経済けいざいがく批判ひはん

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経済けいざいがく批判ひはん
Zur Kritik der Politischen Ökonomie
経済学批判の表紙(1859年発行)
経済けいざいがく批判ひはん表紙ひょうし(1859ねん発行はっこう
著者ちょしゃ カール・マルクス
発行はっこう 1859ねん
ジャンル 評論ひょうろん
くに ドイツ連邦れんぽう
言語げんご ドイツ
ウィキポータル 経済けいざいがく
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経済けいざいがく批判ひはん』(けいざいがくひはん、どく: Zur Kritik der Politischen Ökonomieえい: A Contribution to the Critique of Political Economy)は、1859ねん出版しゅっぱんされたカール・マルクス経済けいざいがくしょである。6へんプランから経済けいざいがく批判ひはん体系たいけいだい1分冊ぶんさつ相当そうとうする著作ちょさくである。フェルディナント・ラッサール協力きょうりょくにより、ドゥンカー書店しょてんから出版しゅっぱんされた。「序言じょげん」「だい1しょう 商品しょうひん」「だい2しょう 貨幣かへいまたは単純たんじゅん流通りゅうつう」からる。

経済けいざいがくもちいている経済けいざいてきカテゴリー批判ひはんすることをつうじて、資本しほん主義しゅぎ経済けいざいシステム批判ひはんすることを目的もくてきとしている。

このほんの「序言じょげん」によると、資本しほん主義しゅぎ経済けいざいのシステムを資本しほん土地とち所有しょゆうちん労働ろうどう国家こっか外国がいこく貿易ぼうえき世界せかい市場いちば順序じゅんじょ考察こうさつすることになっていた。そのうち公刊こうかんされたのは、だい1資本しほんについて」のうちの最初さいしょの2しょう商品しょうひん商品しょうひん流通りゅうつう(からしょうじる貨幣かへいしょ機能きのう)についてだけである。つづきはうえ計画けいかくをもとに分冊ぶんさつ形式けいしき予定よていだったが、1867ねんに『資本しほんろん』(副題ふくだいに「経済けいざいがく批判ひはん」)のかたちることになった。『資本しほんろん』では最初さいしょしょうに『経済けいざいがく批判ひはん』の内容ないよう要約ようやくされ、また叙述じょじゅつ改善かいぜんされているとマルクスはっている。

序言じょげん」では唯物ゆいぶつ史観しかん簡単かんたん定式ていしきべられている。

邦訳ほうやくではろくとして、『経済けいざいがく批判ひはん要綱ようこう』から転載てんさいされた「経済けいざいがく批判ひはんへの序説じょせつ」がおさめられている。

なお『経済けいざいがく批判ひはん』の序言じょげん“Vorwort”と、『経済けいざいがく批判ひはん要綱ようこう』の序説じょせつ“Einleitung”は別物べつものである。

構成こうせい[編集へんしゅう]

  • 序言じょげん(Vorwort:全体ぜんたい構想こうそうとこれまでの経緯けいい史的してき唯物ゆいぶつろん/土台どだい上部じょうぶ構造こうぞう
  • だい1 資本しほんについて
    • だい1へん 資本しほん一般いっぱん
      • だい1しょう 商品しょうひん
        • (A 商品しょうひん分析ぶんせきのための史的してき考察こうさつ)
      • だい2しょう 貨幣かへいまたは単純たんじゅん流通りゅうつう
        • 1 価値かち尺度しゃくど
        • (B 貨幣かへい度量どりょう単位たんいについてのしょ学説がくせつ)
        • 2 流通りゅうつう手段しゅだん
          • a 商品しょうひん変態へんたい
          • b 貨幣かへい流通りゅうつう
          • c 貨、価値かちひょうあきら
        • 3 貨幣かへい
          • a 貨幣かへい畜蔵
          • b 支払しはらい手段しゅだん
          • c 世界せかい貨幣かへい
        • 4 貴金属ききんぞく
        • (C 流通りゅうつう手段しゅだん貨幣かへいについてのしょ学説がくせつ)

日本語にほんごやく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]