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余市岳よいちだけ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
余市岳よいちだけ
標高ひょうこう 1,488 m
所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
北海道ほっかいどう札幌さっぽろみなみ定山渓じょうざんけい
余市よいちぐん赤井川あかいかわむら
位置いち 北緯ほくい431ふん58びょう 東経とうけい1411ふん10びょう / 北緯ほくい43.03278 東経とうけい141.01944 / 43.03278; 141.01944座標ざひょう: 北緯ほくい431ふん58びょう 東経とうけい1411ふん10びょう / 北緯ほくい43.03278 東経とうけい141.01944 / 43.03278; 141.01944
余市岳の位置(札幌市内)
余市岳
余市岳よいちだけ
余市岳よいちだけ (札幌さっぽろ)
余市岳の位置(北海道内)
余市岳
余市岳よいちだけ
余市岳よいちだけ (北海道ほっかいどう)
余市岳の位置(日本内)
余市岳
余市岳よいちだけ
余市岳よいちだけ (日本にっぽん)
プロジェクト やま
テンプレートを表示ひょうじ

余市岳よいちだけ(よいちだけ)は、北海道ほっかいどう余市よいちぐん赤井川あかいかわむら札幌さっぽろみなみ定山渓じょうざんけいとにまたがるやま近隣きんりん朝里岳あさりだけ白井しらいたけしわせて「余市よいちさんやま」としょうされる[1]

標高ひょうこうは1488メートルで、札幌さっぽろ最高峰さいこうほうにあたる[2]みちみなみ全体ぜんたいまで見渡みわたしても、羊蹄山ようていざん狩場山かりばやまぐ3番目ばんめ高峰こうほうである[1]

名称めいしょうについて[編集へんしゅう]

山名やまなは、余市川よいちがわ源流げんりゅうがあることに由来ゆらいする[3]

山田やまだ秀三しゅうぞうは「余市よいち」の語源ごげんとして、アイヌユオヲチ温泉おんせんのあるところ)やイオチへびおおくいるところ)をげている[2]

地形ちけい地質ちしつ[編集へんしゅう]

余市岳よいちだけだいよん更新こうしん活動かつどうしたとかんがえられる火山かざんのひとつである[4]やまたい形成けいせいした火山かざんは、朝里岳あさりだけ火山かざんよりもあたらしいものであるらしく、標高ひょうこう1000メートル以上いじょう分布ぶんぷしている[2]。また下位かいには、ねつすい変質へんしつけた安山岩あんざんがんひろがっている[2]

朝里岳あさりだけからはひろ山頂さんちょうなる斜面しゃめんつづいているが、余市岳よいちだけちかくで東側ひがしがわおおきく滑落すべりおちしたため、はば150メートル以下いかまでせばまっている[2]

余市岳よいちだけは、赤井川あかいかわむらがわながれる余市川よいちがわと、札幌さっぽろがわへとながれる右股川みぎまたかわ分水嶺ぶんすいれいをなしている[2]右股川みぎまたかわ周辺しゅうへんには、すべりで形成けいせいされたぬま湿地しっちられる[2]

登山とざんルート[編集へんしゅう]

登山とざん自体じたい目的もくてきとしてのぼられた北海道ほっかいどうやまとしては初期しょきぞくしており、1920ねん大正たいしょう9ねん)、スキー登山とざんによって登頂とうちょうされた[5]当時とうじ北面ほくめん赤井川あかいかわむらがわからのぼられていたという[6]

1927ねん昭和しょうわ2ねん)にヘルヴェチア・ヒュッテ建設けんせつされると、余市よいちさんやまたいするベースとして機能きのうするようになったが、そうじて余市岳よいちだけおとずれるものすくなく、札幌さっぽろ近郊きんこうしずかなやまいきとしてのこされていた[6]

しかし1980年代ねんだいになると周辺しゅうへん開発かいはつ急速きゅうそくすす[7]キロロリゾート完成かんせいによって、余市岳よいちだけ環境かんきょうおおきく様変さまがわりすることになった。

ゴンドラコース[編集へんしゅう]

キロロの朝里岳あさりだけパノラマゴンドラが運行うんこうされている時季じきかぎるが、ゴンドラ山頂さんちょうえき標高ひょうこう1185メートルから登山とざん開始かいしすることができる[8]

えき正面しょうめんではなく、少々しょうしょうわかりづらい位置いちにある登山とざんこうから、ふかあめきれきざまれた登山とざんどうたかささなかへとびている[9]。200メートルほどすすむときゅう展望てんぼうだいがあるが、「飛行場ひこうじょう」とばれるほど平坦へいたん地形ちけいのため、眺望ちょうぼうはあまりよくない[8]

ふかささのせいで視界しかいはないが、500メートルおきに標識ひょうしきもうけられているので、すす具合ぐあい目安めやすになる[9]。やがて余市岳よいちだけ正面しょうめんえるようになると、赤井川あかいがわコースと合流ごうりゅうする[9]

いったん余市岳よいちだけ北東ほくとうコルまでくだって白井川しろいかわ右股みぎまたコースと合流ごうりゅうしたのち、山頂さんちょうへの急斜面きゅうしゃめんへとりつく[10]ダケカンバがまばらにえたささ尾根おねからハイマツおび突入とつにゅうすると、傾斜けいしゃゆるやかになる[10]

ハイマツ廊下ろうかけたさきには、山火やまび事跡じせきれたハイマツ群落ぐんらくなかにケルンと観音かんのんぞうっているが、この場所ばしょ山頂さんちょうではない[10]。さらに南西なんせいに500メートルすすんだ地点ちてんが、しん山頂さんちょうである[10]

赤井川あかいがわコース[編集へんしゅう]

キロロ施設しせつぐん最奥さいおうつホテル「シェラトン北海道ほっかいどうキロロリゾート」の右側みぎがわに、林道りんどうゲートがある[11]。そこから1あいだほどあるいてたどり林道りんどう終点しゅうてんが、登山とざんこうとなっている[12]

朝里あさりだい1リフトのしたをくぐり、余市川よいちがわ源流げんりゅうであるさわ沿いのれたみちすす[12]右岸うがんからやがていしづたいに左岸さがんへとわたり、傾斜けいしゃゆる作業さぎょうどうあとをたどると、急斜面きゅうしゃめんかる[12]

さかうえのダケカンバたいすすみ、ハイマツがあらわれるころに、ゴンドラコースへと合流ごうりゅうする[13]

白井川しろいかわ右股みぎまたコース[編集へんしゅう]

札幌さっぽろがわからの登山とざんルートは、定山渓じょうざんけい温泉おんせんから北海道ほっかいどうどう95ごう京極きょうごく定山渓じょうざんけいせん西にしすすんださき右股みぎまたきょう白井川しらいかわわたった地点ちてんにある「天狗てんぐ小屋こや」からはじまる[14]

林道りんどうを1キロメートルほどあるいて二股ふたまたきょうわたり、東側ひがしがわ右股川みぎまたかわ[ちゅう 1]沿っていくと、やがて整備せいびされた林道りんどうわり、くさしげ林道りんどうあとへとわる[15]

焼失しょうしつした白井しらい小屋こやへの分岐ぶんきぎたあたりが登山とざん歩道ほどう入口いりくちとなっているが、すうねんいちボランティアの草刈くさかりがおこなわれる程度ていどのルートのため、つね快適かいてき山歩やまあるきができるとはかぎらない[15]前半ぜんはんふる造林ぞうりんどう利用りようしたもののため分岐ぶんきおおくてまよいやすく、そのうえ湿地しっちのような部分ぶぶんおおいのであしられることもある[16]

932メートルコルの付近ふきんから、周囲しゅうい針葉樹しんようじゅとダケカンバのはやしとなる[17]さわを2ほんえて、余市岳よいちだけ北東ほくとうコルへとトラバースし、赤井川あかいがわからのコースと合流ごうりゅうする[17]

山小屋やまごや[編集へんしゅう]

かつて定山渓じょうざんけい奥深おくふかく、右股川みぎまたかわ[ちゅう 1]とヒクタさわ出会であいのあたりに、白井しらい小屋こやという山小屋やまごやがあった[18]1952ねん昭和しょうわ27ねん)、北海道庁ほっかいどうちょうはやしつとむによっててられ、その札幌医科大学さっぽろいかだいがく管理かんりしていた[18]

往時おうじ冬季とうきにスキーで崖崩がけくずれしたうんざい道路どうろをへつり、スノーブリッジを利用りようしてようやくたどりくことができ、余市よいちだけへのアタックや朝里あさりだけへの縦走じゅうそうによく利用りようされたという[18]余市岳よいちだけへのなつどう白井川しろいかわ右股みぎまたコース」が開削かいさくされてからは、夏季かき利用りようしゃえた[18]

2013ねん平成へいせい25ねん)に[19]白井しらい小屋こや不審火ふしんび焼失しょうしつしたのちは、登山とざんルートからの分岐ぶんきどううすれてしまい、注意ちゅういすることで痕跡こんせきみとめる程度ていどとなっている[15]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ a b 右股川みぎまたかわ左股川ひだりまたがわ文献ぶんけんによって名称めいしょうわっており国土こくど地理ちりいん地図ちずでは東側ひがしがわかわ左股川ひだりまたがわ表記ひょうきされている

出典しゅってん[編集へんしゅう]

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • さっぽろ文庫ぶんこ北海道新聞社ほっかいどうしんぶんしゃ
    • 札幌さっぽろ地名ちめいこう』〈さっぽろ文庫ぶんこ1〉1977ねん9がつ26にち 
    • 札幌さっぽろ山々やまやま』〈さっぽろ文庫ぶんこ48〉1989ねん3がつ27にちISBN 4-89363-047-4 
    • 地形ちけい地質ちしつ』〈さっぽろ文庫ぶんこ77〉1996ねん6がつ27にちISBN 4-89363-076-8 
  • 梅沢うめざわしゅん菅原すがわら靖彦やすひこ北海道ほっかいどう夏山なつやまガイド』 (1) みちひさし山々やまやま最新さいしんだい4はん)、北海道新聞社ほっかいどうしんぶんしゃ、2015ねん9がつ10日とおかISBN 978-4-89453-795-8 
  • 新版しんぱん 北海道ほっかいどうやまたに1 札幌さっぽろ近郊きんこうみちひさしみちみなみ富士ふじコンテム、2017ねん6がつ20日はつかISBN 978-4-89391-759-1 
  • せき秀志ひでし へん札幌さっぽろ地名ちめいがわかるほん亜璃西ありすしゃ、2018ねん11月16にちISBN 978-4-906740-34-5 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]