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いろいき

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
典型てんけいてきなCRTのいろいき
灰色はいいろなか馬蹄ばていがたCIE 1931 xyしょく表示ひょうじされたひとえるいろいろ範囲はんいである。いろきの三角形さんかっけいは、一般いっぱんてきなコンピューターモニターで使用しようされるsRGBいろ空間くうかんいろいきで、ひとるすべてのいろをカバーしているわけではない。三角形さんかっけいの3つの頂点ちょうてんはこのいろいきをつくる原色げんしょくである。

いろいき(しきいき、えい: gamut, color gamut)は、コンピュータグラフィックス写真しゃしんなどでのいろのサブセットである。特定とくていいろ空間くうかん特定とくてい出力しゅつりょく機器ききなど、あたえられた状況じょうきょう正確せいかく表現ひょうげんできるいろのサブセットをすことがおおい。また、特定とくてい画像がぞう使つかわれているいろ完全かんぜんなセットをすこともある。この場合ばあい写真しゃしんデジタイズし、デジタイズした画像がぞうべついろ空間くうかん変換へんかんしたり、固有こゆういろいき出力しゅつりょく機器きき使つかって出力しゅつりょくしたりすると、オリジナルのっていたいろはその過程かていうしなわれることがある。

概要がいよう

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英語えいごいろいき相当そうとうする gamut元々もともと音楽おんがく用語ようごであり、メロディを構成こうせいするおとだかのセットを意味いみしていた。シェイクスピアの『じゃじゃうまならし』でこの言葉ことば使つかっているが、作曲さっきょくトマス・モーリー影響えいきょうがあるとされることもある[1][2]。1850年代ねんだいにはこの用語ようごいろ範囲はんい色相しきそう使つかうようになった。たとえば、トマス・ド・クインシーは「むらがん大理石だいりせきのように様々さまざま色相しきそういろいきはいじっているといていた」といている[3]

いろ理論りろんにおいては、いろいきとは機器きき処理しょり表現ひょうげんまたは再現さいげんできるいろ空間くうかん部分ぶぶん意味いみする。一般いっぱんいろいき色相しきそう-いろどり平面へいめんしめされ、おおくのシステムがそのいろ域内いきない広範囲こうはんい輝度きどいろ生成せいせいできるものとされる。さらに印刷いんさつなどの減法げんぽう混合こんごうひょうしょくけいでは、照明しょうめい考慮こうりょしないと可能かのう輝度きど範囲はんいろんじることはできない。

あるいろモデルない表示ひょうじできないいろがあるとき「そのいろいろ域外いきがいである(out of gamut) 」とわれる。たとえば、RGBいろモデルにふくまれる純粋じゅんすいあかは、CMYKモデルではいろ域外いきがいである。

可視かしいろ空間くうかん全体ぜんたい再現さいげんできる機器ききは、カラーディスプレイ印刷いんさつ技術ぎじゅつかんする工学こうがくにとっていま実現じつげんされていない目標もくひょうである。あらたな技術ぎじゅつがよりよい近似きんじ可能かのうにしているが、複雑ふくざつすぎて実用じつようてきでないことがおおい。

どの程度ていどで「十分じゅうぶん」なのかは、人間にんげん知覚ちかく限界げんかいとのかかわりが重要じゅうようである。

デジタル画像がぞう処理しょりするとき、もっともよく使つかわれるのはRGBモデルである。RGBモデルで作成さくせいされたデジタル画像がぞう印刷いんさつするには、RGBしょく空間くうかんをプリンタのCMYKしょく空間くうかん変換へんかんする必要ひつようがある。このとき、RGBのいろがCMYKでいろ域外いきがいだった場合ばあい、CMYKのいろ域内いきない近似きんじしたいろ変換へんかんする必要ひつようがある。単純たんじゅんにCMYKしょく空間くうかんからはみいろだけをトリミングして印刷いんさつさきいろ空間くうかんもっとちか表現ひょうげん可能かのういろにすると、画像がぞうわってしまう。この変換へんかん近似きんじおこなうアルゴリズムがいくつか存在そんざいするが、いろ域外いきがいいろをその機器きき出力しゅつりょくできないのはどうしようもなく、どれも完全かんぜんとはえない。そのため、いろ空間くうかん変換へんかん処理しょりにおいて、画像がぞうないいろのうち対象たいしょういろ空間くうかんいろ域外いきがいとなるいろ素早すばや識別しきべつすることは、最終さいしゅうてき画質がしつ向上こうじょうにとって非常ひじょう重要じゅうようである。

いろいき表現ひょうげん

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可視かししょくいきと、sRGBおよびいろ温度おんど比較ひかくしたCIE 1931 xyしょく

いろいきみぎしめすように CIE 1931 xyしょくうち領域りょういきとして表現ひょうげんすることがおおく、曲線きょくせん境界きょうかいせん単色たんしょくあらわしている。

一般いっぱんいろ再現さいげんには三原色さんげんしょく使つかうことがおおいので、いろいき三角形さんかっけい領域りょういきとなっていることがおおい。

しかし、実際じっさいいろいきあかるさも関係かんけいするので、完全かんぜんいろいきひだりのように3次元じげん空間くうかん表現ひょうげんしなければならない。

RGBしょくいき
自然しぜんいろいろいき

ひだりは、コンピュータディスプレイなどで使つかわれるRGBしょく空間くうかんいろいきうえ)と自然しぜんかい反射はんしゃしょくした)をしめしている。灰色はいいろせんえがかれている円錐えんすいじょう部分ぶぶんみぎじょうのxyしょくおおまかに対応たいおうし、それにあかるさの次元じげんくわえている。

これらのにあるじくは、人間にんげんにあるみじか波長はちょう(S)、中間ちゅうかん波長はちょう(M)、なが波長はちょう(L)のきりたい細胞さいぼう反応はんのう対応たいおうしている。その文字もじは、くろ(Blk)、あか(R)、みどり(G)、あお(B)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄色おうしょく(Y)、しろ(W)に対応たいおうしている。なお、この縮尺しゅくしゃくてきにはただしくない。

ひだりのRGBしょくいき形状けいじょうてみると、くらいところではあかみどりあお三角形さんかっけいになっているが、あかるいところではシアン・マゼンタ・黄色おうしょく三角形さんかっけいになっており、もっとあかるいところに白色はくしょくてんがある。かく頂点ちょうてん正確せいかく位置いちは、たとえばブラウン管ぶらうんかんでは蛍光けいこう物質ぶっしつ発光はっこうスペクトルでまり、3種類しゅるい蛍光けいこう物質ぶっしつ最大さいだい光度こうど比率ひりつ(すなわちカラーバランス)に左右さゆうされる。CMYKしょく空間くうかんいろいき理想りそうてきにはRGBとほぼおなじだが、頂点ちょうてん位置いち微妙びみょうことなり、染料せんりょう性質せいしつ光源こうげん左右さゆうされる。実際じっさいプリンタのように走査そうさがた印刷いんさつしたいろは、隣接りんせつする部分ぶぶん付着ふちゃくした染料せんりょう相互そうご影響えいきょうしあい、かみからも影響えいきょうける。また、理想りそうてきな吸光スペクトルではないため、いろいきちいさくなり、その頂点ちょうてん部分ぶぶんまるくなる。

自然しぜんかい反射はんしゃしょくいろいきもそれとたようなまる形状けいじょうとなっているが、印刷いんさつしょくよりもさらにまるい。 せま帯域たいいき周波数しゅうはすうだけを反射はんしゃする物体ぶったいはxyいろ境界きょうかいせんちかいろとなるが、それは同時どうじ非常ひじょう反射はんしゃこうよわい(くらい)ということになる。 あかるいとxyいろのうちでアクセス可能かのう領域りょういきはどんどんせまくなり、最終さいしゅうてきしろの1てん収束しゅうそくし、そのてんではあらゆる波長はちょうが100%反射はんしゃされており、白色はくしょくてん座標ざひょうはもちろん光源こうげんいろまっている。

いろ表現ひょうげん限界げんかい

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物体ぶったい表面ひょうめん

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理想りそうてき材質ざいしつのスペクトル
CIE標準ひょうじゅんひかりの1つ、CIE FL4の CIE xyY における MacAdam limits

20世紀せいきはじめごろ、いろ制御せいぎょ可能かのうかたち記述きじゅつする方法ほうほう産業さんぎょうかい必要ひつようとされるようになり、ひかりスペクトル測定そくてい可能かのうとなったことでいろ数学すうがくてき表現ひょうげんする研究けんきゅうおこなわれるようになった。

ドイツの化学かがくしゃヴィルヘルム・オストヴァルト最適さいてきしょく (optimal colors) のかんがかた提唱ていしょうした。エルヴィン・シュレーディンガーは1919ねん論文ろんぶん Theorie der Pigmente von größter Leuchtkraftこう輝度きど顔料がんりょうについて)[4]で、もっと飽和ほうわしたいろ可視かしスペクトルじょうのゼロまたは完全かんぜん反射はんしゃがもたらす刺激しげきによって生成せいせいされるとした(つまり、反射はんしゃスペクトルはゼロと100%のあいだ高々たかだか2かい遷移せんいする必要ひつようがある)。

したがって、2種類しゅるい最適さいてきしょくスペクトルがかんがえられ、みぎにあるようにスペクトルのりょうはしはゼロで途中とちゅうに1になる部分ぶぶんがある場合ばあいと、一方いっぽうはしでは1でもう一方いっぽうはしでゼロとなる場合ばあいがある。前者ぜんしゃはスペクトルしょくのようないろとなり、xyしょくにおける馬蹄ばていがた部分ぶぶんおおまかに対応たいおうする。後者こうしゃおなじxyいろ直線ちょくせん部分ぶぶんちかいろとなり(ただし、一般いっぱんてきいろどりひくい)、だいたいマゼンタけいいろになる。

シュレーディンガーの業績ぎょうせきデビッド・マクアダムとSiegfried Röschがぎ、さらに発展はってんさせた[5]。マクアダムは、世界せかいはじめて CIE 1931 しょく空間くうかんあかるさを Y = 10 から 95 まで10単位たんい設定せっていし、最適さいてきしょく立体りったい正確せいかく位置いち計算けいさんした。これにより、実用じつようてき精度せいど最適さいてきしょく立体りったいえがけるようになった。この業績ぎょうせきにより、最適さいてきしょく立体りったい境界きょうかいせんMacAdam limitぶようになった。

今日きょうでは、効率こうりつてきアルゴリズムで実用じつようてき時間じかんない最近さいきんのコンピュータでは1あいだ程度ていど)にこう精度せいど境界きょうかい計算けいさんできる(あかるさのレベルごとすうひゃくポイント。マクアダムはあかるさレベルごとに12ポイントを計算けいさん)。 MacAdam limit はもっと飽和ほうわした(最適さいてきな)いろ対応たいおうする境界きょうかいせんであり、黄色きいろ以外いがい単色たんしょくちかいろ輝度きどひくいところにあることをしめしており、黄色おうしょく輝度きどたかいのは、スペクトルのあかからみどりまでのなが部分ぶぶんを1とすることで単色たんしょく黄色きいろ非常ひじょうちかいろになるためである。

光源こうげん

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加法かほうこんしょくシステムで原色げんしょくとして使用しようされる光源こうげんは、あかるい必要ひつようがあるため一般いっぱんてき単色たんしょくにはちかくない。すなわち、おおくの光源こうげんいろいき純粋じゅんすい単色たんしょくたん波長はちょう)のひかりつくすことがむずかしいため、このようになっていると理解りかいできる。技術ぎじゅつてき最良さいりょうの(ほぼ)単色たんしょく光源こうげんレーザーだが、高価こうかでありおおくの場合ばあい現実げんじつてきでない。しかしながら、ひかりエレクトロニクス技術ぎじゅつ成熟せいじゅくするにつれて、単一たんいつたてモードのダイオードレーザーはより安価あんかになっており、ラマン分光ぶんこうほう、ホログラフィー、生物せいぶつ医学いがく研究けんきゅう蛍光けいこう複製ふくせい印刷いんさつ干渉かんしょうほう半導体はんどうたい検査けんさ遠隔えんかく検出けんしゅつひかりデータストレージ、画像がぞう記録きろく分光ぶんこう分析ぶんせき印刷いんさつ、P2P自由じゆう空間くうかん通信つうしんひかりファイバー通信つうしんなどのおおくのアプリケーションが利益りえきることができている[6][7][8][9]。レーザー以外いがいでは、おおくのシステムは多少たしょうおおざっぱな近似きんじこう飽和ほうわしょく表現ひょうげんしており、必要ひつよういろ以外いがい波長はちょうひかりふくんでいる。これは一部いちぶ色相しきそう顕著けんちょあらわれることがある。

加法かほうこんしょく使つかうシステムでは、いろいきはおおよそ色相しきそう飽和ほうわ平面へいめんないとつ多角たかくがたとなる。この多角たかくがた頂点ちょうてんがシステムが生成せいせいできるもっと飽和ほうわしたいろである。

減法げんぽうこんしょく場合ばあいいろいきはもっと不規則ふきそくかたちになる。

各種かくしゅシステムの比較ひかく

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CIE 1931 xyしょく図上ずじょう一部いちぶのRGBとCMYKのいろいき比較ひかく
CIE xyYしょく空間くうかん投影とうえいされたsRGBいろいきひだり)と、D65照明しょうめい可視かししょくいきみぎ)。よこじくがxとy、たてじくがYをしめす。

代表だいひょうてきなカラーシステムを、いろいきおおきいものからじゅんに、以下いかしめす:

  • レーザープロジェクターは、三原色さんげんしょくのレーザーを使つかい、レーザー完全かんぜん単色たんしょく原色げんしょくはっすることができるため現在げんざい実用じつようされているディスプレイ装置そうちとしてはもっとひろいろいき実現じつげんしている。映像えいぞう全体ぜんたいを1ドットずつ走査そうさし、CRT電子でんしビームのようにレーザーを高周波こうしゅうは直接ちょくせつ変調へんちょうする方式ほうしきと、レーザーを光学こうがくてき拡散かくさんさせて変調へんちょうし、1ラインずつ操作そうさする方式ほうしきがあり、このラインはDLPプロジェクターと同様どうよう方法ほうほう変調へんちょうされる。レーザーはDLPプロジェクターの光源こうげんとしても使用しようすることができる。三原色さんげんしょく以上いじょうのレーザーをくわえれば、さらにいろいきひろがり、ホログラフィーにも応用おうようされている[10][11]
  • DLP技術ぎじゅつ(Digital Light Processing)はテキサス・インスツルメンツの登録とうろく商標しょうひょうである。DLPチップには最大さいだい200まんのヒンジにけられた顕微鏡けんびきょうサイズのかがみ長方形ちょうほうけいのアレイが搭載とうさいされている。それぞれのマイクロミラーのおおきさは、人間にんげんかみの5ぶんの1以下いかである。DLPチップのマイクロミラーは、DLPプロジェクションシステムの光源こうげんかってかたむくか(ON)、はなれる方向ほうこう傾斜けいしゃする(OFF)。これによって、投影とうえいめんあかるいピクセルとくらいピクセルがつくられる[12]現在げんざいのDLPプロジェクターは、透過とうかしょくの「パイがた」の高速こうそく回転かいてんホイールを使用しようして、かくカラーフレームを連続れんぞくして表示ひょうじする。ホイールいち回転かいてん完全かんぜん画像がぞう表示ひょうじされる。
  • 写真しゃしんフィルムはテレビやコンピュータや家庭かていようビデオシステムなどよりも再現さいげんできるいろいきひろ[13][14]という主張しゅちょうがある。
  • LEDディスプレイ有機ゆうきELディスプレイは、三原色さんげんしょくそれぞれの独立どくりつした光源こうげんもちいているため世間せけん一般いっぱんひろ浸透しんとうしている表示ひょうじ機器ききなかではトップクラスのこういろいきこうしょく純度じゅんどほこる。
  • ブラウン管ぶらうんかんなどはほぼ三角形さんかっけいいろいきち、可視かししょく空間くうかん主要しゅよう部分ぶぶんをカバーしている。ブラウン管ぶらうんかんでの制約せいやくは、三原色さんげんしょくあかみどりあお)を生成せいせいする蛍光けいこう物質ぶっしつ特性とくせいである。
  • 液晶えきしょうディスプレイ (LCD) はバックライトはっするひかりにフィルタでいろをつけている。したがってそのいろいきはバックライトの放射ほうしゃスペクトルに左右さゆうされる。典型てんけいてきなLCDはひや陰極いんきょくかん (CCFL) をバックライトに使つかっている。発光はっこうダイオードこういろいきのCCFLをバックライトとしているLCDでは、ブラウン管ぶらうんかんよりいろいきひろいものもある。しかしながら、一部いちぶのLCD技術ぎじゅつでは表示ひょうじ角度かくどによって表示ひょうじされるいろ変化へんかする。IPS方式ほうしきないしen:Patterned vertical alignmentスクリーンは、TN液晶えきしょうよりも視野しやかくひろい。
  • テレビ受像じゅぞう通常つうじょう、CRT、LCD、LEDないしプラズマディスプレイ使用しようしているが、放送ほうそう制限せいげんからカラーディスプレイの特性とくせい十分じゅうぶん活用かつようしていない一般いっぱんてき受像じゅぞうのカラープロファイルはITU規格きかくRec. 601もとにしている。HDTV制限せいげんすくなく、ITU規格きかくRec. 709もとづいてわずかに改善かいぜんされたカラープロファイルを使用しようする。それでも、たとえばおなじディスプレイ技術ぎじゅつ使用しようするコンピューターディスプレイよりは多少たしょうせまいろいきとなっている。これは放送ほうそうではRGBの限定げんていされたサブセット(16〜233の範囲はんい)を使用しようするが、コンピューターディスプレイでは0〜255のすべての使用しようされるフルRGBを使用しようするからである。
  • 塗料とりょう絵具えのぐ広告こうこくなどに使つかわれるが、元々もともと三原色さんげんしょく以上いじょう様々さまざま色素しきそがあるため、いろいきはそれなりにひろい。塗料とりょう電子でんし機器きき性格せいかくちがいから、電子でんし機器ききでは再現さいげんできないいろ再現さいげんできる。
  • 印刷いんさつ一般いっぱんCMYKいろ空間くうかん(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を使つかう。くろ使つかわずに印刷いんさつする場合ばあいもあるが、それでもCMYKで表示ひょうじできるいろいきせまい。このため、原色げんしょく以外いがいいろのインクを追加ついかしていろいきひろげたりしており、オレンジしょく緑色みどりいろ、ライトシアンとライトマゼンタなどがくわえられる場合ばあいがある。また、複数ふくすう着色ちゃくしょく材料ざいりょう併用へいよういろつくると明度めいどいろどり低下ていかすることもあり、特色とくしょくばれる特定とくていのインクを使つかうこともある。
  • モノクロディスプレイのいろいきは、いろ空間くうかんないの1次元じげん曲線きょくせんとなる[15]

こういろいき

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Ultra HDフォーラム英語えいごばんこういろいき(Wide Color Gamut, WCG)をRec. 709よりもひろいシステムしょくいき原色げんしょくいろと、白色はくしょくてん)をゆうするものと定義ていぎした[16]一般いっぱんてきこういろいきつぎとおり:

拡張かくちょうしょくいき印刷いんさつ

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上記じょうきのようにシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを使用しようした印刷いんさつ範囲はんい非常ひじょう貧弱ひんじゃくである。

これに対応たいおうするため、様々さまざま印刷いんさつ手法しゅほう開発かいはつされつづけており、グリーン・オレンジを追加ついかしたヘキサクローム方式ほうしきみどり、オレンジ、むらさきふくむ3しょく追加ついかしたOGV印刷いんさつ、CMYKインキ自体じたい再現さいげん領域りょういき拡張かくちょうしたKaleidoが存在そんざいする[19][20]

脚注きゃくちゅう出典しゅってん

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  1. ^ Long, John H. (1950). “Shakespeare and Thomas Morley”. Modern Language Notes 65 (1): 17–22. doi:10.2307/2909321. JSTOR 2909321. 
  2. ^ John H. Long (1950ねん1がつ). “Shakespeare and Thomas Morley”. 2009ねん9がつ3にち閲覧えつらん
  3. ^ Thomas De Quincey (1854). De Quincey's works. James R. Osgood. https://books.google.co.jp/books?id=5TACAAAAQAAJ&pg=PA36&dq=gamut-of-hues+date:0-1856&redir_esc=y&hl=ja#PPA35,M1 
  4. ^ Schrödinger, Erwin (1919). “Theorie der Pigmente größter Leuchtkraft”. Annalen der Physik 367 (15): 603–622. doi:10.1002/andp.19203671504. 
  5. ^ Lee, Hsien-Che (2005). “18.7: Theoretical color gamut”. Introduction to Color Imaging Science. Cambridge University Press. p. 468. ISBN 052184388X. https://books.google.com/books?id=CzAbJrLin_AC&pg=PA469&dq=Introduction+to+Color+Imaging+Science+%22optimal+color%22&ei=x8uwR9K4O5fayASsgtTnAg&sig=JySKyjSb0fVyWC0jmAOL7mZXsEg 
  6. ^ Single Frequency Laser - Single Longitudinal Mode Laser”. 26 February 2013閲覧えつらん
  7. ^ JDSU - Diode Laser, 810 or 830 or 852 nm, 50-200 mW, Single-Mode (54xx Series)”. 25 March 2014てんオリジナルよりアーカイブ。26 February 2013閲覧えつらん
  8. ^ Laserglow Technologies - Handheld Lasers, Alignment Lasers and Lab / OEM Lasers”. 23 January 2013てんオリジナルよりアーカイブ。26 February 2013閲覧えつらん
  9. ^ Laser Diode Characteristics”. 26 February 2013閲覧えつらん
  10. ^ Color holography to produce highly realistic three-dimensional images”. 2009ねん9がつ4にち閲覧えつらん
  11. ^ 世界せかい最高さいこう輝度きどちょうたん焦点しょうてんレーザープロジェクターを開発かいはつ 三洋電機さんようでんき、2009ねん4がつ14にち
  12. ^ DLP Technology”. 2010ねん2がつ14にち閲覧えつらん
  13. ^ Film gamut, apples, and oranges”. 2008ねん9がつ17にち時点じてんオリジナルよりアーカイブ。2007ねん4がつ26にち閲覧えつらん
  14. ^ Film gamut, apples, and oranges”. 2007ねん4がつ26にち閲覧えつらん
  15. ^ Velho, Luiz; Frery, Alejandro C.; Gomes, Jonas (2009-04-29) (英語えいご). Image Processing for Computer Graphics and Vision. Springer Science & Business Media. ISBN 9781848001930. https://books.google.com/books?id=OQffvaCaZlgC&pg=PA137&dq=A+monochrome+display+color+gamut+is+a+one-dimensional+curve+in+color+space. 
  16. ^ Ultra HD Forum (19 October 2020). “Ultra HD Forum Guidelines v2.4”. 11 February 2021閲覧えつらん
  17. ^ BT.2020 : Parameter values for ultra-high definition television systems for production and international programme exchange”. www.itu.int. 2021ねん2がつ11にち閲覧えつらん
  18. ^ BT.2100 : Image parameter values for high dynamic range television for use in production and international programme exchange”. www.itu.int. 2021ねん2がつ11にち閲覧えつらん
  19. ^ Print brand colors accurately with a fixed set of inks”. 2021ねん4がつ30にち閲覧えつらん
  20. ^ カレイド(kaleido®︎)印刷いんさつ”. 特殊とくしゅ印刷いんさつ特殊とくしゅ加工かこう得意とくい東京とうきょうきた印刷いんさつ会社かいしゃあたらしあきらしゃ (2021ねん5がつ14にち). 2022ねん7がつ5にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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