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東側 ひがしがわ の瓶ヶ森 かめがもり 林道 りんどう から望 のぞ む
瓶ヶ森 かめがもり (かめがもり)は、四国 しこく 山地 さんち 西部 せいぶ の石鎚山脈 いしづちさんみゃく に属 ぞく する山 やま である。標高 ひょうこう 1,897 m [ 1] [ 注釈 ちゅうしゃく 1] 。日本 にっぽん 三 さん 百名山 ひゃくめいざん および四国 しこく 百名山 ひゃくめいざん の一 ひと つに数 かぞ えられる[ 2] [ 3] 。愛媛 えひめ 県 けん 第 だい 三 さん の高峰 こうほう で、四国 しこく でも二ノ森 にのもり に次 つ いで5位 い 、西日本 にしにほん でも八 はち 経ヶ岳 きょうがたけ に次 つ いで7位 い となる。瓶ヶ森 かめがもり の名称 めいしょう は山頂 さんちょう 西側 にしがわ の湧水 わきみず のたまる瓶 びん 壺 つぼ (かめつぼ)に由来 ゆらい する[ 4] 。
最高峰 さいこうほう は女山 おんなやま (めやま)とも呼 よ ばれ、そこから南側 みなみがわ になだらかな稜線 りょうせん をたどると男山 おとこやま (おやま)山頂 さんちょう がある。南東 なんとう 側 がわ に対峙 たいじ する岩 いわ 峰 ほう の子持 こもち 権現山 こんげんやま (1,677 m) と共 とも に古来 こらい より石 いし 土 ど 信仰 しんこう の対象 たいしょう とされ、女山 おんなやま 山頂 さんちょう には蔵王 ざおう 権現 ごんげん 、男山 おとこやま 山頂 さんちょう には石 いし 土古 どんご 権現 ごんげん の祠 ほこら が祀 まつ られる。瓶ヶ森 かめがもり を含 ふく む石鎚山脈 いしづちさんみゃく 一帯 いったい は石鎚 いしづち 国定 こくてい 公園 こうえん に指定 してい されている。愛媛 えひめ 県 けん と高知 こうち 県 けん の県境 けんきょう からやや北側 きたがわ に外 はず れた位置 いち にある山頂 さんちょう には二 に 等 とう 三角 さんかく 点 てん 「亀ケ森 かめがもり 」(1,896.22 m) が設置 せっち されている[ 5] 。石鎚山 いしづちさん 、笹ヶ峰 ささがみね とともに伊 い 予 よ の三 さん 名山 めいざん とされる[誰 だれ によって? ] 。
山頂 さんちょう からは西側 にしがわ のウラジロモミ およびその白骨 はっこつ 林 りん の点在 てんざい する氷見 ひみ 二 に 千 せん 石原 いしはら (ひみにせんごくばら)の向 む こうに石鎚山 いしづちさん 、北側 きたがわ に瀬戸内海 せとないかい 、南側 みなみがわ に幾重 いくえ にも重 かさ なる四国 しこく 山地 さんち の山々 やまやま とその向 む こうに土佐湾 とさわん を望 のぞ むことができる。氷見 ひみ 二 に 千 せん 石原 いしはら は隆起 りゅうき 準 じゅん 平原 へいげん の残留 ざんりゅう 物 ぶつ と見 み られる西側 にしがわ に傾斜 けいしゃ した笹原 ささはら の平坦 へいたん 地 ち で、江戸 えど 時代 じだい に二 に 千 せん 石 せき の石高 こくだか であった山麓 さんろく の西条 さいじょう 氷見 ひみ のように広 ひろ いことから名付 なづ けられた[ 6] [ 7] 。
瓶ヶ森 かめがもり は吉野川 よしのがわ の源 みなもと 流域 りゅういき にあたり、直下 ちょっか の瓶ヶ森 かめがもり 林道 りんどう 沿 そ いに吉野川 よしのがわ 源流 げんりゅう の碑 いしぶみ がある。
斉 ひとし 明天 めいてん 皇 すめらぎ の頃 ころ 、山頂 さんちょう から北 きた 方向 ほうこう に下 くだ った中腹 ちゅうふく に聳 そび える龍王山 りゅうおうさん (標高 ひょうこう 840 m付近 ふきん )に役 やく 小角 おがく が籠 こも り修行 しゅぎょう をしていると阿弥陀 あみだ 三 さん 尊 みこと が出現 しゅつげん 、ついには石 いし 土蔵 どぞう 王 おう 大 だい 権現 ごんげん を感得 かんとく した。その後 ご 、龍王山 りゅうおうさん から約 やく 0.5 km下 くだ った平地 ひらち に天 てん 河 かわ 寺 てら を創建 そうけん した。天平 てんぺい 9年 ねん (737年 ねん )行基 ぎょうき によって山頂 さんちょう に石 いし 土山 つちやま が開山 かいさん され、天平 てんぴょう 勝 かち 宝 たから 5年 ねん (753年 ねん )には芳 よし 元 もと によって熊野 くまの 権現 ごんげん が勧請 かんじょう され、山頂 さんちょう にて「宮 みや とこ」と称 しょう した。天 てん 河 かわ 寺 てら はその別当 べっとう として登 とう 拝 はい の拠点 きょてん として隆盛 りゅうせい した。天 てん 長 ちょう 5年 ねん (828年 ねん )には、今 いま の石鎚山 いしづちさん 弥山 ややま にも当山 とうざん から勧請 かんじょう された。しかし、室町 むろまち 末期 まっき に兵火 へいか により天 てん 河 かわ 寺 てら は廃 はい 塵 ちり と化 か し、その後 ご 再興 さいこう されることはなかった[ 8] 。
現在 げんざい は、愛媛 えひめ 県 けん 今治 いまばり 市 し 大浜 おおはま 町 まち に所在 しょざい する石 いし 土 ど 宗 むね 総本山 そうほんざん 石 せき 中寺 なかでら が男山 おとこやま 山頂 さんちょう を石 いし 土山 つちやま 頂上 ちょうじょう としており、毎年 まいとし 7月 がつ 1日 にち から10日 とおか までを「石 いし 土 ど 山入 やまいり 峰 ほう 大会 たいかい 」と称 しょう して信者 しんじゃ たちが当山 とうざん および子持 こもち 権現山 こんげんやま に登 とう 拝 はい する行事 ぎょうじ を行 おこな い、その10日間 にちかん は頂上 ちょうじょう 直下 ちょっか にある山小屋 やまごや に泊 と まり込 こ んでいる。
最近 さいきん [いつ? ] まで男 おとこ 道 どう と女 おんな 道 どう は別々 べつべつ になっており、男女 だんじょ は分 わ かれてそれぞれの山 やま に登 とう 拝 はい していた。
西 にし の川 かわ →名 めい 古瀬 こせ 越谷 こしがや →十郎 じゅうろう あれ→常住 じょうじゅう (988m)→鳥越 とりこし →釜 がま 床 ゆか 谷 だに →瓶 びん 壺 つぼ →男山 おとこやま (または、鳥越 とりこし →子持 こもち 権現山 こんげんやま →男山 おとこやま )
西 にし の川 かわ →東之川 ひがしのかわ 谷 だに →東之川 ひがしのかわ 新道 しんどう →台 たい ヶ森 もり →女山 おんなやま
瓶ヶ森 かめがもり 林道 りんどう 沿 ぞ いから登 のぼ るのが最 もっと も気軽 きがる な登山 とざん となり、大 だい 駐車 ちゅうしゃ 場 じょう (1,670 m) から約 やく 40分 ふん で男山 おとこやま 頂上 ちょうじょう 、さらに稜線 りょうせん を約 やく 30分 ふん たどれば女山 おんなやま 頂上 ちょうじょう へ至 いた る。氷見 ひみ 二 に 千 せん 石原 いしはら の中 なか の道 みち を通 とお ると約 やく 40分 ふん で直接 ちょくせつ 女山 おんなやま へ至 いた る。しかし、西条 さいじょう 市 し の石鎚 いしづち 登山 とざん ロープウェイ より数 すう 百 ひゃく メートル奥 おく の西之川 にしのかわ (432 m) から鳥越 とりこし 岩 いわ を経 へ るルートおよび東之川 ひがしのかわ (548 m) から幾島 いくしま 新道 しんどう (2010年 ねん 9月 がつ 現在 げんざい は廃 はい 道 どう となり旧道 きゅうどう を迂回 うかい する)を経 へ て登 のぼ るルートが本来 ほんらい の登山 とざん 道 どう である[ 2] 。また、東之川 ひがしのかわ より北側 きたがわ の菖蒲 しょうぶ 峠 とうげ を経由 けいゆ する登山 とざん 道 どう も、2010年 ねん 9月 がつ 現在 げんざい は廃 はい 道 どう となっている。瓶 びん 壺 つぼ へは、瓶ヶ森 かめがもり 林道 りんどう 駐車 ちゅうしゃ 場 じょう から西之川 にしのかわ の方向 ほうこう へ約 やく 1 kmである。
山頂 さんちょう の氷見 ひみ 二 に 千 せん 石原 いしはら にあった白石 しらいし 小屋 こや は廃業 はいぎょう となっている。
冬 ふゆ に北側 きたがわ から望 のぞ む
男山 おとこやま
男山 おとこやま 山頂 さんちょう の祠 ほこら
女山 おんなやま 山頂 さんちょう の祠 ほこら
瓶 びん 壺 つぼ
男山 おとこやま からの女山 おんなやま
瓶ヶ森 かめがもり 避難 ひなん 小屋 こや
伊予富士 いよふじ から
石鎚山 いしづちさん と
瓶ヶ森 かめがもり を
眺 なが める
標高 ひょうこう :1,677 m
^ GNSS測量 そくりょう 等 とう の点検 てんけん ・補正 ほせい 調査 ちょうさ による2014年 ねん 4月 がつ 1日 にち の国土 こくど 地理 ちり 院 いん 『日本 にっぽん の山岳 さんがく 標高 ひょうこう 一覧 いちらん -1003山 やま -』における改定 かいてい 値 ち 。なお、旧版 きゅうばん での標高 ひょうこう は1,896 m。
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