括弧かっこ

この項目こうもくには、JIS X 0213:2004 で規定きていされている文字もじが含ふくまれています（詳細しょうさい）。

括弧かっこ（かっこ）は、約やく物ものの一種いっしゅであるところの、区切くぎり符号ふごう（句切くぎり符号ふごう）の一ひとつ^[1]^[2]。特定とくていの文字もじ・語句ごく・文ぶん・数列すうれつ・数式すうしきなどを囲かこって他たの部分ぶぶんとの区別くべつや結合けつごう関係かんけいを明あきらかにするための記号きごうであり^[3]^[4]^[5]、また、その記号きごうで囲かこむこと^[5]（その符号ふごうを付つけること^[4]）をも指さす。

概要がいよう[編集へんしゅう]

括弧かっこは対たいで使用しようされ、先さきに記述きじゅつされる括弧かっこを括弧かっこ開びらき（かっこひらき）または始はじめ括弧かっこ（はじめかっこ）、後のちに記述きじゅつされる括弧かっこを括弧かっこ閉とじ（かっことじ）または終おわり括弧かっこ（おわりかっこ）と呼よぶ。横書よこがき表記ひょうきの記述きじゅつにおいては、相対そうたい的てきに左ひだり括弧かっこ（ひだりかっこ）・右みぎ括弧かっこ（みぎかっこ）とも呼よぶ。また、対たいとなる括弧かっこがそれぞれ縦たて並ならびの括弧かっこを縦たて括弧かっこ（たてかっこ）、横並よこならびの括弧かっこを横よこ括弧かっこ（よこかっこ）と呼よぶ。仮名かめいとは異ことなり、縦たて書がきか横書よこがきかで形かたちが変かわる。この項目こうもくでは横書よこがき表記ひょうきで全すべて取とり扱あつかわれているが、縦たて書がきの場合ばあいは右みぎ90度ど回転かいてんされたものになる。なお、数学すうがくにおいても括弧かっこは頻繁ひんぱんに用もちいられ、特殊とくしゅな意味いみを持もつ。

起源きげん[編集へんしゅう]

16世紀せいき以前いぜんの本ほんに括弧かっこはなく、"（）"の初出しょしゅつはクリストファー・クラヴィウスが1608年ねんに書かいた代数だいすうの本ほんのようである。"{ }"はフランソワ・ビエトの本ほんに出でてくるが、数学すうがくでの実じつ使用しようは18世紀せいきとなる。括弧かっこ（Klammer）の名称めいしょうはレオンハルト・オイラーによる^[6]。

日本にっぽんにおける括弧かっこ記号きごうの使用しようは19世紀せいきの蘭らん訳書やくしょ（オランダ語ご和訳わやく書しょ）にすでに見みられるが、特定とくていの名称めいしょうはまだ用もちいられていなかった^[5]。

清きよし代だい末期まっきの中国ちゅうごくでは、スコットランド国教こっきょう会かいの宣教師せんきょうしアレクサンダー・ワイリー（英語えいご版ばん）（1815-1887年ねん）が^[7]^[5]、19世紀せいき後期こうきの初はじめから半なかば（1847-1877年ねん）まで『幾何きか原本げんぽん』後編こうへん9巻かん（1856年ねん）^[8]など数学すうがく書しょの翻訳ほんやくに取とり組くんでいたが、その際さいに記号きごうと共ともに「括弧かっこ」という語かたりを用もちいた^[5]。日本にっぽんにはこれが他た書しょを介かいして伝つたわり、『改正かいせい増補ぞうほ和かず英語えいご林りん集成しゅうせい』（1886年ねん/明治めいじ19年ねん）や『工学こうがく字彙じい』（1894年ねん/明治めいじ27年ねん）に収録しゅうろくされることで一般いっぱん化かしていった^[5]。

種類しゅるい[編集へんしゅう]

括弧かっこには丸まる括弧かっこ（まるかっこ）・鉤かぎ括弧かっこ（かぎかっこ）・二に重じゅう鉤かぎ括弧かっこ（にじゅうかぎかっこ）・角かく括弧かっこ（かくかっこ）・波なみ括弧かっこ（なみかっこ）・亀甲きっこう括弧かっこ（きっこうかっこ）・山やま括弧かっこ（やまかっこ）・隅すみ付つき括弧かっこ（すみつきかっこ）などの種類しゅるいがある。

そのうち、日本語にほんごの補助ほじょ記号きごうに当あたるのは、丸まる括弧かっこ・鉤かぎ括弧かっこ・二に重じゅう鉤かぎ括弧かっこである。これらは、句点くてん（。）・読点とうてん（、）・中点ちゅうてん（・）と合あわせて区切くぎり符号ふごうと呼よばれる。

後述こうじゅつする#使つかい方かたも参照さんしょうのこと。

丸まる括弧かっこ（）[編集へんしゅう]

括弧かっこ	通常つうじょう	全ぜん角形かくがた
カッコ/ Parenthesis	( )	（　）

丸まる括弧かっこ（まるかっこ）はパーレン（英えい: parenthesis の略りゃく）とも言いう。一般いっぱんに括弧かっこと言いった場合ばあいは丸まる括弧かっこを指さす。なお、小しょう括弧かっこ（しょうかっこ）と呼よばれることもあるが、この呼よび方かたは望のぞましくないと考かんがえられる^{[注ちゅう 1]}。

語句ごくまたは文ぶんの次つぎに、それらについて特とくに注記ちゅうきを加くわえるときに用もちいる。
- 語句ごくの読よみを示しめす場合ばあいに用もちいる。
- 説明せつめい文ぶん自体じたいまたは読よみ飛とばせる追記ついき事項じこうなどを書かく場合ばあいがある。
- 文中ぶんちゅうにおける括弧かっこ内ないにクエスチョンマークを入いれた形かたちの(?)は、断定だんていできず疑うたがいの余地よちを残のこす表現ひょうげんである。[例れい: ハードディスク(?)とメモリ入いりのBOX10箱はこ ]
- 横よこ括弧かっこは箇条書かじょうがきの文章ぶんしょうで、それぞれの条文じょうぶんの番号ばんごう等とうを囲かこむのに用もちいる［例れい: (1)、（ア）］。左ひだり括弧かっこを省略しょうりゃくすることもある［例れい: a)］。
数式すうしきにおいては、式しきをグループ化かして演算えんざん子この優先ゆうせん順位じゅんいの明示めいじ・変更へんこうを行おこなうときに用もちいる。プログラミング言語げんごでも同様どうようの用途ようとで使用しようする言語げんごが多おおい。
数学すうがくやプログラミング言語げんごで、関数かんすうの引数ひきすうを明示めいじするのに用もちいる。
幾何きか学がくで座標ざひょうを示しめす場合ばあいに1座標ざひょうの定義ていぎを示しめす。
行列ぎょうれつを表あらわす目的もくてきで使用しようする。
順序じゅんじょ組ぐみや族ぞくや数列すうれつを表あらわす目的もくてきで使用しようする。
数学すうがくの区間くかんにおいて、開ひらいていることを示しめす。
BASIC などの一部いちぶのプログラミング言語げんごやスクリプト言語げんごでは配列はいれつの要素ようそを指定していするのにも用もちいる。
小説しょうせつ等ひとしの文学ぶんがく作品さくひんやゲーム作品さくひんでは、会話かいわに表あらわれない心中しんちゅうの表現ひょうげんや外国がいこく人じんや動物どうぶつのセリフの訳文やくぶんであることを示しめすのに用もちいることがある。また、ゲーム作品さくひんにおいては、回想かいそうシーンやテレパシー（実際じっさいに喋しゃべっていない）等とうでの会話かいわに用もちいる事こともある。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
(	`U+0028`	`1-1-42`	`(` `(`	始はじめ小しょう括弧かっこ、始はじめ丸まる括弧かっこ LEFT PARENTHESIS
)	`U+0029`	`1-1-43`	`)` `)`	終おわり小しょう括弧かっこ、終おわり丸まる括弧かっこ RIGHT PARENTHESIS
（	`U+FF08`	`1-1-42 包摂ほうせつ`	`（` `（`	始はじめ小しょう括弧かっこ、始はじめ丸まる括弧かっこ FULLWIDTH LEFT PARENTHESIS
）	`U+FF09`	`1-1-43 包摂ほうせつ`	`）` `）`	終おわり小しょう括弧かっこ、終おわり丸まる括弧かっこ FULLWIDTH RIGHT PARENTHESIS
⎛	`U+239B`	`-`	`⎛` `⎛`	LEFT PARENTHESIS UPPER HOOK
⎜	`U+239C`	`-`	`⎜` `⎜`	LEFT PARENTHESIS EXTENSION
⎝	`U+239D`	`-`	`⎝` `⎝`	LEFT PARENTHESIS LOWER HOOK
⎞	`U+239E`	`-`	`⎞` `⎞`	RIGHT PARENTHESIS UPPER HOOK
⎟	`U+239F`	`-`	`⎟` `⎟`	RIGHT PARENTHESIS EXTENSION
⎠	`U+23A0`	`-`	`⎠` `⎠`	RIGHT PARENTHESIS LOWER HOOK
︵	`U+FE35`	`1-1-42 包摂ほうせつ`	`︵` `︵`	始はじめ小しょう括弧かっこ、始はじめ丸まる括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT PARENTHESIS
︶	`U+FE36`	`1-1-43 包摂ほうせつ`	`︶` `︶`	終おわり小しょう括弧かっこ、終おわり丸まる括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT PARENTHESIS
﴾	`U+FD3E`	`-`	`﴾` `﴾`	ORNATE LEFT PARENTHESIS
﴿	`U+FD3F`	`-`	`﴿` `﴿`	ORNATE RIGHT PARENTHESIS
﹙	`U+FE59`	`-`	`﹙` `﹙`	SMALL LEFT PARENTHESIS
﹚	`U+FE5A`	`-`	`﹚` `﹚`	SMALL RIGHT PARENTHESIS
❨	`U+2768`	`-`	`❨` `❨`	MEDIUM LEFT PARENTHESIS ORNAMENT
❩	`U+2769`	`-`	`❩` `❩`	MEDIUM RIGHT PARENTHESIS ORNAMENT
❪	`U+276A`	`-`	`❪` `❪`	MEDIUM FLATTENED LEFT PARENTHESIS ORNAMENT
❫	`U+276B`	`-`	`❫` `❫`	MEDIUM FLATTENED RIGHT PARENTHESIS ORNAMENT
⁽	`U+207D`	`-`	`⁽` `⁽`	SUPERSCRIPT LEFT PARENTHESIS
⁾	`U+207E`	`-`	`⁾` `⁾`	SUPERSCRIPT RIGHT PARENTHESIS
₍	`U+208D`	`-`	`₍` `₍`	SUBSCRIPT LEFT PARENTHESIS
₎	`U+208E`	`-`	`₎` `₎`	SUBSCRIPT RIGHT PARENTHESIS

二に重じゅう丸まる括弧かっこ｟｠[編集へんしゅう]

｟　｠

丸まる括弧かっこを2つ重かさねるか繋つなげた括弧かっこで、二に重じゅう丸まる括弧かっこ（にじゅうまるかっこ）・二に重じゅうパーレン・二に重じゅう括弧かっこ（にじゅうかっこ）と呼よばれる。

表示ひょうじする字形じけいは「((」と横よこに並ならべるだけの場合ばあいと、「(」を白しろ抜ぬき文字もじにする場合ばあいとがある。
日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
注記ちゅうきを記載きさいする場合ばあいに使用しようされることが多おおい。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
⦅	`U+2985`	`1-2-54`	`⦅` `⦅`	始はじめ二に重じゅうパーレン、始はじめ二に重じゅう括弧かっこ LEFT WHITE PARENTHESIS
⦆	`U+2986`	`1-2-55`	`⦆` `⦆`	終おわり二に重じゅうパーレン、終おわり二に重じゅう括弧かっこ RIGHT WHITE PARENTHESIS
｟	`U+FF5F`	`1-2-54 包摂ほうせつ`	`｟` `｟`	始はじめ二に重じゅうパーレン、始はじめ二に重じゅう括弧かっこ FULLWIDTH LEFT WHITE PARENTHESIS
｠	`U+FF60`	`1-2-55 包摂ほうせつ`	`｠` `｠`	終おわり二に重じゅうパーレン、終おわり二に重じゅう括弧かっこ FULLWIDTH RIGHT WHITE PARENTHESIS
⸨	`U+2E28`	`-`	`⸨` `⸨`	LEFT DOUBLE PARENTHESIS
⸩	`U+2E29`	`-`	`⸩` `⸩`	RIGHT DOUBLE PARENTHESIS

鉤かぎ括弧かっこ「」[編集へんしゅう]

鉤かぎ括弧かっこ	通常つうじょう	半角はんかく形がた（半角はんかくカナ）
カギカッコ/ Corner Bracket	「　」	｢｣

鉤かぎ括弧かっこ（かぎかっこ）

旧来きゅうらい、人ひとの会話かいわ部分ぶぶんを書かく際さいに文頭ぶんとうに置おかれた「庵あん点てん」と改行かいぎょうを示しめす記号きごうの「鈎かぎ画が」の間あいだとに囲かこまれていたところから、会話かいわの箇所かしょを囲かこむ括弧かっことして鉤かぎ括弧かっこが出来できたと言いわれている^{[誰だれによって?]}。
引用いんよう（引用いんよう符ふとしての用法ようほう）、あるいは特とくに注意ちゅういを喚起かんきする語句ごくを挿入そうにゅうする場合ばあいも用もちいられるようになった（#使つかい方かたを参照さんしょう）。
半角はんかく鉤かぎ括弧かっこは半角はんかくカナとして扱あつかわれる。
小説しょうせつなどでは、複数ふくすう人じんが同おなじことを言いったということを表あらわすために、「「「鉤かぎ括弧かっこ」」」のように鉤かぎ括弧かっこを複数ふくすう重かさねて使用しようすることがある^[9]。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
「	`U+300C`	`1-1-54`	`「` `「`	始はじめかぎ括弧かっこ LEFT CORNER BRACKET
」	`U+300D`	`1-1-55`	`」` `」`	終おわりかぎ括弧かっこ RIGHT CORNER BRACKET
｢	`U+FF62`	`1-1-54 包摂ほうせつ`	`｢` `｢`	始はじめかぎ括弧かっこ HALFWIDTH LEFT CORNER BRACKET
｣	`U+FF63`	`1-1-55 包摂ほうせつ`	`｣` `｣`	終おわりかぎ括弧かっこ HALFWIDTH RIGHT CORNER BRACKET
﹁	`U+FE41`	`1-1-54 包摂ほうせつ`	`﹁` `﹁`	始はじめかぎ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT CORNER BRACKET
﹂	`U+FE42`	`1-1-55 包摂ほうせつ`	`﹂` `﹂`	終おわりかぎ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT CORNER BRACKET

二に重じゅう鉤かぎ括弧かっこ『』[編集へんしゅう]

『　』

二に重じゅう鉤かぎ括弧かっこ（にじゅうかぎかっこ）は二に重じゅう鉤かぎ（にじゅうかぎ）・白しろ括弧かっこ（しろかっこ）とも言いう（#使つかい方かたを参照さんしょう）。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
『	`U+300E`	`1-1-56`	`『` `『`	始はじめ二に重じゅうかぎ括弧かっこ LEFT WHITE CORNER BRACKET
』	`U+300F`	`1-1-57`	`』` `』`	終おわり二に重じゅうかぎ括弧かっこ RIGHT WHITE CORNER BRACKET
﹃	`U+FE43`	`1-1-56 包摂ほうせつ`	`﹃` `﹃`	始はじめ二に重じゅうかぎ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT WHITE CORNER BRACKET
﹄	`U+FE44`	`1-1-57 包摂ほうせつ`	`﹄` `﹄`	終おわり二に重じゅうかぎ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT WHITE CORNER BRACKET

角かく括弧かっこ［］[編集へんしゅう]

角かく括弧かっこ	通常つうじょう	全ぜん角形かくがた
カクカッコ/ Square Bracket	[ ]	［　］

角かく括弧かっこ（かくかっこ）はブラケット（英えい: bracket）とも言いう。なお、大だい括弧かっこ（だいかっこ）と呼よばれることもあるが、この呼よび方かたは望のぞましくないと考かんがえられる^{[注ちゅう 1]}。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない（#使つかい方かたを参照さんしょう）。
数式すうしきにおいては、丸まる括弧かっこ () を入いれ子こにする場合ばあいに外側そとがわの括弧かっこを角かく括弧かっことするほか、丸まる括弧かっこの代かわりに角かく括弧かっこを用もちいる様式ようしきもある^{[注ちゅう 1]}。
数学すうがくの区間くかんにおいて、閉とじていることを示しめす。
自然しぜん科学かがくにおいて、表ひょうやグラフに単位たんいを記載きさいする場合ばあいに、単位たんいであることを明示めいじするために付つける。例たとえば、「加速度かそくど [m/s²]」など。
化学かがくにおいては、[H₂O] のように用もちいて化学かがく種しゅの濃度のうどを表あらわす。また、[Fe(CN)₆]³⁻ のように錯イオンの表記ひょうきにも使つかう。
言語げんご学がくでは（音素おんそではなく）音声おんせいを表記ひょうきする場合ばあいに用もちいられる。
C言語げんごを始はじめとした多おおくのプログラミング言語げんごでは配列はいれつの内容ないようを定義ていぎするのに用もちいる。
ウィキ文法ぶんぽうでは"[[内部ないぶリンク]]"や"[http://www.example.com 外部がいぶリンク]"のように内部ないぶリンクや外部がいぶリンクなどを作成さくせいする場合ばあいによく用もちいられる。
URLにIPv6アドレスを含ふくむ場合ばあい、IPv6アドレスを角かく括弧かっこで囲かこむ。これは、IPv6アドレス中ちゅうのコロン (":") がポート番号ばんごうを示しめすコロンと競合きょうごうするためである。
金融きんゆう取引とりひきの契約けいやく書類しょるいにおいては、まだ確定かくていしていない条件じょうけん部分ぶぶんを角かく括弧かっこで囲かこむ場合ばあいがある。例たとえば、取引とりひき日びや利率りりつなどが確定かくていではなく予定よていや仮定かていである場合ばあい、［YYYY年ねんM月つきD日び］や［0.75］%のように角かく括弧かっこで囲かこっておく。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
[	`U+005B`	`1-1-46`	`[` `[`	始はじめ大だい括弧かっこ、始はじめ角かく括弧かっこ LEFT SQUARE BRACKET
]	`U+005D`	`1-1-47`	`]` `]`	終おわり大だい括弧かっこ、終おわり角かく括弧かっこ RIGHT SQUARE BRACKET
［	`U+FF3B`	`1-1-46 包摂ほうせつ`	`［` `［`	始はじめ大だい括弧かっこ、始はじめ角かく括弧かっこ FULLWIDTH LEFT SQUARE BRACKET
］	`U+FF3D`	`1-1-47 包摂ほうせつ`	`］` `］`	終おわり大だい括弧かっこ、終おわり角かく括弧かっこ FULLWIDTH RIGHT SQUARE BRACKET
⎡	`U+23A1`	`-`	`⎡` `⎡`	LEFT SQUARE BRACKET UPPER CORNER
⎢	`U+23A2`	`-`	`⎢` `⎢`	LEFT SQUARE BRACKET EXTENSION
⎣	`U+23A3`	`-`	`⎣` `⎣`	LEFT SQUARE BRACKET LOWER CORNER
⎤	`U+23A4`	`-`	`⎤` `⎤`	RIGHT SQUARE BRACKET UPPER CORNER
⎥	`U+23A5`	`-`	`⎥` `⎥`	RIGHT SQUARE BRACKET EXTENSION
⎦	`U+23A6`	`-`	`⎦` `⎦`	RIGHT SQUARE BRACKET LOWER CORNER
﹇	`U+FE47`	`1-1-46 包摂ほうせつ`	`﹇` `﹇`	始はじめ大だい括弧かっこ、始はじめ角かく括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT SQUARE BRACKET
﹈	`U+FE48`	`1-1-47 包摂ほうせつ`	`﹈` `﹈`	終おわり大だい括弧かっこ、終おわり角かく括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT SQUARE BRACKET

二に重じゅう角かく括弧かっこ〚〛[編集へんしゅう]

〚〛

二に重じゅう角かく括弧かっこ（にじゅうかくかっこ）

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
表示ひょうじする字形じけいは「［」を白しろ抜ぬき文字もじにする場合ばあいと、「［」の中央ちゅうおうに縦たて線せんを入いれる場合ばあいとがある。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
〚	`U+301A`	`-`	`〚` `〚`	LEFT WHITE SQUARE BRACKET
〛	`U+301B`	`-`	`〛` `〛`	RIGHT WHITE SQUARE BRACKET
⟦	`U+27E6`	`-`	`⟦` `⟦`	MATHEMATICAL LEFT WHITE SQUARE BRACKET
⟧	`U+27E7`	`-`	`⟧` `⟧`	MATHEMATICAL RIGHT WHITE SQUARE BRACKET

波なみ括弧かっこ｛｝[編集へんしゅう]

波なみ括弧かっこ	通常つうじょう	全ぜん角形かくがた
ナミカッコ/ Curly Bracket	{ }	｛　｝

波なみ括弧かっこ（なみかっこ）は、ブレース・ブレイス（英えい: brace）および カーリーブラケット（英えい: curly bracket）・カール（英えい: curl）とも言いう。なお、中ちゅう括弧かっこ（ちゅうかっこ）と呼よばれることもあるが、この呼よび方かたは望のぞましくないと考かんがえられる^{[注ちゅう 1]}。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
- 丸まる括弧かっこ（）が入いれ子こになる場合ばあいに、それぞれの括弧かっこが区切くぎる範囲はんいを明あきらかにするため用もちいることがある。
数式すうしきにおいては、角かく括弧かっこ [] を入いれ子こにするときに外側そとがわの括弧かっこを波なみ括弧かっことすることが多おおい^{[注ちゅう 1]}。
数学すうがくにおいては、集合しゅうごうを記述きじゅつするときに用もちいられる。
多おおくのプログラミング言語げんごではブロックを記述きじゅつするときに用もちいられる。
Wikiにおいてマジックワードやテンプレートの呼よび出だしに使つかわれる。{{!}} {{PAGENAME}} {{要よう出典しゅってん}} など。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
{	`U+007B`	`1-1-48`	`{` `{`	始はじめ中ちゅう括弧かっこ、始はじめ波なみ括弧かっこ LEFT CURLY BRACKET
}	`U+007D`	`1-1-49`	`}` `}`	終おわり中ちゅう括弧かっこ、終おわり波なみ括弧かっこ RIGHT CURLY BRACKET
｛	`U+FF5B`	`1-1-48 包摂ほうせつ`	`｛` `｛`	始はじめ中ちゅう括弧かっこ、始はじめ波なみ括弧かっこ FULLWIDTH LEFT CURLY BRACKET
｝	`U+FF5D`	`1-1-49 包摂ほうせつ`	`｝` `｝`	終おわり中ちゅう括弧かっこ、終おわり波なみ括弧かっこ FULLWIDTH RIGHT CURLY BRACKET
⎧	`U+23A7`	`-`	`⎧` `⎧`	LEFT CURLY BRACKET UPPER HOOK
⎨	`U+23A8`	`-`	`⎨` `⎨`	LEFT CURLY BRACKET MIDDLE PIECE
⎩	`U+23A9`	`-`	`⎩` `⎩`	LEFT CURLY BRACKET LOWER HOOK
⎪	`U+23AA`	`-`	`⎪` `⎪`	CURLY BRACKET EXTENSION
⎫	`U+23AB`	`-`	`⎫` `⎫`	RIGHT CURLY BRACKET UPPER HOOK
⎬	`U+23AC`	`-`	`⎬` `⎬`	RIGHT CURLY BRACKET MIDDLE PIECE
⎭	`U+23AD`	`-`	`⎭` `⎭`	RIGHT CURLY BRACKET LOWER HOOK
⎰	`U+23B0`	`-`	`⎰` `⎰`	UPPER LEFT OR LOWER RIGHT CURLY BRACKET SECTION
⎱	`U+23B1`	`-`	`⎱` `⎱`	UPPER RIGHT OR LOWER LEFT CURLY BRACKET SECTION
︷	`U+FE37`	`1-1-48 包摂ほうせつ`	`︷` `︷`	始はじめ中ちゅう括弧かっこ、始はじめ波なみ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT CURLY BRACKET
︸	`U+FE38`	`1-1-49 包摂ほうせつ`	`︸` `︸`	終おわり中ちゅう括弧かっこ、終おわり波なみ括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT CURLY BRACKET
﹛	`U+FE5B`	`-`	`﹛` `﹛`	SMALL LEFT CURLY BRACKET
﹜	`U+FE5C`	`-`	`﹜` `﹜`	SMALL RIGHT CURLY BRACKET
❴	`U+2774`	`-`	`❴` `❴`	MEDIUM LEFT CURLY BRACKET ORNAMENT
❵	`U+2775`	`-`	`❵` `❵`	MEDIUM RIGHT CURLY BRACKET ORNAMENT

亀甲きっこう括弧かっこ〔〕[編集へんしゅう]

〔　〕

亀甲きっこう括弧かっこ（きっこうかっこ）は亀甲きっこう（きっこう）・キッコー・亀かめの子こ括弧かっこ（かめのこかっこ）とも言いう。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない（#使つかい方かたを参照さんしょう）。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
〔	`U+3014`	`1-1-44`	`〔` `〔`	始はじめ亀甲きっこう括弧かっこ LEFT TORTOISE SHELL BRACKET
〕	`U+3015`	`1-1-45`	`〕` `〕`	終おわり亀甲きっこう括弧かっこ RIGHT TORTOISE SHELL BRACKET
❲	`U+2772`	`-`	`❲` `❲`	LIGHT LEFT TORTOISE SHELL BRACKET ORNAMENT
❳	`U+2773`	`-`	`❳` `❳`	LIGHT RIGHT TORTOISE SHELL BRACKET ORNAMENT
⟮	`U+27EE`	`-`	`⟮` `⟮`	MATHEMATICAL LEFT FLATTENED PARENTHESIS
⟯	`U+27EF`	`-`	`⟯` `⟯`	MATHEMATICAL RIGHT FLATTENED PARENTHESIS
︹	`U+FE39`	`1-1-44 包摂ほうせつ`	`︹` `︹`	始はじめ亀甲きっこう括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT TORTOISE SHELL BRACKET
︺	`U+FE3A`	`1-1-45 包摂ほうせつ`	`︺` `︺`	終おわり亀甲きっこう括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT TORTOISE SHELL BRACKET

二に重じゅう亀甲きっこう括弧かっこ〘〙[編集へんしゅう]

〘　〙

二に重じゅう亀甲きっこう括弧かっこ（にじゅうきっこうかっこ）

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
表示ひょうじする字形じけいは「〔」を白しろ抜ぬき文字もじにする、「〔」の中央ちゅうおうに縦たて線せんを入いれる、「〔〔」と横よこに並ならべる3種類しゅるいがある。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
〘	`U+3018`	`1-2-56`	`〘` `〘`	始はじめ二に重じゅう亀甲きっこう括弧かっこ LEFT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET
〙	`U+3019`	`1-2-57`	`〙` `〙`	終おわり二に重じゅう亀甲きっこう括弧かっこ RIGHT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET
⟬	`U+27EC`	`-`	`⟬` `⟬`	MATHEMATICAL LEFT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET
⟭	`U+27ED`	`-`	`⟭` `⟭`	MATHEMATICAL RIGHT WHITE TORTOISE SHELL BRACKET

山やま括弧かっこ〈〉[編集へんしゅう]

〈　〉

山やま括弧かっこ（やまかっこ）は山やま鉤かぎ（やまかぎ）・山やまパーレン（やまパーレン）・アングルブラケット（英えい: angle bracket）とも言いう。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない（#使つかい方かたを参照さんしょう）。
数学すうがくでは内積ないせきに用もちいられることがあるほか、生成せいせいする部分ぶぶん線型せんけい空間くうかんや生成せいせいする部分ぶぶん群ぐん、群ぐんの表示ひょうじなどにも用もちいられる。
量子力学りょうしりきがくでは、ブラ-ケット記法きほうに用もちいられる。
経済けいざいニュースにおいて、証券しょうけんコード（銘柄めいがらコード）を示しめす際さいに慣用かんよう的てきに用もちいられる。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
〈	`U+3008`	`1-1-50`	`〈` `〈`	始はじめ山やま括弧かっこ LEFT ANGLE BRACKET
〉	`U+3009`	`1-1-51`	`〉` `〉`	終おわり山やま括弧かっこ RIGHT ANGLE BRACKET
〈	`U+2329`	`-`	`&lang;` `〈` `〈`	LEFT-POINTING ANGLE BRACKET
〉	`U+232A`	`-`	`&rang;` `〉` `〉`	RIGHT-POINTING ANGLE BRACKET
❬	`U+276C`	`-`	`❬` `❬`	MEDIUM LEFT-POINTING ANGLE BRACKET ORNAMENT
❭	`U+276D`	`-`	`❭` `❭`	MEDIUM RIGHT-POINTING ANGLE BRACKET ORNAMENT
❰	`U+2770`	`-`	`❰` `❰`	HEAVY LEFT-POINTING ANGLE BRACKET ORNAMENT
❱	`U+2771`	`-`	`❱` `❱`	HEAVY RIGHT-POINTING ANGLE BRACKET ORNAMENT
⧼	`U+29FC`	`-`	`⧼` `⧼`	LEFT-POINTING CURVED ANGLE BRACKET
⧽	`U+29FD`	`-`	`⧽` `⧽`	RIGHT-POINTING CURVED ANGLE BRACKET
⟨	`U+27E8`	`-`	`⟨` `⟨`	MATHEMATICAL LEFT ANGLE BRACKET
⟩	`U+27E9`	`-`	`⟩` `⟩`	MATHEMATICAL RIGHT ANGLE BRACKET
︿	`U+FE3F`	`1-1-50 包摂ほうせつ`	`︿` `︿`	始はじめ山やま括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT ANGLE BRACKET
﹀	`U+FE40`	`1-1-51 包摂ほうせつ`	`﹀` `﹀`	終おわり山やま括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT ANGLE BRACKET

二に重じゅう山やま括弧かっこ《》[編集へんしゅう]

《　》

二に重じゅう山やま括弧かっこ（にじゅうやまかっこ）

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない（#使つかい方かたを参照さんしょう）。
- 青空あおぞら文庫ぶんこ形式けいしきにおいて、ルビを表記ひょうきするのに用もちいられる^[10]。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
《	`U+300A`	`1-1-52`	`《` `《`	始はじめ二に重じゅう山やま括弧かっこ LEFT DOUBLE ANGLE BRACKET
》	`U+300B`	`1-1-53`	`》` `》`	終おわり二に重じゅう山やま括弧かっこ RIGHT DOUBLE ANGLE BRACKET
⟪	`U+27EA`	`-`	`⟪` `⟪`	MATHEMATICAL LEFT DOUBLE ANGLE BRACKET
⟫	`U+27EB`	`-`	`⟫` `⟫`	MATHEMATICAL RIGHT DOUBLE ANGLE BRACKET
︽	`U+FE3D`	`1-1-52 包摂ほうせつ`	`︽` `︽`	始はじめ二に重じゅう山やま括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT DOUBLE ANGLE BRACKET
︾	`U+FE3E`	`1-1-53 包摂ほうせつ`	`︾` `︾`	終おわり二に重じゅう山やま括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT DOUBLE ANGLE BRACKET

ギュメ « »[編集へんしゅう]

« »

ギュメ（仏ふつ: guillemet）は主おもにヨーロッパで利用りようされる引用いんよう符ふである。二に重じゅう山やま括弧かっこ引用いんよう記号きごう（にじゅうやまかっこいんようきごう）ともいう。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
«	`U+00AB`	`1-9-8`	`«` `«` `«`	始はじめ二に重じゅう山やま括弧かっこ引用いんよう記号きごう、始はじめギュメ LEFT-POINTING DOUBLE ANGLE QUOTATION MARK
»	`U+00BB`	`1-9-18`	`»` `»` `»`	終おわり二に重じゅう山やま括弧かっこ引用いんよう記号きごう、終おわりギュメ RIGHT-POINTING DOUBLE ANGLE QUOTATION MARK
‹	`U+2039`	`-`	`&lsaquo;` `‹` `‹`	SINGLE LEFT-POINTING ANGLE QUOTATION MARK
›	`U+203A`	`-`	`&rsaquo;` `›` `›`	SINGLE RIGHT-POINTING ANGLE QUOTATION MARK

代用だいよう表記ひょうき[編集へんしゅう]

コンピュータの世界せかいでは、ASCII にある不等号ふとうごう “<” (U+003C) ・“>” (U+003E) を使つかって山やま括弧かっこを表現ひょうげんする場合ばあいがある。これは以下いかのような場面ばめんで使用しようされる。

XHTML/HTML、XML など SGML 系けいのマークアップ言語げんごで、<foo>...</foo> のようにタグを表記ひょうきするのに使つかわれる。
C++ では、テンプレートの引数ひきすうを示しめすのに用もちいられる。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
<	`U+003C`	`1-1-67`	`<` `<` `<`	不等号ふとうごう(より小しょう) LESS-THAN SIGN
>	`U+003E`	`1-1-68`	`>` `>` `>`	不等号ふとうごう(より大だい) GREATER-THAN SIGN

隅すみ付つき括弧かっこ【】[編集へんしゅう]

【　】

隅すみ付つき括弧かっこ（すみつきかっこ）は隅すみ付つきパーレン（すみつきパーレン）・太ふとし亀甲きっこう（ふときっこう）・黒くろ亀甲きっこう（くろきっこう）・墨付すみつき括弧かっこ（すみつきかっこ）とも言いう。

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
- 強調きょうちょうしたい場合ばあい、目立めだたせたい場合ばあいに用もちいることが多おおい。
- 項目こうもく名めいの表記ひょうきにもしばしば使つかわれる。
- 漢和かんわ辞典じてんでは教育きょういく漢字かんじを示しめす目的もくてきで使用しようされることがある。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
【	`U+3010`	`1-1-58`	`【` `【`	始はじめすみ付つき括弧かっこ LEFT BLACK LENTICULAR BRACKET
】	`U+3011`	`1-1-59`	`】` `】`	終おわりすみ付つき括弧かっこ RIGHT BLACK LENTICULAR BRACKET
︻	`U+FE3B`	`1-1-58 包摂ほうせつ`	`︻` `︻`	始はじめすみ付つき括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT BLACK LENTICULAR BRACKET
︼	`U+FE3C`	`1-1-59 包摂ほうせつ`	`︼` `︼`	終おわりすみ付つき括弧かっこ PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT BLACK LENTICULAR BRACKET

隅すみ付つき括弧かっこ（白しろ）〖〗[編集へんしゅう]

〖　〗

隅すみ付つき括弧かっこ（白しろ）［すみつきかっこしろ］

日本語にほんごの文法ぶんぽうにおいては補助ほじょ記号きごうに当あたらず、決きまった用途ようとはない。
- 漢和かんわ辞典じてんでは教育きょういく漢字かんじ外がいの常用漢字じょうようかんじであることを示しめす目的もくてきで使用しようされることがある。

記号きごう	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	名称めいしょう
〖	`U+3016`	`1-2-58`	`〖` `〖`	始はじめすみ付つき括弧かっこ(白しろ) LEFT WHITE LENTICULAR BRACKET
〗	`U+3017`	`1-2-59`	`〗` `〗`	終おわりすみ付つき括弧かっこ(白しろ) RIGHT WHITE LENTICULAR BRACKET
︗	`U+FE17`	`1-2-58 包摂ほうせつ`	`︗` `︗`	始はじめすみ付つき括弧かっこ(白しろ) PRESENTATION FORM FOR VERTICAL LEFT WHITE LENTICULAR BRACKET
︘	`U+FE18`	`1-2-59 包摂ほうせつ`	`︘` `︘`	終おわりすみ付つき括弧かっこ(白しろ) PRESENTATION FORM FOR VERTICAL RIGHT WHITE LENTICULAR BRAKCET

そのほかの括弧かっこ[編集へんしゅう]

日本語にほんごでは、上記じょうき以外いがいにもさまざまな括弧かっこが用もちいられている。たとえば、「【(」・「)】」の形かたちの括弧かっこや、「【」・「】」の内側うちがわの曲線きょくせんが、くの字じ型がたの直線ちょくせん（<・>）で書かかれる括弧かっこなどである^[11]。

使つかい方かた[編集へんしゅう]

正式せいしきな決きまりがないため、公用こうよう文ぶんや学校がっこう教育きょういくでの慣行かんこう^[12]と実際じっさいの用例ようれいでは大おおきく異ことなるものもある。下したに示しめすのは一いち例れいであり、特とくに出版しゅっぱん物ぶつなどでは、相手あいてや出版しゅっぱん社しゃなどの基準きじゅんも参考さんこうにされたい。

説明せつめいの補足ほそく[編集へんしゅう]

補足ほそくを加くわえる場合ばあいには（）を用もちい、文末ぶんまつでは括弧かっこの外そとに句点くてんを打うつ。

用例ようれい：これから括弧かっこの使つかい方かたについて説明せつめいする（引用いんよう符ふとしての用法ようほうも含ふくむ）。

発言はつげんの提示ていじ[編集へんしゅう]

人物じんぶつの発言はつげん部分ぶぶんは「」を用もちいる。文ぶんが引用いんようされるとき、」の前まえに句点くてんを打うってもよいが、出版しゅっぱん物ぶつでは打うたれていないことが多おおい。

用例ようれい：彼かれは「括弧かっこの使つかい方かたは難むずかしい。様々さまざまな用法ようほうがある」と言いった。

発言はつげん部分ぶぶんのみ行くだりや段落だんらくを変かえて示しめすこともある。文頭ぶんとうの字じ下さげ（インデント）は行おこなってもよいが、出版しゅっぱん物ぶつでは行おこなわれていないことが多おおい。

用例ようれい：

彼かれは言いった。

「括弧かっこの使つかい方かたは難むずかしい。様々さまざまな用法ようほうがある」

その通とおりである。

名称めいしょうの提示ていじ[編集へんしゅう]

ある作品さくひんが複数ふくすうの作品さくひんから成なり立たっている場合ばあい、個々ここの作品さくひんの名称めいしょうに「」を、作品さくひん全体ぜんたいないし作品さくひん集しゅうの名称めいしょうに『』を、それぞれ用もちいる。

用例ようれい：アルバム『アルファ』から「ベータ」をお聞ききください。

書物しょもつの場合ばあい、単行本たんこうぼん・雑誌ざっし・新聞しんぶんの題名だいめいなどには『』を用もちいる。単行本たんこうぼんを構成こうせいする個々ここの作品さくひん名めい・雑誌ざっし論ろん文名ぶんめい・新聞しんぶん記事きじ名めいなどには「」を用もちいる。

用例ようれい：「デルタ」は雑誌ざっし『イプシロン』にて絶賛ぜっさん連載れんさい中ちゅう！今夏こんかには単行本たんこうぼん『デルタ』の発売はつばいが予定よていされています。

引用いんよう[編集へんしゅう]

引用いんようする文章ぶんしょうは「」で囲かこむ。引用いんようする文章ぶんしょうに「」が用もちいられている場合ばあいには、「」を『』に置おき換かえる。

引用いんようする文ぶんの例れい：いずれ「真実しんじつ」が明あきらかになる。

用例ようれい：その評論ひょうろん家かは「いずれ『真実しんじつ』が明あきらかになる」と述のべた。

引用いんよう文中ぶんちゅうに筆者ひっしゃが補足ほそくを加くわえる場合ばあいは、その部分ぶぶんを［］または〔〕で囲かこむ。

用例ようれい：その辞書じしょによると、引用いんよう符ふとは「文中ぶんちゅうにおいて、［他たの文ぶんや語かたりを］引用いんようしていることを示しめす記号きごう」のことである。

口頭こうとうでの発言はつげんに筆者ひっしゃが補足ほそくを加くわえる場合ばあいは、その部分ぶぶんを（）で囲かこむ。

用例ようれい：総理そうりは会見かいけんで「来週らいしゅう中ちゅうにも法案ほうあんを（参議院さんぎいんに）送おくる」と述のべた。

引用いんよう文ぶんの一部いちぶを強調きょうちょうする場合ばあいは、その部分ぶぶんに傍点ぼうてん・下線かせん・太字ふとじ化かなどを施ほどこし、引用いんよう文ぶんの最後さいごに（）を用もちいて引用いんよう者しゃが強調きょうちょうした旨むねを記しるす。

用例ようれい：その辞書じしょによると、引用いんよう符ふとは「文中ぶんちゅうにおいて、［他たの文ぶんや語かたりを］引用いんようしていることを示しめす記号きごう」のことである（太字ふとじは筆者ひっしゃ）。

引用いんよう文ぶんの一部いちぶを省略しょうりゃくする場合ばあいは、［中略ちゅうりゃく］や〔中略ちゅうりゃく〕のように表記ひょうきするか、3点てんリーダーを2つ並ならべた……などを用もちいる。

強調きょうちょうなど[編集へんしゅう]

語句ごくを強調きょうちょうする際さいには“ ”または〝〟を用もちいる。「」を用もちいることもあるが、他ほかにも様々さまざまな用法ようほうで用もちいる記号きごうのため、混在こんざいを避さけたい場合ばあいには用もちいない。

“ ”は、皮肉ひにくの引用いんよう符ふ（「いわゆる」・「いわば」）というニュアンスで、言葉ことばを文字通もじどおりに受うけ取とってはいけないということを示しめす際さいにも用もちいる。

用例ようれい：休日きゅうじつの家族かぞくサービスという“仕事しごと”が待まち構かまえていた。

名称めいしょうに「」を付つけ、相手あいてはそう自称じしょうしているが自分じぶんは認みとめない、という意思いし表示ひょうじをする場合ばあいがある^[13]。

用例ようれい：日本にっぽんのロケット技術ぎじゅつは「純粋じゅんすいに平和へいわ的てきに」開発かいはつされた^[14]。

学術がくじゅつ書しょでは、キーワードや独自どくじの定義ていぎで用もちいる語句ごくを〈〉や、さらに強調きょうちょうして《》で囲かこむことがある。

これら強調きょうちょうのための記号きごうは全すべて併用へいようすることができるが、使つかい分わけは書かき手てのニュアンスに任まかせられる。

用例ようれい：広告こうこくは主おもにマスメディア、すなわち“プロフェッショナル”が主導しゅどう権けんを握にぎってきた。ところが、近年きんねんはインターネットの〈口くちコミ〉が大おおきな影響えいきょう力りょくを持もっている。いわば、アマチュアたちによる《広告こうこく行動こうどう》である。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

^ ^a ^b ^c ^d ^e
- 日本にっぽんなどの一部いちぶの国くにでは、数式すうしきにおける括弧かっこの入いれ子こは [{()}] の順じゅんで用もちいられてきた。しかし、世界せかい的てきには {[()]} の順じゅんで用もちいられる方式ほうしきが多数たすう派はである。
- JIS Z 8201-1981 においても「小しょう括弧かっこ」・「中ちゅう括弧かっこ」・「大だい括弧かっこ」という名称めいしょうは廃止はいしされ、現在げんざいは「丸まる括弧かっこ」・「角かく括弧かっこ」・「波なみ括弧かっこ」と表記ひょうきされている。
  - なお、この日本工業規格にほんこうぎょうきかく (JIS) の解説かいせつ文ぶんにおいて、丸まる括弧かっこ・角かく括弧かっこ・波なみ括弧かっこを入いれ子こにする際さいの順序じゅんじょについては「特とくに規定きていしない」としたうえで、{[()]} が大だい多数たすう（世界中せかいじゅうの学術がくじゅつ誌しのうち約やく90%）であることが付記ふきされている。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

^ 三省堂さんせいどう『大辞林だいじりん』第だい3版はん. “区切くぎり符号ふごう”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ 小学館しょうがくかん『デジタル大辞泉だいじせん』. “句切くぎり符号ふごう”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ 小学しょうがく館かん『デジタル大辞泉だいじせん』. “括弧かっこ”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b 三省堂さんせいどう『大辞林だいじりん』第だい3版はん. “括弧かっこ”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f 小学しょうがく館かん『精選せいせん版ばん日本にっぽん国語こくご大だい辞典じてん』. “括弧かっこ”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ 黒木くろき哲あきら徳とく『なっとくする数学すうがく記号きごう』講談社こうだんしゃ〈ブルーバックス〉、2021年ねん、91頁ぺーじ。ISBN 9784065225509。
^ 『ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん小しょう項目こうもく事典じてん』. “ワイリー”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ 『ブリタニカ国際こくさい大だい百科ひゃっか事典じてん小しょう項目こうもく事典じてん』. “幾何きか原本げんぽん”. コトバンク. 2020年ねん6月がつ17日にち閲覧えつらん。
^ 深見ふかみクラゲ (2016年ねん9月がつ23日にち). “「「「多重たじゅう鍵かぎ括弧かっこ」」」の是非ぜひと複数ふくすう人じんが同時どうじに話はなす描写びょうしゃの書かき方かた”. タロットプロット創作そうさく研究けんきゅう室しつ. 2020年ねん6月がつ23日にち閲覧えつらん。
^ HTML 版ばん青空あおぞら文庫ぶんこ工作こうさく員いん作業さぎょうマニュアル — 2. 入力にゅうりょく-1 #【ルビ】
^ 「第だい17回かい　約やく物ものの深ふかい世界せかいを垣間見かいまみた | DNP 大日本印刷だいにほんいんさつ株式会社かぶしきがいしゃ」には実際じっさいに使用しようされていた明治めいじ時代じだいの活字かつじ見本みほん帳ちょうが掲載けいさいされている。
^ 正式せいしきな通達つうたつなどはないが、くぎり符号ふごうの使つかいひ方かたが参考さんこうにされている。
^ 法政大学ほうせいだいがく大原おおはら社会しゃかい問題もんだい研究所けんきゅうじょの「IV 国鉄こくてつ分割ぶんかつ・民営みんえい化か関連かんれん諸法しょほうの成立せいりつと新しん会社かいしゃへの移行いこう準備じゅんび」での「労働ろうどう組合くみあい」、日本にっぽん共産党きょうさんとうのニセ「左翼さよく」暴力ぼうりょく集団しゅうだんの「左翼さよく」の用法ようほう、日本国にっぽんこく政府せいふが北朝鮮きたちょうせんの発射はっしゃしたロケットについて、「北朝鮮きたちょうせんによる「人工じんこう衛星えいせい」と称しょうするミサイル発射はっしゃ事案じあん」と表現ひょうげんしたこと、同おなじく「イスラーム国こく」表記ひょうきなどを参照さんしょう。
^ 実際じっさいには、海外かいがいに持もち出だされたカッパロケットが第三国だいさんごくで軍事ぐんじ転用てんようされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

起源きげん[編集へんしゅう]

種類しゅるい[編集へんしゅう]

丸まる括弧かっこ（ ）[編集へんしゅう]

二に重じゅう丸まる括弧かっこ｟ ｠[編集へんしゅう]

鉤かぎ括弧かっこ「 」[編集へんしゅう]

二に重じゅう鉤かぎ括弧かっこ『 』[編集へんしゅう]

角かく括弧かっこ［ ］[編集へんしゅう]

二に重じゅう角かく括弧かっこ〚 〛[編集へんしゅう]

波なみ括弧かっこ｛ ｝[編集へんしゅう]

亀甲きっこう括弧かっこ〔 〕[編集へんしゅう]

二に重じゅう亀甲きっこう括弧かっこ〘 〙[編集へんしゅう]

山やま括弧かっこ〈 〉[編集へんしゅう]