銀河ぎんが3号ごう (ロケット)

銀河ぎんが3号ごう
公開こうかいされた銀河ぎんが3号ごう（2012年ねん4月がつ8日にち撮影さつえい）
基本きほんデータ
運用うんよう国こく	朝鮮民主主義人民共和国ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく
使用しよう期間きかん	2012年ねん - 現役げんえき
射場いば	西海にしうみ衛星えいせい発射はっしゃ場じょう
打うち上あげ数すう	2回かい（成功せいこう1回かい）
原型げんけい	テポドン2号ごう
物理ぶつり的てき特徴とくちょう
段数だんすう	3段だん
総そう質量しつりょう	92t
全長ぜんちょう	約やく30m 第だい1段だん: 約やく16m 第だい2段だん: 約やく8m 第だい3段だん: 約やく6m
直径ちょっけい	2.4m

銀河ぎんが3号ごう
各種かくしゅ表記ひょうき
チョソングル：	은하 삼（삼호）
漢字かんじ：	銀河ぎんが 三さん（三さん號ごう）
発音はつおん：	ウナ - サム（サモ）
ロろーマ字まじ表記ひょうき：	Unha-3

銀河ぎんが3号ごう（ぎんがさんごう、朝鮮ちょうせん語ご: 은하 삼호、朝鮮ちょうせん語ご仮名がな:ウンハ-サムホ）は、北朝鮮きたちょうせんで開発かいはつ・製造せいぞうされた3段式だんしきの液体えきたいロケット。以前いぜんに人工じんこう衛星えいせいの軌道きどう投入とうにゅうに失敗しっぱいした銀河ぎんが2号ごうの改良かいりょう型がたである。銀河ぎんが2号ごうを含ふくめてテポドン2号ごうミサイルの改良かいりょう・派生はせい型がたと考かんがえられている。

なお、銀河ぎんが3号ごうは衛星えいせい打うち上あげに使用しようされる機体きたいに名付なづけられた「平和へいわ目的もくてき」を主張しゅちょうするための別称べっしょうであり、長距離ちょうきょり弾道だんどうミサイルとしての名称めいしょうは「火星かせい13号ごう」であるとする報道ほうどうがあるが、グローバルセキュリティーではKN-08を火星かせい13としている。

発射はっしゃ実績じっせき

最初さいしょの発射はっしゃ

→「光明こうみょう星ほし3号ごう1号機ごうき」を参照さんしょう

2012年ねん4月がつ8日にちに、同国どうこく平安へいあん北道ほくどう鉄山てつざん郡ぐん東ひがし倉くら里さとに新あらたに建設けんせつされた射場いば「西海にしうみ衛星えいせい発射はっしゃ場じょう」と、ロケット「銀河ぎんが3号ごう」、人工じんこう衛星えいせい「光明こうみょう星ほし3号ごう」が外国がいこくから招待しょうたいした報道陣ほうどうじんに公開こうかいされた。そして4月がつ13日にちに光明こうみょう星ぼし3号ごうを搭載とうさいしたと見みられる本ほん機きが発射はっしゃされたが、打上うちあげは失敗しっぱいし黄海こうかいに墜落ついらくした。同日どうじつ中ちゅうに北朝鮮きたちょうせんは打上うちあげの失敗しっぱいを公式こうしきに認みとめたが、これは発射はっしゃの事前じぜんに射場しゃじょうや各種かくしゅ施設しせつが外国がいこくの報道陣ほうどうじんに公開こうかいされたことと合あわせて異例いれいな事ことであった。

2回かい目めの発射はっしゃ

→「光明こうみょう星ほし3号ごう2号機ごうき」を参照さんしょう

同年どうねん12月12日にちに、4月がつの実験じっけんの時ときと同名どうめいの本ほん機きで人工じんこう衛星えいせい「光明こうみょう星ほし3号ごう2号機ごうき」が発射はっしゃされた。北朝鮮きたちょうせんは、発射はっしゃ後ごしばらくして衛星えいせいの軌道きどう投入とうにゅうに成功せいこうした事ことを発表はっぴょうし、同日どうじつ中ちゅうに北きたアメリカ航空こうくう宇宙うちゅう防衛ぼうえい司令しれい部ぶ（NORAD）も、衛星えいせいの軌道きどう投入とうにゅう成功せいこうを発表はっぴょうした。これは北朝鮮きたちょうせん初はつの人工じんこう衛星えいせいの軌道きどう投入とうにゅう成功せいこうであった。これに対たいして、日本にっぽん、アメリカ、韓国かんこくのマスメディアでは、北朝鮮きたちょうせんの弾道だんどうミサイル技術ぎじゅつは進展しんてんしているが、未いまだ核弾頭かくだんとうを搭載とうさいできる完全かんぜんな大陸たいりく間あいだ弾道だんどうミサイル技術ぎじゅつの獲得かくとくには至いたっていないと分析ぶんせきする報道ほうどうがなされた。

国際こくさい社会しゃかいの反応はんのう

北朝鮮きたちょうせんが開発かいはつ・製造せいぞうするロケットは、北朝鮮きたちょうせんの弾道だんどうミサイル・核かく開発かいはつ計画けいかくと表裏一体ひょうりいったいの存在そんざいであると国際こくさい社会しゃかいから看做みなされている事ことから、国際こくさい連合れんごう安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かい決議けつぎ1718と決議けつぎ1874で発射はっしゃしないよう強つよく要求ようきゅうされており、2012年ねん4月がつの発射はっしゃの後のちには、発射はっしゃを非難ひなんする議長ぎちょう声明せいめいが、12月の発射はっしゃ後ごには制裁せいさい決議けつぎの決議けつぎ2087が採択さいたくされている。

機体きたいの構成こうせいと性能せいのう

2012年ねん12月に、韓国かんこくが黄海こうかいに落下らっかした銀河ぎんが3号ごうの残骸ざんがいを引ひき上あげて、米べい韓かん合同ごうどうで調査ちょうさした結果けっか、銀河ぎんが3号ごうはスカッドやノドンの技術ぎじゅつを基盤きばんに北朝鮮きたちょうせんが独自どくじに開発かいはつしたものであることが確認かくにんされた。技術ぎじゅつ水準すいじゅんは「60年代ねんだいから70年代ねんだいのソビエト連邦れんぽうの弾道だんどうミサイルの水準すいじゅん」や「ノドンと同等どうとう水準すいじゅん」と分析ぶんせきされた。メインエンジンはテポドン2号ごうと同おなじく推力すいりょく27トン級きゅうのノドンのエンジン4基きをクラスター化かしたもので、1段だん用ようの姿勢しせい制御せいぎょ用ようの補助ほじょエンジンは4基きの3トン級きゅうエンジンであった。燃料ねんりょうはケロシンに炭化たんか水素すいそ系けい化合かごう物ぶつを添加てんかした物質ぶっしつで、酸化さんか剤ざいは赤あか煙けむり硝酸しょうさんであった。10個こ程度ていどのセンサと一部いちぶ電子でんし機器ききは中国ちゅうごくなどの5カ国かこくの外国がいこく製せいが使つかわれていた。

日本にっぽんの防衛ぼうえい省しょうは、この北朝鮮きたちょうせんのロケットは射程しゃてい1万まんキロメートルを超こえ、アメリカ本土ほんどを射程しゃていに収おさめている可能かのう性せいがあると分析ぶんせきしている。2013年ねん1月がつ25日にちに開ひらかれた安全あんぜん保障ほしょう会議かいぎで、この分析ぶんせきの報告ほうこく書しょが、小野寺おのでら五ご典てん防衛ぼうえい大臣だいじんによって報告ほうこくされた。

外部がいぶリンク

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