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気管支炎きかんしえん

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気管支炎きかんしえん
概要がいよう
診療しんりょう 感染かんせんしょう呼吸こきゅうllppppppp
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
ICD-10 J20-J21, J42
ICD-9-CM 466, 491, 490
DiseasesDB 29135
MedlinePlus 001087
eMedicine article/807035 article/297108
MeSH D001991
グレイ解剖かいぼうがくしめされたしも気道きどう肉眼にくがん解剖かいぼうぞう

気管支炎きかんしえん(きかんしえん、: どく: えい: らん: bronchitis)は、呼吸こきゅう疾患しっかんひとつで気管支きかんし炎症えんしょうす。急性きゅうせい慢性まんせい区分くぶんされる。また、べつ区分くぶんでは慢性まんせい気管支炎きかんしえん閉塞へいそくせいはい疾患しっかんにも分類ぶんるいされる(気道きどう狭窄きょうさく症状しょうじょうはい膨張ぼうちょう喘鳴ぜんめい呼気こき延長えんちょう1びょうりつ低下ていかざんりょう英語えいごばん増加ぞうかとう)。自身じしん喫煙きつえんまわりの人間にんげんによる受動じゅどう喫煙きつえん健康けんこう被害ひがいにより、症状しょうじょう悪化あっかしたり慢性まんせいしたりする悪影響あくえいきょうがある。

急性きゅうせい気管支炎きかんしえん[編集へんしゅう]

急性きゅうせい気管支炎きかんしえんとは、せきおも症状しょうじょうとする3週間しゅうかんまでの気管支炎きかんしえんしょう[1][2]原因げんいんの90%はウイルス感染かんせんしょうである[2]

原因げんいん[編集へんしゅう]

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

先駆せんく症状しょうじょうとして風邪かぜ症状しょうじょうがあらわれ、次第しだいせきたんひとし急性きゅうせい上気じょうきどうカタル症状しょうじょうていする。発熱はつねつ軽度けいど)、全身ぜんしん倦怠けんたいかんあたまおもとう症状しょうじょう併発へいはつすることもおおい。また、はげしいせき場合ばあい腹部ふくぶ筋肉きんにくつううったえることもある。

検査けんさ[編集へんしゅう]

ただし、胸部きょうぶXせん異常いじょう所見しょけんられない。

治療ちりょう[編集へんしゅう]

  • 去痰きょたんざいによるたん除去じょきょ
  • 鎮咳剤ちんがいざいによるせき沈静ちんせい

抗生こうせい物質ぶっしつ使用しよう一般いっぱんてきにはすすめられず、これが効果こうかがないことのエビデンスは、各種かくしゅ試験しけんにて40年間ねんかんかさねられてきた[1]米国べいこくCDC処方しょほうりょうらそうと15年間ねんかんキャンペーンを実施じっししており[1]米国べいこく品質ひんしつ保証ほしょう委員いいんかい英語えいごばん(NCQA)によるHEDISにおいては2005ねんから「処方しょほうをゼロにすべき」と勧告かんこくしている[1]

NICE抗生こうせい物質ぶっしつ処方しょほうひかえる,もしくはおくらせるべき患者かんじゃとして以下いかげ、またそれらの平均へいきん罹患りかん期間きかんしめしている[3]

  • 急性きゅうせい咽喉いんこうつう/急性きゅうせい咽頭いんとうえん/急性きゅうせいひらたももえん - 1週間しゅうかん [3]
  • 風邪かぜ - 1.5週間しゅうかん [3]
  • 急性きゅうせい咳嗽がいそう/急性きゅうせい気管支炎きかんしえん - 3週間しゅうかん [3]

しかしながら米国べいこくでは1996-2010ねんあいだにおいて、60-80%の水準すいじゅんにて抗生こうせい物質ぶっしつ処方しょほうされている[1]

慢性まんせい気管支炎きかんしえん[編集へんしゅう]

たんせきが2ねん以上いじょう連続れんぞくし、毎年まいとし3ヶ月かげつ以上いじょう継続けいぞくするものす。慢性まんせい閉塞へいそくせいはい疾患しっかんCOPD)にふくまれる。ただし肺結核はいけっかくはい化膿かのうしょう気管支きかんし喘息ぜんそく気管支きかんし拡張かくちょうしょうひとしはいこころ疾患しっかんともなうものは除外じょがいする。また男性だんせいおお冬期とうき増加ぞうかする傾向けいこうがある。進行しんこうそのものは緩慢かんまん適切てきせつ治療ちりょうおこなえば問題もんだいはないが、放置ほうちするとはいせいこころ進行しんこうすることもおおいので注意ちゅうい必要ひつようである。

原因げんいん[編集へんしゅう]

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

検査けんさ[編集へんしゅう]

治療ちりょう[編集へんしゅう]

  • 原因げんいん除去じょきょとして、転地てんち転職てんしょく大気たいき汚染おせん職場しょくば汚染おせん回避かいひ)や禁煙きんえんおこなう。
  • ネブライザー吸入きゅうにゅう療法りょうほう体位たいいドレナージによる気道きどう浄化じょうかおこなう。ネブライザーの吸入きゅうにゅう薬剤やくざいとしては喀痰かくたん溶解ようかいざい気管支きかんし拡張かくちょうざい抗生こうせい物質ぶっしつ副腎ふくじん皮質ひしつステロイドざいとうもちいる。
  • 起因きいんきん有効ゆうこう薬剤やくざい抗生こうせい物質ぶっしつとう)の投与とうよ

全般ぜんぱんてき呼吸こきゅう不全ふぜん対策たいさくとして、酸素さんそ吸入きゅうにゅう人工じんこう呼吸こきゅう強心きょうしん利尿りにょうざいとう投与とうよ必要ひつようとする。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d e Barnett, Michael L.; Linder, Jeffrey A. (2014). “Antibiotic Prescribing for Adults With Acute Bronchitis in the United States, 1996-2010”. JAMA 311 (19): 2020. doi:10.1001/jama.2013.286141. ISSN 0098-7484. 
  2. ^ a b Albert, RH (1 December 2010). “Diagnosis and treatment of acute bronchitis.”. American family physician 82 (11): 1345–50. PMID 21121518. 
  3. ^ a b c d CG69: Respiratory tract infections (self-limiting): prescribing antibiotics (Report). 英国えいこく国立こくりつ医療いりょう技術ぎじゅつ評価ひょうか機構きこう. July 2008.

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]