od (UNIX)

od
作者さくしゃ	ベル研究所けんきゅうじょ
初版しょはん	1971年ねん11月3日にち (52年ねん前まえ)
対応たいおうOS	Unix, Unix系けい, IBM i
プラットフォーム	クロスプラットフォーム
種別しゅべつ	コマンド
ライセンス	coreutils は GPLv3
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od は、データを人間にんげんの読よみやすい形式けいしきで表示ひょうじ (ダンプ) する、様々さまざまな OS 上うえで動作どうさするコマンドである。コマンド名めいは、デフォルトの表示ひょうじ形式けいしきが 8 進しん法ほうであることから “octal dump” の頭字かしらじ語ごである。

概要がいよう

od は 8 進しん法ほう、16 進しん法ほう、10 進しん法ほう、ASCII 文字もじ列れつなどを含ふくむ様々さまざまな形式けいしきで出力しゅつりょくを表示ひょうじできる。例たとえば、プログラムの実行じっこうコードのように人間にんげんの読よめる形式けいしきではないデータを可視かし化かする際さいに便利べんりである。

od は Unix プログラムのなかでも最古さいこのものの一ひとつであり、AT&T Unix の version 1 で既すでに登場とうじょうしている。また、POSIX 規格きかくでも規定きていされている。Linux システムで利用りようされている od の実装じっそうは、(通常つうじょうは) GNU Core Utilities によるものである。

od は Bourne シェルよりも昔むかしに開発かいはつされたものであるので、その構文こうぶんに影響えいきょうを与あたえた。ALGOL の特徴とくちょうを取とり込こんだ B シェルにおいて、条件じょうけん分岐ぶんきは if ... fi や case ... esac のように逆さかさ書がきでブロックを閉とじるが、反復はんぷくブロックを表あらわす do を逆さかさ書がきにすると od とスペルが重かさなってしまうため do ... done となった。

また、od コマンドは IBM i にも移植いしょくされている^[1]。

実行じっこう例れい

通常つうじょう、実行じっこう可能かのうなプログラムファイルのダンプ結果けっかはとても長ながくなる。head コマンドは標準ひょうじゅん入力にゅうりょくを読よみ込こみ、冒頭ぼうとうの数すう行ぎょうを標準ひょうじゅん出力しゅつりょくに書かき出だす。以下いかの例れいは、Hello world プログラムのダンプ結果けっかを head にパイプする例れいである。

% od hello | head
0000000 042577 043114 000401 000001 000000 000000 000000 000000
0000020 000002 000003 000001 000000 101400 004004 000064 000000
0000040 003610 000000 000000 000000 000064 000040 000006 000050
0000060 000033 000030 000006 000000 000064 000000 100064 004004
0000100 100064 004004 000300 000000 000300 000000 000005 000000
0000120 000004 000000 000003 000000 000364 000000 100364 004004
0000140 100364 004004 000023 000000 000023 000000 000004 000000
0000160 000001 000000 000001 000000 000000 000000 100000 004004
0000200 100000 004004 002121 000000 002121 000000 000005 000000
0000220 010000 000000 000001 000000 002124 000000 112124 004004

また、次つぎの例れいは od を使つかって echo コマンドの出力しゅつりょくを確認かくにんする例れいである。echo に渡わたされる文字もじ列れつを入力にゅうりょくするには、Hello を入力にゅうりょくした後のちに Ctrl+V, Ctrl+I, Ctrl+V, Ctrl+C と押下おうかする。Ctrl+V の直後ちょくごに押下おうかされたキーは、それに割わり付つけられている動作どうさ (例たとえば、デフォルトでは Ctrl+C を押おすと SIGINT が送信そうしんされる) をせず、そのキーの文字もじそのものが入力にゅうりょくされる。

% echo "Hello  ^C" | od -cb
0000000  H  e  l  l  o \t 003 \n
    110 145 154 154 157 011 003 012
0000010

脚注きゃくちゅう・出典しゅってん

^ IBM. “IBM System i Version 7.2 Programming Qshell” (英語えいご). 2020年ねん9月がつ5日にち閲覧えつらん。

外部がいぶリンク

od: dump files in various formats – The Open Group基本きほん仕様しよう書しょ第だい7号ごう2018年版ねんばん「シェル及およびユーティリティ」
od - GNU Core Utilities manpage
- Man page of OD (JM Project)

[1] IBM. “IBM System i Version 7.2 Programming Qshell” (英語えいご). 2020年ねん9月がつ5日にち閲覧えつらん。

[1]

表ひょう話はなし編へん歴れき Unix コマンド
ファイルとファイルシステム管理かんり	cat chattr（英語えいご版ばん） chmod chown chgrp cksum cmp cp dd du df（英語えいご版ばん） file fsck fuser（英語えいご版ばん） ln ls lsof mkdir mount mv pax pwd rm rmdir size split tee touch type（英語えいご版ばん） umask（英語えいご版ばん）
プロセス管理かんり	at bg chroot cron fg kill killall nice pgrep pidof pkill ps pstree（英語えいご版ばん） reboot shutdown time top
ユーザ管理かんり/環境かんきょう	clear env exit finger history（英語えいご版ばん） id logname（英語えいご版ばん） mesg passwd su sudo uptime talk tput（英語えいご版ばん） uname w wall who whoami write
テキスト処理しょり	awk banner basename comm（英語えいご版ばん） csplit（英語えいご版ばん） cut diff dirname ed ex（英語えいご版ばん） fmt fold（英語えいご版ばん） head iconv join（英語えいご版ばん） less m4 more nkf nl paste（英語えいご版ばん） patch printf（英語えいご版ばん） read（英語えいご版ばん） sed sort spell（英語えいご版ばん） strings tail tr troff uniq vi wc xargs yes
シェルビルトイン	alias cd echo test（英語えいご版ばん） unset wait
通信つうしん	dig host（英語えいご版ばん） ifconfig inetd ip (iproute2) netcat netstat nslookup ping rdate（英語えいご版ばん） rlogin route ssh traceroute
検索けんさく	find grep locate（英語えいご版ばん） whatis（英語えいご版ばん） whereis（英語えいご版ばん）
マニュアル	apropos（英語えいご版ばん） help（英語えいご版ばん） man
ソフトウェア開発かいはつ	ar ctags lex make nm strip（英語えいご版ばん） yacc
その他た	bc dc cal date expr false lp（英語えいご版ばん） lpr od sl sleep stty true tty
Category:UNIXのソフトウェア UNIXユーティリティの一覧いちらん

概要がいよう

実行じっこう例れい

関連かんれん項目こうもく

脚注きゃくちゅう・出典しゅってん

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