エネルギー貯蔵 ちょぞう (エネルギーちょぞう)あるいは蓄エネルギー (ちくエネルギー、英 えい : energy storage )とは、エネルギー を後 あと で利用 りよう するために一時 いちじ 的 てき に蓄 たくわ えることである。短縮 たんしゅく して蓄エネ ともいう[ 1] [ 2] 。
エネルギー貯蔵 ちょぞう を行 おこな うためのシステムをエネルギー貯蔵 ちょぞう システム や蓄エネルギーシステム (英 えい : energy storage system 、ESS )[ 3] [ 4] と言 い う。
エネルギーを貯蔵 ちょぞう する手法 しゅほう としては、位置 いち エネルギー 、運動 うんどう エネルギー 、化学 かがく エネルギー 、熱 ねつ エネルギー(内部 ないぶ エネルギー)などがある。→#種類 しゅるい ・分類 ぶんるい
現代 げんだい の揚水 ようすい 蓄電 ちくでん (ダムへ水 みず をくみ上 あ げる蓄電 ちくでん 方式 ほうしき )は水 みず の位置 いち エネルギーとしてエネルギーを蓄 たくわ えておいて、必要 ひつよう な時 とき に水 みず を落下 らっか させタービンをまわし発電 はつでん (揚水 ようすい 発電 はつでん )に使 つか う。最近 さいきん 注目 ちゅうもく されるようになってきた重力 じゅうりょく 電 でん (コンクリートなど重量 じゅうりょう 物 ぶつ の位置 いち を上 あ げることで蓄電 ちくでん する方式 ほうしき )も位置 いち エネルギーとしてエネルギーを蓄 たくわ える。時計 とけい のぜんまい も位置 いち エネルギーを蓄 たくわ える(これはばねの弾性 だんせい 力 りょく による位置 いち エネルギーとして蓄 たくわ えている)。蓄電池 ちくでんち (二 に 次 じ 電池 でんち )は電気 でんき エネルギーを物質 ぶっしつ の形 かたち (化学 かがく エネルギーの形 かたち )に変換 へんかん しエネルギーを貯蔵 ちょぞう している。
氷 こおり の貯蔵 ちょぞう タンクは、夜間 やかん に氷 こおり (熱 ねつ エネルギー(負 まけ の熱 ねつ エネルギー) )を蓄 たくわ え、ピーク時 じ の冷房 れいぼう 需要 じゅよう に備 そな える。
近年 きんねん では再生 さいせい 可能 かのう エネルギーでメタン を製造 せいぞう するエネルギー貯蔵 ちょぞう 法 ほう も研究 けんきゅう されている。→#メタン
水素 すいそ を使 つか う蓄エネルギーは、再生 さいせい 可能 かのう エネルギーの電力 でんりょく で電気 でんき 分解 ぶんかい して水素 すいそ を得 え る方法 ほうほう と組 く み合 あ わせることで、持続 じぞく 可能 かのう な エネルギーシステム、社会 しゃかい インフラを構築 こうちく できると考 かんが えられている。→#水素 すいそ
他 ほか にもエネルギー貯蔵 ちょぞう の手法 しゅほう としては地下 ちか の洞窟 どうくつ に圧縮 あっしゅく 空気 くうき を貯蔵 ちょぞう する方式 ほうしき など、様々 さまざま な手法 しゅほう の研究 けんきゅう も行 おこな われている。
太古 たいこ の昔 むかし から植物 しょくぶつ は光合成 こうごうせい で蓄エネルギーを行 おこな っている。→#歴史 れきし 。
畜エネには次 つぎ のような種類 しゅるい がある。分類 ぶんるい して挙 あ げてみる。
化学 かがく 的 てき 貯蔵 ちょぞう
電気 でんき 化学 かがく 的 てき 貯蔵 ちょぞう
電気 でんき 的 てき 貯蔵 ちょぞう
力学 りきがく 的 てき 貯蔵 ちょぞう
熱 ねつ 的 てき 貯蔵 ちょぞう
国 くに によっては、余裕 よゆう がある時 とき 間 あいだ 帯 たい に水 みず をポンプで組 く みあ上 あ げて位置 いち エネルギーの形 かたち で貯蔵 ちょぞう し、電力 でんりょく 需要 じゅよう ピーク時 じ にその水 みず を使 つか ってタービンを回 まわ して発電 はつでん するということが行 おこな われている(これは通常 つうじょう 、後 あと で発電 はつでん に使 つか うことも含 ふく めて「揚水 ようすい 発電 はつでん 」呼 よ んでいる。)。揚水 ようすい 発電 はつでん 規模 きぼ は世界 せかい の蓄電 ちくでん 能力 のうりょく の94%に相当 そうとう する[ 5] 。IHAの推計 すいけい で、世界 せかい 全体 ぜんたい で少 すく なくとも9,000 GWhの蓄電 ちくでん 規模 きぼ となっている[ 5] 。そして、世界 せかい 規模 きぼ で揚水 ようすい 発電 はつでん を拡充 かくじゅう する傾向 けいこう になっていると報告 ほうこく されていると2020年 ねん 時点 じてん で報告 ほうこく されている[ 5] 。以前 いぜん は揚水 ようすい 発電 はつでん の柔軟 じゅうなん 性 せい のメリットは見過 みす ごされることが多 おお かったが、変動 へんどう 性 せい のある再生 さいせい 可能 かのう エネルギーの急増 きゅうぞう が送電 そうでん 系統 けいとう に与 あた える影響 えいきょう を抑制 よくせい するために、耐用 たいよう 年数 ねんすう が長 なが くて長期 ちょうき 的 てき に見 み たコストが低 ひく い揚水 ようすい 発電 はつでん への投資 とうし を今後 こんご 増強 ぞうきょう する必要 ひつよう がある、と各地 かくち で判断 はんだん されている模様 もよう である[ 5] 。なお日本 にっぽん の揚水 ようすい 発電 はつでん は2019年 ねん 時点 じてん で約 やく 40か所 しょ で、合計 ごうけい 26GWの設備 せつび 容量 ようりょう でこれは世界 せかい 全体 ぜんたい の約 やく 16.25%[ 注釈 ちゅうしゃく 2] に相当 そうとう するが、利用 りよう 実績 じっせき つまり設備 せつび 利用 りよう 率 りつ は3%と低 ひく い(海外 かいがい では10%程度 ていど )[ 5] 。日本 にっぽん では現状 げんじょう 、大 だい 規模 きぼ な揚水 ようすい 発電 はつでん 施設 しせつ が多 おお く地域 ちいき 分散 ぶんさん の再生 さいせい 可能 かのう エネルギーに対応 たいおう しにくいので、今後 こんご は全国 ぜんこく に約 やく 2,700 か所 しょ ある多目的 たもくてき ダムを利用 りよう した中小 ちゅうしょう 揚水 ようすい 発電 はつでん 所 しょ の建設 けんせつ が今後 こんご の蓄電 ちくでん システムとして有効 ゆうこう だと考 かんが えられるという[ 5] 。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく でもワシントン州 しゅう やオレゴン州 しゅう 、イギリス のウェールズ で揚水 ようすい 発電 はつでん が行 おこな われている。
電力 でんりょく を大 だい 規模 きぼ に貯蔵 ちょぞう するということは、揚水 ようすい 発電 はつでん を除 のぞ けば、これまであまり行 おこな われてこなかったが、今後 こんご はその状況 じょうきょう に変化 へんか が予想 よそう されている。2009年 ねん アメリカ復興 ふっこう ・再 さい 投資 とうし 法 ほう に基 もと づき、エネルギー貯蔵 ちょぞう 法 ほう とスマートグリッド への応用 おうよう の研究 けんきゅう が行 おこな われている[ 6] 。
2010年代 ねんだい から世界 せかい 的 てき に脱 だつ 炭素 たんそ 、すなわち火力 かりょく 発電 はつでん を減 へ らしたり廃止 はいし して再生 さいせい 可能 かのう エネルギー による発電 はつでん へシフトすることが加速 かそく してきており、その結果 けっか 、風力 ふうりょく 発電 はつでん 所 しょ やソーラー発電 はつでん 所 しょ など時間 じかん 帯 たい により発電 はつでん 量 りょう が変化 へんか する発電 はつでん 方式 ほうしき でも社会 しゃかい に電力 でんりょく を安定 あんてい 的 てき に供給 きょうきゅう するために大 だい 規模 きぼ なエネルギー貯蔵 ちょぞう システムが必要 ひつよう だと認識 にんしき され注目 ちゅうもく が集 あつ まるようになってきている。その中 なか で有力 ゆうりょく な候補 こうほ として急 きゅう 浮上 ふじょう してきているのが、古 ふる くて新 あたら しい重力 じゅうりょく 蓄電 ちくでん (英語 えいご 版 ばん ) システムであり、(解体 かいたい 工事 こうじ 現場 げんば などから出 で る廃 はい コンクリートなども利用 りよう して作 つく った)コンクリートの巨大 きょだい な塊 かたまり などを、電力 でんりょく 供給 きょうきゅう に余力 よりょく がある時 とき 間 あいだ 帯 たい に持 も ち上 あ げ、それにより位置 いち エネルギーとして蓄電 ちくでん し、発電 はつでん 量 りょう が減 へ る時 とき 間 あいだ 帯 たい にこのシステムから電力 でんりょく を供給 きょうきゅう する方式 ほうしき である[ 7] 。
一部 いちぶ ではモータでフライホイール を回転 かいてん させたりその回転 かいてん 速度 そくど を上 あ げて電気 でんき エネルギーを貯蔵 ちょぞう するという方法 ほうほう (フライホイール・バッテリー )も使 つか われている。
熱 ねつ エネルギー貯蔵 ちょぞう のよくある形式 けいしき は、氷 こおり を貯蔵 ちょぞう しておいて冷却 れいきゃく する方式 ほうしき である。氷 こおり は水 みず よりも少 すく ない量 りょう でより多 おお くのエネルギーを貯蔵 ちょぞう でき、燃料 ねんりょう 電池 でんち やフライホイールより安価 あんか である。熱 ねつ エネルギー貯蔵 ちょぞう は日 にち 中 ちゅう のピーク電力 でんりょく 需要 じゅよう をギガワット単位 たんい でシフトさせ、コストもかからず、35カ国 かこく 以上 いじょう の3,300以上 いじょう の建物 たてもの で使 つか われている。TESは、夜間 やかん の安 やす い電力 でんりょく で氷 こおり を作 つく って熱 ねつ エネルギーを貯蔵 ちょぞう し、翌日 よくじつ の日 にち 中 ちゅう にその建物 たてもの の空気 くうき を冷 ひ やすのにその氷 こおり を使 つか う。
the Solar Project や Solar Tres Power Tower では、太陽熱 たいようねつ エネルギーを貯蔵 ちょぞう するのに溶融 ようゆう 塩 しお を使 つか い、必要 ひつよう に応 おう じて発電 はつでん に使 つか う方式 ほうしき を研究 けんきゅう 中 ちゅう である。太陽熱 たいようねつ で熱 ねっ した溶融 ようゆう 塩 しお を断熱 だんねつ コンテナに貯蔵 ちょぞう し、必要 ひつよう なときに水 みず をそれで熱 ねっ し、発生 はっせい した蒸気 じょうき でタービンを回 まわ して発電 はつでん する。
水素 すいそ は電力 でんりょく 貯蔵 ちょぞう 媒体 ばいたい としても研究 けんきゅう されている。水素 すいそ はまず何 なん らかのエネルギー源 げん を使 つか って製造 せいぞう する。現在 げんざい 、特 とく に焦点 しょうてん が当 あ てられているのは、再生 さいせい 可能 かのう エネルギー を使 つか い水素 すいそ を製造 せいぞう する方法 ほうほう である。
(中学生 ちゅうがくせい が理科 りか の授業 じゅぎょう で習 なら うことからも分 わ かるように、水 みず から水素 すいそ を得 え ることは簡単 かんたん であり)水 みず を電気 でんき 分解 ぶんかい することによって水素 すいそ を得 え ることができ、逆 ぎゃく に水素 すいそ から電力 でんりょく を得 え るには燃料 ねんりょう 電池 でんち という水素 すいそ と酸素 さんそ を反応 はんのう させ電力 でんりょく を得 え る装置 そうち を使 つか えばよい。水素 すいそ を使 つか ったシステムの特徴 とくちょう は水素 すいそ を燃 も やしても(つまり酸素 さんそ と反応 はんのう させても)、CO2 を排出 はいしゅつ せず、ただの水 みず が排出 はいしゅつ されるだけで、無害 むがい で、環境 かんきょう に非常 ひじょう に良 よ い、ということである[ 8] 。水素 すいそ によるエネルギー貯蔵 ちょぞう は再生 さいせい 可能 かのう エネルギーを普及 ふきゅう させる上 じょう でも重要 じゅうよう なファクターになると見 み なされている。
水素 すいそ は定 てい 位置 いち に保存 ほぞん しておく方法 ほうほう もあるが、また水素 すいそ をタンクに入 い れて輸送 ゆそう することもできエネルギーの輸送 ゆそう 手段 しゅだん にもなる。
太陽 たいよう エネルギーや風力 ふうりょく エネルギーなどの天候 てんこう によって出力 しゅつりょく が変動 へんどう する再生 さいせい 可能 かのう エネルギーと組 く み合 あ わせておいて、貯蔵 ちょぞう システムから電力 でんりょく 網 もう へと電力 でんりょく を供給 きょうきゅう するシステムがひとつの有用 ゆうよう な用途 ようと である。(電力 でんりょく 需要 じゅよう の20%未満 みまん であれば、経済 けいざい への影響 えいきょう はあまり大 おお きくないが)電力 でんりょく 需要 じゅよう の20%を超 こ える部分 ぶぶん を再生 さいせい 可能 かのう エネルギーと水素 すいそ 貯蔵 ちょぞう がまかなうようになれば重要 じゅうよう 性 せい を帯 お びてくる。再生 さいせい 可能 かのう エネルギーで水素 すいそ を作 さく 貯蔵 ちょぞう しておけば、電力 でんりょく 需要 じゅよう が増 ふ えた時 とき など必要 ひつよう なときに使 つか うことができる。ニューファンドランド島 とう の南岸 なんがん にある小 ちい さな島 しま (Ramea) で、2007年 ねん から5年間 ねんかん の計画 けいかく で風力 ふうりょく 原動機 げんどうき と水素 すいそ 発生 はっせい 装置 そうち を使 つか った実験 じっけん が行 おこな われている[ 9] 。同様 どうよう のプロジェクトはノルウェー の小 ちい さな島 しま (Utsira) でも2004年 ねん から継続 けいぞく 中 ちゅう である。
また、エネルギーを水素 すいそ の形 かたち で貯蔵 ちょぞう しておいて、それを水素 すいそ 自動車 じどうしゃ で使 つか うという方法 ほうほう もある(これも車載 しゃさい の燃料 ねんりょう 電池 でんち で電気 でんき 自動車 じどうしゃ を動 うご かすしくみにはなっている)。
日本 にっぽん ではトヨタ自動車 とよたじどうしゃ や川崎重工業 かわさきじゅうこうぎょう や岩谷産業 いわたにさんぎょう などが中心 ちゅうしん となって、水素 すいそ の大 だい 規模 きぼ なサプライチェーンを構築 こうちく するための取 と り組 く みを進 すす めている。
なお、エネルギー資源 しげん を扱 あつか う大 おお きな会社 かいしゃ が、水素 すいそ を扱 あつか うための専業 せんぎょう 的 てき な部門 ぶもん を持 も ち、大 だい 規模 きぼ な事業 じぎょう として大量 たいりょう の水素 すいそ を製造 せいぞう ・貯蔵 ちょぞう ・輸送 ゆそう したり、電力 でんりょく 網 もう へ電力 でんりょく を供給 きょうきゅう する方法 ほうほう もあるが、他方 たほう 、小 ちい さな法人 ほうじん や個人 こじん が再生 さいせい 可能 かのう エネルギーによる自家 じか 発電 はつでん で水素 すいそ を製造 せいぞう しタンクに貯蔵 ちょぞう しておいて必要 ひつよう な時 とき にその水素 すいそ を使 つか って発電 はつでん する装置 そうち も一 いち 応 おう は構築 こうちく 可能 かのう である。
水素 すいそ 貯蔵 ちょぞう はいくつかの方式 ほうしき がある。タンクに貯蔵 ちょぞう するのがオーソドックスな手法 しゅほう であるが、地下水 ちかすい 素 もと 貯蔵 ちょぞう は、地下 ちか の洞窟 どうくつ や岩塩 がんえん ドーム 、あるいは枯渇 こかつ した油田 ゆでん やガス田 でん に水素 すいそ を貯蔵 ちょぞう する方式 ほうしき である。ICI は大量 たいりょう の水素 すいそ ガスを地下 ちか の洞窟 どうくつ に長年 ながねん 貯蔵 ちょぞう しているが、特 とく に困難 こんなん は発生 はっせい していない[ 10] 。地下 ちか に大量 たいりょう の水素 すいそ ガスを貯蔵 ちょぞう することで余剰 よじょう 電力 でんりょく を貯蔵 ちょぞう することができる。ターボエキスパンダー を使 つか って水素 すいそ ガスを200バール まで圧縮 あっしゅく するのに要 よう する電力 でんりょく 量 りょう は圧縮 あっしゅく する水素 すいそ のエネルギー量 りょう の2.1%である[ 11] 。
なお、エネルギーを水素 すいそ で貯蔵 ちょぞう する場合 ばあい 、貯蔵 ちょぞう タンクなどから水素 すいそ が漏 も れないように配慮 はいりょ する必要 ひつよう はある[ 8] 。
また(他 た のエネルギー貯蔵 ちょぞう システムでもそうだが)水素 すいそ 貯蔵 ちょぞう サイクルでも、電気 でんき 分解 ぶんかい で水素 すいそ を製造 せいぞう して液化 えきか または圧縮 あっしゅく しそれを再 ふたた び電力 でんりょく に変換 へんかん する場合 ばあい 、やはりエネルギーの損失 そんしつ がある[ 12] 。これは、バイオ水素 すいそ を使 つか って93%のマイクロCHP のような燃料 ねんりょう 電池 でんち を製造 せいぞう し[ 13] 、そこから電力 でんりょく を得 え る場合 ばあい でも同様 どうよう である。
1kgの水素 すいそ を製造 せいぞう するには約 やく 50kWh(180MJ)の電力 でんりょく を必要 ひつよう とし、この電力 でんりょく 消費 しょうひ 量 りょう は発電 はつでん 以外 いがい の用途 ようと に水素 すいそ を使 つか う場合 ばあい でも明 あき らかに重要 じゅうよう である。アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく ではピーク時 じ 以外 いがい の電気 でんき 料金 りょうきん はkWh当 あ たり0.03ドルであり、1kgの水素 すいそ を作 つく るのに1.50ドルの電気 でんき を必要 ひつよう とする。アメリカで1.50ドルぶんのガソリン を自動車 じどうしゃ で使 つか った場合 ばあい 、1kgの水素 すいそ を使 つか った燃料 ねんりょう 電池 でんち と走行 そうこう 可能 かのう 距離 きょり がほぼ同 おな じとなる。 [ 注釈 ちゅうしゃく 3]
実験 じっけん 室 しつ レベルでは、大気 たいき 中 ちゅう の二酸化炭素 にさんかたんそ を炭化 たんか 水素 すいそ 燃料 ねんりょう に変換 へんかん できるが、何 なん らかのエネルギー源 げん を必要 ひつよう とする。産業 さんぎょう 化 か するには、太陽光 たいようこう をエネルギー源 げん として人工 じんこう 光合成 こうごうせい と呼 よ ばれる技術 ぎじゅつ を使 つか うことになる[ 14] [ 15] 。他 た のエネルギー源 げん としては、太陽光 たいようこう 発電 はつでん や太陽熱 たいようねつ や原子力 げんしりょく が考 かんが えられる[ 16] [ 17] 。水素 すいそ に比 くら べて体積 たいせき が格段 かくだん に小 ちい さい、既存 きそん のエンジン技術 ぎじゅつ にすぐ利用 りよう できる、既存 きそん の燃料 ねんりょう 供給 きょうきゅう 基盤 きばん をそのまま使 つか えるという利点 りてん がある。合成 ごうせい 炭化 たんか 水素 すいそ 燃料 ねんりょう の製造 せいぞう が実現 じつげん すれば、製造 せいぞう した燃料 ねんりょう を燃 も やすまでは大気 たいき 中 ちゅう の二酸化炭素 にさんかたんそ を減少 げんしょう させることができ、燃 も やしても製造 せいぞう 前 まえ に比 くら べて大気 たいき 中 ちゅう の二酸化炭素 にさんかたんそ 量 りょう が増 ふ えない。燃料 ねんりょう の消費 しょうひ 量 りょう を上回 うわまわ る製造 せいぞう 量 りょう を技術 ぎじゅつ 的 てき に達成 たっせい できれば、二酸化炭素 にさんかたんそ による温室 おんしつ 効果 こうか を克服 こくふく することができる。なお、たとえエネルギー貯蔵 ちょぞう を目的 もくてき にしないとしても、液体 えきたい 燃料 ねんりょう を使 つか うしかない航空機 こうくうき の燃料 ねんりょう として、さらには、プラスチックなどの工業 こうぎょう 原料 げんりょう として石油 せきゆ に類 るい する人工 じんこう 合成 ごうせい 物質 ぶっしつ は必要 ひつよう であり、炭化 たんか 水素 すいそ の人工 じんこう 合成 ごうせい は将来 しょうらい の必須 ひっす 技術 ぎじゅつ といえる。
メタン は分子 ぶんし 式 しき が CH4 という最 もっと も単純 たんじゅん な炭化 たんか 水素 すいそ である。メタンは再生 さいせい 可能 かのう エネルギーによる電力 でんりょく で生産 せいさん 可能 かのう である。メタンは水素 すいそ よりも貯蔵 ちょぞう と輸送 ゆそう が簡単 かんたん で、燃焼 ねんしょう 方法 ほうほう も確立 かくりつ している。
まず、電気 でんき 分解 ぶんかい で水 みず から酸素 さんそ と水素 すいそ を作 つく る。
2
H
2
O
⟶
2
H
2
+
O
2
{\displaystyle {\ce {2H2O -> 2H2 + O2}}}
次 つぎ にサバティエ反応 はんのう によって水素 すいそ と二酸化炭素 にさんかたんそ を反応 はんのう させ、メタンと水 みず を作 つく る。
CO
2
+
4
H
2
⟶
CH
4
+
2
H
2
O
{\displaystyle {\ce {CO2 + 4H2 -> CH4 + 2H2O}}}
メタンは貯蔵 ちょぞう しておき、後 あと で発電 はつでん に使 つか う。水 みず はリサイクルして電気 でんき 分解 ぶんかい でき、それによって必要 ひつよう な純 じゅん 水 みず の量 りょう を減 へ らすことができる。電気 でんき 分解 ぶんかい で発生 はっせい した酸素 さんそ も別 べつ に貯蔵 ちょぞう して発電 はつでん 時 じ にメタンを燃焼 ねんしょう させるのに使 つか えば、窒素 ちっそ 酸化 さんか 物 ぶつ の発生 はっせい を抑 おさ えることができる。メタンを燃焼 ねんしょう させると、二酸化炭素 にさんかたんそ と水 みず が生成 せいせい される。
CH
4
+
2
O
2
⟶
CO
2
+
2
H
2
O
{\displaystyle {\ce {CH4 + 2O2 -> CO2 + 2H2O}}}
生成 せいせい した二酸化炭素 にさんかたんそ を再 さい 利用 りよう してサバティエ反応 はんのう を加速 かそく させることができ、水 みず は電気 でんき 分解 ぶんかい 用 よう にリサイクルできる。するとメタンの燃焼 ねんしょう で生 しょう じた二酸化炭素 にさんかたんそ は再 ふたた びメタンになるので、温室 おんしつ 効果 こうか ガスが全 まった く発生 はっせい しない。このようにメタン製造 せいぞう と発電 はつでん を隣 とな り合 あ わせて行 おこな えば、全体 ぜんたい でサイクルを形成 けいせい できる。
エネルギー貯蔵 ちょぞう 手段 しゅだん として、水 みず を高 たか い場所 ばしょ に汲 く み上 あ げて揚水 ようすい 発電 はつでん に使 つか ったり、空気 くうき を圧縮 あっしゅく したり、フライホイール を回 まわ したりという方法 ほうほう がある。
1kgの質量 しつりょう を1000m持 も ち上 あ げると、9.81KJのエネルギーを貯蔵 ちょぞう できる。これは1kgの質量 しつりょう を秒速 びょうそく 140mに加速 かそく するのと等価 とうか である。これと同 おな じエネルギーを使 つか えば、1kgの水 みず の温度 おんど を2.34℃ 上昇 じょうしょう させることができる。明 あき らかに不公平 ふこうへい な比較 ひかく だが、1m3 の安価 あんか な岩 いわ や砂 すな 、コンクリートの塊 かたまり でも高 たか い場所 ばしょ に移動 いどう させれば、1m3 の鉛 なまり 蓄電池 ちくでんち より大量 たいりょう のエネルギーを蓄 たくわ えることができる。鉄道 てつどう を利用 りよう したシステムが試験 しけん されている[ 21] 。
圧縮 あっしゅく 空気 くうき の形 かたち でエネルギーを貯蔵 ちょぞう するには夜間 やかん の安価 あんか な電力 でんりょく を使 つか えばよく、圧縮 あっしゅく 空気 くうき は地下 ちか の空洞 くうどう に溜 た めればよい。そして、電力 でんりょく 需要 じゅよう のピークの時間 じかん 帯 たい にこれを解放 かいほう し、普通 ふつう の燃焼 ねんしょう 型 がた タービンの排気 はいき 熱 ねつ でその空気 くうき を熱 ねっ する。熱 ねっ した空気 くうき を膨張 ぼうちょう タービンに使 つか えば発電 はつでん できる。圧縮 あっしゅく 空気 くうき エネルギー貯蔵 ちょぞう (CAES) 施設 しせつ は1991年 ねん にアラバマ州 しゅう マッキントッシュに建設 けんせつ され、稼動 かどう に成功 せいこう している。Walker Architects は二酸化炭素 にさんかたんそ ガスを使 つか ったCAESによるエネルギー貯蔵 ちょぞう を2008年 ねん 10月 がつ 24日 にち に提案 ていあん している[ 22] 。
いくつかの企業 きぎょう は、圧縮 あっしゅく 空気 くうき を自動車 じどうしゃ の動力 どうりょく 源 げん とする研究 けんきゅう (圧縮 あっしゅく 空気 くうき 車 しゃ )を行 おこな っている[ 20] 。
熱 ねつ 貯蔵 ちょぞう (蓄熱 ちくねつ )は、後 あと で使用 しよう するために一時 いちじ 的 てき に熱 ねつ を蓄 たくわ えるか、または熱 ねつ を除去 じょきょ することである。例 たと えば、太陽熱 たいようねつ を日 にち 中 ちゅう に集 あつ め、夜間 やかん の暖房 だんぼう などに使用 しよう する。実際 じっさい にはこの逆 ぎゃく で冷房 れいぼう のための蓄熱 ちくねつ 利用 りよう の方 ほう が多 おお い。夜間 やかん の安価 あんか な電力 でんりょく で氷 こおり を作 つく り、それを日 にち 中 ちゅう の冷房 れいぼう に利用 りよう するといった方式 ほうしき がある。
ウェールズにあるダムと貯水池 ちょすいち 。夜間 やかん 電力 でんりょく を使 つか って水 みず を汲 く み上 あ げ、昼 ひる にその水 みず で発電 はつでん する(揚水 ようすい 発電 はつでん )。電力 でんりょく 需要 じゅよう が増大 ぞうだい して発電 はつでん の必要 ひつよう が生 しょう じると、1分 ふん 以内 いない に360メガワットを発電 はつでん できる。ダムの大 おお きさは下 した の方 ほう に停車 ていしゃ 中 ちゅう の自動車 じどうしゃ で判断 はんだん できる。
電力 でんりょく 網 もう におけるエネルギー貯蔵 ちょぞう (grid energy storage または large-scale energy storage)とは、発電 はつでん 所 しょ が余分 よぶん な電力 でんりょく を一時 いちじ 的 てき な電力 でんりょく 貯蔵 ちょぞう 施設 しせつ に送電 そうでん しておき、電力 でんりょく 需要 じゅよう が大 おお きくなったときにそこが電力 でんりょく を供給 きょうきゅう する側 がわ になるという方式 ほうしき である。これは、夜間 やかん と昼間 ひるま の電力 でんりょく の需要 じゅよう と供給 きょうきゅう を一致 いっち させる方式 ほうしき の1つとして注目 ちゅうもく されている。
自然 しぜん の過程 かてい としてのエネルギー貯蔵 ちょぞう は、宇宙 うちゅう そのものと同 おな じぐらい古 ふる くからある。宇宙 うちゅう が生 う まれたとき存在 そんざい したエネルギーは太陽 たいよう などの恒星 こうせい に貯蔵 ちょぞう し、人類 じんるい はそれを直接的 ちょくせつてき (すなわち太陽熱 たいようねつ )または間接 かんせつ 的 てき (すなわち、作物 さくもつ の成長 せいちょう や太陽 たいよう 電池 でんち で電気 でんき に変換 へんかん するなど)に利用 りよう している。エネルギーを貯蔵 ちょぞう することで人類 じんるい はエネルギーの需要 じゅよう と供給 きょうきゅう のバランスをとることができる。今日 きょう 商用 しょうよう で使 つか われているエネルギー貯蔵 ちょぞう システムは大 おお まかに、力学 りきがく 、電気 でんき 、化学 かがく 、生物 せいぶつ 、熱 ねつ 、核 かく に分類 ぶんるい できる。
エネルギー貯蔵 ちょぞう は意図 いと 的 てき な活動 かつどう として有史 ゆうし 以前 いぜん から存在 そんざい していたが、エネルギーを貯蔵 ちょぞう していると明確 めいかく に意識 いしき して行 おこな われていたわけではない。力学 りきがく 的 てき エネルギーを意図 いと 的 てき に貯蔵 ちょぞう した例 れい としては、丸太 まるた や石 いし を古代 こだい の砦 とりで の防御 ぼうぎょ に使 つか った方法 ほうほう がある。丸太 まるた や石 いし を丘 おか や城壁 じょうへき の上 うえ など高 たか いところに集 あつ め、そうして蓄 たくわ えた位置 いち エネルギーを敵 てき 方 かた が範囲 はんい 内 ない に入 はい ってきたときの攻撃 こうげき に使 つか った。
古 ふる くから、高 たか い位置 いち にある貯水池 ちょすいち などに水 みず を蓄 たくわ え必要 ひつよう に応 おう じてその位置 いち エネルギーを運動 うんどう エネルギーに変換 へんかん して水車 みずぐるま を回 まわ すことは行 おこな われた。
19世紀 せいき 末 まつ にガソリンやケロシン、天然 てんねん ガスなどの精製 せいせい 化学 かがく 燃料 ねんりょう や電気 でんき の使用 しよう が広 ひろ く普及 ふきゅう したことで、エネルギー貯蔵 ちょぞう が経済 けいざい 発展 はってん の重要 じゅうよう なファクターとなった。だが電気 でんき に関 かん してはそれまでの木 き や石炭 せきたん などによるエネルギー貯蔵 ちょぞう とは異 こと なり、発電 はつでん したものを即座 そくざ に使 つか うという使 つか い方 かた だった[ 6] 。電気 でんき を貯蔵 ちょぞう する手段 しゅだん としては、まず電池 でんち という電気 でんき 化学 かがく 装置 そうち が開発 かいはつ された。しかし、容量 ようりょう が小 ちい さくコストが高 たか いため、発電 はつでん システムでの利用 りよう は今 いま まで限定 げんてい 的 てき だった。同様 どうよう の問題 もんだい の似 に たような解決 かいけつ 策 さく としてはコンデンサ がある。1980年代 ねんだい 、空調 くうちょう への電力 でんりょく 需要 じゅよう 増 ぞう を満 み たすため、一部 いちぶ の製造 せいぞう 業者 ぎょうしゃ は慎重 しんちょう に熱 ねつ エネルギー貯蔵 ちょぞう (TES) を研究 けんきゅう した[ 23] 。今日 きょう ではごく少数 しょうすう の企業 きぎょう がTESの製造 せいぞう を行 おこな っている。
燃料 ねんりょう 電池 でんち という電気 でんき 化学 かがく 装置 そうち は、かなり古 ふる い時期 じき 、電池 でんち とほぼ同 どう 時期 じき に発明 はつめい されがしばらくは様々 さまざま な理由 りゆう から開発 かいはつ が進 すす まなかった。その状況 じょうきょう が変 か わったのは、ジェミニ計画 けいかく (1961年 ねん -1966年 ねん の有人 ゆうじん 宇宙船 うちゅうせん )で軽量 けいりょう で発熱 はつねつ しない(高 こう 効率 こうりつ の)電力 でんりょく 源 げん を必要 ひつよう としたことが発端 ほったん だった。近年 きんねん では、炭化 たんか 水素 すいそ や水素 すいそ 燃料 ねんりょう の形 かたち で貯蔵 ちょぞう したエネルギーを高 こう 効率 こうりつ で電気 でんき エネルギーに変換 へんかん すべく、燃料 ねんりょう 電池 でんち の開発 かいはつ が進 すす んでいる。
光合成 こうごうせい による太陽光 たいようこう エネルギーの貯蔵 ちょぞう
編集 へんしゅう
なお、植物 しょくぶつ は太陽光 たいようあきら で光合成 こうごうせい を行 おこな うことで太陽 たいよう エネルギー を主 おも に炭水化物 たんすいかぶつ などの形 かたち で化学 かがく 的 てき に蓄 たくわ えている。そして植物 しょくぶつ 由来 ゆらい の食品 しょくひん には太陽 たいよう のエネルギーが貯蔵 ちょぞう されている。[ 注釈 ちゅうしゃく 4] 石炭 せきたん や石油 せきゆ といった化石 かせき 燃料 ねんりょう は、基本 きほん 的 てき には大昔 おおむかし (太古 たいこ )の植物 しょくぶつ が太陽 たいよう エネルギーを化学 かがく エネルギーに変換 へんかん して保存 ほぞん したものであり、地下 ちか に保存 ほぞん されることになったものである(なお、うまく地下 ちか に埋蔵 まいぞう されることになったそれを人類 じんるい が掘 ほ り出 だ して使 つか ってしまうと、地球 ちきゅう 温暖 おんだん 化 か の進行 しんこう が激 はげ しくなってしまう)。植物 しょくぶつ が行 おこな っていることに倣 なら って[ 注釈 ちゅうしゃく 5] 、人工 じんこう 的 てき な光合成 こうごうせい (人工 じんこう 光合成 こうごうせい )を行 おこな い太陽 たいよう エネルギーを貯蔵 ちょぞう して活 い かす技術 ぎじゅつ の研究 けんきゅう も行 おこな われている。
現状 げんじょう では、エネルギー輸送 ゆそう や発電 はつでん で使 つか われている割合 わりあい が高 たか いエネルギー貯蔵 ちょぞう の形式 けいしき は、石炭 せきたん 、ガソリン 、軽油 けいゆ 、天然 てんねん ガス 、液化 えきか 石油 せきゆ ガス (LPG)、プロパン 、ブタン などである。なかでも輸送 ゆそう の際 さい の形式 けいしき としては液体 えきたい の炭化 たんか 水素 すいそ 燃料 ねんりょう が支配 しはい 的 てき である。これらは輸送 ゆそう された先 さき で、熱 ねつ 機関 きかん (タービン などの内燃 ないねん 機関 きかん 、ボイラー などの外 そと 燃 もえ 機関 きかん )を使 つか って、熱 ねつ エネルギーや運動 うんどう エネルギーや電気 でんき エネルギーに変換 へんかん できるが、燃焼 ねんしょう の際 さい に大量 たいりょう の二酸化炭素 にさんかたんそ (CO2 ) を発生 はっせい させる。つまり温室 おんしつ 効果 こうか ガス が発生 はっせい する。地下 ちか に埋蔵 まいぞう されている原料 げんりょう を掘 ほ り出 だ して使 つか うと、いずれにせよ、地球 ちきゅう の温暖 おんだん 化 か の進行 しんこう を早 はや めてしまうという問題 もんだい があり、近年 きんねん ではこれの使用 しよう 量 りょう をどのように減 へ らしてゆくかが課題 かだい となっている。自動車 じどうしゃ 、列車 れっしゃ 、船舶 せんぱく 、航空機 こうくうき でこうしたものを燃料 ねんりょう として使 つか うとやはりCO2 (温室 おんしつ 効果 こうか ガス)が発生 はっせい するという問題 もんだい があり、ある種 しゅ のエタノールやバイオディーゼル燃料 ねんりょう などを使 つか い炭酸 たんさん ガスの実質 じっしつ 的 てき な発生 はっせい 量 りょう を抑制 よくせい する手法 しゅほう は、そうした問題 もんだい への対応 たいおう 策 さく のひとつとはなっている。
注釈 ちゅうしゃく
^ 物体 ぶったい の上下 じょうげ 位置 いち 、つまり地球 ちきゅう (の重心 じゅうしん )に対 たい する位置 いち により持 も つ位置 いち エネルギー。
^ 1 回 かい 当 あ たり5 時 じ 間 あいだ 発電 はつでん するとして130GWh/回 かい の蓄電 ちくでん 容量 ようりょう 、年間 ねんかん 約 やく 40TWh/y の蓄電 ちくでん 量 りょう (設備 せつび 利用 りよう 率 りつ 17%)
^ なお、日本 にっぽん では現状 げんじょう [いつ? ] では、通常 つうじょう 25円 えん /kWh程度 ていど であり水素 すいそ 1kgの価格 かかく は1250円 えん 、夜間 やかん 電力 でんりょく 10円 えん /kWhとすると500円 えん 程度 ていど となりアメリカと比 くら べ非常 ひじょう に割高 わりだか な状態 じょうたい である。今後 こんご 改善 かいぜん してゆく見込 みこ みである。
^ 芋 いも 類 るい や落花生 らっかせい や、砂糖 さとう の原料 げんりょう となるてんさい などは地中 ちちゅう につまり根 ね やその周囲 しゅうい などに太陽光 たいようこう のエネルギーを蓄 たくわ える。植物 しょくぶつ はまた種子 しゅし (実 み )にエネルギーを蓄 たくわ えることも行 おこな っており、たとえばトウモロコシやムギやイネの「実 み 」の部分 ぶぶん にも蓄 たくわ えられている。人 ひと が「植物 しょくぶつ 性 せい 食品 しょくひん を食 た べる」ということ、特 とく に炭水化物 たんすいかぶつ 類 るい を食 た べるということは、植物 しょくぶつ がその組織 そしき 内 ない に蓄 たくわ えた化学 かがく エネルギーを人体 じんたい 内 ない に取 と り込 こ んでいるということである。人体 じんたい はそれを脂肪 しぼう という形 かたち に変換 へんかん したり(結果 けっか 、太 ふと っ たり)、あるいはクエン酸 くえんさん 回路 かいろ (TCA回路 かいろ ) を使 つか い筋肉 きんにく 運動 うんどう や代謝 たいしゃ などのために使 つか っている。食品 しょくひん 表示 ひょうじ の「栄養 えいよう 成分 せいぶん 表示 ひょうじ 」に炭水化物 たんすいかぶつ (糖 とう 質 しつ )(☓☓ キロカロリー )と示 しめ されている成分 せいぶん を摂 と るということは、植物 しょくぶつ が光合成 こうごうせい で蓄 たくわ えた太陽 たいよう エネルギーを(露骨 ろこつ に)体内 たいない に取 と り込 こ んでいる、ということである。
^ 生物 せいぶつ が行 おこな っていることを観察 かんさつ し模倣 もほう し、人間 にんげん の技術 ぎじゅつ として活 い かすことをバイオミメティクス という。
出典 しゅってん