鉱業こうぎょう地理ちり学がく

鉱業こうぎょう地理ちり学がく（こうぎょうちりがく、英えい: the geography of mineral production）は、経済けいざい地理ちり学がくの一いち分野ぶんやで、鉱業こうぎょうについて地理ちり学がく的てきな研究けんきゅうを行おこなう学問がくもん分野ぶんやのことである。

概要がいよう

鉱業こうぎょう地理ちり学がくの研究けんきゅうにおいて、鉱山こうざん集落しゅうらくが研究けんきゅう対象たいしょうとして重要じゅうよう視しされている。近代きんだい地理ちり学がくにおいては、ジャン・ブリュンヌは鉱山こうざん集落しゅうらくに着目ちゃくもくし、マーフィーは空間くうかん的てきパターンに着目ちゃくもくしている。この他たプラットは土地とち利用りように着目ちゃくもくし、鉱業こうぎょうパターンの特徴とくちょうを見みいだしている。

工業こうぎょう地理ちり学がくとの関係かんけい

工業こうぎょうにおいて鉱物こうぶつ資源しげんが原料げんりょうとして利用りようされることから、鉱業こうぎょう地理ちり学がくは工業こうぎょう地理ちり学がくとの関連かんれんが深ふかい。なお、鉱業こうぎょう地域ちいきの立地りっちは工業こうぎょう地域ちいきの立地りっちに影響えいきょうを及およぼすほか、鉱産こうさん資源しげんの加か工業こうぎょうは鉱業こうぎょう地域ちいきで発達はったつする。

課題かだい

鉱業こうぎょう地理ちり学がくは、農業のうぎょう地理ちり学がくなど他たの経済けいざい地理ちり学がくの分野ぶんやと比くらべ、関心かんしんが低ひくく研究けんきゅうが不振ふしんだという指摘してきがあり、その背景はいけいには、鉱業こうぎょうでは地上ちじょうでの占有せんゆう範囲はんいが限かぎられていることのほか、地質ちしつ学がくや経済けいざい学がくの知識ちしきや鉱物こうぶつ資源しげんの採掘さいくつ技術ぎじゅつなどが求もとめられるため地理ちり学がく研究けんきゅうが困難こんなんであることが挙あげられている。実際じっさい、川崎かわさき茂しげるは日本にっぽん国内こくないでの鉱山こうざん集落しゅうらくの地理ちり学がく的てき研究けんきゅう自体じたいが十分じゅうぶんに発達はったつしていないと指摘してきしている。

参考さんこう文献ぶんけん

• 山口やまぐち岳志たけし「鉱業こうぎょう地理ちり学がくの本質ほんしつと研究けんきゅう課題かだい」『地学ちがく雑誌ざっし』第だい74巻かん第だい1号ごう、東京とうきょう地学ちがく協会きょうかい、1965年ねん、34-44頁ぺーじ、doi:10.5026/jgeography.74.34、NAID 130000799872。 
• 川崎かわさき茂しげる『日本にっぽんの鉱山こうざん集落しゅうらく』大明だいめい堂どう、1973年ねん。 

関連かんれん項目こうもく

• 鉱山こうざん - 鉱床こうしょう
• 集落しゅうらく