(Translated by https://www.hiragana.jp/)
レオポルト2世 (神聖ローマ皇帝) - Wikipedia コンテンツにスキップ

レオポルト2せい (神聖しんせいローマ皇帝こうてい)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
レオポルト2せい
Leopold II
神聖しんせいローマ皇帝こうてい
レオポルト2せい
在位ざいい 1790ねん9月30にち - 1792ねん3月1にち
戴冠たいかんしき 1790ねん10月9にち
べつごう ハンガリー国王こくおう
ボヘミア国王こくおう
クロアチア国王こくおう
スラヴォニア国王こくおう
ガリツィア・ロドメリア国王こくおう
トスカーナ大公たいこう
オーストリア大公たいこう
クラインこう
ミラノこう
ブルゴーニュこう
ブラバントこう
リンブルフこう
ルクセンブルクこう
ナミュール辺境へんきょうはく
チロルはく
フランドルはく
エノーはく

ぜん Peter Leopold Joseph Anton Joachim Pius Gotthard von Habsburg-Lothringen
ペーター・レオポルト・ヨーゼフ・アントン・ヨアヒム・ピウス・ゴットハルト・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン
出生しゅっしょう 1747ねん5月5にち
神聖ローマ帝国の旗 かみきよしマ帝国まていこく
オーストリアの旗 オーストリア大公たいこうこく ウィーン
死去しきょ (1792-03-01) 1792ねん3月1にち(44さいぼつ
神聖ローマ帝国の旗 かみきよしマ帝国まていこく
オーストリアの旗 オーストリア大公たいこうこく ウィーン
埋葬まいそう 神聖ローマ帝国の旗 かみきよしマ帝国まていこく
オーストリアの旗 オーストリア大公たいこうこく ウィーン
カプツィーナー納骨のうこつどう
配偶はいぐうしゃ マリア・ルドヴィカ・フォン・シュパーニエン
子女しじょ マリア・テレジア
フランツ2せい
フェルディナンド3せい
カール
ヨーゼフ・アントン
マリア・クレメンティーネ
ヨハン
ライナー
ルドルフ・ヨハネス
家名かめい ハプスブルク=ロートリンゲン
王朝おうちょう ハプスブルク=ロートリンゲンあさ
父親ちちおや フランツ1せい
母親ははおや マリア・テレジア
宗教しゅうきょう キリスト教きりすときょうカトリック教会きょうかい
サイン
テンプレートを表示ひょうじ

レオポルト2せいドイツLeopold II, 1747ねん5月5にち - 1792ねん3月1にち)は、神聖しんせいローマ皇帝こうてい在位ざいい1790ねん - 1792ねん)。皇帝こうてい即位そくいする以前いぜんトスカーナ大公たいこうレオポルド1せい在位ざいい1765ねん - 1790ねん)だった。ぜんはペーター・レオポルト・ヨーゼフ・アントン・ヨアヒム・ピウス・ゴットハルト・フォン・ハプスブルク=ロートリンゲン(ドイツPeter Leopold Joseph Anton Joachim Pius Gotthard von Habsburg-Lothringen)。

オーストリアおんな大公たいこうマリア・テレジアとそのおっと神聖しんせいローマ皇帝こうていフランツ1せいで、先帝せんていヨーゼフ2せいおとうとみじか統治とうちにもかかわらず、外交がいこう史家しかポール・シュローダーかれを「王冠おうかん着用ちゃくようしたもっと機敏きびん賢明けんめい君主くんしゅ一人ひとり」と絶賛ぜっさんした[1]

生涯しょうがい[編集へんしゅう]

トスカーナ大公たいこう時代じだい[編集へんしゅう]

1765ねんちちフランツ1せい死去しきょしたさい皇帝こうてい長兄ちょうけいヨーゼフ2せい継承けいしょうした。一方いっぽうトスカーナ大公たいこうこくはフランツを大公たいこうとしていたが帝国ていこく領域りょういきふくまれず、またハプスブルクりょうとは独立どくりつして統治とうちすることになっており、ヨーゼフとはべつ継嗣けいしてていた。もと次兄じけいカール・ヨーゼフ継承けいしょうする予定よていであったが、4ねんまえ1761ねん早世そうせいしたため、わってレオポルトが大公たいこう継承けいしょうした。

1770ねんははマリア・テレジア摂政せっしょうわると、レオポルトはトスカーナにおいて啓蒙けいもうてき改革かいかくおこなった。チェーザレ・ベッカリーアの『犯罪はんざい刑罰けいばつ』の死刑しけい廃止はいしろん影響えいきょうけ、1769ねん死刑しけい執行しっこう停止ていしし、1786ねんにはヨーロッパのくにとしてはじめて死刑しけい完全かんぜん廃止はいしした。

トスカーナ大公たいこうこく陸軍りくぐんたず、海軍かいぐんメディチ時代じだい以来いらいちいさいぐんしかなかったが、レオポルトはそれをさらに縮小しゅくしょうし、その余剰よじょうきん税率ぜいりつ低減ていげん財源ざいげんとした。には憲法けんぽう起草きそうめいじたり(革新かくしんてきすぎたため最終さいしゅうてきには施行しこうできなかった)、種痘しゅとう制度せいどしたり、1774ねん精神せいしん障害しょうがいしゃ病院びょういんれるほう制定せいていしたりした。

1790ねんあにヨーゼフ2せい死去しきょするが嗣子ししがなかったため、レオポルトが帝位ていいいだ。そのさい長男ちょうなんフランツ帝位ていい継承けいしょうしゃとしトスカーナ大公たいこう次男じなんフェルディナンド3せいがせた。

トスカーナ大公たいこう時代じだい

帝位ていい継承けいしょうのレオポルトの統治とうち期間きかんはわずかであったが、トスカーナ大公たいこうとしての在位ざいいは25ねんおよんだ。

帝位ていい継承けいしょう[編集へんしゅう]

レオポルト2せい自身じしん進歩しんぽてき思想しそうぬしであったが、あに強引ごういん改革かいかくによってこされた混乱こんらんおさめるため、皇帝こうてい即位そくい農奴のうどせい廃止はいしれい撤回てっかい賦役ふえき復活ふっかつなどの反動はんどう政策せいさくおこなった。一方いっぽう質素しっそ生活せいかつこのみ、ちちからいだ遺産いさん増殖ぞうしょくさせることにも成功せいこうした。

げき作家さっかダ・ポンテ国外こくがい追放ついほう、レオポルト2せい戴冠たいかんしきのために『皇帝こうていティートの慈悲じひ』も作曲さっきょくした作曲さっきょくモーツァルトサリエリ冷遇れいぐうするなどしたため、基本きほんてき音楽おんがく演劇えんげきへの理解りかいすくないとわれるが、一方いっぽうチマローザをトスカーナ大公たいこう時代じだいからって、ロシアからの帰還きかんって楽長がくちょうてきしょくあたえ、名作めいさく秘密ひみつ結婚けっこん作曲さっきょく契機けいきあたえた。

レオポルト治世ちせいかみきよしマ帝国まていこく東西とうざいからの脅威きょういにさらされていた。ロシア皇帝こうてい エカチェリーナ2せいはオーストリアとプロイセンに革命かくめいちゅうのフランスと戦争せんそうをさせるよう仕向しむけ、そのあいだポーランドオスマン帝国ていこく侵略しんりゃくしようとし、フランス革命かくめいするおそれもあった。これにたいし、レオポルトはイギリスとの同盟どうめい交渉こうしょうでロシアとフランスを牽制けんせいし、イギリスにたいしては「同盟どうめい拒否きょひされた場合ばあいはフランスにみなみネーデルラント割譲かつじょうする」と足元あしもとられないようおどした。イギリスの支持しじられるとると、今度こんどはそれを外交がいこうカードとして使つかい、プロイセンにレオポルトのハンガリーおう即位そくい同意どういさせる。さらにおう戦争せんそう停戦ていせん協定きょうていむすばれひがし国境こっきょう安定あんていすると、ぐんブラバント革命かくめい鎮圧ちんあつ投入とうにゅうした。

1791ねん外交がいこう関係かんけいでの緊張きんちょうつづいた。フランスヴァレンヌ逃亡とうぼう事件じけんこり、いもうとマリー・アントワネット夫妻ふさい危惧きぐしたレオポルト2せいは、脱出だっしゅつ成功せいこうした国王こくおうルイ16せいおとうとアルトワはくのフランス国王こくおう シャルル10せい)をかいしてプロイセン国王こくおう フリードリヒ・ヴィルヘルム2せいともピルニッツ宣言せんげん発表はっぴょう。これはフランスじん激憤げきふんさせフランス革命かくめい戦争せんそうこすことになった。一方いっぽうオスマン帝国ていこくとはシストヴァ条約じょうやく締結ていけつし、おう戦争せんそう終結しゅうけつさせた。

在位ざいいわずか2ねん死去しきょし、帝位ていい長男ちょうなんフランツ継承けいしょうフランツ2せいとして即位そくいした。

子女しじょ[編集へんしゅう]

あにヨーゼフとレオポルト(ひだり

皇后こうごうマリア・ルドヴィカ(スペイン国王こくおう カルロス3せいむすめ)とのあいだに、16にんをもうけた。

愛人あいじんとのあいだにも何人なんにんがある。

人物じんぶつ[編集へんしゅう]

  • つまマリア・ルドヴィカは豪華ごうかなスペイン王家おうけからとついだが、やがて質素しっそなレオポルトのらしに順応じゅんのうしていった。夫婦ふうふなかはおおむね円満えんまんであったが、レオポルトは途中とちゅうからおどのリディア・ライモンディを寵愛ちょうあいするようになる。しかしルドヴィカはリディアにも親切しんせつで、2人ふたりなかおだやかなものであったという。とうのレオポルトは1779ねんごろまでは、つまたいして完全かんぜんまことくしていたと主張しゅちょうしている。
  • あにヨーゼフ2せい男児だんじがいなかったため、レオポルトに男児だんじのフランツ2せい)が誕生たんじょうしたさいははマリア・テレジアは驚喜きょうき乱舞らんぶし、ブルク劇場げきじょうみ「うちのポルドル(レオポルトの愛称あいしょう)におとこまれたのよ!」とさけんだ。悲劇ひげき上演じょうえんちゅうであったが、芝居しばい完全かんぜん中断ちゅうだんし、歓喜かんきうずになったという。

脚註きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ The Transformation of European Politics, 1763–1848 (Oxford, Clarendon Press, 1994), p. 64.

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]

ウィキメディア・コモンズには、レオポルト2せい (神聖しんせいローマ皇帝こうてい)かんするカテゴリがあります。

爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
神聖しんせいローマ皇帝こうてい
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランツ2せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨージェフ2せい
ハンガリー国王こくおう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フェレンツ1せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨゼフ2せい
ボヘミア国王こくおう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランティシェク1せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
オーストリア大公たいこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランツ2せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
クラインこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランツ2せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
チロルはく
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランツ1せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
ミラノこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランチェスコ3せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
フランチェスコ2せい
トスカーナ大公たいこう
1765ねん - 1790ねん
次代じだい
フェルディナンド3せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ジョゼフ
ブルゴーニュこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランソワ2せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ジョゼフ
ブラバントこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランソワ1せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ジョゼフ
リンブルフこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランソワ
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ
ルクセンブルクこう
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
フランツ2せい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
フランドルはく
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
空位くうい
爵位しゃくい家督かとく
先代せんだい
ヨーゼフ2せい
エノーはく
1790ねん - 1792ねん
次代じだい
空位くうい