フォントワークス

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フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃ
Fontworks Inc.
種類しゅるい 株式会社かぶしきがいしゃ
略称りゃくしょう FW
本社ほんしゃ所在地しょざいち 日本の旗 日本にっぽん
107-0061
東京とうきょうみなと北青山きたあおやま3ちょう⽬2-4
⽇新⻘⼭ビル5F
北緯ほくい3540ふん08.9びょう 東経とうけい13942ふん55.4びょう / 北緯ほくい35.669139 東経とうけい139.715389 / 35.669139; 139.715389座標ざひょう: 北緯ほくい3540ふん08.9びょう 東経とうけい13942ふん55.4びょう / 北緯ほくい35.669139 東経とうけい139.715389 / 35.669139; 139.715389
設立せつりつ 1993ねん8がつ9にち
株式会社かぶしきがいしゃフォントワークスジャパン)
業種ぎょうしゅ 情報じょうほう通信つうしんぎょう
法人ほうじん番号ばんごう 7290001010129 ウィキデータを編集
事業じぎょう内容ないよう 書体しょたい企画きかく開発かいはつ販売はんばい
代表だいひょうしゃ 代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう 清水しみず 久裕ひさひろ
資本しほんきん 2000まんえん
じゅん利益りえき 5おく2240まん7000えん
(2023ねん3がつ[1]
そう資産しさん 42おく7232まん6000えん
(2023ねん3がつ[1]
主要しゅよう株主かぶぬし Monotype
外部がいぶリンク https://fontworks.co.jp/
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フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃは、フォント制作せいさく会社かいしゃ1993ねん創業そうぎょう本社ほんしゃ東京とうきょうみなと北青山きたあおやま代表だいひょう取締役とりしまりやく社長しゃちょう清水しみず久裕ひさひろ

概要がいよう[編集へんしゅう]

かつては「フォントワークスジャパン」という社名しゃめいであったが、これは同社どうしゃ香港ほんこん企業きぎょうFontworks International, Ltd.の販売はんばい代理だいりてんとして設立せつりつされたという経緯けいいによる[2][3]。その、2008ねん7がつ現在げんざい社名しゃめいへとあらためられている。

業界ぎょうかいはじめて和文わぶんType1フォントパッケージをリリースした。日本語にほんごDTP環境かんきょうにおいては、モリサワなどとならび、出版しゅっぱん放送ほうそうなどでのシェアをばしている。初期しょき開発かいはつ発売はつばいした自社じしゃブランドフォントのおおくに芸術げいじゅつ使つかっている。

2013ねん6月11にちソフトバンクテクノロジー松雪まつゆき文一ぶんいちもと社長しゃちょうらから発行はっこう株式かぶしきのうち88%を取得しゅとく子会社こがいしゃすると発表はっぴょうした。取得しゅとくがくは17おく7100まんえん[4]

2019ねん12月、本社ほんしゃ福岡ふくおか博多はかたから東京とうきょうみなと移転いてんし、福岡ふくおか本社ほんしゃは「Fukuoka Creative Lab」となった[5]

2023ねん米国べいこくのMonotypeしゃがフォントワークスを買収ばいしゅう[6][7]

事業じぎょうしょ[編集へんしゅう]

LETS[編集へんしゅう]

フォントワークスはOCF、CID、OpenType(Windows環境かんきょうかぎTrueType提供ていきょうされている)といったかく形式けいしきのフォントを販売はんばいしているが、せいではなく年間ねんかん契約けいやく方式ほうしきの「LETS」(Leading Edge Type Solution)というサービスを提供ていきょうしている。これは、年会ねんかいはらっていれば、OSちがいをにすることなく、さまざまな書体しょたい使つかうことができるという包括ほうかつてきなサポートプログラムで、2005ねんからイワタ参加さんかしている。また、2009ねん2がつよりタイプバンクも「タイプバンクLETS(2010ねん4がつにモリサワの完全かんぜん子会社こがいしゃになったことにともない2012ねん8がつ終了しゅうりょうし、同年どうねん9がつに「TypeBank PASSPORT」を開始かいし)」の名称めいしょうで、2010ねんにはしろぶね書体しょたいも「しろぶねLETS(2018ねんをもって契約けいやく終了しゅうりょうし、2019ねん3月22にちよりシヤチハタしろぶね書体しょたい共同きょうどう運営うんえいの「J-Font.com」に移行いこう)」の名称めいしょうで、2016ねんにはモトヤも「モトヤLETS」の名称めいしょうで、2019ねんには昭和しょうわ書体しょたいも「昭和しょうわ書体しょたいLETS(「昭和しょうわ書体しょたい全集ぜんしゅう販売はんばい開始かいしともない2022ねん8がつ31にちをもって終了しゅうりょう)」の名称めいしょう参加さんかしている[注釈ちゅうしゃく 1][8]

この年間ねんかん契約けいやく方式ほうしきのライセンスプログラムはフォントメーカー他社たしゃにも影響えいきょうあたえており、モリサワ同様どうよう仕組しくみである「MORISAWA PASSPORT」(モリサワ・パスポート)を開始かいししているほか、ダイナコムウェア視覚しかくデザイン研究所けんきゅうじょなどが同様どうようのライセンスプログラムを開始かいししている。

しかしながら、年間ねんかん契約けいやく方式ほうしきにおいては、毎年まいとし年会ねんかいという「固定こてい経費けいひ」が発生はっせいすることから、(とくにフォントについては)「り(り)」での「経費けいひ購入こうにゅうのみ」というかんがかた浸透しんとうしているユーザーの一部いちぶいま反発はんぱつ疑問ぎもんこえもある。

おもなフォント[編集へんしゅう]

筑紫つくしシリーズ
フォントワークスのフラッグシップフォントとぶにふさわしい書体しょたい
  • 筑紫つくし明朝みんちょう
  • 筑紫つくしゴシック
  • 筑紫つくしAまるゴシック
  • 筑紫つくしBまるゴシック
クラシックシリーズ
ハイエンドの出版しゅっぱん要求ようきゅうされるたか水準すいじゅんたした標準ひょうじゅん書体しょたい
UD書体しょたいシリーズ
  • UD明朝みょうちょう
  • UDかく
  • UDまる
ベイシックシリーズ
従来じゅうらいのクラシックシリーズとはひとあじちがじゅん定番ていばんとして開発かいはつされた書体しょたい
  • モード明朝みょうちょうA
  • モード明朝みょうちょうB
  • テロップ明朝みょうちょう
  • スキップ
  • ハミング
  • 大江戸おおえど勘亭流かんていりゅう
  • アンチックセザンヌ
キャッチシリーズ
キャッチコピーや見出みだしなどにてきした書体しょたい
  • カラット
  • コメット
  • ロウディ
  • スランプ
  • ロックンロール
  • Popハッピネス
  • Popジョイ
  • Popフューリ
  • キアロ
  • ミステリ
  • レゲエ
  • ラグラン
  • ラグランパンチ
  • ユールカ
  • ベビポップ
  • パルレトロン
デザインクラブ
これまでにないジャンルをひら書体しょたいデザイナーがデザインし、フォントワークスがプロデュースした個性こせいあふれる書体しょたい大日本印刷だいにほんいんさつの「しげるえいたいおよび昭和しょうわ書体しょたいについては、モリサワからもリリースされている(互換ごかんせいはない)。
  • しゅう英明えいめいあさ
  • しげるえい初号しょごう明朝みょうちょう
  • しげるえいよこふと明朝みょうちょう
  • しゅうえいよんごうかな
  • しゅうえいよんごうふとしかな
  • しげるえいかくゴシックきん
  • しげるえいかくゴシックぎん
  • しげるえいアンチック
  • しげるえいまるゴシック
  • アニト
  • あられ
  • ぶどう
  • くろかね
  • あおかね
  • ニューシネマ
  • アーク
  • 古今ここん江戸えど
  • 古今ここんひげ
  • すみ
  • ゆたか
  • ゴスペル
  • クックハンド
かなシリーズ
クラシックシリーズ(マティス・ロダン・スーラ・セザンヌ)にウエイトをわせたかな書体しょたい。OpenTypeはあらかじめクラシックシリーズの漢字かんじこんうえした総合そうごう書体しょたいとなっている。
  • えれがんと(マティスえれがんと)
  • マティスV
  • キャピー(スーラキャピー) - おなじタイプフェイスがモリサワからも『キャピーN』としてリリースされている(ただしラテン文字もじ数字すうじ・「!」などのやくものしんまるになっており、漢字かんじふくまないかな書体しょたいとなっている)。
  • NTLG(ロダンNTLG) - おなじタイプフェイスがモリサワからも『タイプラボN』としてリリースされている(ただしラテン文字もじ数字すうじ・「!」などのやくものしんになっており、漢字かんじふくまないかな書体しょたいとなっている)。
  • ぼくひがし(ロダンぼくひがし・セザンヌすみひがし) - 同上どうじょう
  • わんぱく(ロダンわんぱく) - 同上どうじょう
  • ハッピー(ロダンハッピー) - 同上どうじょう
  • カトレア(ロダンカトレア)
  • マリア(ロダンマリア)
企業きぎょう特注とくちゅうフォント
  • LINE Seed JP - LINE株式会社かぶしきがいしゃ公式こうしきコーポレートフォント。商用しょうよう利用りよう可能かのう無償むしょう公開こうかいしている[9]
  • テレ朝てれあさUD - テレビ朝日てれびあさひ報道ほうどう情報じょうほう番組ばんぐみ専用せんようとして、「UDかくゴ_ラージ」をベースに開発かいはつされたオリジナルフォント[10]一般いっぱん流通りゅうつうはしておらず、ANN系列けいれつ各局かくきょく生放送なまほうそうテロップ用途ようとにおいてのみ使用しようされている。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ そのMonotype(欧文おうぶんフォントを中心ちゅうしんとした多言たげんフォント),YOON(韓国かんこくメーカー、韓国かんこくフォント),方正ほうせい中国ちゅうごくメーカー、中国ちゅうごくフォント)がある。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ a b フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃ だい30決算けっさん公告こうこく
  2. ^ 沿革えんかく
  3. ^ アタリフォントからはじまる“ゲームとフォントの歴史れきし”──『のオカリナ』はキアロ、PS3のシステムフォントはニューロダン、そしてVRは… でんファミニコゲーマー 2018ねん10がつ30にち
  4. ^ ソフトバンク・テクノロジー、フォントワークスを子会社こがいしゃ ITmedia、2013ねん6がつ11にち
  5. ^ 本社ほんしゃ移転いてんについてのおらせ』(プレスリリース)フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃ、2019ねん12月2にちhttps://fontworks.co.jp/news/2019/12/02/5964/2020ねん5がつ9にち閲覧えつらん 
  6. ^ Monotype日本にっぽん代表だいひょうするタイプファウンドリーのフォントワークスの買収ばいしゅう計画けいかく発表はっぴょう” (2023ねん7がつ19にち). 2023ねん7がつ19にち閲覧えつらん
  7. ^ “エヴァフォント”開発元かいはつもとのフォントワークス、業界ぎょうかい最大手さいおおてべいMonotypeが買収ばいしゅう”. ITmedia News (2023ねん7がつ19にち). 2023ねん7がつ19にち閲覧えつらん
  8. ^ 年間ねんかん定額ていがくせいフォントサービス「LETS」 | Fontworks”. Fontworks|フォントワークス (2019ねん12月23にち). 2023ねん1がつ15にち閲覧えつらん
  9. ^ フォントワークス、LINEオリジナルフォント『LINE Seed JP』を共同きょうどう開発かいはつ』(プレスリリース)フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃ、2022ねん10がつ24にちhttps://fontworks.co.jp/news/2022/10/24/13546/2023ねん4がつ7にち閲覧えつらん 
  10. ^ テレビあさ⽇オリジナルフォント 『テレ朝てれあさUD』を開発かいはつ』(プレスリリース)フォントワークス株式会社かぶしきがいしゃ、2022ねん10がつ3にちhttps://fontworks.co.jp/news/2022/10/03/13407/2023ねん4がつ7にち閲覧えつらん 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]