大石おおいし武一たけいち

日本にっぽんの政治せいじ家か 大石おおいし 武一たけいち おおいし ぶいち
生年月日せいねんがっぴ	1909年ねん6月19日にち
出生しゅっしょう地ち	宮城みやぎ県けん仙台せんだい市し
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2003-10-19) 2003年ねん10月19日にち（94歳さい没ぼつ）
死没しぼつ地ち	東京とうきょう都と目黒めぐろ区く
出身しゅっしん校こう	東北とうほく帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶ
前ぜん職しょく	医師いし
所属しょぞく政党せいとう	（民主みんしゅ自由党じゆうとう→） （自由党じゆうとう→） （日本にっぽん民主党みんしゅとう→） （自由民主党じゆうみんしゅとう（河野こうの派は→中曽根なかそね派は）→） 新自由しんじゆうクラブ
称号しょうごう	正せい三さん位い 勲一等くんいっとう旭日大綬章あさひだいじゅしょう 医学いがく博士はかせ
子女しじょ	長男ちょうなん・大石おおいし正ただし光こう（元もと衆議院しゅうぎいん議員ぎいん、元もと参議院さんぎいん議員ぎいん）
親族しんぞく	父ちち・大石おおいし倫りん治ち（衆議院しゅうぎいん議員ぎいん）
参議院さんぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	宮城みやぎ県けん地方区ちほうく
当選とうせん回数かいすう	1回かい
在任ざいにん期間きかん	1977年ねん7月がつ10日とおか - 1983年ねん7月がつ9日にち
第だい47代だい 農林のうりん大臣だいじん
内閣ないかく	三木みき改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1976年ねん9月15日にち - 1976年ねん12月24日にち
第だい2代だい 環境庁かんきょうちょう長官ちょうかん
内閣ないかく	第だい3次じ佐藤さとう改造かいぞう内ない閣かく
在任ざいにん期間きかん	1971年ねん7月がつ5日にち - 1972年ねん7月がつ7日にち
衆議院しゅうぎいん議員ぎいん
選挙せんきょ区く	旧きゅう宮城みやぎ2区く
当選とうせん回数かいすう	10回かい
在任ざいにん期間きかん	1948年ねん5月21日にち - 1953年ねん3月14日にち 1955年ねん2月がつ27日にち - 1976年ねん12月9日にち

大石おおいし 武一たけいち（おおいし ぶいち、1909年ねん6月19日にち - 2003年ねん10月19日にち）は、日本にっぽんの医師いし、政治せいじ家か。位階いかいは正せい三さん位い。医学いがく博士はかせ。

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん（10期き）、参議院さんぎいん議員ぎいん（1期き）。環境庁かんきょうちょう長官ちょうかん（第だい2代だい）、農林のうりん大臣だいじん（第だい47代だい）。

生おい立たち

仙台せんだい市し元もと常磐ときわ町まち1番地ばんち（現在げんざいの仙台せんだい市民しみん会館かいかん付近ふきん）に 、後のちに衆議院しゅうぎいん議員ぎいんを務つとめた大石おおいし倫りん治ちの長男ちょうなんとして生うまれた。宮城みやぎ県けん男子だんし師範しはん附属ふぞく小学校しょうがっこうから、宮城みやぎ県立けんりつ仙台せんだい第だい二に中学校ちゅうがっこう（現在げんざいの宮城みやぎ県けん仙台第二高等学校せんだいだいにこうとうがっこう）、旧制きゅうせい第だい二に高等こうとう学校がっこう理科りか乙おつ類るいに進学しんがくし、中学校ちゅうがっこうではテニス、高等こうとう学校がっこうでは野球やきゅうに熱中ねっちゅうした。高校こうこう時代じだいには結核けっかく性せいの肋膜炎ろくまくえんに罹患りかんして留年りゅうねん、翌年よくねんには腹膜炎ふくまくえんを患わずらった。1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）に東北とうほく帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶを卒業そつぎょう、1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）に同どう大学だいがく大学院だいがくいん医学いがく博士はかせ課程かていを修了しゅうりょうした。

これら医学いがくの専攻せんこうは父ちち・倫りん治ちの勧すすめに従したがったものであったが、大石おおいし自身じしんは少年しょうねん時代じだいから動植物どうしょくぶつに関心かんしんがあり、大学だいがくでは植物しょくぶつ学がくを学まなぶのが本来ほんらいの希望きぼうであった。医師いしとなった後のちには東北とうほく帝国ていこく大学だいがく医学部いがくぶや、国立こくりつ仙台せんだい病院びょういんなどに勤務きんむし、終戦しゅうせん時点じてんでの大学だいがく病院びょういんの役職やくしょくは助手じょしゅであった。

衆議院しゅうぎいん議員ぎいん

1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）春はる、第だい1次じ吉田よしだ内閣ないかくで農林のうりん政務次官せいむじかんに在任ざいにん中ちゅうだった父ちち・倫りん治ちが急死きゅうしした。倫りん治ちは死亡しぼうする2時じ間あいだ前まえ、大石おおいしに、「立派りっぱな政治せいじ家かになって、私わたしのやり残のこした仕事しごとを仕上しあげよ」と告つげた。その遺志いしを継ついだ大石おおいしは1948年ねん（昭和しょうわ23年ねん）5月21日にちに行おこなわれた宮城みやぎ2区くの補欠ほけつ選挙せんきょに立候補りっこうほ、初はつ当選とうせんして衆議院しゅうぎいん議員ぎいんに就任しゅうにんした。

これ以降いこう、通算つうさん10回かい当選とうせんし、自由民主党じゆうみんしゅとうでは河野こうの一郎いちろう派は、河野こうのの死後しごは中曽根なかそね康弘やすひろ派はに所属しょぞくした。中曽根なかそね派は内ないでは、桜内さくらうち義雄よしお、稲葉いなば修おさむ、山中やまなか貞さだ則のりとともに「四天王してんのう」と呼よばれ、憲法けんぽう改正かいせいの主張しゅちょうなど、タカ派はとされた河野こうの、中曽根なかそねに対たいして、自然しぜん保護ほご、軍縮ぐんしゅくや平和へいわ運動うんどうに積極せっきょく的てきだった大石おおいしはハト派はとして知しられた。

1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）7月がつ5日にちに組閣そかくされた第だい3次じ佐藤さとう内閣ないかく改造かいぞう内ない閣かくにおいて環境庁かんきょうちょう長官ちょうかんとして初はつ入閣にゅうかくした。環境庁かんきょうちょうはその4日にち前まえの7月がつ1日にちに新設しんせつされたばかりであり、その長官ちょうかんは総理府そうりふ総務そうむ長官ちょうかん山中やまなか貞さだ則のりが兼務けんむしていたものの、実質じっしつ的てきな初代しょだい長官ちょうかんは大石おおいしであった。長官ちょうかん在任ざいにん中ちゅうに大石おおいしは、四日市よっかいちぜんそくの対策たいさくにあたり、また、観光かんこう客きゃく増加ぞうかによって自動車じどうしゃ道路どうろの建設けんせつが計画けいかくされていた尾瀬おぜを長蔵ちょうぞう小屋こやの平野ひらの長ちょう靖やすしの工事こうじ中止ちゅうしの直訴じきそを受うけて視察しさつし、建設けんせつ促進そくしん派はの田中たなか角栄かくえい通産つうさん相しょう、福島ふくしま、新潟にいがた、群馬ぐんまの三さん県知事けんちじの反対はんたいに抗こうして建設けんせつの中止ちゅうしを決定けっていした。また、水俣病みなまたびょうの患者かんじゃ認定にんてい基準きじゅん作成さくせいにおいては、「疑うたがわしきは認定にんていする」として、救済きゅうさい対象たいしょうを広ひろげた。さらに、野鳥やちょうの保護ほごなど環境かんきょう行政ぎょうせいの基礎きそを固かため、その縦横無尽じゅうおうむじんの活躍かつやくぶりから「正義せいぎの味方みかた、月光げっこう仮面かめん」と呼よばれた。1972年ねん（昭和しょうわ47年ねん）6月がつにスウェーデンのストックホルムで開催かいさいされた国際こくさい連合れんごう人間にんげん環境かんきょう会議かいぎに政府せいふ代表だいひょうとして出席しゅっせきした。

1976年ねん（昭和しょうわ51年ねん）に組閣そかくされた三木みき内閣ないかく改造かいぞう内ない閣かくでは、農林のうりん大臣だいじんとして2度目どめの入閣にゅうかくとなったが、同年どうねん末まつの第だい34回かい衆議院しゅうぎいん議員ぎいん総そう選挙せんきょで落選らくせん。

翌よく1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）、参議院さんぎいん議員ぎいんとして国会こっかいに復職ふくしょくした。1980年ねん（昭和しょうわ55年ねん）春はるの叙勲じょくんで勲一等くんいっとう旭日大綬章あさひだいじゅしょう受章じゅしょう。1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）には自由民主党じゆうみんしゅとうを離党りとうし、新自由しんじゆうクラブに転てんじた。同年どうねんの第だい13回かい参議院さんぎいん議員ぎいん通常つうじょう選挙せんきょで新自由しんじゆうクラブは社会しゃかい民主みんしゅ連合れんごうと新自由しんじゆうクラブ・民主みんしゅ連合れんごうを結成けっせいし選挙せんきょに臨のぞんだが、比例ひれい代表だいひょう名簿めいぼで2位いであった大石おおいしは落選らくせん、政界せいかいから引退いんたいした。

議員ぎいん在任ざいにん中ちゅうは自然しぜん保護ほご議員ぎいん連盟れんめい会長かいちょうのほか、国際こくさい軍縮ぐんしゅく促進そくしん議員ぎいん連盟れんめい会長かいちょうとして軍縮ぐんしゅく、平和へいわ運動うんどうを議員ぎいん外交がいこうで繰くり広ひろげ、1968年ねん（昭和しょうわ43年ねん）のピースフォーラム（ストックホルム）では、平和へいわ演説えんぜつを行おこなった。

晩年ばんねん

政界せいかい引退いんたい後ごは馬うま事ごと畜産ちくさん会館かいかん館長かんちょう、全国ぜんこく畜産ちくさん農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい連合れんごう会かい会長かいちょう理事りじ、全国ぜんこく乗馬じょうばクラブ振興しんこう協会きょうかい会長かいちょう、医家いか芸術げいじゅつクラブ理事りじ長ちょう宮城みやぎ県けん畜産ちくさん農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい連合れんごう会かい会長かいちょう理事りじなどの公職こうしょくを務つとめたほか、緑みどりの地球ちきゅう防衛ぼうえい基金ききん会長かいちょう、東京とうきょう都とごみ焼却しょうきゃく工場こうじょう建設けんせつ反対はんたい署名しょめい運動うんどう、尾瀬おぜを守まもる懇話こんわ会かい代表だいひょう、環境かんきょう政党せいとう「みどりといのちのネットワーク」推薦人すいせんにんなど、市民しみん運動うんどうの第だい一線いっせんに立たち続つづけた。また、岐阜ぎふ県けん長良川ながらがわ河口かこう堰せき建設けんせつや熊本くまもと県けん川辺川かわべがわダム問題もんだいに関かかわり、環境かんきょう問題もんだいや公共こうきょう事業じぎょうの問題もんだいに積極せっきょく的てきに関与かんよした。

東京とうきょう都と目黒めぐろ区く三田みた在住ざいじゅうであったが2003年ねん（平成へいせい15年ねん）10月、心不全しんふぜんのため同区どうく内ないの病院びょういんで死亡しぼうした。

家族かぞく

長男ちょうなん大石おおいし正ただし光こうは国会こっかい議員ぎいん。

著書ちょしょ

• 『尾瀬おぜまでの道みち - 緑みどりと軍縮ぐんしゅくを求もとめて 』 （サンケイ出版しゅっぱん、1982年ねん）

外部がいぶリンク

• 百ひゃく年ねんの逸材いつざい（宮城みやぎ県けん仙台第二高等学校せんだいだいにこうとうがっこう 同窓会どうそうかいホームページ内ない）
• 財団ざいだん法人ほうじん緑みどりの地球ちきゅう防衛ぼうえい基金ききん

公職こうしょく
先代せんだい 安倍あべ晋すすむ太郎たろう	農林のうりん大臣だいじん 第だい47代だい：1976年ねん	次代じだい 鈴木すずき善幸ぜんこう
先代せんだい 山中やまなか貞さだ則のり	環境庁かんきょうちょう長官ちょうかん 第だい2代だい：1971年ねん - 1972年ねん	次代じだい 小山こやま長ちょう規ただし
議会ぎかい
先代せんだい 鍛冶かじ良作りょうさく	衆議院しゅうぎいん決算けっさん委員いいん長ちょう 1968年ねん	次代じだい 中川なかがわ俊しゅん思おもえ
先代せんだい 永山ながやま忠則ただのり	衆議院しゅうぎいん社会しゃかい労働ろうどう委員いいん長ちょう 1960年ねん	次代じだい 山本やまもと猛夫たけお
先代せんだい 松永まつなが佛ふつ骨こつ	衆議院しゅうぎいん厚生こうせい委員いいん長ちょう 1951年ねん - 1952年ねん	次代じだい 平野ひらの三郎さぶろう