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セミコロン

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
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セミコロン英語えいご: semicolon)は、欧文おうぶんやくもののひとつで、「;」とあらわされる。その形式けいしきピリオドコンマとの合体がったいであり、これらのなかあいだてき役割やくわりになう。 なお、日本語にほんご文章ぶんしょうちゅうでは滅多めった使つかわれないが、かお文字もじなどでは比較的ひかくてきよくもちいられる。C言語げんごJavaひとしおおくのプログラミング言語げんごかならずとっていほど使つかわれる記号きごうでもある。数学すうがくでももちいられる記号きごうである。

歴史れきし

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『デ・エトナ』(1495)

現代げんだい意味いみでセミコロンがはじめて使つかわれた印刷物いんさつぶつイタリアアルドゥス・マヌティウスによって出版しゅっぱんされたピエトロ・ベンボ『デ・エトナ』(1494)であり、ピリオドとコンマの二分にぶんほうよりもこまかい区別くべつ人文じんぶん主義しゅぎしゃのぞんだ結果けっかまれた[1]

英語えいごでは19世紀せいき前半ぜんはんにセミコロンは並列へいれつぶし区切くぎりとして頻繁ひんぱん使つかわれていたが、1880年代ねんだいには文法ぶんぽうはセミコロンの用途ようと独立どくりつしたぶん区切くぎりおよびなが一覧いちらん下位かい区分くぶんのみにかぎるようになり、その使用しよう頻度ひんど減少げんしょうした[2]ウンベルト・エーコ薔薇ばら名前なまえ』にはいちもセミコロンが使つかわれておらず、またカート・ヴォネガットは『くにのないおとこ』のなかでセミコロンの使用しようはげしく非難ひなんした[3]

日本語にほんごでは基本きほんてきに「つよ読点とうてん (、)」ないし「よわ句点くてん (。)」である。あまりセミコロンは使つかわれないが、明治めいじ時代じだい一部いちぶ作家さっかによってセミコロンのかわりとしてしろゴマてん使つかうことがこころみられた[4]

セミコロンは「はんコロン」という意味いみである。ドイツ: Strichpunktフランス語ふらんすご: point-virguleイタリア: punto e virgolaロシア: точка с запятойなどはいずれも「てん(ピリオド)とコンマ」を意味いみする。

英国えいこくはつ登場とうじょうは、1568ねん出版しゅっぱんされたチェスの手引てびきだった。[5]

英文えいぶんにおける用法ようほう

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  1. たとえばコンマで区切くぎられた6つの項目こうもくうち前半ぜんはん3つと後半こうはん3つに分類ぶんるいしたいときには3つ項目こうもくのちにコンマのわりにセミコロンをく。
  2. 独立どくりつした2つのぶんなんらかの関係かんけいがあるためつなげてくとき、あいだに(最初さいしょぶん終止符しゅうしふのかわりに)セミコロンをく。

その言語げんごにおける用法ようほう

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コンピュータにおける用法ようほう

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  • C言語げんごAdaなどのプログラミング言語げんごでは、ぶんわりをあらわす。SQLぶんわりも通常つうじょうはセミコロンを使用しようする。
  • ALGOLPascalなどでは、ぶんぶん区切くぎりをあらわす。Pascalではまたかり引数ひきすう区切くぎりにももちいる。
  • シェルスクリプトPythonなどでは、1ぎょう複数ふくすうぶんくときにぶんぶん区切くぎりをあらわす。
  • BASICでは、PRINTぶんにおいて複数ふくすうつづけて出力しゅつりょくするためにもちいる。PRINTぶん最後さいごにセミコロンをくと、改行かいぎょう出力しゅつりょくしないことを意味いみする。
  • LISPアセンブリ言語げんごでは、コメント開始かいし記号きごうであることがおおい。
  • SGMLXMLなどの文字もじ参照さんしょうわりをあらわす。
  • データの区切くぎりに使用しようする。Microsoft WindowsのPATHの区切くぎりやデータベース接続せつぞく文字もじれつ区切くぎりなど。

数学すうがくにおける用法ようほう

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符号ふごう位置いち

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記号きごう Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 名称めいしょう
; U+003B 1-1-8 &#x3B;
&#59;
セミコロン
SEMICOLON
; U+037E ;
;
GREEK QUESTION MARK
U+FE14 ︔
︔
PRESENTATION FORM FOR VERTICAL SEMICOLON
U+FE54 ﹔
﹔
SMALL SEMICOLON
U+FF1B 1-1-8 ;
;
セミコロン(全角ぜんかく
FULLWIDTH SEMICOLON

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ Watson (2012) p.651
  2. ^ Watson (2012) pp.657-660
  3. ^ Watson (2012) p.649
  4. ^ 岡崎おかざき晃一こういち巌谷いわや小波さざなみ幸田こうだ露伴ろはんしろゴマてん」『神戸こうべ親和女子大学しんわじょしだいがく言語げんご文化ぶんか研究けんきゅうだい2かん、2008ねん、1-9ぺーじ 
  5. ^ 記号きごうとシンボルの事典じてん青土おうづちしゃ、2019ねん、26ぺーじ 

参考さんこう文献ぶんけん

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  • Watson, Cecelia (2012). “Points of Contention: Rethinking the Past, Present, and Future of Punctuation”. Critical Inquiry 38 (3): 649-672. JSTOR 10.1086/664555. 

関連かんれん項目こうもく

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