フィリピン語ご群ぐん

フィリピン語ご群ぐん
話はなされる地域ちいき	フィリピン; スラウェシ島とう北部ほくぶ, インドネシア; サバ州しゅう東部とうぶ, マレーシア; 蘭らん嶼, 中華民国ちゅうかみんこく（台湾たいわん）
言語げんご系統けいとう	オーストロネシア語族ごぞくマレー・ポリネシア語ご派はフィリピン語ご群ぐん; ;
下位かい言語げんご	北部ほくぶ語ご群ぐん; 中央ちゅうおう語ご群ぐん（英語えいご版ばん）; 南部なんぶ語ご群ぐん（英語えいご版ばん）; ?ゴロンタロ・モンゴンドウ語ご群ぐん（英語えいご版ばん）; ?Sama–Bajaw; ?ミナハサ語ご群ぐん（英語えいご版ばん）; ?サンギル語ご群ぐん（英語えいご版ばん）;
ISO 639-2 / 5	phi
ISO 639-5	phi
Glottolog	None; grea1284 (Greater Central Philippine)
	フィリピン語ご群ぐん（Adelaar and Himmelmann (2005)）

フィリピン語ご群ぐん（フィリピンごぐん、Philippine languages）は、フィリピンおよびインドネシアのスラウェシ島とう北部ほくぶなどで話はなされるオーストロネシア語族ごぞく・マレー・ポリネシア語ご派はに属ぞくす言語げんご群ぐん。en:Robet Blustによって1991年ねんに提唱ていしょうされた。フィリピンは、オーストロネシア語族ごぞくの拡散かくさんの中心ちゅうしん地ち、台湾たいわんの近ちかくにあるが、言語げんご数すうは150ほどで多様たよう性せいは高たかくはない。これは初期しょきの多様たよう性せいが現在げんざいのフィリピン諸語しょごの元もとになった言語げんごによって消けし去さられたことを示唆しさする^[2]。フィリピン諸語しょごは台湾たいわん諸語しょごを除のぞくとオーストロネシア語族ごぞくの最古さいこの言語げんごであり、スンダ・スラウェシ諸語しょごで失うしなわれた、オーストロネシア祖語そごのシュワーやd–rの音韻おんいん対応たいおうが保存ほぞんされている。また文法ぶんぽう的てき特徴とくちょうとして、動詞どうしの接辞せつじと「焦点しょうてん」標識ひょうしきとの呼応こおうで格かくが表示ひょうじされる。

下位かい言語げんご

サンギル語ご群ぐん（英語えいご版ばん）
ミナハサ語ご群ぐん（英語えいご版ばん） - スラウェシ島とう北東ほくとう部ぶの北きたスラウェシ州しゅうに限かぎられた言語げんご群ぐん。Adriani や S. J. Esser のようにフィリピン諸語しょごに含ふくめた者ものもいるが、Dyen (1965) のようにトンテンボアン語ごをフィリピン諸語しょごとの関連かんれん性せいが薄うすく、直接的ちょくせつてきにマレー・ポリネシア系けいの下もとと位置付いちづけた学者がくしゃもおり、このまとまりを重点的じゅうてんてきに研究けんきゅうしたジェームズ・スネドン（英語えいご版ばん）はフィリピン諸語しょごとの関係かんけい性せいどころかマレー・ポリネシア語ご派はとの関連かんれん性せいについてすら結論けつろんを出だすことを避さけている^[3]。

^ Hammarström, Harald; Forkel, Robert; Haspelmath, Martin et al., eds (2016). “Greater Central Philippine”. Glottolog 2.7. Jena: Max Planck Institute for the Science of Human History
^ K. Alexander Adelaar and Nikolaus Himmelmann, The Austronesian languages of Asia and Madagascar. Routledge, 2005.
^ Sneddon, J.N. (1978). Proto-Minahasan: Phonology, Morphology and Wordlist. Pacific Linguistics: Series B, 54. Canberra: Research School of Pacific and Asian Studies, Australian National University. pp. 10–11. doi:10.15144/PL-B54. hdl:1885/146493. ISBN 0 85883 169 4