X 
  130. ^ Russo, Vito (1987). The Celluloid Closet: Homosexuality in the Movies (revised edition). New York: HarperCollins. p. 48. ISBN 0060961325 
  131. ^ Robertson, James Crighton; Ray Broadus Browne (1993). The Hidden Cinema: British Film Censorship in Action, 1913–1975. Routledge. pp. 65–6. ISBN 0415090342 
  132. ^ Hoppenstand, Gary; Ray Broadus Browne (1996). The Gothic World of Anne Rice. Popular Press. p. 14. ISBN 087972708X 
  133. ^ Skal, David J.. “Bloodsuckers and Cocksuckers: A Glossary of Vampirism and Sex”. Bright Lights Film Journal #15: p. 11 
  134. ^ Benshoff, Harry M.. Monsters in the Closet: Homosexuality and the Horror Film. Manchester University Press 
  135. ^ Don Rhodes, Gary (2001). White Zombie: Anatomy of a Horror Film. US: McFarland. p. 210. ISBN 0786409886 
  136. ^ Clute & Grant 1997, p. xxx, "Pornography"
  137. ^ a b Hogan, David J. (1997). “Lugosi, Lee, and the Vampires”. Dark Romance: Sexuality in the Horror Film. McFarland. pp. 146–163. ISBN 0786404744 
  138. ^ The Year in Gay Movies, AfterElton.com
  139. ^ Booker, M. Keith (2006). Alternate Americas: Science Fiction Film and American Culture. US: Greenwood Publishing Group. p. 239. ISBN 0275983951 
  140. ^ Kaveney, Roz (2005). From Alien to The Matrix: Reading Science Fiction Film. I.B. Tauris. ISBN 1850438064 
  141. ^ Vilanch, Bruce (January 21, 1997). “Gaywatch”. The Advocate. https://books.google.co.jp/books?id=TGQEAAAAMBAJ&pg=RA1-PA7&dq=%22babylon+5%22+same-sex&hl=en&sa=X&ei=lvgVT5qIC6n20gHs5cDGAw&redir_esc=y#v=onepage&q=%22babylon%205%22%20same-sex&f=false. 
  142. ^ Schultz, David Andrew (2000). It's show time!: media, politics, and popular culture. p. 92. https://books.google.co.jp/books?id=fgVpAAAAIAAJ&q=%22babylon+5%22+same-sex+mars&dq=%22babylon+5%22+same-sex+mars&hl=en&sa=X&ei=5PsVT67GMOHV0QGDj52YAw&redir_esc=y 
  143. ^ Angie Beauchamp. “Xena and Gabrielle: Lesbian Icons”. Afterellen.com. 2006年ねん5月がつ4日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  144. ^ Silver (2007年ねん10月がつ14日にち). “The Top 11 Lesbian/Bi Moments in Sci Fi and Fantasy”. Afterellen.com. 2013年ねん1月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  145. ^ “What We Owe Xena”. Cathyyoung.net. 2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  146. ^ Sarah Warn. “How "Buffy" Changed the World of Lesbians on Television | AfterEllen.com”. Afterellen.com. 2008年ねん10月がつ17日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  147. ^ a b Heinecken, Dawn (2003). The Warrior Women of Television: A Feminist Cultural Analysis of the New Female Body in Popular. Peter Lang. p. 104. ISBN 9780820462196 
  148. ^ “Ten Best Gay and Bisexual Science Fiction Characters”. AfterElton.com (2008年ねん). 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  149. ^ Rawson-Jones, Ben (2006年ねん10月がつ17日にち). “Davies: 'Buffy', 'Angel' inspired 'Torchwood'”. Digital Spy. http://www.digitalspy.co.uk/article/ds38295.html?rss 2006年ねん10月がつ19日にち閲覧えつらん。 
  150. ^ Walker, Stephen James (2007). Inside the Hub: The Unofficial and Unauthorised Guide to Torchwood Series One. Tolworth: Telos. p. 50. ISBN 978-1-84583-013-7 
  151. ^ Spectrum awards won by Buffy: The Vampire Slayer
  152. ^ “Popmatter: Buffy the Vampire Slavyer”. PopMatters.com (2001-2008). 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  153. ^ Vineyard, Jennifer (2008年ねん). “Buffy The Vampire Slayer In Gay Romance For Next Comic Book Arc”. MTV Networks. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  154. ^ a b Martin, Daniel (October 2006). “Jack of Hearts”. Gay Times (337). 
  155. ^ Sarah Nathan (2006年ねん9月がつ). “Dr Ooh gets four gay pals”. The Sun. 2006年ねん10月がつ6日にち閲覧えつらん。 “Gay Doctor Who star John Barrowman gets four bisexual assistants in raunchy BBC3 spin-off Torchwood”
  156. ^ Williams, Andrew (2006-11-02, hard copy 2006-11-03). “60 Second Interview: John Barrowman”. Metro. http://www.metro.co.uk/fame/interviews/article.html?in_article_id=23649&in_page_id=11 2006年ねん11月3日にち閲覧えつらん。 
  157. ^ a b D. Sinclair (2003年ねん10月がつ19日にち). “Gay, Lesbian & Bisexual Characters on Star Trek — a 12-year saga of deceit, lies, excuses and broken promises”. 2000年ねん9月がつ2日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2012年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  158. ^ “The Science Fiction Foundation: Foundation #86”. SF-foundation.org (2001年ねん). 2005年ねん4月がつ27日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  159. ^ Frank Statements by Ronald D. Moore Archived 2009年ねん3月がつ7日にち, at the Wayback Machine.
  160. ^ “Gay League: Characters”. Joe Palmer (2008年ねん). 2008年ねん4月がつ5日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  161. ^ David Seed Ed., A Companion to Science Fiction, "Science Fiction/Criticism" p. 57, ISBN 1405112182
  162. ^ Decarnin, Camilla (2006) "Slash Fiction" in Gaëtan Brulotte and John Phillips (eds.) Encyclopedia of Erotic Literature New York: Routledge, pp. 1233-1235.
  163. ^ Laura, Marcus; Peter Nicholls (2004). The Cambridge history of twentieth-century English literature. Cambridge University Press. p. 798. ISBN 9780521820776 
  164. ^ Sean, Redmond (2004). Liquid Metal: The Science Fiction Film Reader. US: Wallflower Press. p. 298. ISBN 1903364876 
  165. ^ Laura, Marcus; Peter Nicholls (2004). The Cambridge history of twentieth-century English literature. Cambridge University Press. p. 800. ISBN 9780521820776 
  166. ^ Weaver, John A.; Karen Anijar, Toby Daspit (2003). Science Fiction Curriculum, Cyborg Teachers, & Youth Culture(s). P. Lang. p. 84. ISBN 0820450448 
  167. ^ Sean, Redmond (2004). Liquid Metal: The Science Fiction Film Reader. US: Wallflower Press. p. 279. ISBN 1903364876 
  168. ^ Kustritz, Anne (September 2003). “Slashing the Romance Narrative”. The Journal of American Culture 26 (3): 371–384. doi:10.1111/1542-734X.00098. 
  169. ^ McLelland, Mark (2001年ねん10月がつ). “Local meanings in global space: a case study of women's 'Boy love' web sites in Japanese and English”. 2012年ねん2月がつ7日にち閲覧えつらん。
  170. ^ McLelland, Mark. The World of Yaoi: The Internet, Censorship and the Global “Boys’ Love” Fandom Australian Feminist Law Journal, 2005.
  171. ^ Lo, Malinda. (4 January 2006) Fan Fiction Comes Out of the Closet Archived 2008年ねん1月がつ17日にち, at the Wayback Machine. AfterEllen.com. Retrieved 19 July 2007.
  172. ^ Herzing, Melissa. (April 2005) The Internet World of Fan Fiction Virginia Commonwealth University. Retrieved 12 August 2007.
  173. ^ Thrupkaew, Noy. “Fan/tastic Voyage”. Bitch Magazine. 2009年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。
  174. ^ Lo, Malinda (2006年ねん1月がつ4日にち). “Fan Fiction Comes Out of the Closet”. AfterEllen.com. p. 2. 2008年ねん5月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2009年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。
  175. ^ http://j-l-r.org/asmic/fanfic/print/jlr-cyborgsex.pdf
  176. ^ Lo, Malinda (2006年ねん1月がつ4日にち). “Fan Fiction Comes Out of the Closet”. AfterEllen.com. 2008年ねん5月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2009年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。
  177. ^ “アーカイブされたコピー”. 2011年ねん7月がつ16日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2010年ねん11月19日にち閲覧えつらん。
  178. ^ a b c Bacon-Smith 2000, p. 136
  179. ^ Bacon-Smith 2000, p. 139
  180. ^ a b Bacon-Smith 2000, p. 140
  181. ^ “Welcome to the Gaylactic Network”. GaylacticnNetwork.org (July 31, 2008). 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  182. ^ “2000 Gaylactic Network Spectrum Awards”. Science Fiction Writers of America. 2009年ねん2月がつ20日はつか時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  183. ^ “Science Fiction News of the Week”. Scifi.com. 2008年ねん5月がつ14日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ9日にち閲覧えつらん。
  184. ^ "Orson Scott Card Draws Gay Protest", 'Science Fiction Chronicles 13(6), March 1992.
  185. ^ “AfterEllen.com — A Survey of the Lesbian Fiction Publishing Industry”. Afterellen.com. 2012年ねん6月がつ30日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  186. ^ “Bella Books & Distribution”. Bellabooks.com. 2008年ねん12月22日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん10月がつ14日にち閲覧えつらん。
  187. ^ “Glbtq literature Forrest: Katherine V”. Glbtq.com. 2008年ねん12月27日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  188. ^ “The Locus Index to Science Fiction Awards, compiled by Mark R. Kelly”. Locusmag.com. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  189. ^ Rob Gates. “Gaylactic Spectrum Awards Foundation”. Spectrumawards.org. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  190. ^ “2007 Lambda Literary Awards — Guidelines”. Lambda Literary Foundation. 2008年ねん5月がつ28日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  191. ^ “James Tiptree, Jr. Literary Award Council”. Tiptree.org. 2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  192. ^ Karen Joy Fowler, Pat Murphy, Debbie Notkin and Jeffrey D. Smith (eds). “The James Tiptree Award Anthology 2”. Tachyon Publications. 2008年ねん9月がつ25日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2008年ねん11月25日にち閲覧えつらん。
  193. ^ “2008 Literary Award Winners”. Goldencrown.org. 2009年ねん2月がつ4日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2009年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。
  194. ^ “2009 Nominees”. Goldencrown.org. 2009年ねん2月がつ8日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2009年ねん3月がつ6日にち閲覧えつらん。

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク

[編集へんしゅう]
概要がいよう（英語えいご版ばん）
サブジャンル
メディア
文化ぶんか
国くに別べつ
著名ちょめいな賞しょう
アメリカ
イギリス
日本にっぽん
その他た
テーマ（英語えいご版ばん）
技術ぎじゅつ
建築けんちく
生物せいぶつ学がく
物理ぶつり学がく
社会しゃかい学がく
関連かんれん項目こうもく
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=スペキュレイティブ・フィクションにおけるLGBT&oldid=101112888」から取得しゅとく