免疫 めんえき (めんえき、英 えい : immunity )というのは実体 じったい 的 てき な言葉 ことば で、感染 かんせん 、病気 びょうき 、あるいは望 のぞ まれない侵入 しんにゅう 生物 せいぶつ を回避 かいひ するために十分 じゅうぶん な生物 せいぶつ 的 てき 防御 ぼうぎょ 力 りょく を持 も っている状態 じょうたい を指 さ す。免疫 めんえき には特異 とくい 的 てき な要素 ようそ をもつものと、非特異 ひとくい 的 てき な要素 ようそ をもつものがある。非特異 ひとくい 的 てき 要素 ようそ は障壁 しょうへき として働 はたら いたり、
抗原 こうげん 特異 とくい 性 せい に拘 かか わらず、広 ひろ い範囲 はんい の微生物 びせいぶつ を排除 はいじょ する働 はたら きをもつ。免疫 めんえき 系 けい のもう一 ひと つの種類 しゅるい の要素 ようそ は、遭遇 そうぐう した新 あたら しい病気 びょうき 各々 おのおの にそれら要素 ようそ を適応 てきおう させて病原 びょうげん 体 たい 特異 とくい 的 てき な免疫 めんえき を生 しょう じることができるようにする。
適応 てきおう 免疫 めんえき はしばしば免疫 めんえき がどのように誘導 ゆうどう されるかに依存 いぞん して2つの主要 しゅよう な型 かた に分 わ けられる。自然 しぜん 獲得 かくとく された免疫 めんえき は、病気 びょうき を起 お こす病原 びょうげん 体 たい との接触 せっしょく で生 しょう じ、この際 さい 病原 びょうげん 体 たい の接触 せっしょく は故意 こい ではない。対 たい して人為 じんい 的 てき 獲得 かくとく 免疫 めんえき はウイルス接種 せっしゅ のような意図 いと 的 てき な行為 こうい によってのみ発達 はったつ するものである。自然 しぜん 獲得 かくとく 免疫 めんえき も人為 じんい 的 てき 獲得 かくとく 免疫 めんえき も免疫 めんえき が宿主 しゅくしゅ に誘導 ゆうどう されるかあるいは免疫 めんえき された宿主 しゅくしゅ から受動 じゅどう 的 てき に移動 いどう するかによってさらに分 わ けられる。受動 じゅどう 免疫 めんえき は免疫 めんえき をもった宿主 しゅくしゅ から抗体 こうたい や活性 かっせい 化 か T細胞 さいぼう を移動 いどう して付与 ふよ される。有効 ゆうこう なのは短期間 たんきかん で普通 ふつう 数 すう か月 げつ しか続 つづ かない。一方 いっぽう 能動 のうどう 免疫 めんえき は宿主 しゅくしゅ 体内 たいない に抗原 こうげん によって誘導 ゆうどう されもっと長期間 ちょうきかん 続 つづ いて時 とき には生涯 しょうがい にわたる。下図 したず に免疫 めんえき のこれら分類 ぶんるい をまとめた。
適応 てきおう 免疫 めんえき のより細 こま かい分類 ぶんるい は関与 かんよ する細胞 さいぼう の特徴 とくちょう でなされる。体液 たいえき 性 せい 免疫 めんえき は分泌 ぶんぴつ された抗体 こうたい で媒介 ばいかい されるが細胞 さいぼう 性 せい 免疫 めんえき で提供 ていきょう される防御 ぼうぎょ はT細胞 さいぼう のみである。体液 たいえき 性 せい 免疫 めんえき は生体 せいたい が自分 じぶん 自身 じしん の抗体 こうたい を産 さん 生 せい するとき能動 のうどう 的 てき であり、個人 こじん 間 あいだ で抗体 こうたい を移 うつ すとき受動 じゅどう 的 てき である。同様 どうよう に細胞 さいぼう 性 せい 免疫 めんえき では生体 せいたい 自身 じしん のT細胞 さいぼう が刺激 しげき されるとき能動 のうどう 的 てき で、他 た の生体 せいたい からT細胞 さいぼう をもって来 く るときは受動 じゅどう 的 てき である。
19世紀 せいき のコレラ流行 りゅうこう を表 あらわ したもの
免疫 めんえき の概念 がいねん は数 すう 千 せん 年 ねん の間 あいだ 人類 じんるい の興味 きょうみ を引 ひ いていた。前史 ぜんし 時代 じだい の病気 びょうき に対 たい する考 かんが えは、超 ちょう 自然 しぜん 的 てき な力 ちから が原因 げんいん で、神 かみ あるいは敵 てき のそばで魂 たましい に尋 たず ねてきた、悪 わる い行 おこな いや悪魔 あくま の考 かんが えを神 かみ が罰 ばっ する形 かたち が取 と られたものとされた。[1] ヒポクラテス と19世紀 せいき の間 あいだ には科学 かがく 的 てき 方法 ほうほう の基礎 きそ が作 つく られ、病気 びょうき は4 よっ つの気質 きしつ (血 ち 、粘液 ねんえき (痰 たん )、黄色 おうしょく 胆汁 たんじゅう 、黒色 こくしょく 胆汁 たんじゅう )の1つが変化 へんか するかバランスが崩 くず れることに帰 かえ せられた。[2] この期間 きかん に人気 にんき があったのは瘴気 しょうき 論 ろん である。コレラや黒死病 こくしびょう は"悪 わる い空気 くうき "の有毒 ゆうどく な形 かたち である瘴気 しょうき によって起 お こるとされた。[1] 誰 だれ でも瘴気 しょうき に接触 せっしょく すると病気 びょうき に罹 かか った。
近代 きんだい 的 てき な言葉 ことば 「免疫 めんえき 」immunityはラテン語 らてんご のimmunisに由来 ゆらい する。兵役 へいえき サービス、納税 のうぜい 、あるいは他 た の公共 こうきょう へのサービスからの免除 めんじょ を意味 いみ している。[3] 書 か いた記録 きろく に「免疫 めんえき 」概念 がいねん が最初 さいしょ に現 あらわ れるのは、アテネのトゥキディデス によってBC430年 ねん に書 か かれたものである。彼 かれ は「病人 びょうにん や死 し にそうな人 ひと は病気 びょうき から回復 かいふく した人々 ひとびと によって手厚 てあつ く看護 かんご された。なぜなら彼 かれ らは病気 びょうき の経過 けいか が分 わ かっており彼 かれ ら自身 じしん はもう心配 しんぱい はなかったから。そして以前 いぜん 病気 びょうき に罹 かか ったものは2回 かい は罹 かか らず死 し ぬことはない 」と記 しる した。[3] 免疫 めんえき (immunes)なる言葉 ことば がBC60年 ねん 頃 ごろ 詩人 しじん マルクス・アンナエウス・ルカヌス によって詠 よ まれた叙事詩 じょじし 『ファルサリア』中 ちゅう にも見受 みう けられる。彼 かれ は北 きた アフリカ部族 ぶぞく の蛇 へび 毒 どく 抵抗 ていこう 性 せい を描写 びょうしゃ した。[2]
特定 とくてい の病気 びょうき の病原 びょうげん 体 たい によって引 ひ き起 お こされる免疫 めんえき (immunity)についての記述 きじゅつ が最初 さいしょ に臨床 りんしょう 的 てき な視点 してん でなされたのは、おそらくイスラムの医者 いしゃ アル・ラーズィー によって書 か かれた『Kitab fi al-jadari wa-al-hasbah』(天然痘 てんねんとう および麻疹 ましん についての論文 ろんぶん 、翻訳 ほんやく 1848年 ねん [4] )であるだろう。論文 ろんぶん 中 ちゅう 彼 かれ は天然痘 てんねんとう と麻疹 ましん の臨床 りんしょう 描写 びょうしゃ を行 おこな い、これらの特定 とくてい の病気 びょうき を起 お こすものに接触 せっしょく すると長続 ながつづ きする免疫 めんえき immunityがつくことを示 しめ した(彼 かれ は免疫 めんえき immunityと言 い う言葉 ことば を使 つか わなかったのだが)。[2] しかし誕生 たんじょう 後 ご 間 あいだ もない科学 かがく である免疫 めんえき 学 がく が、いかに細菌 さいきん が病気 びょうき を起 お こすか、そして感染 かんせん 後 ご いかに人 ひと の体 からだ がさらに障害 しょうがい を受 う けないよう抵抗 ていこう 力 りょく を獲得 かくとく するのかの説明 せつめい を始 はじ めるまで、ルイ・パスツール による病気 びょうき の病原 びょうげん 体 からだ 説 せつ まで待 ま たねばならなかった。[3]
ルイ・パスツール、実験 じっけん 室 しつ にて。1885年 ねん
受動 じゅどう 免疫 めんえき による治療 ちりょう はポントスのミトリダテス6世 せい に始 はじ まるだろう。彼 かれ は毒 どく に対 たい して、自身 じしん を強固 きょうこ にしたいと思 おも い、抵抗 ていこう 力 りょく を付 つ けるために毎日 まいにち 致死 ちし 量 りょう 以下 いか の毒 どく を飲 の んだ。ミトリダテスは地球 ちきゅう 上 じょう のあらゆる毒 どく から身 み を守 まも るために宇宙 うちゅう の解毒 げどく 者 しゃ になるとも言 い った。[2] 約 やく 2,000年 ねん 近 ちか くの間 あいだ 毒 どく は病気 びょうき の原因 げんいん に最 もっと も近 ちか いものと考 かんが えられ、ルネサンス時代 じだい は様々 さまざま な物質 ぶっしつ の複雑 ふくざつ な混合 こんごう 物 ぶつ 、これはミトリデイトと呼 よ ばれたが、それが中毒 ちゅうどく の治癒 ちゆ に用 もち いられた。[2] この治療 ちりょう 法 ほう の改良 かいりょう 版 ばん は『Theriacum Andromachi』で、19世紀 せいき までよく用 もち いられた。[5] 1888年 ねん エミリー・ルーとアレキサンドル・イェルサンはジフテリア菌 きん 毒素 どくそ を単 たん 離 はな した。そして1890年 ねん ベーリング と北里 きたさと によってジフテリアと破傷風 はしょうふう に対 たい する免疫 めんえき に基 もと づいて抗毒素 こうどくそ が発見 はっけん された後 のち 、抗毒素 こうどくそ が近代 きんだい 治療 ちりょう 免疫 めんえき 学 がく の主要 しゅよう で最初 さいしょ の成功 せいこう となった。[2]
ヨーロッパでは能動 のうどう 免疫 めんえき の導入 どうにゅう が始 はじ められ、その試 こころ みに天然痘 てんねんとう が含 ふく まれていた。しかしながら免疫 めんえき 処置 しょち は少 すく なくとも千 せん 年 ねん の間 あいだ 様々 さまざま な形 かたち で存在 そんざい していた。[3] 免疫 めんえき 処置 しょち を最初 さいしょ に用 もち いたのは知 し られていないが、AD1,000年 ねん 頃 ごろ であり、中国人 ちゅうごくじん は天然痘 てんねんとう のかさぶたで作 つく られた粉末 ふんまつ を乾 かわ かし吸 す い込 こ むというような免疫 めんえき 処置 しょち の形 かたち となるものを実際 じっさい に行 おこな い始 はじ めていた。[3] 15世紀 せいき 頃 ごろ のインドとオスマン帝国 ていこく と東 ひがし アフリカで、(天然痘 てんねんとう のかさぶたの粒 つぶ から作 つく った粉末 ふんまつ を用 もち いて皮膚 ひふ を突 つ くことによって)あばたを作 つく ることはごく普通 ふつう のことになっていた。[3] このあばた作 づく りは18世紀 せいき 初 はじ めメアリー・ウォートレー・モンターギュ嬢 じょう によって西洋 せいよう に紹介 しょうかい された。[3] 1796年 ねん エドワード・ジェンナー は死 し んでいないウイルスだが天然痘 てんねんとう に対 たい する免疫 めんえき を誘導 ゆうどう する牛痘 ぎゅうとう を用 もち いたより安全 あんぜん な接種 せっしゅ 法 ほう を導入 どうにゅう した。ジェンナーの取 と ったやり方 かた の成功 せいこう とそれが一般 いっぱん 的 てき に認 みと められたことは、その後 ご 19世紀 せいき 終 お わりにワクチン接種 せっしゅ の性質 せいしつ の一般 いっぱん 性 せい がパスツールによって導 みちび き出 だ され発展 はってん したことへつながった。[2]
受動 じゅどう 免疫 めんえき は既存 きそん の抗体 こうたい の形 かたち で、ある個人 こじん から他人 たにん へ能動 のうどう 免疫 めんえき を移動 いどう することである。受動 じゅどう 免疫 めんえき は母親 ははおや の抗体 こうたい が胎盤 たいばん を経由 けいゆ して胎児 たいじ に移動 いどう されるときに自然 しぜん に起 お こりうる。受動 じゅどう 免疫 めんえき は、高 こう レベルのヒト(あるいはウマ)の何 なん らかの病原 びょうげん 体 たい や毒 どく に対 たい する抗体 こうたい を免疫 めんえき のない個体 こたい に移 うつ すような場合 ばあい に、人為 じんい 的 てき にも誘導 ゆうどう される。受動 じゅどう 免疫 めんえき 処置 しょち は感染 かんせん の高 たか いリスクがあるときか体 からだ が自身 じしん の免疫 めんえき 応答 おうとう を発達 はったつ させるに十分 じゅうぶん な時間 じかん 的 てき 余裕 よゆう がないとき、あるいは罹患 りかん 中 ちゅう か、免疫 めんえき 抑制 よくせい 的 てき な病気 びょうき の症状 しょうじょう を治 おさ めるために用 もち いられる。[6] 受動 じゅどう 免疫 めんえき は即時 そくじ 的 てき な防御 ぼうぎょ を提供 ていきょう するが、生体 せいたい 自身 じしん は記憶 きおく を生 しょう じさせない。したがって患者 かんじゃ は後 あと で同 おな じ病原 びょうげん 体 たい に感染 かんせん するリスクをもつ。[7]
母親 ははおや による受動 じゅどう 免疫 めんえき は自然 しぜん に行 おこな われる獲得 かくとく 受動 じゅどう 免疫 めんえき の型 かた であり、妊娠 にんしん 中 ちゅう 母親 ははおや によって胎児 たいじ に運 はこ ばれる抗体 こうたい を媒介 ばいかい とした免疫 めんえき を指 さ している。母親 ははおや 由来 ゆらい の抗体 こうたい (MatAb)は胎盤 たいばん 細胞 さいぼう のFcRn受容 じゅよう 体 たい によって胎盤 たいばん を通 とお って胎児 たいじ に渡 わた される。これは大体 だいたい 妊娠 にんしん 第 だい 3月 がつ に起 お こり、[8] IgGが唯一 ゆいいつ の胎盤 たいばん 通過 つうか 可能 かのう な抗体 こうたい イソタイプである。[8] 受動 じゅどう 免疫 めんえき は母乳 ぼにゅう 中 ちゅう のIgA抗体 こうたい の移動 いどう によっても提供 ていきょう され新生児 しんせいじ が自身 じしん の抗体 こうたい を合成 ごうせい できるまで新生児 しんせいじ の消化 しょうか 管 かん に入 はい って細菌 さいきん 感染 かんせん を防御 ぼうぎょ する。[7]
生産 せいさん されたジフテリア抗毒素 こうどくそ の最初 さいしょ の瓶詰 びんづ めの1つ(1895年 ねん という年号 ねんごう 表示 ひょうじ が見 み える)
人為 じんい 的 てき 獲得 かくとく 受動 じゅどう 免疫 めんえき [ 編集 へんしゅう ]
人為 じんい 的 てき な獲得 かくとく 受動 じゅどう 免疫 めんえき は抗体 こうたい を移動 いどう させて短期間 たんきかん の免疫 めんえき 処置 しょち を行 おこな うもので、抗体 こうたい はヒトあるいは動物 どうぶつ の血漿 けっしょう としてプールした免疫 めんえき グロブリンとして静 せい 注 ちゅう (IVIG)で、筋 すじ 注 ちゅう (IG)で、ないしモノクローナル抗体 こうたい (NAb)の形 かたち でなどいくつかの形 かたち にして投与 とうよ されうる。受動 じゅどう 的 てき な移動 いどう は例 たと えば低 てい γ がんま グロブリン血 ち 症 しょう のような免疫 めんえき 不全 ふぜん 症 しょう の場合 ばあい で予防 よぼう 的 てき に用 もち いられている。[9] これは急性 きゅうせい 感染 かんせん 症 しょう のいくつかの型 かた の治療 ちりょう や中毒 ちゅうどく の治療 ちりょう にも用 もち いられている。[6] 受動 じゅどう 免疫 めんえき によって誘導 ゆうどう される免疫 めんえき はごく短 みじか い期間 きかん しか続 つづ かないもので、可能 かのう 性 せい のあるリスクとしては、特 とく にヒト由来 ゆらい のγ がんま グロブリンによる過敏 かびん 症 しょう 反応 はんのう 、血清 けっせい 病 びょう である。[7]
受動 じゅどう 免疫 めんえき の人為 じんい 的 てき 誘導 ゆうどう は1世紀 せいき 以上 いじょう も感染 かんせん 症 しょう を治療 ちりょう するのに用 もち いられてきた。そして、抗体 こうたい はまだ姿 すがた を見 み せていなかったので、しばしばある種 しゅ の感染 かんせん 症 しょう の唯一 ゆいいつ の特異 とくい 的 てき 治療 ちりょう であった。免疫 めんえき グロブリン療法 りょうほう は、1930年代 ねんだい まで、また、抗生 こうせい 物質 ぶっしつ サルフォナマイドが導入 どうにゅう された後 のち も、重症 じゅうしょう 呼吸 こきゅう 器 き 感染 かんせん 症 しょう の治療 ちりょう において第 だい 一線 いっせん の治療 ちりょう 法 ほう であり続 つづ けた。[9]
細胞 さいぼう 性 せい 免疫 めんえき の受動 じゅどう 的 てき 移動 いどう [ 編集 へんしゅう ]
細胞 さいぼう 性 せい 免疫 めんえき の受動 じゅどう 的 てき あるいは適応 てきおう 的 てき 移動 いどう はある個人 こじん の感受性 かんじゅせい のあるあるいは活性 かっせい 化 か したT細胞 さいぼう を他人 たにん に移 うつ すことで付与 ふよ される。これはヒトでは滅多 めった に行 おこな われない。組織 そしき 適合 てきごう 性 せい (の一致 いっち )のあるドナーが必要 ひつよう とされることがしばしば困難 こんなん であることによる。不一致 ふいっち のドナーを用 もち いるとこの型 かた の移動 いどう は重 じゅう 篤 あつし な移植 いしょく 片 へん 対 たい 宿主 しゅくしゅ 病 びょう の危険 きけん をもたらす。[6] しかしいくつかのがんの型 かた や免疫 めんえき 不全 ふぜん を含 ふく んだ病気 びょうき の治療 ちりょう には用 もち いられてきた。骨髄 こつづい 移植 いしょく では(未 み 分化 ぶんか の)造血 ぞうけつ 性 せい 幹 みき 細胞 さいぼう が移 うつ されるので、この型 かた の移動 いどう は、これと異 こと なっている。
能動 のうどう 免疫 めんえき (別名 べつめい :自動 じどう 免疫 めんえき 、自力 じりき 免疫 めんえき )[ 編集 へんしゅう ]
免疫 めんえき 応答 おうとう が病原 びょうげん 体 たい の感染 かんせん (あるいはワクチン初回 しょかい 投与 とうよ )から始 はじ まり能動 のうどう 的 てき な免疫 めんえき 記憶 きおく を形成 けいせい して維持 いじ される時間 じかん 的 てき 経過 けいか 。
B細胞 さいぼう とT細胞 さいぼう が病原 びょうげん 体 たい によって活性 かっせい 化 か されると記憶 きおく B細胞 さいぼう およびT細胞 さいぼう が産 さん 生 む される。動物 どうぶつ の生涯 しょうがい にわたってこの記憶 きおく 細胞 さいぼう は、遭遇 そうぐう したそれぞれの特異 とくい 性 せい のある病原 びょうげん 体 たい を記憶 きおく しておりその病原 びょうげん 体 たい が再 ふたた び感知 かんち されると、つよい応答 おうとう を繰 く り出 だ す。この型 かた の免疫 めんえき は能動 のうどう 的 てき かつ体 からだ の免疫 めんえき 系 けい が将来 しょうらい の接触 せっしょく に対 たい して準備 じゅんび するので適応 てきおう 的 てき である。能動 のうどう 免疫 めんえき はしばしば細胞 さいぼう 性 せい も体液 たいえき 性 せい も含 ふく み、自然 しぜん 免疫 めんえき 系 けい からの入力 にゅうりょく も含 ふく む。自然 しぜん 免疫 めんえき 系 けい は誕生 たんじょう 時 じ から備 そな わり経験 けいけん の有無 うむ に拘 かか わらず病原 びょうげん 体 たい から個人 こじん を防御 ぼうぎょ する。しかし適応 てきおう 免疫 めんえき は感染 かんせん あるいは免疫 めんえき 処置 しょち がなされた後 のち だけ発動 はつどう するので、生存 せいぞん 中 ちゅう "獲得 かくとく "されるものである。
自然 しぜん に獲得 かくとく される能動 のうどう 免疫 めんえき はヒトが生 い きた病原 びょうげん 体 たい に接触 せっしょく したときに起 お こる。そして初回 しょかい 免疫 めんえき 応答 おうとう が起 お こされ免疫 めんえき 記憶 きおく の保持 ほじ に至 いた る。[6] この型 かた の免疫 めんえき は人為 じんい 的 てき でないので自然 しぜん である。免疫 めんえき 系 けい の機能 きのう の多 おお くの異常 いじょう は能動 のうどう 免疫 めんえき の形成 けいせい に影響 えいきょう をもちうる。例 たと えば免疫 めんえき 不全 ふぜん と免疫 めんえき 抑制 よくせい において見 み られるように。
人為 じんい 的 てき 獲得 かくとく 能動 のうどう 免疫 めんえき [ 編集 へんしゅう ]
人為 じんい 的 てき 獲得 かくとく 能動 のうどう 免疫 めんえき は抗原 こうげん を含 ふく んだ物質 ぶっしつ であるワクチン によって誘導 ゆうどう できる。ワクチンは抗原 こうげん に対 たい する初期 しょき 応答 おうとう を刺激 しげき し、病気 びょうき の症状 しょうじょう は起 お こさない。[6] ワクチン接種 せっしゅ という言葉 ことば はエドワード・ジェンナーが考 かんが えだし、ワクチン接種 せっしゅ における開拓 かいたく 者 しゃ 的 てき 研究 けんきゅう に鑑 かんが み、ルイ・パスツールもそれに合 あ わせた。パスツールの用 もち いた方法 ほうほう は、それらの病気 びょうき の感染 かんせん 性 せい 病原 びょうげん 体 たい に対 たい し、それらの病原 びょうげん 体 たい が重大 じゅうだい な病気 びょうき を起 お こす能力 のうりょく を失 うしな うような処理 しょり をする必要 ひつよう があった。パスツールはジェンナーの発見 はっけん に敬意 けいい を表 あらわ してワクチンという名称 めいしょう を一般 いっぱん 名 めい として採用 さいよう した。パスツールの研究 けんきゅう はジェンナーの上 うえ に構築 こうちく された。
1979年 ねん の天然痘 てんねんとう 撲滅 ぼくめつ 以前 いぜん の、ワクチン接種 せっしゅ 呼 よ びかけのポスター。上 うえ から、「新年 しんねん に当 あ たりワクチン接種 せっしゅ をしましょう」、「天然痘 てんねんとう ウイルス (smallpox)に対 たい する」、「今 いま すぐワクチン接種 せっしゅ を」などとある。
1807年 ねん バイエル人 じん たちが、兵役 へいえき 動員 どういん のために必要 ひつよう な、天然痘 てんねんとう に対 たい するワクチン接種 せっしゅ の最初 さいしょ のグループとなった。天然痘 てんねんとう の広 ひろ がりが戦闘 せんとう に関与 かんよ していたため、[10] その後 ご の戦争 せんそう の広 ひろ がりとともにワクチン接種 せっしゅ の施行 しこう は増 ふ えて行 い った。
伝統 でんとう 的 てき なワクチンには4型 がた がある:[11]
不 ふ 活性 かっせい 化 か ワクチンは化学 かがく 薬品 やくひん や熱処理 ねつしょり で殺 ころ された微生物 びせいぶつ からなり、もはや感染 かんせん 性 せい はもたない。例 れい は、インフルエンザ、コレラ、腺 せん ペスト、A型 がた 肝炎 かんえん 各 かく ワクチン。コレラの型 かた のワクチンの大 だい 部分 ぶぶん は追加 ついか 免疫 めんえき が必要 ひつよう かも知 し れない。
生 い きた弱毒 じゃくどく ワクチンは、病気 びょうき を起 お こす力 ちから をなくす条件 じょうけん で培養 ばいよう した微生物 びせいぶつ からなる。これによる応答 おうとう は持続 じぞく 性 せい があり一般 いっぱん に追加 ついか 免疫 めんえき は不要 ふよう である。例 れい は黄熱病 おうねつびょう のほか、麻疹 ましん 、風疹 ふうしん 、おたふく風邪 かぜ 各 かく ワクチン。
微生物 びせいぶつ が産 さん 生 せい する類 るい 毒素 どくそ からなる。類 るい 毒素 どくそ は微生物 びせいぶつ の毒素 どくそ を不 ふ 活性 かっせい 化 か した物質 ぶっしつ で、これらが(微生物 びせいぶつ 自身 じしん よりも)病気 びょうき をもたらす場合 ばあい 、毒素 どくそ に出合 であ う前 まえ に用 もち いる。類 るい 毒素 どくそ ベースのワクチンには破傷風 はしょうふう とジフテリア各 かく ワクチンが含 ふく まれる。
サブユニットワクチンは、病気 びょうき 起因 きいん 性 せい の病原 びょうげん 体 たい の小 しょう 断片 だんぺん から構成 こうせい される。この例 れい として目立 めだ つのはB型 がた 肝炎 かんえん ワクチンである。
大 だい 部分 ぶぶん のワクチンは消化 しょうか 管 かん からの吸収 きゅうしゅう はあまり期待 きたい できないので皮下 ひか 注射 ちゅうしゃ で行 おこな われる。ポリオ、腸 ちょう チフス、およびコレラの弱毒 じゃくどく 生 せい ワクチンは、腸 ちょう をベースとした免疫 めんえき を付与 ふよ するため経口 けいこう 的 てき に与 あた えられる。
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