ポンペイ語 ご (ポンペイご)、ポーンペイ語 ご [2] (ポーンペイご; 英 えい : Pohnpeian language )あるいはポナペ語 ご (ポナペご; 英 えい : Ponapean language )はミクロネシア諸語 しょご に属 ぞく する言語 げんご である。話者 わしゃ はカロリン諸島 しょとう のひとつであるポンペイ島 とう に居住 きょじゅう するミクロネシア人 じん の人々 ひとびと である。話者 わしゃ 数 すう は Johnstone & Mandryk (2001) によればミクロネシア連邦 れんぽう 全体 ぜんたい で29,000人 にん で[3] 、ポンペイ島 とう および周辺 しゅうへん の環礁 かんしょう や離島 りとう に居住 きょじゅう する人々 ひとびと が圧倒的 あっとうてき 大 だい 多数 たすう である。ミクロネシア連邦 れんぽう の主要 しゅよう な言語 げんご のひとつである。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく にも2,350人 にん 話者 わしゃ がいるとされる[4] 。
1984年 ねん のポンペイ州 しゅう 憲法 けんぽう 第 だい 13条 じょう 第 だい 1節 せつ により、英語 えいご と共 とも にポンペイ州 しゅう の法定 ほうてい 言語 げんご とされている[5] [3] 。
子音 しいん のうち d、s、t については国際 こくさい 音声 おんせい 記号 きごう (IPA)のそれとは異 こと なるものとなっている(参照 さんしょう : #子音 しいん )。
19世紀 せいき 以降 いこう 、ポンペイ島 とう が諸 しょ 外国 がいこく からの政治 せいじ 的 てき な影響 えいきょう に晒 さら されるに伴 ともな い、それらの国々 くにぐに の言語 げんご からの借用 しゃくよう 語 ご も数多 かずおお く見 み られ、特 とく に英語 えいご (500語 ご 超 ちょう )や日本語 にほんご (400語 ご 程度 ていど )由来 ゆらい のものが多 おお い(参照 さんしょう : #外来 がいらい 語 ご )。
Rehg (1981) によれば、ポンペイ語 ご はキチー 方言 ほうげん (Kiti ; 単 たん に「南部 なんぶ 方言 ほうげん 」 southern dialect とも)とポンペイ島 とう のそれ以外 いがい の地域 ちいき で話 はな されている北部 ほくぶ 方言 ほうげん (あるいは「主要 しゅよう 方言 ほうげん 」 main dialect とも)の2つの主要 しゅよう な方言 ほうげん が存在 そんざい し[6] 、母音 ぼいん の働 はたら き方 かた に差異 さい が見 み られる(参照 さんしょう : #母音 ぼいん )。さらにこれら2つの方言 ほうげん にはそれぞれに下位 かい 方言 ほうげん (英語 えいご 版 ばん ) が存在 そんざい し、同 おな じ方言 ほうげん 内 ない であっても地域 ちいき が異 こと なれば何 なに かしらの差異 さい が存在 そんざい するが、これは恐 おそ らくは母音 ぼいん の分布 ぶんぷ 、イントネーション 、語 かたり の選択 せんたく に起因 きいん するものである[7] 。
Ethnologue 第 だい 18版 はん ではキチー方言 ほうげん (Kiti)、Ponapean、シャプヮーフィク方言 ほうげん (Sapwuahfik)の3方言 ほうげん の区分 くぶん があるとされている[3] 。ただしシャプヮーフィク環礁 かんしょう (ヌゲティク環礁 かんしょう )のことばはヌガティク語 ご (Ngatikese)という別言 べつげん 語 ご として扱 あつか われる場合 ばあい もある[8] 。
先 さき に言語 げんご 学者 がくしゃ ケネス・L・レーグ (1939年生 ねんせい )による子音 しいん の一覧 いちらん 表 ひょう を示 しめ す[9] 。その後 ご 、特 とく に注意 ちゅうい が必要 ひつよう なものについて個別 こべつ に言及 げんきゅう を行 おこな うこととする。
d: これが無声 むせい 歯 ぱ 閉鎖 へいさ 音 おん /t/ [2] 、つまり日本語 にほんご のタ行 ぎょう に近 ちか い子音 しいん である。たとえばポンペイ島 とう に存在 そんざい する遺跡 いせき の名 めい Nan Madol は「ナン・マトル 」と読 よ むのが正 ただ しい[2] 。
s: ポンペイ語 ご の s は話者 わしゃ による程度 ていど の差 さ はあれど口蓋 こうがい 化 か が見 み られ、ふつう英語 えいご の s /s/ と sh /ʃ/ の間 あいだ のような音 おと として聞 き こえる[10] 。ポンペイ島 とう の伝承 でんしょう の研究 けんきゅう を行 おこな った人類 じんるい 学者 がくしゃ である清水 しみず 昭俊 あきとし は、ポンペイ島 とう にかつて存在 そんざい した王朝 おうちょう 名 めい Sau Deleur を「シャウ・テレウル 」としている[2] 。
t: この子音 しいん は同 おな じ学者 がくしゃ であっても解釈 かいしゃく が一定 いってい しない。まずレーグは1981年 ねん の文法 ぶんぽう 書 しょ においてこの子音 しいん を無声 むせい そり舌 した 破 やぶ 擦 ず 音 おと [ʈ͡ʂ] であると説明 せつめい していた[10] 。しかし2004年 ねん の論文 ろんぶん では一転 いってん して舌端 ぜったん 音 おん (英語 えいご 版 ばん ) /t̻/ であるとしている[11] 。清水 しみず は硬 かた 口蓋 こうがい 破 やぶ 擦 ず 音 おと [c͡ç] であるとしている[2] 。なお初期 しょき の文字 もじ 記録 きろく では t と d は区別 くべつ されていなかった[10] 。
ポンペイ語 ご の母音 ぼいん は方言 ほうげん により種類 しゅるい や機能 きのう が異 こと なる。まず、北部 ほくぶ 方言 ほうげん の母音 ぼいん 一覧 いちらん を示 しめ すこととする[12] 。
なお h と綴 つづ ると、その直前 ちょくぜん の母音 ぼいん が長音 ちょうおん であることを表 あらわ す[2] (例 れい : Pohnpei /poːnpei/ ポーンペイ 〈ポンペイ島 とう 〉)。
上表 じょうひょう の通 とお り北部 ほくぶ 方言 ほうげん では e と綴 つづ った場合 ばあい 、/e/ と /ɛ/ の2通 とお りの母音 ぼいん を表 あらわ し得 え る[12] 。この発音 はつおん の違 ちが いは北部 ほくぶ 方言 ほうげん においては語 かたり を区別 くべつ する機能 きのう を有 ゆう しているが、一方 いっぽう のキチー方言 ほうげん ではこのような二 に 種類 しゅるい の e の対立 たいりつ が認 みと められず、これが北部 ほくぶ 方言 ほうげん とキチー方言 ほうげん とを分 わ ける上 うえ での重要 じゅうよう な差異 さい となっている[13] 。以下 いか に具体 ぐたい 例 れい を示 しめ すこととする[13] 。
北部 ほくぶ 方言 ほうげん とキチー方言 ほうげん における、e が含 ふく まれる語彙 ごい の比較 ひかく
綴 つづ り
北部 ほくぶ 方言 ほうげん
キチー方言 ほうげん
グロス
pel
/pel/ : /pɛl/
/pɛl/ : /pɔl/
〈舵 かじ を取 と る〉 : 〈タブー の関係 かんけい である〉
ser
/sʲer/ : /sʲɛr/
/sʲɛr/ : /sʲɛr/
〈諸君 しょくん !〉 : 〈座礁 ざしょう する 〉
lel
/lel/ : /lɛl/
/lɛl/ : /lɛl/
〈負傷 ふしょう する〉 : 〈着 つ く〉
そして上表 じょうひょう の pel の例 れい のように、北部 ほくぶ 方言 ほうげん で /ɛ/ の発音 はつおん であるものがキチー方言 ほうげん においては /ɔ/ の発音 はつおん となる場合 ばあい がある[7] 。以下 いか にさらなる具体 ぐたい 例 れい を挙 あ げる[7] 。
綴 つづ り
北部 ほくぶ 方言 ほうげん
キチー方言 ほうげん
グロス
tep
/t̻ɛp/
/t̻ɔp/
〈開始 かいし する〉
reirei
/rɛirɛi/
/rɔirɔi/
〈長 なが い〉
kehp
/kɛːp/
/kɔːp/
〈ヤム芋 いも 〉[注 ちゅう 2]
mwenge
/mʷˠɛŋɛ/
/mʷˠɔŋɔ/
〈食 た べる〉
また、清水 しみず はキチー方言 ほうげん の下位 かい 方言 ほうげん であるオネ方言 ほうげん (Woane)には曖昧 あいまい 母音 ぼいん [ʌ] が存在 そんざい し、マトレニーム 方言 ほうげん (Madolenihmw )の [ɛ] にほぼ対応 たいおう するとしている[2] 。たとえば kehp〈ヤム芋 いも 〉[注 ちゅう 2] のオネ方言 ほうげん における発音 はつおん は [kʌːp] となる[14] 。
この
節 ふし の
加筆 かひつ が
望 のぞ まれています。
(2022年 ねん 9月 がつ )
自動詞 じどうし 文 ぶん の例 れい には以下 いか のようなものがある[15] 。
Soulik pahn duhdu.
グロス: ショウリク irr 水浴 みずあ びする
訳 わけ :「ショウリク は水浴 みずあ びするだろう。」
Serepein-o tangala.
グロス: 少女 しょうじょ -あの 逃 に げおおせる
訳 わけ :「あの少女 しょうじょ は逃 に げおおせた。」
他動詞 たどうし 文 ぶん には以下 いか のようなものがある[15] 。
Aramas akau kide nahs-o.
グロス: 人 ひと (々) あの 散 ち らかす 集会 しゅうかい 所 しょ -あの
訳 わけ :「あの人 ひと たちは集会 しゅうかい 所 しょ を散 ち らかした。」
自動詞 じどうし に -ki〈…を用 もち いて〉、-ehng〈…へ〉、-sang〈…より〉といった接尾 せつび 辞 じ を付加 ふか した場合 ばあい 、以下 いか の例 れい のように後 のち に名詞 めいし 句 く を伴 ともな わせることができる[15] 。
Soulik pahn laid-i-ki uhk-et.
グロス: ショウリク irr 漁 りょう をする-?-ins 網 あみ -この
訳 わけ :「ショウリクはこの網 あみ で漁 りょう をするだろう。」
Pwutak riemen-o pap-alahng wahr-o.
グロス: 少年 しょうねん 二 に -あの 泳 およ ぐ-去 さ る.へ カヌー-あの
訳 わけ :「あの2人 ふたり の少年 しょうねん らはカヌー まで泳 およ いだ。」
Limwei alu-hlah-sang ohl-o.
グロス: リムェイ 歩 ある く-去 さ る-より 男 おとこ -あの
訳 わけ :「リムェイはあの男 おとこ から歩 ある いて離 はな れた。」
所有 しょゆう 表現 ひょうげん に関 かん しては次節 じせつ で詳述 しょうじゅつ するように Rehg (1981 :165) において直接 ちょくせつ 所有 しょゆう と間接 かんせつ 所有 しょゆう の2通 とお りが存在 そんざい することが例 れい と共 とも に触 ふ れられているが、そこで用 もち いられている例 れい は前者 ぜんしゃ が moangei「私 わたし の頭 あたま 」[グロス: 頭 あたま -私 わたし の]や moangen ohlo「あの男 おとこ の頭 あたま 」[グロス: 頭 あたま -poss .3 sg 男 おとこ -あの]、後者 こうしゃ が nimei uhpw「私 わたし のココナッツ ジュース」[グロス: poss.clf (飲 の み物 もの )-私 わたし の ココナッツジュース]や nimen ohlo uhpw「あの男 おとこ のココナッツジュース」[グロス: poss.clf (飲 の み物 もの )-poss.3sg 男 おとこ -あの ココナッツジュース]といったものであり、マシュー・ドライヤー (英語 えいご 版 ばん ) が世界中 せかいじゅう の言語 げんご における名詞 めいし と属 ぞく 格 かく (所有 しょゆう 格 かく )の語順 ごじゅん を調査 ちょうさ した際 さい は、左記 さき のページにおける記述 きじゅつ を根拠 こんきょ に、ポンペイ語 ご の場合 ばあい は名詞 めいし と属 ぞく 格 かく の語順 ごじゅん には特 とく に優勢 ゆうせい な組 く み合 あ わせがないものとした[16] 。
ポンペイ語 ご の所有 しょゆう 表現 ひょうげん には直接 ちょくせつ 所有 しょゆう と間接 かんせつ 所有 しょゆう の2通 とお りの表 あらわ し方 かた が見 み られる[17] 。
直接 ちょくせつ 所有 しょゆう [ 編集 へんしゅう ]
まず直接 ちょくせつ 所有 しょゆう は、ヒトを含 ふく めた動物 どうぶつ の体 からだ の部位 ぶい や、植物 しょくぶつ ・物 もの の一部分 いちぶぶん といった恒久 こうきゅう 的 てき で破壊 はかい 不可能 ふかのう と見 み 做されるものに適用 てきよう される[18] 。この場合 ばあい の作 つく り方 かた は以下 いか の例 れい のように「名詞 めいし の語根 ごこん + 所有 しょゆう 代名詞 だいめいし 接尾 せつび 辞 じ 」あるいは「{名詞 めいし + 構文 こうぶん 用 よう の接尾 せつび 辞 じ } 所有 しょゆう 者 しゃ 」である[18] 。
例 れい 1: moange-i
例 れい 2: moange-n ohl-o
グロス: 頭 あたま -'construct' 男 おとこ -あの
訳 わけ :「あの男 おとこ の頭 あたま 」
この直接 ちょくせつ 所有 しょゆう に分類 ぶんるい される名詞 めいし の例 れい は以下 いか の通 とお りである[19] 。
直接 ちょくせつ 所有 しょゆう の対象 たいしょう となる名詞 めいし の例 れい
(ヒト含 ふく む動物 どうぶつ の)体 からだ の部位 ぶい
moangei〈私 わたし の頭 あたま 〉、kili〈私 わたし の皮膚 ひふ 〉、pahi〈私 わたし の腕 うで 〉、mesei〈私 わたし の顔 かお 〉、kiki〈私 わたし の爪 つめ 〉、pwusei〈私 わたし の臍 ほぞ 〉、dengei〈私 わたし の腿 もも 〉、mwasahlei〈私 わたし の腸 ちょう 〉、ntahi〈私 わたし の血 ち 〉、iki〈その尾 お 〉、kopwenadi〈〔鶏肉 とりにく に関 かん して〕その胸 むね 〉、ede〈そのエラ 〉、wine〈その羽 はね 〉
植物 しょくぶつ や物 もの の一部 いちぶ
pwili〈その樹液 じゅえき 〉、ili〈〔バナナ の植物 しょくぶつ 体 たい に関 かん して〕その吸枝 〉、paki〈その再 さい 移植 いしょく 可能 かのう な部分 ぶぶん 〉、owe〈〔ヤム芋 いも に関 かん して〕その芽 め 〉、kesenge〈〔木 き に関 かん して〕そのまた〉、inoande〈〔ヤム芋 いも に関 かん して〕その主 あるじ 塊茎 かいけい 〉、kapi〈その底 そこ 〉、keile〈その端 はし 〉、imwi〈その上部 じょうぶ 〉、koadoki〈その尖端 せんたん 〉、deme〈〔カヌーに関 かん して〕そのアウトリガー 〉
個人 こじん の属性 ぞくせい
edei〈私 わたし の名前 なまえ 〉、mwarei〈私 わたし の称号 しょうごう 〉、irei〈私 わたし の体調 たいちょう 〉、dipei〈私 わたし の過 あやま ち〉、ngorei〈私 わたし の方言 ほうげん 〉、mouri〈私 わたし の人生 じんせい 〉、paiei〈私 わたし の幸運 こううん 〉
一部 いちぶ の親族 しんぞく 名称 めいしょう
semei〈私 わたし の父 ちち 〉、inei〈私 わたし の母 はは 〉
さて上表 じょうひょう にて「一部 いちぶ の」親族 しんぞく 名称 めいしょう としたが、同 おな じ〈父 ちち 〉を表 あらわ す語彙 ごい であっても pahpa は間接 かんせつ 所有 しょゆう であり、これを用 もち いて〈私 わたし の父 ちち 〉と言 い いたい場合 ばあい には ahi pahpa とする[20] 。
直接 ちょくせつ 所有 しょゆう の所有 しょゆう 代名詞 だいめいし 接尾 せつび 辞 じ は以下 いか の通 とお りである[21] 。
ポンペイ語 ご の所有 しょゆう 代名詞 だいめいし 接尾 せつび 辞 じ の一覧 いちらん
単数 たんすう
双 そう 数 すう
複数 ふくすう
一人称 いちにんしょう
包含 ほうがん
-i, -ø〈私 わたし の〉
-ta〈私 わたし とあなた2人 ふたり の〉
-tail〈私 わたし とあなたとその他 た の人 ひと 最低 さいてい 1名 めい の〉
除外 じょがい
-t〈あなた以外 いがい の人 ひと (たち)と私 わたし の〉
二人称 ににんしょう
-mw〈あなたの〉
-mwa〈あなたたち2人 にん の〉
-mwail〈あなたたち3人 にん 以上 いじょう の〉
三人称 さんにんしょう
-ø〈彼 かれ (女 おんな )の/その〉
-ra〈彼 かれ ら2人 ふたり の/それら2つの〉
-rail〈彼 かれ ら3人 にん 以上 いじょう の/それら3つ以上 いじょう の〉
次 つぎ に所有 しょゆう 者 しゃ が名詞 めいし で表現 ひょうげん される場合 ばあい を例示 れいじ するが、以下 いか の例 れい で所有 しょゆう の対象 たいしょう となる名詞 めいし はいずれも非 ひ 所有 しょゆう 形 がた と所有 しょゆう 形 がた とで差異 さい があり、所有 しょゆう 形 がた では後 うし ろに「構文 こうぶん 用 よう の接尾 せつび 辞 じ 」(英 えい : construct suffix )である -n やそれに類 るい する形 かたち を伴 ともな っているということに留意 りゅうい されたい[22]
直接 ちょくせつ 所有 しょゆう の所有 しょゆう 者 しゃ が名詞 めいし で表現 ひょうげん される場合 ばあい の例 れい
非 ひ 所有 しょゆう 形 がた
所有 しょゆう 形 がた
kihl〈皮膚 ひふ 〉
kilin serio〈あの子供 こども の皮膚 ひふ 〉
mour〈人生 じんせい 〉
mourin aramaso〈あの人 ひと の人生 じんせい 〉
mahs〈顔 かお 〉
mesen ohlo〈あの男 おとこ の顔 かお 〉
dahng〈腿 もも 〉
dengen pwutako〈あの男 おとこ の子 こ の腿 もも 〉
dahm〈アウトリガー 〉
demen wahro〈あのカヌーのアウトリガー〉
ahd〈名前 なまえ 〉
eden lahpo〈あいつの名 な 〉
sahm〈父 ちち 〉
semen ohlo〈あの男 おとこ の父 ちち 〉
tihmw〈鼻 はな 〉
timwen serio〈あの子供 こども の鼻 はな 〉
moahng〈頭 あたま 〉
moangen liho〈あの女 おんな の頭 あたま 〉
mwahliel〈脳 のう 〉
mwahlielen pwihko〈あの豚 ぶた の脳 のう 〉
mwahr〈称号 しょうごう 〉
mwaren ohlo〈あの男 おとこ の称号 しょうごう 〉
nta〈血 ち 〉
ntahn maleko〈あの鶏肉 とりにく の血 ち 〉
なお、直接 ちょくせつ 所有 しょゆう の対象 たいしょう となる名詞 めいし の中 なか には、非 ひ 所有 しょゆう 形 がた (独立 どくりつ 形 がた )が存在 そんざい せず常 つね に所有 しょゆう 代名詞 だいめいし 接尾 せつび 辞 じ つきで現 あらわ れるものが見 み られる[23] 。以下 いか はその例 れい である[24] 。
常 つね に所有 しょゆう 代名詞 だいめいし 接尾 せつび 辞 じ つきで現 あらわ れる名詞 めいし の例 れい
imwi〈その上部 じょうぶ 〉、menipinipi〈そのもみあげ〉、padi〈その眉毛 まゆげ 〉、paki〈その再 さい 移植 いしょく 可能 かのう 部分 ぶぶん 〉、pahnadi〈その胸 むね 〉、kapi〈その底 そこ 〉、adi〈その蒸気 じょうき 〉、edi〈〔腫 は れ物 もの について〕その芯 しん 〉
pwopwe〈その肩 かた 〉、sike〈そのヒレ 〉、teke〈その棘 とげ 〉、uhre〈〔二枚貝 にまいがい に関 かん して〕その閉殻筋 すじ 〉、apere〈その御 ご 肩 かた 〉、dipere〈その薄片 はくへん 〉、duwe〈その様子 ようす 〉、takain were〈その喉仏 のどぼとけ 〉、kode〈角 かく ( つの ) 〉、enge〈〔蟹 かに に関 かん して〕そのハサミ〉
ienge〈その付 つ き人 びと 〉、ire〈その体調 たいちょう 〉、isepe〈その料金 りょうきん 〉、keile〈その端 はし 〉、kidipe〈その覆 おお い〉、koadoke〈その尖端 せんたん 〉、lime〈その御 ご 手 て 〉、neme〈その味 あじ 〉、pelie〈その同僚 どうりょう 〉、pwere〈その下腹部 かふくぶ 〉、uhsepe〈その続 つづ き〉
上 うえ で直接 ちょくせつ 所有 しょゆう について取 と り上 あ げたが、こうした振 ふ る舞 ま いをする名詞 めいし はあくまでも少数 しょうすう 派 は であり、これから述 の べる間接 かんせつ 所有 しょゆう の方 ほう が多数 たすう 派 は である[25] 。この構文 こうぶん の作 つく り方 かた は「{所有 しょゆう 類別 るいべつ 詞 し + 所有 しょゆう 接尾 せつび 辞 じ } 被 ひ 所有 しょゆう 者 しゃ 」である[26] 。以下 いか に具体 ぐたい 例 れい を挙 あ げるが、所有 しょゆう 類別 るいべつ 詞 し は所有 しょゆう の対象 たいしょう となる名詞 めいし によって種類 しゅるい が変 か わり、kene-〈食 た べる物 もの 〉、nime-〈飲 の む物 もの 〉、were- は〈乗 の り物 もの 〉に用 もち いられる[27] ということに留意 りゅうい されたい。
例 れい : ne-i seri「私 わたし の子 こ 」; kene-i mwenge「私 わたし の食 た べ物 もの 」; nimei saida[注 ちゅう 3] 「私 わたし のソーダ 」; werei pwoht「私 わたし の舟 ふね 」
関係 かんけい 節 ぶし を作 つく りたい場合 ばあい は、たとえば以下 いか のような手順 てじゅん に従 したが えばよい[29] 。
たとえば Ohlo uhdahn kadek.「あの男 おとこ は本当 ほんとう に親切 しんせつ だ。」と Ohlo kohsang Ruk.「あの男 おとこ はチューク から来 き た。」の2つの文 ぶん がある。これから後者 こうしゃ の文 ぶん を関係 かんけい 節 ぶし として前者 ぜんしゃ に埋 う め込 こ み、「あのチュークから来 き た男 おとこ は本当 ほんとう に親切 しんせつ だ」という文 ぶん を作 つく る。
この例 れい の場合 ばあい 、先行 せんこう 詞 し となる ohlo〈あの男 おとこ 〉は実 じつ は ohl-o[グロス: 男 おとこ -あの]というように後 うし ろに指示 しじ 詞 し が付加 ふか されている状態 じょうたい であるが、両者 りょうしゃ はこれから分解 ぶんかい して扱 あつか うこととなる。
埋 う め込 こ む際 さい は関係 かんけい 節 ぶし となる文 ぶん の冒頭 ぼうとう に me[注 ちゅう 4] を置 お く。
先行 せんこう 詞 し から指示 しじ 詞 し を分離 ぶんり させ、関係 かんけい 節 ぶし となる文 ぶん の最後 さいご の位置 いち に移動 いどう させる。
2-4の手順 てじゅん に例文 れいぶん を当 あ てはめると、以下 いか のようになる。
Ohl {me koh-sang Ruk} o uhdahn kadek.
グロス: 男 おとこ {者 しゃ 来 く る-より チューク} あの 本当 ほんとう に 親切 しんせつ
Ohl me kohsang Ruko uhdahn kadek.「あのチュークから来 き た男 おとこ は本当 ほんとう に親切 しんせつ だ。」という文 ぶん が得 え られる。
否定 ひてい 文 ぶん を作 つく りたい場合 ばあい は否定 ひてい 辞 じ sohte(これが最 もっと も一般 いっぱん 的 てき )、solahr、soher、saikinte を述 じゅつ 部 ぶ より前 まえ に置 お けばよい[30] 。たとえば肯定 こうてい 文 ぶん Nohno pahn men pehle mwengeho.「母 はは はあの食 た べ物 もの を温 あたた め直 なお したいのだろう。」は Nohno sohte pahn men pehle mwengeho.「母 はは はあの食 た べ物 もの を温 あたた め直 なお したくはないのだろう。」とする[30] 。
ポンペイ語 ご には、ポンペイ島 とう と歴史 れきし 的 てき に接触 せっしょく のあった様々 さまざま な外国 がいこく のことばからの借用 しゃくよう が見 み られる。
まず1885年 ねん にスペイン がカロリン諸島 しょとう 東部 とうぶ に政治 せいじ 的 てき な力 ちから を行使 こうし し始 はじ め、1886年 ねん にポンペイ島 とう にカトリック がもたらされたこともあり、スペイン語 ご 起源 きげん の借用 しゃくよう 語 ご はカトリックに関 かん するものが中心 ちゅうしん となっているが、その数 かず は比較的 ひかくてき 少 すく ない[31] 。以下 いか にスペイン語 ご からの借用 しゃくよう 例 れい を例示 れいじ する[32] 。
スペイン語 ご からポンペイ語 ご への借用 しゃくよう 語 ご 例 れい 一覧 いちらん
ポンペイ語 ご
意味 いみ
基 もと となったスペイン語 ご
esdasion
「十字架 じゅうじか の道行 みちゆ き 」の儀式 ぎしき
estación
kana
勝 か つ
ganar
kandehla
蠟燭
candela
koronihda
コルネット
corneta
mahdire
女子 じょし 修道院 しゅうどういん 長 ちょう (マザー)
madre
medahlia
宗教 しゅうきょう 的 てき な図像 ずぞう が描 えが かれたメダル
medalla〈メダル〉
mihsa
ミサ
misa
misiohn
カトリックの伝道 でんどう
misión
pahdire
神父 しんぷ
padre
pangk
(教会 きょうかい の)ベンチ 型 かた の座席 ざせき
banco
pehrdi
負 ま ける
perder
pringihnas
茄子 なすび
berenjena
pwurkadorio
煉獄 れんごく
purgatorio
rosario
ロザリオ
rosario
sokolahde
チョコレート
chocolate
またポンペイ島 とう 含 ふく むミクロネシアは1899年 ねん から1918年 ねん の第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 終結 しゅうけつ まではドイツ の保護 ほご 領 りょう であったこともあり、ドイツ語 ご からポンペイ語 ご への借用 しゃくよう も見 み られるが、その語彙 ごい 数 すう は非常 ひじょう に少 すく ないものに限 かぎ られている[33] 。以下 いか にその一覧 いちらん を示 しめ すこととする[32] 。
ドイツ語 ご からポンペイ語 ご への借用 しゃくよう 語 ご 一覧 いちらん
ポンペイ語 ご
意味 いみ
基 もと となったドイツ語 ご
diraht
有刺鉄線 ゆうしてっせん
Draht〈ワイヤー 〉
Dois
ドイツ語 ご
Deutsch
kumi
ゴム 、プラスチック
Gummi〈ゴム〉
mahlen
塗 ぬ る/描 えが く
malen
pilat
レコード
Platte
sunname
姓 せい
Zuname
sirangk
食料 しょくりょう 用 よう の棚 たな
Schrank〈戸棚 とだな 、キャビネット 、ロッカー 〉
第 だい 一 いち 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん から第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 終結 しゅうけつ (1945年 ねん )に至 いた るまでポンペイ島 とう 含 ふく むミクロネシアは日本 にっぽん の統治 とうち 下 か にあったが、日本語 にほんご からポンペイ語 ご への借用 しゃくよう 語 ご の数 かず は英語 えいご に次 つ いで多 おお く、Rehg & Sohl (1979) では約 やく 400語 ご の借用 しゃくよう 語 ご が収録 しゅうろく されている[33] 。以下 いか はレーグが杉田 すぎた 洋 よう ( ひろし ) [注 ちゅう 5] と協同 きょうどう で準備 じゅんび した日本語 にほんご からポンペイ語 ご への借用 しゃくよう 語 ご 例 れい の一覧 いちらん 表 ひょう である[35] 。
ポンペイ語 ご への借用 しゃくよう 語数 ごすう が最 もっと も多 おお い言語 げんご は英語 えいご であり、Rehg & Sohl (1979) では500語 ご を超 こ す語 かたり が収録 しゅうろく されている[36] 。まず英語 えいご は他 た の外国 がいこく 語 ご とは異 こと なり、ポンペイ島民 とうみん にとっては2度 ど に及 およ ぶ接触 せっしょく のあった長 なが い付 つ き合 あ いのある言語 げんご である[36] 。まず第 だい 1の接触 せっしょく は、1828年 ねん 頃 ごろ から1885年 ねん までの間 あいだ にあった英語 えいご 話者 わしゃ の捕鯨 ほげい 家 か や商人 しょうにん 、宣教師 せんきょうし たちとの接触 せっしょく である[36] 。そして第 だい 2に、第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 後 ご からミクロネシア連邦 れんぽう 独立 どくりつ (1986年 ねん )までの間 あいだ 、ポンペイ島 とう は国連 こくれん によりアメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の信託 しんたく 統治 とうち 領 りょう となったが、ここで英語 えいご は第 だい 二 に 言語 げんご として普及 ふきゅう したことが挙 あ げられる[36] 。
語 かたり によってはどちらの時期 じき に借用 しゃくよう されたものであるか推定 すいてい することが可能 かのう である[36] 。まず第 だい 1の接触 せっしょく 時期 じき 、つまり19世紀 せいき に借用 しゃくよう された可能 かのう 性 せい が高 たか い借用 しゃくよう 語 ご の例 れい としては以下 いか のものが挙 あ げられる[36] 。
そして第 だい 2の時期 じき 、つまり20世紀 せいき に借用 しゃくよう されたものの例 れい としては以下 いか が挙 あ げられる[37] 。
20世紀 せいき にポンペイ語 ご に借用 しゃくよう されたと思 おも われる英語 えいご 由来 ゆらい の借用 しゃくよう 語 ご 例 れい 一覧 いちらん
ポンペイ語 ご
意味 いみ
基 もと となった英語 えいご
daia
タイヤ
tire
daip
タイプする
type
daksi
タクシー
taxi
dihsel
ディーゼル機関 きかん
diesel
kahsilihn
ガソリン
gasoline
luhpes
ルーバー
louver
ohtehl
ホテル
hotel
padiri
バッテリー
battery
pingpong
ピンポン
pingpong
proadkahs
放送 ほうそう 局 きょく
broadcast station
redio
ラジオ
radio
skuhder
スクーター
scooter
spahk
点火 てんか 栓 せん
spark[注 ちゅう 11]
was
腕時計 うでどけい
watch
また英語 えいご 起源 きげん の借用 しゃくよう 語 ご の中 なか には日本語 にほんご を経由 けいゆ したものも見 み られる[38] 。その例 れい としては以下 いか のようなものが挙 あ げられる[39] 。
1980年 ねん 頃 ごろ になってミクロネシアにおいてバイリンガル教育 きょういく が保証 ほしょう されるようになるまで、ポンペイ島民 とうみん たちは#借用 しゃくよう 語 ご に挙 あ げた国々 くにぐに の統治 とうち 下 か において、その時 とき その時 とき に統治 とうち を行 おこな っていた国 くに の言語 げんご を学 まな んで教育 きょういく を受 う けるという、事実 じじつ 上 じょう の言語 げんご 帝国 ていこく 主義 しゅぎ 的 てき な影響 えいきょう を被 こうむ ってきた[40] 。そのような環境 かんきょう 下 か においてポンペイ語 ご は良 よ くて善意 ぜんい による無視 むし の対象 たいしょう とされており、結果 けっか としてポンペイ語 ご に関 かん する文献 ぶんけん やポンペイ語 ご で記 しる された文献 ぶんけん 全体 ぜんたい の規模 きぼ はさほど大 おお きいものとはならなかった[40] 。それでもレーグが1981年 ねん に体系 たいけい 的 てき な文法 ぶんぽう 書 しょ (Rehg (1981) )を著 あらわ すまでに、ポンペイ語 ご を学 まな んだ外国 がいこく 人 じん たちの手 て により、重要 じゅうよう な文献 ぶんけん がいくつか遺 のこ されている[40] 。
まず最初 さいしょ に挙 あ げるのはハワイ 出身 しゅっしん の宣教師 せんきょうし ルーサー・ハルシー・ギューリック (英語 えいご 版 ばん ) (1828-1891)により著 あらわ された Notes on the Grammar of the Ponape Dialect 〈ポナペ方言 ほうげん の文法 ぶんぽう に関 かん する覚 おぼ え書 が き〉である[41] 。これはギューリックが1852年 ねん にポンペイ島 とう で伝道 でんどう 活動 かつどう を行 おこな った後 のち 、まず出身 しゅっしん 地 ち であるホノルル で1858年 ねん に限定 げんてい 版 ばん が出 だ され、1880年 ねん にJournal of the American Oriental Society 誌上 しじょう で "A Vocabulary of the Ponape Dialect, Ponape-English and English-Ponape: With a Grammatical Sketch"〈ポナペ方言 ほうげん の語彙 ごい 集 しゅう 、ポナペ語 ご -英語 えいご ・英語 えいご -ポナペ語 ご : 文法 ぶんぽう スケッチ付 つ き〉という題 だい で発表 はっぴょう された[41] 。ギューリックの文法 ぶんぽう 解説 かいせつ の焦点 しょうてん はそのほとんどがポンペイ語 ご の様々 さまざま な品詞 ひんし に置 お かれており、非常 ひじょう に短 みじか く、この言語 げんご のもっと明 あき らかな特徴 とくちょう について書 が き漏 も らしや誤解 ごかい は見 み られるものの、全体 ぜんたい として洞察 どうさつ 力 りょく に富 と んだ指摘 してき が行 おこな われている[41] 。
1906年 ねん 、ドイツ人 じん 医師 いし マックス・ギルシュナー (ドイツ語 ご 版 ばん ) (1861-1927)によりさらに精巧 せいこう な文法 ぶんぽう 書 しょ Grammatik der Ponapesprache 〈ポナペ語 ご 文法 ぶんぽう 〉が著 あらわ された[41] 。これもギューリックのものと同様 どうよう 、解説 かいせつ は最初 さいしょ は各種 かくしゅ 品詞 ひんし の役割 やくわり について割 さ かれているが、ギルシュナーの場合 ばあい 幾多 いくた もの文例 ぶんれい で解説 かいせつ を裏付 うらづ ける形式 けいしき を取 と っており、単語 たんご がどのようにして句 く や文 ぶん を形成 けいせい するかにより多 おお くの関心 かんしん が向 む けられている[41] 。ギルシュナーはこの文法 ぶんぽう 書 しょ でいう 'Ponapeic' なるものの範囲 はんい と同 どう 程度 ていど に、ポンペイ島 とう における方言 ほうげん の大 おお きな差異 さい を認識 にんしき していた[41] 。ポンペイ語 ご の発音 はつおん 体系 たいけい に関 かん しての解説 かいせつ はさほど質 しつ が高 たか くないが、それでもギルシュナーの文法 ぶんぽう 書 しょ は基本 きほん 的 てき によくできていると評価 ひょうか できるものである[41] 。
言語 げんご 学 がく の訓練 くんれん を経 へ た者 もの による最初 さいしょ のポンペイ語 ご 文法 ぶんぽう 書 しょ は、オーストリア 出身 しゅっしん の Paul L. Garvin (1919-1994)によるものである[41] 。Garvin は第 だい 二 に 次 じ 世界 せかい 大戦 たいせん 末期 まっき に実施 じっし されたプロジェクト「ミクロネシア人類 じんるい 学 がく の共同 きょうどう 調査 ちょうさ 」(英 えい : Coordinated Investigation of Micronesian Anthropology )の参加 さんか 者 しゃ の一人 ひとり となり、最初 さいしょ の著作 ちょさく Linguistic Study of Ponapean 〈ポナペ語 ご の言語 げんご 学 がく 研究 けんきゅう 〉でポンペイ語 ご の発音 はつおん 体系 たいけい ・語 ご の構造 こうぞう ・統語 とうご 論 ろん について詳細 しょうさい な記述 きじゅつ を行 おこな い、数 すう 多 おお くのポンペイ語 ご テクストも英語 えいご 訳 やく を添 そ えて収録 しゅうろく した[41] 。そして後 のち にはこれを拡張 かくちょう してモノグラフ A Definitional Grammar of Ponapean 〈ポナペ語 ご 明解 めいかい 文法 ぶんぽう 〉とし、2つとも Rehg (1981) がまとめられる際 さい の貴重 きちょう な糧 かて となった[41] 。
また、ジョン・L・フィッシャー(John L. Fischer)もポンペイ語 ご 文法 ぶんぽう 研究 けんきゅう に重要 じゅうよう な貢献 こうけん を行 おこな った[42] 。フィッシャーはまず1954年 ねん に "Language and Folklore in Truk and Ponape. A Study in Cultural Integration"〈トラック およびポナペの言語 げんご 、フォークロア 。文化 ぶんか 統合 とうごう の一 いち 研究 けんきゅう 〉をハーバード大学 だいがく 博士 はかせ 論文 ろんぶん として出 だ した[42] 。その狙 ねら いはチューク とポンペイの文化 ぶんか パターンが両者 りょうしゃ の言語 げんご やフォークロアにどの程度 ていど 反映 はんえい されているのかを比較 ひかく することにあった[42] 。フィッシャーの研究 けんきゅう はポンペイ語 ご の重大 じゅうだい な構造 こうぞう 的 てき 特徴 とくちょう の全体 ぜんたい 像 ぞう を見事 みごと に捉 とら えたものとなっており、さらにチューク語 ご のデータを含 ふく めることにより、比較 ひかく ミクロネシア研究 けんきゅう に関心 かんしん を抱 いだ く言語 げんご 学者 がくしゃ にとって特 とく に有益 ゆうえき な著作 ちょさく となっている[42] 。
^ 後述 こうじゅつ するが、レーグは1981年 ねん の時点 じてん ではここを「そり舌 した 音 おん 」としていた。
^ a b 厳密 げんみつ にはダイジョ (Dioscorea alata )やトゲドコロ (Dioscorea esculenta )といったものを指 さ す[14] 。
^ 日本語 にほんご の「サイダー 」からの借用 しゃくよう 語 ご である[28] 。
^ これ自体 じたい は〈もの〉あるいは〈者 しゃ 〉を意味 いみ する[28] 。
^ オセアニア諸語 しょご を専門 せんもん とする言語 げんご 学者 がくしゃ [34] 。
^ 少 すく なくとも現代 げんだい 英語 えいご では hold という。
^ カットラス 。
^ 現代 げんだい 英語 えいご では cigar という。
^ 現代 げんだい 英語 えいご においては T-shirt でよい。
^ 現代 げんだい 英語 えいご では望遠鏡 ぼうえんきょう は telescope、双眼鏡 そうがんきょう は binoculars と呼 よ ぶ。
^ 現代 げんだい 英語 えいご では正 ただ しくは spark plug という。
^ 現代 げんだい 英語 えいご においては mail box と呼 よ ぶ。
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