Ü

Üü Üü

ジュッターリーン体たい。「U/u」の上うえに「e」の小文字こもじが乗のっている。

Ü は、ラテン文字もじ U にウムラウト記号きごうないし分ぶん音おと記号きごう（¨）を付ふした文字もじで、小文字こもじは ü。ドイツ語ごなどでは円えん唇くちびる前ぜん舌した狭せま母音ぼいん [y] を表あらわすのに用もちいられるのに対たいし、スペイン語ごなどでは母音ぼいん字じが連続れんぞくする場合ばあいの発音はつおんが二に重母音じゅうぼいんや黙だま字じにはならないことを示しめすのに使つかわれる。

[y] 音おとの音標おとしべとしての ü

円えん唇くちびる前ぜん舌した狭せま母音ぼいん [y] あるいはそれに近ちかい音おとをもつ言語げんごは少すくなくなく、ü で表現ひょうげんすることは広ひろく行おこなわれている。 もともとはドイツ語ごにおける u の変へん母音ぼいん（ウムラウト）を表現ひょうげんしたものであった。 後のちに、単たんに [y] 音おとを表現ひょうげんする文字もじとして標準ひょうじゅん的てきな地位ちいを獲得かくとくした。ハンガリー語ご・トルコ語ご・アゼルバイジャン語ご・エストニア語ごなどの表記ひょうきにこの文字もじが用もちいられるほか、中国ちゅうごく語ごのピンインにも採用さいようされている。

ドイツ語ごにおける ü

ドイツ語ごでは「ウー・ウムラウト」（独どく: U-Umlaut）と呼よび、u が変へん母音ぼいん化かした母音ぼいん [y] を表あらわす。

Buch 「本ほん」の複数ふくすう形がたが Bücher であるように、ドイツ語ごでは、[u] と [y] が（同おなじ起源きげんゆえに）相互そうごに関連かんれんした位置いちに現あらわれる場合ばあいがあり、この点てんを理解りかいする上じょうでも好このましい形かたちと言いえる。

なお、一般いっぱんに、英文えいぶんタイプライターなどでウムラウトを表現ひょうげんできないときは、大文字おおもじは Ue、小文字こもじは ue と代用だいよう表記ひょうきすることになっている。またスイスのドイツ語ごでは、大文字おおもじの Ü を使つかわずに Ue で代用だいようする慣行かんこうである （小文字こもじの ü は使用しようする）。

分ぶん音おと記号きごうを伴ともなった u としての ü

スペイン語ご・ポルトガル語ご・フランス語ふらんすごなどでは、分ぶん音おと記号きごう（トレマ tréma/trema、スペイン語ごではディエレシス diéresis）は連続れんぞくする2つの母はは音字おんじの一方いっぽうに付つけられて、発音はつおんの規則きそくを変更へんこうする役割やくわりを果はたす。この記号きごうが u に付つけられるのはおもに以下いかの場合ばあいである。

• スペイン語ごおよびブラジル・ポルトガル語ごにおいて、güe, güi は [ɡwe], [ɡwi] の音おとを表あらわす。gue, gui が [ɡe], [ɡi] を表あらわすのに対たいし、u 音おとを強制きょうせい的てきに発音はつおんさせるものである。

※ポルトガルでは表記ひょうきの区別くべつをしない。

• ブラジル・ポルトガル語ごにおいて、qüe, qüi は [kwe], [kwi] の音おとを表あらわす。que, qui が [ke], [ki] を表あらわすのに対たいし、u 音おとを強制きょうせい的てきに発音はつおんさせるものである。

※スペイン語ごでは [kwe], [kwi] を cue, cui と綴つづり、この記法きほうに頼たよることはしない。また、ポルトガルでは表記ひょうきの区別くべつをしない。

• 現在げんざいポルトガル語ごではポルトガルとブラジルの正書法せいしょほうを近付ちかづける改革かいかくが行おこなわれており、ブラジルでも移行いこう期間きかんを経へて2013年ねんからトレマ無なしのgue, gui, que, quiのみが使用しようされる。
• フランス語ふらんすごでもトレマが使つかわれるが、 u にトレマが付つけられるのは、いくつかの特殊とくしゅな場合ばあいに限かぎられる （fr:Ü (lettre)#Françaisを参照さんしょう）。

他たの手段しゅだんによる表現ひょうげん

• モールス信号しんごう: ・・--

文字もじコード

大文字おおもじ	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	小文字こもんじ	Unicode	JIS X 0213	文字もじ参照さんしょう	備考びこう
Ü	U+00DC	1-9-50	Ü Ü Ü	ü	U+00FC	1-9-81	ü ü ü

関連かんれん項目こうもく

• ダイアクリティカルマーク
• ウムラウト
• トレマ
• Й