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審判しんぱんいん (野球やきゅう)

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メジャーリーグの球審きゅうしん[1]顔面がんめん保護ほごようのマスクを着用ちゃくよう、ボールぶくろこしげ、さらにシャツのしたにプロテクターを着込きこんでいる。

野球やきゅうにおいて審判しんぱんいん(しんぱんいん)または、アンパイア (えい: umpire(s)) は、試合しあい進行しんこう判定はんていおこなものである。

審判しんぱんいん所属しょぞく[編集へんしゅう]

MLBの審判しんぱんはアマチュアゲームを皮切かわきりに、マイナーリーグ審判しんぱん経験けいけんし、一握ひとにぎりのものだけがメジャーリーグ審判しんぱんつとめることができる[2]

日本にっぽんプロ野球やきゅうでは1950ねんの2リーグ分裂ぶんれつセントラル野球やきゅう連盟れんめい太平洋たいへいよう(パシフィック)野球やきゅう連盟れんめいそれぞれで審判しんぱんいん採用さいようしていたが、2011ねんよりかくリーグの審判しんぱん業務ぎょうむ統合とうごうし、日本にっぽん野球やきゅう機構きこう審判しんぱん審判しんぱん委員いいんとして活動かつどうすることになった。

審判しんぱんだん構成こうせい[編集へんしゅう]

責任せきにん審判しんぱんいん[編集へんしゅう]

審判しんぱんだん責任せきにんしゃ責任せきにん審判しんぱんいんという。少年しょうねん野球やきゅうでは球審きゅうしん審判しんぱん責任せきにんしゃ責任せきにん審判しんぱんいん)を兼務けんむしていることがおお[3]。ただし日本にっぽんプロ野球やきゅう場合ばあい球審きゅうしん責任せきにん審判しんぱんいん」とはかならずしもかぎらない。

かく審判しんぱんいん[編集へんしゅう]

球審きゅうしん[編集へんしゅう]

球審きゅうしん(きゅうしん、えい: umpire-in-chief ; plate umpire)は、通常つうじょう捕手ほしゅ後方こうほう配置はいちされるが、単独たんどく審判しんぱんせい審判しんぱんおこな場合ばあいには、状況じょうきょうおうじて、投手とうしゅ後方こうほう位置いちすることもある。試合しあいつかさど重要じゅうよう役割やくわりにない、その任務にんむは、投球とうきゅう判定はんてい打者だしゃたいする判定はんてい競技きょうぎ進行しんこうかかわる宣告せんこくなど多岐たきにわたる。とく投球とうきゅう判定はんていは、1試合しあいにつき200きゅう~400きゅうほどにおよび、膨大ぼうだい集中しゅうちゅうりょく持久じきゅうりょく要求ようきゅうされる。また、投球とうきゅうファウルボール球審きゅうしん身体しんたいたることもめずらしくなく、審判しんぱんいんことなり、怪我けが防止ぼうしのために防具ぼうぐ装備そうびする必要ひつようがある。

従来じゅうらい新聞しんぶん報道ほうどう実況じっきょう放送ほうそう場内じょうないアナウンス、スコアボードとう球審きゅうしんして主審しゅしん(crew chief ; chief umpire)とんでいたが[注釈ちゅうしゃく 1][4][5]野球やきゅうには主審しゅしんという肩書かたがき名称めいしょう審判しんぱんいん存在そんざいしない。主審しゅしん相当そうとうするのは責任せきにん審判しんぱんいんであり、球審きゅうしん責任せきにん審判しんぱんいんであるとはかぎらない。球審きゅうしん主審しゅしんれいりつつあるが、使用しようれい散見さんけんされる[6][7][8][9]

スコアボードでは、「CH」、「PU」、「PL」、あるいはたんに「たま」と表記ひょうきされる。

塁審るいしん[編集へんしゅう]

塁審るいしん(るいしん、えい:base umpire(s) ; field umpire(s) )は複数ふくすう審判しんぱんせい審判しんぱんおこな場合ばあいに、内野ないや配置はいちされる審判しんぱんいんのことをいう。日本にっぽんプロ野球やきゅうでもっとも一般いっぱんてきである4にん審判しんぱんせいでは、塁審るいしん通常つうじょう一塁いちるい二塁にるい三塁さんるいかくるい付近ふきん位置いちする。3にん審判しんぱんせい2人ふたり審判しんぱんせいでは、塁審るいしんかずがそれぞれ2にん1人ひとりとなり、球審きゅうしんとともに、走者そうしゃ打球だきゅう状況じょうきょうによってそれぞれフォーメーションを対応たいおうさせながら判定はんていおこなう。6にん審判しんぱんせいでは塁審るいしんくわえて外野がいやにも審判しんぱんいんそとしん)が配置はいちされる。いない場合ばあいは、一塁いちるい三塁さんるい塁審るいしん外野がいやんだ打球だきゅうについても判定はんてい責任せきにんつ。

一塁いちるい三塁さんるい塁審るいしん場合ばあいは、原則げんそくとしてファウルラインをまたがず、ファウルラインぎわのファウルグラウンドにつ。これはまんいち飛球ひきゅう塁審るいしんたった場合ばあいに、まよわずファウルボールと判定はんていできるためである。二塁にるい塁審るいしん内野ないやない位置いちする場合ばあいは、選手せんしゅのプレイのさまたげにならないよう注意ちゅういしながら、こしとしたひく姿勢しせい身構みがまえる(ひざいた体勢たいせいかまえると、打球だきゅうんできた場合ばあいなど、とっさのときに身動みうごきがれなくなってしまうので、ひざかない)。しかしそなえてはいても、予想よそうしなかったバウンドをした打球だきゅうたったり、まわりがえていない選手せんしゅ体当たいあたりをけたりするハプニングが発生はっせいする。内野ないやないにいる二塁にるい塁審るいしん打球だきゅうたった場合ばあい打者だしゃ一塁いちるいあたえられる(規則きそく5.06(c)(6))。

そとしん[編集へんしゅう]

そとしん(がいしん)は、6にん審判しんぱんせいのときに外野がいや配置はいちされる審判しんぱんいんのことをいう。外野がいや審判しんぱん(がいやしんぱん)ともばれる。レフトがわライトがわかく1めい配置はいちされ、英語えいごでの呼称こしょうはそれぞれ left field umpire, right field umpireである。以前いぜん線審せんしん、またはラインアンパイアーとばれていたが、外野がいや広範囲こうはんいにおける打球だきゅう判定はんていおこなうことから、現在げんざいではこの名称めいしょうばれている。

てい位置いちは、かつてはおもにオーバーフェンスかどうかなどの判定はんていをしやすいよう[注釈ちゅうしゃく 2]外野がいやフェンスぎわでファウルラインをまたいだ位置いちとなっていた[注釈ちゅうしゃく 3]が、現在げんざいはハーフスイングの判定はんていをしやすいようファウルポールといち三塁さんるいベースとの中間ちゅうかんからフェアグラウンドないやく1.5メートルはいった地点ちてんである。

NPBではセ・リーグが1990ねんから、パ・リーグでは1996ねんから公式こうしきせん・オープンせんにおいてそとしん廃止はいしし、4にん審判しんぱんせい試合しあいおこなっている。4にん審判しんぱんせいでは一塁いちるい三塁さんるい塁審るいしんそとしん役割やくわりねるが、塁審るいしん位置いちから外野がいやフェンスまでは距離きょりがあり、両翼りょうよくポールぎわんだ打球だきゅう判定はんてい本塁打ほんるいだかファウルボールかとう)でしばしば判定はんてい抗議こうぎによる試合しあい中断ちゅうだんなどがきたため、NPBでは2010ねんシーズンからビデオ判定はんてい制度せいど現在げんざいのリクエスト制度せいど)が導入どうにゅうされた(当初とうしょ本塁打ほんるいだかどうかの判定はんていのみ)。現在げんざい、NPBがそとしんくケースは日本にっぽんシリーズクライマックスシリーズおよびオールスターゲームのみとなっている。

高校こうこう野球やきゅうでは、阪神はんしん甲子園こうしえん球場きゅうじょうおこなわれる選抜せんばつ高等こうとう学校がっこう野球やきゅう大会たいかい全国ぜんこく高等こうとう学校がっこう野球やきゅう選手権せんしゅけん大会たいかいにおいて、日没にちぼつ以降いこう試合しあい(ナイター)となる場合ばあいかぎり、そとしん配置はいちされる。

ひか審判しんぱんいん制度せいど[編集へんしゅう]

公認こうにん野球やきゅう規則きそく4.19〔ちゅう〕のさだめにもとづき、日本にっぽんのアマチュア野球やきゅうでは提訴ていそ試合しあいみとめられていない。そのため日本にっぽんのアマチュア野球やきゅうにおける公式こうしき試合しあいでは、試合しあい担当たんとう審判しんぱんいん規則きそく適用てきようあやまった場合ばあい、それによってこる抗議こうぎ紛争ふんそう即時そくじ解決かいけつできるような規定きていさだめ、これにもとづいてひか審判しんぱんいん制度せいどもうけていることがおおい。

ひか審判しんぱんいんは、試合しあい担当たんとうする審判しんぱんいん規則きそく適用てきようかんするあきらかな間違まちがいをおかしている場合ばあいには、あやまった規則きそく適用てきようされたチームの抗議こうぎ有無うむ関係かんけいなく、そのあやまりを訂正ていせいさせることができる。たとえば、アウトカウントやボールカウントをつね確認かくにんし、カウントの間違まちがいがあれば訂正ていせいさせることができる。 また、試合しあい担当たんとうする審判しんぱんいん裁定さいていくるしむときは、ひか審判しんぱんいん協議きょうぎすることができるうえに、試合しあい担当たんとう審判しんぱんいんひか審判しんぱんいんにその裁定さいていあおぐこともできる。

日本にっぽんプロ野球やきゅうにもひか審判しんぱんいんかれているが、プロの場合ばあい試合しあい担当たんとう審判しんぱんいん急病きゅうびょうや、事故じこなどのときに緊急きんきゅう出場しゅつじょうする場合ばあい、リクエストなどのさい判定はんてい決定けっていなどのためにかれており、目的もくてきことなる

審判しんぱんいん任務にんむ[編集へんしゅう]

野球やきゅう審判しんぱんいん球審きゅうしん塁審るいしんそとしん区別くべつなく、タイム、ボークインフィールドフライ反則はんそく投球とうきゅうなどによるボールの汚損おそん宣告せんこく、その、ルールの適切てきせつ適用てきようおこな権限けんげん同等どうとうあたえられており、これを遂行すいこうする任務にんむがある。

球審きゅうしん[編集へんしゅう]

さらに球審きゅうしんには以下いかのような任務にんむがある。

  • 試合しあい進行しんこうかんするすべての権限けんげんつ。
    • 競技きょうぎ開始かいしまたは再開さいかいするさいの「プレイ」の宣告せんこく(「プレイボール」ではなく「プレイ」と宣告せんこくする)
    • 試合しあい終了しゅうりょうさいの「ゲーム」の宣告せんこく「ゲームセット」ではなく「ゲーム」と宣告せんこくする
    • 没収ぼっしゅう試合しあい(フォーフィッテッドゲーム)の裁定さいてい
    • 選手せんしゅ打順だじゅんおよ守備しゅび位置いち発表はっぴょう
    • 選手せんしゅ交代こうたい受付うけつけ発表はっぴょう
  • 投球とうきゅう判定はんていストライクまたはボール宣告せんこくとそのカウント。
  • 打者だしゃかんするすべての判定はんてい死球しきゅう反則はんそく打球だきゅう判定はんていなど。

塁審るいしん[編集へんしゅう]

塁審るいしんおもるいにおける判定はんてい走者そうしゃかんする判定はんていおこなうが、試合しあい状況じょうきょうによってはてい位置いちにあたるるい以外いがいでも判定はんていおこな場合ばあいがある。また、一塁いちるいまたは三塁さんるい位置いちする塁審るいしんにあっては、ハーフスイングのときに球審きゅうしんから要求ようきゅうがあった場合ばあいの、スイングの判定はんてい重要じゅうよう役割やくわりとなる。

飛球ひきゅうたまできたかか(アウト、ノーキャッチ)や、打球だきゅうファウルボールフェアボール判定はんてい、スタンドにはいったボールが本塁打ほんるいだか(エンタイトルツーベースあるいはファウルボール)などの判定はんていについては、内野ないやえるまでは原則げんそくとして球審きゅうしんが、るいえていく打球だきゅうについては原則げんそくとして塁審るいしん判定はんていおこなう。さらにそとしん配置はいちされている場合ばあいは、塁審るいしん頭上ずじょうえて外野がいやんでいく打球だきゅうについてそとしん判定はんていおこなう。

おも宣告せんこく用語ようごやジェスチャー[編集へんしゅう]

プレイ
みぎうでをまっすぐばし、人差ひとさゆび投手とうしゅ方向ほうこうけて「プレイ」と宣告せんこくする(「プレイボール」とは宣告せんこくしない)。すうねんまえまでは右腕うわんをまっすぐ頭上ずじょうばし、のひらを投手とうしゅ方向ほうこうけて「プレイ」と宣告せんこくしていた(宣告せんこくできるのは球審きゅうしんのみ)。試合しあい開始かいしのみならず、タイムやボールデッドからの再開さいかい場合ばあいにも宣告せんこくする。
タイム
両手りょうてを「ハ」のひらいて「タイム」と宣告せんこくする。このさいりょうひじかたよりげる。ボールデッド全般ぜんぱん使つかう。
ストライク
右手みぎてにぎり、右腕うわんみぎなな前約ぜんやく45力強ちからづよげて「ストライクワン」「ストライクツー」「ストライクスリー」と宣告せんこくする。とくに、見逃みのが三振さんしん場合ばあいは、みぎけんつよるなどのひときわおおきな動作どうさで「ストライクスリー」と宣告せんこくすることがある。ただし、打者だしゃ投球とうきゅう空振からぶりした場合ばあいは、ストライクのジェスチャーはかるおこなう。
ファウルチップ
宣告せんこくはしないが右手みぎて左手ひだりてかるくこする。そのさい打撃だげき妨害ぼうがいのジェスチャーと間違まちがわれないよう注意ちゅういする。
ボール
かまえた状態じょうたいで「ボール・ワン(またはツー、スリー)」と宣告せんこくする。そのさいくびかおうごかしてはならない
フォアボール
「ボール・フォー」と宣告せんこくするだけでジェスチャーはとくおこなわない。かつては、ボールを宣告せんこくするとともに左手ひだりて人差ひとさゆびかる一塁いちるい指差ゆびさすジェスチャーをおこなっていたが、このジェスチャーは廃止はいしされた(一塁いちるい塁審るいしんへのハーフスイング判断はんだん要求ようきゅう間違まちがえられるおそれがあるため)。
ヒット・バイ・ピッチ
タイムとおなじジェスチャーで「ヒット・バイ・ピッチ」と宣告せんこくする。
ファウルボール
タイムとおなじジェスチャー。
フェア
フェアの打球だきゅうたいしては発声はっせいせず、フェア地域ちいきがわうで水平すいへいばして人差ひとさゆびでフェア地域ちいきす。かつては、フェア地域ちいきがわうで水平すいへいばして「フェア」と宣告せんこくしていたが「フェア」と「ファウルボール」はおなじ "F" おんはじまり区別くべつがつきにくいので、現在げんざい発声はっせいしない。
アウト
右手みぎてにぎり、うでをまっすぐ頭上ずじょうげて「アウト」もしくは「ヒズ・アウト(He's out)」と宣告せんこくする。野手やしゅがフライやライナーをたました場合ばあいには、アウトとおなじジェスチャーで「キャッチ」もしくは「ザッツ・ア・キャッチ(That's a catch)」と宣告せんこくする。プロ野球やきゅう審判しんぱんいんでは、走者そうしゃ本塁ほんるい捕手ほしゅさわたまされた場合ばあいクロスプレイなど、きわどいタイミングで走者そうしゃをアウトと判断はんだんした場合ばあい右手みぎてこぶしいきおいよくりおろすなどのひときわおおきな動作どうさで「アウト」または「ヒズ・アウト」と宣告せんこくすることもある。
セーフ
りょううで水平すいへいばして「セーフ」と宣告せんこくする。ただし、走者そうしゃさわたまされずにセーフだった場合ばあいは、「ノータッグ」と宣告せんこくするのがのぞましい。アウトサイドプロテクターもちいている球審きゅうしん場合ばあい左手ひだりてはアウトサイドプロテクターをかかえているので、その場合ばあい右手みぎてのみで「セーフ」のジェスチャーをしてもよい。
走塁そうるい妨害ぼうがい(オブストラクション)
ただちにボールデッドとする場合ばあいはタイムとおなじジェスチャーで、ただちにボールデッドとしない場合ばあい走塁そうるい妨害ぼうがいをした野手やしゅ指差ゆびさして、「走塁そうるい妨害ぼうがい」または「オブストラクション」と宣告せんこくする。
守備しゅび妨害ぼうがい(インターフェア)
妨害ぼうがいをした走者そうしゃ、または打者だしゃ走者そうしゃ右手みぎて指差ゆびさし「守備しゅび妨害ぼうがい」または「インターフェア」と宣告せんこくする。
打撃だげき妨害ぼうがい(インターフェア)
妨害ぼうがいおこなった捕手ほしゅたいして左手ひだりて人差ひとさゆびで「打撃だげき妨害ぼうがい」または「インターフェア」と宣告せんこくする。プレイがつづいた場合ばあい、プレイが一段落いちだんらくしたのちあらためて「タイム」を宣告せんこくして試合しあいめ、「打撃だげき妨害ぼうがい」または「インターフェア」と宣告せんこくする。このさい公式こうしき記録きろくいんたいしても、右手みぎてひだり手甲てっこうはたきながら「打撃だげき妨害ぼうがい」とらせる。なお、球審きゅうしん打撃だげき妨害ぼうがいみとめた時点じてんで、右手みぎてひだり手甲てっこうはたきながら「打撃だげき妨害ぼうがい」と判定はんてい・ジェスチャーをしてもかまわない。
ボーク
投球とうきゅうのボークは球審きゅうしん宣告せんこくのみでジェスチャーはおこなわないが、塁審るいしん投手とうしゅ右手みぎて人差ひとさゆび指差ゆびさしながら「ザッツ・ア・ボーク」と宣告せんこくする。送球そうきゅうのボークは球審きゅうしん塁審るいしんとも投手とうしゅ右手みぎて人差ひとさゆび指差ゆびさしながら「ザッツ・ア・ボーク」と宣告せんこくする。
ホームラン
右腕うわん頭上ずじょうげ、人差ひとさゆびだけをしてゆっくりおおきく右腕うわんまわす。
インフィールドフライ
人差ひとさゆびでボールをゆびさし、「インフィールドフライ」と宣告せんこくする。ただしベースライン付近ふきんにあがった内野ないや飛球ひきゅう場合ばあいは、「インフィールドフライ・イフ・フェア」と宣告せんこくする。
ランスコア
おも球審きゅうしん宣告せんこくする走者そうしゃ本塁ほんるい到達とうたつした場合ばあい本塁ほんるい指差ゆびさし「ランスコア」と宣告せんこくする。とくだい3アウト成立せいりつとどちらがさきかが重要じゅうようとなるタイムプレイなど、得点とくてん成立せいりつしていることを明示めいじする場合ばあいは、つづ公式こうしき記録きろくいんたいして「1てん」と人差ひとさゆびてておこなう。
ノースコア
おも球審きゅうしん宣告せんこくする。しばしばタイムプレイられる。走者そうしゃ本塁ほんるい到達とうたつしたのがだい3アウト成立せいりつであった場合ばあい得点とくてんみとめられないので、頭上ずじょう両手りょうてをクロスさせ、「ノースコア」、または「無得点むとくてん」と公式こうしき記録きろくいんたいしておこなう。
ノーゲームタイゲームコールドゲーム
バックネット方向ほうこうかい、右腕うわん頭上ずじょうのひらをひらいて、「ノーゲーム」、「タイゲーム」、「コールドゲーム」と宣告せんこくする(宣告せんこくできるのは球審きゅうしんのみ)。
ゲーム
アマチュア野球やきゅうのみの手順てじゅん球審きゅうしんのみが宣告せんこくするりょうチームが本塁ほんるいはさんで整列せいれつしたのちりょうチームの得点とくてん勝者しょうしゃ判定はんていべたのち、右腕うわん頭上ずじょうのひらをひらいて「ゲーム」と宣告せんこくする(「ゲームセット」とは宣告せんこくしない)。
退場たいじょう
危険きけんだまとうじた投手とうしゅたいしてうでななじょうにあげて、場外じょうがい人差ひとさゆびすジェスチャーをおこなう。プロ野球やきゅうやメジャーリーグの審判しんぱんいんでは、選手せんしゅおよび監督かんとくあるいはコーチの侮辱ぶじょく行為こういまたは暴力ぼうりょく行為こういなどに激昂げっこうした場合ばあいは、いきおいよくおどらせたり片足かたあしうごかすなどのひときわおおきな動作どうさ退場たいじょう宣告せんこくおこなうこともある。

公認こうにん野球やきゅう規則きそくあるいはOfficial Baseball Rules では審判しんぱんいん宣告せんこくしなくてはならない項目こうもくさだめられているが、そのジェスチャーはさだめられていない。統括とうかつ団体だんたいによってはその団体だんたい主催しゅさい試合しあい限定げんていしてジェスチャーを規定きていしている場合ばあいもある。

審判しんぱんいんのフォーメーション[編集へんしゅう]

審判しんぱんが6にんいる場合ばあい判定はんてい担当たんとう地域ちいきがほぼまっているが、4にん以下いか場合ばあい状況じょうきょうによってわる。

れい:4にんせい走者そうしゃし、センター後方こうほうへの飛球ひきゅう場合ばあい

球審きゅうしん:三塁さんるいかう。

一塁いちるい塁審るいしん:打者だしゃ走者そうしゃ一塁いちるいさわるい確認かくにん必要ひつようがあれば本塁ほんるいかう。

二塁にるい塁審るいしん:打球だきゅうって外野がいやかう。

三塁さんるい塁審るいしん:二塁にるいかう。

まれに分担ぶんたんがうまくいかず二人ふたり審判しんぱん別々べつべつ裁定さいていおこなってしまうこともみられる。

アメリカメジャーリーグのレギュラーシーズンにおいては4にんせい採用さいようされており、オールスターゲームプレーオフワールドシリーズにおいてのみ6にんせいとなっている。マイナーリーグでは基本きほんてきに4にんせいられることはなく、3Aは3にんせい(まれに4にんせいゆう)、2A・1Aおよびアマチュアは2人ふたりせいとなっている。

前述ぜんじゅつとおり、日本にっぽんではプロ・アマとも4にんせい基本きほんである。ただし、オールスターゲーム日本にっぽんシリーズ、およびかくリーグのプレーオフ (2007ねんからはクライマックスシリーズ) では外野がいや審判しんぱん配置はいちし6にんせいとすることになっている。かつてはセントラル・リーグが1989ねんまで、パシフィック・リーグが1995ねんまで、それぞれ公式こうしきせんぜん試合しあい外野がいや審判しんぱんいていた。プロ野球やきゅうぐんは3にんせい(まれに4にんせいあり)がられる。社会しゃかいじん硬式こうしき野球やきゅうにおいては、都市とし対抗たいこう野球やきゅう本選ほんせん日本にっぽん選手権せんしゅけん本選ほんせんで2004ねんまでぜん試合しあいがいしん配置はいちされていたが、2005ねんより廃止はいしされた。アマチュアでは3にんせい2人ふたりせいいているところもある。

日没にちぼつ濃霧のうむなどの理由りゆう視界しかいわるくなってきた場合ばあい試合しあい途中とちゅうから6にん審判しんぱんせいえる場合ばあいもある。

  • 1961ねん4がつ27にち大阪おおさかスタヂアム南海なんかい vs 近鉄きんてつせんでは、外野がいやふかいため7かいからひか審判しんぱんいんをセンターに配置はいちし、7にんせい審判しんぱんおこなわれた。
  • アマチュア野球やきゅうでは日没にちぼつのため照明しょうめい点灯てんとうすることになったときに配置はいちされる。
    • 甲子園こうしえん球場きゅうじょうでのはるなつ高校こうこう野球やきゅう全国ぜんこく大会たいかいでは、球場きゅうじょうない照明しょうめいとう6すべてが点灯てんとうした時点じてんで、外野がいや審判しんぱん2にん追加ついかして6にんせいとなる。
    • 神奈川かながわけん高校こうこう野球やきゅう予選よせんは、照明しょうめい点灯てんとうはもちろん、外野席がいやせき開放かいほうした試合しあいでも外野がいや審判しんぱん配置はいちする。
    • なつ予選よせん決勝けっしょうせんのみそとしん都道府県とどうふけんもある(広島ひろしまけん長野ながのけん栃木とちぎけん長崎ながさきけん)。

単独たんどく審判しんぱんせい[編集へんしゅう]

単独たんどく審判しんぱんせい場合ばあい審判しんぱんいん球審きゅうしんのみである。球審きゅうしん判定はんていおこなうにあたって最適さいてき位置いちめる。基本きほんてきには走者そうしゃ場合ばあい本塁ほんるい後方こうほう走者そうしゃがある場合ばあいには投手とうしゅ後方こうほうつ。

2人ふたり審判しんぱんせい[編集へんしゅう]

本塁ほんるいじょう球審きゅうしん配置はいちするほか、塁審るいしんを1めい配置はいちする。塁審るいしんは、走者そうしゃ場合ばあい一塁いちるいにおけるプレイを判定はんていする。走者そうしゃがある場合ばあいには投手とうしゅ後方こうほうち、球審きゅうしんとともにかくるい判定はんていおこない、打球だきゅう送球そうきゅう状況じょうきょうおうじてフォーメーションを対応たいおうさせる。

3にん審判しんぱんせい[編集へんしゅう]

本塁ほんるいじょう球審きゅうしんを、一塁いちるい三塁さんるい塁審るいしん配置はいちする。フォーメーションは原則げんそくとして以下いかのとおりであるが、走者そうしゃや、打球だきゅう送球そうきゅう状況じょうきょうおうじて対応たいおうさせる。

  • (1)走者そうしゃ場合ばあい
    一塁いちるい塁審るいしん一塁いちるい後方こうほう三塁さんるい塁審るいしん三塁さんるい後方こうほうつ。
  • (2)走者そうしゃ一塁いちるいいち二塁にるいいち三塁さんるい満塁まんるい場合ばあい
    一塁いちるい塁審るいしん一塁いちるいから3m程度ていど後方こうほうに、三塁さんるい塁審るいしん二塁にるいからやく5mはなれた内野ないやない投手とうしゅ後方こうほう)につ。
  • (3)走者そうしゃ三塁さんるい場合ばあい
    一塁いちるい塁審るいしん一塁いちるい後方こうほう三塁さんるい塁審るいしん三塁さんるい後方こうほうつ。
  • (4)走者そうしゃ二塁にるい三塁さんるい場合ばあい
    一塁いちるい塁審るいしん二塁にるいからやく5mはなれた内野ないやない投手とうしゅ後方こうほう)にち、一塁いちるいおよ二塁にるい判定はんていつ。三塁さんるい塁審るいしん三塁さんるいから3m程度ていど後方こうほうつ。

4にん審判しんぱんせい[編集へんしゅう]

本塁ほんるいじょう球審きゅうしん一塁いちるい二塁にるい三塁さんるいかくるい塁審るいしん配置はいちする。塁審るいしんは、走者そうしゃ位置いち打球だきゅう送球そうきゅう状況じょうきょうおうじてフォーメーションを対応たいおうさせる。

二塁にるい塁審るいしんは、一塁いちるい二塁にるい走者そうしゃがいない場合ばあい(1)はいち二塁にるい延長線えんちょうせんじょう外野がいや)に、一塁いちるいまたは二塁にるい、あるいは両方りょうほう走者そうしゃがいる場合ばあい(2)は二塁にるいからやく5mはなれた内野ないやない投手とうしゅ後方こうほう)につ。ただし三塁さんるい走者そうしゃがいて内野ないやしゅ内野ないやないちか場所ばしょまも場合ばあい外野がいやつ。

6にん審判しんぱんせい[編集へんしゅう]

6にん審判しんぱんせい場合ばあい塁審るいしんくわえて左翼さよく右翼うよくのファウルラインぎわそとしん配置はいちする。そとしんてい位置いちは、1990年代ねんだいまではレフトがわ・ライトがわにそれぞれ設置せっちされているポールの真下ましたであった。これは、観客かんきゃくせきから打球だきゅうかえりやすい構造こうぞう球場きゅうじょうおおいため、打球だきゅうかえったときに、フェアゾーンのスタンドか、ファウルゾーンのスタンドか、どこにたってかえったのかを見極みきわめるためとされてきた。2000年代ねんだいからは観客かんきゃくせきから打球だきゅうかえりがすくない球場きゅうじょうえてきたため、左翼さよくがわ場合ばあいはレフトポールと三塁さんるいとのなかあいだ地点ちてん内側うちがわやく1.5メートルはいった地点ちてん右翼うよくがわ場合ばあいはライトポールと一塁いちるいとのなかあいだ地点ちてんやく1.5メートル内側うちがわはいった地点ちてんとされている。1.5メートル内側うちがわはい理由りゆうは、そとしん位置いちから球審きゅうしん捕手ほしゅ打者だしゃ投手とうしゅ動作どうさ完全かんぜんるためである。

特殊とくしゅ事例じれい[編集へんしゅう]

  • 2014ねん7がつ26にち三条さんじょう市民しみん球場きゅうじょうおこなわれたぐんウエスタン・リーグ阪神はんしんたい中日ちゅうにちせんで、5かいうら終了しゅうりょう熱中ねっちゅうしょう症状しょうじょううったえて一塁いちるい塁審るいしん今岡いまおかりょうたいらおなじく熱中ねっちゅうしょううったえた阪神はんしん緒方おがたりょうかいとともに途中とちゅう退場たいじょう。この試合しあいは3にん審判しんぱんせいで、予備よび審判しんぱんがいなかったため、三塁さんるい塁審るいしん須山すやまゆう一塁いちるい塁審るいしんちすることとなった。当日とうじつ三条さんじょう市内しない気温きおん試合しあい開始かいしまえにすでに37記録きろくしており、試合しあいちゅう審判しんぱん人数にんずう変動へんどうする事態じたいとなった[10]
  • 2022ねん8がつ2にちバンテリンドーム ナゴヤおこなわれたぐんウエスタン・リーグの中日ちゅうにちたい阪神はんしんせんで、当初とうしょは3にんせい審判しんぱんおこなわれる予定よていであった当日とうじつ試合しあいなんらかの事情じじょうにより、球審きゅうしんささしん二塁にるい塁審るいしん山村やまむら裕也ゆうや2人ふたりせい審判しんぱんにて試合しあいおこなわれた。試合しあいでは山村さんそん走者そうしゃがいない場合ばあい一塁いちるい塁審るいしんつとめ、走者そうしゃ出塁しゅつるいしたさいはマウンド後方こうほうあたりに移動いどうした。なお、左翼さよく方向ほうこうへの打球だきゅうささがジャッジした[11]

球審きゅうしんかまかた[編集へんしゅう]

スロットスタンスでかまえる球審きゅうしん(マーク・ウェグナー)
シザーススタンスでかまえる球審きゅうしん(ハンター・ウェンデルステッド)

インサイドプロテクターを使用しようするさいは、以下いか詳説しょうせつするスロットスタンス、ボックススタンス、シザーススタンス、ニースタンスの4つのかまかたのいずれかを採用さいようする。ひとそれぞれ体型たいけい身長しんちょうちがうので、どのかまえがやすいかは個人こじんによってがあるが、いずれのかまえも身体しんたい中心ちゅうしん本塁ほんるい打者だしゃがわえん位置いちするのが基本きほんである。

アウトサイドプロテクターを使用しようするさいは、りょうかたにかけた状態じょうたい身体しんたい中心ちゅうしんをホームプレートなかわせ、両足りょうあしひら自然体しぜんたいかまえる。左右さゆう打者だしゃわず、また捕手ほしゅ左右さゆういずれかにろうと関係かんけいなく、アウトサイドでの球審きゅうしんつねにホームプレートなかかまえる。つぎ投手とうしゅがモーションをこすと同時どうじ両足りょうあし並行へいこう肩幅かたはばよりひろめにひらき、プロテクターのくぼみしたあごにぴったりとくっつけ、こしひざげてややぜんかたぶけ姿勢しせいかまえる。このとき、プロテクターはインジケーターった左手ひだりてのみでささ右手みぎてかる左手ひだりてえる。また、かまえたときにプロテクターをあまりまえさず、心持こころもすこまえ程度ていどにする。

アウトサイドプロテクターをもちいた場合ばあいでも、インサイドプロクターをもちいた場合ばあいでも、かまえたらその位置いちから投球とうきゅうだけでい、投球とうきゅう方向ほうこうかお身体しんたいうごかしてはいけない。

スロットスタンス
身体しんたい中心ちゅうしん本塁ほんるい打者だしゃがわえん位置いちし、あしかたみぎ打者だしゃ場合ばあい左足ひだりあしのつまさき捕手ほしゅのかかとと平行へいこう投手とうしゅ方向ほうこうける。右足みぎあし自分じぶん自身じしんらく姿勢しせい位置いちまでひろげ(一般いっぱんてきには肩幅かたはばよりややひろく)、投手とうしゅただしたいして、ややぜんかたぶけ姿勢しせいかまえる。うで位置いち打者だしゃがわうでげてはら付近ふきんき、反対はんたいがわうでふとももの後部こうぶく。またはりょううでりょうふとももの内側うちがわき、自然しぜんとぶらげるかかるにぎる。いずれのかまえもひだり打者だしゃ場合ばあい左右さゆう手足てあし位置いちぎゃくになる。久保田くぼたおさむがこのかまえだった。現役げんえき審判しんぱんいんでは、木内きうちきゅうせい深谷ふかやあつしあきむらけんひろしらはこのかまかたである。このかまかたは、アマチュア野球やきゅうもっと推奨すいしょうされているかまかたであり、かつ、日本にっぽんのアマチュアでは球審きゅうしんはこのかま以外いがいつとめることは原則げんそくとしてみとめられていない。
ボックススタンス
両足りょうあし平行へいこうならべ、肩幅かたはばよりややひろめにひらき、つまさき投手とうしゅけてかまえる。かまえる位置いちりょううで位置いちはスロットスタンスとおなじ。たちばな髙淳笠原かさはらあきらはる敷田しきだ直人なおとなどはこのかまえである。最近さいきんのプロ野球やきゅう審判しんぱんいん一番いちばんおおかまかたとなっている。
シザーススタンス
打者だしゃがわあしはスロットスタンスとおなじで、反対はんたいがわあし肩幅かたはば程度ていどひらき、投手とうしゅがモーションをこすと同時どうじ反対はんたいがわあしうしろへばす。うで打者だしゃがわうでげて打者だしゃがわひざくが、反対はんたいがわうでいたあしかるえる。このかまかたは、おもプロ野球やきゅう審判しんぱんいんおおられるかまかたで、有名ゆうめいなのは小林こばやしあつしである。井野いのおさむが2002ねん途中とちゅうから2004ねんシーズンまで、友寄ともより正人まさとが1992ねんシーズンみぎ打者だしゃのときのみと2004ねんシーズンひだり打者だしゃのときのみ、もり健次郎けんじろうが2006ねんシーズンまで、はやし忠良ただよしが2001ねんシーズンごろ、このかまかたでそれぞれ球審きゅうしんをしていた。2024ねん現在げんざい岩下いわした健吾けんご白井しらい一行いっこうはら信一しんいちろう土山つちやま剛弘たけひろ須山すやまゆう鈴木すずきひろしもとらがこのかまえである。ただ、友寄ともより正人まさと審判しんぱんちょうとなってから、このスタンスでかまえる審判しんぱんいん大幅おおはば減少げんしょうしている。石山いしやま智也ともや川口かわぐちわたるふとし小林こばやしかずおおやけらは、友寄ともより審判しんぱんちょうとなってから、いずれもかまえをボックススタンスに変更へんこうした。
ニースタンス
シザースタンスとわらないが、打者だしゃがわ反対はんたいがわあし地面じめんけ、かまえにはいるときはまえかたぶけ姿勢しせいかまえる。たいら光清こうせい村田むらた康一やすいちなどがこのかまかただった。現役げんえき審判しんぱんいんでは橋本はしもと信治しんじが2015ねんシーズンから2016ねんシーズンまでこのスタイルに酷似こくじしたスタンスでかまえていた。
個性こせいてきかま
上記じょうきのいずれにもてはまらない個性こせいてきかまえをする審判しんぱんいんもいる。代表だいひょうてきなのは、セ・リーグでは井野いのおさむ(2002ねん途中とちゅう~2004ねんシーズンをのぞく)やたにひろし、パ・リーグでははやし忠良ただよし柿木かきのきえんさとる小寺こでら昌治しょうじなど。井野いのは、ボックススタンスでかまえるが、こし地面じめんスレスレまでろしてかまえる。最近さいきんでは、もり健次郎けんじろう村山むらやま太朗たろうおおきくまたひらき、ボックススタンスともシザースタンスともえるような独特どくとくかまえで球審きゅうしんつとめている。また、すぎえい政信まさのぶはシザースタンスでかまえるが、こしちか姿勢しせいかまえている。2018ねんシーズンまでシザースタンスでかまえていた西本にしもと欣司きんじは、かなりひく位置いちまでからだをかがめてかまえている。前述ぜんじゅつした橋本はしもと信治しんじも、一時期いちじきニーススタンスとシザースタンスをんだようなかまかた球審きゅうしんつとめていた。

マスクのはずかた[編集へんしゅう]

アウトサイドプロテクターではマスクは左手ひだりてはずすか(プロ野球やきゅうにおいては、田中たなか俊幸としゆき三浦みうら真一郎しんいちろう小林こばやしあつしつね左手ひだりてはずしていた)、右手みぎてはずしてひだりわきかかえるか左手ひだりてえる。この場合ばあい、セーフと判定はんていするときは片腕かたうででもよい。

インサイドプロテクターではマスクを左手ひだりてはずす。右手みぎてはアウト・セーフの判定はんていしめすためのであるので、その右手みぎてをいつでも瞬時しゅんじ使つかえるようにするのが目的もくてきである。そのさい左手ひだりてでマスクの左隅ひだりすみ部分ぶぶんって正面しょうめん打球だきゅう方向ほうこう。ただし、捕手ほしゅファウルフライをのぞく)をいたままはずす。

アウトサイドプロテクターのはずかた[編集へんしゅう]

右腕うわんをベルトからく。ひだりわきけ、右手みぎててのひらをプロテクターの右角みぎすみて、そのままげ、背中せなか背負せおう。げるあいだがなければ、ひだりわきはさんでもよいし、ひだりひじにかけている状態じょうたいでもよい。いずれの場合ばあいも、プレイの判定はんてい支障ししょうないようにをつけなければならない。

背中せなかげたらひだりわきめて、プロテクターががってこないようささえる。 なおプロ野球やきゅうにおいて、試合しあいちゅうつねにプロテクターを背負せおっていた審判しんぱんいんは、山本やまもと文男ふみお藤本ふじもとのりせい福井ふくいひろしがいる。

審判しんぱんいん装備そうび[編集へんしゅう]

本塁ほんるい審判しんぱん
インジケーター

野球やきゅう審判しんぱんいんおこなさいには、審判しんぱんふく審判しんぱんぼう着用ちゃくようし、

  1. カウントをかぞえるインジケーター
  2. るいくブラシ
  3. 審判しんぱんくつ
  4. かく野球やきゅう連盟れんめいなどが主催しゅさいする試合しあいでは、その連盟れんめいあらわマークワッペン

などが必要ひつようである。球審きゅうしんではこれにくわ

  1. マスク(のど保護ほごするスロートガードつきが主流しゅりゅう
  2. かた鎖骨さこつむねはらまでをガードするチェストプロテクターアマチュア野球やきゅうではアウトサイドプロテクターおもだったが、フォーメーション変更へんこうともない1999ねんころからインサイドプロテクター主流しゅりゅうとなっている
  3. 急所きゅうしょ保護ほごするカップ
  4. 膝下ひざもとのレガース
  5. ボールぶくろ
  6. メンバーひょう
  7. 審判しんぱんくつ球審きゅうしん審判しんぱんくつは、くつ先端せんたん安全あんぜんくつのようにかた仕様しようになっているもの
  8. 審判しんぱんぼう球審きゅうしんはマスクをけ、とっさのときには素早すばやくこれをはずさなければならないので、塁審るいしんくらべツバがみじかいものを着用ちゃくようする。ただし、マスクいち体型たいけいのものであれば、審判しんぱんぼうちゃくぼうはしなくてよい

などが必要ひつようとなる。ただし、野球やきゅうのレベル、硬式こうしき軟式なんしきちがいなどによって、このなかからはぶくものもある。

球審きゅうしん服装ふくそう[編集へんしゅう]

一般いっぱんに、スポーツの審判しんぱんいんおな服装ふくそう試合しあいのぞむのが原則げんそくである。しかし野球やきゅうでは、球審きゅうしんだけがちが審判しんぱんふくていることもある。これは、球審きゅうしんがインサイドプロテクターを装着そうちゃくすることにより、塁審るいしんあつさ・さむさのかんかたわるうえに、個人こじんによってあつがり・かんがりもいるため、気候きこうやその天候てんこう個人こじんのコンディションなどを考慮こうりょし、球審きゅうしんもっと審判しんぱんしやすい服装ふくそうのぞんでよいというもうわせがなされているからである。

たとえば塁審るいしんはブルゾンであるのにたいして球審きゅうしん半袖はんそでシャツブレザー塁審るいしん黒色こくしょくシャツであるのにたいして球審きゅうしん水色みずいろシャツ、塁審るいしん長袖ながそでシャツだが球審きゅうしん半袖はんそでシャツなどの服装ふくそうちがいがられることもある。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ れいとして、2000ねん5がつ7にち/スポーツ報知ほうち見出みだし「中日ちゅうにち横浜よこはま7回戦かいせん 中日ちゅうにち星野ほしの監督かんとくら3にん主審しゅしん暴力ぼうりょくるい退場たいじょう」、1982ねん9がつ1にち日刊にっかんスポーツの見出みだし「阪神はんしん首脳しゅのう暴挙ぼうきょ 審判しんぱんなぐる 柴田しばた島野しまのコーチを出場しゅつじょう停止ていし 岡田おかだ主審しゅしんそのにこんとう」、1982ねん9がつ1にち/デイリースポーツの見出みだし「阪神はんしん脱線だっせん暴走ぼうそう あわや没収ぼっしゅう試合しあい 藤田ふじた打球だきゅうめぐ岡田おかだ主審しゅしんふくろだたき」、ひとし
  2. ^ かつては球場きゅうじょう照明しょうめい現在げんざいほどあかるくなかったこともあり、おもにナイターで打球だきゅうがオーバーフェンスかエンタイトル(ツーベース)か、またファウルポールぎわ打球だきゅうがフェアかファウルか、塁審るいしん位置いちからではえにくいこともあった。
  3. ^ 過去かこにはこの位置いちにいたそとしんが、観客かんきゃくせきからまれたチェーンで負傷ふしょうした事件じけんこっている。こちら参照さんしょう

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ ゲリー・ダーリング英語えいごばん
  2. ^ タック川本かわもと『これでメジャーリーグが100ばいたのしくなる!』ゴマブックス、2004ねん
  3. ^ Winning Ball『最新さいしん 一番いちばんよくわかる少年しょうねん野球やきゅうルールブック』西東さいとうしゃ、2008ねん、170ぺーじ
  4. ^ 追悼ついとう闘将とうしょう星野ほしのせんいち鉄拳てっけん人情にんじょう再建さいけん手腕しゅわん。「このおとこをつまみせ!」」『Yahoo!ニュース(THE PAGE)』2018ねん1がつ7にち。2024ねん4がつ11にち閲覧えつらん
  5. ^ 【ベテラン記者きしゃコラム(347)】長嶋ながしま長島ながしまか、中嶋なかじま中島なかじまか 人名じんめい漢字かんじ表記ひょうきめぐるあれこれ - イザ!
  6. ^ 【ワンス・アポン・ア・タイム】ブーマー(2)酒豪しゅごうブラザーズかた半端はんぱないって!(3/5ページ)」サンケイスポーツ、2018ねん9がつ11にち。2021ねん9がつ18にち閲覧えつらん
  7. ^ 三原みはら魔術まじゅつ”ばりの奇策きさくでピンチをだっした野村のむら監督かんとく(1993ねん8がつ29にち
  8. ^ 阪神はんしん奇声きせい球審きゅうしん試合しあい中断ちゅうだん 「こえげての応援おうえんはおめください」のアナウンス」『スポーツ報知ほうち』2020ねん7がつ15にち。2024ねん4がつ11にち閲覧えつらん
  9. ^ 魚拓ぎょたく】1969ねん、シリーズはつ退場たいじょう処分しょぶん。4かい無死むしいち三塁さんるい巨人きょじんさんはし土井どい正三しょうさん本塁ほんるい盗塁とうるいのタッチプレーで、岡田おかだ主審しゅしんの「セーフ」の判定はんてい激高げっこうした阪急はんきゅう岡村おかむらひろしニがむなぐらを スポーツニッポン
  10. ^ 2ぐんせんとらブル!熱中ねっちゅうしょう審判しんぱん2にん」『デイリースポーツ』神戸新聞社こうべしんぶんしゃ、2014ねん7がつ27にち。2021ねん9がつ18にち閲覧えつらん
  11. ^ 中日ちゅうにち2ぐん異例いれい審判しんぱんいん2にんせい試合しあい開始かいし なんらかのアクシデントか 通常つうじょうファームの試合しあいでは3にん以上いじょう」『中日ちゅうにちスポーツ』中日新聞社ちゅうにちしんぶんしゃ、2022ねん8がつ2にち。2021ねん8がつ2にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]