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運動うんどうエネルギー回生かいせいシステム

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
KERSから転送てんそう

運動うんどうエネルギー回生かいせいシステム(うんどうエネルギーかいせいシステム、Kinetic Energy-Recovery System)は、ブレーキングのエネルギーを回収かいしゅう貯蔵ちょぞうし、加速かそくさい利用りようするシステムの総称そうしょう自動車じどうしゃレースフォーミュラ1(F1)において2009ねんシーズン導入どうにゅうされ、2010ねん以降いこうスポーツカーレースでも搭載とうさいされるようになった。

F1では「KERS(カーズ[注釈ちゅうしゃく 1])」の略称りゃくしょうばれたが、2014ねんのレギュレーション変更へんこうにより、運動うんどうエネルギーのみならずねつエネルギー回生かいせいおこなあらたなシステムへ発展はってん[1]名称めいしょうはエネルギーの形態けいたいれないよう一般いっぱんされ、たんエネルギー回生かいせいシステムEnergy-Recovery System = ERS、アーズ[2]、イーアールエス[3])となった[4][5]。このこうでは便宜上べんぎじょう、ERSについてもあつかう。

原理げんり

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一般いっぱんてきなレーシングカーはコーナー手前てまえでブレーキングするさい前進ぜんしん方向ほうこう運動うんどうエネルギーねつエネルギー(ブレーキディスク・パッドの摩擦まさつねつ)に変換へんかんしこれをてることで車速しゃそくとしている。KERSではこのエネルギーを回収かいしゅう回生かいせい)し、規定きてい範囲はんいないでエネルギーを放出ほうしゅつして、駆動くどう回転かいてんをアシストする[1]量産りょうさんしゃハイブリッド技術ぎじゅつをレースに応用おうようしたものであり、内燃ないねん機関きかん(エンジン)の出力しゅつりょくにエクストラパワーを追加ついかすることで、し(オーバーテイク)の機会きかいやし、レース展開てんかい活性かっせいする可能かのうせい見込みこまれる。

おなじハイブリッド技術ぎじゅつといっても、量産りょうさんしゃのものともとめられる性能せいのうことなる。量産りょうさんしゃ場合ばあい燃費ねんぴ向上こうじょうやメンテナンスフリーといったてん重視じゅうしされるが、レーシングカーの場合ばあいはラップタイムの短縮たんしゅくだいいちである。そのため、「きゅう減速げんそくきゅう加速かそく応答おうとうするレスポンス(パワー密度みつど)」「軽量けいりょうコンパクト」「設置せっち位置いち自由じゆう前後ぜんご重量じゅうりょう配分はいぶんてい重心じゅうしん)」「過酷かこく使用しよう環境かんきょうねつ振動しんどう)における信頼しんらいせい」といった要件ようけんたす必要ひつようがある。

エネルギーの保存ほぞんさい利用りようは3つの方法ほうほうがある。

電気でんきしき
駆動くどうけい電動でんどう/発電はつでんユニット (Motor Generator Unit = MGU[5]) を設置せっち減速げんそくにはジェネレーターの抵抗ていこう制動せいどうりょくとしてもちいつつ、運動うんどうエネルギーを電気でんきエネルギーに変換へんかんして(いわゆる回生かいせいブレーキ)、バッテリー(リチウムイオン電池でんち)に充電じゅうでんする[5]。KERS使用しようにはぎゃくのルートで電流でんりゅうおくり、モーターを駆動くどうして運動うんどうエネルギーにさい変換へんかんする。
市販しはんしゃ蓄積ちくせきされた技術ぎじゅつてきノウハウを利用りようできることが特徴とくちょう。ただし、電池でんち化学かがく反応はんのうによって蓄電ちくでんするためパワー密度みつどひく[6]、バッテリーパックのおもさやねつ管理かんりという課題かだいもある。イオン物理ぶつり反応はんのうもちいる電気でんき重層じゅうそうコンデンサ(スーパーキャパシタ)はリチウムイオン電池でんちの3ばいのパワー密度みつどつが[6]、エネルギー容量ようりょうちいさいためサイズがおおきくなってしまう。
フライブリッドしき(※:フライホイールに余剰よじょう運動うんどうエネルギーをたくわえる方式ほうしき)のKERS。
機械きかいしき
駆動くどうけい小型こがたのはずみぐるまフライホイール)を設置せっち減速げんそく余剰よじょうエネルギーをトロイダルしきCVTぞうはやし、真空しんくうケースないのフライホイールを高速こうそく回転かいてんさせることで保存ほぞんする[7]。KERS使用しようにはCVTで減速げんそくして、運動うんどうエネルギーをギアボックスへもどす。
構造こうぞうがシンプルで軽量けいりょうできるうえに、運動うんどうエネルギーを直接ちょくせつやりりするため、エネルギーの損失そんしつすくない[7]。しかし、高速こうそく回転かいてんたいにエネルギーをめこむため、安全あんぜんせい一抹いちまつ不安ふあんがある。また、ユニットの形状けいじょう搭載とうさい位置いち制約せいやくされるため、パッケージングの自由じゆうける。
電気でんき+機械きかいしき電動でんどうフライホイール
駆動くどうけいのジェネレーターで生成せいせいした電気でんきエネルギーをMGU内蔵ないぞうがたのフライホイールへおくり、モーターでローター回転かいてんさせ、運動うんどうエネルギーとして保存ほぞんする。KERS使用しようにはローターの回転かいてんでジェネレーターを作動さどうし、電気でんきエネルギーを駆動くどうけいのモーターへおくる。
ぜん2種類しゅるい折衷せっちゅうタイプであり、電気でんきしきよりも軽量けいりょうで、機械きかいしきよりも設置せっち場所ばしょえらばないというメリットがある。

これらの機器ききに、電子でんし制御せいぎょ装置そうち (ECU) や、(電気でんきしき場合ばあいは)電流でんりゅう変換へんかんするインバーターくわえて全体ぜんたいのシステムが構成こうせいされる。

KERSのフライホール。

レギュレーションと搭載とうさい方法ほうほう

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F1におけるKERSは、レギュレーションうえ2009ねんから2010ねんのぞ2013ねんまで任意にんいでの搭載とうさいゆるされていた。

KERSの作動さどうこう限定げんていされ、最大さいだい出力しゅつりょく60 kW[5]、1しゅうあたり発揮はっきできるエネルギーは最大さいだいで400 kJ[5]さだめられた。これを馬力ばりき時間じかん換算かんさんすると81.6馬力ばりきのパワーアシストを1しゅうにつき6.67秒間びょうかん使つかえる計算けいさんになる[8]。ラップタイムに換算かんさんすると、1しゅうあたり0.3びょう – 0.5びょう短縮たんしゅく可能かのうになる[9]

また『スタートラインを通過つうかして、再度さいどスタートラインに到達とうたつするまでを一周いっしゅうとする』という解釈かいしゃくのため、KERSが800 kJのエネルギーを貯蔵ちょぞうできれば13.33びょうほぼ連続れんぞくでKERSを使用しようすることが可能かのうである[注釈ちゅうしゃく 2]とく富士ふじスピードウェイのようなホームストレートがながいサーキットでは最高さいこうそくおおきく影響えいきょうおよぼすとかんがえられた[10]

エネルギーの放出ほうしゅつは、ドライバーがステアリングじょうのKERSボタンをしているあいだおこなわれる[5]市販しはんしゃのようなブレーキ/エンジンとの協調きょうちょう制御せいぎょみとめられておらず、ステアリングじょうのダイヤルで回生かいせいりょく出力しゅつりょく調節ちょうせつおこな[5]

システム構成こうせい自由じゆうであるが、使用しようするぜんチームがモーター+リチウムイオン電池でんち電気でんきしき選択せんたくした。ウィリアムズはフライホイール開発かいはつ企業きぎょう買収ばいしゅうし、独自どくじにバッテリーから電動でんどうフライホイールへのえを目指めざしていたが、最終さいしゅうてきには見送みおくった。フライホイール装置そうち燃料ねんりょうタンクのうえ設置せっちするつもりだったが[11]、2010ねんのレギュレーション変更へんこうでレースちゅうさい給油きゅうゆ禁止きんしされ、燃料ねんりょうタンクが大型おおがたしたことでパッケージングが困難こんなんになったためである[12]

主要しゅようコンポーネントるい運動うんどう性能せいのうへの影響えいきょうおさえるため、車両しゃりょう中心ちゅうしんてい位置いち配置はいちされている[13][5]。MGUはエンジンの前方ぜんぽうにあり、ギアをかいしてクランクシャフト接続せつぞくする[14]。バッテリーパックはモノコックの底部ていぶ燃料ねんりょうタンクのした)におさめる方法ほうほう[15]主流しゅりゅう[5]だが、マクラーレンはサイドポッド側面そくめんレッドブルはギアボックスの側面そくめん搭載とうさいした。

導入どうにゅう経緯けいい経過けいか

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近年きんねん原油げんゆ価格かかく高騰こうとうや、地球ちきゅう温暖おんだん問題もんだいからんでしょうエネルギーエコロジーかんする世間せけん関心かんしんたかまりから、通常つうじょう自動車じどうしゃなどとくらべてもよりおおくの化石かせき燃料ねんりょう消費しょうひする[注釈ちゅうしゃく 3]モータースポーツたいする風当かぜあたりがつよまることをおそれた国際こくさい自動車じどうしゃ連盟れんめい(FIA)が、環境かんきょう保護ほごアピールの一策いっさくとして導入どうにゅう発表はっぴょうした。また、2007ねんシーズンから開発かいはつコストの低減ていげん目的もくてきに、使用しようするエンジンにホモロゲーション適用てきようされ、シーズンちゅうのアップデートはおろかエンジン開発かいはつそのものがほぼ禁止きんしとなったことにたいし、F1に参戦さんせんしている自動車じどうしゃメーカーの不満ふまんたかまったため、あらたな技術ぎじゅつ開発かいはつ可能かのうせい提示ていじすることで、それらメーカーの不満ふまんおさえる目的もくてきもあるとされる。

F1関係かんけいしゃあいだではその安全あんぜんせいから2009ねん導入どうにゅう開始かいしたい賛否さんぴ両論りょうろんであったが、予定よていどおりKERSが使つかわれることになった。ただし搭載とうさいおよび使用しよう義務ぎむではなく、かくチームやドライバーの自由じゆう意思いしにより決定けっていできた[5]一時期いちじき2010ねんから全車ぜんしゃ搭載とうさい義務ぎむとのはなしもあったが、最終さいしゅうてき変更へんこうはなく、KERSがレギュレーションからはずされる2013ねんまつまで任意にんい搭載とうさいのままであった。

2009ねん
導入どうにゅう初年度しょねんどにKERSを搭載とうさいしたのはワークスけい4チーム(フェラーリ・マクラーレン・BMWザウバールノー)のみとなり、のこりのチームは搭載とうさい見送みおくった。結果けっかてきに、搭載とうさいチームは開幕かいまくからシステムの熟成じゅくせい不足ふそくくるしめられ、BMWザウバーはシーズン途中とちゅうKERSをはずし、ルノーもKERS搭載とうさいでのレースはイタリアGPのみとなり、シーズンとおしてKERS搭載とうさいたたかったのはマクラーレンとフェラーリのみとなるかたちとなったが、開発かいはつすすんだ後半こうはんせんはスタート加速かそくなどで威力いりょく発揮はっきし、マクラーレン2しょう、フェラーリ1しょうげる。しかし、チャンピオンシップをあらそったのは搭載とうさいチームであるブラウンGPレッドブルであった。
2010ねん
フォーミュラ・ワン・チームズ・アソシエーション (FOTA) において「KERSは使用しようしない」という紳士しんし協定きょうていむすばれた[5]ため、レギュレーションじょう使用しよう可能かのうなまま、採用さいようチームはしという状態じょうたいになった。FIA会長かいちょうジャン・トッドはこの状況じょうきょう不満ふまん表明ひょうめいし、KERSさい導入どうにゅうのためのワーキンググループを設置せっち[16]2011ねんのレギュレーション変更へんこう項目こうもくにKERSの使用しよう記載きさいされた[17]
2011ねん
下位かい3チーム(チームロータスマルシャHRT以外いがいはすべてKERSを搭載とうさい前年ぜんねん紳士しんし協定きょうていからかくチームにKERSを開発かいはつ熟成じゅくせいする猶予ゆうよ期間きかんあたえられたかたちになったこともあり、ほぼ標準ひょうじゅん装備そうびとなったが、自社じしゃ開発かいはつする余力よりょくのない中堅ちゅうけん以下いかのチームは、フェラーリ・ルノー・メルセデスといったエンジンサプライヤーからKERSをセットで購入こうにゅうした[5]。その価格かかくやく1000まん – 1500まんユーロといわれる[18][19]
2012ねん – 2013ねん
2012ねんにはケータハム、2013ねんにはマルシャがKERSを搭載とうさいし、この時点じてん出走しゅっそうするすべてのマシンがKERSを搭載とうさいした。

問題もんだいてん改良かいりょうてん

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安全あんぜんせい信頼しんらいせい
かくチームがテストをすすめているなかで、2008ねん7がつにはヘレス・サーキットにおいてBMWザウバーのメカニックがKERS搭載とうさいマシンにれて感電かんでんする事故じこきたり、レッドブルのファクトリーでKERSのテストちゅうけむり有毒ゆうどくガスが発生はっせいするなど[20]、KERSの開発かいはつちゅう事故じこ続発ぞくはつしたため、一時いちじ安全あんぜんせい確保かくほできるまでKERSの導入どうにゅう延期えんきすべきだとの意見いけんていた。
実戦じっせんにおいて重大じゅうだい事故じこきていないが、故障こしょうによりレースちゅう使用しようできなくなるケースが発生はっせい。とくにレッドブルは2011ねんにKERSのトラブルが続発ぞくはつして対策たいさくわれた。
重量じゅうりょう
2009ねん導入どうにゅう当初とうしょ電気でんきしきのバッテリーシステムの重量じゅうりょう最大さいだいで40 kg以上いじょうあったため、マシンの運動うんどう性能せいのうおよぼす影響えいきょうおおきかった。通常つうじょう、F1マシンは最低さいてい重量じゅうりょう規定きていよりもかるつくられ、余剰よじょうぶんのバラストを各部かくぶんで重量じゅうりょう配分はいぶん調節ちょうせつする。KERS搭載とうさいしゃはリアヘビーになるうえに、重量じゅうりょう配分はいぶん自由じゆうってしまい、2009ねんから復活ふっかつしたスリックタイヤ見合みあうバランスをとることがむずかしくなった[21]
その、システムの軽量けいりょうすすみ、マクラーレンの発表はっぴょうによれば、どうチーム搭載とうさいのKERSは2009ねんシーズン終了しゅうりょうに25 kgまで軽量けいりょうされた。2011ねんからは最低さいてい重量じゅうりょうが2ねんまえくらやく40 kg増量ぞうりょうされ、KERSの重量じゅうりょうデメリットはほぼされた。それでも、バラストをすこしでもおおせられるよう、ドライバーは体重たいじゅうらす努力どりょくもとめられている[22][注釈ちゅうしゃく 4]
費用ひようたい効果こうか
F1のコスト削減さくげんすすめられるなかで、KERSの開発かいはつ高価こうかすぎるという議論ぎろんしょうじた。FOTAはバジェットキャップめぐるFIAとの対立たいりつ最中さいちゅうにこの問題もんだいさい検討けんとうし、2010ねん使用しよう自粛じしゅくという紳士しんし協定きょうていいたった[23]
2011ねんからの復活ふっかつけて、FOTAは標準ひょうじゅんユニットの供給きょうきゅう検討けんとうしたほか、供給きょうきゅう価格かかくを100まんユーロにおさえるというあんもあったが実行じっこうされず、メルセデスは600まんユーロに値上ねあげしたとほうじられた[24]。ルノーの場合ばあいエンジンが1000まんユーロで、KERSとサポートの費用ひようは500まんユーロとべている[19]
また、レギュレーションで回生かいせい放出ほうしゅつりょう出力しゅつりょくひく設定せっていされているため、KERS搭載とうさいしゃ同士どうし競争きょうそうする状況じょうきょうでは効果こうかあらわれにくい。オーバーテイク促進そくしんという意味いみでは、2011ねんから導入どうにゅうされた「ドラッグリダクションシステム」(DRS) のほう効果こうかてきであり、KERSはDRSを作動さどうできる後続こうぞくしゃかれないためのディフェンス手段しゅだんという用法ようほうえている。

エネルギー効率こうりつへの挑戦ちょうせん

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2014ねんよりF1に導入どうにゅうされたエネルギー回生かいせい装置そうち (ERS) は、運動うんどうエネルギー回生かいせいくわえて、排気はいきガスからねつエネルギーを回生かいせいすることもできる[25]前者ぜんしゃ運動うんどうエネルギー回生かいせいMGU-K (Motor Generator Unit - Kinetic)、後者こうしゃねつエネルギー回生かいせいMGU-H (Motor Generator Unit - Heat) としょうされる[26][27]

これら2つのMGUは、バッテリー (Energy Store, ES) や内燃ないねん機関きかん(1.6 L V6ちょくエンジン+シングルターボ)と統合とうごうされ、ひとつのパワーユニット (Power Unit, PU) を構成こうせいする。すなわち、ERSの開発かいはつはエンジンサプライヤーが包括ほうかつてき担当たんとうすることとなる。

同時どうじに、決勝けっしょうレースちゅう最大さいだい燃料ねんりょう搭載とうさいりょうが100 kgに制限せいげんされた[27](ただし2017ねんより最大さいだい105kg、2019ねんより最大さいだい110kgと、段階だんかいてき緩和かんわされている)。2013ねんまでのV8エンジンでは1レースあたり155 – 160 kg程度ていど燃料ねんりょう消費しょうひしており、従来じゅうらい35%の燃費ねんぴ向上こうじょう実現じつげんしなければ、レースペースで完走かんそうすることはのぞめない[28]。また最高さいこう回転かいてんすうが15,000 rpm[27]瞬間しゅんかん燃料ねんりょう流量りゅうりょう最大さいだい100 kg/h[27]規制きせいされるため、2014ねん以降いこうはパワーはもちろん「エネルギー効率こうりつ」がさい重要じゅうよう課題かだいとなる。

一般いっぱんてきなガソリンエンジンの場合ばあい燃料ねんりょうふくまれるそうエネルギーから駆動くどうりょくとして抽出ちゅうしゅつされるのは30%程度ていどねつ効率こうりつとくしたとしても40%程度ていど限界げんかいである。そのてんではそうエネルギーの半分はんぶんちかくを抽出ちゅうしゅつ可能かのうディーゼルエンジンおとり、すくなくともそうエネルギーのさんぶん排気はいきガスちゅうねつエネルギーとして排出はいしゅつされてしまう。しんパワーユニットは、これらの無駄むだてられていた排気はいきねつさい利用りようすることで、市販しはんしゃ搭載とうさいされているすぐれたディーゼルエンジンと同等どうとうのエネルギー効率こうりつ実現じつげんすることがきもとなっている[28]

排気はいきねつエネルギーのさい利用りよう方法ほうほうには、航空機こうくうき船舶せんぱく大型おおがたエンジンで採用さいようされたターボコンパウンドという先例せんれいがあるが、電力でんりょく生成せいせいしてふくあいてきさい利用りようする技術ぎじゅつはまだ試験しけん段階だんかいであり、レースでみがかれた技術ぎじゅつ市販しはんしゃへフィードバックされる可能かのうせいめている。運動うんどうエネルギー回生かいせいまちりでのストップ&ゴーにてきしているのにたいし、ねつエネルギー回生かいせい高速こうそく道路どうろでの長距離ちょうきょり巡行じゅんこうにエンジン効率こうりつ向上こうじょうさせるような用途ようとかんがえられる[29]実際じっさいホンダは2015ねんからのF1復帰ふっき表明ひょうめいしたさいしんレギュレーションが企業きぎょう戦略せんりゃく合致がっちし、将来しょうらいてき市販しはんしゃ開発かいはつにつながると意欲いよくべている[30]

一方いっぽうでMGU-Hの導入どうにゅうは、自動車じどうしゃメーカーとうから「開発かいはつコストがたかくシステムが複雑ふくざつするじょう市販しはんしゃへの応用おうよう困難こんなん」だとして廃止はいしもとめる意見いけんおおく、度々たびたびMGU-Hの廃止はいしめぐ議論ぎろんきた。2021ねん時点じてんでは2025ねんまでMGU-Hありのレギュレーションが維持いじされることが決定けっていしていたが、同年どうねん12がつ世界せかいモータースポーツ評議ひょうぎかい(WMSC)会合かいごうにおいて、2026ねん以降いこうはMGU-Hを廃止はいしするわりにMGU-Kの出力しゅつりょくげることで合意ごういしたことが公表こうひょうされた[31]

ねつ回生かいせいとレギュレーション

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レギュレーションでは排気はいきねつエネルギーによる発電はつでん方法ほうほう指定していされておらず、みず沸騰ふっとうさせ蒸気じょうきタービンまわランキンサイクルや、ねつでん素子そしによる直接ちょくせつ変換へんかんゼーベック効果こうか)といった方法ほうほう可能かのうである[32]が、レギュレーションでは「ターボチャージャータービン/コンプレッサー機械きかいてき接続せつぞくしていること[33]」が条件じょうけんとなるため、ターボのきゅう機構きこうあいだにMGU-Hをはさんで、排気はいきねつエネルギーをけて高速こうそく回転かいてんするタービンシャフトから発電はつでんする方法ほうほう現実げんじつてきになる[32]

  • 駆動くどうりょくのアシストはMGU-Kからのみおこなわれる。KERSとおなじくエンジンのクランクシャフトにギアをかいして伝達でんたつする[33]可変かへんレシオは禁止きんし[33])。上限じょうげん回転かいてんすうは50,000 rpm[34][33]最大さいだいトルクは200 Nm[33]
  • MGU-Kの最大さいだい出力しゅつりょくは120 kW (160 PS)[34]従来じゅうらいの2ばいになる。ターボエンジンの600馬力ばりきくわえると761馬力ばりきとなり、2013ねんまでのV8エンジンと同等どうとう出力しゅつりょく確保かくほする[28]
  • MGU-KからESへの回生かいせいりょうは2 MJ/しゅう(KERSの2ばい)まで、ESからMGU-Kへの放出ほうしゅつりょうは4 MJ/しゅう(KERSの10ばい)まで[34]。4 MJを最大さいだい120 kWで使用しようすると、作動さどう時間じかんは1しゅうあたり33.3秒間びょうかん[34](KERSの5ばい)となる。
  • MGU-Hの回生かいせいりょう制限せいげん[34][35]られる電力でんりょく状況じょうきょうおうじて3つの用途ようとけられる。
    • MGU-Kへの直接ちょくせつ供給きょうきゅう[35]。ESからの4 MJ/しゅうとはべつにして無制限むせいげん供給きょうきゅうできるため、MGU-Kのパワーアシストが1しゅうあたり33びょう+αあるふぁびることになる[36]
    • MGU-Hがモーターとしてターボコンプレッサーをぞうはやし、きゅう特性とくせい改善かいぜんする(ターボラグ解消かいしょう[36]
    • ESへ一時いちじ蓄電ちくでん[36]
  • MGU-Hの上限じょうげん回転かいてんすうは125,000 rpm[34]クラッチけてタービンシャフトから切断せつだんすることもみとめられている。
  • ESをのぞいたパワーユニットの最低さいてい重量じゅうりょうは145 kg[33]。ESの重量じゅうりょうは20 – 25 kg[33]

MGU-KとESのやりりには「回生かいせいりょう2 MJ/放出ほうしゅつりょう4 MJ」とけられているので、まいしゅうフルチャージでアシストすることはできない[35]したがって、MGU-Hのねつ回生かいせいがもたらす無制限むせいげん補助ほじょ電力でんりょくがERSの作動さどう時間じかん(=ラップタイム短縮たんしゅく)に影響えいきょうすることになる[35]

またERS付随ふずいして、リアブレーキの電子でんし制御せいぎょ(セミ・ブレーキ・バイ・ワイヤ)が解禁かいきんされた。これは、MGU-Kの出力しゅつりょく倍増ばいぞうした副作用ふくさようにより、従来じゅうらいのようにドライバーが手動しゅどうでブレーキバランスを調節ちょうせつするかたちではブレーキング安定あんていせい安全あんぜんせい確保かくほできないと見込みこまれたためである。

設計せっけい使用しよう方法ほうほう

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ERSには従来じゅうらいのKERSボタンに相当そうとうするものが装備そうびされないので、ECUにまれた制御せいぎょプログラムにしたがい、走行そうこうちゅうつね機能きのうつづけることとなる[37]制御せいぎょプログラムの設定せっていには自由じゆうみとめられており、ドライバーは走行そうこうじょうきょうおうじて「パワー優先ゆうせんモード」「回生かいせい優先ゆうせんモード」などをステアリングじょうのつまみで選択せんたくする。

具体ぐたいてきなERSのはたらかたについてはホンダの解説かいせつサイト[1]参照さんしょう

  • 減速げんそくはMGU-Kで運動うんどうエネルギー回生かいせいおこない、バッテリーに充電じゅうでんする。
  • コーナー立上たちあが区間くかんではバッテリーに充電じゅうでんしておいた電力でんりょくをMGU-Kへ放出ほうしゅつし、エンジン出力しゅつりょくをアシストする。さらにMGU-Hを利用りようしてコンプレッサーを回転かいてんさせ、ターボラグを解消かいしょうする。
  • 全開ぜんかい加速かそくちゅうはMGU-Hで発電はつでんした電力でんりょく直接ちょくせつMGU-Kにおくってエンジン出力しゅつりょくをアシストするか、もしくはバッテリーに充電じゅうでんする。

なお2026ねん以降いこうは、前述ぜんじゅつとおりMGU-Kによる回生かいせいりょう上限じょうげんおおきくげられるため、「エンジンはフルブレーキングのぞいてほぼ全開ぜんかいまわつづけ、MGU-Kで発電はつでんする」「エンジンがレンジエクステンダー役割やくわりあわつ」かたちになると想定そうていされており、ホンダでは「モンツァでは全開ぜんかいりつが90%ほどにもなる」と予想よそうしている[38]

F1以外いがいでの使用しようれい

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世界せかい耐久たいきゅう選手権せんしゅけん

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2012ねんより開催かいさいされているFIA 世界せかい耐久たいきゅう選手権せんしゅけん (WEC) では、最高峰さいこうほうのLMP1クラスにのみ運動うんどうエネルギー回生かいせいシステムの搭載とうさいみとめている。2012年度ねんどのレギュレーションによれば、システムは前輪ぜんりんまたはこう選択せんたくしきで、ドライバーのアクセル操作そうさ連動れんどうする(ブレーキ/エンジンとの協調きょうちょう制御せいぎょ可能かのう)。1かい稼働かどう放出ほうしゅつされるエネルギーは500 kJ、ピットレーンでは回生かいせいエネルギーのみで走行そうこうしなければならない。また、サーキットごと回生かいせい可能かのうなブレーキングゾーンが指定していされており、4りん駆動くどうしゃは120 km/h以上いじょう使用しよう制限せいげんされている。

2014ねん以降いこうしん規定きていでは、LMP1のワークスマシンは全車ぜんしゃハイブリッド仕様しようでなければならない[39][40](LMP1-H)。ぜんエネルギー回生かいせいみとめられたほか、ねつエネルギー回生かいせい導入どうにゅうされる。1しゅうあたりのエネルギー放出ほうしゅつりょうを4段階だんかい (2・4・6・8 MJ) から任意にんい選択せんたくできるが、アシストりょうおおきいほどエンジンの燃料ねんりょう使用しようりょう瞬間しゅんかん最大さいだい流量りゅうりょうらされる規定きていになった[39][41]

レース成績せいせきとともに市販しはんしゃ技術ぎじゅつアピールが重視じゅうしされるWECでは、参戦さんせんするマニュファクチャラー(自動車じどうしゃメーカー)のエコロジー開発かいはつ思想しそう反映はんえいされており、ディーゼルガソリン、ターボとNA、バッテリーしきとフライホイールしき前輪ぜんりんアシストとこうアシスト、といった選択肢せんたくしわせが興味きょうみく。

2021ねんからは、LMP1クラスにわってル・マン・ハイパーカー(LMH)規定きてい導入どうにゅうされ、ハイブリッドカーについては「モーターによる駆動くどう前輪ぜんりんのみ可能かのう」とされた。またモーターアシストの利用りようについて最低さいてい速度そくど制限せいげんもうけられており(原則げんそくとして120 km/h以上いじょう)、2022ねん以降いこうはBoP(Balance of Performance)による性能せいのう調整ちょうせいにより最低さいてい速度そくどさらげられるケースもてきている。

プジョー・908 HYbrid4
V8ディーゼルターボエンジン+リチウムイオンバッテリー+MGU(こう[42]。2012ねん投入とうにゅう目指めざしてテストをおこなったが、プジョーの撤退てったいにより実現じつげんせず。
アウディ・R18 e-torn クワトロ
V6ディーゼルターボエンジン+電動でんどうフライホイール+MGU(前輪ぜんりん[43]。システムはF1のウィリアムズチームの子会社こがいしゃ「ウィリアムズ・ハイブリッド・パワー(WHP)[44]」が開発かいはつしたもので、ニュルブルクリンク24あいだレース出場しゅつじょうしたポルシェ・911GT3搭載とうさいされた実績じっせきがある。2014ねん規定きていではエネルギー放出ほうしゅつりょう2 MJを選択せんたく[43]
トヨタ・TS030 HYBRID/TS040 HYBRID
TS030はV8NAエンジン+スーパーキャパシタ+MGU(こう)。元々もともと前後ぜんこう2のKERSを搭載とうさいする設計せっけいだったが、レギュレーションの変化へんかをうけてのみに変更へんこうした[45]。2014ねんのTS040では当初とうしょ予定よていどお前輪ぜんりんにもMGUを搭載とうさいし、エネルギー放出ほうしゅつりょう6 MJを選択せんたく[46]
トヨタ・TS050 HYBRID
2016シーズンより導入どうにゅうされたTS050はV6ツインターボエンジン+リチウムイオンバッテリー+MGU(まえこう)。あらたにエネルギー放出ほうしゅつりょう8 MJを選択せんたくした。
ポルシェ・919ハイブリッド
V4ガソリンターボエンジン+リチウムイオンバッテリー+MGU(前輪ぜんりん)+ねつエネルギー回生かいせい(→バッテリー→前輪ぜんりん[47]。2014ねん規定きていではエネルギー放出ほうしゅつりょう6 MJを選択せんたく[48]

スーパーフォーミュラ

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日本にっぽんスーパーフォーミュラきゅうフォーミュラ・ニッポン)では、「System-E」の名称めいしょうでKERS相当そうとうのシステムが搭載とうさいされる予定よていがあった。当初とうしょはエネルギー回生かいせいおこなわないシステムとなる予定よていで、のち完全かんぜんなKERS相当そうとうのシステムとしてホンダを中心ちゅうしん開発かいはつすすめられていたが、2021ねん現在げんざい搭載とうさい実現じつげんしていない。

世界せかいラリー選手権せんしゅけん

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世界せかいラリー選手権せんしゅけん(WRC)では、2022ねんよりトップカテゴリーのラリー1参戦さんせんするくるまたいしてERSが導入どうにゅうされる。ERSはドイツのコンパクト・ダイナミクスせいのワンメイク。

市販しはん乗用車じょうようしゃ

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  • スズキは、減速げんそくのエネルギーを車内しゃない電気でんき機器きき動作どうささせるための電力でんりょくとして回生かいせいさせる「ENE-CHARGE」とばれるシステムを開発かいはつした。これは2012ねん代目だいめワゴンRはじめて搭載とうさいされた。
  • マツダ減速げんそく回生かいせいおこないキャパシタに蓄電ちくでんするi-ELOOP開発かいはつ。2012ねん11月にさん代目だいめアテンザはじめて搭載とうさいされた[49]
  • ホンダ上記じょうきマツダのi-ELOOPでも使用しようされている日本にほんケミコンしゃせい電気でんき重層じゅうそうキャパシタ「DLCAP」をもちいる回生かいせい蓄電ちくでんアイドリングストップ機構きこうキャパシタ電源でんげんアイドリングストップシステム」を、さん代目だいめフィットのガソリンしゃ搭載とうさいした[50]
  • フェラーリは、F1で使用しようされるKERSの技術ぎじゅつ応用おうようした「HY-KERS」を開発かいはつ。2013ねんにはHY-KERSを搭載とうさいする同社どうしゃはつのハイブリッドしゃラ フェラーリ発表はっぴょうした。
  • マクラーレンは、2013ねんにフェラーリとおなじくF1由来ゆらいのIPAS(インスタント・パワー・アシスト・システム)を搭載とうさいする、P1発表はっぴょうした[51]
  • ボルボは、2013ねん機械きかいしきフライホイールを使用しようする「フライホイールKERS」を発表はっぴょう最大さいだい25%の燃費ねんぴ改善かいぜん効果こうかがあるとし、市販しはんしゃへの搭載とうさい予定よていしている[52]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ 日本語にほんごでは「カーズ」とむが、実際じっさい発音はつおんは「ケアーズ」にちかい(出典しゅってん:『F1速報そくほうPLUS Vol.17』、イデア、2011ねん、106ぺーじ。)。
  2. ^ スタートラインの手前てまえ6.67びょう時点じてんでKERSを発動はつどう、スタートラインを通過つうかする直前ちょくぜんにKERSを停止ていし、スタートラインを通過つうかした直後ちょくご再度さいどKERSを発動はつどうとすることで13.33びょうほぼ連続れんぞくでKERSの効果こうかられる。
  3. ^ F1の場合ばあい、エンジンの燃費ねんぴは、2008ねん現在げんざい平均へいきんやく1.5 km/l程度ていどであるといわれる。
  4. ^ 最低さいてい重量じゅうりょうは、車両しゃりょう重量じゅうりょう+ドライバーの体重たいじゅう(ヘルメットなど装具そうぐふくむ)として測定そくていされる。

出典しゅってん

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  1. ^ a b 清水しみず和夫かずお 2014, pp. 46–47.
  2. ^ “Lewis & Nico: Uncut & Off the Record”. MERCEDES AMG PETRONAS. (2014ねん2がつ7にち). http://www.youtube.com/watch?v=-P-9oYUwA_E&t=29s 2014ねん3がつ18にち閲覧えつらん 
  3. ^ “Transforming Formula One: 2014 Rules Explained (Full Version)”. Infiniti Red Bull Racing. (2014ねん3がつ11にち). http://www.youtube.com/watch?v=hFHmYFlbFn8&feature=youtu.be&t=2m8s 2014ねん3がつ22にち閲覧えつらん 
  4. ^ “FIAが2014ねん暫定ざんていレギュレーションを発表はっぴょう. ESPN F1. (2011ねん7がつ21にち). http://ja.espnf1.com/f1/motorsport/story/54700.html 2011ねん7がつ21にち閲覧えつらん 
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 清水しみず和夫かずお 2014, p. 47.
  6. ^ a b 『オートスポーツ』2013ねん2がつ1にちごうつうごう1348)、三栄書房さんえいしょぼう、38-39ぺーじ
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  9. ^ "KERS (運動うんどうエネルギー回生かいせいシステム)". F1-Gate.com.(2008ねん8がつ13にち)2013ねん6がつ8にち閲覧えつらん
  10. ^ 2008ねん2がつ13にち放送ほうそうF1GPニュース』での川井かわい一仁かずひと発言はつげん[出典しゅってん無効むこう]
  11. ^ MFi-F1 2010, p. 38.
  12. ^ "ウィリアムズ、2011ねんのKERSはバッテリーしき". Topnews.(2010ねん11月19にち)2013ねん5がつ29にち閲覧えつらん
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  15. ^ "Ferrari F60 - KERS battery packaging". Formula1.com.(2009ねん4がつ8にち)2013ねん6がつ8にち閲覧えつらん
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  18. ^ "小規模しょうきぼチームがエンジン価格かかく高騰こうとう懸念けねん". Topnews.(2012ねん5がつ31にち)2013ねん6がつ7にち閲覧えつらん
  19. ^ a b "ルノー、F1エンジン供給きょうきゅうチームの縮小しゅくしょうのぞ". F1-Gate.com.(2013ねん2がつ26にち)2013ねん6がつ7にち閲覧えつらん
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  24. ^ "メルセデス、KERS供給きょうきゅう価格かかく大幅おおはば値上ねあ". Topnews.(2010ねん9がつ10日とおか)2013ねん6がつ9にち閲覧えつらん
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参考さんこう文献ぶんけん

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  • 世良せらこうふとし「モータースポーツにおける最新さいしん技術ぎじゅつ展望てんぼう」『IATSS Review』だい44かんだい1ごう、2019ねん6がつ、25-33ぺーじdoi:10.24572/iatssreview.44.1_25 
  • 『モーターファン・イラストレイテッド 特別とくべつ編集へんしゅう F1のテクノロジー』、三栄書房さんえいしょぼう、2010ねん3がつ 
  • 『モーターファン・イラストレイテッド 特別とくべつ編集へんしゅう Motorsportのテクノロジー 2014-2015』、三栄書房さんえいしょぼう、2014ねん 

関連かんれん項目こうもく

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