烏龍茶 うーろんちゃ の茶 ちゃ 葉 は
烏龍茶 うーろんちゃ (ウーロンちゃ)は、中国 ちゅうごく 茶 ちゃ の一種 いっしゅ で、一般 いっぱん 的 てき には半 はん 発酵 はっこう 茶 ちゃ (軽度 けいど の発酵 はっこう を行 おこな ったお茶 ちゃ )として説明 せつめい される事 こと が多 おお い[2] [3] 。ただし茶 ちゃ 業 ぎょう における「発酵 はっこう 」は酵素 こうそ による酸化 さんか を指 さ し、生化学 せいかがく 的 てき な意味 いみ での「発酵 はっこう 」ではない[4] 。
烏龍茶 うーろんちゃ と関連 かんれん する語 かたり として青 あお 茶 ちゃ (せいちゃ)があるが、両者 りょうしゃ の関係 かんけい は文献 ぶんけん によって異 こと なる。
茶 ちゃ 類 るい の分類 ぶんるい を定義 ていぎ したISO 20715:2023 では烏龍茶 うーろんちゃ と青 あお 茶 ちゃ は同義 どうぎ としている[5] 。
文献 ぶんけん [6] では、青 あお 茶 ちゃ のうち発酵 はっこう 度 ど 30程度 ていど のものを包 つつみ 種 しゅ 茶 ちゃ 、70程度 ていど のものを烏龍茶 うーろんちゃ とするとしている。
文献 ぶんけん [7] では、日本 にっぽん においては、青 あお 茶 ちゃ の総称 そうしょう として本来 ほんらい ならば別 べつ の茶 ちゃ である鉄 てつ 観音 かんのん 、水仙 すいせん なども「烏龍茶 うーろんちゃ 」「ウ う ーロン茶 ろんちゃ 」と呼 よ ぶのが慣例 かんれい となっているとしている。
茶 ちゃ 類 るい の分類 ぶんるい を定 さだ めたISO 20715:2023 では烏龍茶 うーろんちゃ (oolong tea )と青 あお 茶 ちゃ (blue tea )を同義 どうぎ とした上 うえ で、烏龍茶 うーろんちゃ を製法 せいほう の観点 かんてん から以下 いか のように定義 ていぎ している:
tea (3.2) derived solely and exclusively, and produced by acceptable processes, notably withering, tumbling and aeration (partial aeration/oxidization), enzyme inactivation, rolling/shaping and drying, from the moderately matured new shoots of varieties of the species Camellia sinensis (L.) O. Kuntze, known to be suitable for making tea for consumption as a beverage [8]
(
試 ためし 訳 やく )
Camellia sinensis (L.) O. Kuntze —
飲料 いんりょう として
消費 しょうひ される
茶 ちゃ を
作 つく るのに
適 てき していることが
知 し られている—の
変種 へんしゅ の
中 ちゅう 程度 ていど に
成熟 せいじゅく した
新 あたら しい
苗 なえ 条 じょう から、
容認 ようにん できる
工程 こうてい 、とりわけ
萎 あまどころ 凋、做青と曝気(
部分 ぶぶん 的 てき な曝気/
酸化 さんか )、
酵素 こうそ の
不 ふ 活性 かっせい 化 か 、
揉 もめ 捻 ねじ /
成形 せいけい および
乾燥 かんそう を
行 おこな う
事 こと によって
唯一 ゆいいつ かつ
排他 はいた 的 てき に
得 え られ、
製造 せいぞう された
茶 ちゃ (
茶 ちゃ の定義 ていぎ は3.2章 しょう を参照 さんしょう )。
—3.15 oolong tea blue tea, 3 Terms and definitions, ISO 20715:2023 Tea — Classification of tea types
特徴 とくちょう は品種 ひんしゅ の多 おお さであり、その数 かず は800種 しゅ とも言 い われている[9] 。日本 にっぽん でも少量 しょうりょう ながら生産 せいさん されている[10] 。日本 にっぽん では定番 ていばん の茶 ちゃ となったが、中国 ちゅうごく では主 おも に福建 ふっけん 省 しょう でしか消費 しょうひ されないマイナーな茶 ちゃ である[11] [12] 。
中国 ちゅうごく 茶 ちゃ は、1978年 ねん に中国 ちゅうごく 安徽 あんき 省 しょう の安徽 あんき 農業 のうぎょう 大学 だいがく の陳 ひね 椽教授 きょうじゅ によって緑茶 りょくちゃ 、白茶 しらちゃ 、黄 き 茶 ちゃ 、黒 くろ 茶 ちゃ 、青 あお 茶 ちゃ 、紅茶 こうちゃ の6種 しゅ (六 ろく 大 だい 茶 ちゃ 類 るい )に区分 くぶん された。これにジャスミン茶 ちゃ など花 はな 茶 ちゃ を加 くわ えた7種 しゅ が現在 げんざい 最 もっと も一般 いっぱん 的 てき な分類 ぶんるい 方法 ほうほう として知 し られている(区分 くぶん について、詳細 しょうさい は中国 ちゅうごく 茶 ちゃ の項目 こうもく を参照 さんしょう )。
中国 ちゅうごく 語 ご でいう「青 あお 」は「黒 くろ っぽい藍色 あいいろ 」を指 さ す。青 あお 茶 ちゃ に対 たい して、緑茶 りょくちゃ は茶 ちゃ 葉 は を摘 つ んだ直後 ちょくご に加熱 かねつ するため発酵 はっこう の過程 かてい が無 な い。一方 いっぽう 紅茶 こうちゃ や黒 くろ 茶 ちゃ は完全 かんぜん に発酵 はっこう させて乾燥 かんそう させたものである。
一説 いっせつ によれば烏龍茶 うーろんちゃ という名前 なまえ は中国 ちゅうごく 広東 かんとん 省 しょう で製茶 せいちゃ されたお茶 ちゃ の形状 けいじょう や色 いろ が烏 がらす のように黒 くろ く、龍 りゅう のように曲 ま がりくねっていることから、名付 なづ けられたという[13] 。
広東 かんとん 省 しょう 東部 とうぶ の潮 うしお 州 しゅう 市 し 潮 しお 安 やす 県 けん で製茶 せいちゃ されている「石 いし 古 こ 坪 つぼ 」や鳳凰山 ほうおうざん 周辺 しゅうへん で生産 せいさん される「鳳凰 ほうおう 単 たん 欉 」が、現在 げんざい の烏龍茶 うーろんちゃ の祖 そ であると推測 すいそく されている[14] 。
実際 じっさい の生産 せいさん 量 りょう では福建 ふっけん 省 しょう がトップで、台湾 たいわん がこれに続 つづ く。福建 ふっけん 省 しょう 北部 ほくぶ にある武 たけ 夷 えびす 山 さん 市 し の武 たけ 夷 えびす 岩 がん 茶 ちゃ が烏龍茶 うーろんちゃ の代表 だいひょう 的 てき 銘茶 めいちゃ として知 し られているが、日本 にっぽん においては、福建 ふっけん 省 しょう 中部 ちゅうぶ の泉州 せんしゅう 市 し 安 あん 渓 けい 県 けん で作 つく られる「鉄 てつ 観音 かんのん 」が、香港 ほんこん においては「水仙 すいせん 」の知名度 ちめいど が高 たか い。台湾 たいわん 産 さん では南 みなみ 投 とう 県 けん 鹿谷 しかたに 郷 きょう の凍 こお 頂 いただき 烏龍茶 うーろんちゃ 、台湾 たいわん 中央 ちゅうおう 山脈 さんみゃく の梨 なし 山 さん 、阿 おもね 里山 さとやま 、杉林 すぎばやし 渓 けい など標高 ひょうこう 1000m以上 いじょう の茶園 ちゃえん で生産 せいさん される高山 こうざん 茶 ちゃ 、首都 しゅと 台北 たいぺい 市 し 郊外 こうがい で生産 せいさん される文 ぶん 山 やま 包 つつみ 種 しゅ が質 しつ の高 たか い烏龍茶 うーろんちゃ の銘柄 めいがら として有名 ゆうめい 。
現在 げんざい の烏龍茶 うーろんちゃ は福建 ふっけん 省 しょう と広東 かんとん 省 しょう 、台湾 たいわん などの、いわゆる華南 かなん 文化 ぶんか 圏 けん が主 おも な産地 さんち であるが、近年 きんねん は台湾 たいわん の製茶 せいちゃ 技師 ぎし などの指導 しどう によってベトナム やタイ の山岳 さんがく 地帯 ちたい 、また独自 どくじ のタイプの青 あお 茶 ちゃ がインド のダージリン 地方 ちほう などでも少量 しょうりょう が商業 しょうぎょう 的 てき に生産 せいさん されている。
代表 だいひょう 的 てき な銘柄 めいがら [ 編集 へんしゅう ]
凍 こお 頂 いただき 烏龍茶 うーろんちゃ [ 編集 へんしゅう ]
凍 こお 頂 いただき の茶 ちゃ 葉 は
凍 こお 頂 いただき 烏龍茶 うーろんちゃ は台湾 たいわん ・南 みなみ 投 とう 県 けん 鹿谷 しかたに 郷 きょう 東部 とうぶ の山腹 さんぷく で栽培 さいばい される烏龍茶 うーろんちゃ の名称 めいしょう 。現在 げんざい では台湾 たいわん の広範囲 こうはんい において栽培 さいばい されており、台湾 たいわん を代表 だいひょう する烏龍茶 うーろんちゃ として認知 にんち されている。味 あじ は緑茶 りょくちゃ に近 ちか いが、殺 ころせ 青 あお (茶 ちゃ 葉 は の加熱 かねつ 処理 しょり )の方法 ほうほう が日本 にっぽん 茶 ちゃ とは異 こと なるため、独特 どくとく の爽 さわ やかな香 かお りがする。
東方 とうほう 美人 びじん 茶 ちゃ [ 編集 へんしゅう ]
東方 とうほう 美人 びじん 茶 ちゃ は、台湾 たいわん 中西部 ちゅうせいぶ の新 しん 竹 たけ 県 けん 峨眉郷 きょう などで採 と れる。ウンカ が葉 は を食 く うことで、独特 どくとく の香 かお りと味 あじ わいが生 う まれる。しばらくしてヨーロッパに輸出 ゆしゅつ されたが、実際 じっさい に人気 にんき が出始 ではじ めるのは19世紀 せいき 末 まつ から20世紀 せいき に入 はい ってからである。英国 えいこく で名付 なづ けられた「オリエンタル・ビューティ(Oriental beauty)」(現在 げんざい 、ビクトリア女王 じょおう が名付 なづ けたという説 せつ が巷 ちまた に広 ひろ がっているが、年代 ねんだい 的 てき におかしい)の訳語 やくご として、東洋 とうよう では響 ひび きの美 うつく しい「東方 とうほう 美人 びじん 」が定着 ていちゃく した。清 しん 代 だい ・日本 にっぽん 統治 とうち 時代 じだい の頃 ころ から台湾 たいわん の重要 じゅうよう な輸出 ゆしゅつ 産品 さんぴん であったが、近年 きんねん では台湾 たいわん 国内 こくない でも消費 しょうひ 量 りょう が増 ふ えている。
武 たけ 夷 えびす 岩 がん 茶 ちゃ [ 編集 へんしゅう ]
大 だい 紅 べに 袍 ほう の茶 ちゃ 葉 は
福建 ふっけん 省 しょう 武 たけ 夷 えびす 山 さん 市 し の武 たけ 夷 えびす 岩 がん 茶 ちゃ は烏龍茶 うーろんちゃ の代表 だいひょう 的 てき 銘茶 めいちゃ として、また英国 えいこく 人 じん によるインド産 さん 紅茶 こうちゃ の原型 げんけい となったお茶 ちゃ としても名高 なだか く、その中 なか でも大 だい 紅 べに 袍 ほう は、国 くに が管理 かんり する茶 ちゃ 樹 じゅ で国賓 こくひん 待遇 たいぐう の客 きゃく に提供 ていきょう される。白 しろ 鶏冠 けいかん 、水金 みずかね 亀 かめ 、半天 ばんてん 腰 こし 、鉄 てつ 羅漢 らかん などが四 よん 大岩 おおいわ 茶 ちゃ として知 し られている。
鉄 てつ 観音 かんのん は福建 ふっけん 省 しょう 南部 なんぶ の安 あん 渓 けい 県 けん が産地 さんち 。台湾 たいわん や広東 かんとん 省 しょう でも作 つく られている。生産 せいさん 量 りょう は烏龍茶 うーろんちゃ 全体 ぜんたい の5%ほどの割合 わりあい を占 し める。名 な の由来 ゆらい には諸説 しょせつ ある。日本 にっぽん でも有名 ゆうめい な烏龍茶 うーろんちゃ である。
水仙 すいせん は福建 ふっけん 省 しょう と広東 かんとん 省 しょう で生産 せいさん される。香港 ほんこん では有名 ゆうめい な烏龍茶 うーろんちゃ で多 おお くの中国 ちゅうごく 料理 りょうり のレストランで出 だ されているが、烏龍茶 うーろんちゃ という日本 にっぽん における総称 そうしょう では分 わ かってもらえず、「水仙 すいせん 」(広東 かんとん 語 ご :ソユシン)と言 い って注文 ちゅうもん しないと烏龍茶 うーろんちゃ が飲 の めない場合 ばあい がある。
鳳凰 ほうおう 單 たん 欉 は、広東 かんとん 省 しょう 潮 うしお 州 しゅう 市 し の銘茶 めいちゃ で、広東 かんとん 省 しょう の烏龍茶 うーろんちゃ を代表 だいひょう する銘柄 めいがら 。鳳凰山 ほうおうざん 周辺 しゅうへん で生産 せいさん され、現在 げんざい の烏龍茶 うーろんちゃ の祖 そ といわれる。
大 だい 紅 べに 袍 ほう は標高 ひょうこう 500〜600メートルにあり、最 さい 高級 こうきゅう 品 ひん として「岩 いわ 茶 ちゃ の王 おう 」と呼 よ ばれる。年 とし に一 いち 度 ど 採 と れる茶 ちゃ の量 りょう はわずか400グラムと希少 きしょう 価値 かち が高 たか く、市場 いちば に出回 でまわ ることはない。大 だい 紅 べに 袍 ほう の採 と れる茶 ちゃ 樹 じゅ は根際 ねぎわ から枝 えだ が束 たば のように生 は えるのが特徴 とくちょう であり、新芽 しんめ の高 たか さは2メートルを超 こ えることは無 な く、幹 みき の太 ふとし はさは10センチメートルほどである。
淹 い れる湯 ゆ の温度 おんど は80度 ど 以上 いじょう の高温 こうおん が適 てき し、二 に 煎 せんじ 目 め 以降 いこう を飲 の む。
最初 さいしょ に茶 ちゃ 壺 つぼ (急須 きゅうす )へ茶 ちゃ 葉 は を入 い れ、熱湯 ねっとう を注 そそ ぐが、一 いち 度目 どめ に湯 ゆ を入 い れる目的 もくてき は、(1)茶器 ちゃき を温 あたた め、(2)茶 ちゃ 葉 は を開 ひら かせ、(3)茶 ちゃ 葉 は のほこりなどを洗 あら い落 お とすためである。このため、一 いち 煎 せんじ 目 め は時間 じかん を置 お かず、さっと茶 ちゃ 海 かい か湯呑 ゆのみ に湯 ゆ を移 うつ し、暖 あたた めたら捨 す てる。一 いち 煎 せんじ 目 め は短時間 たんじかん しか茶 ちゃ 葉 は に触 ふ れないため、決 けっ して美味 びみ ではなく、飲 の まない。
二 に 煎 せんじ 目 め は茶 ちゃ 葉 は の性質 せいしつ に応 おう じて30秒 びょう から1分 ふん 程度 ていど の時間 じかん をかけて成分 せいぶん を抽出 ちゅうしゅつ してから、最後 さいご まで茶 ちゃ 海 かい か湯呑 ゆのみ に移 うつ しきる。二 に 煎 せんじ 目 め では聞香 ぶんこう 杯 はい を使 つか い、香 かお りを楽 たの しんでもよい。茶 ちゃ 葉 は にもよるが四 よん 、五 ご 煎 せんじ 目 め まで美味 おい しく楽 たの しめる。煎 せん じる回数 かいすう が増 ふ えるごとに蒸 む らす時間 じかん を約 やく 10秒 びょう ずつ長 なが くするとよい。
もっともこれらは正式 せいしき な場 ば での一 いち 例 れい にすぎず、家庭 かてい で飲 の まれるものは各人 かくじん の好 この み、各 かく 家庭 かてい 、地域 ちいき によって方法 ほうほう が異 こと なる。
ウ う ーロン茶 ろんちゃ 重合 じゅうごう ポリフェノール(Oolong Tea Polymerized Polyphenols;OTPP)という烏龍茶 うーろんちゃ 特有 とくゆう のポリフェノール が含 ふく まれており、これは脂肪 しぼう の吸収 きゅうしゅう を抑 おさ え、脂肪 しぼう 分解 ぶんかい を促進 そくしん する働 はたら きがあるため、ダイエット によいとされる[15] 。近年 きんねん ではその効果 こうか が注目 ちゅうもく され、健康 けんこう 食品 しょくひん としても飲用 いんよう される。サントリー は2006年 ねん に特定 とくてい 保健 ほけん 用 よう 食品 しょくひん として黒 くろ 烏龍茶 うーろんちゃ を発売 はつばい した。カフェイン が含 ふく まれるため興奮 こうふん 作用 さよう や利尿 りにょう 作用 さよう がある。他 ほか にも消化 しょうか を助 たす けるほか、体 からだ を温 あたた める作用 さよう があり、冷 ひ え性 しょう 対策 たいさく にも有効 ゆうこう とされる[16] 。
また、飲 の む以外 いがい に、烏龍茶 うーろんちゃ が油 あぶら を分解 ぶんかい する効果 こうか をつかって、車 くるま のガラスの油膜 ゆまく 取 と りなどの用途 ようと にも使 つか うことができる。
清涼飲料水 せいりょういんりょうすい [ 編集 へんしゅう ]
日本 にっぽん においては、1895年 ねん に下関 しものせき 条約 じょうやく で台湾 たいわん が清 きよし から日本 にっぽん に割譲 かつじょう され、事業 じぎょう 等 とう で現地 げんち を訪 おとず れた人々 ひとびと に烏龍茶 うーろんちゃ の存在 そんざい が知 し られるようになった。大正 たいしょう 時代 じだい には銀座 ぎんざ に烏龍茶 うーろんちゃ の喫茶 きっさ 販売 はんばい 店 てん ができて輸入 ゆにゅう も行 おこな われ、通 つう の人 ひと たちに利用 りよう されるようになった[17] 。
しかし、日本 にっぽん における本格 ほんかく 的 てき な普及 ふきゅう は1970年代 ねんだい に痩身 そうしん や美容 びよう に効果 こうか があると伝聞 でんぶん されたことに始 はじ まる。当時 とうじ 爆発 ばくはつ 的 てき な人気 にんき があったアイドルデュオ「ピンク・レディー 」[注 ちゅう 1] が、美容 びよう のために愛飲 あいいん していることが1978年 ねん ~1979年 ねん 頃 ごろ に話題 わだい となったことから脚光 きゃっこう を浴 あ びた[18] [注 ちゅう 2] 。年間 ねんかん 輸入 ゆにゅう 量 りょう が2トンから280トンに急増 きゅうぞう し、第 だい 1次 じ ブームとなる。この時期 じき の烏龍茶 うーろんちゃ は湯 ゆ で淹 い れた飲 の み方 かた が主流 しゅりゅう であり、茶 ちゃ 葉 は を用 もち いる屋内 おくない 使用 しよう であった。その後 ご 、粗悪 そあく 品 ひん が出回 でまわ りブームは下火 したび になる。
1979年 ねん に伊藤園 いとうえん が中国 ちゅうごく 土産 みやげ 畜産 ちくさん 進出 しんしゅつ 口総 くちすぼ 公司 こうし と輸入 ゆにゅう 代理 だいり 店 てん 契約 けいやく を締結 ていけつ 。1981年 ねん 2月 がつ に伊藤園 いとうえん が世界 せかい 初 はつ の缶 かん 入 い りウ う ーロン茶 ろんちゃ として商品 しょうひん 化 か [19] 。同年 どうねん 12月 がつ 、サントリー が缶 かん 入 い り烏龍茶 うーろんちゃ を発売 はつばい した[20] 。油分 ゆぶん の多 おお い料理 りょうり に適 てき し、飲 の み口 こう もさっぱりして後 ご を引 ひ かないというキャッチフレーズと併 あわ せて、冷 ひ やしても美味 おい しく手軽 てがる に飲 の むことができるとする日本 にっぽん 独自 どくじ のスタイルが誕生 たんじょう し屋外 おくがい 市場 いちば の展開 てんかい が始 はじ まる。1983年 ねん にポッカコーポレーション が缶 かん 入 い りの宇治 うじ の露 ろ 製茶 せいちゃ とほうじ茶 ちゃ を、1985年 ねん に伊藤園 いとうえん が缶 かん 入 い りの緑茶 りょくちゃ [21] を発売 はつばい したこともあり、烏龍茶 うーろんちゃ は清涼飲料水 せいりょういんりょうすい としての市民 しみん 権 けん を得 え た。
酒税 しゅぜい 法 ほう の改正 かいせい に影響 えいきょう を与 あた えたチューハイ ブームのピークである1985年 ねん には、焼酎 しょうちゅう を烏龍茶 うーろんちゃ で割 わ ったウーロン割 わ り(ウーロンハイ )が現 あらわ れた。更 さら に1991年 ねん には、ピーチ リキュール をウ う ーロン茶 ろんちゃ で割 わ ったレゲエパンチ が生 う まれ、需要 じゅよう が更 さら に伸 の びる。この時期 じき が烏龍茶 うーろんちゃ の第 だい 2次 じ ブームとなった。
缶 かん 入 い り烏龍茶 うーろんちゃ のトップブランドのサントリーは、飲食料品 いんしょくりょうひん の製造 せいぞう 販売 はんばい 会社 かいしゃ の永谷園 ながたにえん と共同 きょうどう 開発 かいはつ した夏季 かき 限定 げんてい 商品 しょうひん として冷 ひ やした烏龍茶 うーろんちゃ を用 もち いた茶漬 ちゃづ けを2005年 ねん 5月 がつ から8月 がつ にかけて発売 はつばい した。永谷園 ながたにえん は2002年 ねん から販売 はんばい している冷 ひ やし茶漬 ちゃづ けのイメージの定着 ていちゃく を、サントリーは消費 しょうひ のさらなる拡大 かくだい を図 はか る。
2005年 ねん 現在 げんざい における烏龍茶 うーろんちゃ を含 ふく む茶 ちゃ 系 けい 飲料 いんりょう 水 すい の消費 しょうひ 量 りょう は、社団 しゃだん 法人 ほうじん 全国 ぜんこく 清涼 せいりょう 飲料 いんりょう 工業 こうぎょう 会 かい (全 ちょん 清 きよし 飲 いん )のソフトドリンクの品目 ひんもく 別 べつ 生産 せいさん 量 りょう の推移 すいい [2] によると炭酸 たんさん 飲料 いんりょう ・コーヒー 飲料 いんりょう が横 よこ ばいに推移 すいい し、果汁 かじゅう 飲料 いんりょう が下降 かこう 線 せん を示 しめ している中 なか で茶 ちゃ 系 けい 飲料 いんりょう は徐々 じょじょ に上昇 じょうしょう しており、全 ちょん 清 きよし 飲 いん の『平成 へいせい 十 じゅう 年 ねん 清涼 せいりょう 飲料 いんりょう 総合 そうごう 調査 ちょうさ 』では好 す きな清涼飲料水 せいりょういんりょうすい の1位 い になっている。
本場 ほんば 中国 ちゅうごく では、烏龍茶 うーろんちゃ は福建 ふっけん 省 しょう 、広東 かんとん 省 しょう という限 かぎ られた地域 ちいき で、かつ熱 あつ い茶 ちゃ を自分 じぶん でいれて飲 の むことしか考 かんが えられなかった。1990年代 ねんだい 後半 こうはん にサントリーが上海 しゃんはい でペットボトル 入 い りの烏龍茶 うーろんちゃ 発売 はつばい を検討 けんとう した際 さい 、上海 しゃんはい では加糖 かとう タイプの台湾 たいわん 系 けい 烏龍茶 うーろんちゃ が販売 はんばい 活動 かつどう されており、サントリーもそれに倣 なら って加糖 かとう 、無 む 糖 とう 2種 しゅ のペットボトル入 い り烏龍茶 うーろんちゃ を発売 はつばい した。
その後 ご 台湾 たいわん 大手 おおて の統一 とういつ 食品 しょくひん もウ う ーロン茶 ろんちゃ のペットボトル市場 いちば に参入 さんにゅう 、現在 げんざい は地元 じもと 中国 ちゅうごく のメーカーも類似 るいじ の清涼飲料水 せいりょういんりょうすい を発売 はつばい している。当初 とうしょ 中国 ちゅうごく での主流 しゅりゅう は加糖 かとう されたものであり、無 む 糖 とう のものを探 さが すのには骨 ほね が折 お れる状態 じょうたい であった。2011年 ねん 時点 じてん では無 む 糖 とう の烏龍茶 うーろんちゃ も普及 ふきゅう し、コンビニエンスストア 、スーパーマーケット などで手軽 てがる に無 む 糖 とう のものを入手 にゅうしゅ できる。
^ 彼女 かのじょ らの出身 しゅっしん 地 ち は日本 にっぽん 茶 ちゃ の産地 さんち でも有名 ゆうめい な静岡 しずおか 県 けん であった。
^ 1979年 ねん 9月 がつ 10日 とおか 放送 ほうそう の『夜 よる のヒットスタジオ 』では、歌唱 かしょう 前 まえ のトークで鉄 てつ 観音 かんのん 烏龍茶 うーろんちゃ の箱 はこ を持参 じさん して紹介 しょうかい した。
加藤 かとう 千洋 ちひろ 『加藤 かとう 千洋 ちひろ の中国 ちゅうごく 食 しょく 紀行 きこう 』(初版 しょはん )小学館 しょうがくかん (原著 げんちょ 2005年 ねん 3月 がつ 20日 はつか )、86頁 ぺーじ 。ISBN 4093875480 。
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