迦楼

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迦楼たかしから転送てんそう
迦楼ぞう興福寺こうふくじ

迦楼(かるら)は、インド神話しんわガルダ前身ぜんしんとする、仏教ぶっきょう守護神しゅごじんはちしゅのちにはじゅうはちしゅ一員いちいんとなった。「迦楼」のおとうつしパーリ由来ゆらいする。迦楼たかし[1][2]迦楼おう[3]ともばれる。しょく吐悲とり(じきとひくちょう)とかんやくされる。

インド神話しんわかみとりガルダが仏教ぶっきょうまれ、仏法ぶっぽう守護しゅごかみとなった。くちからかねき、あかつばさひろげると336まんさとにもたっするとされる。一般いっぱんてきには、とりあたま人身じんしんひじよんひじがあり、りゅうへびみつけている姿すがたぞうようもある。とりあたま人身じんしんゆうつばさで、篳篥ひちりき横笛よこぶえ姿すがたもある。

またのべてんものとしてせた姿すがたえがかれる。これは前身ぜんしんのガルダがのべてん前身ぜんしんヴィシュヌかみものであったこと由来ゆらいする。

仏教ぶっきょうにおいて、毒蛇どくへび雨風あめかぜこすあくりゅうとされ、煩悩ぼんのう象徴しょうちょうといわれるためりゅう毒蛇どくへび)を常食じょうしょくとしている迦楼は、毒蛇どくへびからひとまもり、りゅうへびらうように衆生しゅじょう煩悩ぼんのうさんどく)をらう霊鳥れいちょうとして信仰しんこうされている。密教みっきょうでは、迦楼本尊ほんぞんとした修法しゅほう降魔ごうまやまいじょ延命えんめいぼうへびどく効果こうかがあるとする。また、いのりとめ風雨ふうう利益りえき(りやく)があるとされる。

不動明王ふどうみょうおう背後はいごほのおは迦楼ほのお、または迦楼そのものの姿すがたであるとされ「迦楼ほのお」(かるらえん)とばれる。

ギャラリー[編集へんしゅう]

種子しゅし真言しんごん[編集へんしゅう]

三昧ざんまい耶形あらわされる場合ばあい楽器がっきで、種子しゅし種子しゅし)は「ガ」である。

  • オン・ガルダヤ(ギャロダヤ)・ソワカ
  • オン・キシハ・ソワカ
  • オン・ハキシャ・ソワカ[4]

脚註きゃくちゅう[編集へんしゅう]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 木村きむら小舟しょうしゅう趣味しゅみ仏像ぶつぞう広陵こうりょうしゃ、1925ねん、326ぺーじhttps://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/983386/1922021ねん1がつ14にち閲覧えつらん 
  2. ^ 小野おの玄妙げんみょう仏像ぶつぞう研究けんきゅう丙午ひのえうま出版しゅっぱんしゃ、1918ねん、340ぺーじhttps://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943655/1922021ねん1がつ14にち閲覧えつらん 
  3. ^ 醍醐だいごめぐみはし趣味しゅみ研究けんきゅうとにもとける仏様ほとけさま戸籍こせき調しら二松ふたまつどう書店しょてん、1918ねん、65ぺーじhttps://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/943942/462021ねん1がつ14にち閲覧えつらん 
  4. ^ 市川いちかわ智康ともやす 図解ずかい仏像ぶつぞう見分みわかただい法輪ほうりんかく、1992ねん、134ぺーじ

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]