デルタ III
デルタ III
機能 きのう
衛星 えいせい 打 う ち上 あ げロケット
製造 せいぞう
ボーイング
開発 かいはつ 国 こく
アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく
大 おお きさ
全 ぜん 高 こう
35 m (114 ft)
直径 ちょっけい
4 m (13.1 ft)
質量 しつりょう
301,450 kg (664,580 lb)
段数 だんすう
2段 だん
積載 せきさい 量 りょう
LEO へのペイロード
8,290 kg (18,280 lb)
ペイロードGTO
3,810 kg (8,390 lb)
関連 かんれん するロケット
シリーズ
デルタロケット
打 う ち上 あ げ実績 じっせき
状態 じょうたい
退役 たいえき
射場 いば
ケープカナベラル SLC-17
総 そう 打 う ち上 あ げ回数 かいすう
3回 かい
成功 せいこう
0回 かい
失敗 しっぱい
2回 かい
部分 ぶぶん 的 てき 成功 せいこう
1回 かい
初 はつ 打 う ち上 あ げ
1998年 ねん 8月 がつ 27日 にち
最終 さいしゅう 打 う ち上 あ げ
2000年 ねん 8月 がつ 23日 にち
補助 ほじょ ロケット (Stage 0)
補助 ほじょ ロケット数 すう
9基 き
エンジン
GEM 46
推力 すいりょく
628.3 kN (141,250 lbf )
比 ひ 推力 すいりょく
273秒 びょう (2.68 kN·s/kg) (海面 かいめん 高度 こうど )
燃焼 ねんしょう 時間 じかん
75秒 びょう
燃料 ねんりょう
固体 こたい 燃料 ねんりょう
第 だい 1段 だん
1段 だん 目 め 名称 めいしょう
1段 だん 目 め 全長 ぜんちょう
1段 だん 目 め 直径 ちょっけい
エンジン
ロケットダイン RS-27A 1基 き
推力 すいりょく
1085.79 kN (244,094 lbf )
比 ひ 推力 すいりょく
254秒 びょう (2.49 kN·s/kg) (海面 かいめん 高度 こうど )
燃焼 ねんしょう 時間 じかん
320秒 びょう
燃料 ねんりょう
液体 えきたい 酸素 さんそ /RP-1
第 だい 2段 だん
2段 だん 目 め 名称 めいしょう
2段 だん 目 め 全長 ぜんちょう
2段 だん 目 め 直径 ちょっけい
エンジン
プラット&ホイットニー RL10B 1基 き
推力 すいりょく
110.03 kN (24,736 lbf )
比 ひ 推力 すいりょく
462秒 びょう (4.53 kN·s/kg)
燃焼 ねんしょう 時間 じかん
700秒 びょう
燃料 ねんりょう
液体 えきたい 酸素 さんそ /液体 えきたい 水素 すいそ
デルタ III は、アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく の衛星 えいせい 打 う ち上 あ げ用 よう 使 つか い捨 す て型 がた ロケット である。開発 かいはつ ・生産 せいさん はボーイング社 しゃ 。最初 さいしょ のデルタIIIは1998年 ねん 8月 がつ 27日 にち に打上 うちあ げが試 こころ みられた。最初 さいしょ の連続 れんぞく 2回 かい 失敗 しっぱい し、3回 かい の打 う ち上 あ げは予定 よてい の軌道 きどう よりも低 ひく い軌道 きどう に模擬 もぎ のペイロードを投入 とうにゅう した。デルタIIIはこれまでのデルタロケット シリーズのデルタ II の2倍 ばい の重量 じゅうりょう のペイロード投入 とうにゅう 能力 のうりょく である8,400 ポンド (3,800 kg)の貨物 かもつ を静止 せいし トランスファ軌道 きどう へ投入 とうにゅう する能力 のうりょく があったが、実用 じつよう 化 か には至 いた らなかった。価格 かかく は$85M[ 1] 。
1990年代 ねんだい を通 つう じて、人工 じんこう 衛星 えいせい の重量 じゅうりょう は着実 ちゃくじつ に増 ふ えつつあった。増大 ぞうだい する重量 じゅうりょう のペイロードをデルタIIでは、打 う ち上 あ げることは出来 でき なくなるという事 こと が明 あき らかになった。さらに、デルタロケットはミッションに柔軟 じゅうなん に対応 たいおう でき、運用 うんよう 経費 けいひ の低減 ていげん よりも開発 かいはつ 費 ひ を抑 おさ えるように設計 せっけい された為 ため に比較的 ひかくてき 複雑 ふくざつ なロケットだった。ボーイングは市場 いちば での需要 じゅよう に対応 たいおう する為 ため に打 う ち上 あ げ能力 のうりょく を向上 こうじょう し、競争 きょうそう 力 りょく のある価格 かかく 設定 せってい と射場 しゃじょう での運用 うんよう を優先 ゆうせん する必要 ひつよう 性 せい があることを感 かん じた。
1998年 ねん 8月 がつ 27日 にち のケープカナベラル空軍 くうぐん 基地 きち からの初 はつ 打 う ち上 あ げが失敗 しっぱい した原因 げんいん はデルタIIから移植 いしょく した1段 だん 目 め の飛行 ひこう の誘導 ゆうどう コンピュータのソフトウェアの不具合 ふぐあい が原因 げんいん だった。姿勢 しせい 制御 せいぎょ に使用 しよう される油圧 ゆあつ 装置 そうち の減圧 げんあつ により、制御 せいぎょ を喪失 そうしつ し機体 きたい は破壊 はかい された。このため、ギャラクシーX衛星 えいせい (ヒューズ 社 しゃ の HS601 HP 型 がた )は大西洋 たいせいよう へと墜落 ついらく した。
同様 どうよう に1999年 ねん 5月 がつ 4日 にち の2度目 どめ のケープカナベラルからの打 う ち上 あ げも失敗 しっぱい に終 お わった。2段 だん 目 め のエンジンは圧力 あつりょく 異常 いじょう と破壊 はかい を検知 けんち して燃焼 ねんしょう 中 ちゅう だったがエンジンが停止 ていし した。オリオン3衛星 えいせい (ヒューズ HS601 型 がた )は不適切 ふてきせつ な軌道 きどう に投入 とうにゅう されてしまった。
2000年 ねん 8月 がつ 23日 にち の3回 かい 目 め は、DM-F3ペイロードの打 う ち上 あ げだった。これはHS601通信 つうしん 衛星 えいせい を模倣 もほう したダミー衛星 えいせい で機体 きたい の状態 じょうたい を監視 かんし する為 ため のセンサーが備 そな えられた。最終 さいしゅう 的 てき な軌道 きどう は予定 よてい よりやや低 ひく い(予定 よてい では185 x 23,404 kmだったが180.76 x 20,694 km x 27.5 deg.)軌道 きどう であり、遠地点 えんちてん は3,000 kmで許容 きょよう 範囲 はんい 内 ない でボーイング社 しゃ は成功 せいこう であると発表 はっぴょう した。[ 2] .しかし、複数 ふくすう の要因 よういん により衛星 えいせい の打 う ち上 あ げ市場 いちば は縮小 しゅくしょう しており、2度 ど の連続 れんぞく する失敗 しっぱい により顧客 こきゃく から信頼 しんらい を獲得 かくとく できず、新型 しんがた のデルタ IV の登場 とうじょう により、この3回 かい 目 め がデルタIIIの最後 さいご の打 う ち上 あ げになった。
デルタIIIはケロシン /液体 えきたい 酸素 さんそ を推進 すいしん 剤 ざい とするデルタ II と同等 どうとう のロケットエンジンを1段 だん 目 め に使用 しよう する。機体 きたい の全長 ぜんちょう を適切 てきせつ な長 なが さに保 たも ち、高 こう 高度 こうど での横風 おうふう による姿勢 しせい 制御 せいぎょ の問題 もんだい を回避 かいひ する為 ため に第 だい 1段 だん は短縮 たんしゅく された。1段 だん 目 め はより大 おお きな上部 じょうぶ を積 つ めるように改良 かいりょう されてもいる。ケロシン(RP-1 )の燃料 ねんりょう タンクは従来 じゅうらい は液体 えきたい 酸素 さんそ タンクのように直径 ちょっけい 8フィートだが液体 えきたい 水素 すいそ タンクのようにタンクの全長 ぜんちょう を短縮 たんしゅく する為 ため に直径 ちょっけい 4mにされた。これは三菱重工 みつびしじゅうこう で生産 せいさん された[ 3]
。全長 ぜんちょう に合 あ わせ、射 い 塔 とう の高 たか さも調整 ちょうせい された。
デルタIIIの上段 じょうだん
上段 じょうだん のエンジンは液体 えきたい 水素 すいそ /液体 えきたい 酸素 さんそ を燃焼 ねんしょう する高性能 こうせいのう のプラット&ホイットニーのRL10 エンジンに換 かわ 装 そう された。液体 えきたい 水素 すいそ 燃料 ねんりょう タンクの直径 ちょっけい は4mでスペースシャトルの外部 がいぶ 燃料 ねんりょう タンク と同様 どうよう の断熱 だんねつ 材 ざい で覆 おお われており三菱重工 みつびしじゅうこう によって製造 せいぞう された[ 3] 。分離 ぶんり された液体 えきたい 酸素 さんそ タンクの直径 ちょっけい は2.4mで以前 いぜん のデルタロケットの物 もの と同等 どうとう である。どちらも構造 こうぞう 的 てき に安定 あんてい していた。セントール上段 じょうだん ロケットに搭載 とうさい されていたRL10エンジンはノズルが延長 えんちょう されて新 あたら しいRL10B-2仕様 しよう になった。ノズルは効率 こうりつ を高 たか める為 ため に宇宙 うちゅう 空間 くうかん 上 じょう で伸展 しんてん する構造 こうぞう になっている。伸展 しんてん 部 ぶ はフランスのSEP社 しゃ によって製造 せいぞう された炭素 たんそ 複 ふく 合 ごう 材 ざい で出来 でき ている。
補助 ほじょ ロケットは9基 き あり、大型 おおがた 化 か されている。固体 こたい 燃料 ねんりょう 補助 ほじょ ロケットはアリアン社 しゃ のGEM -46,でGEM LDXL(直径 ちょっけい が大 おお きく長 なが さが延長 えんちょう された)とも呼 よ ばれる。デルタIIのGEMが全長 ぜんちょう 13 mで直径 ちょっけい が1.01 m (40 inches)だったのに対 たい して全長 ぜんちょう 14.7mで直径 ちょっけい が1.17 m (46 inches)であった。6基 き が発射 はっしゃ 台 だい 上 じょう で点火 てんか され3基 き は飛行 ひこう 中 ちゅう に点火 てんか された。姿勢 しせい 制御 せいぎょ の為 ため に3基 き の補助 ほじょ ロケットに推力 すいりょく 偏向 へんこう ノズルが備 そな えられた。大型 おおがた のペイロードに対応 たいおう した新 あたら しい衛星 えいせい フェアリング は装備 そうび している。これは複 ふく 合 あい 材料 ざいりょう で出来 でき ており直径 ちょっけい 4mの上段 じょうだん の液体 えきたい 水素 すいそ タンクと適合 てきごう する。
初期 しょき の4桁 けた のデルタロケットの番号 ばんごう 制 せい が踏襲 とうしゅう され、デルタIIIは技術 ぎじゅつ 的 てき にはデルタ8930として呼称 こしょう される。
GTO(静止 せいし トランスファ軌道 きどう )へ投入 とうにゅう されるペイロード量 りょう は、全体 ぜんたい でデルタIIの2倍 ばい になり、計画 けいかく の費用 ひよう は割安 わりやす になり円滑 えんかつ に運用 うんよう できるようになった。しかし、デルタIIIの初期 しょき の連続 れんぞく した失敗 しっぱい とより先進 せんしん 的 てき なデルタ IV 計画 けいかく とシーローンチ の成功 せいこう により、その技術 ぎじゅつ と部材 ぶざい はデルタIVの開発 かいはつ に貢献 こうけん したものの、暫定 ざんてい 的 てき な機体 きたい としてのデルタIIIは退役 たいえき した。
^ “Final Report of the Commission on the Future of the United States Aerospace Industry ” (PDF). Commission on the Future of the United States Aerospace Industry. pp. 52 (2002年 ねん 11月18日 にち ). 2012年 ねん 7月 がつ 19日 にち 閲覧 えつらん 。
^ "Delta 3 Rocket Falls Short, but Still a Success Boeing Says", SpaceFlightNow, 8-24-2000, http://spaceflightnow.com/delta/d280/000824loworbit.html
^ a b ドーピングには御 ご 用心 ようじん - 中型 ちゅうがた から背伸 せの びした大型 おおがた ロケット「デルタIII」 、マイナビニュース. (2016年 ねん 8月 がつ 10日 とおか ). 2018年 ねん 9月 がつ 14日 にち 閲覧 えつらん 。
各国 かっこく テンプレートその他 た のロケット 一覧 いちらん
開発 かいはつ 中 ちゅう または未 み 成功 せいこう 、退役 たいえき 済 ず み のものを含 ふく む。