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テラー・ウラム型 - Wikipedia コンテンツにスキップ

テラー・ウラムがた

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
テラー・ウラムがた構造こうぞう基本形きほんけいかく融合ゆうごう燃料ねんりょう圧縮あっしゅく加熱かねつ原爆げんばく放射ほうしゃエネルギーをもちいる

テラー・ウラムがた(テラー・ウラムがた、えい: Teller–Ulam design : H-bombまたは、MOSがた - えい: MOS-typeとも)は、段階だんかいしきメガトンきゅうねつ核兵器かくへいき使つかわれる構造こうぞうであり、より一般いっぱんてきには水爆すいばく構造こうぞうのことをあらわす。この名称めいしょう1951ねん構造こうぞう考案こうあんした2人ふたりハンガリーまれの物理ぶつり学者がくしゃエドワード・テラーと、ポーランドまれの数学すうがくしゃスタニスワフ・ウラムからけられた。このアイディアは、かく融合ゆうごう燃料ねんりょうのそばに起爆きばくざいとして原子げんしばくだんくことでかんがされ、核分裂かくぶんれつ反応はんのうもちいて、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう圧縮あっしゅく加熱かねつする方法ほうほうとしてられている。ここでべる内容ないようは、ことなった情報じょうほうげんからの追加ついか情報じょうほう差分さぶんにより推定すいていされたものである。

ほん理論りろんもとづく最初さいしょかく実験じっけんは、1952ねんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくにより"アイビー作戦さくせん"として実施じっしされた。ほん理論りろんは、ソビエト連邦れんぽうではサハロフだい3のアイディアとしてられている。また同様どうよう兵器へいきは、イギリス中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく、およびフランスでも開発かいはつされている。このなかでも一番いちばん強力きょうりょくねつかくばくだんは、ソビエトがおこなったかく出力しゅつりょく50メガトンのかく実験じっけん使つかわれたツァーリ・ボンバである[1][2]

核兵器かくへいき仕様しようかんする公開こうかい情報じょうほう

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実際じっさい核分裂かくぶんれつおよびかく融合ゆうごう兵器へいきかんする詳細しょうさい情報じょうほうは、いくつかのレベルにけられており、実質じっしつてきには先進せんしんこくのすべてにおいて機密きみつあつかいとなっている。たとえばアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくでは、政府せいふにも兵器へいき関連かんれん企業きぎょうにもぞくしていない人物じんぶつによってされた情報じょうほうであっても、“機密きみつ情報じょうほう”(classified)に区分くぶんされている。これは、“まれながらの機密きみつ情報じょうほう”であるという法律ほうりつじょう原理げんりもとづいている(ただし、憲法けんぽうじょう効力こうりょくについては疑問ぎもんげかけられている)。この“まれながらの機密きみつ情報じょうほう”にたいする法的ほうてき規制きせいは、民間みんかんおこな予測よそくたいしては滅多めった適用てきようされてこなかった。このてんかんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくエネルギえねるぎしょうは、公式こうしき政策せいさくとして、このたね情報じょうほう漏洩ろうえいしたことそれ自体じたい言及げんきゅうしないこととしている。というのも、そのたね言及げんきゅうおこなえば、情報じょうほうただしいということをあんみとめた格好かっこうになるためである。一般いっぱん報道ほうどう機関きかんからの兵器へいき関連かんれん情報じょうほう米国べいこく政府せいふ事前じぜん検閲けんえつしようとこころみてきた数少かずすくないケースがこれまでにもあった。しかし、たいした成果せいかられていない。

公式こうしき発表はっぴょうにおいて大量たいりょうのぼかされた情報じょうほう公表こうひょうされており、また、非公式ひこうしきにもより一層いっそう大量たいりょうのぼかされた情報じょうほうかくばくだん開発かいはつしゃからも提供ていきょうされている。しかし、一般いっぱん流布るふしている核兵器かくへいきかんする大抵たいてい説明せつめいは、憶測おくそく既知きち情報じょうほうもとづくリバースエンジニアリング、または、類似るいじ物理ぶつりがく領域りょういきとの比較ひかく、といったものに相当そうとう程度ていど依拠いきょしている(そのさいたるれいが、かく融合ゆうごうふうめにかんする情報じょうほうである)。こういった過程かていられているかくばくだんについてのおおくの機密きみつ情報じょうほうは、公式こうしき機密きみつ情報じょうほうについての公表こうひょうされた内容ないよう関連かんれんする物理ぶつりがくとは一般いっぱんろんとして矛盾むじゅんせず、また、その情報じょうほう相互そうご範囲はんいないでも矛盾むじゅんはないとかんがえられてはいる。ただし、いまでも未解決みかいけつ要素ようそがいくつか存在そんざいしている。テラー・ウラムがたかんする公知こうち知識ちしきについての現状げんじょうは、そのほとんどが、以下いかふし概要がいよう記載きさいされるわずかすうれい特定とくてい実例じつれいわせてまとめてこられたものにぎない。

基本きほん原理げんり

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テラー・ウラムがた基本きほん原理げんりは、ねつ核兵器かくへいきないことなった部分ぶぶんかく段階だんかい爆発ばくはつしょうじたエネルギーを、つぎ段階だんかい起爆きばく利用りようする“段階だんかい”として連鎖れんさ反応はんのうさせられるというかんがえにもとづいている。最小限さいしょうげん構成こうせいでは、核分裂かくぶんれつばくだん構成こうせいされたトリガーとしてのプライマリー(だい1段階だんかい)と、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう構成こうせいされたセカンダリー(だい2段階だんかい)の部分ぶぶんから構成こうせいされる。段階だんかいしきである理由りゆうにより、セカンダリーとおな構成こうせいターシャリー(だい3段階だんかい)としてさらにかく融合ゆうごう燃料ねんりょう追加ついかすることも可能かのうである。プライマリーからのエネルギー放射ほうしゃによりセカンダリーが圧縮あっしゅくされ、ばくちぢみ論理ろんりによりかく融合ゆうごう燃料ねんりょう加熱かねつされて反応はんのうはじまる。

テラー・ウラムがた構成こうせいいちれい

かく融合ゆうごう燃料ねんりょう放射ほうしゃせい物質ぶっしつ(ウラン235など)の容器ようきはいっており、これはプライマリーでしょうじたエネルギーを一時いちじてきめる役割やくわりたす。容器ようき外側そとがわばくだん自体じたい容器ようきであり、これはすべてのねつかくばくだん共通きょうつう構造こうぞうで、一般いっぱん公開こうかいされるのはこの外観がいかんだけである。ことなったねつかくばくだん外観がいかんをとらえた膨大ぼうだい写真しゃしんは、機密きみつ解除かいじょされている[3]

プライマリーは一般いっぱんてきな“ばくちぢみがた原子げんしばくだんであるとかんがえられているが、核分裂かくぶんれつ反応はんのう強化きょうか(ブースター)よう少量しょうりょうかく融合ゆうごう燃料ねんりょう添加てんかされている場合ばあいがある。核分裂かくぶんれつ反応はんのうかく融合ゆうごう燃料ねんりょう加熱かねつ圧縮あっしゅくされると大量たいりょう中性子ちゅうせいし放射ほうしゃする。プライマリーが起爆きばくされると、プルトニウム239、またはウラン235のかくばくちぢみレンズ形状けいじょう配置はいちされた高性能こうせいのうばくやくにより球形きゅうけい圧縮あっしゅくされ、連鎖れんさ反応はんのうこして核分裂かくぶんれつエネルギーを発生はっせいさせる。

セカンダリーは通常つうじょうかく融合ゆうごう燃料ねんりょうとその材料ざいりょうとの円筒えんとうがた積層せきそう構造こうぞうになっている。円筒えんとうのいちばん外側そとがわは“プッシャー・タンパー”という部分ぶぶんで、ウラン238(劣化れっかウラン)やなまり出来できており、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう圧縮あっしゅくたすけるはたらきをする(ウランの場合ばあいには、最終さいしゅうてき自身じしん核分裂かくぶんれつ反応はんのうこす)。かく融合ゆうごう燃料ねんりょう部分ぶぶん通常つうじょう重水素じゅうすいそリチウム構成こうせいされる。この理由りゆうごく低温ていおん必要ひつようがある液化えきか重水素じゅうすいそ/さん重水素じゅうすいそ使用しようするよりも兵器へいきとしての運用うんようはるかに容易よういなためである(比較ひかくとして、液化えきかさん重水素じゅうすいそ使用しようしたアイビー作戦さくせんマイク実験じっけんと、重水素じゅうすいそリチウムを使用しようしたキャッスル作戦さくせんブラボー実験じっけんがあげられる)。重水素じゅうすいそリチウムをもちいたものは、乾式かんしきばれる。この"乾式かんしき"燃料ねんりょうにプライマリーからの中性子ちゅうせいしたるとさん重水素じゅうすいそ発生はっせいする。このおも水素すいそ同位どういたいは、燃料ねんりょうふくまれている重水素じゅうすいそともかく融合ゆうごうこす(かく融合ゆうごう技術ぎじゅつてきいにかんしては、かく融合ゆうごう記事きじ参照さんしょうのこと)。積層せきそう燃料ねんりょう中心ちゅうしんには“スパーク・プラグ”とばれる部分ぶぶんがあり、ここには意図いとてきに“空気くうきあわ”がれられた核分裂かくぶんれつ物質ぶっしつ(プルトニウム239、またはウラン235)があり、この部分ぶぶんもプライマリーの爆発ばくはつにより圧縮あっしゅくされると核分裂かくぶんれつこす(圧縮あっしゅくにより臨界りんかいりょうえるよう設計せっけいされているため)。さらにターシャリーを設置せっちする場合ばあいには、セカンダリーと同等どうとう構造こうぞうのものを、プライマリー=セカンダリーと同等どうとう位置いち関係かんけいで、外側そとがわ設置せっちする[4][5]

プライマリーとセカンダリーのじゅう構造こうぞうとなっている理由りゆうは、その中間ちゅうかん段階だんかいにある。核分裂かくぶんれつこすプライマリーは3しゅのエネルギー(高温こうおんだかあつのガス、強力きょうりょく電磁波でんじは大量たいりょう中性子ちゅうせいし)を発生はっせいする。この中間ちゅうかん部分ぶぶん存在そんざいにより、プライマリーからセカンダリーへのかく融合ゆうごう反応はんのう発生はっせいのための必要ひつようなエネルギー変換へんかんおこなわれている。この部分ぶぶん高熱こうねつのガス、電磁波でんじは、および中性子ちゅうせいしただしい方向ほうこうただしいタイミングでおくすために重要じゅうようである。中間なかま部分ぶぶんたない構造こうぞうでは、セカンダリーは完全かんぜんには起爆きばくしない場合ばあいおおく、この状態じょうたいは“フィズル”としてられている。キャッスル作戦さくせんの“クーン実験じっけん”はれいで、こうあつガスによるセカンダリーの圧縮あっしゅくがまだ不十分ふじゅうぶんうち大量たいりょう中性子ちゅうせいし放射ほうしゃはじまってしまい、結果けっかとしてかく融合ゆうごう反応はんのう阻害そがいしてしまった。

公開こうかいされている文書ぶんしょなかでは、この中間ちゅうかん段階だんかいかんする記載きさいごくすこししかい。そのなかでもベストなのは、米国べいこくW76かた核弾頭かくだんとうによくたイギリスのねつかくばくだん簡略かんりゃく構造こうぞうである。これはグリーンピースによって"Dual Use Nuclear Technology"名称めいしょう報告ほうこくされている [1] (清書せいしょばんはこちら [2])。この構造こうぞうには、おも部品ぶひんとその配置はいちえがかれているが、詳細しょうさいについてはほとんどがけている(この部分ぶぶん故意こい省略しょうりゃくされた可能かのうせいたかい)。これらは“終端しゅうたんキャップと中性子ちゅうせいし集束しゅうそくレンズ”、および“反射はんしゃばんおおい”と表記ひょうきされている。中間なかま部分ぶぶんには、プライマリーからスパーク・プラグへの中性子ちゅうせいし通路つうろと、セカンダリーへのXせん反射はんしゃ通路つうろがある。一般いっぱんてき全体ぜんたいつつ容器ようきは、ウランとうのXせんとおさない物質ぶっしつつくられる。ただしここはプライマリーからのXせんかがみようにを反射はんしゃするのではなく、わりにXせんによって高温こうおん状態じょうたいになり、Xせんをムラくセカンダリーにつたえる(この現象げんしょうは“放射ほうしゃばくちぢみ”としてられている)。つぎに“反射はんしゃざい/中性子ちゅうせいし銃砲じゅうほう”は、中央ちゅうおうにある中性子ちゅうせいし集束しゅうそくレンズとプライマリーがわ全体ぜんたいケースとの隙間すきまめ、Xせん反射はんしゃざいとして機能きのうしているあいだはプライマリーとセカンダリーを分離ぶんりさせ、中性子ちゅうせいし銃砲じゅうほうのうちのおよそ6(詳細しょうさいサンディア国立こくりつ研究所けんきゅうじょ[3]参照さんしょう)は各々おのおの一端いったんとも反射はんしゃざい外側そとがわけてほうめられ、反射はんしゃばんおおいの周囲しゅうい均等きんとう配置はいちされる。しかしながら各々おのおのは、となりのものよりもたか位置いちかたむいてけられている(これは銃身じゅうしんライフリングている)(“ポリスチレンへんこうプリズム/プラズマげん”は以下いか参照さんしょうのこと)。

米国べいこく政府せいふ文書ぶんしょ中間ちゅうかん段階だんかいかんして最初さいしょ解説かいせつされたのは、公開こうかいされた高信頼こうしんらいせい代替だいたい核弾頭かくだんとう(Reliable Replacement Warhead)のなかである。この文書ぶんしょでは、機構きこう単位たんいでみた"RRW"潜在せんざいてき優位ゆういせいについてべられており、中間なかま段階だんかい方式ほうしきの“有害ゆうがい物質ぶっしつ不安定ふあんてい物質ぶっしつ、そして高価こうか特別とくべつ材料ざいりょう”をえる“特別とくべつ機構きこう”をゆうするとしている[6]。 この“有害ゆうがい不安定ふあんてい物質ぶっしつ”とはベリリウムしており、これはプライマリーからの中性子ちゅうせいしながれを加減かげんするものとひろられている。またXせん吸収きゅうしゅうさい放射ほうしゃのためにも、いくつかの物質ぶっしつ使つかわれている[7]

特別とくべつ材料ざいりょうとしては、非公式ひこうしきコードネームで“フォグバンク(Fogbank)”とばれるものがあるが、これは物質ぶっしつではなく構造こうぞう部品ぶひんであるとかんがえられている。この構造こうぞう部品ぶひんエアロゲルである可能かのうせい指摘してきされている。しかしながらこの生産せいさんは、もうなんねんおこなわれていないが、“核兵器かくへいき延命えんめい作業さぎょう”には生産せいさん再開さいかい必要ひつようとしている(唯一ゆいいつアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくエネルギえねるぎしょう国家こっかかく安全あんぜん保障ほしょうきょくY-12プラント(テネシーしゅうオークリッジ)のみが供給きょうきゅう可能かのう工場こうじょうである)。この製造せいぞうには有害ゆうがい不安定ふあんていアセトニトリル必要ひつようとし、これは作業さぎょうしゃ危険きけんおよ可能かのうせいがある(2006ねん3がつには、3事故じここしている)[8]上記じょうき内容ないよう簡略かんりゃくすると、以下いかようになる。

  1. まずプライマリーとして、ばくちぢみがた核分裂かくぶんれつばくだん爆発ばくはつする。核分裂かくぶんれつ反応はんのう効率こうりつたかめるためにプライマリー・コアにかく融合ゆうごう燃料ねんりょう使用しようすることは、反応はんのうの“増強ぞうきょう(Boosting)”とばれる。ごく少量しょうりょうさん重水素じゅうすいそガスがブースターようとして、プライマリー内部ないぶれられていた場合ばあい三重みえ水素すいそ核分裂かくぶんれつ爆発ばくはつにより圧縮あっしゅくされてかく融合ゆうごう反応はんのう発生はっせいする。このかく融合ゆうごう反応はんのうかく出力しゅつりょくにほとんど寄与きよしないが、効率こうりつてき中性子ちゅうせいし発生はっせいさせる。この中性子ちゅうせいし核分裂かくぶんれつ反応はんのうのブースターとして作用さようし、発生はっせいした中性子ちゅうせいしはプライマリーないのウラン235やプルトニウム239にさらなる核分裂かくぶんれつこさせる。このブースティングにより、核分裂かくぶんれつ燃料ねんりょう反応はんのうする割合わりあい向上こうじょうさせることができる(この増強ぞうきょう手法しゅほう使つかわなかったため、リトルボーイでは1.4%、ファットマンでは14%が実際じっさい反応はんのうこした部分ぶぶんであるとわれている)。
  2. プライマリーで発生はっせいしたエネルギーは、セカンダリーのかく融合ゆうごう燃料ねんりょう部分ぶぶん転送てんそうされる。しかしながら、転送てんそう正確せいかく仕組しくみは不明ふめいである(この仕組しくみにかんする推測すいそく下記かき参照さんしょうのこと)。転送てんそうされたエネルギーは、かく融合ゆうごう燃料ねんりょうおよびスパーク・プラグを外側そとがわから圧縮あっしゅくする(圧縮あっしゅくされたスパーク・プラグは臨界りんかいたっし、核分裂かくぶんれつ連鎖れんさ反応はんのうこす。この反応はんのうねつは、圧縮あっしゅくされたかく融合ゆうごう燃料ねんりょうをさらに加熱かねつし、かく融合ゆうごう反応はんのうこるに十分じゅうぶん温度おんどにまで燃料ねんりょう温度おんど上昇じょうしょうさせる。さらにスパーク・プラグの核分裂かくぶんれつ反応はんのう中性子ちゅうせいし発生はっせいし、これがかく融合ゆうごう燃料ねんりょうちゅうのリチウムからかく融合ゆうごうこすさん重水素じゅうすいそ生成せいせいさせる)。一般いっぱんてきには、一定いってい容積ようせきないにある気体きたい分子ぶんし運動うんどうエネルギー上昇じょうしょうすると、気体きたい温度おんど圧力あつりょく上昇じょうしょうする(これは一般いっぱんてき気体きたいいである)。
  3. セカンダリーのかく融合ゆうごう燃料ねんりょうは、通常つうじょう劣化れっかウラン天然てんねんウランのタンパー/プッシャーにかこまれており、この部分ぶぶんのウラン238は通常つうじょう核分裂かくぶんれつばくだん発生はっせいする中性子ちゅうせいしでは核分裂かくぶんれつこさないが、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう反応はんのうこしたさい発生はっせいする高速こうそく中性子ちゅうせいしでは核分裂かくぶんれつこし、場合ばあいによってはかく融合ゆうごうによるエネルギー以上いじょうのエネルギーを発生はっせいさせる。

実際じっさいねつ核兵器かくへいきのデザインは多様たようである。たとえば、プライマリーで核分裂かくぶんれつ反応はんのうのブースティング機構きこう使つかうか使つかわないか、ことなった種類しゅるいかく融合ゆうごう燃料ねんりょう使つかうか、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう周囲しゅうい劣化れっかウランや天然てんねんウランではなくベリリウム(または中性子ちゅうせいし反射はんしゃする材料ざいりょう)を使用しようし、さらなる核分裂かくぶんれつ反応はんのうこること抑制よくせいするひとしがある。

テラー・ウラムがた基本きほんてきかんがえは、核分裂かくぶんれつかく融合ゆうごう(またはその両方りょうほう)のかく段階だんかい”がエネルギーを放射ほうしゃし、これをつぎ段階だんかい起爆きばく使用しようするというものである。プライマリーで発生はっせいしたエネルギーをまさしくセカンダリーにつたえる方法ほうほうかんしては、いくつかのことなる論議ろんぎがあるが、おもにプライマリーの核分裂かくぶんれつ放射ほうしゃされるXせん転送てんそうすることでおこなっているとかんがえられている。この転送てんそうされたエネルギーはセカンダリーを圧縮あっしゅくすることに使つかわれるが、この方法ほうほうかんしては5つの理論りろん提案ていあんされている。

  • プライマリーの核分裂かくぶんれつ反応はんのうによる中性子ちゅうせいし放射ほうしゃ使用しようする方法ほうほう。これは“スタニスワフ・ウラム”の最初さいしょ提案ていあんだとわれているが、まさしく機能きのうしなかったために破棄はきされた。
  • プライマリーの爆発ばくはつによる衝撃波しょうげきは使用しようする方法ほうほう。これはスタニスワフ・ウラムの2番目ばんめ提案ていあんだとわれているが、やはりただしく機能きのうしなかったために破棄はきされた。
  • Xせんによる放射ほうしゃ圧力あつりょく使用しようする方法ほうほう。この方法ほうほう最初さいしょ実用じつようあんであったが、米国べいこくじんジャーナリストハワード・モーランドにより The Progressive 誌上しじょう公開こうかいされてしまった。
  • Xせんにより、容器ようきない充填じゅうてんぶつ(ポリスチレン)からプラズマ発生はっせいさせる方法ほうほう。これは米国べいこくじん研究けんきゅうチャック・ハンセンにより公開こうかいされ、後年こうねんになってからはハワード・モーランドもこちらに賛同さんどうした。
  • タンパー・プッシャー蒸発じょうはつ圧力あつりょくほう。これが現在げんざい実際じっさい使つかわれている機構きこうだとかんがえられている。

放射ほうしゃ圧力あつりょくほう

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放射ほうしゃ圧力あつりょくほうは、密閉みっぺいされた容器ようきない大量たいりょうのXせん光子こうし発生はっせいすることで機能きのうし、セカンダリーのかく融合ゆうごう燃料ねんりょう圧縮あっしゅくする。全体ぜんたいおおきさとプライマリーの特色とくしょくとして、2つのねつかくばくだんられている。このひとつはアイビー作戦さくせんの“マイク実験じっけん”であり、もうひとつはB61かたかくばくだんのバリエーションである(巡航じゅんこうミサイルようの)最新さいしんW80かた核弾頭かくだんとうである。マイク実験じっけんでの放射ほうしゃ圧力あつりょくは7,300まんバール(7.3テラパスカル)であったのにたいし、W80では14おくバール(140テラパスカル)にもなっている。[9]

発泡はっぽうざいプラズマ圧力あつりょくほう

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発泡はっぽうざいプラズマ圧力あつりょくほうは、チャック・ハンセンにより開発かいはつ段階だんかい提案ていあんされたもので、これはねつ核兵器かくへいき容器ようきない充填じゅうてんする発泡はっぽうざいかんする調査ちょうさ資料しりょう(現在げんざい機密きみつ解除かいじょされている)をもとにしている。

発泡はっぽうざい使用しようしたねつ核兵器かくへいき起爆きばく構造こうぞう以下いかようになる。

  1. プライマリーないのコアの周囲しゅういかこんでいる高性能こうせいのう爆薬ばくやくは、爆発ばくはつすると核分裂かくぶんれつ燃料ねんりょう臨界りんかいまで圧縮あっしゅくし、核分裂かくぶんれつ連鎖れんさ反応はんのう開始かいしさせる。
  2. プライマリーの核分裂かくぶんれつによりXせん放射ほうしゃされるが、これはばくだん容器ようき部分ぶぶんにより内側うちがわ反射はんしゃされ、ポリスチレンの発泡はっぽうざい放射ほうしゃされる(Xせん反射はんしゃ意味いみについては、下図したず参照さんしょうのこと)。
  3. Xせんびた発泡はっぽうざいあい転移てんいこして高温こうおんプラズマになり、これはセカンダリーにかってき“タンパー”を強力きょうりょく圧縮あっしゅくする。この圧縮あっしゅくにより、“スパーク・プラグ”ないでも核分裂かくぶんれつ反応はんのう開始かいしされる。
  4. プライマリー起源きげんのプラズマ(外側そとがわ)とスパーク・プラグ(内側うちがわ)の両方りょうほうから圧縮あっしゅくされることで、“重水素じゅうすいそリチウム”燃料ねんりょう高温こうおんこうあつねつかく反応はんのうこす状態じょうたいにまで加熱かねつ圧縮あっしゅくされる。また中性子ちゅうせいし放射ほうしゃけることで、リチウム6原子げんしは2つのさん重水素じゅうすいそ原子げんし分裂ぶんれつする。そしてさん重水素じゅうすいそ重水素じゅうすいそかく融合ゆうごう反応はんのうはじめ、さらなる中性子ちゅうせいし膨大ぼうだいりょうのエネルギーを放射ほうしゃする。
  5. かく融合ゆうごう反応はんのうはじめた燃料ねんりょう多量たりょう高速こうそく中性子ちゅうせいし発生はっせいし、これはウラン238で出来できたタンパー、およびばくだん容器ようき放射ほうしゃされ、ウラン238は核分裂かくぶんれつ反応はんのうはじめる(デザインによっては、全体ぜんたい爆発ばくはつエネルギーのやく半分はんぶんが、この核分裂かくぶんれつ反応はんのうによって発生はっせいする)。

これは完全かんぜんな“核分裂かくぶんれつ-かく融合ゆうごう-核分裂かくぶんれつ反応はんのうとなる。核分裂かくぶんれつとはことなり、かく融合ゆうごう比較的ひかくてき“クリーン”な反応はんのうで、エネルギーは発生はっせいするが有害ゆうがい放射ほうしゃせい物質ぶっしつ多量たりょう放射ほうしゃせい降下こうかぶつ発生はっせいさせない。しかし(とく最後さいごの)核分裂かくぶんれつ反応はんのうは、莫大ばくだいりょう放射ほうしゃせい降下こうかぶつ発生はっせいさせる。もしウランせいタンパーの材料ざいりょうなまり変更へんこうし、最後さいご核分裂かくぶんれつ反応はんのうこさないようにすれば、かく爆発ばくはつかく出力しゅつりょくやく半分はんぶんになるが、放射ほうしゃせい降下こうかぶつ比較的ひかくてきすくないりょうおさえることが出来できる。

発泡はっぽうざいプラズマ機構きこうでの起爆きばく手順てじゅん
A.起爆きばくまえ核弾頭かくだんとう:プライマリー(核分裂かくぶんれつばくだん)が上側うわがわ、セカンダリー(かく融合ゆうごう燃料ねんりょう)がしたがわ両方りょうほうともポリスチレンの発泡はっぽうざいにより固定こていされている。
B.プライマリーで高性能こうせいのう爆薬ばくやく爆発ばくはつし、プルトニウムのかく臨界りんかいりょうまで圧縮あっしゅくされ核分裂かくぶんれつ反応はんのうはじまる。
C.プライマリーの核分裂かくぶんれつはXせん放射ほうしゃし、Xせん核弾頭かくだんとう容器ようき内側うちがわ散乱さんらんし、ポリスチレンの発泡はっぽうざい放射ほうしゃされる。
D.ポリスチレンの発泡はっぽうざいはプラズマにあい転移てんいしてセカンダリーを圧縮あっしゅくし、プルトニウムせいのスパーク・プラグが核分裂かくぶんれつはじめる。
E.圧縮あっしゅく加熱かねつにより、重水素じゅうすいそリチウム6の燃料ねんりょうさん重水素じゅうすいそ生成せいせいし、かく融合ゆうごう反応はんのうはじまる。中性子ちゅうせいし放射ほうしゃはタンパーのウラン238の核分裂かくぶんれつ反応はんのうこさせ、だま生成せいせいはじまる。

現在げんざい発泡はっぽうざいプラズマ圧縮あっしゅくほうたいする技術ぎじゅつてき評価ひょうかは、同様どうようこうエネルギー物理ぶつりがく分野ぶんやからの機密きみつ解除かいじょされた分析ぶんせき結果けっか焦点しょうてんうつっている。この分析ぶんせきによると、このようなプラズマによる圧縮あっしゅくほうでは放射ほうしゃせい容器ようきないでの中性子ちゅうせいし発生はっせい効率こうりつひくく、また発泡はっぽうざいがプライマリーからのγ線がんませんとXせん吸収きゅうしゅう効果こうかひくいことがられている。プライマリーで発生はっせいしたエネルギーのおおくは、核弾頭かくだんとう容器ようきかべやタンパーの放射ほうしゃせい物質ぶっしつ吸収きゅうしゅうされてしまう。この吸収きゅうしゅうされたエネルギーは、後述こうじゅつする蒸発じょうはつ(アブレーション)”作用さようこさせると分析ぶんせきされている。

しかしながら、トリウムやウランのようおおきい原子げんしりょう塩類えんるいませたエアロゲルがた材料ざいりょうは、プライマリーからのXせんたか吸収きゅうしゅう効果こうか発揮はっきし、発泡はっぽうざいのプラズマ圧力あつりょくがセカンダリーを放射ほうしゃ圧縮あっしゅくさせることを可能かのうにする。

タンパー・プッシャー蒸発じょうはつ圧力あつりょくほう

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だい3に提案ていあんされた方法ほうほうは、プライマリーによる圧縮あっしゅく機構きこうがセカンダリーの外部がいぶそうであるタンパー・プッシャーや、重金属じゅうきんぞくせいかく融合ゆうごう燃料ねんりょう容器ようきたいし、強力きょうりょくなXせん放射ほうしゃしこれらをちょう高温こうおんにしてアブレーションさせる。これらの部分ぶぶんはセカンダリーの外側そとがわけてに爆発ばくはつてき膨張ぼうちょうし、その反動はんどうでタンパーは内側うちがわすさまじい速度そくどまれ、かく融合ゆうごう燃料ねんりょうとスパーク・プラグ部分ぶぶん強力きょうりょく圧縮あっしゅくする。

蒸発じょうはつ機構きこうによる起爆きばく手順てじゅん.
1.起爆きばくまえ核弾頭かくだんとう上側うわがわにある階層かいそうじょう球体きゅうたいがプライマリーの核分裂かくぶんれつである。したがわにある円筒えんとうじょう物体ぶったいが、セカンダリーのかく融合ゆうごう燃料ねんりょうである。
2.プライマリーで高性能こうせいのう爆薬ばくやく起爆きばくされ、核分裂かくぶんれつせいのコアがばくちぢみされる。
3.プライマリーの核分裂かくぶんれつ反応はんのうはじまる。かく温度おんどすうひゃくまん℃に上昇じょうしょうし、γ線がんません強力きょうりょくなXせん放射ほうしゃされ、ホールラウム内部ないぶ、およびセカンダリーの容器ようきとタンパーを加熱かねつする。
4.プライマリーの核分裂かくぶんれつ反応はんのう終了しゅうりょうし、爆発ばくはつはじまる。セカンダリーのプッシャー表面ひょうめん高温こうおんになり、結果けっかてき蒸発じょうはつして膨張ぼうちょうし、その反動はんどうでタンパー、かく融合ゆうごう燃料ねんりょう、および核分裂かくぶんれつせいのスパーク・プラグを内側うちがわ圧縮あっしゅくする。この結果けっか、スパーク・プラグは核分裂かくぶんれつ反応はんのう開始かいしする。なおイラストにはえがかれていないが、セカンダリーの放射ほうしゃせい容器ようき同時どうじ蒸発じょうはつし、外側そとがわけて膨張ぼうちょうする(イラストをかりやすくするために除外じょがいしている)。
5.セカンダリーの燃料ねんりょうかく融合ゆうごう反応はんのう開始かいしして、だま生成せいせいはじまる。

重金属じゅうきんぞく蒸発じょうはつによる効果こうか概算がいさんは、比較的ひかくてき容易よういである。プライマリーが供給きょうきゅうするエネルギーは、セカンダリーの容器ようき全面ぜんめんたいして均等きんとうであり、かく部分ぶぶんねつ平衡へいこうになるため、ねつエネルギーによる効果こうか解析かいせきすることが出来できる。プライマリーが発生はっせいしたエネルギーのほとんどは、1つの光学こうがくてき深度しんどつXせんによってタンパー・プッシャー外壁がいへきめんつたえられるので、その部分ぶぶん温度おんど計算けいさんすることが可能かのうになる。外壁がいへきめん蒸発じょうはつして膨張ぼうちょうすることによって発生はっせいする、タンパーの内側うちがわへの移動いどう速度そくどは、基本きほんてきニュートン力学りきがくにより計算けいさんすることが出来できる。

この計算けいさん方法ほうほうをアイビー作戦さくせんのマイク実験じっけん適用てきようすると、タンパーが蒸発じょうはつして膨張ぼうちょうりょくする速度そくど秒速びょうそく290km(およそマッハ850)になり、内側うちがわへの圧縮あっしゅく速度そくど秒速びょうそく400km(およそマッハ1,180)になる(タンパー・プッシャーの75%が蒸発じょうはつすると仮定かていした場合ばあい。これはもっと効率こうりつくなる条件じょうけんである)。これがW80核弾頭かくだんとう場合ばあいには、ガスの膨張ぼうちょう速度そくどはおよそ秒速びょうそく410km(マッハ1,210)、内側うちがわへの圧縮あっしゅく速度そくど秒速びょうそく570km(マッハ1,680)になる。タンパーの蒸発じょうはつによる圧力あつりょく計算けいさんすると、マイク実験じっけんでは53おくバール(530テラパスカル)、W80では640おくバール(6.4ペタパスカル)になる[9]

かく圧力あつりょくほう比較ひかく

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上記じょうき3しゅ圧力あつりょくほうをアイビー作戦さくせんマイク実験じっけん、およびW80に適用てきようすると、以下いかようになる。

  • 放射ほうしゃ圧力あつりょくほう
    • マイク実験じっけん:7,300まんバール(7.3テラパスカル)
    • W80核弾頭かくだんとう: 14おくバール(140テラパスカル)
  • プラズマ圧力あつりょくほう
    • マイク実験じっけん:3おく5せんまんバール(35テラパスカル)
    • W80核弾頭かくだんとう:75おくバール(750テラパスカル)
  • 蒸発じょうはつ圧力あつりょくほう
    • マイク実験じっけん:53おくバール(530テラパスカル)
    • W80核弾頭かくだんとう:640おくバール(6.4ペタパスカル)

蒸発じょうはつ圧力あつりょくほうによる計算けいさん結果けっかは、プラズマ圧力あつりょくほうより1けた以上いじょうおおきく、また放射ほうしゃ圧力あつりょくほうより2けたちかおおきなである。放射ほうしゃせい容器ようきやタンパーがエネルギーを吸収きゅうしゅうすることをふせ方法ほうほうということは、これらの蒸発じょうはつあきらかにけられないということをしめしている。蒸発じょうはつ圧力あつりょくほう以外いがい方法ほうほうは、必要ひつようないようえる。

アメリカ国防総省こくぼうそうしょう機密きみつ解除かいじょされた正式せいしき文書ぶんしょでは、発泡はっぽうプラスチックざいおそらく放射ほうしゃせい容器ようき内部ないぶ使用しようされているとべている。プラズマ圧力あつりょく効果こうかひくいにもかかわらずこれが使用しようされているのは、エネルギーが全体ぜんたい均等きんとうわたるまで重金属じゅうきんぞく蒸発じょうはつおくらせ、十分じゅうぶんりょう拡散かくさん物質ぶっしつがタンパー・プッシャーまでとど時間じかん確保かくほするためとされている[10]

採用さいようされたデザインあん

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兵器へいきのデザインとして、いくつかのことなったあん採用さいようされた。

  • タンパー、または容器ようきのどちらか一方いっぽうに、最終さいしゅう段階だんかい核分裂かくぶんれつ反応はんのうようとしてウラン238を使用しようするあん
  • いくつかのこまかいあんなかから、プライマリーからの過剰かじょう中性子ちゅうせいしさえる構造こうぞう追加ついかするあん
  • 容器ようき内側うちがわをXせん反射はんしゃする特別とくべつ機構きこうにするあん。Xせん反射はんしゃざいは、ひかり反射はんしゃするかがみのようなものとはことなり、反射はんしゃざいがXせんにより高温こうおんになって自身じしんからXせんはっし、これをセカンダリーにつたえる動作どうさをする。

かく融合ゆうごう装置そうちのデザインとしては、おおきくけて2つのタイプが存在そんざいする。1つは、実用じつようはされなかったが、重水素じゅうすいそ液化えきか冷却れいきゃくして使用しようするもので、アイビー作戦さくせんマイク実験じっけん使用しようされたタイプ(いわゆる湿式しっしき水爆すいばく)。もう1つはいわゆる乾式かんしき水爆すいばくばれる、重水素じゅうすいそリチウムをもちいる方式ほうしきである。またほとんどの水爆すいばくはターシャリーたないが、かく出力しゅつりょく25メガトンのB41がたかくばくだんだい出力しゅつりょくであり、アメリカ合衆国あめりかがっしゅうこく核兵器かくへいきでは唯一ゆいいつターシャリーをつものであった[11]。 またソ連それんも、史上しじょう最大さいだいきゅうかく出力しゅつりょく50メガトンをほこツァーリ・ボンバで、段階だんかいしき水爆すいばく採用さいようした(実際じっさい実験じっけんは、2段階だんかい構造こうぞう水爆すいばくおこなった)。もし実際じっさい水爆すいばくがテラー・ウラムがたもとにしたほか方式ほうしき採用さいようしていたとすると、それは一般いっぱんにはられていない方式ほうしきで、以下いかべる“スロイカ”方式ほうしきとうかんがえられる。

重要じゅうようてんは、テラー・ウラムがたでは2つのてんでプライマリーの核分裂かくぶんれつ反応はんのう依存いぞんしていることである。1てんは、通常つうじょうの(化学かがくてき)爆発ばくはつ核分裂かくぶんれつせいかく圧縮あっしゅくし、結果けっかとしてこる核分裂かくぶんれつ反応はんのう威力いりょくは、化学かがくてき爆発ばくはつくらべてはるかにおおきいてんである。2てんは、プライマリーの核分裂かくぶんれつ反応はんのう放出ほうしゅつされる放射線ほうしゃせんはセカンダリーの圧縮あっしゅく起爆きばく使用しようされ、結果けっかとしてこるかく融合ゆうごう反応はんのうかく出力しゅつりょく単独たんどく核分裂かくぶんれつ反応はんのうくらべてはるかにおおきいというてんである。この圧縮あっしゅく連鎖れんさは、任意にんいかずのセカンダリーへとつづき、最終さいしゅうてき天然てんねんウランせいタンパーの核分裂かくぶんれつ反応はんのういたる(ただし、この最終さいしゅう核分裂かくぶんれつ反応はんのうにはセカンダリーのかく融合ゆうごう反応はんのう放射ほうしゃされる中性子ちゅうせいしたば不可欠ふかけつである)。このようなデザインでは任意にんいかく出力しゅつりょく向上こうじょうはかることが出来できるので、最終さいしゅうてきには“ドゥームスデイ・デバイス(皆殺みなごろ装置そうち)”のレベルにまでげられる可能かのうせいっているが、通常つうじょう水爆すいばくはほとんどがかく出力しゅつりょく12メガトン以下いかである。この理由りゆうは、実存じつぞんする最大さいだい標的ひょうてき破壊はかいするためでも12メガトン以下いか十分じゅうぶんであるとかんがえられているためである。

開発かいはつ歴史れきし

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アメリカでの開発かいはつ

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ねつかくばくだん水素すいそばくだん)をよりちいさい核分裂かくぶんれつばくだん起爆きばくさせる方法ほうほうは、エンリコ・フェルミによって提案ていあんされ、かれ同僚どうりょうであったエドワード・テラーによって1941ねんマンハッタン計画けいかくとしてスタートした。テラーは、かれてられた核分裂かくぶんれつばくだん開発かいはつ計画けいかく多少たしょうおろそかにしてでも、ねつかくばくだん設計せっけい作業さぎょう方法ほうほう確立かくりつさせるためにほとんどの労力ろうりょくついやした。わせでのテラーの難解なんかいこととなえる態度たいどにより、オッペンハイマーはテラーを核分裂かくぶんれつばくだん開発かいはつからはなすことで、物理ぶつり学者がくしゃたちを高度こうど作業さぎょう専念せんねんさせてトラブルを回避かいひした。

1954ねん3がつ27にちおこなわれたキャッスル作戦さくせんロメオかく実験じっけん

テラーの同僚どうりょうであるスタニスワフ・ウラムは、動作どうさ可能かのうかく融合ゆうごう兵器へいき設計せっけいけた最初さいしょ重要じゅうよう概念がいねん作成さくせいした。ウラムのおこなった2つの革新かくしんは、かく融合ゆうごうばくだん実際じっさい動作どうささせるためのもので、かく融合ゆうごう燃料ねんりょうちょう高温こうおん加熱かねつするまえにまず圧縮あっしゅくしてかく融合ゆうごう必要ひつよう状態じょうたいつくすことであった。また段階だんかいしき反応はんのうをさせるため、かく融合ゆうごう材料ざいりょう核分裂かくぶんれつせいのプライマリーの外側そとがわき、なんらかの方法ほうほうでセカンダリーを圧縮あっしゅくさせることであった。そしてテラーは、もしすべての部分ぶぶんを“ホールラウム”か放射ほうしゃせい物質ぶっしつ容器ようきつつむことが出来できれば、プライマリーからのγ線がんませんとXせん放射ほうしゃがセカンダリーの圧縮あっしゅく起爆きばく十分じゅうぶんなエネルギーとなりることにいた。テラーとかれ支持しじしゃ、および反対はんたいろんしゃは、ウラムの提案ていあんした基本きほんてき動作どうさ論理ろんりたいして討論とうろんおこなった。

1951ねんには、提案ていあんされた論理ろんりもとづいてグリーンハウス作戦さくせんのジョージかく実験じっけんがごくちいさな規模きぼ実施じっしされ、この実験じっけんによって論理ろんりただしく動作どうさすることにたいする期待きたい確信かくしんへとわった。

1952ねん11月1にちには、テラー・ウラムがた本格ほんかくばんとしてアイビー作戦さくせんのマイク実験じっけんエニウェトク環礁かんしょうおこなわれ、かく出力しゅつりょく10.4メガトン(だい2世界せかい大戦たいせんとき長崎ながさき投下とうかされたファットマンかた原爆げんばくの450ばい以上いじょう威力いりょく)を記録きろくした。この実験じっけん装置そうちソーセージばれ、起爆きばくよう巨大きょだい核分裂かくぶんれつばくだん使用しようされ、液化えきか重水素じゅうすいそ18トンを冷却れいきゃくしながら液体えきたい状態じょうたいたも必要ひつようがあったため、装置そうちそう重量じゅうりょうは70トンにおよんだ。

マイク実験じっけん使用しようした液化えきか重水素じゅうすいそ燃料ねんりょうは、配備はいび可能かのう兵器へいきとしては実用じつようてきで、つぎ段階だんかいでは固体こたい重水素じゅうすいそリチウムかく融合ゆうごう燃料ねんりょうわりに使用しようされた。1954ねん3がつ1にち、この方式ほうしきキャッスル作戦さくせんのブラボー実験じっけんとして実施じっしされ、かく出力しゅつりょく15メガトンを記録きろくした(実験じっけん装置そうちエビばれた)。なおこの実験じっけんは、米国べいこく実施じっししたかく実験じっけんなか最大さいだい規模きぼのものである。

米国べいこくはすぐにテラー・ウラムがた兵器へいき小型こがた着手ちゃくしゅし、ICBMSLBM搭載とうさい可能かのう形状けいじょうにさせた。1960ねんには、メガトンきゅう核弾頭かくだんとうが0.5mのおおきさと、320kgの重量じゅうりょうおさえられ、W47かた核弾頭かくだんとう[12] としてポラリスミサイルに搭載とうさいされ潜水せんすいかん配備はいびされた。しかしのちになって、ポラリスミサイルには信頼しんらいせい問題もんだいがあることがテストによって発見はっけんされ、設計せっけい変更へんこう必要ひつようになった。核弾頭かくだんとう小型こがたは、1970年代ねんだい中盤ちゅうばんにはほぼ完成かんせいされ、テラー・ウラムがたは10はつもしくはそれ以上いじょう核弾頭かくだんとう搭載とうさいしたMIRVミサイルとして発展はってんした(詳細しょうさいW88かた核弾頭かくだんとう参照さんしょうのこと)[3]

ソビエトでの開発かいはつ

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ソビエトが開発かいはつした最大さいだい水爆すいばくツァーリ・ボンバ”の模型もけい。この開発かいはつ目的もくてきは、“段階だんかいしきばくだんかく出力しゅつりょく非常ひじょうおおきくすることが可能かのうなことをしめすためであった。

ソビエトはつかく融合ゆうごう兵器へいきは、1949ねんアンドレイ・サハロフヴィタリー・ギンツブルクによって開発かいはつされた。これは当時とうじ“スロイカ”(後年こうねんには“ロシアのかさねケーキ”)とばれた、テラー・ウラムがたではない構造こうぞうをしていた。この設計せっけいは、核分裂かくぶんれつ物質ぶっしつと(重水素じゅうすいそさん重水素じゅうすいそ混入こんにゅうした)水素すいそリチウムかく融合ゆうごう燃料ねんりょうたがいにかさわせたものであった(この構造こうぞう“サハロフのだい1のアイディア”ばれた)。しかしかく融合ゆうごう反応はんのう厳密げんみつには達成たっせいされたが、これには段階だんかいしき兵器へいき規模きぼ拡大かくだいする機能きのうかった。かく融合ゆうごうそう核分裂かくぶんれつせいかくつつんでおり、核分裂かくぶんれつのエネルギーを多少たしょう増加ぞうかさせるはたらきをしていた(現在げんざいのテラー・ウラムがたでは、エネルギーを30ばいにまでやすことが可能かのうである)。くわえてすべてのかく融合ゆうごうそうは、ばくちぢみ機能きのうにより核分裂かくぶんれつせいかくとも圧縮あっしゅくさせる必要ひつようがあり、ばくちぢみよう通常つうじょう爆薬ばくやく多量たりょう用意よういしなければならなかった。

最初さいしょの“スロイカ”構造こうぞう爆発ばくはつテストは1953ねんおこなわれたRDS-6であり、かく出力しゅつりょく400キロトンを記録きろくした(このうちの15%〜20%がかく融合ゆうごうによるものであった)。しかしスロイカ構造こうぞうもちいて“メガトンきゅう”のかく出力しゅつりょくることは困難こんなんであった。1952ねん米国べいこく実施じっしした“アイビー作戦さくせんマイク実験じっけん”により、すうメガトンきゅうばくだんつくれることが証明しょうめいされたため、ソビエトはさらなる構造こうぞう追求ついきゅうおこなった。サハロフがかれ記憶きおくなかだい2のアイディア”ぶものは、1948ねんにギンツブルクによって提案ていあんされた水素すいそリチウムをばくだん使つか方法ほうほうで、人工じんこうさん重水素じゅうすいそ天然てんねん重水素じゅうすいそ中性子ちゅうせいしにより起爆きばくさせるものであった[13]。 1953ねんわりに物理ぶつり学者がくしゃ“ビクトール・ダビデンコ”は、プライマリーとセカンダリーをばくだんなかけて設置せっちするという“段階だんかいしき”としての最初さいしょ突破口とっぱこうつけた。つぎ進展しんてんは、1954ねんはるにサハロフとヤーコフ・ゼルドビッチにより発見はっけん開発かいはつされたもので、核分裂かくぶんれつばくだんから放射ほうしゃされるXせんをセカンダリー圧縮あっしゅく使つかうという方法ほうほう(放射ほうしゃ圧縮あっしゅくほう)であった。これは“サハロフのだい3のアイディア”ばれ、ソビエトでのテラー・ウラムがたとしてられており、1955ねん11月にRDS-37として実験じっけんおこなわれ、かく出力しゅつりょく1.6メガトンを記録きろくした。

ソビエトは“段階だんかいしき”の概念がいねんとして、1961ねん巨大きょだい実用じつようてきツァーリ・ボンバ実験じっけんおこなった。ツァーリ・ボンバは50メガトンのかく出力しゅつりょく記録きろくし、そのうちの97%がかく融合ゆうごうによるものであった。ツァーリ・ボンバは人類じんるい史上しじょう最大さいだい出力しゅつりょくかくばくだんであったが、実用じつようにはおおぎた。しかしながらばくだん航空機こうくうきによって実験じっけんじょうであるノヴァヤゼムリャ上空じょうくうまではこばれ、空中くうちゅう投下とうかされた(詳細しょうさいはツァーリ・ボンバの記事きじ参照さんしょうのこと)。

イギリスでの開発かいはつ

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キリスィマスィとうおこなわれたイギリスはつ水爆すいばく実験じっけんグラップル作戦さくせん

イギリスでの水爆すいばく開発かいはつは、1954ねんオルダーマストン設立せつりつされた核兵器かくへいき研究けんきゅう機関きかん(Atomic Weapons Research Establishment, AWRE)で責任せきにんしゃである“ウィリアム・ペニー”のしたはじまった。当時とうじのイギリスがっていたねつかく融合ゆうごうばくだんかんする知識ちしきはごく初歩しょほてきなものであったが、米国べいこくは“1946年版ねんばんかくエネルギーほう”にもとづきかくかんする知識ちしき提供ていきょうしなかった。しかしながらイギリスは、米国べいこく実施じっししたキャッスル作戦さくせん参加さんかすることを許可きょかされ、キノコくもなか標本ひょうほん採取さいしゅよう航空機こうくうきばし、放射ほうしゃ圧縮あっしゅくほうによるセカンダリーの圧縮あっしゅくかんする直接的ちょくせつてき証拠しょうこれた。

これらの困難こんなんのため、1955ねんにイギリスの首相しゅしょうであったアンソニー・イーデンは、もしアルダーマストンの科学かがくしゃかく融合ゆうごうばくだん開発かいはつ失敗しっぱいしたり、開発かいはつ大幅おおはばおくれたさいには、わりにだい出力しゅつりょく核分裂かくぶんれつばくだん使用しようするという機密きみつ計画けいかく同意どういした。

1957ねんにはグラップル作戦さくせん実施じっしされた。最初さいしょ実験じっけんである“グリーン・グラナイト実験じっけんかく融合ゆうごうばくだん試作しさくひんであったが、米国べいこくソ連それんくらべて予想よそうされたかく出力しゅつりょくることが出来できず、結果けっかとしてられたかく出力しゅつりょくやく300キロトンであった。だい2の実験じっけんである“オレンジ・ヘラルド実験じっけんでは、改良かいりょうされた核分裂かくぶんれつばくだん使用しようされ、かく出力しゅつりょく700キロトンをた(これは核分裂かくぶんれつ爆発ばくはつ出力しゅつりょくとして史上しじょう最大さいだいである)。当時とうじほとんどのひと(ばくだん投下とうかした飛行機ひこうきのパイロットをふくむ)は、これはかく融合ゆうごうばくだんだとかんがえていた。このばくだんは、1958ねん実戦じっせん配備はいびされた。だい2のかく融合ゆうごうばくだん試作しさくひんは、だい3の実験じっけんである“パープル・グラナイト実験じっけん使用しようされたが、このかく出力しゅつりょくやく150キロトンにぎなかった。

グラップル作戦さくせんだい2シリーズは、1957ねん9がつおこなわれた。最初さいしょ実験じっけんあたらしいシンプルな設計せっけいで、より強力きょうりょく起爆きばくようかくつ2段階だんかいしきねつかくばくだん使用しようされた。これはグラップル作戦さくせん“ラウンドC”として11月8にち実施じっしされ、かく出力しゅつりょく1.8メガトンを記録きろくした。1958ねん4がつ28にちには、イギリスが開発かいはつしたもっと強力きょうりょくばくだん空中くうちゅう投下とうか実験じっけんされ、3メガトンのかく出力しゅつりょく記録きろくした。1958ねん9がつの2にちと11にちには最後さいご空中くうちゅう投下とうか実験じっけんおこなわれ、各々おのおのおよそ1メガトンのかく出力しゅつりょく記録きろくした。

米国べいこく立会たちあいじんは、これらの実験じっけん招待しょうたいされていた。これらメガトンきゅうかく実験じっけん成功せいこうのちに(そしてテラー・ウラムがた機密きみつ実用じつようできる知識ちしきとして証明しょうめいしてせたことで)、米国べいこく核兵器かくへいきかんする技術ぎじゅつをイギリスに提供ていきょうすることに同意どういし、1958ねん米国べいこく-イギリス相互そうご防衛ぼうえい合意ごういした。両者りょうしゃ技術ぎじゅつ交流こうりゅう継続けいぞくすることにえて、イギリスは米国べいこくW28核弾頭かくだんとう設計せっけい資料しりょう入手にゅうしゅすることが許可きょかされ、そのコピーひん製造せいぞうされた。

そのくにでのテラー・ウラムがたかんする開発かいはつ詳細しょうさいは、よくかっていない。

中国ちゅうごく

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中国ちゅうごくはつかくばくだん(模型もけい)

中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこくはテラー・ウラムがたねつ核兵器かくへいきかく実験じっけんを1967ねん6がつに“だい6テスト”としておこない、かく出力しゅつりょく3.31メガトンを記録きろくした。これは中国ちゅうごく最初さいしょ核分裂かくぶんれつ兵器へいき実験じっけんから32ヶ月かげつのことであり、段階だんかいしき核兵器かくへいき開発かいはつ期間きかんとしては最短さいたんのものとしてられている。なお中国ちゅうごくねつ核兵器かくへいきかんしては、すこしのことしかかっていない。

フランス

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フランス開発かいはつしたテラー・ウラムがたねつ核兵器かくへいきについては、ごくすこしの内容ないようしかかっていないが、フランスは1968ねん8がつカノープス作戦さくせんとしてかく出力しゅつりょく2.6メガトンのかく実験じっけんおこなっている。

諸国しょこく

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インド最初さいしょかく実験じっけんは1974ねん5がつ18にち実施じっしされたが、水爆すいばく実験じっけんは1998ねん5がつ11にちシャクティ作戦さくせんシャクティI実験じっけんとして実施じっしされた。しかしインド以外いがい研究けんきゅうしゃ地震じしんけい記録きろくから、インドの主張しゅちょうとはことなり実験じっけん失敗しっぱいしたか、失敗しっぱいちかいものであったと結論けつろんづけた[14]。 しかしながらてい出力しゅつりょく実験じっけんではあっても、インドはねつかく融合ゆうごう能力のうりょくかんして、セカンダリーの完全かんぜん起爆きばくしにプライマリーのいについての情報じょうほうることができた[15]。 インドの情報じょうほうげんは、この解釈かいしゃくたいして異議いぎとなえている。かれらは初期しょき報告ほうこくしょと、シャクティI実験じっけん直後ちょくごされた米国べいこく地質調査所ちしつちょうさしょみじか報告ほうこくしょふくかれ独自どくじ分析ぶんせき結果けっかかえしており、米国べいこく地震じしん研究所けんきゅうじょ世界中せかいじゅうつ125の観測かんそくしょからの地震じしんデータも使用しようしている。かれらは、地震じしん規模きぼは60キロトンのかく出力しゅつりょく意味いみしており、これはインドが発表はっぴょうしている56キロトンのかく出力しゅつりょく矛盾むじゅんしないと主張しゅちょうしている。かく出力しゅつりょく60キロトンにたいする検証けんしょうNew Scientist Magazine [16][17]、およびロンドンが本拠地ほんきょちScientific Journal 誌上しじょうおこなわれた[18]

イスラエル

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イスラエルはテラー・ウラムがたねつ核兵器かくへいき所有しょゆううたがわれているが、これはテストようのものか、あるいは核兵器かくへいきなのかはかっていない。

パキスタン

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パキスタンおこなったかく実験じっけん比較的ひかくてきてい出力しゅつりょくであり、またねつ核兵器かくへいき開発かいはつしている兆候ちょうこうはない。

北朝鮮きたちょうせん

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北朝鮮きたちょうせんおこなった2かいかく実験じっけん(2006ねんと2009ねん)は比較的ひかくてきてい出力しゅつりょくであり、またねつ核兵器かくへいき開発かいはつしている兆候ちょうこうはない。しかし、2017ねん9がつに6かいかく実験じっけんおこない、ねつ核兵器かくへいきつことになった。

一般いっぱん知識ちしき

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W80核弾頭かくだんとう外観がいかん。この画像がぞうより、米国べいこくねつ核兵器かくへいきにおけるプライマリーとセカンダリーのおおきさと形状けいじょう推測すいそくすることが出来できる。

テラー・ウラムがたながあいだ核兵器かくへいき最高さいこう機密きみつ事項じこうかんがえられており、今日きょうでも機密きみつ情報じょうほうの“かべこうがわ”のものとして公式こうしき文書ぶんしょでは詳細しょうさいかたられることはない。米国べいこくエネルギえねるぎしょう主義しゅぎは、“情報じょうほう漏洩ろうえい”がきたさいにはこれをみとめないというものである。この理由りゆうは、もし情報じょうほう漏洩ろうえいみとめるとその内容ないよう正確せいかくせい裏付うらづけてしまうことになるためである。

核弾頭かくだんとう容器ようき(核弾頭かくだんとう自体じたい物理ぶつり形状けいじょう当然とうぜんふくまれない)の画像がぞうのぞいては、テラー・ウラムがたかんする公開こうかい情報じょうほうのほとんどは米国べいこくエネルギえねるぎしょう簡潔かんけつ声明せいめいと、何人なんにんかの独立どくりつした調査官ちょうさかん監視かんしにより規制きせいされている。

以下いかは、テラーウラムがたの“公開こうかいれいみちびいたいくつかの事例じれいたいするみじか考察こうさつであり、上記じょうきべた基本きほんてき概要がいようとの相違そういてんについてもべる。

米国べいこくエネルギえねるぎしょう声明せいめい

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1972ねん米国べいこくエネルギえねるぎしょうは、ねつ核兵器かくへいきかんする真実しんじつとして、核分裂かくぶんれつせいのプライマリーをかく融合ゆうごう燃料ねんりょうであるセカンダリーのかく融合ゆうごう反応はんのう起爆きばく使つかっている”ことにかんする機密きみつ解除かいじょ声明せいめい発表はっぴょうし、さらに1979ねんには事実じじつとしてねつ核兵器かくへいきでは、核分裂かくぶんれつ爆発ばくはつしょうずる放射線ほうしゃせんを、核分裂かくぶんれつ部分ぶぶんとはべつになっているかく融合ゆうごう燃料ねんりょう圧縮あっしゅく起爆きばく使つかっている”内容ないようくわえた。こののちから追加ついかされた内容ないようたいしてエネルギえねるぎしょうは、“この声明せいめいかんするいかなる内容ないよう機密きみつ事項じこうとなる”明記めいきした[19]。 この記述きじゅつは、1991ねん機密きみつ解除かいじょされた“スパーク・プラグ”にかんする内容ないよう(事実じじつとして核分裂かくぶんれつせい物質ぶっしつ数種類すうしゅるいのセカンダリーのなか存在そんざいするが、この材質ざいしつ位置いち使用しよう方法ほうほう、および使つかわれている兵器へいきかんしては公開こうかいしない”)にも適用てきようされる。さらに1998ねんには、事実じじつとして、ある物質ぶっしつ放射線ほうしゃせん経路けいろ、および経路けいろ充填じゅうてんぶつとして存在そんざいするが、詳細しょうさい公開こうかいしない”という内容ないよう機密きみつ解除かいじょしたが、これはポリスチレン発泡はっぽうざい(または類似るいじした材質ざいしつ)についてれたものだと推定すいていされる[20]

これらの声明せいめいがテラー・ウラムがたのいくつか、またはすべてのモデルの解釈かいしゃくたいして立証りっしょうすることになるのかどうか注目ちゅうもくされたが、米国べいこく政府せいふ核兵器かくへいき詳細しょうさい技術ぎじゅつかんしての公式こうしき文書ぶんしょでは(スミス・レポートように)故意こい内容ないよう曖昧あいまいにしていた。情報じょうほうたとえば初期しょき核兵器かくへいきがどのようかく燃料ねんりょう使用しようしていたかとうすで機密きみつ解除かいじょされているが、当然とうぜんながら正確せいかく技術ぎじゅつ情報じょうほうはまだ機密きみつのままである。

The Progressive のケース

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現在げんざいかんがえられているテラー・ウラムがた動作どうさ原理げんりのほとんどは、米国べいこくのジャーナリストでありはん兵器へいき活動かつどうハワード・モーランドが1979ねん雑誌ざっし発表はっぴょうした水爆すいばく機密きみつという記事きじにより一般いっぱん認識にんしきされたもので、米国べいこくエネルギえねるぎしょう事前じぜんにこの記事きじ検閲けんえつをすることが出来できなかった。1978ねんにモーランドは、軍備ぐんび拡張かくちょう競争きょうそう注目ちゅうもくあつめ、核兵器かくへいきかく機密きみつ重要じゅうようせいかんする公式こうしき文書ぶんしょたいして一般いっぱん民衆みんしゅう疑問ぎもんかんじる権利けんりあたえるために、最後さいごのこされた機密きみつ公開こうかいすることをめた。水爆すいばくがどのよう動作どうさするかにたいするモーランドのかんがえのほとんどは、高度こうどにアクセスが可能かのう情報じょうほうげん(かれかんがえに賛同さんどうした、ならぬアメリカ百科ひゃっか事典じてんから図面ずめんとう)からあつめられたものであった。モーランドはまた、(ときには非公式ひこうしきに)ロスアラモスの著名ちょめい科学かがくしゃたちに(テラーとウラムをふくむ。しかし両者りょうしゃはモーランドに有益ゆうえき情報じょうほう提供ていきょうすることはなかった)インタビューし、ときにはソーシャル・エンジニアリング手法しゅほう使つかって科学かがくしゃたちに情報じょうほう提供ていきょうをけしかけた(たとえば、“かれらはまだスパーク・プラグを使つかっているの?”とよう質問しつもん使つかって。たとえ相手あいてこう言葉ことばなにかんして言及げんきゅうしたかかなかったとしても)[21]

モーランドは結局けっきょく、“機密きみつ”の内容ないようはプライマリーとセカンダリーは別々べつべつばくだん容器ようきないかれており、プライマリーからの放射ほうしゃ圧力あつりょくがセカンダリーを起爆きばくするまえ圧縮あっしゅくする、という結論けつろんたっした。この記事きじの(The Progressive として出版しゅっぱんされる)初期しょき原稿げんこうは、モーランドの目標もくひょう反対はんたいする教授きょうじゅちたのちエネルギえねるぎしょうおくられたが、エネルギえねるぎしょう記事きじ出版しゅっぱん停止ていしもとめ、裁判所さいばんしょから略式りゃくしき一時いちじ命令めいれいさせた。エネルギえねるぎしょうはモーランドの情報じょうほうは、(1)おそらく機密きみつ情報じょうほうげんからている、(2)そうでなければ、1954年版ねんばん原子力げんしりょく行動こうどうほうの“まれながらの機密きみつ条項じょうこう機密きみつ情報じょうほう該当がいとうする、(3)非常ひじょう危険きけんであり、かく拡散かくさん助長じょちょうする、と主張しゅちょうした。

モーランドとかれ弁護士べんごしすべてのてんでは合意ごういしていなかったが、記事きじめは承諾しょうだくされた。このケースでの判断はんだんは、安全あんぜんのために記事きじめが承諾しょうだくされたとおもわれたが、モーランドとかれ協力きょうりょくしゃたちは米国べいこく政府せいふ記事きじ解除かいじょ要求ようきゅうした。

しかしさらに複雑ふくざつ状況じょうきょうとして、エネルギえねるぎしょう主張しゅちょうしていた“機密きみつ情報じょうほうは、すうねんまえすで学生がくせいよう百科ひゃっか事典じてん記載きさいされて出版しゅっぱんされていたため、今回こんかいのケースはクリアになる方向ほうこうかいはじめていた。さらに水爆すいばく研究けんきゅうであるチャック・ハンセンは、“機密きみつ”にたいするかれ独自どくじかんがえ(モーランドのものとはかなりことなる)をウィスコンシン新聞しんぶん発表はっぴょうしたため、エネルギえねるぎしょうは The Progressive たいする訴訟そしょうげて雑誌ざっし出版しゅっぱん許可きょかし、雑誌ざっしは1979ねん10がつ出版しゅっぱんされた。しかしながらモーランドは、ばくだん動作どうさとして放射ほうしゃ圧縮あっしゅくほうよりむしろ(ポリスチレンの)発泡はっぽう媒体ばいたいがセカンダリーの圧縮あっしゅく使用しようされているというかんがえにわり、さらにセカンダリーないには放射ほうしゃせい物質ぶっしつ出来できた“スパーク・プラグ”が使つかわれているとした。かれはこのかんがえの変更へんこうを1ヶ月かげつの The Progressive 誌上しじょうに、政府せいふたいする要求ようきゅう経過けいか報告ほうこく一部いちぶとしてみじかい“エラッタ”を発表はっぴょうした[22]。1981ねんにモーランドは、かれ経験けいけんと、かれを“機密きみつ”の結論けつろんいたらせた経緯けいいをまとめたほん出版しゅっぱんした[21][23]

エネルギえねるぎしょう検閲けんえつこころみようとしたことから、モーランドの記事きじすくなくとも一部分いちぶぶんただしいと解釈かいしゃくされている(公開こうかいされた記事きじなかで、エネルギえねるぎしょうみとめていない“秘密ひみつの”材料ざいりょうたいしてのアプローチで、すうかいうち1かいかれらの通常つうじょうのやりかたやぶっていた。しかし記事きじにどの程度ていど情報じょうほうけているのか、またどの程度ていど情報じょうほうあやまっているのかは、機密きみつともかっていない)。むずかしいことに、いくつかのくにではテラー・ウラムがた兵器へいき開発かいはつちゅうであるが(しかしおそらくかれらは、イギリスのようには内容ないよう理解りかいしていない)、記事きじ情報じょうほうねつ核兵器かくへいき製造せいぞう寄与きよする可能かのうせいひくいとかんがえられている。それにもかかわらず、モーランドが1979ねん発表はっぴょうした内容ないようは、現在げんざいのテラーウラムがた仕様しようかんする推測すいそく基礎きそとされている。

相違そういてん

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機密きみつかべ内側うちがわからの情報じょうほうつと主張しゅちょうする情報じょうほうげんは、テラー・ウラムがたにはいくつかのバリエーションがあることを示唆しさしている。これらがテラー・ウラムがたちいさなちがいによる“バージョン”か、あるいは上記じょうき説明せつめい矛盾むじゅんするものであっても、現在げんざい解釈かいしゃく更新こうしんするものになる。

リチャード・ローズの「原爆げんばくから水爆すいばくへ 」のなかでの“アイビー・マイク装置そうち

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1995ねん出版しゅっぱんされたほん原爆げんばくから水爆すいばくへ — 東西とうざい冷戦れいせんられざる内幕うちまく」で、作家さっかリチャード・ローズはアイビー・マイクの“ソーセージ”装置そうち内部ないぶ構成こうせい詳細しょうさいべており、これは計画けいかくかかわったおおくの科学かがくしゃ技術ぎじゅつしゃったインタビューから情報じょうほうもとにしていた。ローズによれば、“マイク”装置そうちなかにはポリスチレンが使用しようされていたが、これはプラズマの発生はっせいげんとしてではなかった(プライマリーからの放射線ほうしゃせんは、セカンダリーを圧縮あっしゅくするのに十分じゅうぶんであったためとされている)。これは“マイク”装置そうちかぎって適用てきようされたものなのか、あるいはテラー・ウラムがた共通きょうつうなものなのかは不明ふめいであり、発泡はっぽうざい役割やくわり正確せいかく放射線ほうしゃせん伝達でんたつ機構きこうかんして潜在せんざいてき疑問ぎもんけるものである[24]

W88の意外いがいしん事実じじつ

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W88にかんして1999ねん報道ほうどうされた内容ないようでは、プライマリーは回転かいてん楕円だえんたいであり、セカンダリーは球体きゅうたいであることを暗示あんじするものであった。

1991ねんにサンノゼ・マーキュリー新聞しんぶん記者きしゃは、トライデントIIかたSLBMに搭載とうさいされるMIRVの小型こがた核弾頭かくだんとうW88についてレポートし、W88は回転かいてん楕円だえんたい(たまごがた、またはスイカがた)のプライマリー(暗号あんごうめいは“コモド”)と、球体きゅうたいのセカンダリー(暗号あんごうめいは“カーサ”)を内部ないぶち、特別とくべつな(ピーナッツた)形状けいじょう放射ほうしゃせい物質ぶっしつ容器ようきはいっていると報告ほうこくした。この報告ほうこくから4ヶ月かげつに、ニューヨーク・タイムズのウィリアム・ブロードは1995ねんきた中国ちゅうごくからのじゅうスパイかんするレポートをおこない、スパイがもたらした情報じょうほうによって中国ちゅうごくはW88核弾頭かくだんとう詳細しょうさいった可能かのうせいがあるとつたえた(この調査ちょうさ結局けっきょく中国人ちゅうごくじんスパイのウェン・フー・リー(文和ふみかず)の裁判さいばん敗訴はいそをもたらした)。もしこの内容ないよう事実じじつであれば、テラー・ウラムがたのバリエーションとしてMIRV核弾頭かくだんとう小型こがた可能かのうであることをしめしている[25][26][27]

回転かいてん楕円だえんたいのプライマリーが実際じっさい存在そんざいすることの価値かちは、プライマリーの直径ちょっけいまっていたMIRV核弾頭かくだんとうおおきさを、(球形きゅうけい楕円だえんたいのプライマリーがただしく動作どうさするなら)いままでのこうかく出力しゅつりょく弾頭だんとうよりかなり小型こがたできることをしめしている。W88核弾頭かくだんとうは、最大さいだいみち55cm、たかさ175cmのおおきさで、質量しつりょうはおよそ360kg以下いかでありながら、かく出力しゅつりょく最大さいだい475キロトンまでげることが可能かのうである[28]小型こがた核弾頭かくだんとうは1のミサイルない多数たすう搭載とうさいすることが可能かのうであり、同様どうようにミサイルの速度そくど射程しゃてい向上こうじょうさせることができる。

球形きゅうけいのプライマリーにたいする計算けいさんりょうは、球形きゅうけいのものにくらべてより大量たいりょうむずかしいものとなり、たとえば中国ちゅうごくよう既存きそんかく戦力せんりょくたいして興味深きょうみぶかいものとなっている(かく出力しゅつりょく可変かへんであることの情報じょうほうになるため、かれらはもはやかく実験じっけん実施じっししていない)[29]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ The Tsar Bomba ("King of Bombs")”. 11-05-2006閲覧えつらん
  2. ^ Restricted Data Declassification-1, US Department of Energy
  3. ^ a b Complete List of All U.S. Nuclear Weapons” (1 October 1997). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  4. ^ Hansen, Chuck (1988). U.S. nuclear weapons: The secret history. Arlington, TX: Aerofax. ISBN 0-517-56740-7 
  5. ^ Hansen, Chuck (1995). The Swords of Armageddon: U.S. nuclear weapons development since 1945. Sunnyvale, CA: Chukelea Publications. http://www.uscoldwar.com/ 
  6. ^ "Improved Security, Safety & Manufacturability of the Reliable Replacement Warhead," NNSA March 2007.
  7. ^ A 1976 drawing which depicts an interstage that absorbs and re-radiates x-rays. From Howard Morland, "The Article," Cardozo Law Review, March 2005, p 1374.
  8. ^ [Fogbank] Speculation on Fogbank, Arms Control Wonk
  9. ^ a b Nuclear Weapons Frequently Asked Questions 4.4.3.3 The Ablation Process” (Version 2.04: 20 February 1999). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  10. ^ Nuclear Weapons Frequently Asked Questions 4.4.4 Implosion Systems” (Version 2.04: 20 February 1999). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  11. ^ The B-41 (Mk-41) Bomb - High yield strategic thermonuclear bomb” (1997ねん10がつ). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  12. ^ Photograph of a W47 warhead” (JPG). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  13. ^ Holloway, David (1994). Stalin and the bomb: The Soviet Union and atomic energy, 1939-1956. New Haven, CT: Yale University Press. p. 299. ISBN 0-300-06056-4 
  14. ^ Sublette, Carey (2001ねん11月). “What Are the Real Yields of India's Test?”. 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  15. ^ India's Nuclear Weapons Program - Operation Shakti: 1998” (2001ねん3がつ). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  16. ^ India tested H-bomb,says New Scientist
  17. ^ So, it was an H-Bomb after all - Rediff
  18. ^ Seismic feedback on N-tests - High Rating for Indian Technology
  19. ^ emphasis in original
  20. ^ Restricted Data Declassification Decisions, 1946 to the present, Volume 7. United States Department of Energy. (January 2001). http://www.fas.org/sgp/othergov/doe/rdd-7.html 
  21. ^ a b Morland, Howard (1981). The secret that exploded. New York: Random House. ISBN 0-394-51297-9 
  22. ^ “The H-Bomb Secret: How we got it and why we’re telling it”. The Progressive 43 (11). (November 1979). http://progressive.org/?q=node/2252. 
  23. ^ Alexander De Volpi, Jerry Marsh, Ted Postol, and George Stanford (1981). Born secret: the H-bomb, the Progressive case and national security. New York: Pergamon Press. ISBN 0-08-025995-2 
  24. ^ Rhodes, Richard (1995). Dark sun: The making of the hydrogen bomb. New York: Simon and Schuster. ISBN 0-684-80400-X 
  25. ^ Dan Stober and Ian Hoffman (2001). A convenient spy: Wen Ho Lee and the politics of nuclear espionage. New York: Simon & Schuster. ISBN 0-7432-2378-0 
  26. ^ Morland, Howard (February 2003). The holocaust bomb: A question of time. http://www.fas.org/sgp/eprint/morland.html 
  27. ^ Broad, William J. (7 September 1999). “Spies versus sweat, the debate over China's nuclear advance”. New York Times: 1. 
  28. ^ The W88 Warhead - Intermediate yield strategic SLBM MIRV warhead” (1997ねん10がつ). 2006ねん3がつ13にち閲覧えつらん
  29. ^ Christopher Cox, chairman (1999). Report of the United States House of Representatives Select Committee on U.S. National Security and Military/Commercial Concerns with the People's Republic of China. http://www.house.gov/coxreport/ , esp. Ch. 2, "PRC Theft of U.S. Thermonuclear Warhead Design Information".

参考さんこう文献ぶんけん

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基本きほん原理げんり
開発かいはつ歴史れきし
  • DeGroot, Gerard, "The Bomb: A History of Hell on Earth", London: Pimlico, 2005. ISBN 0-7126-7748-8
  • Peter Galison and Barton Bernstein, "In any light: Scientists and the decision to build the Superbomb, 1942-1954" Historical Studies in the Physical and Biological Sciences Vol. 19, No. 2 (1989): 267-347.
  • German A. Goncharov, "American and Soviet H-bomb development programmes: historical background" (trans. A.V. Malyavkin), Physics—Uspekhi Vol. 39, No. 10 (1996): 1033-1044. Available online (PDF)
  • David Holloway, Stalin and the bomb: The Soviet Union and atomic energy, 1939-1956 (New Haven, CT: Yale University Press, 1994). ISBN 0-300-06056-4
  • Richard Rhodes, Dark sun: The making of the hydrogen bomb (New York: Simon and Schuster, 1995). ISBN 0-684-80400-X
  • S.S. Schweber, In the shadow of the bomb: Bethe, Oppenheimer, and the moral responsibility of the scientist (Princeton, N.J.: Princeton University Press, 2000). ISBN 0-691-04989-0
  • Gary Stix, "Infamy and honor at the Atomic Café: Edward Teller has no regrets about his contentious career," Scientific American (October 1999): 42-43.
放射ほうしゃせい降下こうかぶつ調査ちょうさ

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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動作どうさ原理げんり
開発かいはつ歴史れきし