遠藤武彦

日本にっぽんの政治せいじ家か 遠藤えんどう 武彦たけひこ えんどう たけひこ
生年月日せいねんがっぴ	(1938-10-05) 1938年ねん10月5日にち
出生しゅっしょう地ち	日本にっぽん 山形やまがた県けん米沢よねざわ市し
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2019-12-27) 2019年ねん12月27日にち（81歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	日本にっぽん 山形やまがた県けん米沢よねざわ市し
出身しゅっしん校こう	中央大学ちゅうおうだいがく文学部ぶんがくぶ卒業そつぎょう
前ぜん職しょく	米沢よねざわ市し農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい理事りじ
所属しょぞく政党せいとう	（自由民主党じゆうみんしゅとう→） （無所属むしょぞく→） （自由じゆうの会かい→） 自由民主党じゆうみんしゅとう
称号しょうごう	従したがえ三さん位い 旭日大綬章あさひだいじゅしょう 文学ぶんがく士し（中央大学ちゅうおうだいがく・1961年ねん）
親族しんぞく	遠藤えんどう清海きよみ（父ちち）
第だい44代だい 農林のうりん水産すいさん大臣だいじん
内閣ないかく	第だい1次じ安倍あべ改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	2007年ねん8月がつ27日にち - 2007年ねん9月3日にち
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	（旧きゅう山形やまがた1区く→） 山形やまがた2区く
当選とうせん回数かいすう	6回かい
在任ざいにん期間きかん	1986年ねん7月がつ7日にち - 1993年ねん6月18日にち 1996年ねん10月21日にち - 2009年ねん7月がつ21日にち
山形やまがた県議会けんぎかい議員ぎいん
当選とうせん回数かいすう	3回かい
在任ざいにん期間きかん	1975年ねん - 1986年ねん

遠藤えんどう 武彦たけひこ（えんどう たけひこ、1938年ねん10月5日にち - 2019年ねん12月27日にち）は、日本にっぽんの政治せいじ家か。位階いかいは従したがえ三さん位い。

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん（6期き）、農林のうりん水産すいさん大臣だいじん（第だい44代だい）、山形やまがた県議会けんぎかい議員ぎいん、置賜おきたま農業のうぎょう共済きょうさい組合くみあい組合くみあい長ちょう理事りじ、山形やまがた県けん農業のうぎょう共済きょうさい組合くみあい連合れんごう会かい会長かいちょう理事りじ、社団しゃだん法人ほうじん全国ぜんこく農業のうぎょう共済きょうさい協会きょうかい理事りじなどを歴任れきにんした。愛称あいしょうはエンタケ。

経歴けいれき

山形やまがた県けん米沢よねざわ市し出身しゅっしん。父ちちは米沢よねざわ市議会しぎかい議長ぎちょう、山形やまがた県議けんぎをつとめ、山形やまがた農政のうせいに強つよい影響えいきょう力りょくを持もっていた遠藤えんどう清海きよみ。現在げんざいの山形やまがた県立けんりつ米沢よねざわ興きょう譲ゆずる館かん高等こうとう学校がっこうを卒業そつぎょう後ご、1961年ねんに中央大学ちゅうおうだいがく文学部ぶんがくぶを卒業そつぎょうし、帰郷ききょう。県けん指導しどう主事しゅじ、米沢よねざわ市し農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい理事りじなどを務つとめた後のち、山形やまがた県議会けんぎかい議員ぎいん（3期き）を経へて、1986年ねん、第だい38回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで衆議院しゅうぎいん議員ぎいんに初はつ当選とうせん。以降いこう、1度どの落選らくせんを挟はさんで通算つうさん6回かい当選とうせん。

小しょう選挙せんきょ区く比例ひれい代表だいひょう並立へいりつ制せいが導入どうにゅうされた1996年ねんに近藤こんどう鉄雄てつおと党とう公認こうにんを争あらそったが、敗やぶれて離党りとう。しかし、閣僚かくりょう経験けいけん者しゃの近藤こんどうを破やぶって当選とうせんし、自由じゆうの会かいを経へて復ふく党とうした。以後いごは近藤こんどうの長男ちょうなんの洋介ようすけと激はげしい選挙せんきょ戦せんを繰くり広ひろげた。

国会こっかいでは、国会こっかい議員ぎいんとして当選とうせん後ご約やく二に十じゅう年間ねんかんに渡わたって、質問しつもんをしたことがほとんどなかった。

党内とうないでは近きん未来みらい政治せいじ研究けんきゅう会かいに所属しょぞくした。総務そうむ、農水のうすい、通産つうさんの各かく政務次官せいむじかん、農林のうりん水産すいさん副ふく大臣だいじんのほか、党とう副ふく幹事かんじ長ちょう、党とう国際こくさい局長きょくちょう、党とう総務そうむ局長きょくちょうなどを歴任れきにん。

2007年ねん8月がつ27日にち、第だい1次じ安倍あべ改造かいぞう内ない閣かくに農林のうりん水産すいさん大臣だいじんとして初はつ入閣にゅうかく。しかし金銭きんせん問題もんだいでわずか8日間にちかんで辞任じにん。記者きしゃ団だんから「農林のうりん水産すいさん大臣だいじんとして何なにか功績こうせきは残のこせましたか？」と聞きかれた遠藤えんどうは「結果けっかとして辞任じにんに至いたったことは大変たいへん残念ざんねん」と答こたえた。後任こうにんには前任ぜんにん者しゃの若林わかばやし正俊まさとしが再度さいど就任しゅうにんした。

2008年ねん9月、次期じき衆院しゅういん選せんに立候補りっこうほせず、健康けんこう上じょうの事情じじょうを理由りゆうに政界せいかいから引退いんたいする事ことを表明ひょうめい。

2010年ねん4月がつ、春はるの叙勲じょくんにおいて旭日大綬章あさひだいじゅしょうを受章じゅしょうした。

2019年ねん12月27日にち18時じ24分ふん、間あいだ質しつ性せい肺炎はいえんのため、米沢よねざわ市立しりつ病院びょういんで死去しきょ。81歳さい没ぼつ。死没しぼつ日びをもって従したがえ三さん位いに叙じょされる。

不祥事ふしょうじ

選挙せんきょ区く支部しぶへの不適切ふてきせつ献金けんきん

安倍あべ改造かいぞう内ない閣かくにて農林のうりん水産すいさん大臣だいじん就任しゅうにん直後ちょくごの2007年ねん8月がつ30日にち、遠藤えんどうが代表だいひょうを務つとめる自由民主党じゆうみんしゅとう山形やまがた県けん第だい二に選挙せんきょ区く支部しぶが、山形やまがた県けん家畜かちく商業しょうぎょう協同きょうどう組合くみあいから不適切ふてきせつに献金けんきんを受うけ取とっていたことが発覚はっかくした。結果けっか的てきに遠藤えんどうは大臣だいじんを辞任じにんした。

同どう組合くみあいは山形やまがた県けん第だい二に選挙せんきょ区く支部しぶに5万まん円えんを献金けんきんした。しかし、山形やまがた県けん家畜かちく商業しょうぎょう協同きょうどう組合くみあいは独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん農のう畜産ちくさん業ぎょう振興しんこう機構きこうから受うけ取とる交付こうふ金きんや奨励しょうれい金きんの給付きゅうふ決定けってい通知つうち書しょを2004年ねん9～12月がつに受領じゅりょうしていた。政治せいじ資金しきん規正きせい法ほうでは国くにからの補助ほじょ金きんを受うける法人ほうじんに対たいし交付こうふ決定けってい1年ねん以内いないの献金けんきんを禁きんじている。ただ、総務そうむ省しょうは「国費こくひの事業じぎょうでも独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじんや都道府県とどうふけんが交付こうふを決定けっていしている場合ばあいは違法いほうとまでの解釈かいしゃくはしていない」としている。

遠藤えんどうは、同どう組合くみあいに献金けんきんを返金へんきんし山形やまがた県けん選挙せんきょ管理かんり委員いいん会かいに政治せいじ資金しきん収支しゅうし報告ほうこく書しょの訂正ていせいを届とどけ出でたうえで、「事務所じむしょ費ひなどの支出ししゅつについては徹底的てっていてきに洗あらったつもりだったが、お受うけした分ぶんは手抜てぬかりがあった」と謝罪しゃざいした。遠藤えんどうの事務所じむしょは「補助ほじょ金きんを受うけている団体だんたいとの認識にんしきが無なく、受うけ取とった後のちの調しらべも不十分ふじゅうぶんだった。こちらのミスでご迷惑めいわくをおかけし、申もうし訳わけありません」と話はなしており、故意こいに受うけ取とったわけではないと釈明しゃくめいしている。だが、内閣ないかく官房かんぼう長官ちょうかんの与謝野よさの馨かおる は「法律ほうりつや規則きそくで定さだめたことにミスとはいえ、きちんとこたえていなかったことは残念ざんねんなことだ」と苦言くげんを呈ていした。しかし上記じょうきのように、総務そうむ省しょうは「国費こくひの事業じぎょうでも独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじんや都道府県とどうふけんが交付こうふを決定けっていしている場合ばあいは違法いほうとまでの解釈かいしゃくはしていない」としている。

置賜おきたま農業のうぎょう共済きょうさい組合くみあい掛金かけきん不正ふせい受給じゅきゅう問題もんだい

2007年ねん9月1日にち、遠藤えんどうが組合くみあい長ちょうを務つとめる置賜おきたま農業のうぎょう共済きょうさい組合くみあい（米沢よねざわ市し）が1999年ねんに、自然しぜん災害さいがいによる果樹かじゅの被害ひがいに対たいして、その損害そんがい補償ほしょうを目的もくてきとした果樹かじゅ共済きょうさいを農業のうぎょう災害さいがい補償ほしょう法ほうに基もとづき申請しんせいした中なかで、ぶどう共済きょうさいの申請しんせいに関かんして261戸こ中ちゅう105戸こが当時とうじの組合くみあい課長かちょうらによる農家のうか名義めいぎの無断むだん使用しようによる水増みずまし申請しんせいであったことや、その申請しんせいの結果けっかとして共済きょうさい掛金かけきんの国庫こっこ負担ふたん分ぶんである約やく115万まん円えんを補助ほじょ金きんとして不正ふせい受給じゅきゅうしていたことが取とり上あげられた。

この不正ふせい受給じゅきゅうについては2004年ねんに会計検査院かいけいけんさいんの実地じっち検査けんさで判明はんめいし、山形やまがた県けんに指摘してき。組合くみあいは当時とうじの課長かちょうらを厳重げんじゅう注意ちゅうい処分しょぶんとした。その後ご、返還へんかん方法ほうほうについて県けんと協議きょうぎし農林水産省のうりんすいさんしょうからの認可にんか待まちであった2007年ねん5月に、未み処理しょり事項じこうとして会計検査院かいけいけんさいんから再度さいど指摘してきされたのである。

遠藤えんどうは当初とうしょ、組合くみあい長ちょうについては辞任じにんすることを表明ひょうめいしたが大臣だいじん職しょくの辞任じにんについては否定ひていしたことから、7月がつの参院さんいん選せんで多数たすう派はとなった民主党みんしゅとうなど野党やとうは9月がつ10日とおか召集しょうしゅう予定よていの臨時りんじ国会こっかいにおいて参議院さんぎいんで遠藤えんどうの問責もんせき決議けつぎ案あんを提出ていしゅつ・可決かけつする方針ほうしんを示唆しさし辞任じにんを迫せまった他ほか、与党よとうである公明党こうめいとうからも説明せつめい責任せきにんを果はたすべきであるとの声こえが挙あがり、2007年ねん9月3日にちに大臣だいじん職しょくを辞任じにんした。

大臣だいじん就任しゅうにん期間きかんは8日間にちかんであり、戦後せんご政治せいじ史しの短命たんめい閣僚かくりょうとしては竹下たけした内閣ないかくの長谷川はせがわ峻たかし法相ほうしょうがリクルート事件じけんに絡からみ4日間にちかんで法相ほうしょう辞任じにんした記録きろく、麻生あそう内閣ないかくの国土こくど交通こうつう大臣だいじん・中山なかやま成彬せいひんが度重たびかさなる舌禍ぜっかにより5日間にちかんで国交こっこう相しょう辞任じにんした記録きろくに次つぐ。ただ、長谷川はせがわは法相ほうしょう就任しゅうにん以前いぜんに計けい3年ねん近ちかく労相ろうしょうや運輸うんゆ相しょうなどの閣僚かくりょうを歴任れきにん、中山なかやまも国交こっこう相しょう就任しゅうにん以前いぜんに文科ぶんか相しょうを1年ねん1ヶ月かげつ歴任れきにんしており、戦後せんご通算つうさん在任ざいにん最短さいたん記録きろくでは遠藤えんどうが最短さいたん記録きろくとなる（遠藤えんどう以前いぜんの戦後せんご通算つうさん在任ざいにん最短さいたん記録きろく1位いだったのは羽田はた内閣ないかくの永野ながの茂門しげとの11日間にちかんであり、戦前せんぜんを含ふくめた通算つうさん在任ざいにん最短さいたん記録きろくは海軍かいぐん大臣だいじん・野村のむら直ただし邦くにの5日間にちかんがある）。

関連かんれん項目こうもく

• 近きん未来みらい政治せいじ研究けんきゅう会かい

公職こうしょく
先代せんだい 若林わかばやし正俊まさとし	農林のうりん水産すいさん大臣だいじん 第だい45代だい：2007年ねん	次代じだい 甘利あまり明あきら（臨時りんじ代理だいり）
先代せんだい 松岡まつおか利勝としかつ 田中たなか直紀なおき	農林のうりん水産すいさん副ふく大臣だいじん 田中たなか直紀なおき→野間のま赳たけしと共同きょうどう 2001年ねん - 2002年ねん	次代じだい 北村きたむら直人なおと 太田おおた豊秋とよあき
党とう職しょく
先代せんだい 平林ひらばやし鴻ひろし三さん	衆議院しゅうぎいん総務そうむ委員いいん長ちょう 2002年ねん - 2003年ねん	次代じだい 佐田さた玄げん一郎いちろう
先代せんだい 江口えぐち一雄かずお	衆議院しゅうぎいん厚生こうせい委員いいん長ちょう 2000年ねん	次代じだい （廃止はいし）