昆布こぶ茶ちゃ

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餅もち（右みぎ）と梅うめ昆布こぶ茶ちゃ（左ひだり）

昆布こぶ茶ちゃ（こぶちゃ、こんぶちゃ）は、コンブを乾燥かんそうさせ細こまかく刻きざむか粉末ふんまつ状じょうにしたものに湯ゆをそそいで飲のむ飲料いんりょう。

概要がいよう

古代こだいには昆布こぶを食用しょくようしていたので古ふるくから飲のまれていたものと思おもわれる。遅おそくとも江戸えど時代じだいには昆布こぶを使つかった茶ちゃはすでに存在そんざいし、「刻きざみ昆布こぶに熱湯ねっとうを注そそいで飲のみ、飲のんだ後のちは出でがらしとなった昆布こぶを食たべる。いわゆる風味ふうみ茶ちゃとして好このまれていた」。

「昆布こぶ」（こんぶ）が「喜よろこぶ」（よろこぶ）に通つうじることから、正月しょうがつや結婚式けっこんしきには昆布こぶ茶ちゃが出だされる事ことがある。福茶ふくちゃ（ふくちゃ）は若水わかみずで作つくった煎茶せんちゃに結むすび昆布こぶ、梅干うめぼし、黒豆くろまめ、山椒さんしょうをいれたもので、関西かんさい地方ちほうで正月しょうがつ、節分せつぶん、大晦日おおみそか等ひとしに長寿ちょうじゅを願ねがって飲のまれる。特とくに正月しょうがつのものを大だい福茶ふくちゃ（だいぶくちゃ、おおぶくちゃ）といい、煎茶せんちゃに結むすび昆布こぶ、梅干うめぼしを入いれて飲のむ。

現在げんざい知しられている粉末ふんまつ状じょうの昆布こぶ茶ちゃは1918（大正たいしょう７）年ねんに玉露ぎょくろ園えんの創業そうぎょう者しゃ「藤田ふじた馬うま三さん」（ふじたうまぞう）が作つくったものである。これは福茶ふくちゃと違ちがい、粉末ふんまつには本来ほんらいの意味いみでの茶ちゃ（チャノキ）は含ふくまれていない。

粉末ふんまつの昆布こぶ茶ちゃには味あじを調ととのえるために砂糖さとう・塩しおなど調味ちょうみ料りょうが添加てんかされるものもある。

調味ちょうみ料りょうとしての昆布こぶ茶ちゃ

飲料いんりょうとしてだけではなく、減げん塩しおのために食塩しょくえんや醤油じょうゆ代かわりの調味ちょうみ料りょうとして用もちいられる場合ばあいもあり、メーカーが料理りょうりレシピを公開こうかいしている例れいもある。 昆布こぶのうま味みを研究けんきゅうした結果けっかできたのがうま味み調味ちょうみ料りょうの主成分しゅせいぶんであるグルタミン酸ぐるたみんさんなので、昆布こぶ茶ちゃはうま味み調味ちょうみ料りょうの代だい用品ようひんとして利用りようもされている。

様々さまざまな昆布こぶ茶ちゃ

梅うめ昆布こぶ茶ちゃ

乾燥かんそうさせた梅うめ肉にくを配合はいごうしたものは梅うめ昆布こぶ茶ちゃ（うめこぶちゃ、うめこんぶちゃ）と呼よばれる。 フリーズドライの梅うめの粉末ふんまつを角かく切ぎり昆布こぶ茶ちゃにまぶした梅うめ昆布こぶ茶ちゃは、正月しょうがつやおめでたい席せきに出だす福茶ふくちゃの習慣しゅうかんに用もちいられることもある。

刻きざみ昆布こぶ入いり昆布こぶ茶ちゃ

2cm角かくに切きった角かく切ぎり昆布こぶ茶ちゃや、刻きざみ昆布こぶが入はいったものも登場とうじょうし、昆布こぶ出汁だしの旨うまみが相あいまって人気にんきが出でている。

その他た

• 欧米おうべいでは日本にっぽんで言いう紅茶こうちゃキノコをコンブチャ (kombucha^{[英語えいご版ばん記事きじ]}) と呼よぶ。これは20世紀せいき初頭しょとうにロシアなどで流行はやりだした飲料いんりょうで、海外かいがいではkombuchaと言いえば紅茶こうちゃキノコを指さす。
  • The American Heritage Dictionary は、英語えいご話者わしゃがゼラチン状じょうの培地ばいちを海草かいそう（昆布こぶ）と誤解ごかいし、「昆布こぶ茶ちゃ」と混同こんどうしたものと推測すいそくしている。

主おもな昆布こぶ茶ちゃメーカー

• 玉露ぎょくろ園えん食品しょくひん工業こうぎょう（東京とうきょう都と文京ぶんきょう区く）
• 不ふ二に食品しょくひん（大阪おおさか府ふ大阪おおさか市し福島ふくしま区く）
• 錦城きんじょう食品しょくひん（奈良なら県けん奈良なら市し）
• 日東にっとう食品しょくひん工業こうぎょう（広島ひろしま県けん広島ひろしま市し中ちゅう区く）
• 浪花なにわ昆布こぶ茶ちゃ本舗ほんぽ (大阪おおさか府ふ八尾やお市し)
• かね七なな（富山とやま県けん富山とやま市し）

関連かんれん項目こうもく

• 茶ちゃ
• 緑茶りょくちゃ
• 茶ちゃ外がい茶ちゃ

外部がいぶリンク

• デジタル大辞泉だいじせんほか『昆布こぶ茶ちゃ』 - コトバンク