Ü

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Ǚから転送てんそう
Üü Üü
ジュッターリーンたい。「U/u」のうえに「e」の小文字こもじっている[1]

Ü は、ラテン文字もじ Uウムラウト記号きごうないしぶんおと記号きごう(¨)をした文字もじで、小文字こもじüドイツなどではえんくちびるぜんしたせま母音ぼいん [y]あらわすのにもちいられるのにたいし、スペインなどでは母音ぼいん連続れんぞくする場合ばあい発音はつおん重母音じゅうぼいんだまにはならないことをしめすのに使つかわれる。

[y] おと音標おとしべとしての ü[編集へんしゅう]

えんくちびるぜんしたせま母音ぼいん [y] あるいはそれにちかおとをもつ言語げんごすくなくなく、ü で表現ひょうげんすることはひろおこなわれている。 もともとはドイツにおける u のへん母音ぼいんウムラウト)を表現ひょうげんしたものであった。 のちに、たん[y] おと表現ひょうげんする文字もじとして標準ひょうじゅんてき地位ちい獲得かくとくした。ハンガリートルコアゼルバイジャンエストニアなどの表記ひょうきにこの文字もじもちいられるほか、中国ちゅうごくピンインにも採用さいようされている。

ドイツにおける ü[編集へんしゅう]

ドイツでは「ウー・ウムラウト」(どく: U-Umlaut)とび、uへん母音ぼいんした母音ぼいん [y]あらわす。

Buch 「ほん」の複数ふくすうがたが Bücher であるように、ドイツでは、[u][y] が(おな起源きげんゆえに)相互そうご関連かんれんした位置いちあらわれる場合ばあいがあり、このてん理解りかいするじょうでもこのましいかたちえる。

なお、一般いっぱんに、英文えいぶんタイプライターなどでウムラウトを表現ひょうげんできないときは、大文字おおもじは Ue、小文字こもじは ue と代用だいよう表記ひょうきすることになっている。またスイスのドイツでは、大文字おおもじの Ü を使つかわずに Ue で代用だいようする慣行かんこうである (小文字こもじの ü は使用しようする)。

ぶんおと記号きごうともなった u としての ü[編集へんしゅう]

スペインポルトガルフランス語ふらんすごなどでは、ぶんおと記号きごう(トレマ tréma/trema、スペインではディエレシス diéresis)は連続れんぞくする2つのはは音字おんじ一方いっぽうけられて、発音はつおん規則きそく変更へんこうする役割やくわりたす。この記号きごうが u にけられるのはおもに以下いか場合ばあいである。

  • スペインおよびブラジル・ポルトガルにおいて、güe, güi は [ɡwe], [ɡwi]おとあらわす。gue, gui が [ɡe], [ɡi]あらわすのにたいし、u おと強制きょうせいてき発音はつおんさせるものである。
※ポルトガルでは表記ひょうき区別くべつをしない。
  • ブラジル・ポルトガルにおいて、qüe, qüi は [kwe], [kwi]おとあらわす。que, qui が [ke], [ki]あらわすのにたいし、u おと強制きょうせいてき発音はつおんさせるものである。
※スペインでは [kwe], [kwi] を cue, cui とつづり、この記法きほうたよることはしない。また、ポルトガルでは表記ひょうき区別くべつをしない。
  • 現在げんざいポルトガルではポルトガルとブラジルの正書法せいしょほう近付ちかづける改革かいかくおこなわれており、ブラジルでも移行いこう期間きかんて2013ねんからトレマしのgue, gui, que, quiのみが使用しようされる。
  • フランス語ふらんすごでもトレマが使つかわれるが、 u にトレマがけられるのは、いくつかの特殊とくしゅ場合ばあいかぎられる (fr:Ü (lettre)#Français参照さんしょう)。

手段しゅだんによる表現ひょうげん[編集へんしゅう]

文字もじコード[編集へんしゅう]

大文字おおもじ Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 小文字こもんじ Unicode JIS X 0213 文字もじ参照さんしょう 備考びこう
Ü U+00DC 1-9-50 Ü
Ü
Ü
ü U+00FC 1-9-81 ü
ü
ü

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Here you can learn Suetterlin / German hand”. www.suetterlinschrift.de. 2022ねん10がつ19にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]