(Translated by https://www.hiragana.jp/)
椎間板ヘルニア - Wikipedia コンテンツにスキップ

椎間板ついかんばんヘルニア

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
Spinal disc herniation
別称べっしょう Slipped disc, ruptured disc, herniated disc, prolapsed disc, herniated nucleus pulposus
MRIでしめされた脊椎せきつい椎間板ついかんばんヘルニア
概要がいよう
診療しんりょう 整形せいけい外科げか脳神経のうしんけい外科げか
分類ぶんるいおよび外部がいぶ参照さんしょう情報じょうほう
腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア

椎間板ついかんばんヘルニア(ついかんばんヘルニア、spinal disc herniation)は、ヘルニア一種いっしゅであり、椎間板ついかんばん一部いちぶ正常せいじょうしいあいだ腔をえて突出とっしゅつした状態じょうたいである。

しいたいしいたいあいだには人体じんたい最大さいだい血管けっかん領域りょういきばれる椎間板ついかんばん存在そんざいしている。椎間板ついかんばん中央ちゅうおうにゼラチンじょうずいかく周囲しゅういにはコラーゲン豊富ほうふふく線維せんいからる。このずいかく線維せんい一部いちぶなどが突出とっしゅつした状態じょうたい椎間板ついかんばんヘルニアである。Macnabによる分類ぶんるい有名ゆうめいである。

おおくの動物どうぶつ脊椎せきつい重力じゅうりょく垂直すいちょくにして生活せいかつしているのにたいし、人間にんげんそく歩行ほこうであるために脊椎せきつい重力じゅうりょく平行へいこう方向ほうこうとなる。このため、だてでは椎間板ついかんばんにはおおくの負荷ふかがかかる。

椎間板ついかんばんヘルニアは、下位かい腰椎ようつい (L4/5, L5/S1) が最多さいたで、つぎ下位かい頸椎おおく、胸椎きょうついにはすくない。胸椎きょうついすくないのは、胸郭きょうかくにより、しいたいあいだ可動かどうせい頚椎けいつい腰椎ようついくらすくないことによる。また、神経しんけい走行そうこう関係かんけいから、下位かい腰椎ようついでは、上位じょうい腰椎ようついくらべ、神経しんけい症状しょうじょうこしやすく、発見はっけんされやすいめんもあるかもしれない。高齢こうれいになると、下位かい頚椎けいついでの可動かどうせい減少げんしょうし、ヘルニアがこりにくくなり、比較的ひかくてき上位じょうい頚椎けいつい病変びょうへんきたしやすくなる。すなわち、椎間板ついかんばんヘルニアは、よくうご脊椎せきつい部分ぶぶんこりやすいのである。

症状しょうじょう[編集へんしゅう]

腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニアの場合ばあい症状しょうじょうは、片側かたがわ下肢かしつうおおいが、巨大きょだいまたなか程度ていどであってもしん突出とっしゅつしたヘルニアの場合ばあい両側りょうがわ症状しょうじょう出現しゅつげんする。下肢かしつうは、当該とうがい椎間板ついかんばんヘルニアによる神経しんけい圧迫あっぱくによりしょうじる。教科書きょうかしょてきには、L4/5では、L5症状しょうじょうる。腰痛ようつうほか下肢かし疼痛とうつう、しびれ、場合ばあいによってはおおきな浮腫むくみまでられ、あしげられないくらいおもくなる、うごかせないなどの自覚じかく症状しょうじょうくわえ、障害しょうがいされた神経しんけい支配しはい領域りょういき感覚かんかく障害しょうがいていしたり、運動うんどう神経しんけい麻痺まひによる筋力きんりょく低下ていかたすことがある。さらに、腓返こむらがえりなどの痙攣けいれん誘発ゆうはつしやすくなる。まれに、排尿はいにょう障害しょうがいていする(S2-5症状しょうじょう)。

神経しんけい 放散ほうさんつう 感覚かんかく障害しょうがい 脱力だつりょく すじ萎縮いしゅく 反射はんしゃ 誘発ゆうはつ試験しけん
L1 鼡径大腿だいたい内側うちがわ 鼡径大腿だいたい内側うちがわ       なし 
L2 こし背部はいぶがわ腹部ふくぶ大腿だいたいぜん内側うちがわ 大腿だいたいぜん内側うちがわ ひざ伸展しんてん筋力きんりょく低下ていか 大腿だいたいよんとうすじ ひざぶたけん反射はんしゃ低下ていか FNST
L3 こし背部はいぶ股関節こかんせつ大腿だいたいぜん外側そとがわ 大腿だいたいぜん外側そとがわ ひざ伸展しんてん筋力きんりょく低下ていか 大腿だいたいよんとうすじ ひざぶたけん反射はんしゃ低下ていか FNST
L4 臀部でんぶ大腿だいたい外側そとがわ下腿かたい前面ぜんめんあし内側うちがわ 下腿かたい内側うちがわあし趾内えん あしないはんくらいこごめ筋力きんりょく低下ていか 大腿だいたいよんとうすじ ひざぶたけん反射はんしゃ低下ていか FNST
L5 せんちょう関節かんせつうえからまた下肢かし外側そとがわあしまで 下腿かたい下部かぶ外側そとがわ、1~2趾間あし あしはは趾のこごめ低下ていかかかと困難こんなん ちゅうしりすじひざこごめすじぜん脛骨けいこつすじちょうはは趾伸すじちょうたん趾伸すじ こう脛骨けいこつすじけん反射はんしゃ SLR
S1 せんちょう関節かんせつうえからまた下肢かしめんあし外縁がいえんまで こむら腹部ふくぶがわあし趾外えん あしはは趾のそここごめ低下ていか、つま先立さきだ困難こんなん だいしりすじちょうたん腓骨ひこつすじ腓腹筋ひふくきん、ヒラメすじ アキレス腱あきれすけん反射はんしゃ低下ていか SLR

巨大きょだいヘルニアの場合ばあい馬尾ばび症状しょうじょう出現しゅつげんすることがあり、脊柱せきちゅうかん狭窄きょうさくしょう馬尾ばび神経しんけいがた類似るいじした症状しょうじょうていする。有名ゆうめい症状しょうじょうは、間欠かんけつせい跛行はこう(はこう)であり、神経しんけい周囲しゅういりゅう障害しょうがいによりしょうじることがられている。

上位じょうい腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニアの場合ばあい腰痛ようつう(いわゆるL2障害しょうがい)や股関節こかんせつつう(L3障害しょうがいなど)をうったえることもある。それ以外いがい場合ばあい腰痛ようつううったえないのが典型てんけいてきである。

若年じゃくねんせい椎間板ついかんばんヘルニアは、椎間板ついかんばんないあつたかく、高齢こうれいしゃくらべ、つよ症状しょうじょうていしやすい。また、下肢かしきょじょう腰椎ようつい股関節こかんせつ伸展しんてんかかわちぢみ緊張きんちょうせいハムストリングス)に代表だいひょうされるように、反応はんのうつよやすい。

診断しんだん[編集へんしゅう]

鑑別かんべつ診断しんだんとして以下いかげられる。

椎間板ついかんばんヘルニアとほぼ同様どうよう症状しょうじょうしめほか病気びょうきとして「脊髄せきずい腫瘍しゅよう」がある。症例しょうれいすくなくMRIやCTによる診察しんさつ以外いがいでは、ほぼ発見はっけんできないものであるが、患者かんじゃうったえる症状しょうじょうおもあつさのわりにレントゲン画像がぞう正常せいじょうである場合ばあい考慮こうりょする必要ひつようがある。

検査けんさ[編集へんしゅう]

ラセーグ徴候ちょうこうのテスト
椎間板ついかんばんヘルニアのMRI画像がぞう
赤丸あかまる部分ぶぶん圧迫あっぱくされた神経しんけい
ラセーグ徴候ちょうこう
予備よびテストとして使つかわれる。
Xせん撮影さつえい
椎間板ついかんばんヘルニアそのものはXせんうつらないが、脊椎せきついほねせい変化へんかるのに有用ゆうようである。
MRI
椎間板ついかんばんヘルニアの診断しんだんには、きわめて有用ゆうようである。利点りてんは、おかせかさねせいく、容易ようい画像がぞうじょうでヘルニア形態けいたい把握はあくできること。欠点けってんは、CTにくらべ、空間くうかんてき分解能ぶんかいのうおとることがあること、激痛げきつうともな場合ばあい安静あんせい困難こんなんため、MRI撮影さつえい自体じたい困難こんなんなことなどがげられる。
ミエログラフィー
造影ぞうえいざいかたまくない注入ちゅうにゅうし、その形状けいじょう神経しんけい圧迫あっぱく程度ていど方法ほうほう。MRIが普及ふきゅうしたことと、注射ちゅうしゃ薬剤やくざい投与とうよ必要ひつようなため、おかせかさねてき検査けんさなので、おこなわれる頻度ひんど減少げんしょうしたが、手術しゅじゅつ考慮こうりょするようなれいでは必要ひつようなこともおおい。
ディスコグラフィー
ミエログラフィーにくわえて、おかせかさねせいたかい(いたいのである)ことからおこなわれることはすくなくなった。ヘルニアの責任せきにんだか診断しんだん外側そとがわがた椎間板ついかんばんヘルニアの診断しんだん有効ゆうこうなことがある。
CT検査けんさ
ミエログラフィーやディスコグラフィーにわせて、撮影さつえいすることがおおい。ヘルニアのほねせい成分せいぶんるために、あえて単純たんじゅんCTを撮影さつえいして、比較ひかくすることもある。

治療ちりょう[編集へんしゅう]

椎間板ついかんばんヘルニアのMRI画像がぞうⅡ-①
赤丸あかまるないが「圧迫あっぱくされた神経しんけいおよび「水分すいぶん含有がんゆうりょう不足ふそく炎症えんしょうこして上方かみがたおおきく突出とっしゅつした椎間板ついかんばん
椎間板ついかんばんヘルニアのMRI画像がぞうⅡ-②
うえ画像がぞうこう濃度のうどばん

ほとんどの場合ばあい脊椎せきつい椎間板ついかんばんヘルニアは手術しゅじゅつ必要ひつようとしない。脊椎せきつい椎間板ついかんばんヘルニアが原因げんいんかんがえられる坐骨ざこつ神経痛しんけいつうかんする研究けんきゅうでは、「12週間しゅうかん、73%の人々ひとびと手術しゅじゅつなしで妥当だとう大幅おおはば改善かいぜんしめした」ことがかっている[1] 。しかしながらこの研究けんきゅうでは、坐骨ざこつ神経痛しんけいつう患者かんじゃのうち、椎間板ついかんばんヘルニアに起因きいんする個人こじんかず特定とくていされていない。

初期しょき治療ちりょう通常つうじょうステロイドせいこう炎症えんしょうやく(NSAID)であるが、持続じぞくせい腰痛ようつう人々ひとびとたいするNSAIDの長期ちょうき使用しようは、こころ血管けっかんけいおよび胃腸いちょうけいたいしての有害ゆうがいせい可能かのうせいがあるためむずかしい。

症状しょうじょう椎間板ついかんばんヘルニアがられているように、椎間板ついかんばんヘルニアは、その症状しょうじょうによって治療ちりょうほうまるのであり、存在そんざいしていることが治療ちりょう対象たいしょうにはならない。椎間板ついかんばんヘルニアの治療ちりょうは、原則げんそくてきには保存ほぞん療法りょうほうである。これには、鎮痛ちんつうざい運動うんどう療法りょうほう牽引けんいん温熱おんねつ療法りょうほうなどのリハビリテーションがふくまれる。さらに、神経しんけいブロック療法りょうほう神経しんけいブロック、かたまくがいブロックとう)が適応てきおうとなることがある。リハビリテーションでおこな運動うんどう療法りょうほうにはマッケンジーほうばれるこしらす腰痛ようつう体操たいそう股関節こかんせつまわりの筋肉きんにく(ハムストリングスやちょうこしすじ)のストレッチをおこなう。[2]

くすり[編集へんしゅう]

2014ねん1がつ30にち腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア治療ちりょうやくとしてはつとなるくすりヘルニコア(一般いっぱんめい:コンドリアーゼ)が厚生こうせい労働省ろうどうしょう製造せいぞう販売はんばい承認しょうにん申請しんせいされた。[3]この新薬しんやく椎間板ついかんばん分解ぶんかいする酵素こうそ椎間板ついかんばんない注射ちゅうしゃすることで、突出とっしゅつした椎間板ついかんばん分解ぶんかい縮小しゅくしょうさせる効果こうかがあるため今後こんご薬物やくぶつによる椎間板ついかんばんヘルニア治療ちりょう期待きたいされる。また、このくすり国内こくないはつとなる椎間板ついかんばんない直接ちょくせつ注射ちゅうしゃする治療ちりょうざいであり、全身ぜんしん麻酔ますい必要ひつようもなく手術しゅじゅつ療法りょうほう比較ひかくして身体しんたいへの負担ふたんちいさいという特徴とくちょうがある。国内こくないにおいては、2018ねん3がつ23にち製造せいぞう販売はんばい承認しょうにん取得しゅとくし、2018ねん8がつ1にち発売はつばいされた。[4]

手術しゅじゅつ[編集へんしゅう]

保存ほぞん療法りょうほう奏効そうこうしない場合ばあい手術しゅじゅつ考慮こうりょされる。手術しゅじゅつ適応てきおうは、学会がっかいないにおいても確立かくりつされていないが、一般いっぱんに、排尿はいにょう障害しょうがい絶対ぜったい手術しゅじゅつ適応てきおうとされている。さらに、筋力きんりょく低下ていかはげしいいたみをともな場合ばあいなどに手術しゅじゅつ考慮こうりょされる。また、つよ症状しょうじょうがなくとも、3ヶ月かげつ以上いじょう症状しょうじょう持続じぞくする場合ばあい適応てきおうとされることがおおい。手術しゅじゅつほうはいくつかあるが、古典こてんてきかつ現在げんざい主流しゅりゅうなのはLoveほうである。さらに内視鏡ないしきょう内視鏡ないしきょう椎間板ついかんばん切除せつじょじゅつ(Micro Endoscopic Discectomy; MED)や顕微鏡けんびきょう顕微鏡けんびきょう椎間板ついかんばんヘルニア切除せつじょじゅつ、Micro Loveほう)もあるが、基本きほん椎間板ついかんばんヘルニアを摘出てきしゅつする方法ほうほうで、社会しゃかい保険ほけん適用てきようされる。

くわえて、レーザー治療ちりょう(Percutaneous Laser Disc Decompression; PLDD)けいがわてき椎間板ついかんばんヘルニア摘出てきしゅつほう(Percutaneous Discectomy; PD)、けいがわてき内視鏡ないしきょう椎間板ついかんばんヘルニア摘出てきしゅつほう(Percutaneous Endoscopic Lumbar Discectomy; PELD)、2003ねんさわあきら帝京大学ていきょうだいがく教授きょうじゅ)が日本にっぽん紹介しょうかいした「けいがわてき内視鏡ないしきょう腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア摘出てきしゅつじゅつ(Percutaneous Lumbar Discectomy; PED=ペッド」とばれる手術しゅじゅつほうがある。PEDは、患部かんぶ切開せっかい最低限さいていげんおさえるとともに、短期間たんきかん休養きゅうよう加療かりょう静養せいよう)で社会しゃかい復帰ふっきができること、ヘルニアの再発さいはつ防止ぼうしにもつながるとして学術がくじゅつてきにも注目ちゅうもくあつめている[5]おかせかさねせいひく日帰ひがえりから1はく入院にゅういん手術しゅじゅつ可能かのうであるが、有効ゆうこうりつひく適応てきおうかぎられるばかりか、社会しゃかい保険ほけん適用てきよう除外じょがい高額こうがく医療いりょう自己じこ負担ふたんせざるをず、さらに手術しゅじゅつ効能こうのう、また局所きょくしょ麻酔ますいにつき痛覚つうかくなどの個人こじんきわめておおきく、手術しゅじゅつちゅうにほとんどいたみをかんじないじょう手術しゅじゅつ直後ちょくご症状しょうじょう改善かいぜんされる患者かんじゃもいれば、手術しゅじゅつちゅう苦痛くつうおぼえながらも術後じゅつご半年はんとし以上いじょう経過けいかしてようやく症状しょうじょう改善かいぜんされる患者かんじゃもいる。

切開せっかいせず、内視鏡ないしきょう使つかってつまんで摘出てきしゅつするじゅつかたもある。この内視鏡ないしきょう手術しゅじゅつでは、特殊とくしゅ鉗子ばれる金具かなぐ使用しようしてつまみし、患者かんじゃにもよるが2-3あいだ程度ていど摘出てきしゅつし、縫合ほうごうさい市販しはん絆創膏ばんそうこうける。その術後じゅつごから3あいだ程度ていどでリハビリをおこない、つえ使つかうこともなくあるくことができるという[6]

手術しゅじゅつれいの5%から10%の割合わりあい再発さいはつするとされている。再発さいはつれい改善かいぜんりつは、一般いっぱん初回しょかいれいよりおとる。治療ちりょうは、日本にっぽんでは整形せいけい外科げか中心ちゅうしんとした脊椎せきつい外科げかによっておこなわれているが、脳神経のうしんけい外科げかでもっている施設しせつもある。関連かんれんした学会がっかいで、脊椎せきつい脊髄せきずい学会がっかいがあり、近年きんねん脊椎せきつい外科げか指導しどう認定にんていおこなっており、ウェブサイトじょう公表こうひょうされているが、自己じこ申告しんこくによる認定にんてい制度せいどであるので、そのあたりを加味かみしておく必要ひつようがある。

日本整形外科学会にほんせいけいげかがっかい認定にんていは、専門医せんもんい試験しけん合格ごうかくして「整形せいけい外科げか専門医せんもんい」の資格しかく取得しゅとくしたうえで、さらに「にちせいかい認定にんてい脊椎せきつい脊髄せきずいびょう」としての資格しかく取得しゅとくしたのち実技じつぎ試験しけんけて「脊椎せきつい内視鏡ないしきょう手術しゅじゅつ技術ぎじゅつ認定にんてい脊椎せきつい脊髄せきずいびょう」の資格しかく取得しゅとくする。学会がっかい認定にんていした「脊椎せきつい内視鏡ないしきょう手術しゅじゅつ技術ぎじゅつ認定にんてい」の名簿めいぼ公表こうひょうしている[7]

民間みんかん療法りょうほう[編集へんしゅう]

ヒト以外いがい動物どうぶつにおける椎間板ついかんばんヘルニア[編集へんしゅう]

いぬにおいては軟骨なんこつ栄養えいようせいいぬしゅ発生はっせいおおいが、すべてのいぬしゅ発生はっせいしうる。椎間板ついかんばん変性へんせい様式ようしきによりHansenIがたおよびHansenIIがた分類ぶんるいされる。

疫学えきがく[編集へんしゅう]

椎間板ついかんばんヘルニアは遺伝いでんてき影響えいきょうおおきいといわれており、CILPとばれる蛋白質たんぱくしつ変異へんいし、軟骨なんこつ成長せいちょうさまたげることが発症はっしょう要因よういんのひとつとされる。

最新さいしん研究けんきゅうでは、腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニアの発症はっしょう原因げんいんひとつとして遺伝いでんてき要素ようそかかわっていることを理化学研究所りかがくけんきゅうしょらの研究けんきゅうグループがめた。[9]

予防よぼう[編集へんしゅう]

日常にちじょう生活せいかつにおいて、たとえばかがときにはこしとすとか、背中せなかまるめないとか、こし負担ふたんけないような動作どうさ姿勢しせい注意ちゅういすることだが、発症はっしょう経験けいけんしたものでないと、その注意ちゅうい程度ていど理解りかいできないであろう。

また運動うんどう風呂ふろとう血行けっこうくして、こしあたたやさないこと。こしまわりの筋肉きんにく強化きょうか取組とりくむのがよい。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ “Predicting the outcome of sciatica at short-term follow-up”. Br J Gen Pract 52 (475): 119–23. (Feb 2002). PMC 1314232. PMID 11887877. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1314232/. 
  2. ^ 腰痛ようつう診療しんりょうにおける「Think Different」マッケンジーほう 国際こくさいマッケンジー協会きょうかい日本にっぽん支部しぶ
  3. ^ 腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニアを適用てきようしょうとするSI-6603の日本にっぽんにおける承認しょうにん申請しんせいかんするおらせ。 生化学工業せいかがくこうぎょう (PDF)
  4. ^ 腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア治療ちりょうざい「ヘルニコア®椎間板ついかんばんちゅうよう 1.25 単位たんい」のしん発売はつばいについて 生化学工業せいかがくこうぎょう科研製薬かけんせいやく (PDF)
  5. ^ 一覧いちらん/ドクターズインタビュー:腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア /ドクターズガイド・インタビュー・腰椎ようつい椎間板ついかんばんヘルニア 出沢すざわあきら
  6. ^ ヘルニアをつまんです…椎間板ついかんばんヘルニアで『らない手術しゅじゅつ内視鏡ないしきょう治療ちりょうのスゴさ やく2あいだ傷口きずぐち絆創膏ばんそうこう 2023/03/14 21:19配信はいしん東海テレビ放送とうかいてれびほうそう「ニュースONE」)
  7. ^ 認定にんてい脊椎せきつい内視鏡ないしきょう手術しゅじゅつ技術ぎじゅつ認定にんてい名簿めいぼ 日本整形外科学会にほんせいけいげかがっかい
  8. ^ 厚生こうせい労働省ろうどうしょう 医業いぎょう類似るいじ行為こういたいする取扱とりあつかいについて
  9. ^ 椎間板ついかんばんヘルニアのあらたな原因げんいん遺伝子いでんし「THBS2」と「MMP9」を発見はっけん-腰痛ようつう坐骨ざこつ神経痛しんけいつう病因びょういん解明かいめいけてのあらたないち- 2008/05/02 理化学研究所りかがくけんきゅうしょ (PDF)

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]