HarmonyOS

表記ひょうき
各種かくしゅ表記ひょうき
繁体字はんたいじ：	鴻おおとり蒙こうむOS
簡体字かんたいじ：	鸿蒙OS
拼音：	Hóngméng OS
注ちゅう音符おんぷ号ごう：	ㄏㄨㄥˊ ㄇㄥ
日本語にほんご読よみ：	ハーモニーOS
英文えいぶん：	HarmonyOS
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HarmonyOS
	HarmonyOSが搭載とうさいされたMate60Pro
開発かいはつ者しゃ	ファーウェイ、HiSilicon
開発かいはつ状じょう況きょう	開発かいはつ中ちゅう
ソースモデル	クローズドソース
最新さいしん安定あんてい版ばん	4.0.0
最新さいしん開発かいはつ版ばん	HarmonyOS NEXT
対象たいしょう市場いちば	IoT、スマートフォン、スマートテレビ、タブレット、スマートウォッチ
使用しようできる言語げんご	12ヶ国かこく語ご
パッケージ管理かんり	.app
カーネル種別しゅべつ	マイクロカーネル
ウェブサイト	https://www.harmonyos.com/
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HarmonyOS（ハーモニーOS、簡体字かんたいじ中国語ちゅうごくご: 鸿蒙操作そうさ系けい统（中国語ちゅうごくご読よみ:ホンモンOS）、英語えいご: HarmonyOS）は、ファーウェイによって開発かいはつされ、一部いちぶがオープンソースとして公開こうかいされているマイクロカーネルベースの分散ぶんさんオペレーティングシステムである。

2019年ねん8月がつ9日にちに東ひがし莞ふといで開催かいさいされたHuawei Developer Conference 2019（HDC 2019）で発表はっぴょうされ、現在げんざいはスマートフォンやIoTデバイス等とうに搭載とうさいされている。

名称めいしょうの漢字かんじでの意味いみ

このOSの英語えいごでの正ただしい名称めいしょうは "Harmony Operating System" である。 "Hongmeng" は中国ちゅうごく語ごの鴻おおとり蒙こうむ（拼音: Hóngméng）の発音はつおんを表あらわしたものである。

ファーウェイの消費しょうひ者しゃ事業じぎょう部ぶの最高さいこう経営けいえい責任せきにん者しゃ（CEO）である余よ承うけたまわ東ひがしは、 "Hongmeng" は英語えいごで発音はつおんしにくいので、このOSの英語えいご名めいとして "Hóngméng" と発音はつおんが似にている単語たんごである "Harmony" と訳やくしたと語かたった。

鴻おおとり蒙こうむは古代こだい中国ちゅうごくの神話しんわが由来ゆらいとなっている。古代こだい中国ちゅうごくでは宇宙うちゅうが形成けいせいされるより前まえの時代じだいは「鴻おおとり蒙こうむ」（混沌こんとんの意い）と信しんじられていたと言いわれている。

歴史れきし

ファーウェイが独自どくじのOSとしてHarmonyOSの開発かいはつを開始かいししたのは2012年ねんである。2019年ねん5月がつにアメリカのイランに対たいする経済けいざい制裁せいさいに違反いはんしたとして米国べいこく政府せいふが行おこなった禁輸きんゆ措置そちによって開発かいはつは更さらに活発かっぱつになった。ファーウェイの幹部かんぶである余よ承うけたまわ東ひがしは、将来しょうらいの自社じしゃのスマートフォンでAndroidを使用しようできなくなった場合ばあいに備そなえた「プランB」であると説明せつめいした^[1]^[2]^[3]^[4]。

Hongmeng OS

一部いちぶのメディアにおいて、 Hongmeng OSと呼よばれるOSが2019年ねんの8月がつ又または9月がつに中国ちゅうごくでリリースされ、2020年ねんの第だい2四半期しはんきに全ぜん世界せかいでリリースされる可能かのう性せいがあると報道ほうどうされた^[5]^[6]^[7]^[8]^[9]。2019年ねん5月がつ24日にち、ファーウェイは「华为鸿蒙」（英語えいご: HUAWEI HongMeng）を中国ちゅうごくで商標しょうひょう登録とうろくした^[10]^[11]^[12]。同日どうじつ、ファーウェイは「Ark OS」を欧州おうしゅう連合れんごう知的ちてき財産ざいさん庁ちょうに商標しょうひょう登録とうろくした^[13]。2019年ねん7月がつ、ファーウェイがデスクトップ及およびモバイル向むけオペレーティングシステムとして "Harmony" という単語たんごを含ふくんだ商標しょうひょう（OSの別べつの名前なまえ又またはコンポーネントを示しめす）を登録とうろくしたことが報告ほうこくされた^[14]。

同月どうげつ、ファーウェイの梁りょう華はな（英語えいご版ばん）会長かいちょうは、このOSは「産業さんぎょう用よう」としての使用しようを目的もくてきとしており、「HongmengOSを将来しょうらいのスマートフォン向むけオペレーティングシステムとして開発かいはつを行おこなうかはまだ決定けっていしていない」と述のべた^[15]。この発言はつげんに基もとづき、上級じょうきゅう副ふく社長しゃちょうの陳ちん黎はじむ芳よし（英語えいご: Catherine Chen、キャサリン・チェン）は、Hongmeng OSがIoTデバイス向むけに設計せっけいされた組くみ込こみオペレーティングシステムであると述のべた^[16]^[17]^[18]。

HarmonyOS 1.0

2019年ねん8月がつ9日にち、東ひがし莞ふといで開催かいさいされたHDC 2019でHarmonyOSを公式こうしき発表はっぴょうした。ファーウェイはHarmonyOSを様々さまざまな種類しゅるいのデバイスに対応たいおうしたオープンソースのマイクロカーネルベースの分散ぶんさんオペレーティングシステムであり、同おなじくマイクロカーネルであるQNXやGoogleによって開発かいはつ中ちゅうのFuchsiaよりも高速こうそくなプロセス間あいだ通信つうしんを実現じつげんし、リアルタイムリソース割わり当あてを備そなえていると説明せつめいした。"ARK" と呼よばれるコンパイラによってAndroidのAPKパッケージをこのOSに移植いしょくすることができる。ファーウェイは、開発かいはつ者しゃがHarmonyOS向むけのソフトウェアを様々さまざまな種類しゅるいのデバイスに「柔軟じゅうなんに」展開てんかいすることができると述のべた。ファーウェイはHarmonyOSについて、スマートディスプレイウェアラブルデバイス車内しゃないエンターテインメントなどのIoTデバイスを主おもな対象たいしょうとしており、モバイルオペレーティングシステムとして明確めいかくに位置付いちづけなかった^[19]^[20]。

HarmonyOS 2.0

2020年ねん9月がつ10日とおか、東ひがし莞ふといで開催かいさいされたHDC 2020でHarmonyOS2.0が発表はっぴょうされ、IoTを主軸しゅじくとしていると見みられていたOSを大おおきく転換てんかんし、モバイルデバイス向むけにも提供ていきょうされ「すべてのデバイスを接続せつぞくする」ことを方向ほうこうづけた^[21]。

2020年ねん10月がつ22日にちには、対応たいおうする地図ちずアプリケーションとしてPetalマップが発表はっぴょうされた^[22]。

2021年ねん2月がつ23日にち、上海しゃんはいで開催かいさいされたMWC2021 Shanghaiで、ファーウェイは折おり畳たたみスマートフォンHUAWEI Mate X2を発表はっぴょうし、発売はつばい当初とうしょはAndroidを搭載とうさいするものの、4月がつ以降いこうはHarmonyOSに切きり替かえることを予定よていしていることも発表はっぴょうされた^[23]。

6月2日にち、ファーウェイのグローバルでの発表はっぴょう会かいで、HarmonyOSがスマートフォンに正式せいしき採用さいようされることが発表はっぴょうされた。搭載とうさいされるのは、6月18日にちに発売はつばい予定よていのMate40 Pro、Mate X2、Mate40E、nova8 Proの4製品せいひん。また既存きそんのおよそ100機種きしゅについても、同どうOSが配信はいしんされることが発表はっぴょうされた。日本にっぽん向むけに販売はんばいした製品せいひんには、HarmonyOS2ではなく、HarmonyOSと同おなじユーザーインターフェイスのEMUI12が配信はいしんされている^[24] ^[25]。ただし、日本にっぽん向むけに販売はんばいされた製品せいひんであってもMatePad11などのHarmonyOSがプリインストールされた一部いちぶモデルには、HarmonyOSのアップデートが配信はいしんされる。^[26]

HarmonyOS 3.0

2022年ねん7月がつ27日にちに開催かいさいされたイベントでHarmonyOS3が発表はっぴょうされた。HarmonyOS3では、プライバシー強化きょうかやセキュリティ強化きょうか、パフォーマンス向上こうじょうなどが行おこなわれる。アップデート対応たいおう端末たんまつはHarmonyOS2の対応たいおう端末たんまつとほぼ同おなじであるが、Mate9やP10などの一部いちぶ機種きしゅは対象たいしょう外がいとされた。日本にっぽん向むけに販売はんばいされたものではMatePad11にHarmonyOS3のアップデートが提供ていきょうされている。MatePad SEやMatePad 11.5”には日本にっぽん向むけの製品せいひんでもHarmonyOS3がプリインストールされている。^[27] ^[28] ^[29]

2023年ねん7月がつ頃ごろからHarmonyOS3.0.0.300の配信はいしんが開始かいしされた。このアップデートにより、フローティングウインドウの動作どうさの改善かいぜん、マルチウインドウの組くみ合あわせをホーム画面がめんに保存ほぞんできるようになるなどの利便りべん性せい向上こうじょうが行おこなわれる^[30]。

HarmonyOS 4.0

2023年ねん6月がつ29日にち、P60シリーズ、Mate50シリーズなどへの開発かいはつ者しゃベータ版ばんの申もうし込こみが開始かいしされ、^[31] 2023年ねん8月がつ4日にちに松山まつやま湖こで開催かいさいされたHDC 2023で正式せいしきに発表はっぴょうされた。^[32] HarmonyOS4ではArk Engineのアップグレードによってシステムがよりスムーズになる。その他たに、通知つうちパネル等とうの変更へんこうやプライバシー機能きのうの向上こうじょうなどが行おこなわれる。既存きそんのモデルのうち、Kirin990以上いじょうのプロセッサを搭載とうさいした機種きしゅに配信はいしんされる^[33]^[34]。

HarmonyOS NEXT

2023年ねん8月がつのHUAWEI DEVELOPER CONFERENCE 2023で開発かいはつ者しゃ向むけに発表はっぴょうされたOSである。従来じゅうらいのHarmonyOSに含ふくまれていたAOSP(Android Open Source Project)のコードが削除さくじょされ、HarmonyOSのアプリのみをサポートするようになっている。これにより冗長じょうちょうコードが40%削減さくげんされ、システムはより滑なめらかになり、エネルギー効率こうりつや安全あんぜん性せいも向上こうじょうしたとされている。 HarmonyOS NEXTは2024年ねんの第だい1四半期しはんきに開発かいはつ者しゃ向むけリリース候補こうほ版ばんを公開こうかいし、同年どうねん第だい4四半期しはんきに製品せいひん版ばんを公開こうかいするリリース計画けいかくだ^[35]。ファーウェイでは、2024年ねん後半こうはんにモデルチェンジを予定よていしているハイエンド・スマートフォン「ファーウェイMateシリーズ」に合あわせて順次じゅんじ製品せいひんに採用さいようされるとした^[36]。

HarmonyOS For Mining

2021年ねん9月がつ14日にち、中国ちゅうごく国家こっか能のう源げん集団しゅうだんと共同きょうどうで鉱山こうざん用ようシステムとなるHarmonyOS For Miningを発表はっぴょうした^[37]。

OpenHarmony

利用りよう状じょう況きょう

スマートフォン・タブレット

ファーウェイ社しゃ製せいのスマートフォン・タブレットのOSとして採用さいようされている。

現在げんざいは中国ちゅうごくのみで展開てんかいされており、2021年ねん以降いこうに販売はんばいされた機種きしゅに搭載とうさいされているほか、過去かこに販売はんばいされた機種きしゅにもアップデートを提供ていきょうしている^[38]。

2021年ねん9月がつ13日にち時点じてんで、1億おく台だい以上いじょうのデバイスでHarmonyOSへのアップデートが行おこなわれたことが発表はっぴょうされた^[39]。

スマートウォッチ

ファーウェイ社しゃ製せいのスマートウォッチ・スマートバンドのOSとして採用さいようされている。

自動車じどうしゃ

ファーウェイと共同きょうどうで開発かいはつされた車両しゃりょうに搭載とうさいされているほか、外部がいぶ企業きぎょうへの提供ていきょうも行おこなわれている^[40]。

AITO 問とい界かいM5(前面ぜんめん)
AITO 問とい界かいM5(後こう面めん)
AITO 問とい界かいM5(車内しゃない)
ArcFox αあるふぁ-S Hi(後こう面めん)
ArcFox αあるふぁ-S Hi(前面ぜんめん)

脚注きゃくちゅう

[脚注きゃくちゅうの使つかい方かた]

^ “Addition of Entities to the Entity List”. Federal Register (2019年ねん5月がつ21日にち). 2019年ねん6月がつ8日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2019年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。
^ “Huawei confirms it has its own OS on back shelf as a plan B”. South China Morning Post (2019年ねん3月がつ14日にち). 2019年ねん5月がつ21日にち時点じてんのオリジナルよりアーカイブ。2019年ねん8月がつ11日にち閲覧えつらん。
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^ “首くび款鸿蒙智能ちのう座ざ舱豪华SUV来らい了りょう！余よ承うけたまわ东：华为30多年たねん通信つうしん核心かくしん技わざ术上车”. 快かい科技かぎ. 2021年ねん12月23日にち閲覧えつらん。