狼おおかみと獅子しし

狼おおかみと獅子しし “The Wolf and the Lion”
『ゲーム・オブ・スローンズ』のエピソード
話はなし数すう	シーズン1 第だい5話わ
監督かんとく	ブライアン・カーク
脚本きゃくほん	デイヴィッド・ベニオフ D・B・ワイス
音楽おんがく	ラミン・ジャヴァディ
作品さくひん番号ばんごう	105
初はつ放送ほうそう日び	2011年ねん5月がつ15日にち (2011-05-15)
時間じかん	55 minutes
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『狼おおかみと獅子しし』はHBO(日本にっぽんではスター・チャンネルが放送ほうそう)のファンタジー・ドラマ・シリーズである『ゲーム・オブ・スローンズ』の第だい1章しょう『七なな王国おうこく戦記せんき』の第だい5話わである。プロデューサーでもあるデイヴィッド・ベニオフ と D・B・ワイスによって、脚本きゃくほんが書かかれ、 ブライアン・カークが監督かんとくした。

本ほんエピソードは、主おもにエダードが前任ぜんにんの〈王おうの手て〉の死因しいんを調査ちょうさするところを描えがく。キングズランディングでは、〈王おうの手て〉主催しゅさいの馬上もうえ試合しあいが終おわり、権力けんりょく闘争とうそうの企たくらみが明あきらかになる。ティリオンがキャトリンに逮捕たいほされたという知しらせが、微妙びみょうなバランスを壊こわす。タイトルの狼おおかみはスターク家かの紋章もんしょうであり、獅子ししはラニスター家かの紋章もんしょうである。

シーズンも中盤ちゅうばんに差さし掛かかり、物語ものがたりが動うごき始はじめる。デナーリスとジョラーは登場とうじょうしない。ジョン・スノウやほかの〈壁かべ〉のキャラクターも、ロブも登場とうじょうしない。

あらすじ

〈谷間たにま〉

キャトリン(ミシェル・フェアリー)の一いち行ぎょうは、ティリオン(ピーター・ディンクレイジ)を囚人しゅうじんとして連つれて、〈月つきの山やま〉を通とおって東ひがしに向むかい〈谷間たにま〉に向むかう。だが一いち行ぎょうは野蛮やばん人じんに襲撃しゅうげきされる。襲撃しゅうげきの最中さいちゅう、ティリオンは盾たてで野蛮やばん人じんを殺ころしてキャトリンの命いのちを救すくう。一いち行ぎょうは、故こジョン・アリンの未亡人みぼうじんでキャトリンの妹いもうとであるライサの治おさめる高こう巣す城じょう(エイリー)に着つく。姉妹しまいは5年ねんぶりに再会さいかいするが、ライサは精神せいしん的てきに不安定ふあんていとなっており、ラニスター家かを恐おそれているように見みえる。キャトリンはまた、高こう巣す城じょうの後継あとつぎにして甥おいのロビンにも会あうが、8歳さいでいまだに母乳ぼにゅうを飲のんでいる。ティリオンは、断崖だんがいに向むかって開ひらき床ゆかが傾かたむく〈天空てんくう房ぼう〉に入いれられる。ライサは、ティリオンを夫おっとの殺人さつじんの共犯きょうはん者しゃと断だんじるための裁判さいばんの準備じゅんびをする。

〈北部ほくぶ〉

ウィンターフェルでは、娼婦しょうふロスにティリオンのほうが金持かねもちで性せい技わざも上手じょうずだと嘲あざけられ、シオン(アルフィー・アレン)がティリオンへの嫉妬しっとをつのらせる。ブラン(アイザック・ヘンプステッド＝ライト)は、下半身かはんしんが麻痺まひし、昏睡こんすいしている間あいだに母親ははおやが去さったことで落おち込こむ。メイスター・ルーウィンは、ドスラク人じん流りゅうの馬上もうえ弓術きゅうじゅつをブランに教おしえると決きめる。

キングズランディング

エダード(ネッド)が、馬上もうえ試合しあいに出でないようロバート王おう(マーク・アディ)を説得せっとくし、観衆かんしゅうは恐おそれるべきグレガー・”マウンテン”・クレゲインと”花はなの騎士きし”ロラス・タイレルの馬上もうえ試合しあいに注目ちゅうもくする。マウンテンは恐おそれるべき相手あいてであるが、ロラスは牝馬ひんばに乗のってマウンテンの雄ゆう馬ばの気きをそらして勝かちをおさめる。マウンテンは激怒げきどして愛馬あいばの首くびをはね、ロラスを殺ころそうとする。マウンテンの弟おとうとの"ハウンド"サンダー・クレゲインは兄あにからロラスを救すくい、ロバート王おうが争あらそいを止とめさせる。観衆かんしゅうはサンダーを称たたえる。

ヴァリス(コンリース・ヒル)は、ジョン・アリンは質問しつもんをしすぎたので、”ライスの涙なみだ”と呼よばれる毒どくで死しんだと明あかす。さらにヴァリスは、アリンの前まえの従者じゅうしゃで、最近さいきん殺ころされた〈谷間たにま〉のサー・ヒューが毒どくを盛もったとほのめかす。

一方いっぽう、アリアは、訓練くんれんの一部いちぶとして〈赤あかの王城おうじょう〉の中なかで猫ねこを追おいかけ、二人ふたりの男おとこ(ヴァリスとイリリオ・モパティス)が王おうに反逆はんぎゃくする計画けいかくを話はなしているところを立たち聞ぎきする。アリアは父ちちに警告けいこくしようとするが、二人ふたりの正体しょうたいがわからずに口くちごもる。ヨーレンがやってきて二に人にんの会話かいわに割わって入はいり、キャトリンがティリオンを逮捕たいほしたことを知しらせる。

デナーリスの妊娠にんしんの知しらせが、ヴァリスのスパイであるジョラーを通つうじて小しょう評議ひょうぎ会かいに知しらされる。ターガリエン家かとドスラク人じんが連合れんごうして攻せめてくることを恐おそれ、ロバート王おうはデナーリスとヴィセーリスの暗殺あんさつを命めいじる。エダードは、ターガリエン家かへの憎にくしみがロバートの判断はんだんを曇くもらせており、卑劣ひれつな暗殺あんさつを命めいじてはかつての〈狂きょう王おう〉と変かわらなくなると言いい、命令めいれいを拒絶きょぜつする。ロバートの決心けっしんは固かたく、エダードは〈王おうの手て〉を辞職じしょくし、ロバートは激怒げきどする。ロバートが親友しんゆうのエダードと争あらそったことを悲かなしんで一人ひとりで飲のんでいる時とき、サーセイ(レナ・ヘディ)がロバートを訪たずね、ロバートはなぜドスラク人じんの侵略しんりゃくを深刻しんこくに考かんがえるのか説明せつめいする。一方いっぽう、ロバートの弟おとうとのレンリーは、恋人こいびとのロラスと共ともにいる。ロラスはレンリーのほうが兄達あにたちや甥おいたちよりもすぐれた統治とうち者しゃになると言いい、王おうになるべきだと説とく。

エダードが王おう都とを離はなれる前まえに、リトルフィンガーは故こジョン・アリンが死しぬ前まえに最後さいごに会あった人物じんぶつに引ひき合あわせる。その人物じんぶつとは、ロバートの落おとし子こである女児じょじの母親ははおやの娼婦しょうふミーガンである。ジョン・アリンはロバートの落おとし子こを探さがしていたという。エダードと護衛ごえいが去さろうとした時とき、ジェイミー(ニコライ・コスター＝ワルドー)と家来けらいが待まち伏ぶせし、ティリオンが逮捕たいほされた訳わけを尋たずねる。エダードは逮捕たいほの責任せきにんを認みとめ、戦たたかいが始はじまる。ジョリーをはじめとするエダードの家来けらいは殺ころされ、エダードとジェイミーは一対一いちたいいちで戦たたかうが、ジェイミーの家来けらいがエダードの足あしを槍やりで貫つらぬく。ジェイミーは、戦たたかいを邪魔じゃました家来けらいを殴なぐり倒たおすが、エダードを殺ころさず、弟おとうとを生いきたまま返かえせと警告けいこくする。ジェイミーは立たち去さり、エダードは血ちまみれで泥どろの中なかに横よこたわる。

製作せいさく

脚本きゃくほん

脚本きゃくほんは、プロデューサーのデイヴィッド・ベニオフ と D・B・ワイス自身じしんによって書かかれ、原作げんさく第だい一部いちぶ『七なな王国おうこくの玉座ぎょくざ』の第だい30-35章しょうに基もとづいている。

本ほんエピソードでは、原作げんさくでは視点してん人物じんぶつの目めを通とおしてしか現あらわれないキャラクターの、肉付にくづけが続つづけられる。リトルフィンガーとヴァリスの対決たいけつ、ロバート王おうとサーセイ王妃おうひの会話かいわ、そしてレンリーとロラスの濡ぬれ場ばである。原作げんさくでは示唆しさされていただけの、レンリーとロラスの性的せいてき関係かんけいが明確めいかくに描えがかれている。

ロケーション

室内しつない場面ばめんはベルファストで撮とられ、馬上もうえ試合しあいの場面ばめんは北きたアイルランドの城しろで撮とられた。キングズランディングの野外やがい場面ばめんはマルタで撮とられた。

アリンの谷間たにまのシーンのCG合成ごうせいはメテオラの風景ふうけいを基もとにして作つくられた

アリンの谷間たにまのシーンのCG合成ごうせいはギリシャのメテオラの岩場いわばの風景ふうけいを基もとにしてCGIで作つくられた。

評判ひょうばん

視聴しちょう者しゃ数すう

初回しょかい放送ほうそうでは258万まん人にんが視聴しちょうして、前ぜん話はなしに引ひき続つづいて視聴しちょう者しゃ数すうを増ふやした。同夜どうやの再さい放送ほうそうも含ふくめれば、330万まん人にんが視聴しちょうした。

賞しょう

2011年ねんのプライムタイム・エミー賞しょうのスタント・コーディネーション賞しょうにノミネートされた。

外部がいぶリンク

• スター・チャンネル 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
• ワーナー・ブラザース DVD&Blu-ray 『ゲーム・オブ・スローンズ』ページ
• Official U.S. website HBO