博文ひろぶみ館かん

博文ひろぶみ館かん

博文ひろぶみ館かん（はくぶんかん）は、東京とうきょう都との出版しゅっぱん社しゃ。明治めいじ時代じだいには富国強兵ふこくきょうへいの時代じだい風潮ふうちょうに乗のり、数々かずかずの国粋こくすい主義しゅぎ的てきな雑誌ざっしを創刊そうかんすると共ともに、取次とりつぎ会社かいしゃ・印刷所いんさつしょ・広告こうこく会社かいしゃ・洋紙ようし会社かいしゃなどの関連かんれん企業きぎょうを次々つぎつぎと創業そうぎょうし、日本にっぽん最大さいだいの出版しゅっぱん社しゃとして隆盛りゅうせいを誇ほこった。

2016年ねん現在げんざい、博文ひろぶみ館かんグループの株式会社かぶしきがいしゃ博文ひろぶみ館かん新しん社しゃ（はくぶんかんしんしゃ）および株式会社かぶしきがいしゃ博ひろし友とも社しゃ（はくゆうしゃ）として存続そんぞくしている。

沿革えんかく

大橋おおはし佐平さへい（『大橋おおはし図書館としょかん四よん十じゅう年ねん史し』より）

1887年ねん、大橋おおはし佐平さへいにより東京とうきょう府ふ本郷ほんごう区く弓ゆみ町まち（現在げんざいの東京とうきょう都と文京ぶんきょう区く本郷ほんごう）に創業そうぎょうされた。社名しゃめいは伊藤いとう博文ひろぶみに由来ゆらい。1887年ねん、雑誌ざっし『日本にっぽん大家たいか論集ろんしゅう』を創刊そうかん。大橋おおはし佐平さへいの息子むすこ・大橋おおはし新太郎しんたろうは、尾崎おざき紅葉こうようの小説しょうせつ『金色きんいろ夜叉やしゃ』の登場とうじょう人物じんぶつ、富山とみやま唯ゆい継つぎのモデルと言いわれている。妻つまは元もと芸妓げいぎの大橋おおはし須磨子すまこ。博文ひろぶみ館かんでは大量たいりょう生産せいさんによる廉価れんか本ほんの出版しゅっぱんをモットーとしており、出版しゅっぱん界かいの王者おうじゃとなった。これにより単行本たんこうぼんには高価こうかな木版もくはん口絵くちえを付つけなかったが、1895年ねん創刊そうかんの雑誌ざっし『文芸ぶんげい倶楽部くらぶ』巻頭かんとうに20年間ねんかんにわたり付ふされた木版もくはん口絵くちえは口絵くちえ界かいを代表だいひょうするもので、その総数そうすうは295枚まいにも上のぼった。ほかに『明治めいじ文庫ぶんこ』全ぜん18冊さつ、『演芸えんげい倶楽部くらぶ』通巻つうかん31冊さつ、『日用にちよう百科全書ひゃっかぜんしょ』全ぜん50冊さつの大半たいはんに木版もくはん口絵くちえが付つけられていた。これらの雑誌ざっしにおいて木版もくはん口絵くちえを描えがいたのは池田いけだ蕉園、尾形おがた月耕げっこう、尾お竹ちく国観こっかん、尾お竹ちく竹ちく坡、梶田かじた半古はんこ、鏑木かぶらき清方きよかた、河合かわい英忠ひでただ、川合かわい玉堂きょくどう、久保田くぼた米僊べいせん、小林こばやし永興りょうご、小堀こぼり鞆音ともね、小峰こみね大だい羽はね、近藤こんどう紫雲しうん、島崎しまざき柳やなぎ塢、鈴木すずき華邨かそん、高橋たかはし松まつ亭てい、武内たけうち桂舟けいしゅう、筒井つつい年ねん峰ほう、寺崎てらさき広業こうぎょう、富岡とみおか永洗えいせん、鳥居とりい清きよし忠ただし、鰭ひれ崎さき英朋えいほう、松本まつもと楓湖ふうこ、右田みぎた年英としひで、三島みしま蕉窓、水野みずの年方としかた、山田やまだ敬たかし中なか、山中やまなか古洞こどう、渡辺わたなべ省しょう亭ていであった。

1891年ねん、取次とりつぎ部門ぶもんとして東京とうきょう堂どう（東京とうきょう堂どう書店しょてんおよびトーハンの前身ぜんしん）を発足ほっそくさせる。1892年ねん、東京とうきょう市し日本橋にほんばし区く本町ほんちょう三さん丁目ちょうめ（東京とうきょう都と中央ちゅうおう区く日本にっぽん橋本はしもと町まち）に移転いてん。1893年ねん、広告こうこく会社かいしゃとして内外通信ないがいつうしん社しゃを設立せつりつ。

1895年ねんに初はつの総合そうごう雑誌ざっし『太陽たいよう』誌しを創刊そうかん、黄金おうごん時代じだいを築きずく。1896年ねん、博文ひろぶみ館かん印刷所いんさつしょを設置せっち（共同印刷きょうどういんさつの前身ぜんしん）。1902年ねん6月15日にち、博文ひろぶみ館かん創業そうぎょう15周年しゅうねん記念きねんとして、有料ゆうりょうの私設しせつ図書館としょかんである財団ざいだん法人ほうじん大橋おおはし図書館としょかんを開ひらく（三さん康かん図書館としょかんの前身ぜんしん）。

1894年ねん（明治めいじ27年ねん）8月がつから1896年ねん（明治めいじ29年ねん）1月がつにかけて戦況せんきょうを写真しゃしん入いりで詳報しょうほうする雑誌ざっし『日にち清しん戦争せんそう実記じっき』を出版しゅっぱん、版はんを重かさねた。ページ冒頭ぼうとうには初はじめて写真しゃしん銅板どうばん技術ぎじゅつを取とり入いれ鮮明せんめいな戦地せんちの写真しゃしんを掲載けいさい、特派とくは員いんから寄よせられる情報じょうほうや戦況せんきょうの詳細しょうさいな情報じょうほうに加くわえ、時事じじ論ろん談だんや学者がくしゃによる戦争せんそう観かんなども掲載けいさいし、一般いっぱん国民こくみんに対たいして戦争せんそうを身近みぢかに感かんじさせる役割やくわりを担になった。

1894年ねん（明治めいじ27年ねん）9月がつから1896年ねん（明治めいじ29年ねん）9月がつにかけて『万国ばんこく戦史せんし』24編へんが刊行かんこうされる。多おおくの編へんを執筆しっぴつした渋江しぶえ保たもつは、『万国ばんこく戦史せんし』を侵略しんりゃく者しゃとしての立場たちばではなく、弱者じゃくしゃとしての観点かんてんから戦史せんしを捉とらえ、『万国ばんこく戦史せんし』の編纂へんさん思想しそうをとおして間接かんせつ的てきに植民しょくみん地ち政策せいさく反対はんたいを唱となえた。

1904年ねん（明治めいじ37年ねん）2月がつから1905年ねん（明治めいじ38年ねん）5月がつにかけて『日にち露ろ戦争せんそう実記じっき』を出版しゅっぱんし多おおくの読者どくしゃを引ひきつける内容ないようが紙面しめんを飾かざった。

「博文ひろぶみ館かん」 明治めいじ20年ねん（1887）に、大橋おおはし佐平さへい（1835 - 1901）が創業そうぎょうした出版しゅっぱん社しゃ。『太陽たいよう』『少年しょうねん世界せかい』『文藝ぶんげい倶楽部くらぶ』などの大衆たいしゅう向むけ雑誌ざっしを創刊そうかんし、大おおいに業績ぎょうせきを伸のばした。長男ちょうなんの新太郎しんたろう（1863 - 1944）が経営けいえいを引ひき継つぐと、製作せいさくから販売はんばいまでを掌握しょうあくする総合そうごう的てきな出版しゅっぱん社しゃに発展はってんし、30年代ねんだい（1897 - 1906）には博文ひろぶみ館かん王国おうこくを築きずいた。「大橋おおはし博文ひろぶみ館かん明治めいじ書籍しょせき出で板いた之の王おうにして東京とうきょう名物めいぶつの一也かずや」と記載きさいがあり、「各かく四よん島とうに至いたり11月がつ4日にち 東京とうきょう市し日本橋にほんばし區く本町ほんちょう三さん丁目ちょうめ博文ひろぶみ館かん（振替ふりかえ貯金ちょきん口座こうざ番號ばんごう240番ばん）編輯へんしゅう部ぶ用よう〇〇部ぶ用よう本局ほんきょく1018番ばん 1625番ばん 303番ばん 毎月まいつき1日にち發行はっこう 1冊さつ金きん10錢ぜに 〇〇5日にち發行はっこう」と記しるされた雑誌ざっしの奥付おくづけの一部分いちぶぶんが書かき写うつされている。 — 清水しみず晴はれ風ふう著ちょ『東京とうきょう名物めいぶつ百ひゃく人にん一いち首しゅ』明治めいじ40年ねん8月がつ「博文ひろぶみ館かん」より抜粋ばっすい

1918年ねん（大正たいしょう7年ねん）12月17日にち、法人ほうじん化かされ株式会社かぶしきがいしゃ博文ひろぶみ館かんとなる。

1923年ねん、関東大震災かんとうだいしんさいで社屋しゃおくを焼失しょうしつしたため、東京とうきょう市し小石川こいしかわ区く戸崎とさき町まち（東京とうきょう都と文京ぶんきょう区く小石川こいしかわ）に移転いてん。この時期じきには雑誌ざっし『新しん青年せいねん』が、大正たいしょう昭和しょうわモダニズムをリードする役割やくわりを果はたすとともに、国産こくさん探偵たんてい小説しょうせつの創成そうせい期きを担になって江戸川えどがわ乱歩らんぽ、横溝よこみぞ正史せいしら数すう多おおくの作家さっかを輩出はいしゅつしている。横溝よこみぞは入社にゅうしゃして、同誌どうしほかの編集へんしゅう長ちょうもつとめた。

時代じだいに合あわない買かい切きり制度せいどに固執こしつしたため、後発こうはつの大手おおて出版しゅっぱん社しゃに圧迫あっぱくされて経営けいえい不振ふしんに陥おちいる。1927年ねんに『太陽たいよう』を廃刊はいかんしても赤字あかじが続つづき、第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん後ごの1947年ねん10月、社長しゃちょう大橋おおはし進一しんいち（新太郎しんたろうの子こ）の公職こうしょく追放ついほうに伴ともない、いったん廃業はいぎょうとなった。辞書じしょ部門ぶもんや雑誌ざっし部門ぶもんは、1948年ねん、博ひろし友とも社しゃ・文ぶん友とも館かん・好文よしふみ館かんの3社しゃに分割ぶんかつされたのち、1949年ねん、博ひろし友とも社しゃとして再さい統合とうごうされた。これとは別べつに、1950年ねんに大橋おおはしまさ（進一しんいちの子こ）により博文ひろぶみ館かん新しん社しゃが設立せつりつされ、主しゅとして日記にっき帖じょうの出版しゅっぱん社しゃとして存続そんぞくしている。日記にっきは博文ひろぶみ館かん時代じだいからのヒット商品しょうひんであった。

1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）4月がつ、大橋おおはし乙羽おとわ（大橋おおはし佐平さへいの娘むすめ婿むこ）の孫まごにあたる大橋おおはし一弘かずひろが博文ひろぶみ館かん新しん社しゃ社長しゃちょうに就任しゅうにん。一弘かずひろは1995年ねん（平成へいせい7年ねん）には博はく友とも社しゃ社長しゃちょうを兼任けんにん、2010年ねん（平成へいせい22年ねん）に両社りょうしゃの本社ほんしゃを荒川あらかわ区く荒川あらかわの博文ひろぶみ館かんビルに移転いてんした。

博文ひろぶみ館かんの解体かいたいと再編さいへん

大橋おおはし進一しんいち社長しゃちょうは、終戦しゅうせん後ご、日本にっぽん出版しゅっぱん協会きょうかいで、左翼さよく系けいの出版しゅっぱん業者ぎょうしゃから、講談社こうだんしゃ・主婦しゅふ之の友とも社しゃなどとともに「戦犯せんぱん出版しゅっぱん社しゃ」として吊つるし上あげを受うけたことを機きに、急速きゅうそくに事業じぎょうへの意欲いよくを失うしなっていったという。

1947年ねん（昭和しょうわ22年ねん）に博文ひろぶみ館かんおよび大橋おおはし進一しんいち社長しゃちょうの公職こうしょく追放ついほう問題もんだいが浮上ふじょうしたことを機きに、同年どうねん8月がつ、大橋おおはし社長しゃちょうは博文ひろぶみ館かん名義めいぎの書籍しょせき・雑誌ざっしを、以下いかの6社しゃに有償ゆうしょう分割ぶんかつ譲渡じょうとした。

• 講談こうだん雑誌ざっし社しゃ（綱島つなしまきよ子こ） - 『講談こうだん雑誌ざっし』
• ストーリー社しゃ（堀江ほりえ柳子りゅうこ） - 『ストーリー』『家庭かていエホン』
• 農業のうぎょう世界せかい社しゃ（大橋おおはし八重子やえこ） - 『農業のうぎょう世界せかい』
• 野球やきゅう界かい社しゃ（大原おおはら栄子えいこ） - 『野球やきゅう界かい』
• 江古田えこだ書房しょぼう（大橋おおはしまさ） - 『新しん青年せいねん』
• （清水しみず花子はなこ） - 辞典じてん・書籍しょせき

このため、各かく雑誌ざっしの発行はっこう名義めいぎは同年どうねん10月がつ号ごうから変更へんこうされた。また、大橋おおはし家かの資産しさん管理かんり会社かいしゃであった株式会社かぶしきがいしゃ大橋おおはし本店ほんてんは東海興業とうかいこうぎょう株式会社かぶしきがいしゃと改称かいしょうし、6社しゃの出版しゅっぱん物ぶつ取次とりつぎ販売はんばい業務ぎょうむを行おこなうこととなった。

10月15日にち、大橋おおはし新一しんいちが独占どくせん禁止きんし法ほう適用てきようにより博文ひろぶみ館かん社長しゃちょうを辞任じにん、同月どうげつ中ちゅうに全ぜん社員しゃいんが退社たいしゃし、6社しゃおよび東海興業とうかいこうぎょうに振ふり分わけられる。11月16日にち、博文ひろぶみ館かんが団体だんたい追放ついほう、19日にち、大橋おおはし進一しんいちが公職こうしょく追放ついほう。また、12月には日本橋にほんばしの博文ひろぶみ館かんビルが日本にっぽん繊維せんい協会きょうかいに売却ばいきゃくされる。このとき、同時どうじに「博文ひろぶみ館かん」の社名しゃめいも同どう協会きょうかいに売却ばいきゃくされた。

しかし、6社しゃの発行はっこう名義めいぎ人じんはいずれも大橋おおはし家かの身内みうちであったため、法務ほうむ庁ちょう特別とくべつ審査しんさ局きょく（特とく審しん局きょく）では、進一しんいちが依然いぜんとして指揮しきしているものとにらみ、内偵ないていを始はじめた。このため、危機きき感かんをいだいた進一しんいちは、博文ひろぶみ館かん元もと社員しゃいんの小野おの慎一郎しんいちろう・小野おの高久たかく良りょう・高森たかもり栄次えいじの3人にんを呼よび出だし、6社しゃの出版しゅっぱん権けんを再さい整理せいりして3人にんで経営けいえいにあたるように指示しじした。その結果けっか、旧きゅう博文ひろぶみ館かん6社しゃは1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）5月がつ15日にち、あらためて以下いかの3社しゃに再編さいへんされた。

• 博ひろし友とも社しゃ（小野おの慎一郎しんいちろう） - 『野球やきゅう界かい』『農業のうぎょう世界せかい』『ストーリー』
• 文ぶん友とも館かん（高森たかもり栄次えいじ） - 『講談こうだん雑誌ざっし』『新しん青年せいねん』『家庭かていエホン』
• 好こう文ぶん館かん（小野おの高久たかく良りょう） - 辞典じてん・書籍しょせき

ただし、実際じっさいには3社しゃ共通きょうつうで、小野おの慎一郎しんいちろうが経理けいり、高森たかもり栄次えいじが編集へんしゅう、小野おの高久たかく良りょうが資材しざいを担当たんとうする体制たいせいであった。

その後ご、大橋おおはし進一しんいちと3社しゃは同年どうねん7月がつ25日にちに公職こうしょく追放ついほう令れい違反いはん容疑ようぎで家宅かたく捜索そうさくを受うけたが、証拠しょうこ不十分ふじゅうぶんで不ふ起訴きそとなる。さらに、同年どうねん10月がつには脱税だつぜい容疑ようぎで東京とうきょう財務局ざいむきょく国税こくぜい査察ささつ部ぶからの査察ささつを受うける。

この税務ぜいむ査察ささつを機きに、3社しゃは博ひろし友とも社しゃ（小野おの慎一郎しんいちろう社長しゃちょう）として再さい統合とうごうされ、株式会社かぶしきがいしゃとなる。1949年ねん（昭和しょうわ24年ねん）、旧きゅう6社しゃの発行はっこう名義めいぎ人じんと東海興業とうかいこうぎょうから、博ひろし友とも社しゃに正式せいしきな出版しゅっぱん権けん譲渡じょうとがなされた。

これとは別べつに、1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）5月がつ4日にち、進一しんいちの娘むすめ・大橋おおはしまさによって博文ひろぶみ館かん新しん社しゃが創業そうぎょうされ、譲渡じょうと対象たいしょうとなっていなかった『博文ひろぶみ館かん日記にっき』の出版しゅっぱんが再開さいかいされることになった。社名しゃめいに「新しん社しゃ」がつけられたのは、上述じょうじゅつのように「博文ひろぶみ館かん」の社名しゃめいが売却ばいきゃくされていたためである。

歴代れきだい経営けいえい者しゃ

創立そうりつ当初とうしょは大橋おおはし家かの個人こじん経営けいえいで、歴代れきだい大橋おおはし家か当主とうしゅが「館主かんしゅ」として経営けいえいにあたった。1918年ねん12月17日にち、株式会社かぶしきがいしゃ化かにともない大橋おおはし進一しんいちが社長しゃちょうに就任しゅうにんした。これにより大橋おおはし新太郎しんたろうは経営けいえいの一線いっせんからは退しりぞいたものの、「館主かんしゅ」の地位ちいにはとどまっている。

博文ひろぶみ館主かんしゅ

1. 大橋おおはし佐平さへい（1887年ねん - 1901年ねん） - 創業そうぎょう者しゃ。1901年ねん11月3日にち死去しきょ。
2. 大橋おおはし新太郎しんたろう（1901年ねん - 1944年ねん） - 佐平さへいの子こ。1944年ねん5月がつ5日にち死去しきょ。
3. 大橋おおはし進一しんいち（1944年ねん - 1947年ねん） - 新太郎しんたろうの子こ。1947年ねん10月がつ15日にち社長しゃちょう辞任じにん。

株式会社かぶしきがいしゃ博文ひろぶみ館かん社長しゃちょう

1. 大橋おおはし進一しんいち（1918年ねん12月17日にち - 1926年ねん5月がつ1日にち） - 1914年ねん（大正たいしょう3年ねん）6月がつより経営けいえい一任いちにん。
2. 大橋おおはし勇吉ゆうきち（1926年ねん5月がつ1日にち - 1930年ねん3月がつ18日にち） - 進一しんいちの異母弟いぼてい。
3. 大橋おおはし進一しんいち（1930年ねん3月がつ18日にち - 1947年ねん10月がつ15日にち） - 再任さいにん。

主おもな刊行かんこう物ぶつ

雑誌ざっし

• 『日本にっぽん大家たいか論集ろんしゅう』（1887年ねん6月がつ - 1894年ねん12月がつ）→『太陽たいよう』に移行いこう
• 『太陽たいよう』（1895年ねん1月がつ - 1928年ねん2月がつ）
• 『少年しょうねん世界せかい』（1895年ねん1月がつ - 1933年ねん1月がつ?）
• 『文芸ぶんげい倶楽部くらぶ』（1895年ねん1月がつ - 1933年ねん1月がつ）
• 『中学ちゅうがく世界せかい』（1898年ねん9月がつ - 1928年ねん5月がつ）
• 『幼年ようねん世界せかい』（1900年ねん1月がつ - 12月, 1911年ねん1月がつ - 1923年ねん10月がつ）
• 『女おんな学がく世界せかい』（1901年ねん1月がつ - 1925年ねん6月がつ）
• 『幼年ようねん画が報ほう』（1906年ねん1月がつ - 1935年ねん）
• 『文章ぶんしょう世界せかい』（1906年ねん3月がつ - 1921年ねん12月がつ）→1921年ねん1月がつ号ごうより『新しん文学ぶんがく』と改題かいだい、『新しん趣味しゅみ』に移行いこう
• 『農業のうぎょう世界せかい』（1906年ねん4月がつ - 1968年ねん） - 農業のうぎょう世界せかい社しゃ→博ひろし友とも社しゃに移籍いせき
• 『少女しょうじょ世界せかい』（1906年ねん9月がつ - 1931年ねん10月がつ）
• 『冒険ぼうけん世界せかい』（1908年ねん1月がつ - 1919年ねん12月がつ）→『新しん青年せいねん』に移行いこう
• 『実業じつぎょう少年しょうねん』（1908年ねん1月がつ - 1912年ねん6月がつ）
• 『野球やきゅう界かい』（1908年ねん11月 - 1959年ねん10月がつ） - 野球やきゅう界かい社しゃ→博ひろし友とも社しゃに移籍いせき、数すう度どの改題かいだいあり
• 『講談こうだん雑誌ざっし』（1915年ねん4月がつ - 1954年ねん） - 講談こうだん雑誌ざっし社しゃ→文ぶん友とも館かん→博ひろし友とも社しゃに移籍いせき
• 『ポケット』（1918年ねん9月がつ - 1927年ねん3月がつ）
• 『新しん青年せいねん』（1920年ねん1月がつ - 1950年ねん7月がつ） - 江古田えこだ書房しょぼう→文ぶん友とも館かん→博ひろし友とも社しゃに移籍いせき
• 『少年しょうねん少女しょうじょ譚たん海うみ』（1920年ねん1月がつ - 1944年ねん3月がつ） - 1940年ねん1月がつ号ごうより『科学かがくと国防こくぼう 譚たん海うみ』と改題かいだい
• 『新しん趣味しゅみ』（1922年ねん1月がつ - 1923年ねん11月）
• 『探偵たんてい小説しょうせつ』（1931年ねん9月がつ - 1932年ねん）

辞典じてん

• 新村しんむら出いずる編へん『辞じ苑えん』（1935年ねん）『広辞苑こうじえん』の前身ぜんしん。
• 木村きむら謹治きんじ・相良さがら守まもる峯みね編へん『独どく和わ辞典じてん』（1940年ねん - ）『キムラ・サガラ』の通称つうしょうで知しられる戦後せんご長期間ちょうきかんにおける独どく和わ辞典じてんの定番ていばん。改訂かいていを続つづけ現在げんざいでも博はく友とも社しゃで販売はんばいしている。

所在地しょざいち

東京とうきょう都と荒川あらかわ区く荒川あらかわ五ご丁目ちょうめ9-7 （博文ひろぶみ館かん新しん社しゃ・博ひろし友とも社しゃ）

その他た

大阪おおさか府ふ門真かどま市しに「はくぶん」（旧きゅう商号しょうごう：博文ひろぶみ社しゃ）という学校がっこう教材きょうざいを扱あつかう会社かいしゃがあるが、この博文ひろぶみ館かんとの資本しほん・人材じんざい関係かんけいは一切いっさいない。

参考さんこう文献ぶんけん

• 小野おの慎一郎しんいちろう「博文ひろぶみ館かんの幕まくを引ひいた話はなし」『出版しゅっぱんクラブだより』第だい141号ごう、日本にっぽん出版しゅっぱんクラブ、4-5頁ぺーじ、1976年ねん11月がつ10日とおか。 
• 田村たむら哲三てつぞう『近代きんだい出版しゅっぱん文化ぶんかを切きり開ひらいた出版しゅっぱん王国おうこくの光ひかりと影かげ――博文ひろぶみ館かん興亡こうぼう六ろく十じゅう年ねん』法学ほうがく書院しょいん、2007年ねん11月25日にち。ISBN 4-587-23055-3。 
• 坪谷つぼや善四郎ぜんしろう『博文ひろぶみ館かん五ご十じゅう年ねん史し』博文ひろぶみ館かん、1937年ねん6月がつ15日にち。 

• 山田やまだ奈々子ななこ 『木版もくはん口絵くちえ総覧そうらん』 文生ふみお書院しょいん、2005年ねん
• 山本やまもと勉つとむ『渋江しぶえ保たもつの民権みんけん思想しそう ―戦史せんし思想しそうと万国ばんこく戦史せんしの意義いぎ―』（ブイツーソリューション）2023年ねん

関連かんれん項目こうもく

• 大橋おおはし乙羽おとわ
• 博聞はくぶん社しゃ

外部がいぶリンク

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• 博文ひろぶみ館かん新しん社しゃ・博ひろし友とも社しゃ