斌あきら敏さとし

斌あきら敏さとし（1813年ねん—1876年ねん），姚氏，字じ寿ことぶき愚ぐ，号ごう子こ廉れん，别号冰樵，内うち务府汉军正せい白旗はっき人ひと（属ぞく内ない务府正せい白旗はっき汉姓满洲旗はた人じん），籍せき襄じょう平ひらめ（今こん辽宁辽阳）。中國ちゅうごく清朝せいちょう官員かんいん，进士出身しゅっしん。

生平おいだいら

隶内务府正せい白旗しらはた善よし禄ろく管かん领下。道みち光こう十じゅう五ご年ねん（1835）乙未おとみ恩おん科か顺天乡试举人，同どう治ち四よん年ねん（1865年ねん）乙おつ丑うし科か三甲さんこう进士。同どう治ち五ご年ねん（1866）任にん福建ふっけん德化とっか县知县，在任ざいにん四よん年ねん，多た行くだり善政ぜんせい，当地とうち人民じんみん将はた其奉祀ほうし于报功こう祠ほこら（载民国こく版ばん《德化とっか县志》）。同どう治ち八はち年ねん（1869）任にん福建ふっけん漳浦县知县（古称こしょう绥安县），又また福ぶく安やす知ち縣けん。光ひかり緒いとぐち二に年ねん（1876年ねん），斌あきら敏さとし接せっ替がえ何なに鑾，擔任たんにん台灣たいわん府ふ嘉よしみ義よし縣けん知ち縣けん，掌てのひら管かん今いま嘉よしみ義よし縣けん、嘉よしみ義よし市し、雲くも林はやし縣けん一帶いったい政事せいじ；同年どうねん，他た因いん病びょう卒そつ於赴任ふにん途中とちゅう。

斌あきら敏さとし早年そうねん遊歷ゆうれき名山めいざん大川おおかわ，北きた至いたり内ない蒙こうむ，西にし至いたる甘肅かんせい，東あずま至いたる蘇そ杭くい，客きゃく吳ご越えつ燕つばめ趙ちょう，曾主講こう宣せん化か（今こん张家口こう宣せん化か区く）柳川やながわ書院しょいん。每まい過か輒有觀かん物ぶつ生せい情じょう、懷古かいこ幽かそけ思おもえ之これ作さく（据すえ《中南なかみなみ、西南せいなん地區ちく省しょう、市し圖書館としょかん館かん藏ぞう古こ籍せき稿本こうほん提要ていよう》）。

善ぜん诗词，有ゆう《子こ廉れん古こ今体きんたい诗合编》五ご卷かん（同どう治ち十じゅう二に年ねん（1873）刻こく本ほん、光ひかり绪三さん年ねん续刻本ほん），内含ないがん《木き庵あん詩し存そん》、《紅べに樹じゅ書屋しょおく詩鈔ししょう》、《兩りょう乙おつ山さん房ぼう詩鈔ししょう》、《天風てんぷう海うみ濤庵詩し錄ろく》、《太ふと乙おつ閣かく續ぞく草くさ》各かく一いち卷かん；另有《翠みどり鲸词》、《红树书屋诗钞》稿本こうほん（广东中山なかやま图书馆藏）、《紅べに樹じゅ書しょ堂どう詩鈔ししょう》舊きゅう鈔稿本こうほん（中國ちゅうごく國家こっか圖書館としょかん藏ぞう；集しゅう道みち光こう十じゅう二に年ねん（1832）至いたり二に十じゅう六ろく年ねん（1846）間作かんさく者しゃ詩作しさく百ひゃく六ろく十じゅう首しゅ）。

家庭かてい

始祖しそ姚紀明あきら（c.1580s-?）。“姚紀明あきら，正せい白旗はっき包つつみ衣ころも管領かんりょう下人げにん，世せい居い襄じょう平ひら地方ちほう，來らい歸き年ねん分ぶん無む考こう。其曽孫まご二に格かく現任げんにん員いん外郎ういろう，色しょく勒原任にん䕶軍校こう。元もと孫まご紀きの保たもつ現任げんにん郎ろう中ちゅう，清きよし保ほ現任げんにん員いん外郎ういろう，永えい泰やすし現任げんにん知ち府ふ”（据すえ《八旗滿洲氏族通譜》卷まき77）。
世よ祖そ姚光明こうみょう（c.1610s-?），诰赠资政大夫たいふ。妻つま高だか氏し，尹いん氏し，诰赠夫人ふじん。
太ふとし高祖こうそ士し秀しゅう（c.1640s-?），诰赠资政大夫たいふ。妻つま安やす氏し，诰赠夫人ふじん。
高祖こうそ二に格かく（c.1670s-?），内うち务府庆丰司し员外郎ういろう，诰授奉政せい大夫たいふ。妻つま計けい氏し，诰封宜よろし人じん。胞兄起おこり龙，起おこり麟。
曾祖そうそ姚永泰やすし（字じ石庵せきあん，c.1700s-?），盛もり京きょう佐さ領りょう，江こう宁布政せい史し、钦命江こう宁织造づくり、署しょ理り湖南こなん巡じゅん抚，泰たい陵りょう承うけたまわ办及西陵せいりょう总管内ない务府大臣だいじん兼けん礼れい部ぶ侍さむらい郎ろう；文学ぶんがく家か袁枚为其作さく《原はら任つとむ江こう宁布政せい使し内ない务府总管永えい公こう传》（载袁枚まい《《小しょう仓山房ぼう文集ぶんしゅう》》）；妻つま王おう氏し，張ちょう氏し，張ちょう氏し。胞兄姚興福こうふく，姚勲。堂どう曾叔祖そ吉きち葆（紀きの保たもつ），内うち务府郎ろう中ちゅう督とく理江りえ宁织造づくり，汤山与あずか盘山行ぎょう宫总管かん；清しん葆（清きよし保ほ），内うち务府郎ろう中ちゅう。
祖父そふ姚明新しん（号ごう春はる岩がん，号ごう竹ちく巖いわお，c.1740s-？），乾いぬい隆三りゅうぞう十じゅう三さん年ねん（1768）戊子ぼし科か举人（时隶内ない务府正せい白旗しらはた明あきら福ぶく管かん领下，载《钦定八はち旗はた通どおり志こころざし》），两淮盐课大使たいし，善ぜん诗画，有ゆう诗集《春はる嚴いむ吟ぎん草くさ》、《芥舟かいしゅう草くさ》、《逰兰草そう》、《竹たけ岩がん诗钞》，画かく作さく《虹にじ桥待月がつ图》（载李斗と《揚あげ州しゅう畫舫がぼう錄ろく》卷まき10）、《双そう鬟伴读图》，生平おいだいら载《揚あげ州しゅう畫舫がぼう錄ろく》卷まき3。姚明新しん与あずか妻つま楊瓊華はな（字じ瑞みず芝しば）同どう受业于袁枚（据すえ《袁枚全集ぜんしゅう》，1993）；进士蒋士铨赠组诗《题明春みょうしゅん岩がん公子こうし二に照あきら五ご首しゅ》。
祖母そぼ楊瓊華はな（清朝せいちょう）（字じ瑞みず芝しば），敕封太ふとし孺人，晋すすむ太ふと宜よろし人じん，著ちょ有ゆう《綠みどり窗まど吟ぎん草くさ》一いち卷かん（清道きよみち光こう十じゅう二に年ねん（1832）刻こく本ほん，袁枚于乾隆たかし五ご十じゅう三さん年ねん作原さくはら序じょ，子し姚德豫よ作さく新しん序じょ，蒋士铨、汪ひろし中なか、小姑こじゅうと姚素玉だま等とう題辭だいじ；生平おいだいら载俞陛云《清きよし代だい闺秀诗话》、施ほどこせ淑よし儀ぎ《清きよし代だい閨ねや閣かく詩人しじん徵ちょう略りゃく》、沈善寶たから《名めい媛ひめ詩話しわ》卷まき5）。其胞兄けい正せい白旗はっき汉军、三等侍衛兼公中佐領長齡（字じ鹤圃，曾蒙冤入狱）；父ちち江蘇ちぁんすー按察使し楊重英えい（与あずか缅甸作さく战中被ひ执，在ざい缅二に十じゅう年ねん，独居どっきょ佛寺ぶつじ，不易ふえき中ちゅう式しき衣冠いかん，被ひ乾いぬい隆たかし帝みかど比ひ为汉代だい苏武，并作《高こう宗はじめ纯皇帝こうてい御ご制せい苏杨论》以表彰ひょうしょう），祖父そふ兵部ひょうぶ尚なお书兼云うん贵总督とく楊應琚。
胞叔祖そ姚明华（字じ君くん實じつ，号ごう鐵てつ崖がけ，1750-？），乾いぬい隆たかし四よん十じゅう五ご年ねん（1780）庚かのえ子こ顺天乡试举人（时隶内ない务府正せい白旗はっき春はる岱管领下），敕授承德郎よしお；妻つま高だか氏し（父ちち高だか按圖）。其子姚德晉すすむ，姚謙。堂どう伯はく祖そ姚良，热河总管、江こう宁织造づくり；玉だま瑞みず，乾いぬい隆たかし乙おつ酉とり科か举人，湖北こほく汉川县知县；玉だま栋，乾いぬい隆たかし庚かのえ寅とら科か举人，山やま东淄川かわ县知县。堂どう叔祖玉だま权，乾いぬい隆三りゅうぞう十じゅう六ろく年ねん辛からし卯う科か举人（时隶内ない务府正せい白旗はっき存そん柱ばしら管かん领下），福建ふっけん盐课大使たいし。
祖そ姑しゅうと母はは姚素玉だま（c.1720s-?），著ちょ有ゆう《杏あんず雨う楼ろう诗稿》，原はら配はい嫁よめ镶黄旗はた满洲、浙江せっこう處しょ州しゅう鎮總兵へい高だか益えき（父ちち江南こうなん壽ひさし春はる鎮總兵へい高こう鈺 (清朝せいちょう)（1691-1750），胞叔文淵ぶんえん閣かく大だい學士がくし文ぶん定てい公おおやけ高こう斌あきら，嫡堂兄けい文ぶん华殿大だい学士がくし文ぶん端はし公こう高こう晋すすむ，嫡堂姊高佳けい氏し系けい正せい蓝旗汉军进士胡えびす氏し吉よし惠めぐみ (道みち光こう进士)之これ高祖母こうそぼ，且吉惠めぐみ之の胞兄吉よし謙けん、胞叔德とく修おさむ与あずか斌あきら敏さとし系けい道どう光こう十じゅう五ご年ねん（1835）乙未おとみ恩おん科か顺天乡试同どう榜）。
父ちち德とく豫よ（c.1770s-1853），乾いぬい隆たかし五ご十じゅう九きゅう年ねん（1794）甲きのえ寅とら恩おん科か举人，署しょ理り浙江せっこう杭州こうしゅう府ふ理事りじ同どう知ち、嘉よしみ興おき府ふ海防かいぼう兼けん乍浦理事りじ同どう知ち，丁ちょう卯しげる庚午こうご鄉きょう試こころみ同どう考こう官かん，著ちょ有ゆう《洗あらい冤錄解かい》、《立たて齋とき吟ぎん草くさ》。嫡母ちゃくぼ伊い尔根觉罗氏し（父ちち镶黄旗はた满洲、翻譯ほんやく官かん國こく瑞みず，祖父そふ戶部とべ筆ひつ帖じょう式しき固かた爾しか敦あつし，曾祖そうそ河東かとう鹽しお运史顧世衡，高祖こうそ兵部ひょうぶ尚書しょうしょ、江こう南河みなみかわ道みち總督そうとく顾琮 (清朝せいちょう)，先祖せんぞ文ぶん端はし公こう顧八はち代だい）；庶母生母せいぼ李り氏し。
胞伯德とく恒つね，乾いぬい隆たかし乙おつ卯う科か举人，贵州铜仁府ふ知ち府ふ；妻つま蔡氏（父ちち四川重庆府知府必昌）。其子道どう光こう十じゅう六ろく年ねん(1836)丙へい申さる恩おん科か進士しんし斌あきら桐きり。堂どう伯はく伯はく龄，甘あま肃静宁州知ち州しゅう。
胞叔德とく觀かん；妻つま楊氏。子こ斌あきら祥さち（1811-？），道みち光こう二に十じゅう四よん年ねん（1844）甲きのえ辰たつ恩おん科か举人；妻つま楊氏（胞兄正せい红旗汉军、道みち光こう丙へい申さる恩おん科か進士しんし楊能格かく，父ちち嘉よしみ庆八年舉人楊書績，胞叔嘉よしみ慶けい辛からし酉とり科か進士しんし楊書紹，祖父そふ楊銓）。
胞叔德とく豐ゆたか，江こう苏丰县知县；德壽とくじゅ，德とく名めい。
姑しゅうと母はは姚氏，嫁よめ正せい红旗汉军、嘉よしみ庆八年舉人楊書績，善ぜん画が，有ゆう《还砚斋诗稿こう》（胞兄嘉よしみ慶けい辛からし酉とり科か進士しんし楊書紹)。其子道しどう光ひかり丙へい申さる恩おん科か進士しんし楊能格かく，孙儿戶部とべ左ひだり侍さむらい郎ろう、清末きよすえ外交がいこう官かん楊儒。斌あきら敏さとし与あずか楊能格かく系けい道どう光こう十じゅう五ご年ねん（1835）乙未おとみ恩おん科か顺天乡试同どう榜。
胞兄斌あきら椿つばき（字じ有松ありまつ，1804-1871），科か举人，内ない务府慶けい豐司とよじ郎ろう中ちゅう；1866年ねん受清總理そうり各國かっこく事務じむ衙門委ゆだね派は，带领“斌あきら椿つばき使し团”考察こうさつ欧おう洲しゅう11个国家こっか，历时4个多月がつ，著ちょ有ゆう《乘の槎筆記ひっき》（同どう治ち十じゅう年ねん[1871]刻こく本ほん；有ゆう1981、2019年ねん现代版ばん）。子こ内ない务府主事しゅじ廣こう英えい（字じ叔含），跟随其父斌あきら椿つばき游ゆう历欧洲しゅう。女おんな姚佳氏し，（二に继）嫁よめ光こう绪九きゅう年ねん癸みずのと未み科か进士、镶白旗はた宗室そうしつ綿めん文ぶん；其子花はな翎宗人じん府ふ理事りじ官かん、陆军贵胄学堂がくどう学がく员宗室しつ奕元，其妻巴ともえ哩まいる克かつ氏し（父ちち京口きょうぐち驻防镶白旗はた蒙こうむ古こ、同どう治ち十じゅう三さん年ねん甲かぶと戌いぬ（1874）进士延清のぶきよ）；孙儿宗室そうしつ載の燊，其妻必祿氏し（父ちち鑲白旗しらはた滿みつる洲しま彬あきら華はな，祖父そふ光こう緒いとぐち甲かぶと午うま科か舉人善ぜん佺；姑しゅうと母はは必祿氏し，分ふん别嫁恭きょう親王しんのう溥偉、郡ぐん王おう銜貝勒載の洵まこと）。
胞兄斌あきら禾，广西候こう补通判ばん。其女姚佳氏し，嫁よめ正せい蓝旗宗室そうしつ桂かつら端はし（胞兄同どう治ち壬みずのえ戌いぬ進士しんし宗室そうしつ桂かつら昂のぼる，胞姊爱新觉罗氏し嫁よめ正せい蓝旗滿まん洲しゅう、道みち光こう庚かのえ子こ科か進士しんし蘇そ完かん呢瓜爾しか佳けい氏し毓雯）；其子一いち宗室そうしつ托たく普ひろし，妻つま喜き塔とう臘氏（曾祖そうそ正せい白旗はっき满洲盛住もりずみ，曾姑母はは喜き塔とう臘氏封ふう嘉よしみ庆帝之の孝こう淑よし睿皇后こうごう，高祖こうそ(追おい)三等承恩公和爾わに經けい額がく）；子こ二光緖二十年甲午科举人、宗室そうしつ世よ延のべ（庶母张氏），妻つま裕ひろし瑚鲁氏し（父ちち镶黄旗はた满洲、咸丰二年顺天乡试举人恩元，祖父そふ道どう光こう丙へい申さる進士しんし承うけたまわ齡よわい）。
胞姊姚氏，嫁よめ四川忠州直隸州知州慶福（父ちち太ふと常つね寺てら卿きょう噶拉彬あきら）。胞妹姚氏，嫁よめ內務府ふ鑲黃旗き滿まん洲しゅう、兩りょう淮鹽課か大使たいし完かん顏がお氏し崇たかし壽ことぶき（父ちち內務府ふ武備ぶび院いん庫こ長ちょう麟昌，胞叔嘉よしみ慶けい己おのれ巳み科か進士しんし麟慶，祖父そふ山東さんとう泰やすし安やす府ふ知ち府ふ廷鏴；祖母そぼ惲珠，著ちょ有ゆう《紅べに香が館かん詩草しそう》）。
妻つま李り氏し（父ちち兩りょう浙場鹽しお大使たいし李り質ただし英えい）。
子こ廣志ひろし，內務府ふ堂上どうじょう候補こうほ筆ひつ帖じょう式しき。
女おんな姚氏，嫁よめ鑲黃旗き滿まん洲しゅう、候こう選せん同どう知覺ちかく羅ら溥節（父ちち陝西せんせい候補こうほ道どう覺さとし羅ら鍾齡，姑しゅうと母はは一覺羅氏嫁正藍旗滿洲、道みち光こう丙へい申さる恩おん科か進士しんし他た塔とう喇氏毓檢（嘉よしみ慶けい六ろく年ねん（1801年ねん）辛からし酉とり恩おん科か进士秀しゅう堃之子ゆきこ），姑しゅうと母はは二覺羅氏嫁鑲紅旗滿洲、內閣學士がくし他た塔とう喇氏長ちょう敘（珍ちん妃ひ之これ父ちち）；祖父そふ嘉よしみ慶けい乙おつ丑うし科か進士しんし文ぶん莊そう公こう覺さとし羅ら寶たから興きょう）。

參まいり見み

台灣たいわん府ふ

參考さんこう文獻ぶんけん

劉りゅう寧やすし顏がお編へん，《重じゅう修おさむ台灣たいわん省しょう通どおり志こころざし》，台北たいぺい市し，台灣たいわん省しょう文獻ぶんけん委員いいん會かい，1994年ねん。

官かん衔
前任ぜんにん：何なに鑾	嘉よしみ義よし縣けん知ち縣けん光ひかり緒いとぐち二に年ねん（1876年ねん）上うえ任つとむ	繼つぎ任にん：雷かみなり其達