バガボンド
バガボンド | |||
---|---|---|---|
ジャンル | |||
| |||
レーベル | モーニングKC | ||
1998 | |||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | |||
ポータル |
『バガボンド』は、
『モーニング』(
あらすじ
[第 一 章 宮本 武蔵 編
[1600
4
第 二 章 佐々木 小次郎 編
[第 三 章 地上 最強 編
[登場 人物
[主要 人物
[宮本 武蔵 (みやもと むさし)新免 無 二 斎 の息子 である作 州 「宮本 村 」浪人 。第 一 章 ・三 章 における主人公 。初 名 は新免 武蔵 (しんめん たけぞう)。父 の下 、武芸者 の子 として人 の温 もりを知 らずに育 つ。大柄 な体躯 に人並 み外 れた腕力 と殺気 の持 ち主 で、破天荒 な行動 から周囲 との齟齬 が絶 えず、孤独 になりがちだった。しかし、おつうや又 八 などの気心 の知 れる者 たちには幼少 時 から心 を開 いている。「山 が師 である」と言 うほど山 に育 まれてきた。手先 が器用 で、山篭 りの際 に自分 で木刀 や木彫 りの仏像 を作 ったり、沢庵 の頭 に悪戯 をしたりする。関ヶ原 から宝蔵 院 までは粗末 な着物 と木刀 を身 につけていたが、宝蔵 院 で胤 栄 から服 と刀 、脇差 を受 け取 った。- 13
歳 の時 、村 に新 当流 の有馬 喜兵衛 が挑戦 者 を募 って表 れた際 に、不意打 ちで殺 し“悪鬼 ”と周囲 から忌 み嫌 われ一層 孤独 を深 めた。17歳 の時 、関ヶ原 の合戦 に西 軍 方 として出陣 するも敗戦 。合戦 場 から宮本 村 に戻 る際 に関所 を破 り追 っ手 の兵 や村人 を多数 手 にかけた。その後 沢庵 に捕縛 されるも命 を救 われ、ここから名 を宮本 武蔵 と改 め、剣 の道 において天下 無双 を目指 し始 める。一流 の人物 たちとの出会 い、数多 の戦 いを通 じ、成長 して行 く。 佐々木 小次郎 (ささき こじろう)鐘巻 自 斎 の弟子 にして佐 々木佐 康 の息子 である巌流 の開祖 。第 二 章 における主人公 。赤 ん坊 のころ、佐 康 の手紙 を携 えた数 人 の従者 とともに落城 した城 から小舟 で落 ち延 び、漂着 して鐘巻 自 斎 に育 てられる。生来 のろう者 で、大柄 (伝 七郎 並 の長身 )かつ童顔 で切 れ長 の眼 を持 つ。女好 きでもある。山 で育 った武蔵 とは対照 的 に海 で生 まれ育 ち、泳 ぎも得意 。相手 の所作 や太刀 を見極 め、地面 の些細 な振動 からも位置 を正確 に探知 するなど視覚 や触覚 が非常 に発達 している。幼少 時代 には一緒 に舟 に積 まれていた形見 の長剣 を肌身 離 さず持 っていた。自 斎 および伊藤 一刀斎 に師事 (自 斎 は「剣 は教 えぬ」と言 いつつ実質 的 に一流 の剣士 として育 てた)。強者 を呼 び寄 せ、実践 を通 して小次郎 を鍛 えるため、“強 そうに見 える”との理由 で一刀斎 によって巌流 の名 を掲 げることになった。そして夢想 権 之 助 や関ヶ原 で武蔵 に出会 い、また挑戦 者 や東方 の軍 との闘 いを通 じて成長 していく。その後 一刀斎 は「ワシになれ」との理由 で小次郎 を一人 落 ち武者 狩 りの横行 している関ヶ原 周辺 に放 り出 す。不眠 不休 で復讐 に燃 える農民 達 や西方 の手練 達 を何人 も相手 にした小次郎 は、欠 けていた「臆病 さ」を山 で身 に付 け、一 晩 で一刀斎 が「特大 の人 食 い虎 」と言 うほどの成長 を遂 げる。剣 腕 こそ鬼 のように強 かったが、天衣無縫 な性格 で出世 には興味 も縁 も無 かった小次郎 は本 阿弥 邸 に世話 になっていたが、刀 を研 ぎに来 た岩間 角 兵衛 のお供 で小倉 細川 家 剣術 指南 役 ・小川 家 直 とふとした理由 で闘 いこれに圧勝 する。このことで小川 家 直 に小倉 細川 家 の剣術 指南 役 として推挙 された小次郎 はこれを了承 し、京 から豊前 に渡 る。本位田 又八 (ほんいでん またはち)武蔵 の幼馴染 で、作 州 「宮本 村 」浪人 。武蔵 や小次郎 の影 となり、物語 に大 きく関 わってくる本 作 第 三 の主人公 。- お
杉 の実子 ではなく妾 の子 。宮本 村 時代 には武蔵 と好 んでつるんでいた。戦 で名 を挙 げようと武蔵 を誘 い、村 を出 る切 っ掛 けを作 ったのも又 八 である。 初期 の合戦 では、一 度 の戦闘 で数 人 ほど一 太刀 も受 けずに斬 り殺 していたが、四 年 間 お甲 の情夫 を続 け、その後 も刀 を振 るうことが無 く次第 に弱 くなってきている。結果 急速 に頭角 を現 していく武蔵 に水 をあけられる形 になっており、時 おり嫉妬 心 をあらわにする。偶然 に本来 は小次郎 に手渡 されるはずだった印可 目録 を手 に入 れ、それを悪用 して佐々木 小次郎 の名 を騙 るようになった。口八丁 で要領 の良 い部分 もあるが、おおむね場当 たりなため定着 性 がない。狡猾 な面 があり自 らを強 く、大 きく見 せようとすると同時 に、英雄 や豪傑 への憧 れも強 い。お甲 と交 わってからその味 を占 めたのか、女好 きであり、小次郎 の名 を利用 して貰 った金 でしばしば女 を買 っている。当初 は貧乏 浪人 らしい汚 い身 なりだったが、天 鬼 の持 ち金 を手 に入 れてからは前髪 を垂 らした髪型 に変 え、華 やかな当世風 の着物 を着 るようになった。吉岡 伝七 郎 との戦 いの後 で瀕死 の武蔵 を茶屋 に運 んで助 けたり、武蔵 と宍戸 梅軒 の戦 いに乱入 したり、吉岡 一門 との戦 いで倒 れた武蔵 を寺 に運 んだりと、武蔵 としばしば関 わっているが、武蔵 は又 八 であると気 づいていないことが多 い。酒 と女 を覚 え、詐欺 を働 いてきた都 の日々 を振 り返 る中 で、自身 が欺瞞 や虚栄 で塗 り固 められた人間 であると強 く恥 じており、誰 よりも自分 の弱 さを自覚 している。他 の武芸者 らと比 べ、臆病 でより人間 らしい性格 だが、村 にいたころには武蔵 と唯 一 相手 が出来 る程 の剣 の腕 を持 っていた。吉岡 一門 との戦 いを終 えた武蔵 と再会 した後 に改心 し、お杉 や小次郎 に尽 くすようになる。- お
杉 の死 を看取 った後 、数 十 年 後 の初老 の又八 は路傍 で武蔵 と小次郎 の話 を講談 のような形 で語 り継 ぐ者 になっている。 - おつう
武蔵 と又八 の幼馴染 で、彼 らの想 い人 である美女 。捨 て子 だったのを寺 で育 てられ、又 八 の許婚 としてお杉 おばばに目 をかけてもらっていた。天真爛漫 を絵 に描 いたような性格 で無邪気 。みなし子 ゆえ躾 ける者 がおらず、礼法 が判 っていない。その屈託 の無 さゆえに、誰 からも嫌 われていた武蔵 の孤独 を理解 し、本人 も気 づかないまま想 いを寄 せるようになった。美貌 と快活 な性格 から誰 からも好 かれるが、又 八 と破談 になったことでお杉 からは強 く逆恨 みされている。武蔵 が天下 無双 を志 して再 び宮本 村 を出 る決意 をした際 には同行 しようとしたが、修行 の邪魔 になると拒否 された。しかし又 八 との許婚 関係 を解消 した行 きがかりからお杉 おばばに恨 まれ村 に留 まることもできず、沢庵 の勧 めで柳生 家 に世話 になる。石舟 斎 の世話 係 として、彼 の心 の支 えとなり、柳生 の人々 からも慕 われるようになる。その後 、柳生 で武蔵 と再会 をしたことで、柳生 の元 を離 れ、城 太郎 と共 に再 び武蔵 を追 うようになった。柳生 のもとで石舟 斎 直々 に護身 のための武術 を教 わり、柳生 傘 の紋 が入 った短刀 を授 かっている。現在 では武蔵 を見 つけても声 すらかけず、武蔵 を見守 っている。沢庵 は「武蔵 の将来 の嫁 」と述 べている。沢庵 宗彭 (たくあん そうほう)姫路城 城主 の池田 輝政 、柳生 石舟 斎 など様々 な有力 な人物 と人脈 を持 つ僧 。国 から国 へとを放浪 している。僧籍 に身 を置 いているので自 ら武器 を持 つことはないが兵法 にも長 けており、胆力 で辻 風 黄 平 を圧倒 するほど。武蔵 のことを気 にかけ、しばしば彼 に道 を説 いてやる。石舟 斎 とは三 玄 院 で宗矩 をきっかけに知 り合 った。また若 いころ、幼少 の小次郎 に会 い、剣 の恐 ろしさを小次郎 の腕 を剣 で傷付 けることで伝 えている。坊主 ながら酒 を好 み、口 も悪 い。本人 曰 く過去 に僧 として過 ちを犯 してしまった経験 があるとのこと。城 太郎 (じょうたろう)- 「
武蔵 の弟子 」と名乗 る少年 。奉公 先 の主人 に「武蔵 の弟子 になれ」と半 ば追 い出 された。 当初 武蔵 には「弟子 はとらん」と拒否 されたが、身寄 りがないことを知 った武蔵 に共 に強 くなろうと弟子 になることを許 された。胤 舜 との戦 いのさなか逃 げ出 した武蔵 の姿 をみて、逃 げ方 を教 わりたくはないと一度 弟子 をやめて去 ったが、柳生 へ旅 をはじめる際 、武蔵 の方 から声 をかけられ再 び旅 を共 にした。しかし柳生 ではぐれ、おつうと共 に武蔵 を追 う旅 を続 ける。幼少 時代 の武蔵 に言動 が似 ている。武蔵 の手紙 を柳生 に届 ける際 には、「手紙 を受 け取 らないならおいらを斬 れ」と言 うほど、武蔵 に対 しての憧 れ、忠誠 は強 い。また、それだけの胆力 の持 ち主 でもある。おつうからは「たろちん」と呼 ばれている。風呂 につかるのは嫌 いでいつも烏 の行水 である。- お
杉 おばば(おすぎおばば) 又 八 の母親 。又 八 に対 する愛情 は盲愛 と言 えるほどに深 い。村 の名士 である本位田 家 への強烈 な自負 心 ともあいまって、著 しく偏狭 なものの見方 をし、また非常 に図々 しい。汚 らしかった武蔵 のことを元々 良 く思 っておらず、武蔵 (たけぞう)を「悪 蔵 (あくぞう)」と呼 ぶ。それに加 え、又 八 への愛情 から来 る逆恨 みにより、武蔵 とおつうは彼女 にとって憎悪 の対象 となっている。又 八 と再会 し、武蔵 たちに復讐 するために権 叔父 とともに旅 に出 る。武蔵 の話題 を聞 く度 に誰彼 かまわず武蔵 の悪口 を言 いまわっている。- "
又 八 "の名 の名付 け親 でもあり、周囲 から鬱陶 しい偏屈 者 と見 なされることが多 い中 、女手 一 つで又 八 を育 て上 げた気丈 な母親 であり、又 八 の最大 の理解 者 でもある。 後半 では咳 がひどくなり、たびたび血 を吐 いていた。京 のある寺 の泰 堂 という和尚 に、又 八 とともにかくまわれていた。そう先 が長 くはないことを悟 った又 八 におぶられながら亡 くなった。
武芸者
[新免 無 二 斎 (しんめん むにさい)武蔵 の父 であり師 である。御前 試合 にて吉岡 拳法 を降 し、時 の将軍 、足利 義輝 から「日下 無双 兵 術 者 」の称号 を得 た武芸者 。しかし天下 無双 という名 にとらわれ、その地位 を脅 かす者 の出現 を恐 れるようになる。そのため「周囲 は皆 敵 である」という疑心暗鬼 に陥 り、息子 の武蔵 にもそれが向 けられた。消息 不明 。攻防 一体 の十 手 術 を得意 とし、それは二刀流 として息子 の武蔵 にも受 け継 がれた。辻 風 黄 平 (つじかぜ こうへい)通称 「死神 」。幼 いころ、母 に捨 てられ滝 へと落 とされたが、自身 も捨 てられた過去 を持 つ兄 の典 馬 に救 われて一命 を取 り留 め、兄 が頭領 である犯罪 集団 「辻 風 組 」の一員 となった。剣 の天分 もあり、すぐさま悪事 に手 を染 めたが、その過去 から兄 である典 馬 をはじめ、誰 にも心 を許 そうとはしなかった。12歳 のある日 、女 を強姦 しようとしたところを、黄 平 の美 しさに兼 ねてより執着 していた典 馬 に目撃 されて怒 りを買 い、女 を殺 された上 に黄 平 自身 は陵辱 された。このとき、12歳 ながらに“人 の命 は無 価値 ”だと悟 り、以来 その恨 みから典 馬 の殺害 を企 てるようになる。殺害 に失敗 し、幽閉 されたのち、関ヶ原 の戦乱 のなか自由 になるも、元 辻 風 組員 から「典 馬 はたけぞうに殺 された」と告 げられ、目的 を失 った黄 平 は、代 わりに武蔵 を殺害 しようと追 い始 めた。旅 の旅籠 で知 り合 った女 娼が小次郎 と仲良 くなっていることに嫉妬 し、その女 娼の右目 を斬 り、小次郎 にも斬 りかかるが返 り討 ちに合 い、顔面 に深 い傷 を残 す。自 らの存在 価値 を見 いだせずに放浪 していたが、親 の愛情 を知 らず、同 じく戦 いに巻 き込 まれ、生 きる意味 を知 らない宍戸 梅軒 の遺児 「龍胆 」に自分 を重 ね、共 に暮 らし始 める。隙 あらば龍胆 に鎖鎌 で命 を狙 われるという生活 を続 けるうち、独自 で鎖鎌 を修得 し、奇妙 な友情 が芽生 える。その中 で、いつしか今 までとは異 なる生 きる意味 を見 いだしていく。- 4
年 後 、宍戸 梅軒 を求 めて訪 ねてきた武蔵 と偶然 再会 し、新 たに修得 した鎖鎌 で武蔵 と死闘 を繰 り広 げたものの破 れ、指 を切 り落 とされ武芸者 として再起 不能 の体 となるが、龍胆 と共 に暮 らしていくために、武蔵 に命乞 いをし手当 てを受 けた。 武蔵 の回想 (想像 )上 において、武蔵 の「我執 」が実体 があるように振 る舞 う中 、手当 て後 再 び宍戸 梅軒 宅 に戻 った彼 が死亡 した黄 平 を目撃 している。宍戸 梅軒 (ししど ばいけん)鎖鎌 を操 る盗賊 であったが、辻 風 黄 平 により殺害 される。その後 、黄 平 は宍戸 梅軒 を名乗 るようになった。不動 幽 月 斎 (ふどう ゆうげつさい)自 斎 や小次郎 が住 む地域 の村 で不動明王 の使 いを自称 する謎 の剣士 。- かつて
海賊 から一人 で村 を守 り、「守 り神 」として崇 め恐 れられたが、その後 は村 の娘 が14歳 になるとさらう、貢物 を奪 うなどしたため疎 まれるようになった。刀 傷 だらけの上半身 裸 の格好 をしており、歪 んだ目 と顔 を持 ち、常 にき取 りにくいほどの小声 で独 り言 を漏 らしている。長 く重 い太刀 を片手 で自在 に振 るい自 斎 を驚 かせ、剣士 としての腕 は自 斎 に認 められるほどであったが、自 斎 に斬 られ絶命 。小次郎 が初 めて斬 った相手 でもある。自 斎 はその剣 の腕 から、「もっと世 に知 られた違 う名 があったのではないか」と推測 した。
吉岡 流
[吉岡 拳法 (よしおか けんぼう)先代 吉岡 流 当主 。清 十郎 ・伝 七郎 の父 。故人 。自分 に似 て愚直 な伝 七郎 ではなく清 十郎 を後継 者 に選 び、遺言 に「十 度 闘 って十 度 勝 てる相手 としか闘 うべからず」と遺 して他界 。「勝負 において次 はない」ことを門弟 に叩 き込 む。武蔵 の父 である新免 無 二 斎 に敗北 を喫 したことがある。吉岡 清 十郎 (よしおか せいじゅうろう)吉岡 拳法 の長男 であり、吉岡 憲法 道場 の当主 。小柄 で清涼 な顔立 ちの美男 子 。事実 上 、京 最強 の剣士 で、剣 に関 しては幼少 から天才 と呼 ばれるほどの天稟 を持 ち、また剣士 としての非情 さを兼 ね備 えている。小柄 な身体 は全 く弱 みにならず、繰 り出 す剣 は常人 はおろか当初 の武蔵 の目 にも映 らなかった。遺言 に従 い吉岡 家 の当主 となるも、自 らの本能 にのみ従 う奔放 な性格 の持 ち主 。酒 と色 を好 む遊 び人 で、吉岡 家 と自身 の名 を穢 すのに一役 も二 役 も買 い、その武士 らしからぬ風貌 ・振 る舞 いから、弟 ・伝 七郎 の方 が実力 は上 だと一般 に認識 されていた。しかし影 では吉岡 家 や伝 七郎 を危険 から守 るために、吉岡 家 にとって害 となす人物 を秘密裏 に暗殺 するなど、当主 として家 を守 ろうと常 に奔走 していた。吉岡 一門 の命運 を賭 け、伝 七郎 との対決 を控 えた武蔵 を襲撃 するが、激戦 の末 に一瞬 の逡巡 が隙 となり、武蔵 に斬 られて絶命 する。京 で知 り合 った朱美 のことを気 に入 っており、足 繁 く通 っていた。吉岡 伝 七郎 (よしおか でんしちろう)吉岡 拳法 の次男 。長身 で無骨 な外見 であり性格 は極 めて厳格 で真面目 。妻子持 ち。武門 の子 として愚直 なまでに剣 に情熱 的 だが、非情 になり切 れない優 しい一 面 を持 つ。しかし、その愚直 さは清 十郎 には無 い面 で、門弟 に慕 われる要因 となっている。遊 び人 の兄 ・清 十郎 が吉岡 の当主 であることを不愉快 に思 っているが、深層 では兄 を慕 っている。かつては、拳法 の息子 であることを唯一 の拠 りどころとし、相手 を威嚇 すべく自 らの出自 を明 らかにしていたが、青年 期 の佐々木 小次郎 との戦 いを通 し、覚悟 や相手 を斬 る心構 えを身 につけた。武蔵 が初 めて吉岡 道場 に乗 り込 んだ際 、武蔵 を相手 に互角 以上 に戦 ったが、火災 に包 まれそうになり、「もっと強 くなった貴様 が見 たい」と再戦 の機会 を与 えて武蔵 を逃 した。蓮華 王 院 にて最期 まで武蔵 を斬 るために執念 を見 せたが、武蔵 との決闘 に完敗 した。
植田 良平 (うえだ りょうへい)吉岡 十 剣 の筆頭 。元 は捨 て子 だが拳法 に拾 われ、門弟 ・植田 氏 の養子 となる。その後 は熱心 に剣 に打 ち込 み、吉岡 兄弟 の幼馴染 となり、「三 兄弟 」のような親密 な関係 を築 いた。伝 七郎 と行動 を共 にすることが多 く、後見人 を務 める。道場 を実質 的 に切 り盛 りし、「実力 は両 当主 にも引 けを取 らない」と言 われる程 の手練 で、「吉岡 の魂 」と称 される。基本 的 に冷静 な男 で、時 として狡猾 な手腕 も見 せる。同時 に内 に秘 める情熱 は誰 にも劣 らず、吉岡 のために時 には自尊心 をも曲 げる。伝 七郎 からは「もう一人 の兄 」と慕 われており、直情 的 な伝 七郎 を諭 すべく、苦言 を呈 することもある。武蔵 と伝 七郎 の再戦 の前 に、何 としても吉岡 の名 を守 るため、小次郎 を代役 に立 てようと画策 する。しかしそのことで伝 七郎 と意見 が対立 し、一時 的 に吉岡 を破門 される。吉岡 兄弟 亡 き後 、伝 七郎 からの遺言 により当主 の座 を継 ぎ、一門 を率 いて武蔵 に挑 む。皆 には後 ろから武蔵 を斬 れと言 い戦 いに臨 んだが、開始 早々 に右側 頭部 を耳 ごと斬 り落 とされ、瀕死 の重傷 を負 った。戦 いの最後 には、自 らの命 をすべて吹 き込 んだ「一 の太刀 」を武蔵 に浴 びせるものの、自身 の命 の限界 を迎 え、ついに倒 れる。- なお、この
植田 の一 の太刀 は武蔵 の剣士 としての生命 を脅 かすほどの大 怪我 を与 え、武蔵 の今後 の人生 にも大 きな影響 を与 えることになる。 死後 は幽霊 となり、どういう訳 か度々 おつうの前 に姿 を現 している。彼女 に対 してのみ、自身 の武蔵 への想 いなど心境 を告白 している。祇園 藤 次 (ぎおん とうじ)吉岡 十 剣 の一人 。清 十郎 に心酔 している。天才 肌 の自信 家 であり、自分 の上 に立 てる人物 は清 十郎 しかいないと豪語 する。そのため、周囲 からは「天狗 」と呼 ばれ人望 もないが、その剣 技 は吉岡 の誰 もが認 めている。吉岡 の道場 が燃 やされた時 、「吉岡 の刺客 」と自称 し、武蔵 を倒 すべく武蔵 を追 いながら武者 修行 の旅 に出 る。宝蔵 院 へ道場破 りに訪 れ高弟 の一人 と対峙 し一瞬 で両 腕 を切 り落 とすが、胤 舜 の今 まで見 たことも無 い武芸者 としての器 を目撃 して剣 の道 に踏 み惑 い、さらに石舟 斎 の無 刀 の実力 を見 せつけられ、師 のもとに戻 るよう諭 され、失踪 。その後 、武蔵 が清 十郎 を斬 ったことを知 り、武蔵 に斬 りかかったが、一 合 で首 を斬 られ絶命 した。南保 余 一 兵衛 (なんぽう よいちべえ)吉岡 十 剣 の一人 で小柄 な男 。冷静 沈着 かつしたたかな反面 、快活 で人望 もある。吉岡 道場 内 で余 一 塾 を開 いていて、塾 内 に門弟 が七 名 いる。最後 は自分 もろとも門弟 に斬 らせることを試 みる苦肉 の策 と人海 戦術 で武蔵 を追 い詰 めが、首 の骨 を折 られ絶命 。内心 剣 の時代 は終 わっていることを感 じており、武蔵 に会 えたことに感謝 していた。小橋 蔵人 (こばし くらんど)吉岡 十 剣 の一人 。武蔵 との戦 いでは負傷 した植田 の警護 を務 める重役 を任 されるなど、他 の十 剣 に比 べ頭 一 つ抜 けた人物 。武蔵 との紙一重 の一瞬 の闘 いで散 る。御池 十郎左衛門 (みいけ じゅうろうざえもん)吉岡 十 剣 の一人 。伝 七郎 にも引 けをとらない長身 の男 。一見 茫洋 とした風貌 だが、吉岡 流 の陰口 を叩 く者 に武士 ・町民 問 わず強引 に連 れ出 し凶 剣 を奮 っていた。本 来客 として迎 えるはずの小次郎 を前 に剣士 としての心 が揺 さぶられ、かなわないと知 りつつも刀 を抜 いてしまい、小次郎 の瞬 速 の太刀 で斬 られた。太田黒 兵助 (おおたぐろ ひょうすけ)吉岡 十 剣 の一人 。「吉岡 一 太 い腕 」を持 つという恰幅 のよい男 。伝 七郎 との稽古 で再起 不能 になった右腕 を試 し斬 りさせた。武蔵 との戦 いには参加 していない。故 に十 剣 の中 では唯一 生存 している。堀川 善 兵衛 (ほりかわ よしべえ)吉岡 十 剣 の一人 。直情 的 な性格 で、伝 七郎 を慕 うがあまり、武蔵 の実力 を見抜 けなかった。武蔵 の神速 の一 太刀 で散 る。暫 くは自分 が斬 られたことに気 が付 かなかった。その後 、幽霊 となった植田 の口 から年老 いた母 と同居 していたことが判明 するも、彼女 は毒 を飲 んで自殺 をしてしまう。東 紅 四 郎 (あずま こうしろう)吉岡 十 剣 の一人 。不意 を衝 いて武蔵 の左 顎 を斬 り付 ける。その後 喉 を潰 され絶命 。多賀 谷 彦造(たがや ひこぞう)武蔵 に斬 られ絶命 したかに思 われたが、腸 を出 しながらも武蔵 を道連 れにしようと油断 している武蔵 になおも斬 りかかる。藤 家 (ふじいえ)十 剣 の中 でも蔵人 、多賀 谷 と共 に若 く「吉岡 の骨 」とされる。武蔵 の投 げた小太刀 が首 に刺 さり絶命 。
新 陰 流
[上泉 伊勢 守 秀 綱 (かみいずみ いせのかみ ひでつな)新 陰 流 の創設 者 。誰 もが認 める当代 随一 の剣豪 。天下 無双 と言 われる。武田 信玄 から大名 の誘 いがあるも断 り、ひたすら剣 の道 を追求 する。宝蔵 院 にて手合 わせを願 った若 き日 の石舟 斎 、胤 栄 を圧倒的 な器 の大 きさでいとも簡単 に下 し、その後 は二 人 の師 となる。現在 は故人 。- 「
道 を極 めたなら、刀 は抜 くまでもないもの」という「無 刀 」の思想 を持 つ。 疋田 豊 五郎 (ひきた ぶんごろう)伊勢 守 の弟子 であり甥 。師 にこそ及 ばないが相当 な剣 の持 ち主 である。若 き日 の柳生 石舟 斎 が伊勢 守 に「今 一 度 勝負 を」申 し込 んだとき、伊勢 守 の代 わりに石舟 斎 と立 ちあい、圧倒 する。切 れ長 の目 に冷静 な心 の持 ち主 である。鈴木 意 伯 (すずき いはく)伊勢 守 の弟子 。
柳生 新 陰 流
[柳生 石舟 斎 (やぎゅう せきしゅうさい)柳生 新 陰 流 の開祖 。本名 は柳生 但馬 守 宗厳 (やぎゅう たじまのかみ むねよし)。通称 「剣聖 」。天下 無双 とも称 えられる今 も技 の探求 を続 けている。病気 がちな自身 の余命 を考 え、その技 を兵庫 助 に残 すことに尽 くしている。周 りからの偉人 的 評価 にそぐう厳格 な人物 だが、無邪気 な部分 や茶目 っ気 があり、孫 にはつい甘 い顔 を見 せる。村 を出奔 したおつうを喜 んで迎 え入 れた。負 けず嫌 いで、たとえ碁 の勝負 でも負 けを悟 ると台 をひっくり返 してとぼけるなど、ときに子供 のように振舞 う。若 いころ伊勢 守 やその甥 の疋田 豊 五郎 と立 ち会 い完敗 。伊勢 守 に弟子 入 りし、「無 刀 」の業 を引 き継 いだ。武蔵 の心 の師 の一人 。おつうの笛 の音 を聞 きながら静 かに息 を引 き取 った。柳生 兵庫 助 (やぎゅう ひょうごのすけ)新 陰 流 の後継 者 。石舟 斎 に特 に溺愛 されている孫 。幼少 のころより剣 を振 る姿 は石舟 斎 の生 き写 しと言 われる。諸 大名 から仕官 に誘 われるも断 り、武者 修行 の旅 を続 ける。武蔵 のことを自分 に似 ていると感 じ、石舟 斎 も寝 ぼけて武蔵 と兵庫 助 を間違 えたことがある。石舟 斎 いわく、「一族 の最高 傑作 」。武蔵 と会 ったのは二 度 だけながら、武蔵 を強者 と見抜 いている。柳生 宗矩 (やぎゅう むねのり)石舟 斎 が五 男 。三 玄 院 で沢庵 と親 しくなり、それが沢庵 と石舟 斎 を繋 ぐきっかけにもなった。将軍家 剣術 指南 役 。
柳生 四 高弟
[庄田 喜 左衛門 (しょうだ きざえもん)四 高弟 の頭 格 。武蔵 曰 く四 人 の中 で一番 強 い。大柄 、細目 で髭 を生 やしている(伝 七郎 曰 く「熊 のような男 」)。見 かけによらず口 が回 る。出 淵 孫 兵衛 (でぶち まごべえ)豪壮 な剣 の持 ち主 。手裏剣 を放 つ、鍔迫 り合 い時 に相手 の指 の関節 を外 すなどの業 も使 う。その後 は兵庫 の旅 の供 をしていた。徒歩 頭 。村田 与三 (むらた よぞう)鋭 い目 が特徴 の男 。四 人 の中 では一番 短気 で感情 的 になりやすい。武蔵 との闘 いの後 もひそかに意識 している。馬廻 り。木村 助九郎 (きむら すけくろう)無口 で冷静 。武蔵 との戦 いで右目 と左 耳 を負傷 した。納戸 役 。
鐘巻 自 斎 (かねまき じさい)鐘巻 流 の開祖 。小次郎 の育 て親 。中条 流 師範 として道場 を開 き、全盛期 は天下 無双 とも言 われた。しかしひたすら自 らの剣 を極 めることのみに打 ち込 み、自分 以外 の人間 に無 関心 であった。弟子 の伊藤 弥五郎 に敗北 して自信 や闘争 心 を失 い、剣 の道 から退 く。村 の子供 らにからかわれ、大人 たちからも変人 と呼 ばれ孤独 な毎日 を送 っていた。かつての弟子 ・佐々木 佐 康 から息子 の小次郎 を頼 むという手紙 をもらうが、ついに死 の道 を選 び、何 日 も海辺 に座 り込 んでいたところに、小舟 に乗 った赤 ん坊 の小次郎 が現 れ、荒波 の中 を死 にものぐるいで助 け、以来 、たびたび育児 を放棄 しながらも小次郎 を育 て上 げ、それが唯一 の生 き甲斐 となっていった。剣 の腕 は長 らくくすぶり続 けたが、不動 幽 月 斎 との死闘 の際 、小次郎 を助 ける一心 で闘争 心 を取 り戻 し、討 ち果 たした。その際 に右腕 が再起 不能 になっている。その後 は剣 の腕 もある程度 回復 したようで、少年 時代 の小次郎 に口 では「剣 は教 えぬ」と言 いながらも毎日 稽古 し、圧倒 し続 けていた。しかし老 いてしまった自分 に小次郎 の器 は手 に余 ると感 じた自 斎 は、ついに小次郎 に剣 の道 を歩 ませる決心 をした。自己 表現 が下手 で、小次郎 を可愛 がる余 り、小次郎 への独占 欲 ・所有 欲 が強 い面 もある。小次郎 に剣 の道 で挫折 し落 ちぶれた自身 を投影 し、彼 を剣 の道 から徹底 して遠 ざけようとしたが、次第 に小次郎 こそ自分 の生 きる希望 、そして誇 りであると思 うようになり、小次郎 が望 んだ剣 の道 を歩 ませることになる。草薙 天 鬼 (くさなぎ てんき)鐘巻 自 斎 の門弟 。本名 は亀吉 (かめきち)。小 さいころから「野 の草 を薙 ぎ鍛 えた、天 からの鬼 」と「草薙 天 鬼 」を自称 していた村 の餓鬼 大将 。小次郎 の幼馴染 であり最初 の友達 である。父 が不動 に腕 を切 られて寝 たきりの状態 になったことから、復讐 のために強 くなることを切望 していた。小次郎 と共 に不動 に夜襲 を仕掛 けるも失敗 し、「恨 みを上回 る恐怖 を」と顔 に傷 を負 わされた。自 斎 が不動 を倒 した後 、真 っ先 に弟子 となり、その後 道場 では敵 なしの実力 を持 つようになるが、何 度 戦 っても小次郎 には勝 てなかった。成長 して小次郎 が一刀斎 と共 に旅立 った後 、自 斎 から小次郎 に宛 てた免許皆伝 の印可 を託 され武者 修行 者 として彼 らの後 を追 うも、悲運 な最期 を遂 げる。死 の直前 、印可 目録 をたまたま居合 わせた又 八 に「たのむ」とい残 し預 ける。
一刀 流
[伊藤 一刀斎 (いとう いっとうさい)一刀 流 の開祖 。初 名 は伊藤 弥五郎 (いとう やごろう)。通称 「剣 の神様 」。最強 最速 の剣 の持 ち主 であり鐘巻 自 斎 の弟子 。たった5年 の師事 で自 斎 をも倒 すほどの剣 技 を身 に付 ける。小次郎 を剣 の道 に導 いた張本人 で、弟弟子 である小次郎 の師 を果 たす。面識 は無 かったが少年 武蔵 の憧 れの存在 でもある。性格 は剛胆 無比 であり、自分 の実力 に絶対 の自信 を持 つ。剣 を「遊 び」と称 したり、生 き死 にを賭 けた斬 り合 いに無邪気 さが全面 的 に現 れるなど、剣 を人生 の最大 の楽 しみと捉 えている。そのためか、現在 の鉄砲 の戦 には興 ざめし、士官 ・出世 にも興味 を示 さない。最強 であるが故 、対等 の敵 がいないことにつまらなさを感 じている節 もあり、自分 の前 に最強 の敵 が現 れることを楽 しみにしている。- その
実力 は、鋼鉄 の鉄砲 すらも一刀 のもとに寸断 せしめ、騎馬 兵 をも圧倒 する。また植田 良平 すら恐怖 で立 ち竦 み、小次郎 をも寄 せ付 けない。 柳生 石舟 斎 をして、「あれこそ天下 無双 、極 まっておる」と評価 する。小次郎 を自 斎 から預 かると関ヶ原 の落 ち武者 狩 りに放置 し、生 き残 った小次郎 と立 ち会 い右手 の半分 を失 った。柳生 の里 近 くの茶屋 にて武蔵 と立 ち会 い、一 太刀 貰 うも掌 打 一 撃 で気絶 させ去 って行 った。石舟 斎 の言 う無 刀 に対 して「何 が楽 しいのやら」と笑 った。年齢 は関ヶ原 の戦時 52歳 。夢想 権 之 助 (むそう ごんのすけ)- 「
兵法 天下一 」を名乗 る、自分 の流派 を立 てることが夢 の若者 。 - いわゆる
傾 奇 者 の格好 をしている。元 は百姓 の子 で、子供 のころは大 きな体 で働 かずに悪事 を働 いたりしていたので、怖 がられ疎 まれていた。故 に孤独 であり、小次郎 が初 めての友達 となる。 旅 をする最中 に一刀斎 、小次郎 らにからかわれ、その際 彼 らと立 ち合 うも敗北 。一刀斎 に戦 う姿勢 の未熟 さを指摘 される。それ以後 、一刀斎 を師 と仰 ぎ旅 を共 にする。関ヶ原 では殺 されかかるが武蔵 に助 けられ、彼 らの戦 い方 を学 ぶ。年齢 は関ヶ原 の戦時 15歳 。
宝蔵 院 流 槍術
[宝蔵 院 胤 栄 (ほうぞういん いんえい)宝蔵 院 流 槍術 の創始 者 。法号 「覚 禅 房 胤 栄 」。通称 「大 胤 栄 」。豪放磊落 な性格 で、門弟 から尊敬 されて止 まない。「にゃむにゃむ…」「カカッ」が口癖 。武蔵 の心 の師 の一人 。胤 舜 に宝蔵 院 の座 を譲 った後 も槍術 の腕 に衰 えはなく、武蔵 を圧倒 した。自身 が作 る「宝蔵 院 漬 」は好評 で、日 中畑 仕事 に精 を出 している。柳生 石舟 斎 と共 に、上泉 伊勢 守 秀 綱 に弟子 入 りした過去 もある。坊主 で老体 だが酒 を好 む。盟友 である石舟 斎 の死後 、後 を追 うようにその生涯 を閉 じた。
宝蔵 院 胤 舜 (ほうぞういん いんしゅん)宝蔵 院 流 槍術 二 代目 。本名 満田 慎之介 (みつだ しんのすけ)。胤 栄 の元 で槍術 を学 ぶため寺 に来 た武士 の息子 であったが、両親 は浪人 に目 の前 で惨殺 され、そのまま胤 栄 に引 き取 られる。その時点 で残酷 な記憶 は封 じられ、槍術 に没頭 していた。すばらしい槍 の天分 にも恵 まれ(本人 曰 く吉岡 清 十郎 と互角 )、15の時 にはすでに院内 に敵 は無 く宝蔵 院 の二 代目 まで上 り詰 めた。しかし天才 故 に周 りに相応 の敵 がおらず、戦 いに対 する姿勢 はどこか慢心 的 であり精神 的 な未熟 さが残 る。自身 もその欠点 に気 づき命 のやり取 りを渇望 するが、相手 の命 のやり取 りにしかならない。そのため、周 りからは強 さの探究 の他 何 もないのかと恐怖 の念 で見 られるようになり孤立 していく。師 である胤 栄 も技 を伝 えることはできても、心 を磨 くことを伝 えることが出来 なかった点 を憂慮 し、宝蔵 院 に挑戦 してきた武蔵 を鍛 え、胤 舜 にぶつける。武蔵 と交戦 、一 度 は圧倒的 な強 さで勝利 するも、再戦 では胤 栄 に鍛 えられ一 回 り成長 した武蔵 に圧倒 され、一瞬 の隙 を見 て突 きを繰 り出 すが、紙一重 でかわされる。同時 に、過去 のトラウマがフラッシュバックした際 の隙 を突 かれ、頭 に強烈 な一 撃 を浴 びて昏倒 する。武蔵 も出血 のために戦 い続 けることが出来 なくなり、立会 人 であった胤 栄 により、都合 2回 の対戦 内容 から引 き分 けとなった。決闘 後 、奇跡 的 に生還 。武蔵 とは和解 し、「今度 は命 を奪 い合 うことなく」再会 することを約束 する。その後 、宝蔵 院 二 代目 を正式 に襲名 。阿 厳 (あごん)宝蔵 院 の修行 僧 の一人 。無骨 な風貌 と厳格 な性格 で、道場破 りに現 れた祇園 藤 次 が高弟 の両 腕 を一刀両断 するのを見 て怖 じ気 づいた弟弟子 を木 槍 で打 ちのめした。武蔵 や胤 舜 には及 ばないが、並 みの剣客 なら軽 く屠 り去 るほどの手練 であり、その槍 の腕 は胤 栄 にも認 められている。初 めのうちは胤 舜 に憧 れて近 づこうとしたが、胤 舜 の性質 をいつしか恐 れるようになる。しかし、それでも友達 だと思 っており、胤 舜 に反感 を持 つ者 の多 い宝蔵 院 の中 にあって、彼 を親身 に心配 する数少 ない人間 である。明 栄 (みょうえい)宝蔵 院 の修行 僧 の一人 。胤 舜 が二 代目 ということが気 にくわずに派閥 をつくり、胤 栄 に気 に入 ってもらおうと胡麻 を擂 って、自分 が二 代目 になろうと目論 む。しかし、実力 の差 は明 らかで、胤 栄 からもその魂胆 は見透 かされている。
西方 の落武者 たち
[猪谷 巨 雲 (いがや こうん)小次郎 と戦 った西方 の落武者 のひとり。筋骨 隆々 な巨躯 を誇 り、新 二 郎 が「魔 剣 」と称 すほどの人間 離 れした剣 を使 う一団 の中 の最大 の手練 。一見 獣 じみているが、歩 けなくなった新次郎 を背負 って歩 くなど、優 しい一 面 も持 つ。師 である定 伊 を尊敬 し、慕 っている。初 めは定 伊 を斬 られた復讐 心 で小次郎 と戦 っていたが、徐々 に強 い者 と戦 う楽 しさ、向上 の喜 びを感 じるようになる。戦 いの中 で先鋭 化 されていくが小次郎 との一進一退 の死闘 の果 てに散 る。定 伊 (さだこれ)西方 の落武者 のひとり。巨 雲 達 の師 であり、親 同然 の男性 。故 に巨 雲 達 からの信頼 は厚 く、落 ち武者 になった際 は一団 のまとめ役 となった。生涯 独身 のせいか、巨 雲 達 を息子 のように思 っていたが、足 に重傷 を負 った新 二 郎 を斬 るように言 うなど武士 として厳格 な面 も持 つ。百戦錬磨 の兵法 者 であり、同時 に教育 者 ゆえか「其処許 (そこもと)」など独特 かつ説教 じみた言葉 遣 いをする。小次郎 に出会 った彼 は素通 りできない何 かを感 じて、万力 鎖 で小次郎 と戦 う。戦闘 中 は言葉 は通 じなくとも、お互 いの心 は通 じたようであり、剣士 としての死 に場所 を見 つけたかのように、心持 良 く散 る。間 垣 新 二郎 (まがき しんじろう)西方 の落武者 のひとりで市 三 の兄 。弟 の市 三 と好 対照 な実直 な性格 で弟 思 い。戦 で足 を負傷 し歩行 不能 になり巨 雲 に背負 われる。それゆえに一団 の足手 まといになり、巨 雲 達 の感 じた「戦 いの中 の喜 び」を理解 できず、苦悩 した。間 垣 市 三 (まがき いちぞう)新 二 郎 の四 つ下 の弟 。戦 いに無邪気 な感情 を抱 く若武者 。実力 は高 く、西 軍 の兵 では巨 雲 に次 ぐ戦果 を挙 げていた。強 い者 と戦 う高揚 した気持 ちが抑 えきれないこともあり、大坂 へ戻 るという使命 を捨 て小次郎 に勝負 を挑 む。小次郎 の瞬 速 の一 太刀 で散 る。右 源 (うげん)新 二 郎 が「理 の剣 」と言 い憧 れるほどの剣 の持 ち主 。定 伊 にも「お前 なら出世 できたろうに」と語 られていた。残党 狩 りの百姓 達 から新 二 郎 をかばって死亡 。利 宗 (としむね)戦 の際 に矢 が左腕 に刺 さる。残党 狩 りの百姓 達 に夜襲 をかけられ殺 される。
本 阿弥 家
[本 阿弥 光悦 (ほんあみ こうえつ)本 阿弥 本家 九 代目 惣領 。京 の屋敷 に母 ・妙 秀 とともに住 まう芸術 家 。迎 え入 れた牢 人 者 達 と共 に暮 らしている。芸術 家 としての技 は、天下 人 徳川 家康 に指名 で刀 の研 ぎを依頼 されるほど。生 まれたころから刀 に囲 まれて育 ち、刀 を天地 と見立 て、その業 を長 い年月 とともに高 めてきた。武蔵 や小次郎 たちとは違 った意味 で剣 に生 きる者 である。刀 の中 に眠 る美 しさに魅 せられ、自分 が研 ぎたいと思 える者 の刀 のみを研 ぐために一線 を退 き、家康 の依頼 すら断 った。その後 、光悦 が研 いだのは武蔵 と小次郎 の刀 のみである。本 阿弥 妙 秀 (ほんあみ みょうしゅう)光悦 の母 。おおらかな性格 で料理 の腕 も抜群 。滞在 していた小次郎 には母親 のように慕 われている。小次郎 に字 を教 えている。本 阿弥 光 室 (ほんあみ こうしつ)本 阿弥 本家 十 代目 惣領 。- その
目利 きや研 ぎは光悦 にも認 められるほど申 し分 ない技量 を持 つ。光悦 のあまりに早 い引退 に疑問 を抱 いている。
小倉 細川 家
[細川 忠興 (ほそかわ ただおき)小倉 城前 城主 。かつて武勇 を謳 われた武将 であった。無類 の剣豪 好 きで、武蔵 の吉岡 七 十 人 斬 りの噂 をききつけ、細川 家 剣術 指南 役 に武蔵 を提案 する。細川 忠利 (ほそかわ ただとし)現 小倉 城主 。細川 忠興 の長男 。十 九 歳 まで人質 として江戸城 に勤 めたが、父 ・忠興 の意思 を引 き継 ぎ、武蔵 を細川 家 剣道 指南 役 に迎 え入 れようとする。徳川 秀忠 は無二 の親友 。岩間 角 兵衛 (いわま かくべえ)小倉 細川 家 の家老 。刀剣 収集 家 で銘刀 「菊 一 文字 」を所有 しており、再三再四 、光悦 に刀 を研 いで貰 うように頼 んでいる。小川 家 直 の実力 を認 めており、いずれ彼 に菊 一 文字 を譲 ろうと考 えていた。小川 家 直 (おがわ いえなお)岩間 角 兵衛 の配下 。小倉 細川 家 剣術 指南 役 。武士 というより剣術 家 といった風情 で、角 兵衛 には同 じ小倉 細川 家 剣術 指南 役 の氏家 孫 四 郎 を凌 ぐ腕前 と目 をかけられていた。主 の御供 で京 の本 阿弥 邸 を訪 れた時 に小次郎 と出会 い人生 の一大事 を迎 える。真剣 を使 うが木 の枝 相手 の小次郎 に完敗 。天下 無双 を追 い求 めていたがその性 を捨 て以後 小次郎 の手足 となり耳 となり口 となることを誓 う。氏家 孫 四 郎 (うじいえ まごしろう)小倉 細川 家 筆頭 剣術 指南 役 。小倉 細川 家 で最 も長 く剣術 指南 を務 める。町民 に慕 われ影響 力 も強 い。右目 に刀 傷 があり、細川 忠興 に扱 いにくい歪 と称 される。規律 や礼儀 を重 んじる。楓 (かえで)小倉 細川 家 剣術 指南 役 。非常 に大柄 な女性 であり、大 の男 二 人 を軽々 と持 ち上 げる腕力 を持 つ。深酒 が趣味 であり身 なりもだらしない。そのため藩 内 の人間 に快 く思 われていない。首 にロザリオをかけており、隠 れキリシタンと思 われる。長岡 佐 渡守 (ながおか さどのかみ)細川 家 の家老 。使者 を遣 わし、武蔵 を細川 家 に迎 えようとするも失敗 、自 ら武蔵 を探 す。剣 を鍬 に持 ち替 え、荒 れ地 を耕 す武蔵 の姿 に驚 く。その後 、武蔵 に細川 家 に入 ることを薦 めるも、断 られる。
その他
[伊織 (いおり)父親 の死体 を斬 ろうとしていた所 を武蔵 に止 められた少年 。以後 、武蔵 と一緒 に生活 をする。後 の宮本 伊織 と思 われる。権 叔父 (ごんおじ)- お
杉 の弟 。 又 八 への偏愛 に現実 を見失 いがちなお杉 とは違 い、又 八 の性情 を正 しく理解 している。又 八 もそのことは分 かっており、二人 の間 には信頼 関係 も存在 していたようである。お杉 とともに又八 を探 す旅 を続 け、ついに又 八 と巡 り会 った矢先 、又八 を庇 おうとして武士 に斬殺 される。そのときの又 八 の動揺 は大 きく、本当 の親 がいない又八 にとっては父親 代 わりだった。辻 風 典 馬 (つじかぜ てんま)野武士 集団 「辻 風 組 」の頭領 。辻 風 黄 平 の兄 で黄 平 と同 じく母 に捨 てられた経歴 をもつ。黄 平 が母 に殺 されかけたところを救 い辻 風 組 に入 れる。- お
甲 の亭主 を斬 った男 で、お甲 に惚 れている。関ヶ原 の合戦 では西方 につくも敗 れる。武蔵 に木刀 で撲殺 される。 - お
甲 (おこう) 関ヶ原 から落 ち延 びてきた武蔵 と又八 を匿 った未亡人 。辻 風 典 馬 に懸想 されており、たびたび辻 風 組 との諍 いを起 こしていた。結果 的 に、武蔵 を辻 風 組 との因縁 に巻 き込 み、妖艶 な色香 で武蔵 に迫 り、又八 を惑 わした。後 に又 八 と暮 らし始 めたが、程 なくして京 に移住 し又八 を捨 てた。女性 の生 きる術 として自 らの妖艶 さを自覚 的 に武器 とする。朱 美 (あけみ)- お
甲 の娘 。 当初 は武蔵 のことを気 にしていたが、京 で母 の稼業 を手伝 うようになってからは客 である清 十郎 を気 にかけるようになった。清 十郎 も彼女 のことを気 に入 っているようだが、恋仲 ではない(当 の朱美 はそのことに気 づいている)。清 十郎 が武蔵 に斬 られた後 は、武蔵 対 吉岡 一門 の死闘 を見 ていた。戦 いの後 京 から抜 け出 そうとしていた武蔵 の前 に現 れ、武蔵 に短剣 を突 き刺 した後 、自分 が「吉岡 清 十郎 の女 」であったことを告 げ、崖 から身 を投 げた。龍胆 (りんどう)本物 の宍戸 梅軒 の遺児 (もしくは事実 上 の養女 )である少女 。物心 を覚 えたころからこき使 われ、親 の愛情 を受 けずに育 つ。梅軒 が黄 平 に殺 された後 は共 に暮 らしながらたびたび黄 平 の命 を狙 おうとしたが、簡単 にあしらわれ続 けてきた。- しばらく
経 ち、黄 平 が盗賊 退治 の武芸者 を返 り討 ちにし「宍戸 梅軒 」を名乗 るようになってからは、服装 は黄 平 を真似 たようなものに変 え、幾度 となくじゃれ合 うように黄 平 と鎖鎌 で対戦 している。黄 平 には到底 及 ばないものの、黄 平 が武蔵 に鎖鎌 の師 は誰 か問 われた際 、彼女 を指差 していた。技 だけなら梅軒 を訪 ねて来 る武芸者 をも凌 ぐほど。 黄 平 が武蔵 に敗 れた後 、深手 を負 った黄 平 の血 を肌 で受 け、はじめて人 の温 かさを知 った。武蔵 の回想 (想像 )上 で、手当 て後 に息 絶 えた黄 平 の後 を追 い自刃 した。板倉 勝重 (いたくら かつしげ)京都 所司代 。吉岡 拳法 とは竹馬 の友 であった。本 阿弥 光悦 とも知遇 を持 つ。徳川 秀忠 (とくがわ ひでただ)徳川 家 第 二 代 将軍 。初代 将軍 家康 の息子 。武蔵 のことを「会 ったことはないが」評価 しており、将軍家 でなく細川 家 に譲 ることにした。仏師 本名 は不明 。しかしこの仏師 とその家族 が吉岡 七 十 人 斬 りの後 、剣 の道 に迷 っていた武蔵 を支 え導 いた大切 な存在 である。武蔵 (細川 家 からの使者 から逃 れるために川 に飛 び込 んで逃 げ、そのあと陸 に上 がったものの水 に濡 れたことで体温 を奪 われ昏倒 していた)を助 け、最初 はかの剣豪 「宮本 武蔵 」であることに気付 いてはいなかったが武蔵 の本質 を見抜 き仏像 を通 して武蔵 に道 を説 く。仏 を彫 ることが本業 だがそれだけでは食 べていけないため、彼 の妻 とその息子 達 が畑 仕事 などをしている。
書誌 情報
[井上 雄彦 『バガボンド』講談社 〈モーニングKC〉、既刊 37巻 (2014年 7月 23日 現在 )- 1999
年 3月 23日 発行 (1999年 3月 22日 発売 [2])、ISBN 4-06-328619-3 - 1999
年 3月 23日 発行 (1999年 3月 22日 発売 [3])、ISBN 4-06-328620-7 - 1999
年 7月 22日 発行 (1999年 7月 21日 発売 [4])、ISBN 4-06-328644-4 - 1999
年 10月 22日 発行 (1999年 10月 22日 発売 [5])、ISBN 4-06-328658-4 - 2000
年 1月 21日 発行 (2000年 1月 21日 発売 [6])、ISBN 4-06-328672-X - 2000
年 4月 21日 発行 (2000年 4月 19日 発売 [7])、ISBN 4-06-328685-1 - 2000
年 7月 21日 発行 (2000年 7月 20日 発売 [8])、ISBN 4-06-328702-5 - 2000
年 10月 23日 発行 (2000年 10月 23日 発売 [9])、ISBN 4-06-328720-3 - 2001
年 2月 22日 発行 (2001年 2月 23日 発売 [10])、ISBN 4-06-328736-X - 2001
年 5月 23日 発行 (2001年 5月 23日 発売 [11])、ISBN 4-06-328755-6 - 2001
年 8月 20日 発行 (2001年 8月 23日 発売 [12])、ISBN 4-06-328763-7 - 2001
年 11月22日 発行 (2001年 11月22日 発売 [13])、ISBN 4-06-328779-3 - 2002
年 3月 22日 発行 (2002年 3月 21日 発売 [14])、ISBN 4-06-328804-8 - 2002
年 6月 21日 発行 (2002年 6月 21日 発売 [15])、ISBN 4-06-328823-4 - 2002
年 10月 23日 発行 (2002年 10月 23日 発売 [16])、ISBN 4-06-328850-1 - 2003
年 2月 21日 発行 (2003年 2月 21日 発売 [17])、ISBN 4-06-328871-4 - 2003
年 6月 23日 発行 (2003年 6月 21日 発売 [18])、ISBN 4-06-328891-9 - 2003
年 11月 20日 発行 (2003年 11月19日 発売 [19])、ISBN 4-06-328916-8 - 2004
年 3月 23日 発行 (2004年 3月 20日 発売 [20])、ISBN 4-06-328945-1 - 2004
年 7月 23日 発行 (2004年 7月 22日 発売 [21])、ISBN 4-06-328970-2 - 2005
年 9月 21日 発行 (2005年 9月 18日 発売 [22])、ISBN 4-06-372464-6 - 2006
年 2月 23日 発行 (2006年 2月 22日 発売 [23])、ISBN 4-06-372497-2 - 2006
年 6月 23日 発行 (2006年 6月 23日 発売 [24])、ISBN 4-06-372526-X - 2006
年 10月 23日 発行 (2006年 10月 23日 発売 [25])、ISBN 4-06-372553-7 - 2007
年 3月 23日 発行 (2007年 3月 23日 発売 [26])、ISBN 978-4-06-372582-7 - 2007
年 7月 23日 発行 (2007年 7月 23日 発売 [27])、ISBN 978-4-06-372612-1 - 2007
年 11月29日 発行 (2007年 11月29日 発売 [28])、ISBN 978-4-06-372640-4 - 2008
年 5月 23日 発行 (2008年 5月 23日 発売 [29])、ISBN 978-4-06-372685-5 - 2008
年 11月28日 発行 (2008年 11月28日 発売 [30])、ISBN 978-4-06-372750-0 - 2009
年 5月 28日 発行 (2009年 5月 28日 発売 [31])、ISBN 978-4-06-372795-1 - 2009
年 9月 3日 発行 (2009年 9月 3日 発売 [32])、ISBN 978-4-06-372827-9 - 2010
年 1月 15日 発行 (2010年 1月 15日 発売 [33])、ISBN 978-4-06-372866-8 - 2010
年 5月 27日 発行 (2010年 5月 27日 発売 [34])、ISBN 978-4-06-372903-0 - 2012
年 10月 23日 発行 (2012年 10月 23日 発売 [35])、ISBN 978-4-06-372947-4 - 2013
年 4月 23日 発行 (2013年 4月 23日 発売 [36])、ISBN 978-4-06-387195-1 - 2013
年 10月 23日 発行 (2013年 10月 23日 発売 [37])、ISBN 978-4-06-387261-3 - 2014
年 7月 23日 発行 (2014年 7月 23日 発売 [38])、ISBN 978-4-06-388340-4
- 1999
関連 作品
[- 『WATER』2006
年 10月24日 発売 [39]、ISBN 4-06-364672-6- 『バガボンド』カラー
原画 集 。
- 『バガボンド』カラー
- 『
墨 』2006年 10月 24日 発売 [40]、ISBN 4-06-364673-4- 『バガボンド』モノクロ
原画 集 。
- 『バガボンド』モノクロ
- 『DRAW』
- 『バガボンド』の
原稿 を描 いていく様 を収録 したDVD作品 。2枚 組 。先着 1000名 にはバガボンド特製 ダイス(サイコロ)付 き。
- 『バガボンド』の
井上 雄彦 最後 のマンガ展
[2008
| ||
---|---|---|
2008 | ||
2009 | ||
サントリーミュージアム( |
2010 | |
せんだいメディアテーク | 2010 |
脚注
[注釈
[出典
[- ^ “『
鬼 滅 の刃 』は8位 !漫画 の歴代 発行 部数 ランキング、『ワンピース』に次 ぐ2位 って分 かる?”. ねとらぼ調査 隊 . (2020年 12月22日 ) 2022年 3月 19日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(1)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(2)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(3)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(4)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(5)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(6)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(7)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(8)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(9)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(10)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(11)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(12)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(13)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(14)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(15)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(16)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(17)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(18)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(19)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(20)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(21)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(22)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(23)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(24)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(25)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(26)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(27)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(28)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(29)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(30)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(31)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(32)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(33)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(34)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(35)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(36)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “バガボンド(37)”.
講談社 コミックプラス.講談社 . 2022年 8月 21日 閲覧 。 - ^ “WATER”.
講談社 BOOK倶楽部 .講談社 . 2021年 6月 5日 閲覧 。 - ^ “
墨 ”.講談社 BOOK倶楽部 .講談社 . 2021年 6月 5日 閲覧 。
関連 項目
[- その
向 こうへ行 こう - Mr.Childrenの楽曲 。もし『バガボンド』のテーマ曲 を作 るなら、というコンセプトで作 られた。 - 1999
年 の紀伊國屋 書店 における漫画 撤去 問題 -児童 ポルノ禁止 法 施行 のあおりを受 けて、一時期 紀伊國屋 書店 の店舗 から撤去 された。