古今ここんの神かみ々

古今ここんの神かみ々 “The Old Gods and the New”
『ゲーム・オブ・スローンズ』のエピソード
話はなし数すう	シーズン2 第だい6話わ
監督かんとく	デヴィッド・ナッター
脚本きゃくほん	ヴァネッサ・テイラー
音楽おんがく	ラミン・ジャヴァディ
作品さくひん番号ばんごう	206
初はつ放送ほうそう日び	2012年ねん5月がつ6日にち (2012-05-06)
時間じかん	54minutes
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『古今ここんの神かみ々』はHBO(日本にっぽんではスター・チャンネルが放送ほうそう)のファンタジー・ドラマ・シリーズである『ゲーム・オブ・スローンズ』の第だい2章しょう『王国おうこくの激突げきとつ』の第だい6話わである。ヴァネッサ・テイラーによって、原作げんさく『王おう狼おおかみたちの戦旗せんき』に基もとづいて脚本きゃくほんが書かかれ、 デヴィッド・ナッターが監督かんとくした。

タイトルは、〈北部ほくぶ〉で信仰しんこうされる〈古いにしえの神かみ々〉と、ウェスタロスの残のこりの地域ちいきで信仰しんこうされる新あたらしい神かみ々である〈七なな神かみ正教せいきょう〉に言及げんきゅうしたものである。

シオンはウィンターフェルを奪取だっしゅする。ジョン・スノウはイグリットを捕とらえるが、本隊ほんたいから離はなれてしまう。ミアセラはドーンに送おくられる。ジャクェン・フ=ガーがアリアの頼たのみでエイモリー・ローチを殺ころす。デナーリスの部下ぶかが殺ころされ、ドラゴンが盗ぬすまれる。

あらすじ

ウィンターフェル

〈トーレンの方ほう塞ふさが〉を捨すて駒こまとして使つかった後のち、シオン・グレイジョイ(アルフィー・アレン)はウィンターフェルを奪取だっしゅする。ウィンターフェルのプリンスにして領主りょうしゅであると宣言せんげんし、城しろの人々ひとびとを傷きずつけないと約束やくそくして、現在げんざいの領主りょうしゅであるブラン(アイザック・ヘンプステッド＝ライト)の降伏ごうぶくを引ひき出だす。だが、サー・ロドリックがウィンターフェルの外そとで捕とらえられてシオンの前まえに引ひき出だされた時とき、シオンを軽蔑けいべつして唾つばを吐はきかけたため、面目めんぼくを保たもつために自みずからロドリックを処刑しょけいしなければならなくなる。剣けんの一いち振ふりで殺ころすことができず、何なん度ども無様ぶざまに切きりつけなくてはならない。〈野人やじん〉の召使めしつかいオシャ(ナタリア・テナ)はシオンを誘惑ゆうわくし、自由じゆうのために体からだを投なげ出だす。だがそれは、ブランとリコンをホーダーと共ともにウィンターフェルから連つれ出だすための計略けいりゃくである。

〈西部せいぶ〉

ロブ・スターク(リチャード・マッデン)は戦場せんじょうで再ふたたび治療ちりょう者しゃタリサ(ウーナ・チャップリン)に会あう。二人ふたりが話はなしている時とき、キャトリン(ミシェル・フェアリー)が陣じんに到着とうちゃくする。ロブがタリサに魅みかれていることに気きづき、ロマンスを求もとめる立場たちばではないことを念ねん押おしする。ウォルダー・フレイ公おおやけが軍勢ぐんぜいに河かわを渡わたらせた代償だいしょうとして、ロブはフレイ家かの娘むすめと結婚けっこんする約束やくそくをしていた。シオンがウィンターフェルを奪取だっしゅし、サー・ロドリックを処刑しょけいした知しらせが届とどく。怒いかりに駆かられて、ロブはウィンターフェルを取とり戻もどすと宣言せんげんする。だが、ルース・ボルトン(マイケル・マケルハットン)は、ここで北きたに帰かえればラニスター家かから勝かち取とったすべてを失うしなうことになると言いう。ボルトンは、ロブの代かわりに自分じぶんの落おとし子このラムジーをウィンターフェルに送おくろうと申もうし出でる。ロブはしぶしぶ受うけ入いれるが、裏切うらぎりの理由りゆうを理解りかいしてから自みずから処刑しょけいするとして、シオンを生いけ捕どりにするよう要求ようきゅうする。

〈壁かべ〉の向むこう側がわ

クォリン・ハーフハンド率ひきいる一いち隊たいは〈野人やじん〉の見張みはりに近ちかづき襲おそう。ジョン・スノウ(キット・ハリントン)が捕とらえた女おんなイグリット(ローズ・レスリー)を除のぞくすべての〈野人やじん〉は殺ころされる。イグリットが膨ふくれ上あがる〈野人やじん〉の軍ぐんを自慢じまんした後のち、クォリンは本隊ほんたいに戻もどる前まえにイグリットを殺ころすようジョンに命めいじる。だがジョンはイグリットを殺ころすことができず、躊躇ちゅうちょする間あいだにイグリットは逃にげ出だす。ジョンはイグリットに追おいつき捕つかまえるが、仲間なかまから離はなれてしまう。夜よるが急速きゅうそくに近ちかづき、ジョンはひらけた場所ばしょで眠ねむるほかなく、火ひを起おこすことを拒否きょひし、温あたたかさを分わけ合あおうというイグリットの求もとめに応おうじて、体からだを触ふれ合あわせて寝ねる。

キングズランディング

マーテル家かとの同盟どうめいのため、ミアセラ・バラシオンはドーンに送おくられる。ミアセラに別わかれを告つげた後のち、王おうの一いち行ぎょうが〈赤あかの王城おうじょう〉に戻もどろうとした時とき、王おう都みやこの不穏ふおんさは限界げんかいを超こえる。ジョフリー王おう(ジャック・グリーソン)は顔かおに肥こやしを投なげつけられ、怒いかりのあまり周まわりの民みんすべてを殺ころせと護衛ごえいに命めいじる。暴徒ぼうとに追おわれ、王おうの一いち行ぎょうは逃にげ出ださざるを得えない。ティリオン(ピーター・ディンクレイジ)は愚おろかなジョフリーに平手打ひらてうちを食くわせ、状況じょうきょうを抑おさえようとするが、〈王おうの盾たて〉はティリオンに従したがおうとしない。安全あんぜんな場所ばしょに入いれず、サンサ(ソフィー・ターナー)は男おとこたちに強姦ごうかんされそうになるが、サンダー・”ハウンド”・クレゲイン(ロリー・マッキャン)に救すくわれる。

〈ハレンの巨きょ城じょう〉

タイウィン・ラニスター公おおやけ(チャールズ・ダンス)は、配下はいかの愚おろかな騎士きしや銃じゅう騎兵きへいたちが、宛先あてさきを間違まちがえて重要じゅうような軍事ぐんじ情報じょうほうをスターク家かの支持しじ者しゃの手てに渡わたしてしまうことに憤いきどおる。タイウィンは、酌しゃく取とりの娘むすめアリア(メイジー・ウィリアムズ)がほとんどの騎士きしよりも字じをよく読よめることに気付きづき、アリアが石工せっこうの娘むすめだと言いっていたために訝いぶかる。ピーター・ベイリッシュ(エイダン・ギレン)が突然とつぜんタイウィンの部屋へやを訪たずねてきたとき、正体しょうたいを隠かくし通とおすことが難むずかしくなる。テーブルの側がわに控ひかえてワインを注そそぐよう言いわれ、アリアは顔かおをベイリッシュから隠かくそうとする。神経質しんけいしつになったアリアがワインをこぼした時とき、ベイリッシュは酌しゃく取とりの娘むすめに気きを留とめる。だがアリアだと気付きづいたかどうかはわからない。後のちに、アリアが兄あにロブに関かんする軍事ぐんじ命令めいれいを盗ぬすんだところをタイウィンの旗はた主ぬしのエイモリー・ローチが捕つかまえる。アリアは逃にげ出だし、 ラニスター家かの守兵しゅへいのふりを続つづけているジャクェン・フ=ガー(トム・ヴラシア)を見みつける。ジャクェンがアリアに負おっているはずの3つの命いのちの2つ目めとして、即座そくざにエイモリーを殺ころすよう嘆願たんがんする。エイモリーがタイウィンの部屋へやに入はいり、アリアの行動こうどうを報告ほうこくしようとしたところ、首くびに毒矢どくやを受うけて倒たおれて死しぬ。

狭せまい海うみの向むこう側がわ

デナーリス・ターガリエン(エミリア・クラーク)は、クァースを指導しどうする〈十じゅう三さん人組にんぐみ〉の一人ひとりである〈香辛料こうしんりょうの王おう〉に会あう。デナーリスは船ふねをくれるよう懇願こんがんするも、熱意ねついだけでは説得せっとくすることができない。もてなし役やくのザロ・ゾアン・ダクソスの家いえに帰かえると、クァース人じんの護衛ごえいと部族ぶぞく民みん(カラザール)が虐殺ぎゃくさつされている。死体したいの列れつはデナーリスの控ひかえの間あいだに続つづき、侍女じじょのイリが殺ころされ、ドラゴンは盗ぬすまれている。頭巾ずきんをかぶった謎なぞの人物じんぶつが、ドラゴンを塔とうに運はこぶ。

製作せいさく

脚本きゃくほん

本ほんエピソードは、脚本きゃくほん家かチームに加くわわったヴァネッサ・テイラーが書かいた2本ほんのエピソードの二ふたつ目めである。脚本きゃくほんは原作げんさく小説しょうせつ『王おう狼おおかみたちの戦旗せんき』の第だい39、41、42、47、52章しょうに基もとづいている。また、冒頭ぼうとうで鉄てつ諸島しょとう人じんがウィンターフェルを奪取だっしゅするシーンは、3つの章あきら-第だい51、57、67章しょう-の内容ないようが使つかわれている。

原作げんさくとの大おおきな違ちがいには、ジョンがイグリットを処刑しょけいすることを拒否きょひした後のちでイグリットを解放かいほうしないところ、ロドリックとイリが殺ころされるところ(原作げんさくではロドリックはしばらく生いき残のこり、イリは第だい5部ぶの最後さいごでも生いき残のこっている)、アリアが2番目ばんめの願ねがいを使つかって、ウィーズ(ドラマには出でてこない残酷ざんこくな下働したばたらき)ではなくエイモリー・ローチを殺ころすところである。また、原作げんさくではリード家かの姉あね弟おとうとがブランとリコンのウィンターフェルからの脱出だっしゅつを手助てだすけするが、ドラマでは姉あね弟おとうとはまだ出でてこない。さらに、この段階だんかいではクァースのストーリーは緩ゆるやかに原作げんさくには沿そっているだけであり、デナーリスのドラゴンの盗難とうなんは、原作げんさくでは全まったく起おこらない。

キャスティング

本ほんエピソードでは、〈野人やじん〉の女おんなイグリットを演えんじるローズ・レスリーが登場とうじょうする。プロデューサーたちは『ダウントン・アビー』での彼女かのじょの演技えんぎを見みて、このスコットランド出身しゅっしんの女優じょゆうの北部ほくぶのアクセントが気きに入いった。レスリーはまた、舞台ぶたいで殺陣さつじんの訓練くんれんも積つんでいた。

ロケーション

暴徒ぼうとのシーンはクロアチアのドゥブロヴニクで撮影さつえいされた

室内しつないのシーンは、ベルファスト郊外こうがいのスタジオで撮影さつえいされ、ウィンターフェルと〈ハレンの巨きょ城じょう〉のシーンは、北きたアイルランドの各地かくちで撮影さつえいされた。

極ごく北部ほくぶのシーンはアイスランドで撮影さつえいされた。

ミアセラの出発しゅっぱつのシーンはクロアチアのドゥブロヴニクの海岸かいがんで撮とられ、その他たキングズランディングの野外やがいのシーン、およびクァースの〈香辛料こうしんりょうの王おう〉のアトリウムのシーンも同おなじくドゥブロヴニクで撮影さつえいされた。

評判ひょうばん

視聴しちょう率りつ

初回しょかい放送ほうそうは388万まん人にんに視聴しちょうされ、同夜どうやの再さい放送ほうそうは83万まん人にんに視聴しちょうされた。

賞しょう

本ほんエピソードは、プライムタイム・エミー賞しょうのヘアスタイリング賞しょうシングルカメラ・ドラマシリーズ部門ぶもんにノミネートされ、メイクアップ賞しょうシリーズ部門ぶもんを受賞じゅしょうした。

外部がいぶリンク

• スター・チャンネル 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
• ワーナー・ブラザース DVD&Blu-ray 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
• Official U.S. website HBO