スバル・ff-1 1300G

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スバル・ff-1 1300G
スバル・ff-1 1300Gスポーツセダン
概要がいよう
別名べつめい Subaru G、 Subaru 1300G、FF-1 G
ボディ
ボディタイプ 2ドアクーペ
4ドアセダン
5ドアワゴン
パワートレイン
エンジン 1.1L/1.3L スバル・EAがたエンジン
変速へんそく 4そくマニュアル
車両しゃりょう寸法すんぽう
ホイールベース 2420 mm
全長ぜんちょう 3900 mm
全幅ぜんぷく 1480 mm
ぜんこう 1375 - 1390 mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 725 - 730 kg
系譜けいふ
後継こうけい スバル・レオーネ
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スバルff-1 1300G(スバルエフエフワン1300ジー)は、富士重工業ふじじゅうこうぎょうげんSUBARU)が生産せいさんしていた乗用車じょうようしゃである。1970ねん7がつスバル・ff-1エンジンを1,267 ccへと排気はいきりょう拡大かくだいして、うち外装がいそうおおきな変更へんこうおこなった。スバル・1000プラットフォーム継承けいしょうした最後さいご自動車じどうしゃとしてもられる。

スバルff-1 1300G スポーツセダン ひだりハンドル
1970ねん スバルff-1 1100 デラックス
1970ねん スバルff-1 1100 リヤビュー

概要がいよう[編集へんしゅう]

1970ねん7がつ富士重工業ふじじゅうこうぎょうはスバルff-1 1300Gシリーズを発売はつばいした。

G」は「グレート(Great)」、「ゴージャス(Gorgeous)」など、力強ちからづよく、豪華ごうか印象いんしょう英語えいご頭文字かしらもじ由来ゆらいしている。

スバル1000は、当時とうじ大衆たいしゅうしゃクラスでは唯一ゆいいつフロントエンジン・前輪ぜんりん駆動くどう(FF)方式ほうしきと、斬新ざんしん合理ごうりてき設計せっけいたか評価ひょうかけ、月販げっぱん4,000だい前後ぜんこう安定あんていした販売はんばい台数だいすう維持いじしていたものの、戦後せんご高度こうど経済けいざい成長せいちょうささえられた「マイカー・ブーム」で、当時とうじの1,000~1,300ccの大衆たいしゅうしゃクラスは激戦げきせんとなっており、

など、軒並のきな排気はいきりょう拡大かくだい豪華ごうかすすみ、販売はんばいがわから早急そうきゅう商品しょうひんりょく向上こうじょうもとめられていた。

1969ねんにスバル1000はスバルff-1へマイナーチェンジをしていたが、わずか1ねん矢継やつばやだい規模きぼマイナーチェンジが敢行かんこうされた。 その背景はいけいには、発売はつばい以来いらい指摘してきされていた全国ぜんこくへの販売はんばい・サービスもう整備せいびがほぼ一巡いちじゅんし、拡販かくはん体制たいせいととのったことがげられる。

スバルff-1 1300Gは、エンジンをスバルff-1の1,100 ccから1,300 ccに拡大かくだい一方いっぽう従来じゅうらいの「EA61」がたもラインナップにのこし、従来じゅうらいの「スーパーデラックス」をコラムシフトフロアシフト明確めいかく性格せいかくけした、「カスタム」、「GL」グレードの設定せっていなど、バリエーションの充実じゅうじつはかられている。

また、エクステリアもボンネット、フロントグリルをダイナミックな造型ぞうけいのものに変更へんこうインストルメントパネルもクラッシュパッド一体いったい成型せいけい豪奢ごうしゃなデザインに変更へんこうし、おおきくイメージチェンジをはかった。

また、バンは1300Gが4ドアのみ、1100が4ドア、2ドア両方りょうほう設定せっていされた。

1971ねん4がつには、マイナーチェンジがおこなわれ、トランク・フードの形状けいじょう変更へんこう大型おおがたぎょテールレンズの採用さいようしんデザインのホイールキャップの採用さいよう安全あんぜん公害こうがい対策たいさく装備そうび充実じゅうじつはかられた。

1971ねん10月、ニュー・ジェネレーション「レオーネ・クーペ」の登場とうじょうともない、まずスポーツセダンがカタログち。1300G、1100ともども、セダン、バン、「スーパーツーリング」の車種しゃしゅ体系たいけいになり、一時いちじてき後継こうけいしゃレオーネとの併売へいばいとなった。

1972ねん4がつ、レオーネ4ドアセダンの発売はつばいにより、1300Gシリーズセダンおよび「スーパーツーリング」が販売はんばい中止ちゅうし。セダンが1100・2ドアセダンのみ、バンが1100の4ドア・2ドアのみの受注じゅちゅうとなり、5月のスーパーツーリング、2ドアセダン、エステートバンの発売はつばいにより、完全かんぜん世代せだい交代こうたい完了かんりょうした。新車しんしゃ登録とうろく台数だいすう累計るいけい8まん3696だい[1](1300G移行いこうまえふくむ)

エンジン[編集へんしゅう]

1970ねんしきスバルff-1 1100のエンジンルーム

1300Gシリーズには、スバルff-1の「EA61」がたエンジンのボアを6 mmひろげ、排気はいきりょうを1,267 ccとした「EA62」がたエンジンを搭載とうさい。80 PS @ 6,400 rpm、10.1 kg-m @ 4,000 rpmを発生はっせい。2ドアセダン・デラックス、スタンダード、バン(4ドア・2ドア)には従来じゅうらいの1,088 ccエンジンものこされ、「スバルff-1 1100シリーズ」とばれる。スペックおよび機構きこう変更へんこうはない。

「EA62」、「EA62S」がたエンジンには、公害こうがい対策たいさくとしてブローバイガス還元かんげん装置そうち、アイドルリミッターが追加ついかされている。さら1971ねん4がつのマイナーチェンジで、「スバルEECS」とばれる燃料ねんりょう蒸発じょうはつ防止ぼうし装置そうち追加ついか出力しゅつりょくとう変更へんこうはない。

スポーツセダンおよびスーパーツーリングに搭載とうさいされた「EA62S」がたエンジンは、ゼニス・ストロンバーグ・ツインキャブレター、デュアルエキゾーストパイプ、専用せんようカムシャフトの採用さいよう、バルブタイミング、バルブリフトりょう圧縮あっしゅくを10.0:1に変更へんこうするなど、スバル・1000スポーツセダン以来いらいのチューニングを継承けいしょうして、93 PS @ 7,000 rpm、10.5 kgf•m @ 5,000 rpmを発揮はっきOHVながら1,300 ccクラスではホンダ・1300の115 PSにこう出力しゅつりょくほこった。

エンジンの1,300 ccへの増強ぞうきょうとリヤサスペンション改良かいりょうは、モータースポーツシーンにおけるひときわ際立きわだった戦闘せんとうりょくをスバル・ff-1 1300Gにもたらした。国内こくないラリーシーンではクラス優勝ゆうしょうはもはやスバルの独擅場どくせんじょうで、2,000 cc以下いかでは最強さいきょうのラリーカーだった。当時とうじ主催しゅさいしゃ曖昧あいまい車両しゃりょうレギュレーション運営うんえいや、そのかげ横行おうこうする各社かくしゃ過激かげきなチューニングなどのハンディをものともせずに、1970ねん、1971ねん連続れんぞくして日本にっぽんアルペンラリー総合そうごう2入賞にゅうしょう地方ちほうラリーではすうおおくの総合そうごう優勝ゆうしょうかざっている。また、ヒルクライム、ジムカーナ競技きょうぎでも活躍かつやくした。

また、1970ねん6がつメキシコ・バハ・カリフォルニア半島はんとう舞台ぶたいとしたオフロードラリー、だい5かいバハ500マイルレース英語えいごばんに、P・ペトロスキーが出場しゅつじょう総合そうごう20、クラス3完走かんそうしている。この出場しゅつじょうはプライベートによる出場しゅつじょうだったものの、富士重工業ふじじゅうこうぎょうせい自動車じどうしゃによるはつ海外かいがいラリー参戦さんせんとされている。

シャーシ・サスペンション[編集へんしゅう]

基本きほんてきにはスバル1000/スバルff-1からのキャリーオーバーだが、リヤサスペンションがスバル1000/スバルff-1の鍛造たんぞう1ほんアームのトレーリングアーム方式ほうしきから、ボックス断面だんめん鋼板こうはんせいのトレーリングアームを採用さいよう進行しんこう方向ほうこうたいしてななめにマウントしたセミトレーリングアームしきサスペンションとなり、左右さゆうトーションバー収納しゅうのうするクロスメンバーも左右さゆう独立どくりつしたものに変更へんこうされ、センタースプリングボルトによるくるまだか調整ちょうせい機能きのう廃止はいしされた。これは、おもにパワー増大ぞうだい対応たいおうしたものといわれ、スバル1000/スバルff-1にくらべ、限界げんかい挙動きょどう心地ごこちおだやかになっている。この変更へんこうは、1968ねんにアメリカで、ラルフ・ネーダーにより指摘してきされた、シボレー・コルヴェア横転おうてん事故じこについての欠陥けっかんおおきく注目ちゅうもくされていたためで、すでに富士重工業ふじじゅうこうぎょうも、1969ねんからスバル・ff-1現地げんちめい: スター・セダン/ワゴン )のアメリカ輸出ゆしゅつ開始かいししており、国内こくないとはまったくスピードレンジのちがうアメリカでの使用しよう環境かんきょうでも、安定あんていせい確保かくほすることがおもられたためでもある。

エクステリア[編集へんしゅう]

エクステリアも基本きほんてきにはスバル1000/スバルff-1からのキャリーオーバーだが、ボンネット、エプロン、フロントグリルなどの意匠いしょう変更へんこう。ボンネットは前後ぜんご方向ほうこうへのプレスラインがやされ、フロントグリルはプラスティック一体いったい成型せいけい大型おおがたのものとなり、中央ちゅうおうろくれんほしと「G」をあしらったオーナメントがく。また、ヘッドライトリムも大型おおがたのプラスティック成型せいけいのものに変更へんこう、さらにエプロン開口かいこう大型おおがたされ、サイドターニングフラッシャーもしろからオレンジへ変更へんこう従来じゅうらいのスバル1000/スバルff-1からおおきくイメージをえた。リヤは、テールライト・ガーニッシュの変更へんこうほか従来じゅうらい、テールライトと一体いったいだったバックライトがテールライト内側うちがわ独立どくりつした。

スバルff-1 1100シリーズもエクステリアは共通きょうつうだが、フロント・エンブレムがろくれんほしのみの単純たんじゅんなものになる。スバルff-1でデラックス以上いじょう標準ひょうじゅんだった、バンパーのオーバーライダーは国内こくないけは廃止はいしされた。1971ねん4がつのマイナーチェンジにともない、スバルff-1 1300Gシリーズは、フロントグリルないのモールの意匠いしょう変更へんこう、テールライトを従来じゅうらいたいらがた四角よつかどのものから大型おおがたかたぎょタイプのものへ変更へんこうした。トランクフードの形状けいじょう変更へんこうとオーナメント追加ついかおこなっている。また、スバルff-1 1300Gシリーズ標準ひょうじゅんしゃのデラックス以上いじょうのグレードのホイールキャップの形状けいじょう変更へんこう。スポーツセダンのホイールキャップがこうのレオーネGSRと共用きょうようのものとなっている。レザートップ、ボンネットストラップ、ノーズフィンなど外装がいそう関係かんけいのオプションも多数たすう用意よういされていた。

インテリア[編集へんしゅう]

スバル1000、スバルff-1のたながた形状けいじょうから、一体いったい成型せいけいクラッシュパッドの豪奢ごうしゃなものに変更へんこうされ、おおきくイメージをえている。標準ひょうじゅんしゃは2円形えんけいメーター、スポーツけいが3円形えんけいメーター構成こうせいとされている。1971ねん4がつのマイナーチェンジで、衝撃しょうげき吸収きゅうしゅうステアリング、エアフローベンチレーションシステムを採用さいよう、オプションでクーラーの装着そうちゃく可能かのうとなり、安全あんぜんせい快適かいてきせい向上こうじょうはかっている。カスタムのみに、リヤ熱線ねっせんデフォッガーを装備そうび。スポーツセダン、スーパーツーリングに大型おおがたセンターコンソール、樹脂じゅしせいウッドふうセンタークラッシュパッドきステアリングを装備そうび

スバルff-1 1300Gバン 4WD[編集へんしゅう]

ff-1 1300Gバン 4WD

スバルはつとなるAWDくるまである。

スバル1000のトランスアクスルたて[2]であるため、そのはしプロペラシャフトつなぎ、リヤデフもうければAWDすることが容易よういであることは、開発かいはつ段階だんかい初期しょきから富士重工業ふじじゅうこうぎょう社内しゃないでも指摘してきされていた。

しかし、当時とうじ日本にっぽんよんりん駆動くどうのイメージは、「ジープタイプの特殊とくしゅ自動車じどうしゃ」であり、『マイカー時代じだい』をむかえて「一家いっかいちだい」とわれはじめたとはいえ、スバル1000が採用さいようしたFF方式ほうしき認知にんちさえ覚束おぼつかない状態じょうたいであり、まだまだ乗用車じょうようしゃとAWDをむすびつける必然ひつぜんせいがなかった。

1970ねん昭和しょうわ45ねん)、東北電力とうほくでんりょくからいちスバルディーラーである宮城みやぎスバルに「ジープより快適かいてきで、通年つうねん使用しよう可能かのう現場げんば巡回じゅんかいよう車両しゃりょう」の開発かいはつ要請ようせいせられた。

当時とうじ東北電力とうほくでんりょくでは現場げんば巡回じゅんかいよう自動車じどうしゃ夏期かき冬期とうき使つかけており、冬期とうきのみジープを使用しようしていた。そのなかでジープにたいし、

  • オープン・ボディほろわせているため、冬期とうきヒーターきがわるさむ
  • 乗用車じょうようしゃくらべ、居住きょじゅうせいおと
  • 当時とうじ整備せいびすすみつつあった、一般いっぱん舗装ほそう道路どうろでは、操縦そうじゅう安定あんていせい走行そうこう性能せいのう難点なんてんがある
  • 林道りんどうなどの整備せいびすすみ、通年つうねんでもジープほどのあく踏破とうはせい必要ひつようがない

などが指摘してきされていた。

こうした指摘してきは「ジープ」がアメリカ陸軍りくぐん依頼いらいけて開発かいはつされ、1941ねん昭和しょうわ16ねん)に制式せいしき採用さいようされた軍用ぐんようしゃ出自しゅつじとしているため、いくら改良かいりょうくわえているとはいえ当時とうじでもすでに登場とうじょうから30ねん経過けいかしていたことをかんがえればいたかたのないことではあるが、当時とうじ日本にっぽんではこうした用途ようと使用しようする自動車じどうしゃはジープタイプ以外いがい選択肢せんたくしはなかったのである[注釈ちゅうしゃく 1]

東北電力とうほくでんりょくからの打診だしんけ、宮城みやぎスバルでは「スバル1000バン」に「スバルff-1」の1100 ccエンジンを搭載とうさいした車両しゃりょう日産にっさん・ブルーバード(510がた)のリヤアクスルを装着そうちゃくして、室内しつない貫通かんつうするプロペラシャフトのカバーをもうけた試作しさくAWD車両しゃりょう開発かいはつ1971ねん昭和しょうわ46ねん)2がつから山形やまがたけん月山がっさん周辺しゅうへん積雪せきせつ地帯ちたいでテストをおこなったところ、ジープには積雪せきせつあく踏破とうはせいではおよばないものの、従来じゅうらい乗用車じょうようしゃとは比較ひかくにならない性能せいのう確認かくにんされ、関係かんけいしゃあいだでも非常ひじょう好評こうひょうだったことから開発かいはつ作業さぎょう富士重工業ふじじゅうこうぎょう群馬ぐんま製作所せいさくしょ移管いかんし、1971ねん昭和しょうわ46ねん)3がつあらたにスバルff-1 1300Gバンをベースにした試作しさくしゃが2だい製作せいさくされ、商品しょうひんけての本格ほんかくてきなテストが開始かいしされた。

富士重工業ふじじゅうこうぎょう本体ほんたいによる開発かいはつテストでも、たか走行そうこう性能せいのう従来じゅうらいのスバルff-1 1300Gと遜色そんしょくない快適かいてきせい確認かくにんされ、早々そうそう市販しはん決定けっていしたが、すでにスバルでは新型しんがたしゃレオーネの開発かいはつすすんでいたこともあり、スバルff-1 1300Gバン 4WDはレオーネ4WDのパイロットモデルとしての役割やくわりめることとなり、必要ひつようとする業者ぎょうしゃへごく少数しょうすう製造せいぞうとなることとなった。

ここに、水平すいへい対向たいこうエンジンかくとする左右さゆう対称たいしょうシンメトリカルAWD原型げんけい完成かんせいした。また、この開発かいはつ期間きかんで、あらたにFFとAWDをえるトランスファーレバーが追加ついかされている。

1971ねん昭和しょうわ46ねんあき、「だい18かい東京とうきょうモーターショー」に出品しゅっぴん展示てんじブースではFFのスバルff-1 1300Gバンとべて展示てんじされ、リヤ・アクスルゆか駆動くどうけいせるためのかがみ設置せっち。AWDをアピールしようとしたが、外観がいかんではくるまだかが20 mmげられた以外いがいなん変哲へんてつもないとなりFFのスバルff-1 1300Gバンとまった見分みわけがかないため、急遽きゅうきょ、ボディサイドに「スバル1300G VAN よんりん駆動くどうしゃ」と大書たいしょきすることになったという逸話いつわがある。

この「だい18かい東京とうきょうモーターショー」では、商用しょうようしゃかんへの展示てんじにもかかわらず非常ひじょう注目ちゅうもくあつめ、富士重工業ふじじゅうこうぎょう関係かんけいしゃ乗用車じょうようしゃベースAWDの潜在せんざいてき需要じゅようけっしてすくなくないことを確信かくしんしたという。

スバルff-1 1300Gバン 4WDは合計ごうけい8だい製作せいさくされ、5だい東北電力とうほくでんりょくに、長野ながのけん白馬はくばむら役場やくば長野ながのけん飯山いいのやま農業のうぎょう協同きょうどう組合くみあい防衛庁ぼうえいちょう当時とうじげん防衛ぼうえいしょう)にそれぞれ1だいずつが納入のうにゅうされたといわれている。

現存げんそんするのは1だいのみで、2008ねん平成へいせい20ねん)に富士重工業ふじじゅうこうぎょう自身じしんによるレストア完了かんりょう各地かくちのイベントにおいて公開こうかいされている。近年きんねん宮城みやぎけん個人こじん所有しょゆうのff-1 1300Gバン 4WDが発見はっけんされたが、2011ねん平成へいせい23ねん)3がつ11にち東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい被災ひさいし、大破たいはした。とう車両しゃりょう震災しんさい直後ちょくご解体かいたいされ、現存げんそんしていない。

変遷へんせん[編集へんしゅう]

  • 1970ねん
    • 6がつ - スバルff-1「だい5かいバハ500マイルレース」クラス3総合そうごう20(P.ペトロスキー)
    • 7がつ10日とおか - スバルff-1 1300G/1100シリーズ発売はつばい
    • 9月15にち - スバルff-1 1300G スーパーツーリング「だい12かい日本にっぽんアルペンラリー」総合そうごう2、クラス優勝ゆうしょう花沢はなざわ/中原なかはら/久世くぜぐみ
  • 1971ねん
    • 2がつ15にち - スバルff-1 1300Gが「モーターファン」カー・オブ・ザ・イヤー、メカニズムしょう受賞じゅしょう
    • 3月 - スバルff-1 1300Gスポーツセダン「だい8かいマウンテンサファリラリー」総合そうごう優勝ゆうしょう高岡たかおか/飯島いいじま/永山ながやまぐみ
    • 4がつ - スバルff-1 1300Gスポーツセダン「中部ちゅうぶ500kmラリー」総合そうごう優勝ゆうしょう久世くぜ/花沢はなざわ/塩野谷しおのやぐみ
    • 4がつ22にち - ニュースバルff-1 1300G、1100シリーズ発売はつばい
    • 6がつ - スバルff-1 1300Gスポーツセダン「四国しこく500kmラリー」総合そうごう優勝ゆうしょう高岡たかおか/飯島いいじま/正木まさきぐみ
    • 9月19にち - スバルff-1 1300Gスポーツセダン「だい13かい日本にっぽんアルペンラリー」総合そうごう2、クラス優勝ゆうしょう高岡たかおか/飯島いいじま/正木まさきぐみ
    • 10月7にち - レオーネクーペ・シリーズ発売はつばい。「スポーツセダン」生産せいさん中止ちゅうし
    • 10月29にち - スバルff-1 1300Gバン 4WDを、だい18かい東京とうきょうモーターショー商用しょうようしゃかん参考さんこう出品しゅっぴん
    • 11月 - スバルff-1 1300Gスポーツセダン「志賀しかハイランドラリー」総合そうごう優勝ゆうしょう佐久間さくま/横山よこやま/金子かねこぐみ
  • 1972ねん
    • 2がつ19にち - レオーネ4ドアセダン・シリーズ発売はつばい。1300Gセダンシリーズ、バン、スーパーツーリング生産せいさん中止ちゅうし
    • 3月 - スバルff-1 1300Gバン 4WD、生産せいさんだいいちロット、東北電力とうほくでんりょく納入のうにゅう
    • 9月1にち - レオーネエステートバン・シリーズ発売はつばい。スバルff-1販売はんばい終了しゅうりょう

主要しゅようしょもと[編集へんしゅう]

車種しゃしゅ 1971ねん スバルff-1 1300G
4ドアセダンGL
1971ねん スバルff-1 1300G
スポーツセダン
寸法すんぽう重量じゅうりょう
全長ぜんちょう×全幅ぜんぷく×ぜんこう 3,900 mm×1,480 mm×1,390 mm 3,900 mm×1,480 mm×1,375 mm
ホイールベース 2,420 mm
トレッド(前輪ぜんりん/こう 1,225 mm/1,205 mm 1,235 mm/1,210 mm
最低さいてい地上ちじょうだか 175 mm 165 mm
車両しゃりょう重量じゅうりょう 725 kg 730 kg
燃料ねんりょうタンク容量ようりょう 45 L
最小さいしょう回転かいてん半径はんけい 4.8 m
登坂とさか能力のうりょく (tanθしーた) 0.38(θしーた=20.8 0.45(θしーた=24.2
最高さいこう速度そくど 160 km/h 170 km/h
0-400 m加速かそく 17.9びょう 16.8びょう
エンジン・サスペンション
エンジン形式けいしき EA62がた水冷すいれい水平すいへい対向たいこう4気筒きとうOHV EA62Sがた水冷すいれい水平すいへい対向たいこう4気筒きとうOHV
排気はいきりょう 1,267 cc
ボア×ストローク 82.0 mm×60.0 mm
圧縮あっしゅく 9.0 10.0
最高さいこう出力しゅつりょく 80 PS @ 6,400 rpm 93 PS @ 7,000 rpm
最大さいだいトルク 10.1 kgf•m @ 4,000 rpm 10.5 kgf•m @ 5,000 rpm
サスペンション(前輪ぜんりん/こう ダブルウィッシュボーン/セミトレーリングアームしきサスペンション
ブレーキ(前輪ぜんりん/こう ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 6.15-13-4PR 145SR13ラジアル

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 当時とうじ日本にっぽんライセンス生産せいさんおこなわれていた三菱みつびし・ジープには、快適かいてきせい利便りべんせい向上こうじょうさせたハードトップタイプ(J20けい)とバンタイプ(J30けい)が設定せっていされていたものの、操縦そうじゅう安定あんていせい快適かいてきせいはジープのそれであった。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ デアゴスティーニジャパン 週刊しゅうかん日本にっぽん名車めいしゃだい33ごう15ページより。
  2. ^ スバル1000 メカニズム”. スバコミ. SUBARU. 2020ねん5がつ4にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]