区間 (数学 )
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用語 と表記 [編集 ]
端 点 (endpoints)区間 の最小 値 と最大 値 を示 す2つの値 で、 [a, b] などのようにコンマ区切 りで表記 する。小数点 にコンマを用 いる国 や桁 の区切 りにコンマを用 いるような場合 などでは、紛 れの無 いよう端点 の区切 りにセミコロンを用 いることもある。開 /閉
端点 を含 まないことを開 、含 むことを閉とする様々 な表現 がある。両 端 とも閉 じて(開 いて)いる区間 を閉区間 (開 区間 )といい、片側 だけ開 いていれば半開 区間 、より具体 的 に左 開 右 閉などとい表 すこともある。これらは実数 直線 における通常 の位相 に関 する開 集合 系 、閉集合 系 とちょうど一致 する。区間 の開閉 を表記 する際 、閉 じている側 は角 括弧 を用 いる。開 いている側 は丸 括弧 に変 える記法 と角 括弧 を逆 向 きにする記法 が国際 規格 ISO 31-11に記載 されている(以下 、集合 の内包 的 記法 に基 づく)。
- 閉区
間 開 区間 -
別 表記 → 半開 区間 (左 開 右 閉)-
別 表記 → 半開 区間 (左 閉右開 )-
別 表記 →
- 閉区
- なお、a = b のとき、(a, b), [a, b), (a, b] は
何 れも空 集合 を表 し、[a, b] は一 点 集合 {a} を表 す。また a > b のときは、四 種類 とも空 集合 になる。
注意 [編集 ]
数学 において丸 括弧 や角 括弧 で括 る記法 は遍在 しているから、区間 の記法 がそれらと衝突 することは注意 すべき点 である。例 えば、(a, b) は、集合 論 において順序 対 を表 したり、解析 幾何 学 や線型 代数 学 において点 やベクトルの座標 を記述 するのに用 いたり、ときに代数 学 で複素数 を表 すのに用 いることもある。それゆえ、ブルバキは開 区間 を表 すのに ]a, b[ なる記法 を導入 した[3]。計算 機 科学 などにおいては [a, b] も順序 対 を表 すのに用 いられたりもする。文献 によっては ]a, b[ が区間 (a, b) の補 集合 (つまり a以下 の実数 と b以上 の実数 すべてからなる集合 )の意味 で用 いられる。区間 のいずれかの方向 に限界 がないことを示 すために、無限 大 の端点 を用 いることができる。具体 的 には、 a = −∞ や b = +∞ と書 いて、例 えば (0, +∞) は正 の実数 全体 の成 す集合 (ℝ+ とも書 く)の意味 であり、また (−∞, +∞) は実数 直線 ℝ に等 しい。文脈 によっては補完 数 直線 の部分 集合 としての区間 を定義 することもできる。補完 数 直線 ではすべての実数 に加 えて二 つの無限 遠 点 −∞ および +∞ が元 として含 まれるから、その文脈 では [−∞, b], [−∞, b), [a, +∞], (a, +∞] などの記法 も使用 できる。例 えば (−∞, +∞] は −∞ を除 く拡大 実数 全 てからなる集合 を表 す。その解釈 のもとでは、[−∞, b], (−∞, b], [a, +∞], [a, +∞) はすべて意味 を為 し、かつ何 れも相 異 なる。特 に (−∞, +∞) は通常 の実数 全体 の成 す集合 で、[−∞, +∞] は拡大 実数 全体 の成 す集合 になる。拡大 実数 で考 える場合 、通常 の実数 の中 で考 える場合 と比 べて定義 や語法 などが影響 を受 けるかもしれないことに注意 すべきである。例 えば、区間 (−∞, +∞) = R は通常 の実数 の範囲 では閉集合 だが、拡大 実数 の範囲 で考 えるならばそうではない。
その他 の用語 [編集 ]
退化 区間 :区間 が退化 しているとはただ一 つの元 からなる集合 となっているときに言 う。文献 によっては、さらに空 集合 を退化 区間 の一種 として含 めることもある。真 の区間 :空 でなく退化 もしていない(=二 つ以上 の元 を含 む)実 区間 は真 の (proper;通常 の)区間 と言 い、無限 個 の元 を含 む。区間 I の内部 とは I に含 まれる最大 の開 区間 を言 い、それはまた I の両 端点 を除 く I の元 全 てからなる集合 でもある。区間 I の閉包 とは I を含 む最小 の閉区間 を言 い、それはまた集合 としての I に有限 な端点 を付 け加 えて得 られる集合 でもある。実数 からなる任意 の集合 X に対 して、X の区間 包絡 (interval enclosure) または区間 包 (interval span) とは、X を含 む区間 であって、なおかつその区間 には X を含 むほかのどの区間 も真 に含 まれることがないという条件 を満 たす唯一 の区間 を言 う。有界 区間 /非 有界 区間 : その区間 を包含 する上位 集合 に、区間 内 のすべての元 がそれ以上 となるような数 が存在 するとき、その数 を下界 といい、その区間 は左 有界 であるという。逆 にすべての元 がそれ以下 となるような数 は上 界 といい右 有界 となる(→順序 集合 #上 界 )。有界 区間 はその径 (この場合 両端 点 の絶対 差 |a − b|)が有限 であるという意味 において有界 集合 である。この径 のことを、区間 の長 さ、幅 、測度 、大 きさなどのように呼 ぶ。非 有界 区間 の長 さはふつう +∞ と定義 される。空 な区間 の長 さは 0 と定義 したり、あるいは定義 しない。有界 区間 の中心 または中点 とは、両 端点 が a と b のとき (a + b)/2 のことを言 い、区間 の半径 とは長 さの半分 |a − b|/2 を言 う。中心 や半径 は非 有界 区間 や空 区間 では定義 しない。
性質 [編集 ]
実数 直線 R内 の区間 の概念 は、R の連結 部分 集合 の概念 にちょうど一致 する。したがって、任意 の区間 を任意 の実 数値 連続 函数 で写 した像 もまた区間 となることがわかる。これは中 間 値 の定理 の一 つの定式 化 である。区間 の概念 はまた R内 の凸 部分 集合 の概念 とも一致 する。ゆえに部分 集合 X の区間 包 は X の凸 包 である。区間 からなる任意 の族 の交 わりは必 ず一 つの区間 である。二 つの区間 の合併 がふたたび区間 となるための必要 十 分 条件 は、両 区間 の交 わりが空 でないか、一方 の区間 の開 端点 が他方 の閉端点 に一致 することである。後者 は例 えば、(a, b) ∪ [b, c] = (a, c] のようなことを言 っている。- R を
距離 空間 と見 るとき、その開 球体 とは有界 開 区間 (c + r, c − r) のことであり、その閉球体 とは有界 閉区間 [c + r, c − r] のことを言 う。ここで中心 が c,半径 は r であることに注意 せよ。 区間 I の任意 の元 x は I の交 わりの無 い三 つの区間 I1, I2, I3 への分割 を定義 する。これら三 つは順 に、I のx より小 さい元 全体 、一 点 集合 [x, x] = {x}、x より大 きい元 全体 である。分割 片 I1, I3 がともに空 でない(特 に内部 が空 でない)ための必要 十 分 条件 はx が I の内部 に属 することである。これを区間 に対 する三 分 原理 と言 う。
一般 化 [編集 ]
高次 元 区間 [編集 ]
n = 2 のとき、これは
いま
いくつかの
- 閉区
間 開 区間 半開 区間 (左 閉右開 )半開 区間 (左 開 右 閉)
複素 区間 [編集 ]
区間 の位相 環 [編集 ]
この
- z = (x + y)/2 + j(x − y)/2
を
脚注 [編集 ]
- ^ H. J. キースラー
著 、斎藤 正彦 訳 『無限 小 解析 の基礎 』東京 図書 、1986年 、27頁 。NDLJP:12623317。 - ^ a b Kuratowski, K.; Mostowski, A. (1976). Set Theory (Second ed.). North-Holland. p. 204. ISBN 0-7204-0470-3. MR485384. Zbl 0337.02034
- ^ http://hsm.stackexchange.com/a/193
- ^ Complex interval arithmetic and its applications, Miodrag Petković, Ljiljana Petković, Wiley-VCH, 1998, ISBN 978-3-527-40134-5
- ^ Kaj Madsen (1979) Review of "Interval analysis in the extended interval space" by Edgar Kaucher(
要 登録 ) from Mathematical Reviews - ^ D. H. Lehmer (1956) Review of "Calculus of Approximations"(
要 登録 ) from Mathematical Reviews
参考 文献 [編集 ]
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- T. Sunaga, "Theory of interval algebra and its application to numerical analysis", In: Research Association of Applied Geometry (RAAG) Memoirs, Ggujutsu Bunken Fukuy-kai. Tokyo, Japan, 1958, Vol. 2, pp. 29–46 (547-564); reprinted in Japan Journal on Industrial and Applied Mathematics, 2009, Vol. 26, No. 2-3, pp. 126–143.
外部 リンク[編集 ]
- A Lucid Interval by Brian Hayes: An American Scientist article provides an introduction.[リンク
切 れ] - Interval computations website
- Interval computations research centers
- Interval Notation by George Beck, Wolfram Demonstrations Project.
- Weisstein, Eric W. "Interval". mathworld.wolfram.com (
英語 ). - interval - PlanetMath.(
英語 ) - Hazewinkel, Michiel, ed. (2001), “Interval, open”, Encyclopedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4
- Hazewinkel, Michiel, ed. (2001), “Interval, closed”, Encyclopedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4