(Translated by https://www.hiragana.jp/)
ポルシェ・カレラGT - Wikipedia コンテンツにスキップ

ポルシェ・カレラGT

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ポルシェ・カレラGT
V10エンジン
概要がいよう
販売はんばい期間きかん 2003ねん-2006ねん
ボディ
乗車じょうしゃ定員ていいん 2めい
ボディタイプ 2ドア オープン
駆動くどう方式ほうしき MR
パワートレイン
エンジン 5,733cc Vがた10気筒きとう DOHC
40バルブ
最高さいこう出力しゅつりょく 612PS/8,000rpm
最大さいだいトルク 60.2kgm/5,750rpm
変速へんそく 6そくMT
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2,730mm
全長ぜんちょう 4,631mm
全幅ぜんぷく 1,921mm
ぜんこう 1,166mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 1,380kg
その
最高さいこう速度そくど 330km/h以上いじょう
0km→100km加速かそく 3.8びょう
テンプレートを表示ひょうじ

カレラGTCarrera GT )は、ポルシェスーパーカーである。製品せいひんコードは980。

V10エンジン

概要がいよう

[編集へんしゅう]

20世紀せいき末期まっきから21世紀せいきにかけてのスーパーカーのメインストリームである、だい排気はいきりょうにしてハイパワーな気筒きとうエンジン、オールカーボンファイバー成型せいけいされたボディまたはシャシー、レーシングカーにじゅんじたエンジニアリング、それに相反あいはんするラグジュアリーな快適かいてき性能せいのうなどを製作せいさくされた。2003ねん発売はつばい

しかしその源流げんりゅうは、ル・マン24あいだレースなどの耐久たいきゅうレースの主役しゅやくメルセデス・ベンツ・CLK-GTR日産にっさん・R390などのGTクラスからプロトタイプカークラスへ移行いこうしたことにはしはっしている。ポルシェもそうしたなみ翻弄ほんろうされた当事とうじしゃひとつで、カレラGT開発かいはつ根幹こんかんには、次期じきGTクラスレーシングカーとして開発かいはつされていたものをせずして転用てんようできる機会きかいめぐまれたことで計画けいかく加速かそくしたことがげられる。

アメリカの俳優はいゆうポール・ウォーカー事故死じこししたくるまでもあるが、ポール・ウォーカーの家族かぞくくるま安全あんぜんせい問題もんだいがあったとしてポルシェをうったえている。これにたいしてポルシェがわ事故じここしたのは危険きけん走行そうこうによるものと反論はんろんしている(事故じこ発生はっせい現場げんば制限せいげん速度そくどばい以上いじょう速度そくどしていたことが検証けんしょうあきらかになっている)。一方いっぽう中谷なかたに明彦あきひこによると、カレラGTは運転うんてんむずかしくコントロールの自由じゆうひくくるまであるとされている[1]黒澤くろさわ元治もとはるもスペックに期待きたいしてカレラGTを予約よやく購入こうにゅうしたがすぐに売却ばいきゃくしている。

2019ねん米国べいこくのコレクターの依頼いらいにより、ポルシェのクラシックモデル部門ぶもん「ポルシェ・クラシック」がフルレストアした車両しゃりょう完成かんせいしたことが発表はっぴょうされており、オーバーホールやパーツるい交換こうかん修繕しゅうぜん以外いがいにも、ボディカラーが発売はつばい当時とうじのカレラGTに設定せっていされていなかった「オークグリーンメタリック」に変更へんこうされるなど、レストアだけでなく同時どうじにカスタマイズもおこなわれている[2]

機構きこう・スタイル

[編集へんしゅう]

カレラGTのボディ構造こうぞうモノコック構造こうぞうではなく、キャビンであるカーボンファイバーせいのタブに、エンジンサスペンション支持しじするかごじょうのサブフレームを連結れんけつする、やや特異とくいなエンジニアリングが展開てんかいされている。とくにサブフレームは上下じょうげ2ピースでエンジンをつつむようにしてマウントし、エンジンをろしての整備せいび可能かのうとするため、うえのピースはボルトをはずすことで簡単かんたんはずれる構造こうぞうになっている。

ボディパネルもすべてカーボンファイバーせいで、外部がいぶからの応力おうりょくすべてシャシーでめるよう設計せっけいされており、ボディパネルにかかる応力おうりょく最小限さいしょうげんめられている。これによってタルガトップスタイルを実現じつげんしている。シャシーの構造こうぞうぶつ一部いちぶのぞきオールカーボンにしていることはおおきく、だい排気はいきりょうエンジンを背負せおいながら車両しゃりょう重量じゅうりょうは1,380kgである。

サスペンションは前後ぜんごともダブルウィッシュボーンしきで、インボードにマウントされたショックアブソーバーとサスペンションアームとはプッシュロッドでつながっている。

ブレーキもポルシェの最先端さいせんたん技術ぎじゅつ投入とうにゅうされ、こう剛性ごうせいのモノブロックキャリパーにPCCB(ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ)としょうするカーボンセラミックふくあい素材そざいのディスクが組合くみあいわされている。このディスク素材そざいはレーシングカーにも使用しようされており、18kgとスチールせいくらべて圧倒的あっとうてき軽量けいりょうである。

エンジンはドライサンプ方式ほうしきにより潤滑じゅんかつされ、Vがた10気筒きとう、ボアφふぁい98mm×ストローク76mmで5,733cc、圧縮あっしゅく12.0で612PS/8,000rpm、60.2kgm/5,750rpm。これだけの性能せいのうちながらエンジン単体たんたい重量じゅうりょうは200kgじゃくめている。レイアウトの自由じゆうたかめるため、バンクかくはVがた10気筒きとう等間隔とうかんかく燃焼ねんしょう理想りそうとされる72でなく68設定せっていしている。

トランスミッションは6そくMTφふぁい169mmとちょう小径しょうけいクラッチは、ブレーキと同様どうようのカーボンセラミックふくあい素材そざい使用しようしたPCCC(ポルシェ・セラミックコンポジット・クラッチ)で、慣性かんせい重量じゅうりょうひくさといたクラッチ特有とくゆう唐突とうとつつながる特性とくせいがあいまって、非常ひじょうあつかいづらいとひょうされる。対抗たいこうであるフェラーリ・エンツォフェラーリセミATによるシフト機構きこうで、クラッチペダルの存在そんざいすことでドライビングをイージーにしているてんとは、おおきくアプローチがことなる。

販売はんばい価格かかくやく5,000まんえんで、世界せかい限定げんてい1,500だい生産せいさんされる予定よていだったが、1,270だい生産せいさん終了しゅうりょうした。

注釈ちゅうしゃく出典しゅってん

[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく

[編集へんしゅう]