ヨウ化か水銀すいぎん(II)

ヨウ化か水銀すいぎん(II)
IUPAC名めい ヨウ化か水銀すいぎん(II)
識別しきべつ情報じょうほう
CAS登録とうろく番号ばんごう	7774-29-0
特性とくせい
化学かがく式しき	HgI2
モル質量しつりょう	454.40 g/mol
外観がいかん	赤あか橙色だいだいいろの結晶けっしょうまたは粉末ふんまつ
密度みつど	6.36 g/cm3
融点ゆうてん	259 °C
沸点ふってん	350 °C
水みずへの溶解ようかい度ど	6 mg/100 ml
危険きけん性せい
EU分類ぶんるい	猛毒もうどく(T+) 環境かんきょうへの危険きけん性せい(N)
EU Index	080-002-00-6
Rフレーズ	R26/27/28, R33, R50/53
Sフレーズ	(S1/2), S13, S28, S45, S60, S61
関連かんれんする物質ぶっしつ
その他たの陰かげイオン	フッ化か水銀すいぎん(II) 塩化えんか水銀すいぎん(II) 臭におい化か水銀すいぎん(II)
その他たの陽ひイオン	ヨウ化か亜鉛あえん ヨウ化かカドミウム
関連かんれん物質ぶっしつ	ヨウ化か水銀すいぎん(I)
特記とっきなき場合ばあい、データは常温じょうおん (25 °C)・常つね圧あつ (100 kPa) におけるものである。

ヨウ化か水銀すいぎん(II)（ヨウかすいぎん(II)、Mercury(II) iodide）は、化学かがく式しきが HgI₂ の無機むき化合かごう物ぶつである。赤あか橙色だいだいいろの結晶けっしょうで、水みずにはほとんど溶とけない。

熱ねつ、光ひかり、臭化物しゅうかぶつ、塩化えんか物ぶつ、アンモニア、アルカリ、シアン化物ばけもの、銅どう塩しお、鉛なまり塩しお、ヨードホルムおよび過酸化水素かさんかすいそとは避さけて保存ほぞんする。

性質せいしつ

ヨウ化か水銀すいぎん(II)はサーモクロミズム挙動きょどうを示しめし、126°Cに熱ねっするとαあるふぁ型がた結晶けっしょうから淡あわ黄色きいろのβべーた型がた結晶けっしょうに相あい転移てんいする。サンプルを冷却れいきゃくすると徐々じょじょに元もとの色いろに戻もどる。これはしばしばサーモクロミズムのデモンストレーションに使つかわれる。

用途ようと

ヨウ化か水銀すいぎん(II)はアンモニアの検出けんしゅつに使つかわれるネスラー試薬しやくの合成ごうせいに用もちいられる。半導体はんどうたい材料ざいりょうでもあり、X線せんとガンマ線がんませんの室温しつおんで動作どうさする探知たんちおよび画像がぞう化かデバイスとして用もちいられる。

医学いがくではヨウ化か水銀すいぎん(I)と同様どうように、梅毒ばいどくの治療ちりょうに用もちいられていたが、毒性どくせいが強つよいために現在げんざいにおいて使つかわれることはない。

存在そんざい

ヨウ化か水銀すいぎん(II)は非常ひじょうに珍めずらしい鉱物こうぶつ：洋紅ようこう石せき（Coccinite）として天然てんねんに存在そんざいする。

関連かんれん項目こうもく

• ヨウ化か水銀すいぎん(I)