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インドネシア

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
インドネシア
Bahasa Indonesia
はなされるくに インドネシアの旗 インドネシア
地域ちいき 東南とうなんアジア
話者わしゃすう 母語ぼご話者わしゃ2,300まんにん
そう話者わしゃすう1おく6,500まんにん
言語げんご系統けいとう
表記ひょうき体系たいけい ラテン文字もじ
公的こうてき地位ちい
公用こうよう インドネシアの旗 インドネシア
少数しょうすう言語げんごとして
承認しょうにん

東ティモールの旗 ひがしティモール


ASEAN
統制とうせい機関きかん インドネシアの旗 言語げんご育成いくせい振興しんこうきょく
言語げんごコード
ISO 639-1 id
ISO 639-2 ind
ISO 639-3 ind
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インドネシア(インドネシアご、Bahasa Indonesia)は、インドネシア共和きょうわこく言語げんご同国どうこく国語こくごである。

概要がいよう

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もともとインドネシアは、独立どくりつまえオランダりょうひがしインド時代じだい、さらにそれをさかのぼる交易こうえき時代じだいマラッカ海峡かいきょう東西とうざいりょうきしおよびその周辺しゅうへん海域かいいきもちいられていた交易こうえきリングワ・フランカ)の海峡かいきょうマレーであった。 まず、オランダりょうひがしインド時代じだい独立どくりつ運動うんどうのなかで民族みんぞく統一とういつ言語げんごとしてマレーリアウしゅう一方いっぽうげんをベースにつくられ、インドネシア建国けんこくに、共通きょうつうによる"多言たげん国家こっかでの国民こくみん統一とういつ"のため国語こくご制定せいていされた。マレーシア共通きょうつう部分ぶぶんおおく、おたがいにかなりの部分ぶぶんつう[注釈ちゅうしゃく 1]ただしインドネシアにはジャワなどの地方ちほうきゅう宗主そうしゅこくオランダオランダなどの借用しゃくようおおられ、その部分ぶぶんではことなっている。

オーストロネシア語族ごぞくマレー・ポリネシアぞくし、タガログフィリピン)とも類似るいじてん数多かずおおられる。形態けいたいろんうえでは日本語にほんごおなじく膠着こうちゃく分類ぶんるいされる。

歴史れきし

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インドネシア民族みんぞく言葉ことばとしてみとめられていく過程かていとなったのは、宗主そうしゅこくオランダからの独立どくりつもとめる民族みんぞく主義しゅぎ運動うんどうのころ、1928ねん10月27にち28にち開催かいさいされただいかいインドネシア青年せいねん会議かいぎにおけるつぎのような決議けつぎであった。

青年せいねんちか
我々われわれインドネシア青年せいねん男女だんじょは、インドネシアくにというただひとつの祖国そこくをもつことを確認かくにんします
我々われわれインドネシア青年せいねん男女だんじょは、インドネシア民族みんぞくというただひとつの民族みんぞくであることを確認かくにんします
我々われわれインドネシア青年せいねん男女だんじょは、インドネシアという統一とういつ言語げんご使用しようします
ジャワ島じゃわとう言語げんご分布ぶんぷ地図ちずしろのジャワほか西部せいぶのスンダ東部とうぶのマドゥラなどがみられる

民族みんぞく主義しゅぎ運動うんどう初期しょきには、オランダりょうひがしインド最大さいだい人口じんこうほこったジャワじん言語げんごであるジャワ国語こくごにするという運動うんどうもあったが、この「青年せいねんちかい」では、そのようなジャワ優先ゆうせん主義しゅぎ退しりぞけられた。すでに優位ゆういジャワじんさら優位ゆういになってしまうこと、ジャワには複雑ふくざつ敬語けいご表現ひょうげんがあり習得しゅうとくむずかしいこと、また身分みぶん差別さべつのない平等びょうどう言語げんごもとめられていたがジャワ身分みぶん意識いしきした表現ひょうげん多用たようされるのでふさわしくないこと、などの理由りゆうジャワ全体ぜんたい半数はんすうはなすにもかかわらずえらばれなかった。

以後いご、インドネシアでの言論げんろん出版しゅっぱん活動かつどう民族みんぞく主義しゅぎ運動うんどうなどをつうじて、本来ほんらいスマトラ島すまとらとうマラッカ海峡かいきょう地域ちいき言語げんごであるマレー(の一種いっしゅ)をベースとしたインドネシアが、民族みんぞく言葉ことばとしての地位ちい確立かくりつしていくことになった[1]独立どくりつインドネシアでは「インドネシア民族みんぞく共存きょうぞんする。どの民族みんぞく支配しはいしてもいけない。どの民族みんぞく言語げんご(地方ちほう)も国語こくごになってはならない。ある民族みんぞく言語げんご国語こくごになれば、その民族みんぞくくに支配しはいするからである。」[2]という政治せいじ思想しそうした、インドネシア国語こくごとして整備せいびされた。国語こくご教育きょういく初等しょとう教育きょういく過程かてい導入どうにゅうされ、官庁かんちょう用語ようごもインドネシア統一とういつされた。また出版しゅっぱん放送ほうそうメディアにおけるインドネシア使用しようも、この言語げんご普及ふきゅうおおきな役割やくわりたした。 このような来歴らいれきをふりかえると、民族みんぞく主義しゅぎ運動うんどうから独立どくりつ過程かていて、インドネシア母語ぼごとする人口じんこう徐々じょじょえてきたことがうかがえる。

現状げんじょう

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インドネシア国語こくご制定せいていされた建国けんこくはインドネシア母語ぼごとする人口じんこうは5%とかなりすくなかった。おおくの国民こくみんにとってインドネシア母語ぼごつぎおぼえるだい言語げんごであり、これは現在げんざいでもおなじである。たとえばジャワの学校がっこう教育きょういく現場げんばでは、授業じゅぎょうはインドネシアおこなわれるが、生徒せいとジャワでおしゃべりするという、「おおやけ言葉ことば」であるインドネシアと「わたし言葉ことば」である地方ちほうとの使つかけは、学校がっこう教育きょういくかぎらず、インドネシアじん生活せいかつのあらゆる場面ばめんでみられる光景こうけいである[3]。ジャワじん日常にちじょうではジャワが、またスンダじん日常にちじょうではスンダがそれぞれもちいられているなど、公用こうようすうひゃく地域ちいき並存へいそんしている状況じょうきょうである。ただしジャカルタなどの大都市だいとしではインドネシア母語ぼごとするひと確実かくじつえつつある。

正書法せいしょほう発音はつおん

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オランダがインドネシアの宗主そうしゅこくであった関係かんけいから、オランダしき正書法せいしょほう[注釈ちゅうしゃく 2]長年ながねん使つかわれてきたが、1972ねん現行げんこう正書法せいしょほう制定せいていされ、このときインドネシア・マレーシア言語げんご審議しんぎかいにより両国りょうこくでの正書法せいしょほう統一とういつされている。そして1977ねん以降いこう国内こくない印刷物いんさつぶつなどはすべてこの正書法せいしょほうしたがっている。ただし、人名じんめいについては一部いちぶ表記ひょうき混在こんざいがみられる(SukarnoSoekarnoなど)。

文字もじにはラテン文字もじマ字まじ)をもちいており、ダイアクリティカルマークはほとんどもちいない[注釈ちゅうしゃく 3]日本語にほんごヘボンしきマ字まじことなるのは、つぎとおりである。

  • c - 外来がいらい固有名詞こゆうめいしのぞき、チャチチュチェチョのようなおと [tʃ]れい: cabe (チャベ)「唐辛子とうがらし」、cinta (チンタ)「あい」。
  • e - エの発音はつおん場合ばあい曖昧あいまい母音ぼいん場合ばあいとがあり、単語たんごによりまっている。辞書じしょ初心者しょしんしゃけのほんのように区別くべつする必要ひつようがある場合ばあいには、エの発音はつおんときé表記ひょうきする。
  • f, v - とも[f]発音はつおんになる。 れい: fiskal (フィスカル)「出国しゅっこくぜい」、visa (フィサ)「ビザ」。
  • sy - 英語えいごの sh、日本語にほんごのシャ・シ・シュ・シェ・ショのようなおと [ʃ]
  • w - 英語えいごの w とおな発音はつおんになる。 れい: warna (ワルナ)「いろ」、wisata (ウィサタ)「観光かんこう」。
  • ng - はなにかかったガぎょうおん [ŋ]。たとえば「ふう」を意味いみする angin [aŋin] というかたりは、「アギン」の「ギ」をはなにかけて発音はつおんする。 [g]はいって「アンギン」 [aŋgin] にならないよう注意ちゅうい
  • h - ハヒヘホのようなおとだが母音ぼいんのちでは発音はつおんされないことがおおい。 れい:bolehkah(ボレカ)=いいですか
  • ny - 日本語にほんごのニャ・ニ・ニュ・ニェ・ニョのようなおと [ɲ]
  • kh - ドイツの ch のような、口腔こうくうおくをこすっておと [x]現代げんだいでは [k]発音はつおんすることもおおい。

そのほか、語尾ごび破裂はれつおんははっきりと開放かいほうされず、そのしたもしくはくちびるかたちをしてわる。すなわち、閉鎖へいさのみで破裂はれつともなわないうちやぶおとである。

アルファベットの発音はつおんは、以下いかとおり。

アー ベー チェー デー エー エフ ゲー ハー イー ジェー カー エル エム
A B C D E F G H I J K L M
エン オー ペー キー エル エス テー ウー フェー ウェー エクス イェー ゼッ
N O P Q R S T U V W X Y Z

Cは、ふるくから使つかわれている略語りゃくごとき、「セー」と発音はつおんする。れい:AC=アーセー=エアコン、WC=ウェーセー=トイレ

アルファベットのならじゅんうえとおりであるが、辞書じしょによっては、語頭ごとうかぎりKh、Ng、Ny、Syをべつ文字もじとして

A B C D E F G H I J K Kh L M N Ng Ny O P Q R S Sy T U V W X Y Z

のようにならべることがある。すなわち、

nusuk→nganga
dingin→dinihari

文法ぶんぽうその

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伝統でんとうてき交易こうえき(リングワ・フランカ)としてもちいられてひろまったこともり、簡便かんべん表現ひょうげんおおく、文法ぶんぽう世界せかいしょ言語げんごなかでも比較的ひかくてき簡単かんたん部類ぶるいはいる。 また、会話かいわでははな相手あいてかっていることはすべて省略しょうりゃくしていという暗黙あんもく了解りょうかいがあるため、会話かいわ言語げんごくら片言かたことになりやすい。また微妙びみょう発音はつおん区別くべつされるようなものもなく、入門にゅうもん初級しょきゅうレベルではまなびやすい言語げんごである。

語順ごじゅん

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Saya makan nasi. - わたしはごはんべます。

  • ぶん語順ごじゅんは、基本きほんてき英語えいごのような S(Saya わたし)- V(makan べる)- O(nasi ごはん) である。ただし日本語にほんごのように「かく」を省略しょうりゃくすることがある。
  • 名詞めいし人称にんしょう代名詞だいめいしにはかくによる変化へんかはない。また、動詞どうしは、主語しゅご人称にんしょうかず時制じせいによって変化へんかしない。

Saya orang Jepang. - わたし日本人にっぽんじんです。

  • 英語えいごのbe動詞どうしにあたるかたりはない。S(Saya わたし)- C(orang Jepang 日本人にっぽんじん)でよい。名詞めいしおよび名詞めいしからなるぶん名詞めいしぶんという。

Saya tamu.tamu saya

  • 修飾しゅうしょく修飾しゅうしょく関係かんけいをあらわす語順ごじゅんは、修飾しゅうしょくされるかたりのち修飾しゅうしょくするかたりく。Saya tamu. は、saya(わたし)+ tamu(きゃく)で「わたしきゃくです」というぶん名詞めいしぶん)、tamu saya は、修飾しゅうしょく+修飾しゅうしょくで「わたしきゃく」という名詞めいし)である。同様どうようorang Jepang は「日本人にっぽんじん」、orang-hutanオランウータン)は、orang(ひと)+ hutan(もり)で「もりひと」を意味いみする。
  • 例外れいがいとして、かずあらわかたりおよびとき経過けいかしめかたりまえく。たとえば dua jam は、dua(基数きすうの 2)+ jam()で「2×どき」すなわち「2あいだ」を意味いみする。これにたいして jam dua は、「2」の意味いみである。

Silakan duduk. - すわってください。

  • 命令めいれいぶんいちれいMinta kopi. (コーヒーをくれ)など。また、Mari kita makan.べましょう)は英語えいごの Let's do - にあたる勧誘かんゆうぶんである。

時制じせい

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インドネシア動詞どうし時制じせいによる語形ごけい変化へんかはない。

  • 現在げんざいあらわさいは、Saya makan nasi dengan teman saya. (わたし友達ともだち食事しょくじします ※完了かんりょう/完了かんりょう曖昧あいまい日常にちじょう習慣しゅうかん要素ようそだい
  • 現在げんざい進行しんこうあらわさいは、Saya sedang makan nasi dengan teman saya. (わたし友達ともだち食事しょくじをしているところです) 
  • 未来みらいあらわさいは、Saya akan makan nasi dengan teman saya. (わたし友達ともだち食事しょくじをする予定よていです)
  • 完了かんりょうあらわさいは、Saya sudah makan nasi.(わたしはもうごはんべてしまいました)
  • 完了かんりょうあらわさいは、Saya belum makan nasi.(わたしはまだごはんべていません)

このほか、過去かこ現在げんざい未来みらいをいいあらわしたいときには、「明日あした besok」、「昨日きのう kemarin」のような時間じかんあらわかたりえ、合理ごうりてき判断はんだんする。

  • Saya makan gado-gado kemarin.わたし昨日きのうガドガドべた)

語形ごけい変化へんか

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印欧語いんおうごによくみられる文法ぶんぽうじょうかずせい区別くべつがないので、意味いみ変化へんかともなわない語形ごけい変化へんかはない。

意味いみ変化へんかともな語形ごけい変化へんかは、もっぱら接頭せっとう接尾せつびによる。原則げんそくとして語幹ごかん変化へんかしない。たとえば、語幹ごかん動詞どうし makanべる)は、makananもの)、pemakanべるひと)、minumむ)は、minumanもの)、peminumひと)などのように派生はせいつくる。

一般いっぱんに、インドネシアにおけるかたり形態素けいたいそおおきく以下いかの3つにけることができる。[4]

れい: menggetar(接頭せっとう me + もと getar){振動しんどうする} getaran(もと getar + 接尾せつび an){振動しんどう} gemetar(挿入そうにゅう em + もと getar){ふるえる}

  • 単語たんごかえしでできたかたり(畳語じょうご)

1. もとだけのかえれい: gunung-gunung(もと gunung){山々やまやま} 2. もとかえしに接辞せつじ付加ふかする れい: keputih-putihan(接頭せっとう ke, もと putih, 接尾せつび an){しろっぽい} 3. もと子音しいんまた母音ぼいん変化へんかする れい: gerak-gerik(もと gerak){仕様しよう/うごき}

  • 合成ごうせい

れい: makan pagi(makan={べる}, pagi={あさ}){朝食ちょうしょく


語形ごけい変化へんかは、かなら規則きそくてきである。代表だいひょうてき語形ごけい変化へんかとして、命令めいれいぶん以外いがいぶんで、動詞どうし他動詞たどうしとして目的もくてき明確めいかくしめすときには語頭ごとうme-ける。このとき、語幹ごかん最初さいしょおとによって、me-men-meng- になったりあいだはさまれた子音しいん鼻音びおんしたりする規則きそくてき変化へんかがある。また、人称にんしょう代名詞だいめいし前後ぜんご接頭せっとうやめ接尾せつびとして付着ふちゃくすることがある(基本きほんてき法則ほうそくとしてmengの場合ばあい接頭せっとう母音ぼいんもしくはkではじまる場合ばあい、menの場合ばあい接頭せっとうがtではじまる場合ばあい、memの場合ばあい接頭せっとうがpではじまる場合ばあい、そのはmeになるとかんがえるとおぼえやすい)。

このように、語幹ごかん特定とくてい接頭せっとういたとき、規則きそくてき語幹ごかん語頭ごとう子音しいんはな母音ぼいんすることがある。また、口語こうごでは、接頭せっとういて語幹ごかん語頭ごとう子音しいんはな母音ぼいんしたのち接頭せっとう部分ぶぶん省略しょうりゃくされ、あたかも語頭ごとう変化へんかしたかのような変化へんかをする場合ばあいはある。

かたり

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人称にんしょう代名詞だいめいし

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人称にんしょう代名詞だいめいしは、英語えいごなどのようなかく変化へんかはなく、また日本語にほんごのようにかく助詞じょし必要ひつようともしない。

  • saya(サヤ) - わたし (正式せいしき)
  • aku(アク) - ぼくおれ (日常にちじょうよう)
  • anda(アンダ) - あなた(正書法せいしょほうではAは大文字おおもじにすることになっているが小文字こもじもちいられることおおい)

※ andaは丁寧ていねい表現ひょうげんではあるが相手あいてとの立場たちば考慮こうりょしていないため会話かいわでは使つかわれないことがおおい。おおくは名前なまえ目上めうえだと敬称けいしょうき)でぶか、性別せいべつ年齢ねんれいかんがえて自分じぶん家族かぞくえて場合ばあいおおい。(れい 自分じぶん父親ちちおや年齢ねんれいちか男性だんせいたいしたしみや尊敬そんけいめて bapak、pakなど)

  • kamu (カム), Kau (カウ) - きみ、おまえ (日常にちじょうよう)
  • dia(ディア) - かれ彼女かのじょせい区別くべつなし)
  • kita(キタ), kami(カミ) - わたしたち( kita は話者わしゃ相手あいてふく包括ほうかつがた、kami は相手あいてふくまない除外じょがいがた、という区別くべつがある)
  • kalian(カリヤン) - あなたたち
  • mereka(ムレカ) - かれら、彼女かのじょ

動詞どうし

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  • makan(マカン) - べる
  • minum(ミヌム) -
  • minta(ミンタ) - しい
  • mau(マウ) - したい
    • Saya mau minum kopi. - わたしはコーヒーがみたい。

名詞めいし

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  • jalan(ジャラン) - みち
  • Jepang(ジュパン) - 日本にっぽん
  • bahasa(バハサ) - 言語げんご、ことば
    • bahasa Jepang(バハサ ジュパン) - 日本語にほんご
  • orang(オラン) - ひと
    • orang Jepang(オラン ジュパン) - 日本人にっぽんじん
    • orang utan (オラン ウタン) - オランウータン(もりひと
  • nasi(ナシ) - ごはん
  • kopi(コピ) - コーヒー

畳語じょうご

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日本語にほんごにもよくられる、おなおんかえかたり畳語じょうご)がある。かたりかたりあいだハイフンれる。名詞めいし複数ふくすうがたしめほかに、「多様たよう」や「相互そうご」、「反復はんぷく」、「つよし」などをあらわす。くだけた表記ひょうきではかえさず語尾ごびに「2」をけて省略しょうりゃくすることがある。(れい sedikit-sedikit → sedikit2)

  • negara (ヌガラ) - くに → negara-negara - 国々くにぐに諸国しょこく、いろいろなくに
  • orang - ひと → orang-orang - 人々ひとびと、いろいろなひと
  • sedikit - すこし → sedikit-sedikit - すこしずつ
  • sama - おなじ → sama-sama - おたがいさま、ご一緒いっしょに、どういたしまして
  • kira-kira(キラキラ) およそ、だいたい
  • abu-abu(アブアブ) 灰色はいいろ
  • laki-laki(ラキラキ) おとこ
  • pura-pura(プラプラ) ~のふりをする
  • gara-gara(ガラガラ) ~のせいで
  • kura-kura(クラクラ) かめ
  • kanak-kanak(カナカナ) 幼児ようじ
  • lumba-lumba(ルンバルンバ) イルカ
  • sehari-hari(スハリハリ) 日常にちじょう
  • pertama-tama(プルタマタマ) はじめに
  • kapan-kapan(カパンカパン) またいつか
  • kadang-kadang(カダンカダン)

略語りゃくご(singkatan)

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  • TK=taman kanak-kanak 幼稚園ようちえん
  • SD=sekolah dasar 小学校しょうがっこう
  • SLTP=sekolah lanjutan tingkat pertama 中学校ちゅうがっこう
  • SMP=sekolah menengah pertama 中学校ちゅうがっこう
  • SMU=sekolah menengah umum 高等こうとう学校がっこう
  • SMA=sekolah menengah atas 高校こうこう学校がっこう
  • KTP=kartu tanda penduduk 住民じゅうみん登録とうろくしょう
  • SIM=surat ijin mengemudi 運転うんてん免許めんきょしょう
  • wartel(ワルテル)=warung telekomunikasi 公衆こうしゅう電話でんわしょ インターネットカフェ
  • sinetron(スィネトゥロン)=sinema elektronik テレビドラマ
  • sembako(スンバコ)=sembilan bahan pokok 9だい生活せいかつ必需ひつじゅひん
  • KKN=korupsi kolusi nepotisme 汚職おしょく癒着ゆちゃく縁故えんこ主義しゅぎ
  • narkoba(ナルコバ)=narkotik dan obat-obatan 麻薬まやく危険きけん薬物やくぶつ
  • LSM=lembaga swadaya masyarakat 市民しみん団体だんたい(NGO)
  • satpam(サッパム)=satuan pengamanan 警備けいびいん
  • DPR=dewan perwakilan rakyat 国会こっかい

数字すうじ語順ごじゅんは、11-19の例外れいがいをのぞけば、日本語にほんごおなじくひだりけたからみぎけたへ、けた名前なまえはさみながらんでいく。ただし、3けたごと。3けたごとにピリオド (.) をえて表記ひょうきすることもある。小数点しょうすうてんコンマ (,) であらわす。

  • 0 - kosong(コソン),nol(ノル)
  • 1 - satu(サトゥ)
  • 2 - dua(ドゥア)
  • 3 - tiga(ティガ)
  • 4 - empat(ウンパッ)
  • 5 - lima(リマ)
  • 6 - enam(ウナム)
  • 7 - tujuh(トゥジュ)
  • 8 - delapan(デゥラパン)
  • 9 - sembilan(スンビラン)
  • 10 - sepuluh(スプル) < se=1, puluh= ×10 の意味いみ
  • 11 - sebelas(スブラス) < se=1, belas= +10
  • 12 - dua belas(ドゥアブラス) < dua=2, belas= +10
  • 20 - dua puluh(ドゥアプル) < dua=2, puluh= ×10
  • 21 - dua puluh satu(ドゥアプル サトゥ)
  • 30 - tiga puluh(ティガプル) < tiga=3, puluh= ×10
  • 100 - seratus(スラトゥス) < se=1, ratus= ×100
  • 200 - dua ratus(ドゥア ラトゥス)
  • 300 - tiga ratus(ティガ ラトゥス)
  • 1000 - seribu(スリブ) < se=1, ribu= ×1000
  • 2000 - dua ribu(ドゥア リブ)
  • 10000 - sepuluh ribu(スプル リブ)
  • 100000 - seratus ribu(スラトゥス リブ)
  • 1000000 - satu juta(サトゥジュタ)
  • 1000000000 - satu miliar(サトゥ ミリアル)
  • 0,12 - kosong koma satu dua(コソン コマ サトゥ ドゥア),nol koma dua belas(ノルコマデゥアブラス)

表現ひょうげん

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あいさつ

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  • Halo(ハロー)、Hai(ハイ)- 気軽きがるなあいさつ、びかけ 
  • Selamat pagi(スラマッ・パギ)- おはようございます
  • Selamat siang(スラマッ・スィアン)- こんにちは(にちちゅう挨拶あいさつ
  • Selamat sore(スラマッ・ソレ)- こんにちは、こんばんは(夕方ゆうがた挨拶あいさつ
  • Selamat malam(スラマッ・マラ)- こんばんは、おやすみなさい(など、よる挨拶あいさつ
  • Selamat tidur(スラマッ・ティドゥル)- おやすみなさい
  • Apa kabar?(アパ・カバル)- ご機嫌きげんいかがですか?お元気げんきですか?
  • Baik(バイッ)- 元気げんきです

その

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  • Senang bertemu dengan anda - はじめまして(あなたにおいできてうれしいです)andaは必要ひつようおうよう変更へんこう
  • Nama saya ~ (ナマ・サヤ・~)- わたし名前なまえは~です。
  • Salam kenal(サラム・クナル)- はじめまして;よろしくおねがいします(言葉ことばとして;略語りゃくごに「Salken」がある)
  • Selamat datang(スラマッ・ダタン)- ようこそ
  • Terima kasih(トゥリマ・カシー)- ありがとう
    • Sama-sama(サマ・サマ)- どういたしまして(Terima kasihにたいして)
  • Selamat jalan(スラマッ・ジャラン)- (ひとたいして)さようなら(当分とうぶんのあいだえないわかれにもちいる)
  • Selamat tinggal(スラマッ・ティンガル)- (まるひとたいして)さようなら(当分とうぶんのあいだえないわかれにもちいる)
  • Sampai jumpa lagi(サンパイ・ジュンパ・ラギ)-ではまたいましょう、さようなら
  • Maaf(マアフ) - すみません、ごめんなさい
    • Tidak apa-apa(ティダ・アパアパ) - かまいません、大丈夫だいじょうぶです
  • Hati-hati (ハティハティ) - おをつけて

辞書じしょ

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現在げんざい比較的ひかくてき入手にゅうしゅしやすい代表だいひょうてき辞書じしょとしては以下いかとおり。

なお、戦前せんぜん南方なんぽう研究けんきゅうしゃなどのあいだでは、今日きょうのインドネシア出自しゅつじおなじくするマレーうまらい)の辞書じしょひろ利用りようされていた。それらの日本語にほんご対訳たいやく辞書じしょ代表だいひょうてきなものは以下いかとおり。

  • 越智おちゆううま辞典じてん』、南洋なんよう協会きょうかい台湾たいわん支部しぶ台湾たいわん総督そうとくうち)、大正たいしょう12ねん(1923ねん).
  • 宮武みやたけ正道せいどう日馬くさましょう辞典じてん』、岡崎屋おかざきや書店しょてん昭和しょうわ13ねん(1938ねん).
  • 平岡ひらおかうるうさん、ハヂー・ビン・ウォンチ(共著きょうちょ)『うまらい - 日本語にほんご字典じてん』、南洋なんよう協会きょうかい台湾たいわん支部しぶ台湾たいわん総督そうとく府内ふない)、昭和しょうわ15ねん(1940ねん). 著者ちょしゃ一人ひとりハヂー・ビン・ウォンチ(Bachee bin Wanchik)はマラヤ(当時とうじ)出身しゅっしんのマレーじんである。
  • 藤野ふじのまもる模範もはん辞典じてん』、花屋はなや商会しょうかいシンガポール)、 昭和しょうわ16ねん(1941ねん).
  • 武富たけとみ正一しょういちうまらいだい辞典じてん』、旺文社おうぶんしゃ昭和しょうわ17ねん(1942ねん).ほん辞典じてんには机上きじょうばん縮刷しゅくさつばんの2種類しゅるいがある。
  • 岡本おかもと泰雄やすおへん東亜とうあ辞典じてん』、昭南しょうなん本願寺ほんがんじ日本語にほんごじゅく(シンガポール)、昭和しょうわ18ねん(1943ねん)(皇紀こうき2603ねん).
  • 統治とうちがくめいへん標準ひょうじゅん らいだい辞典じてん』、博文ひろぶみかん昭和しょうわ18ねん(1943ねん).
  • 上原うえはらさとしぞう日馬くさましん辞典じてん』、はれみなみしゃ昭和しょうわ19ねん(1944ねん).
  • 佐藤さとう栄三郎えいさぶろう 『インドネシヤ最新さいしんらい辞典じてん』、弘文社こうぶんしゃ昭和しょうわ19ねん(1944ねん).

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 現在げんざいではマレーシアとの協議きょうぎにより正書法せいしょほうマレーシア(のラテン文字もじ表記ひょうき)とほぼ共通きょうつうである。
  2. ^ 現行げんこうの u, y, c, j, sy, ny, kh のかわりに oe, j, tj, dj, sj, nj, ch をもちいるものであった。
  3. ^ 現在げんざいではアラブけい文字もじジャウィ:Jawi)は、特別とくべつ場合ばあいのぞいて一般いっぱんてきには使つかわない。イスラム伝来でんらい以前いぜんデーヴァナーガリー文字もじから派生はせいした文字もじ使つかわれていたという。
  4. ^ 自費じひ出版しゅっぱん形式けいしき書店しょてんでは販売はんばいされない。
  5. ^ 2002ねん(だい1はん、181ぺーじもと8426派生はせい5560)、2003ねん(だい1.1はん、233ぺーじもと10070派生はせい7045)、2005ねん(だい1.2はん、281ぺーじもと11480派生はせい8666)、2008ねん(だい1.3はん、338ぺーじもと13004派生はせい9928)をて、最新さいしんばんは2013ねん(だい1.4はん、383ぺーじもと14176派生はせい11006)となる。

出典しゅってん

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  1. ^ えいつもるあきら『インドネシア民族みんぞく意識いしき形成けいせい』、東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱんかい、1980ねん、254ぺーじ以下いか参照さんしょう
  2. ^ 岩崎いわさき真哉しんや類別るいべつ言語げんご類別るいべつ言語げんごかんするいち考察こうさつ: 英語えいごとインドネシアれいに」、『国際こくさい研究けんきゅう論叢ろんそう』28かん3ごう、2014ねん、2ぺーじ以下いか参照さんしょう
  3. ^ 白石しらいしたかし新版しんぱんインドネシア』、NTT出版しゅっぱん、1996ねんだい1しょう参照さんしょう
  4. ^ 田中たなか穂積ほづみ「LangLABじょうでのインドネシア文法ぶんぽう試作しさく」、『全国ぜんこく大会たいかい講演こうえんろん文集ぶんしゅうだい33かい(パターン処理しょりおよび人工じんこう知能ちのう)、1986ねん、1433ぺーじ参照さんしょう
  5. ^ 最新さいしんインドネシアしょう辞典じてん定番ていばんおすすめ辞書じしょ魅力みりょく徹底てってい解剖かいぼう”. 2023ねん6がつ21にち閲覧えつらん
  6. ^ がつにインドネシア辞典じてん発刊はっかん 舟田ふなだ教授きょうじゅら 学習がくしゅうからビジネスまで幅広はばひろ対応たいおう”. 毎日新聞まいにちしんぶん (2018ねん3がつ30にち). 2023ねん6がつ21にち閲覧えつらん
  7. ^ “「言葉ことばものだから」80さい、8ねんかけてインドネシア辞典じてん出版しゅっぱん. 朝日新聞あさひしんぶん. (2023ねん5がつ22にち). https://www.asahi.com/sp/articles/ASR5P72QLR5KPIHB00P.html 2023ねん6がつ20日はつか閲覧えつらん 

関連かんれん項目こうもく

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参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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