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rlogin

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

rlogin(アールログイン)は、UNIXネットワーク経由けいゆ遠隔えんかくサーバにログインするソフトウェア・ユーティリティであり、TCPポート番号ばんごう 513 を使つかう。4.2BSD最初さいしょ実装じっそうされた。rlogin はそのソフトウェアで使つかわれているアプリケーションそう通信つうしんプロトコルでもあり、TCP/IPプロトコルスタック一部いちぶである。認証にんしょうされたユーザーは、あたかもそのコンピュータに物理ぶつりてき存在そんざいしているかのように振舞ふるまうことができる。RFC 1258 における定義ていぎによれば、「rlogin 機能きのうは、遠隔えんかくでエコー制御せいぎょされ、ローカルにフロー制御せいぎょされた仮想かそう端末たんまつ提供ていきょうし、出力しゅつりょく適正てきせいにフラッシュされる」とある。rlogin は遠隔えんかくホストじょうデーモン rlogind通信つうしんする。rlogin は telnet コマンドとよくているが、カスタマイズが不可能ふかのうであり、UNIX 以外いがいのホストに接続せつぞくできない。

rlogin は企業きぎょう大学だいがくのネットワークないおも使つかわれる。そのような環境かんきょうでは、ネットワークじょうかくUNIXマシンのユーザーアカウント情報じょうほうが(NIS使つかって)共有きょうゆうされている。これは、ネットワーク基盤きばんかくマシンが信頼しんらいできるからこそ可能かのうなことであり、rlogin プロトコルはそのような信頼しんらいうえっている。遠隔えんかくホストが /etc/hosts.equiv ファイルに登録とうろくされていれば、あるいはユーザーがホームディレクトリに .rhosts ファイルをっていれば、rlogin はパスワード入力にゅうりょくなしでログインできる(ホームディレクトリは NFS共有きょうゆうすることがおおい)。

rlogin にはいくつか非常ひじょう重大じゅうだいなセキュリティ問題もんだいがある。

  • パスワードもふくめたすべての情報じょうほう暗号あんごうされずに転送てんそうされる(容易よういのぞできる)。
  • .rlogin(または .rhosts)ファイルの使用しようほう間違まちがいやすい(だれでもパスワードなしでログインできるように設定せっていしてしまいやすい)。このため、企業きぎょうのアドミニストレータは .rlogin ファイルの使用しよう禁止きんしすることがおおい。
  • このプロトコルは、発信はっしんもとがホストめいやポート番号ばんごういつわらないことに一部いちぶ依存いぞんしている。したがって、悪意あくいあるクライアントがサーバをだましてアクセスをることができる。すなわち、rlogin プロトコルには相手あいてのマシンの識別しきべつ認証にんしょうする手段しゅだんがなく、それが信頼しんらいされたマシンじょうしんの rlogin クライアントであることを保証ほしょうする手段しゅだんがない。
  • NFS によるホームディレクトリのマウントは普通ふつうおこなわれるが、それによってにせの .rhosts ファイルを使つかった攻撃こうげき可能かのうとなる。

このような問題もんだいがあるため、rlogin は(インターネットのような)信頼しんらいできないネットワークでは使つかわれない。さらに、UNIXやLinuxもデフォルトでは rlogin が使つかえないようにしているものがおおく、限定げんていてき利用りようってきている。かつては rlogin や telnet を使つかっていたネットワークは、SSH と rlogin 相当そうとうの slogin を使つかうようになっている。

BSDのオリジナルのパッケージには、rlogin とともrcp(リモートコピー、ネットワーク経由けいゆのファイルコピー機能きのう)と rsh(リモートシェル、ログインせずに遠隔えんかくマシンじょうでコマンドを実行じっこうする機能きのう)がふくまれていた。これらは hosts.equiv と .rhosts によるアクセス制御せいぎょ共有きょうゆうしており(接続せつぞく使つかわれるデーモンは rshd であり、rlogind とはことなる)、同様どうようのセキュリティ問題もんだいかかえている。SSH にはこれらを置換ちかんする機能きのうふくまれている(rcp の代替だいたいとしては scp、rsh と rlogin は SSH 自体じたい代替だいたいする)。

この記事きじは2008ねん11月1にち以前いぜんFree On-line Dictionary of Computingから取得しゅとくした項目こうもく資料しりょうもとに、GFDL バージョン1.3以降いこうの「RELICENSING」(さいライセンス) 条件じょうけんもとづいてまれている。

外部がいぶリンク

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